春香「朝起きたら身長が3m48cmになっちゃったんですけど」 (27)




春香「どうしましょう?」

P「いやぁ~~……」

春香「不便ですよぉー常に中腰じゃないといけないし」

P「うん、まぁ、そうだろうな」

春香「あ!コレは、新たな発見なんですけど」

P「うん?」

春香「扉がある所? ああいう所って天井よりも低いんですよ」

P「あー、まぁ、そうだなよな~、間仕切りの所にあるもんな~」

春香「今まで生きてきて意識した事無かったけど、ああ、そうなんだなぁって」




P「下らねぇよ!! つーーかデケェよ!!!!!! どうしちゃったんだよっっ!!!!????」




春香「いや、言ったじゃないですか? 朝起きたら身長3m48cmになっちゃったって」

P「何か映画でこんなのみたけど俺の理解が全く追い付かねェよ!!!!」

春香「目の前に私が居るじゃないですか~」

P「俺は最早、春香の股間に話かけてる始末だよ!!!! 頭の上に春香の顔がある現実が受け入れられねぇよ!!!!」

春香「私は天井の高さ足りなくてお辞儀しながらプロデューサーさんの頭頂部に話しかけてる感じですね」

P「何で!? 何でそんなんなっちゃったの!?」

春香「いやぁ……????」

P「心当たりないわけねぇだろうよぉ!!!! そんなデカくなってぇ!!!!」





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春香「あ!!」

P「嫌だよぉ、何か上の方から春香の声聞こえてくる感じ嫌だよぉ……」

春香「アレかもしれませんね!」

P「何? 何か心当たりでもあるの?」


春香「お風呂上りに牛乳飲んだんですよ! 二杯も!! そうだアレだ!!」


P「間違いねぇ!! ソレだ!! んなわけねぇだろ!!!!」


春香「え?」

P「牛乳のカルシウムにどれだけの信用おいてんの!!?? それだけでそんな伸びるわけないだろうよ!?」


春香「いやまぁ……でも、2杯ですよ!?」


P「2杯程度なら割とあるよ!! なんなら俺は春香くらいの頃一日4、5杯は頂いていたよ!!」

春香「でもプロデューサーさん1m70cmくらいしかないですもんね、おかしいなぁ」

P「おかしいのは春香の方なの!!!! オマエのような巨人が街で居たか!!??」

春香「いや、改札とか凄く苦労しました、腰かなり曲げなきゃなんで」

P「苦労話のスケールちっちゃっっ!! 絶対もっと苦労しているだろ!? 各方面でぇ!!!!」






春香「あ、街と言えばですね!」

P「え!? 嘘!? この流れから世間話に行けちゃうの!? 春香ってそう言う娘だっけ!?」

春香「最近、私もアイドルとして大勢してきたなぁって思っちゃって」

P「そうなの? いやいや、そんな事よりも大事な事を先にだな」

春香「まぁまぁ聞いて下さいよ! 嬉しかったんですから」

P「まぁ、うん、一応聞くけども……うん」

春香「今日、ここに来るまでに、変装はしてたんですよ? 変装は?」

P「うん」

春香「でも、写真バンバン撮られちゃって/// もう参っちゃいましたよ///」

P「そっか、そっか、春香も有名になったな~コノコノ~~♪」

春香「いやぁ~~///」


P「違うから!!!! アイドル天海春香を撮ってんじゃなくて、謎の巨大生物を撮ってただけだからソレ!!!!!!」


春香「え?」


P「オマエと言うパーソナルを撮ってんじゃなくて!! 突然現れた進撃の巨人を撮ってただけだから!!!!」


春香「え~~~~??」


P「待ってろ? ツイッターで検索ワード『巨人』っと、ほらーーーーーー!!!!!!」


春香「あ! 私だ!!」


P「そうオマエー!!!! 巨人でHITしたオマエーー!!!!!!」


春香「照れますねぇ///」

P「いや、春香オマエな…………まぁ、ちょっと座れ、ソコへ」

春香「はい」チョコン

P「ウソだろその擬音!! チョコンなんて可愛いもんじゃねぇよ!! ズシーーンだろ!! ズシーン!! 会議室だ会議室!!」






春香「狭っ」

P「だろうよ」

春香「で? どうしましょう?」

P「って言うかさ? ぶっちゃけ何か怪しい薬とかじゃないの?」

春香「そんなの飲んだ覚えはないですし」

P「えぇ……え? じゃあ何? 春香って一生この大きさなの?」

春香「それは私が聞きたいですよぉ」

P「困ったなぁ……この春香リアルに困るなぁ……」

春香「今日ってお仕事何でしたっけ?」

P「お笑い番組の雛壇だけど」

春香「あ、じゃあ座ってトークするだけだから楽ですね」

P「いやいやいやいや、スタジオから飛び出してお茶の間中でもが大混乱だよ!! オマエ多分胸から上あたりから見切れるからな!?」

春香「ええ? 765の中でも特に顔が命の私なのにー?」

P「言う程じゃねぇよ、どっちかと言ったら尻だろ、春香の命は」


ドフッ


P「うっふ!!!!」

春香「もう!! 失礼ですよ!! プロデューサーさん!!」

P「いや……春香さん……そのチョップ、ちょっと本気のマサカリなの? ってくらい重い……」


うーん……




春香「身長だけじゃなくて全体的にサイズアップしてますもん、手もほら、こんなに大きい」ヌッ

P「うん、って言うかさ、事務所来た時から言おう言おうとは思ってたんだけどさ」

春香「はい?」

P「何その服」

春香「コレはだってしょうがないじゃないですか?」

P「ストレッチパンツがピッチピチのスパッツみたいになってて、大き目のシャツ? それジャケットか? と、中はさらしみたいに布巻いてんのか」

春香「以外と可愛いコーデだって思いません?」


P「いや、どうみてもハルク、身体中緑に塗りたいもん」


ドフッ


P「うっふ!!!! だからソレやめろやぁ!!!! 重いんだよ!!!!」

春香「着れる服なんて無かったんですから……」

P「何Lあっても今のお前に会う服なんて…………そうだ、伊織にでも聞いてみるか」ピポパ

春香「水瀬ブランドの服なら何かあるかもですね!」


P「おう、伊織か? うん、いや今日は聞きたいことがあってな? あの水瀬ってアパレルもやってるよな? うん、でさ? 身長3m48cm向けの洋服を探しててな? いや、違うよ、1mじゃなくて、3m、そう、さんメーターだよ、うん、いや、本当に居るんだって、いや、怒るなよ、違う冗談じゃなくて3m48cmの…………切りやがった」


春香「まぁ、昨日までの私でも切ると思います」

P「だよなぁ」



Pの突っ込みがいちいち面白い




P「ともあれ、仕事に行くにせよ病院に行くにせよその恰好じゃなぁ」

春香「私、この恰好で家から事務所まで来たんですけど」

P「どんなに大きなサイズでも無理だよなぁ……ああ……すげぇ不便だ3m48cm、まだ2mくらいだったらどうにかなったのに、丁度良く不便」

春香「今日のこれだって、身体に巻いてるのカーテンですからね」

P「あー、フリルっぽく見えたのはカーテン閉じたときの痕だったのね」

春香「とりあえず社長のスーツで試してみますか、社長何気に身長180cmもあるんですよね」

P「何かダンボールみたいな色したスーツだろ? 着れる着れない以前に男物だぞ?」


ブッバツッ!! バツツツンンっっ!!!!


春香「無理でしたねー……」

P「何で確実に無理なのにそんなに行動力だけあるの? スーツが真ん中から左右に裂けるって初めて見た」

春香「別の手を考えなくちゃですね! プロデューサーさん!」

P「その前に社長のスーツどうすんだよ……」


小鳥「おはようございまーす」


P「おはようございます、音無さん」

春香「おはようございます小鳥さん」

小鳥「あー春香ちゃんおはよう~ちょっと見ない間に大きくなったわねー昨日振りよね?」

春香「成長期ですからね」


小鳥「そうねぇ、私もそういう時期がっていやデケェよ!!!!!!!! 何ですかコレ!!!!???? 怖い!!!!」


P・春香「「ですよねー」」


ぴよちゃんいいノリツッコミwwwwww




小鳥「は!!!!!!!!????????」



P「ですから、朝起きたら3m48cmになってたらしいんです」

小鳥「聞こえた上での「は!!!!!!!!????????」ですよ!! そんな事あるはずないでしょ!!??」

春香「いやまぁ、実際、私、3m48cmですし」

小鳥「いや、3m48cmとか間取りとかで使う単位ですからね!? 34800mmですからね??」

P「春香が横になったら鮫でも釣れたみたいな絵になりますからね」

小鳥「松方弘樹でも釣り上げないですよこんな大きさ!! ええ……ちょ、本当、どうしちゃったんですか?」


春香「私が一番聞きたいです」


P「だよなぁ」

小鳥「あの、プロデューサーさん、なんか春香ちゃん側の立場に居るのやめてもらいません? こんな案件私だけで処理できないですからね?」

P「とりあえず服をどうにかしちゃわないとなんですよ」

春香「収録まで時間があまりないですからね」

小鳥「行くの!!?? 収録行っちゃうんですか!!?? この3m48cmで!!!!????」

P「仕事ですから穴をあけるわけには」

春香「プロ意識は強い方なんで」


小鳥「プロ意識強いならプロポーション管理注意してぇ!!!!???? 正直共演者引くレベルだからコレ!!!!」


P「ですのでまず服なんですよ」

春香「はい」

小鳥「ええ……こんなのに合う衣装があるわけ……ああ!!!!」






P「音無さん! まさか何か良い策が!?」

小鳥「昔、雑誌のお仕事で着たフルーツの衣装あるじゃないですか?」

春香「14話の」

小鳥「14話とか言わないで!? あの衣装貰ってあるはずなんですよ」

P「ああ、ジュピターに表紙とられたから「まさかただで済むと思ってないわよね?」って伊織が詰め寄ってもらってきたあの」

小鳥「あれを、パーツ毎に使えば……あるいはですよ!?」

春香「パーツ毎?」

P「解りましたよ!! 足はバナナ、腕はブドウのように! ですね!?」

小鳥「そうです、あれ、ゆったりとした感じの服なんで繋ぎ合わせたりしたらどうにかなりそうじゃないですか?」

春香「いやいや絶対おかしいでしょ、あの衣装のどれ着て街に出ても頭おかしい人みたいなのに……」

P「おかしいって事だけで言えばもう春香は最早素材がおかしいからね?」

小鳥「マイナスかけるマイナスはプラスよ? 春香ちゃん」


春香「いやぁ~~……」


P「やりましょう!」


小鳥「まず、やってみる」


春香「いやいやいやいや」





P「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

小鳥「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


春香「ほらぁ!!!! そうなるでしょう!!!!」


P「いやwwwwww春香wwでも思ったよりはwwwwwwwやっぱり酷ぇwwwwwwww」

小鳥「足がバナナww肩にイチゴww膝にパイナップルwwwwお尻が桃wwwwwwコレはwwwwwwww」

P「合体ロボかよwwww!! ふざけんなwwww!!!!」

小鳥「フルーツ合体トロピカリンwwwwwwwだっせぇwwwwwww!!!!」


ドドフッッ!!!!


P「うっふっっ!!」
小鳥「はべっっ!!」


春香「こっちは本気で困っているんですよ!!」

P「いや、ゴメン……でも困ってる度合いで言えばこっちの方がって感じなんだけどな」

小鳥「でもほら春香ちゃん、隠せる所は隠せているし、今できる最大の努力はしたんじゃないかしら?」

春香「うわぁ、何だこの原色のオンパレードは……身体中暖色の暴力って感じで目が痛い……」


P「と、ふざけてる場合じゃない、収録の時間だ!! 行くぞ春香!!」


春香「ガチでコレで行くんですか!!??」


小鳥「いつまでもこうしているわけにもいかないし……がんばって!!」


春香「えーーーーーーーーーーーーーー!!!!」






『まじかよ……』ピロリン♪

『何あれ……』カシャ♪

『果物の……何あれっ!!??』パシャ♪


P「はいはーい見世物じゃないからねー、ちょっとどいてねー」

春香「うう、恥ずかしいよぉ///」

P「大丈夫、ブドウの仮面が良い感じに春香という事実を隠しているから」

春香「車も凄く狭かったし」

P「何で後部座席に南国積んで走ってんの? って感じだったもんな」

春香「膝を抱えて横になってじゃないと乗れなかったんですよぉ……」

P「まぁ局に入っちゃえば大丈夫だろう、行くぞ」

春香「はい!」


警備「いやいやいやいやいや」


P「あ、765プロです、コレ入講証」

守衛「いや、プロデューサーさんは知っていますけど、この後の果物の怪物は?」


春香「天海春香です! 天海春香です!」(裏声)


P「オマエ普通に挨拶しろやぁ!!!!」

警備「嘘だもん、人間ですらないもん、怪物だもんコレ、入れられないよ」

P「一応、ほら、天海春香の入講証ですが」

警備「え? 何で? 逆に何で通れるって思っているの? むしろそっちの方が謎なんですけど」

P「仰る通りですけども……春香、ブドウ取って」

春香「はい……ほら、この通り、天海春香です」


警備「……あ、なるほど、顔確認しました、じゃあお通り下さいってなるわけ無いでしょー!!?? 何でこんなに大きいの!!??」


P「すいません、そのやり取り3回目なんで通りますね」

春香「失礼しまーす」

警備「あ! コラ!!」






P「エレベーター乗れねぇでやんのな!! オマエ!!!!」ゼェゼェ

春香「いや、まさか自分もこんな事になるとは思ってませんでしたよ……くぐれないんですもん」ハァハァ

P「時間ギリギリだぞ! 走れ春香!」

春香「いや、中腰でダッシュってキツイですよ、しかもこの衣装ってっあ!!」コケッ

P「オマエまさかここで!?」



ビターーーーーーーーンンンンっっっっ!!!!!!!!



P「うぉぉおおおおお!! 怖ぇええええええ!!!! 3m48cmのドンガラ超怖ぇええええええ!!!!」


春香「痛いよぉおおおおおおおお!!!!」


P「大丈夫か? 顔、思いっきり打ってたけど」


春香「3m48cmからの高さから顔打ってんですよ!!?? 大丈夫なわけないでしょ!! 2階から顔で飛び降りたのと一緒ですよぉ!!!!」


P「俺もすげぇ怖かった、大型の建材か何かが倒れてきたような恐怖あったもん」

春香「うう、鼻つぶれちゃったかもぉ」

P「血も出てないし大丈夫だろ、ほら着いたぞ、メイク室だ」

春香「うぅ……天海春香はいりまーーす」






メイク「は!!!!!!!!????????」
スタイリスト「は!!!!!!!!????????」


P「いや、はい、分かります、分かりますけど解ってください」
春香「すみませんやり難くてすみません!! サイズが無くてすみません!!」


…………


司会「は!!!!!!!!????????」
ディレクター「は!!!!!!!!????????」


P「すみません、今日の春香は3m48cmでお願いします」
春香「よろしくお願いします、3m48cmの天海春香です」


…………


閲覧客「は!!!!!!!!????????」
AD「は!!!!!!!!????????」


P「もう言い訳するのも面倒くさい!!」
春香「雛壇の椅子にお尻が入らない……っっ」


…………


AD『本番はじめまーーーーすっ!!』




P「じゃあ、春香、うん、がんばって」

春香「はい、頑張って目立ちますよ!!」

P「うん、もう、十分過ぎる程目立っているし、これ以上ないってくらいイジられると思う!」






こうして3m48cmのアイドルは地上波放送で全国にデビューした。

最初こそ様々な面で問題が発生したが、やがて俺たちは3m48cmの春香に慣れ

春香も「なってみたら悪く無いですよ」と持ち前のポジティブさで乗り越えてくれた

全てが日常へ溶け込んでいき

765プロは3m48cmのアイドルを抱える話題のプロダクションになっていく


その筈だった。






春香「おはよーございまーす」

P「おー春香、今日もデカいな」

小鳥「おはよう春香ちゃん、春香ちゃん用の特注の衣装、届いているわよ」

春香「ほんとですか!? 楽しみ~♪楽しみ~♪ あ!!」コケッ

P「退避ーーーーっっ!!!!」



ビターーーーーーーーンンンンっっっっ!!!!!!!!



P「危っっねぇええええええええ!!!!」ドキドキドキドキ

小鳥「いつまでたってもこの恐怖には慣れませんねっ」ドキドキドキドキ

春香「痛い~~~~~~!!!!」

P「春香もダメージ的に洒落にならないんだからそろそろそのコケるキャラやめろな?」

春香「キャラじゃねぇからっっ!!!!!!!!」

ドフッッ!!!!

P「んっふ!!!!」


『…………』


P「痛たたた…………格闘技の世界でも通用するぞ全く」

小鳥「確かに、高さ勝負のスポーツではかなりの脅威ですよね、春香ちゃんは」


『…………っっ』


P「ん?」

春香「どうしましたプロデューサーさん?」


『…………っっ!!』


P「何か聞こえない?」

小鳥「確かに……何か凄く高い声が……」





『プロデューサー! 千早です!! こっちです!! こっち!!』



P「千早!?」

小鳥「こっちって?」


千早『机の上!! コップの傍です!!』


P「コップ?」コトッ


千早『あーーーーーー!!!!』ゴロゴロゴロ


春香「やだ、虫が居ますよ? プロデューサーさん」

P「本当だ、うわ、毛むくじゃらだな、この虫……虫っ!?」


千早『違います!! 千早です!! 朝起きたら72mmになっちゃってたんです!!』



小鳥「あーー……なるほどね、うん、まぁ、ね、あるある、よね?」

春香「人間ですものね、縮む事の一つや二つね……」

P「茶飯事だよな…………」



千早『ですよね!? こういうの、普通ですよね!?』



小鳥・春香・P「「「んなわけねーーーーだろーーーー!!!!!!!!!!」」」






何だこれ……



終わりです。
春香が中途半端困るレベルで大きかったら面白いなって思い書きました。
脳がちょっとどうにかしてるんだと思います。
でも書いてて楽しかったです。


ここまで読んで頂きありがとうございました。




3mオーバーはマジで生活不可能だと思う


面白かった


3480 mmやで

スレタイから草生える。乙でした

34メートルはガンダムよりでかいでしょ…

P「す、すごい…エネルギーリボンが5倍じゃないか…千早が夢中になるわけだ…」


面白かった

ツッコミがキレッキレで好き

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