卯月「恋愛能力診断?」 (62)

晶葉「ああ、そうだ。名前を入力してここのボタンを押すと、その人の恋愛能力が数値化して表示されるというわけだ。」

卯月「へ~!面白そうだね!ねえ晶葉ちゃん、これ、ちょっと借りてもいいかな?」

晶葉「ああ、別にいいぞ。むしろ、試作テストの手間が省けて助かるくらいだ。」

晶葉「ただし、装置を返す時に結果を私に報告してくれないか?色々とデータを取らなくてはいけないからな。」

卯月「うん、わかったよ!それじゃあ、借りてくね。よいしょっと…」ズシッ

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卯月「こ、これ、意外と思いんだね……」

晶葉「まだ試作段階だからな。次の課題は小型・軽量化だな。」

卯月「ち、ちょっとドア開けてもらえるかな?両手がふさかってて……」

晶葉「あぁすまない。」ガチャッ

晶葉「…やはり片手で持てるサイズくらいにはしたいな。だが、そんなこと可能なのか……?いや、……」ブツブツ

卯月「じ、じゃあ行ってくるね~…」

………………

卯月「ふう、やっと事務所についた…。うぅ、腕が疲れたよ~……」

卯月「…でも恋愛能力ってなんだろう?想いのつよさとかかなぁ…う~ん……」

ガチャッ

みく「おっはにゃー!」

卯月「あ、みくちゃん!おはよー!」

みく「…ん?なんにゃその機械?」

卯月「えへへ、これはねー、自分の恋愛能力が分かる機械なんだよ!晶葉ちゃんが作ったんだよ~!」

みく「恋愛能力?なんかピンとこないにゃー。」

卯月「うん、わたしにもよく分からないんだ。あ、そうだみくちゃん!ちょっとこれ使ってみない?」

みく「う~ん、複雑だにゃ~……その恋愛能力ってやつを知りたいっていう気持ちとそうじゃない気持ちが入り混じってるのにゃ。」

卯月「うん、迷ったらとりあえず行動、だよね!」カタカタポチッ

みく「ちょ、ちょっと卯月ちゃん、勝手になにしてるにゃ!?」

ウィーンカタカタ…

卯月「あっ!紙が出てきたよ!どれどれ……」

[前川みく]の恋愛能力

積極性:4

駆け引き:5

一途さ:2

誠実さ:3

優しさ:3

ルックス:3

キス:5

ベッドテク:1

みく「」

みく「な、ななななんにゃのこれぇ!?」

みく「べべ、ベッドテクにゃんて、そ、そんにゃの……あぅ……」プシュー

卯月「みくちゃんすごいね!駆け引きとキスが5だよ!」

みく「ま、まあそこはよかったのにゃ。他も特別低くはないしにゃ。」

卯月「あ、でもベッドテクは1だね。」

みく「当たり前だにゃ!!」

卯月「でもキスが5ってことは、みくちゃんはいろんな人とキスしてるってこと?」

みく「ち、ちがうにゃ!みくはまだ……~~~もうっ!」ポカポカ

卯月「あはは!ごめんみくちゃ…いたっ、いたいって!」

みく「まったく、卯月ちゃんはいじわるだにゃ。」プンスカ

卯月「ごめんごめん、みくちゃんがかわいかったからつい……」

みく「むぅ……」

ガチャッ

凛「おはよ。」奈緒「おはよーっす。」

卯月「あ、凛ちゃん奈緒ちゃん、おはよー!あれ?加蓮ちゃんは?」

奈緒「加蓮は今日はレッスン終わってからまっすぐ家に帰ったよ。なんか用事があるんだと。」

凛「…?みく、どうしたの?なんか余裕なさそうな顔してるけど……」

みく「卯月ちゃんのせいなのにゃ」ムスッ

卯月「あ~もう、ごめんってば~。」

奈緒「卯月、何したんだよ?」

卯月「うん、じつはこの機械を使ったら……」

奈緒「機械?って、なんだこれ!?」

卯月「ふふーん、それはねー……」

カクカクシカジカ

凛「へぇ、面白そうだね。ねえ、これ私が使ってみてもいい?」

卯月「どうぞどうぞ!奈緒ちゃんはどうする?」

奈緒「うぇっ、あたしか?あたしはいいや、なんか怖いし……」

凛「えっ?もう奈緒の名前も入力しちゃったよ?」カタカタポチッ

奈緒「ちょっ、勝手に何やってんだよ!?」

ウィーンカタカタ

凛「あっ、出てきたみたいだね。」

[渋谷凛]の恋愛能力

積極性:3

駆け引き:5

一途さ:4

誠実さ:1

優しさ:4

ルックス:2

キス:4

ベッドテク:1


[神谷奈緒]の恋愛能力

積極性:5

駆け引き:4

一途さ:5

誠実さ:5

優しさ:4

ルックス:1

キス:5

ベッドテク:1

奈緒「」

卯月「うわー!奈緒ちゃんすごーい!」

奈緒「な、ななななんだよこれぇ!?」

みく「奈緒ちゃん、その反応、もうみくがやったにゃ。」

凛「私のはなんかイマイチだね。誠実さ1か……」

卯月「うーん……もしかしたら、凛ちゃん最初はなんだか不良っぽいかんじだったから、それが影響したんじゃない?」

みく「まあ、凛ちゃんのもそんなに低いってわけじゃないにゃ。奈緒ちゃんの結果がインパクト強すぎたにゃ。」

凛「そう、なのかな……?」

奈緒「うう、それにしてもルックス1か……なんかヘコむなぁ……」

凛「まあ、ルックスなんて見る人によって評価も変わってするし、あんまり当てにならないんじゃない?みくはどうだったの?」

みく「みくのルックスかにゃ?えーと、3だにゃ。」

凛「ね?」

奈緒「…それもそうだな。」

みく「えっ、ひどくない……?」

凛「ふふっ、冗談だよ。それにしても、これって何を基準に点数つけてるんだろうね。」

卯月「えっ?どういうこと?」

凛「だって不思議じゃない?3人ともベッドテクが1なのは分かるけど、キスはみんな高数値なんて。」

凛「私はキスしたことないし、どうせ奈緒もまだでしょ?」

奈緒「う、うるせー!そ、そりゃねーけど……」ゴニョゴニョ

みく「たしかにおかしいにゃ。経験の多さを基準に判断してるとしたら、辻褄が合わないにゃ。」

卯月「わ、私ちょっと晶葉ちゃんに聞いてみるねっ!」

卯月「うん、うん分かったよ、じゃあね~!」

凛「晶葉はなんて?」

卯月「うん、あの機械で出る数値は、その人の生まれ持った素養?みたいなものなんだって。」

卯月「だから、環境や経験で多少の誤差はあるかもしれないって言ってたよ。」

凛「そうなんだ。じゃあ、数値が1でも、努力次第でどうとでもなるってことね。」

みく「まあ、みくたちはまだ若いからにゃー。あんまり気にする必要ないかもにゃ。」

ガチャッ

仁奈「おはよーごぜーます!」

みく「あっ、仁奈ちゃん!おっはにゃー!」

みく「にゃにゃっ!?今日は羊の着ぐるみかにゃ!みくにもふらせるにゃー!」モフモフ

卯月「あーっ!みくちゃんずるーい!私も、えいっ!」モフモフ

凛(いいなぁ……)ウズウズ

あい「2人とも、ほどほどにしておいてあげなよ?」

奈緒「あっ、あいさんおはようございます。」

仁奈「心配いらねーです!もふもふされるのは、キグルミストとしてのほんもーでごぜーます!」モフモフモフモフ

あい「ふふっ、そうかい?…ん、その機械は?葉晶君の忘れ物かな?」

奈緒「いや、忘れ物じゃなくて、晶葉が作ったのを卯月が持ってきたんです。」

卯月「そうだ!せっかくだから、あいさんも恋愛能力診断しましょうよ!」モフモフ

あい「…?」

あい「…なるほどね。晶葉君も面白いものを作ったものだ。」

あい「しかしやめておくよ。性格や個性を表や数字に置き換えるというのは、どうにも好きになれなくてね。」

あい「ああ、それと仁奈君の分も控えた方がいいな。」

奈緒「それもそうですね。まだ知らない方がいいこともあるし……」

卯月「えっ、もう仁奈ちゃんの結果出しちゃったよ?」ウィーンカタカタ

奈緒「何やってんだよ卯月!っていうか、凛もみくも止めろよ!」

凛(かわいい……)モフモフ

みく「~♪」モフモフ

あい「………はぁ。」

[市原仁奈]の恋愛能力

積極性:3

駆け引き:3

一途さ:3

誠実さ:4

優しさ:3

ルックス:3

キス:5

ベッドテク:1

仁奈「見てくだせー!仁奈、チューが5でごぜーます!」モフモフモフモフ

卯月「えへへっ、よかったね、仁奈ちゃん!」

仁奈「…あっ、でもその下のべっどてくが1なのでごぜーます……卯月おねーさん、べっどてくってなんですか?」モフモフモフモフ

奈緒「おい卯月、それ以上は本当に駄目だぞ!(小声)」

卯月「ベッドテクっていうのはねー、ベッドの上でどれくらい上手にできるかってことだよ!」

奈緒(ですよねー!)

仁奈「じゃあ、仁奈はべっどてくが下手くそなのでごぜーますか……奈緒おねーさん、仁奈はべっどの上でなにをするのが下手くそなのですか?」モフモフモフモフ

奈緒「うぇっ!?え、えーっと、それは、えーっと……」ダラダラ

奈緒(ここであたしにキラーパスかよ!)

仁奈「奈緒おねーさん?」モフモフモフモフ

奈緒「あ、あいさん助けてください!(小声)」

あい「………はぁ、分かったよ。」

あい「仁奈君、ちょっといいかい?ベッドテクというのは……」

あい「寝相のことなんだ。」

仁奈「ねぞー、でこぜーますか?」モフモフモフモフ

あい「ああ、そうだ。心当たりはないかい?」

仁奈「うぅ、たしかに仁奈、ねぞーがわるいのです…あさおきたら、いっつもおふとんけっとばしてるのです……」モフモフモフモフ

あい「あまり気にする必要はないさ。ああそれと、ベッドテクというのは赤ちゃん言葉だから、他の人に聞かれたら笑われてしまうかもしれないな。」クスクス

奈緒「!?」

仁奈「ほ、本当でごぜーますか!?仁奈は赤ちゃんじゃないです!」モフモフモフモフ

あい「そうだね、仁奈君は赤ちゃんじゃない。だから、ベッドテクというのはもう使わない方がいいな。」

仁奈「約束するです!仁奈は一生、ねぞーのことをねぞーって言いつづけるですよー!」モフモフモフモフ

奈緒(ア、アフターケアまで!?あいさん、なんて頼りになるんだ!)

あい「ふう、とりあえず、できることはやったつもりだ。」

奈緒「あ、ありがとうございました!ホント助かりました!」

あい「礼には及ばないさ。まったく、卯月君にも困ったものだよ。」

あい「おっと、もうこんな時間か。私はそろそろ帰らせてもらうよ……」

ガチャッ

早苗「みんなお疲れー♪」

あい「…いや、もう少しここにいるとしよう。」

奈緒「ホントありがとうございます、あいさん。」

あい「構わないよ。私も、自分のやるべきことくらいは理解しているつもりだからね。」

みく「なんだか教育に悪そうな大人がきちゃったにゃー。」ヌッ

卯月「あっ、みくちゃん。もうもふもふはいいの?」

みく「もう仁奈ちゃん分は十分摂取できたにゃ。凛ちゃんはまだもふってるけどにゃー。」

凛(お持ち帰りしたい……)モフモフ

早苗「みんなー?なにこそこそしてんのー?」

奈緒「いやっ、な、なんでもないですよ!?」

早苗「ほんとかな~?嘘だったらお姉さん、奈緒ちゃんのことタイホしちゃうぞ♪」

奈緒「ほ、ホントですって!」

卯月「あっ、早苗さんも恋愛能力診断やります?」

早苗「ん?なにそれ?」

奈緒「…卯月、あとで話がある。」

卯月「…?」

早苗「あー、あの機械がそうなんだ。なんだろうなーとは思ってたけど。」

早苗「おもしろそうだね!やってみようか!」

みく「あーっ!仁奈ちゃん!」

仁奈「ど、どうしやがりましたか?」ビクッモフモフ

みく「仁奈ちゃんもふられ続けて疲れてるみたいなのにゃ!一緒に仮眠室にいくにゃ!」

仁奈「だ、だいじょーぶでごぜーます!仁奈はこれくらいじゃ……」モフモフ

みく「まあまあそう言わずに!ほら、凛ちゃんもいつまでもふってるにゃ!」

凛「あっ……」ションボリン

みく「じゃあみくたちは仮眠室いってくるにゃ!ばいにゃー!」

仁奈「し、しつれーしやがりました~!」

ガチャッバタン

奈緒「み、みく、ナイスプレーだ……」

あい「ああ、これ以上、仁奈君を汚すわけにはいかないからね。」

凛「もうちょっともふもふしたかったな……」

早苗「どうしたのかしら急に……?まあいっか!それでは気を取り直して…」カタカタポチッ

奈緒「なんでこの人はこんなに怖いもの知らずなんだよ……」

あい「まあ、そこが早苗さんの良いところでもあるね。」

卯月「あっ、出てきたよ!」

ウィーンカタカタ

[片桐早苗]の恋愛能力

積極性:2

駆け引き:1

一途さ:1

誠実さ:3

優しさ:3

ルックス:2

キス:1

ベッドテク:1

早苗「えっ……」

奈緒(えっ何これ?)

凛(キスが1なんてあり得たんだ……)

卯月「すごーい!こんな低い数値出るんだねー!」

あい「…卯月君、少し黙っていてくれないか?」

奈緒「あ、あの、早苗さん……?」

早苗「あはは…あたし、こんなにショボい女だったんだ……」

あい「…そう悲観的になることはないでしょう。この数値はあくまでもその人の素養を示したものです。環境や努力で変化する以上、あまり当てにはなりませんよ。」

早苗「でも、あたしもういい年なのに、良い人もいないし、この数字当たってるのかも……」ジワッ

奈緒「そ、そんなことないですって!そ、それに、あたしもルックスは1だったし、そんなに気にすること……」

早苗「奈緒ちゃんは他の項目ほとんど5じゃない…それにまだ若いんだから、あたしと違って、伸びしろ、グスッあるわよ…うぅ……」ボロボロ

卯月「な、泣かないでくださいよ~!」

早苗「グスッ、ごめんなさい、あいちゃん…みっともないわよね。年下に慰めてもらうなんて……」

あい「気にしないでください。それに、早苗は女の私から見ても十分魅力的ですよ?」

早苗「そ、そう…?でも……」イジイジ

あい「…そうだ、早苗さん。今夜、いや、今から飲みに行きましょう。嫌なことは飲んで忘れるに限ります。」

早苗「うぅ、ありがとうあいちゃん……」

あい「…それじゃあ、私は行くよ。その機械は、あまり使いすぎないように。いいね?」

卯月「はいっ!了解です!」

あい「それと奈緒君、あとは頼んだよ。」

奈緒「は、はいっ、頑張ります!」

ガチャッバタン

卯月「早苗さん、かわいそうだったね……」

凛「半分くらいは卯月のせいだけどね。」

奈緒「なあ、これ以上はやめにしないか?誰が第二の早苗さんになるかわかんねーし……」

卯月「そ、そうだね。もうだれかg「待って。」

奈緒「り、凛?」

凛「私はまだもう1人使ってほしい人がいる。」

卯月「だ、だめだよ凛ちゃん!もうやめようよ!」

凛「卯月。」

卯月「えっ?」

凛「卯月、まだこれ使ってないでしょ。」

卯月「あっ!」

奈緒「そういえば……」

卯月「…………」

卯月「…えへっ☆」

凛「奈緒。」

奈緒「がってん!」

ガシッ

卯月「ちょっ、ちょっと奈緒ちゃ…ひゃあっ!あははっ、く、くすぐった……」コチョコチョ

奈緒「おらおら卯月ぃ~。早苗さんのカタキだー!」コチョコチョ

ヤ、ヤメッ、アハハハッ!ダ、ダメダッテバ!

凛「よし、今のうちに。えーと、島村うず…間違った…卯月、と。」カタカタポチッ

[島村卯月]の恋愛能力

積極性:1

駆け引き:2

一途さ:1

誠実さ:2

優しさ:1

ルックス:5

キス:5

ベッドテク:4

凛「うわ……卯月、なんかごめん。」

卯月「えっ?なんで謝るの!?」

奈緒「ルックスとキスとベッドテクがこんなに高いのに、他が最低レベル。これって……」

凛「完全にビッtt「ち、違うよー!!」

ワーワーギャーギャー

ガチャッ

紗理奈「おつかれ~。」

奈緒「あっ、お、お疲れ様です!すいませんうるさくしちゃって……」

紗理奈「ウフフっ、別にいいわよ。それよりも、恋愛能力が分かる機械ってこれのこと?」

凛「…そうですけど、なんで知ってるんですか?」

紗理奈「さっき廊下でみくちゃんに聞いたのよ♪ねぇ、アタシもそれ、使ってみてもいいでしょ?」

卯月「た、たぶん。いいよね、みんな?」

紗理奈「ウフフっ、ありがと♪」カタカタポチッ

[松本紗理奈]の恋愛能力

積極性:5

駆け引き:5

一途さ:3

誠実さ:5

優しさ:5

ルックス:3

キス:5

ベッドテク:4

卯月・奈緒・凛「」

紗理奈「んー、こんなもんかな。」

奈緒「すげ……」

紗理奈「でも、ベッドテクは5だと思ってたけどな~。ちょっと悔しいかも。」

卯月「そ、そんなに自信あるんですか?」

紗理奈「ウフフっ、もちろん。プロデューサーだって喜んでくれたしね♪」

卯月・奈緒・凛「えっ」「ちょっ」「あ"?」

紗理奈「あっ、もうこんな時間?プロデューサーに用事があるんだった。じゃ、またね~♪」ヒラヒラ


おわり

イベントガチャで松本さんSRが出たのが嬉しくて書きました。
今回のssは、恋愛能力診断というサイトの結果をもとにつくったので、私の私情は入っていません。
あとしまむーがアホの子になっちゃったのはしょうがないよね。

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