初SS、初投稿です。宜しく御願い致します。
※ウルトラマンオーブ×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスSSです。
最早何番煎じかわかりませんが、劇場版公開前夜にテンションが上がりまくって書いてしまいました。
※≫1はアイマスはOFAのみプレイ、その他はアニメ、ニコニコ、SSを漁って仕入れた知識しかありません。
故にキャラクターの設定、描写に不自然な点があると思われます。
※オーブ本編同様、SSのどこかにウルトラシリーズのサブタイトルが隠れています
※オーブ劇場版公開まであと10時間!
試行錯誤しながら投稿していきますので、アドバイス等頂けると大変嬉しいです。
それでは改めまして、宜しく御願い致します…。
<登場アイドル>
・森久保乃々(14)
・神崎蘭子(14)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489158069
―――例えばもし、今日のレッスンで居残りを食らわなかったら?
――――――もし、帰り道に普段は通らない路地を選ばなかったら?
―――――――こんな風に、不審者に追われて逃げ惑う目には合わなかったかもしれない。
――――――――そもそもなぜこんな道を通ってしまったのか――――散々なレッスンだった。――――おまけに居残りに同僚を付きあわせてしまった―――――後ろめたくて――――人の顔を見たくなかった――――それで――――――――――――――――
次から次に浮かぶ感情を振り払いながら、森久保乃々は必死で夜道を駆けていた。周囲の状況に気を配る暇などない。曲がり角から現れた紙袋を持った男にぶつかってしまったのも当然と言えるだろう。
男「おわっ!?」
2人揃って派手に尻餅をつく。乃々は息も絶え絶えになりながら男にすがりついた。
乃々「はぁっ……助…!…け…!…変な人が襲って……はっ……後ろから変な人が………!」
恐怖と息切れで途切れ途切れにしか言葉を発せない。それでも男はただならぬ雰囲気を察してくれたようで、すぐに彼女の手を引いて路地から遠ざけた。
男「そこでじっとしていてくれ!大丈夫、直ぐ戻るから!」
言うが早いか男は先程の路地へと突っ込んで行った。程なくして怒号と殴り合うような音が聞こえてくる。乱闘が起きているのだ――――と、すぐにわかった。
乃々(なんなんですか…?どうしてもりくぼが……?もりくぼなんて食べてもおいしくないのに……ちがうちがうそうじゃない…??そうじゃない???なにが???なにがどうなって……?)
彼女の頭は完全にパニック状態だった。先程の光景が恐怖と共にめぐるましくフラッシュバックする。
黒い服――――トカゲのような顔――黄色く光る眼―――
―銀色の棒――――包丁?ハンマー?銃?――――男――
――金髪――――よく知る声――――「逃げろ!」―――――
男「おーい、嬢ちゃん!もう大丈夫だ!」
よく通る、大きな声が彼女を一瞬で現実に引き戻した。恐る恐る先程の路地を覗きこむ、と――――先程の男がにこやかな笑みを浮かべてこちらに歩いてくるところだった。
アロハの男「妙に逃げ足の速い奴でな…逃がしちまった。まあ一発かましてやったから今夜はもう襲って来れないだろう。災難だったな。嬢ちゃん」
乃々「…ありがとうございました……」
彼女は安堵の表情を浮かべ、命の恩人に感謝を―――
乃々「え?」
その笑みが凍りつく。
初めて男の姿をはっきりと見た乃々が言葉を失ったのは無理もない。危機を脱して初めてはっきり目にした男の姿はあまりにも奇天烈だった。
赤いアロハシャツ。短パン。麦わら帽子。サングラス。――――この男も充分変質者なのではないか?と思わせられる風体。
乃々(あうぅ…た、確かに最近いいお天気ですけど…まだ3月ですよ???こんな涼しげな恰好なんて…むーりぃー……)
アロハの男「災難だったな。家まで送って行こうか?」
乃々「あ、いえ…だいじょぶ……です」
命の恩人に失礼だとは思いながらも、見ず知らずの男に自宅を知られるのは好ましくないと彼女の本能が告げていた。まして相手は寒空の下を半袖短パンで歩く変態(かもしれない)なのだ。
アロハの男「そうか?…ならせめて大通りまで一緒に行こう。それならいいだろ?」
乃々「はい……ありがとうございます」
またしても彼女の心中を察してくれたのだろう、男は少し乃々から距離を置いて大通りへの道を先導してくれた。
乃々「あのう……」
アロハの男「ん?」
乃々「さっきの路地に、その…犯人以外の男の人がいたりとかは…しませんでした…か?」
アロハの男「…………いや、見なかったな」
乃々「そうですか…」
アロハの男「さ、ここからは人通りが多いから一人でも大丈夫だろ。気を付けて帰るんだぞ」
乃々「はい…………………あの」
アロハの男「あばよ!」
乃々「あの!ちょっと待ってください!」
アロハの男「ん?」
乃々「これ…忘れてますけど…」
乃々はひしゃげた紙袋を差し出した。先程男が持っていたものだが、乱闘のせいで見るも無残な形状になってしまっている。
アロハの男「あ!!…さっき落しちまってたのか…まずい……」
乃々「すみません…」
アロハの男「いや、いいんだよ。ははは…」
男は紙袋を受け取り、足早に人ごみの中へ消えて行った。どことなく哀愁漂うその後ろ姿を見た乃々がぽつりと呟く。
(さすらいの…風来坊……)
――――――翌日
神崎蘭子「あんたの5を、私は信じられなかった(それで、警察には通報したの?)」
乃々「しました…けど、事情を聞かれて、『なるべく夜は一人で出歩かない様に』って注意されただけで…。わかってましたけど、ドラマみたいに暇な刑事さんがボディガードしてくれたりとかはないんですね…」
レッスンを終えた帰り、乃々は同僚の神崎蘭子とカフェに立ち寄っていた。
1月前に事務所の近くに開店した「カフェ・ウルトラマリン」。若い店長が1人で切り盛りしているためメニューの品数は少なめだが、コスパの良さと店長の明るい人柄で人気を伸ばしている店だ。
蘭子「性癖は細胞の罪かもしれないけど…ガッカリだねえ(未遂で終わった事件にはあまり相談に乗ってくれないのか…薄情だなあ)」
乃々「仕方ないですよ…もりくぼが襲われたなんてホラにしか聞こえないんですよ……蘭子さんみたいに顔の知れたアイドルじゃないですから……」
蘭子「バカ!マルコが死んだら入力権の網膜も使えないんだよ(またそういうこと言う!なんでもネガティブに考えるの止めなってPさんからしょっちゅう注意されてるでしょ)」
乃々「あ…すみません…」
蘭子「レオ、タワービルの屋上階段に向かいな(あと、これもしょっちゅう言ってるけど私には敬語使わなくていいってば。同い年なんだから)」
乃々「……すみません………」
乃々は俯き、カップに覆いかぶさるような体勢でコーヒーを啜った。
いくら同い年とはいえ蘭子は彼女より1年早くデビューしており、今や単独ライブを開く事もある人気アイドルだ。どうしたって気後れしてしまう。
―――――まして来月には2人で同じイベントに出演する相手なのだ。
店長「2人とも、レッスンお疲れ様」
カフェの店長がビスケットの入った小皿を運んできた。
日替わりで貰える無料お茶うけもこの店の人気の要因の一つになっている。
蘭子「アンタの血が吸い尽くされんのはもう確定なんだよ(ありがとうございます、馬場さん)」
乃々(うう…Pさん…なんでこんな企画断ってくれなかったんですかあ……)
店長「森久保さん、いつもに増して参ってるね…大丈夫かい?」
乃々「だいじょぶなわけないですよお…むしろアイドルなんかやめて一生ここでコーヒー飲んでたいんですけど…」
蘭子「敗者はしょんぼり手ブラで帰るのが道理ってもんさ(平気ですよ。こうなっても次の日にはちゃんとレッスンに来るのが乃々ちゃんですから)」
店長「売り上げに貢献してくれるのは有難い限りなんだけど…。今日は早く帰るようにしたほうがいいよ。昨日隣町で女子高生が2人行方不明になったらしいから」
乃々(えっ……?)
―――ドクン、と乃々の心臓が収縮した。
蘭子がちらりと彼女に視線をやる。その横顔は明らかに強張っていた。
蘭子「当てられるはずが無いわ。手の中が見えないかぎりね(行方不明って…そんなニュース無かったと思いますけど)」
蘭子は誰お前状態すぎる…
店長「まだ一晩帰らないだけだから警察も動いてないらしいんだけど…。こういう商売だからお客さんの噂話が色々と耳に入ってくるんだよね。なんにせよ今日は暗くならないうちに帰ったほうがいいよ」
レジカウンターのベルが鳴る。店長は「気を付けてね」と言い残してレジに向かって行った。
乃々(店長さん…)
乃々は店長―――『馬場一龍』の言葉を頭の中で反芻していた。
自分が不審者に襲われた日に、別の町で少女が姿を消していた。それも2人。
他人事とは思えない。
そして、もうひとつ。彼女には店長について引っかかることがあった。
――――「逃げろ!」―――――
乃々(あの声…あれはやっぱり、店長さんの…。でも、それだったらなんで隠してるんだろう…?)
――――――――――――しばし時はまき戻る――――――――――――
夜の公園。乃々を救ったあのアロハ男がベンチに1人腰かけて苦悶していた。
アロハの男「うぐぐぐぐぐ……」
日中は日当たりのよいこの公園も、夜になればその揺り戻しで底冷えする寒さになる。
しかし、男を悩ませているのは寒さとは全く関係ない要因のようだった。
傍らに置いた紙袋から異国土産らしい品々を取り出しては呻いている。
アロハの男「こいつも割れちまってる…はあ。結構派手に落したもんなあ…アイツ等への土産が…」
アロハの男「せっかく海外に行ってきたんだからそれなりの物を持ってかなきゃがっかりさせちまうよなあ…ひとっ飛びしてもういちど集めて来ようか…」
???「そんな気を遣ってないで、早く元気な顔を見せてあげるのが一番だと思いますよ」
アロハ男は声の方向に視線を向ける。「カフェ・ウルトラマリン」の店長、馬場がこちらに歩いてくるところだった。
アロハの男「よう」
陽気な声をかけられ、馬場はどこかばつの悪そうな顔で会釈した。
馬場「お久しぶりです。……ウルトラマンオーブさん」
アロハの男「おいおい、おおっぴらにその名前で呼ばないでくれよ。ガイだ。俺の名前はクレナイ・ガイ」
馬場「す、すいません」
ガイと名乗った男は紙袋を除け、馬場に隣に座るよう促した。
馬場が気まずげに腰を下ろす。
馬場「さっきは有難う御座いました」
ガイ「いや、俺はたまたま通りすがっただけさ。アンタがいなけりゃ俺が来る前にあの娘は攫われていただろう。お手柄だったぜ。ババリュー」
ガイに褒められて照れたような表情を見せる馬場。次の瞬間、その姿は長い角を生やした金髪の宇宙人に変化していた。
彼の本性はババルウ星人ババリュー。かつて惑星侵略連合に属し、地球侵略作戦に参加した宇宙人だ。
ガイ「帰って来てたんだな」
ババリュー「貴方がマガタノオロチを倒してから、以前地球に滞在してた宇宙人たちがまた戻って来てるんです。地球の暮らしが気に入った奴、指令のラーメンを食べに来た奴、…侵略目的の奴も」
ガイ「――聞いてるよ。俺もきな臭い噂を聞きつけて戻ってきたとこだ」
ババリュー「噂?…さっきの宇宙人のことじゃないんですか?」
ガイ「いや、さっき言った通り俺は偶然通りがかっただけだ。どうも用心深い奴が頭らしくてな。しつこく追い回してやってるんだがなかなか尻尾を掴めない」
ババリュー「……さっきの宇宙人、心当たりがあるんです。たぶんまだあの娘を諦めてない」
ガイ「だろうな。だが今話した通り俺は目立つ行動はできない。追跡がバレたら敵の頭は今以上に警戒しちまう」
ババリュー「そんな!あの娘は放っておくしかないって言うんですか!?」
ガイ「そんなことは無いだろう。アンタがボディガードしてやればいい」
ババリュー「オレには…無理ですよ。さっきだってまるで歯が立たなかった。貴方を見た瞬間わけもわからず逃げ出してしまって…」
ガイ「昔の癖ってのはなかなか抜けないもんさ。でもアンタは一度自分の殻を破れたじゃないか。あの勇気があれば大丈夫だ」
ババリュー「勇気なんて!そんなものがあったって弱かったら何の意味も無いじゃないですか!」
ババリュー「オレは弱い!マガタノオロチの時だって貴方が命をかけて戦うのを尻目に逃げ出した!最初の時だって貴方に助けられなかったらあのまま殺されてた!」
ババリュー「ウルトラマンが…強さの象徴が勝手な事言うなよ!オレは弱い!誰かに助けられてばっかで…情けない……さっきだって本当は足がすくんでて…」
ガイ「…俺もさ」
ババリュー「え?」
ガイ「俺も同じだよ。どうしようもなく弱くて、無鉄砲で、何故光に選ばれたのかまるでわからなかった。相棒や先輩方に助けて貰わなきゃまともに戦う事すらできなかった」
ババリュー「そんな、まさか」
ガイ「本当さ。誰だってウルトラマンに負けないパワーを心に秘めてるんだ。なかなか自分で気づけないだけでな」
(――――何故だ…何故お前なんだ!)
(――――――――待てよ!俺は敵か…?)
(―――――――――――もうお前のサポートはしない…)
ガイ「だからさ」
(撃てえええええええっっっっっっっっっ!!!!!!ウルトラマンオーブ!!!!!!)
ガイ「そんな簡単に自分を見限らないでくれよ」
ババリュー「…………」
勝手なことを言うな。アンタにオレの何がわかる。オレには何も備わっちゃいない。
喉元まで出かかった言葉を、ババリューは口にできなかった。
彼に語りかけるガイの目が――どこか遠い昔を見ているような、とても物悲しげな光を放っていたから。
ガイ「頼んだぜ」
クレナイ・ガイはババリューの肩にポンと手を置くと、夜の闇に消えていった。
乃々(やっぱりむーりぃー…むりむりむーりぃー…)
舞台倉庫の片隅で、乃々は胎児のように丸まっていた。
明後日に控えた本番を見越したリハーサル―――その最中で再び失敗―――スタッフ達の冷めた視線に耐えきれなかった彼女は舞台から逃げ出してしまっていたのだ。
乃々(もりくぼにはむりだったんですよぉ…そもそもこうなることは目に見えてたじゃないですかぁ…Pさんん……)
???「雹吾(乃々ちゃん)」
顔を上げるといつの間にか中腰の蘭子が乃々を覗きこんでいた。
乃々「蘭子……さん」
蘭子「アンタの目の前にいる男は…あの賭郎会員(Pさん、血相変えて乃々ちゃんのこと探してるよ)」
乃々「いくら探したって明後日の深夜まで私はここから出ません…むしろ一生ここにいますう…」
蘭子「……」
再び顔を埋めて丸くなった乃々は、蘭子が自分の隣に座る気配を感じ取った。
蘭子「落ち着きな2人とも(乃々ちゃんは、失敗するのが怖い?)」
乃々「当たり前ですよぉ…。でもいつも失敗しちゃって…。その度に蘭子さんに助けられちゃって…」
蘭子「とりあえず入力を済ませるよ(なら、今度の舞台だってそれでいいんじゃない?)」
乃々「なに言ってるんですか…そうならないように今まで散々練習してきたんじゃないですか…」
蘭子「額が額だけに換金には少し時間がかかるのさ(うん。沢山練習したよね。ミスをしない様に…。)」
蘭子「なんとまあいい顔するじゃないか(そして、パートナーがミスをしてもカバーできるように)」
乃々「?」
蘭子「息子はこの性悪の汚職に手を染めてんのさ (ユニットってさ、お互いがお互いを助けあって、引き立てあうものだと私は思ってる)」
蘭子「いい見世物だったけどね…(LiPPS、ゼッケンズ、ニュージェネ…皆そうやって絆を深めてトップアイドルになっていった。私はそれを見てきた)」
蘭子「あんたって奴は肝心な時に慌てすぎなんだよ(乃々ちゃんがもし失敗しても、私が必ず助けるから)」
蘭子「4分溜めさせるのよ(信じてみてよ。一緒に練習してきた私を)」
乃々(………)
乃々は鼻の奥が熱くなっていくのを感じた。
涙がおさまるまで乃々は顔を上げられなかった。
やっと視線を前に向けられたとき…倉庫の窓から差し込む光は赤味を帯びていた。
乃々「すみませんでした…蘭子さん」
蘭子「貴方にはマイスポークのお礼をさせてもらいますよ(さ!戻ってPさんを安心させてあげようよ!)」
乃々「はい…………」
2人は立ちあがり、出口に向かって歩き出した。
チャリン――――――――
乃々「あれ…?」
音のした方向を振り向くと、小銭が一枚落ちている。
蘭子「猿がッッ!(あ…ごめん、私のだ)」
乃々「いいですよ。私が拾ってきますから」
乃々はしゃがんでそれを拾い上げた。
蘭子「――――――DIE YOBBO――――――」
バキィッ!!
???「グエッ!?」
突然の打撃音。
乃々が驚いて振り向くと―――――
乃々「え…?店長…さん……?」
そこには片手で頭部を抑えてうずくまる蘭子と、それに向かい合って仁王立ちする馬場の姿があった。
馬場「レイビーク!やっぱりお前の仕業だったのか!」
状況が呑み込めない乃々が目をこすった瞬間――――目の前にいた2人は金髪の宇宙人とマントを羽織ったトカゲ顔の宇宙人へと姿を変えていた。
レイビーク星人「ババルウ…なるほど、地球人に感化されて侵略連合を抜けたクソッタレってのはお前の事か」
ババリュー「なぜ力の弱い少女を狙う!お前等が集めていたのは奴隷としてこき使える生命体だったはずだ!」
レイビーク星人「バイトだよバイト。さる高貴なお方の趣味でね。若い女を宝石にしてコレクションするんだと…こんな風にな」
トカゲ顔の宇宙人が羽織っていたマントを広げると――――――手のひらほどの楕円形のカプセルがマントの裏にぎっしりと留められていた。中には何やら光る結晶の様なものが納められている。
乃々(あれ、人間の形の彫刻……?…女の子を宝石に…?店長さんは宇宙人で、私は狙われてて……?え?え?………)
混乱しながらもトカゲ宇宙人の宝石を凝視する乃々。その視線がある1点で止まる。
特徴的な髪形。特徴的な服装。特徴的な――
乃々「蘭子さんッッッ!!!!」
レイビーク星人「はじめはそっちの女に目を付けていたんだが、テメーに邪魔されちまったからさ…。」
レイビーク星人「今度こそ横槍が入らない様に慎重に機会を窺ってたんだ…で、1石2鳥のチャンス!ってとこだったのによ…」
ババリュー「貴様…!」
レイビーク星人「まあ見つかっちまったもんは仕方ねぇ……こういう時は」
レイビーク星人「昔ながらのベタな手が一番効くんだよな……ホレッ!!!」
トカゲ宇宙人はカプセルをひとつ掴み、高く放り上げた。
ババリュー「なっ…!」
ババリューは慌ててカプセルをキャッチしに向かう。
それと同時にトカゲ宇宙人は乃々に向かって走り出した。
乃々「ひっ……!」
瞬く間に彼女を羽交い絞めにし、カプセルをキャッチしたババリューに銃を向ける。
レイビーク星人「そんでもってこういうのもベタながら効果的なんだわ…笑っちゃうくらいにな……!」
乃々「ぐ…げほっ……」
ババリュー「しまった…!」
レイビーク星人「こういう時なんていうんだっけかな……そうそう、” 動 く な よ ”」
ドンッ。
トカゲの銃が火吹く。
ババリュー「があッ…!!!」
カプセルを手にしているババリューはそれを庇ってうずくまることしかできない。
ドンッ。 ドンッ。
レイビーク星人「闇に生まれ、極悪の限りを尽くしてきたババルウ星人も堕ちたもんだ」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。
レイビーク星人「とある惑星で正義に目覚め、ヒーローとしての人生を歩み始めました…ってか?」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。
レイビーク星人「光の戦士ごときに惑わされやがって。妨害に来たとこでお前が[ピーーー]ば結局この女は攫われるんだ」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。
レイビーク星人「結果は変わらん。本来出なかったはずの死体が1つ増えるだけでな」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。
乃々「ぁ………はっ…………ぅ……………」
ババリューを一方的に嬲る間も締付けは強さを増し、乃々は最早意識を失う寸前だった。
乃々(蘭子……さん……)
>>57差し替え。申し訳ありません。
レイビーク星人「闇に生まれ、極悪の限りを尽くしてきたババルウ星人も堕ちたもんだ」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。
レイビーク星人「とある惑星で正義に目覚め、ヒーローとしての人生を歩み始めました…ってか?」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。
レイビーク星人「光の戦士ごときに惑わされやがって。妨害に来たとこでお前が死ねば結局この女は攫われるんだ」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。
レイビーク星人「結果は変わらん。本来出なかったはずの死体が1つ増えるだけでな」
ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。ドンッ。
(ユニットってさ、お互いがお互いを助けあって、引き立てあうものだと私は思ってる)
(乃々ちゃんがもし失敗しても、私が必ず助けるから)
(信じてみてよ。一緒に練習してきた私を)
乃々(蘭子さんは……私を助けてくれる……私も…助けなきゃ……蘭子さん……らんこ…)
乃々「げっ……はっ……に……は……は………」
窒息寸前の乃々が声を絞り出す。
レイビーク星人「あん?」
乃々「ベタには…………ベタッ!!!」
ガブゥッッッ!!!!
レイビーク星人「があああああっ!?」
乃々に指を噛まれたトカゲは思わず羽交い絞めしていた腕を外してしまった。
ババリュー「うおおおおおおっ!!」
一瞬の隙を付いてババリューがトカゲに体当たりし、床に組み伏せる。
レイビーク星人「ガッ…!」
宇宙人同士の激しい取っ組み合い……マントに留められていたカプセルがバラバラと床に散らばっていく。
乃々は必死でその中に蘭子の姿を探した。
乃々「あっ!」
見つけた―――倉庫の出口に向かって転がっていく。
乃々「蘭子さん!」
カプセルに駆けよろうとする乃々―――しかし、
乃々「あうっ!?」
その背中に何かが衝突した。
トカゲがババリューを投げ飛ばしてぶつけたのだ。
ババリュー「う……げほっ…」
息も絶え絶えなババリュー。
やはり一方的に銃で撃たれたダメージが大きすぎた。
レイビーク星人「シャギャァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
鎌の様に鋭い爪を開いてトカゲが突進してくる。
ババリュー「もう、駄目だ――――――――――――」
レイビーク星人「シャギャァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
鎌の様に鋭い爪を開いてトカゲが突進してくる。
ババリュー「もう、駄目だ――――――――――――」
バッシャァァァァァァァン!
レイビーク星人「ギャガッ!?」
ドカァッッ!
一瞬、3人とも状況を把握できなかった。
―――なにかが降って―――――――――水?――――――どこから―?――――
――転ぶ――――――滑って――――――冷水――――???――――――馬場さんが?―――
―――知らない――――――誰?――――ア―――――??????―――――――――
レイビーク星人「イ…グァァ……?冷た………?」
―――チャンスだ―――
いち早く我に返ったババリューは最後の力を振り絞った。
ババリュー「オオオオオオオオオオオオッッッッッ!!!!!!!」
ババリュー「デス…ブリザード!!!」
レイビーク星人「ギッ!?」
不意を突かれたトカゲが振り返った時――――――その体は物言わぬ氷像と成り果てていた。
―――――――
――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ババリュー「さ、行こうか…。この人たちは大丈夫。知り合いにこういう病気の治療が得意な奴がいるんだ」
倉庫に転がったカプセルを回収し終えたババリューが乃々の肩を叩く。
もう夕日もわずかに窓に差し込むのみになっていた。
そのわずかな明かりの中、乃々は蘭子のカプセルの隅々に目を走らせている。
乃々「………」
どこにも損傷は見られない。
彼女はカプセルを―――――蘭子を、抱きしめた。
ババリュー「君のおかげだ。君の勇気が皆を…彼女を救ったんだよ」
壊さないように注意しながらも、ついつい手に力が入ってしまう。
乃々「本当に…よかった………蘭子ちゃん……蘭子…」
こみ上げる涙に邪魔されながらも、彼女は何度も何度も蘭子の名前を呼んだ。
――――倉庫の2階、通路の暗がりに水入りのバケツを持った男が佇んでいた。
「――――――ふう。間一髪だったな」
男の手に握られたバケツが淡い光を放ち、みるみる縮小していく。数秒と経たないうちに、それは1枚のカードに変形していた。
ガイ「ありがとうございました。タロウさん」
男は腰に下げたホルダーにカードをしまうと、足早にその場を後にした。
――――――2日後
蘭子「好きよ。握るのは…特に頭が痺れるくらいぶっといのが…(今日は来てくれてありがとう!)」
イベント当日。ステージにはすっかり元気になった蘭子、そして
乃々「あ……りがとぅございまあすーーー!」
緊張に体を強張らせながらもマイクを握る乃々の姿があった。
ババリュー「勇気…か…。あの娘に教えられちまったな…。」
ババリュー(正直、あの時は本気で死ぬと思った…。あの娘にあんな力が無ければ、今頃は…)
ババリュー(勇気…そう、勇気があの娘を変えた…強くしたんだ。オレにもきっとできるはず)
客席のババリューに気づいた乃々が、弾けんばかりの笑顔でババリューに手を振る。
ババリュー(おいおい、誤解されるからアイドルが特定の観客にアピールすんなっての!オレが袋叩きになっちまう!)
ババリューは身をすくめた…が、予想していたような殺意の視線は飛んで来なかった。
皆気づいていないのか、はたまた蘭子に夢中で目に入っていないのか・・・。
ババリュー(――――まあ、今の内はこんなもんなのかな)
少しガッカリした様な――――それでいて嬉しい様な奇妙な感覚を抱きながらも、ババリューは改めて乃々を見据えた。
ニヤリと口角を上げ、顎に手を添えて軽く首をひねる。
それを見た乃々の笑顔が一層輝きを増した。
恐らく、この平穏も長くは続かないだろう。
ガイが聞きつけたという「きな臭い噂」…近いうちに、再びこの星に危機が訪れる予感がする。
ババリュー(でも、そん時はそん時だ)
ババリュー(来るもんは受けて立つしかない。オレはオレにできることをやる。あの子たち…いや、この星を壊させやしない)
―――――――守るべきもの。
乃々(もりくぼ、頑張ります。勇気を出せばもりくぼにも力が出せるんだって気づけたから)
―――――――己を信じる勇気。
(そう、誰の心にも光と闇が、底知れない未知の力が眠ってる。それに気づいた時…人はどんな風にでも変われるんだ)
―――――守るべきもの、己を信じる勇気が人を強くする。
この日、1人の宇宙人と少女が、新たなスタートを踏み出した。―――――
終
終わった…。予想を遥かに超越して疲れました…。
嗚呼、しかもちょっと見返しただけで[ピー]だの誤字脱字だのがちらほら……。
もっと精進して出直してきます…お恥ずかしい…。
とはいえ!いよいよ!いよいよ劇場版公開まであと4時間です!
朝風呂で体を清めて亀有に行ってきます!
ガイさんに会えば疲れなんて吹っ飛ぶハズ!
全国の特撮ファンの皆さん、今日は存分に楽しもうではありませんか!
あ、今回の「サブタイを探せ!」ですが、映画館から帰ったら答えを発表します。
平成ウルトラシリーズのサブタイトルをSSのどこかに仕込みました。
よく見ればわかる…はず?
劇場版鑑賞してきました!
ネタバレは伏せますが、今回は「映画館で見てこそ」な演出が所々に散りばめられているので、まだ見ていない方は是非!映画館へ!
次はファイトオーブか…。
さて、今回隠されていたサブタイトルですが、ウルトラマンギンガ第10話「闇と光」になります。
>>59
レイビーク星人「闇に生まれ、極悪の限りを尽くしてきたババルウ星人も堕ちたもんだ」
レイビーク星人「とある惑星で正義に目覚め、ヒーローとしての人生を歩み始めました…ってか?」
レイビーク星人「光の戦士ごときに惑わされやがって。妨害に来たとこでお前が[ピーーー]ば結局この女は攫われるんだ」
トカゲ野郎の台詞を縦読みしてみましょう。
さて、今回隠されていたサブタイトルですが、ウルトラマンギンガ第10話「闇と光」になります。
>>59
レイビーク星人「闇に生まれ、極悪の限りを尽くしてきたババルウ星人も堕ちたもんだ」
レイビーク星人「とある惑星で正義に目覚め、ヒーローとしての人生を歩み始めました…ってか?」
レイビーク星人「光の戦士ごときに惑わされやがって。妨害に来たとこでお前が[ピーーー]ば結局この女は攫われるんだ」
トカゲ野郎の台詞を縦読みしてみましょう。
さて、今回隠されていたサブタイトルですが、ウルトラマンギンガ第10話「闇と光」になります。
>>59
レイビーク星人「闇に生まれ、極悪の限りを尽くしてきたババルウ星人も堕ちたもんだ」
レイビーク星人「とある惑星で正義に目覚め、ヒーローとしての人生を歩み始めました…ってか?」
レイビーク星人「光の戦士ごときに惑わされやがって。妨害に来たとこでお前が死ねば結局この女は攫われるんだ」
トカゲ野郎の台詞を縦読みしてみましょう。
ピーには気を付けないと…何度も失礼しました…
最後に、必要ないかもですが登場宇宙人の解説をば。
誘拐宇宙人[レイビーク星人]
ウルトラマンティガ13話「人間採集」に登場。ミクロ化光線銃で地球人を小型化して誘拐、母星での労働力不足を補おうとした。
ところどころに初代オマージュが見られるティガのストーリーの中でもコイツはかなり露骨な存在。まんまダダ。
幼少期に見た時は結構怖かった覚えがあります。
これにて全て終了です。有難う御座いました。
蘭子語がムチャクチャなのは宇宙人が擬態してるからかなと思ったら
最後に出てきた本物の蘭子の言葉もおかしいじゃねーか
違和感とかのレベルを越えてまるっきりの別言語状態なのはどうかと
>>97
私、ヤングジャンプの「嘘喰い」という漫画が大好きでして…今回の蘭子語はその漫画に出てくる同性同名のキャラの台詞から取ってるんです
わかりにくいネタで済みません
次やるときは「シンデレラガールズ」×「ウルトラマンオーブ」×「嘘喰い」みたいなタイトルにします
ちなみに偽蘭子が出てるのは>>46~>>48の間だけで、それ以外は本物です
嘘喰いの蘭子の言葉で喋らせたいなら明確に嘘喰いの蘭子にしたほうがいいよ
二次創作で口調がキャラ記号として重要なキャラの口調をストーリー上の理由なく改変するのはかなり嫌がられる
読者がそのキャラを認識できなくなって読んでて気持ち悪くなるからね
このSSもまとめサイトで蘭子の口調についてかなり叩かれてるし、これに限らずキャラの口調がおかしい二次創作はかなり嫌がられる
>>99
そうですね、漫画読んでるときふと思い付いたネタで自分では面白いつもりだったんですが…読みづらいだけになってしまいました
下手に改変するくらいなら鞍馬蘭子本人を登場させたほうがぶっ飛んでて面白かったかなあと今になって思います
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