【モバマスSS】島村卯月(30)「離婚してください…」 (30)


卯月「もう限界です…」

モバP「何でそんな事言うんだ…、理由を説明してくれ……」

卯月「貴方の愛が信じられなくなりました…、お願いします…」

モバP「そんな!俺が愛してるのは卯月だけさ、誓うよ!!」

卯月「…本当ですか??」

モバP「ああっ!!」

卯月「…最近、帰りが遅いですよね……」

モバP「あ、ああ、仕事の付き合いでどうしても抜けられなくてね…、その点は苦労掛けていると思うが…」

(週刊〇春をドサッとテーブルに投げる)卯月「明日発売の週刊誌です。……楓さんと深夜まで随分楽しそうにお酒、
飲んでますね…??」

モバP「こ、コレは…その…、楓さんの機嫌取るのもウチの会社の大事な仕事だろっ!?
最早、大御所の歌姫として、事務所では欠かせない人材なんだからっ!!卯月もそれは良く知ってるじゃないか!?!?」

卯月「……超大物歌姫、長年のプロデューサーと深夜の十年愛…ふーん。ほーん…」(ペラペラとページ捲る)

モバP「……か、楓さん、俺が飲みに付き合わないとすぐヘソ曲げるから…その……」

モバP「ヘソ曲げられると進行に滞りが……その…」(シドロモドロ)

卯月「…まぁ、それは良いです。『プロデューサーさん』がモテるのは結婚前から知ってますから、ええ」

モバP「…名前で呼んでくれよ……。
機嫌が悪くなるとすぐ呼び方がプロデューサー、に戻るよな…卯月は……」

卯月「知りませんっ」(ぷいっ)

モバP「それに、俺はそんなにモテないって……、よく言うだろ?? 女房焼くほど亭主モテはせず…、って」

モバP「みんな、アイドルだった頃の最初のプロデューサーと話すのが懐かしいから、構って来るだけだって……。なっ??」
(甘える様に、卯月の背中越しに身体ごと腕で包み込もうと) 


卯月「凛ちゃん」


モバP「え”っ”っ”」(ピタっと動きが止まる)


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卯月「凛ちゃん……この前のプロデューサーの誕生日に、花束送って来ましたよね……」

モバP「は、花くらい送ってくるだろ…?? 凛は引退して婿養子貰って花屋継いだんだし…何もオカシイ事は……」

卯月「綺麗なブーゲンビリアの花束でしたよね……」

モバP「そ、そうだな……」

卯月「花言葉は【貴方しか見えない】らしいけど、どう思います……??」(ジト目)

モバP「ぐ、偶然だろ……」

卯月「そっか……じゃあ、一緒に送られてきたこのアスパラガスですけど…」

モバP「おっ、俺、好きなんだよなぁ!! 明日の朝、ベーコン巻いて出してくれよ!!ねっ!?」(甘える様に両手を合わせる)

卯月「……アスパラガスの花言葉は 「何も変わらない」「私が勝つ」なんだけど…、偶然かな………?? 」(ジッ)

モバP「ぐ、偶然だよ…。花じゃないし、さ……」

卯月「そっか……、今、346プロが抱えてるイベントのフラワースタンドの発注、
ほとんど凛ちゃんの所のお花屋さんに回しているのも…… 偶然??」

モバP「そ、それは全く面識のない花屋より、信頼のおける花屋の方が良いだろ…?? なにかと……」

モバP「凛なら長年一緒にやってたし、信頼はあるしさっ! あ、飽くまで信頼だぞッ!?」


卯月「………それなら、それは良いです……」

モバP「そ、そうか??それじゃあ……」

卯月「他にもあります……。プロデューサーさん、今はほとんど管理職だから、個別にはアイドルを担当してませんよ、ね……??」

モバP「あ、ああ……、そうだけど…」

卯月「……何で、薫ちゃんの地方ライブに個人的に同行してるんですか……??」

モバP「そ、それは、薫が『不安だから、せんせぇも付いて来て…、おねがいっ!!』て頼まれて……」

モバP「業務の一環として、だよ! 薫に特別な感情はないさ!!」


卯月「……添い寝するのも業務の一環ですか……??」

モバP「ど、どうしてソレをっッッ!!!?」(驚愕)

卯月「薫ちゃんがメールで教えてくれたんですよ……、ご丁寧に画像まで添付して、ね…」

モバP「ど、どうしてそんな事を……ないしょにするって言ってたのに…」

卯月「私達の間に亀裂を走らせる為じゃないですか……?? 文面に無邪気さを装ってメール送って来ましたけ…ど、
とんでもない女狐に育ちましたよね……薫ちゃん……」

モバP「ち、違うんだ……、薫が一人じゃ不安でどうしても眠れないからって、頼んでくるから……仕方なく……」

卯月「そんな訳無いじゃないですか……、もう薫ちゃんもハタチ越えてるんですよ……、
そんなイタイ大人居る訳ないでしょ……。何時まで子供だと思ってるんですか……」

モバP「そ、そう言えば…確かに……」

卯月「今回はその子ども扱いを逆手に取られて利用された感じですね……、何もなかったのは信じてあげます……。
何かあったらそれを材料に攻めて来るでしょうから………」

モバP「…………」

卯月「それでも、一晩中くっつかれて悶々として、何処か意識するようになってしまったんじゃないですか……??
薫ちゃんの事……」

モバP(ドキッ)

卯月「はぁ……、本当に扱いやすい………」(呆れ顔)

卯月「いいですか…?? 貴方が担当してた時は子供でも、もう身体も心も立派な大人なんですよ!?
莉嘉ちゃんや千枝ちゃんの他の子達もそうです!! 
無邪気に抱き着いて来た振りしても、色んな所押し付けられたりしてませんかっ??」

モバP「そ、そう言えば最近、ヤケに身体の色々な所に当たる気が……、偶然だと思ってたが……」

卯月「確実に当てに来てますよ……、それ……」

モバP「そんな……、俺の天使(エンジェル)達が……、何時の間にか女になってたと言うのか……?」

卯月「私にとっては、大分前からとっくに夫に手を出す小悪魔ですけどね……」

卯月「薫ちゃんなんて、裏ではとっくに貴方の事、プロデューサーって呼んでますよ?? 
貴方の前だけですから。せんせぇなんて呼ぶの…」

モバP「そんな……キャラ作ってるとでも言うのか……?? 薫が…」

卯月「ええ、とっくに」

モバP「そんな……」



卯月「それでもまぁ、その辺りの年代は私に直接仕掛けてこないからまだマシなんですよね……」

モバP「直接……??待て、何かあるのか…??」

卯月「拗らせた人達が、少し……。 ほら、メールの話出ましたから見てみます??」(スマホを操作)

卯月「ほら、まゆちゃんから未だに五分刻みに、別れて下さいって内容の長文メールが鬼着信してますよ??」

モバP「な、なんだこれ……(ゾッ)まゆ…、最近は落ち着いたと思ってたのに……」

卯月「この長文メールを送る事に注力してただけみたいですねぇ…」

卯月「何処から調べて来るのか、メアド変えても変えても絶える事無く送られてくるんですよね……。
最近はもう諦めてます」

モバP「まゆ………」

卯月「まゆちゃんならまだ良いんですけどね……
美優さん辺りの40絡みの情念の絡んだメールは読むたびに精神が削られますよ…??」

卯月「頻度もそれほどじゃなく、内容にそこそこ重要な話織り込んでるから、猶更質が悪いんですよね……、
読まなきゃいけなくなりますし……」

モバP「そんな事になってるなんて……美優さん…」

卯月「…後、私が遠方の親戚の叔母さんのお葬式に泊まりでお手伝いに行ったとき、誰か家に上げましたよね…??」

モバP「えっ……何でそれを……」

卯月「キッチンの道具の配置が何時もと違ってたんですよ……、まるで存在を主張するかのように……。

モバP「…………」

卯月「それに、プロデューサーさんが掃除しない様な所まで、ピカピカに磨いてありましたからね……、ワザとらしい程に…」

卯月「掃除の手際といい、配置といい、響子ちゃん、って所ですか…。

モバP「そ、そこまで分かるのか……?」(ゾッ)

卯月「隠してませんからねぇ…、ワザとらしい程に自分の存在を主張してますよ……。
……何で黙ってたんですか…??」(ジッ)

モバP「そ、それはその……、カップ麺ででも食事を済ませようかと思ったら、響子が来てくれて、そのまま済し崩し的に……。
秘密にしてたのは、その…やっぱり後ろめたかったし…、響子も言わない方が良いって言ったから……」

卯月「秘密の共有、ですか……。 しかも妻には分かる様に……、響子ちゃんも中々策士ですねぇ……」


モバP「マジでか…女って怖っ……」(ガタガタ…)


卯月「…………………」

卯月「はぁぁ………、本当に隙が多いですよねぇ……」

モバP「う、卯月…??」

卯月「良いですよ、今回は許してあげます。離婚提案も撤回します。
……でも、次は有りませんからね…??」

モバP「ほ、ホントか??分かった!誓うよ!!もう二度とフラフラしない!!」

卯月「…元々結婚する前から貴方がみんなに好かれているのは知ってましたし……、
その事を承知で貴方を好きになったんですし、ね」

モバP「…卯月……」

卯月「それでも、あの素敵なアイドル達の中から私を選んでくれた、って事は、私が一番好きだったって事ですよね??
その事実が有れば、私、もう少しだけ頑張れると思うんです」

モバP「……卯月。 …そうだ、俺はお前の事が一番好きだ…それは間違いない……。誓うよ…」

卯月「…もっと、大きな声で言ってください」

モバP「あ、ああ!!俺は卯月の事が一番好きだ!!他の誰よりも!!卯月の事が!!」

卯月「……はい、ありがとうございます……」(顔真っ赤)

モバP「卯月……」(身体をぎゅっと抱きしめて、首筋に唇を近づける)

卯月「あっ……此処じゃ…ダメ……寝室の方で……」

モバP「…解った……」

卯月「……あっ、……忘れてた…」(ヒョイと屈み込み、リビングのレンジの裏のコンセントの配線を弄り出す)

モバP「ん、卯月?? そんなところで何してるんだ??」

卯月「ええ……、ちょっと…ね。 有った、これだ。 よっと」(配線を切断)

モバP「……何してたんだ??」

卯月「うふふ、ちょっと、ね? さ、行きましょ??」(ニコッ)



【???】




???「チッ、盗聴器の存在、既にバレてたか……やるな…」

???「また、新しい奴付けに行かないと…、今度はもっとバレにくい、精巧な奴で……」

???「多分、他にもあの盗聴器、傍受してた人居るだろうし…ね…。上手くその人達と協力体制が取れれば、
もっと密な監視体制が……」

???「散々ノロケ聞かせてくれたけど……、見てなさいよ…、プロデューサーはきっと私が取り返して見せるんだから……」

???「あの人の心は、私がきっと……」


【完】

好きの多いプロデューサーだなぁ…

一途なアイドルたちだなぁ…(白目)

13年後か……
美優さん楓さんリーチかかってるんだな…

22歳薫ちゃんの子供アピールとか
逆にアウトな気配しかしねえ

うさみんはまだ17さいなんだろうや

???視点も書いてどーぞ

あの、本編忘れてますよ?

かなり面白かったよ。
続きがあれば読みたいな

おもしろかった分、短いのが、もったいない

卯月が幸せ?になってるとは珍しい...乙

女って怖い

逆にいえば、ピチピチの頃から13年も経つのにまだP狙いってどれだけしつこいというか執念深いんだ?

凛は婿貰ってなおP狙ってるとかホラーでしかないやん

問題はkwsmさんとかはどうなったのかだ

美優さんなんて、まさに魔法をかけてもらったように輝く舞台に立ったは良いけれど、魔法使いは別のシンデレラと一緒になり、自らもアイドルとしての盛りは過ぎて行って気がつけば四十を迎える頃に周りに誰もいないまま、かつてのプロデューサーはあの頃と同じように優しい上に、昇進してさらに頼り甲斐を増してるのか。
そりゃあ、燠火に火がつくね…

13年後か…
楓さん美優さんは40手前、小学生組も20前半、ウサミンは17歳…
時間って恐ろしいな

ヒエッ・・・ヤバそうなのがCuとCoばっかりやんけ
ポジパデコレーションあたりは大丈夫かな

凛ちゃんは婿もらったならそいつを愛してやれよ…

卯月は明日発売の週刊誌を何故入手できたのか…

>>27
???「送りつけて別れさせたろ」

現役組なら発売前の週刊誌を手に入れられるんじゃね

プロットみたいな書き方だな。清書はまだかな?

凛の旦那、晴ちんとかが男装してない?大丈夫?
若しくは偽装だったりしない?

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