真美「まあとにかく一回やってみようＹＯ！」

亜美「ＹＯ！」

春香「やるって……どうやるの？」

真美「ググればいいんだＹＯ！」

亜美「ＹＯ！」

春香「ぐぐる……って、何？」

真美「えっとー、だからこんな感じで……『天海春香　評判』……っと！」ｶﾀｶﾀｶｯﾀｰﾝ

春香「ああっ真美、そんないきなり……」

真美「ほ～ら、色々出てきたよ～ん」

春香「うわ、本当だ……『春香(草不可避) 』？　何これ？」

亜美「あー、簡単に言うと『はるるんめっちゃおもろい』って意味だＹＯ！」

真美「ＹＯ！」

春香「え……何でそうなるの？　亜美適当に言ってない？」

亜美「言ってない言ってない！」

春香「本当かなぁ……」ｼﾞｰ

亜美「本当だってー！　んもぅ、はるるんってば疑い深いんだからぁー」

真美「ほらほらはるるん、他にもいろいろ出てきてるよー」

春香「本当だ……えっと『あざとい』『閣下』『リボンが本体』……」

亜美「うむ」

真美「うむ」

春香「いや、『うむ』じゃなくて！　これ、もしかしなくてもどれもあんまり良い意味じゃないよね！？」

亜美「いやいやー、これはむしろ褒め言葉っしょ→」

真美「うんうん」

春香「どこにそんな要素が！？」

真美「まあまあ落ち着きなよはるるん～。とりあえず『あざとい』っていうのは、はるるんのキャラ作りが成功してるってことでしょ→」

亜美「しょ→」

春香「キャラ作りって何！？」

亜美「ほら、よく転ぶのとか」

春香「あれはキャラ作りじゃないよ！」

真美「え、そーなの？」

春香「そうだよ！」

亜美「ま、いいや」

春香「そんなあっさり！？」

亜美「次、『閣下』……これはあれだね、『I want』ではるるんのファンになっちゃった人達が良く使ってる愛称だね」

春香「そういえばライブでもたまにそう呼ばれてるような……」

真美「そこに跪いてッ！！」

亜美「もっと啼いてみせてッ！！」

春香「ごめんなんかめっちゃ恥ずかしいから勘弁して」

真美「で、その次は……『リボンが本体』」

亜美「…………」

春香「…………」

真美「……よし、んじゃ次誰検索するー？」

亜美「そだねー」

春香「せめて否定しようよ！？」

真美「いやー、そう言われましても」

亜美「真実は残酷なんだよはるるん……」

春香「え？　何？　マジでそこ否定してくれないの？　春香さん泣いちゃうよ？」

真美「大丈夫だよ！　身体があろうとなかろうと、はるるんははるるんだＹＯ！」

亜美「ＹＯ！」

春香「いやだから前提おかしいからね！？」

真美「ＨＡＨＡＨＡ、冗談だよはるるん」

亜美「イッツア・アミマミン・ジョークだＹＯ！」

春香「笑えないよ……ぐすん」

真美「さてさて、はるるんを存分にいじｍ……ゴホン、可愛がったところで！」

亜美「お次は誰にしましょうかな～っと♪」

春香「……仕返し……」

真美「えっ？」

亜美「あっ！？」

春香「……『双海真美　評判』……っと！」ｶﾀｶﾀｶｯﾀｰﾝ

真美「ああっ！　って何で真美なのさー！？」

春香「年功序列！」

真美「り、理不尽だＹＯ！　Ｂｏｏ！　Ｂｏｏ！」

亜美（とりあえず助かった……）

春香「おお、いっぱい出てきたね」

真美「うぅ……なんか嫌な予感しかしないＹＯ……」

亜美（あまり不用意な発言はしないようにしよう）

春香「えっと……『真美は合法 』」

真美「ッ……」

亜美「…………」

春香「これはつまり……真美は合法ってことだね！？」

真美「いや、そのまんまじゃん！」

春香「え？　じゃあ言い換えてあげようか？」

真美「ッ……や、やっぱいいです……」

春香「ん？　いい？　いいってどういうことかな？　真美はその意味が分かって言ってるのかな？」

真美「い、いや、その……わ……わかんない、です……」

春香「ん？　何が？　何がわかんないのかな？」

真美「……………」

亜美（何このはるるんこわい）

春香「まあ言い換えると『真美は亜美に比べて大人っぽいから手を出してもＯＫ』って意味だね！」

真美「うわあああん！　結局言い換えたよ！　はるるんのイジワルー！」

亜美（しかも何かさりげなく亜美がdisられたっぽいよ！？）

春香「まあまあ。真美には大人の色香があるってことで！」

真美「うぅ……ひどいよはるるん……」

春香「じゃあまだまだいくね」

真美「まだ真美のターンなの！？」

春香「ふふふ……やられたらやり返す……倍返しですよ！　倍返し！」

真美「うぅ……ひどいよぉはるるん……」

亜美（ていうか倍返し言いたかっただけじゃ……）

春香「何か言った？　亜美？」

亜美「ナンデモナイデス」

春香「そう？　じゃあ次……『いつもＰのことチラチラ見てそう』」

真美「えっ」

春香「…………」

亜美「…………」

春香「……そうなの？　真美」

真美「みみみみ見てないよ！　何で真美が兄ちゃんのことなんかっ……！」

春香「……ＹＯ！　って言わないんだ？」

真美「みみっみ、見てないＹＯ！」

亜美（はるるんの笑顔が怖いＹＯ……）

春香「……ふぅん」

真美「…………」

亜美「…………」

春香「……まあ、いいか」

真美（ほっ）

亜美（あっ、真美ガチでほっとしてる）

春香「えーっと他には……『サイドテールかわいい』」

真美「そ、そうかな？　え……えへへ」

春香「次は」

真美「早くない！？」

春香「『思春期』」

真美「ッ……」

春香「これはつまり、真美のおませさんキャラとしてのキャラ作りが成功してるってことだね！」

真美「ま、真美、おませさんなんかじゃないもん……」

春香「え？　何か言った？　『あざとい』春香さんにも聞こえるように大きな声で言ってほしいなー」

真美「う、うぅ……倍返しどころか１０倍返しされてる気分だＹＯ……」

亜美（さっきの、相当根に持ってたんだねはるるん……）

春香「まあ真美はこれくらいにしといてあげよう」

真美「やっと解放されたＺＥ……」

亜美「じゃ、じゃあはるるん、亜美達はそろそろ……」

春香「……『双海亜美　評判』……っと」ｶﾀｶﾀｶｯﾀｰﾝ

亜美「ノータイムで！？」

真美（まあこの際、亜美にも辱めを受けてもらわないと不公平だよＮＥ……）

春香「えっと……『真美はほっといて亜美だけ可愛がりたい　寂しそうにしてるとこを横目でチラ見したい』」

亜美「な、なんか長いＹＯ！」

真美（しかもなんか真美がdisられてるような……）

春香「ふむ……寂しそうにしてるところ……かあ」ﾁﾗｯ

亜美「う、な、なんだい春香くん……」

春香「……そうだよねぇ、亜美も寂しいよねぇ……」

亜美「は？　な、何なのさいきなり……亜美をそんな寂しがり屋キャラにしようったってムダムダ……」

春香「亜美」ｷﾞｭｯ

亜美「はぅ！？」

真美「え！？」

亜美「ななっな……何してんのはるるん！？」

春香「亜美……いいんだよ」

亜美「え？」

春香「竜宮小町に選ばれて……真美と一緒にお仕事する機会が減って……寂しかったんでしょう？」

亜美「う、うぇ！？」

真美「えっ……」

春香「でも、アイドルとして姉の真美より先に進んでしまった立場上、その寂しさを真美に訴えることもできずにいた……」

亜美「そ、そんなこと……」

真美「亜美……そうだったの？」

亜美「うっ……」

春香「本当なら、真美にこうやって甘えたかった。抱きしめてほしかった。……でも、些細なプライドがそれを邪魔してた」

亜美「…………」

真美「…………」

春香「だから今は、真美の代わりに……私に甘えていいんだよ。亜美」ｷﾞｭｳｯ

亜美「……うー……」ｷﾞｭｯ

真美「…………」

春香「はい、おしまい」ﾊﾟｯ

亜美「……あ……」

春香「物足りない？」

亜美「……え、や、やだなー！　何言ってんのさはるるんったら！　自意識カジョーってやつ！？」

春香「ふふっ……まあ、後は本物の『お姉ちゃん』に任せるよ」

亜美「えっ……」

真美「…………」

亜美「……真美……」

真美「……おいで。亜美」ｽｯ

亜美「！　…………」

真美「……気付いてあげられなくて、ごめんね。……亜美」

亜美「…………ッ」ﾀﾞｯ

真美「よし、よし」ｷﾞｭｯ

亜美「……うー……」ｷﾞｭｩ

真美「いいこだね、亜美」

亜美「……お姉ちゃん……」

亜美「…………」

真美「…………」

亜美「……えへへ」

真美「……ふふっ」

春香「あ～、げふんげふん」

亜美・真美「！」

春香「……まったくもう。二人ともお熱いことで……」

亜美「あ、あぅあぅあう……」

真美「……も、元はと言えば、はるるんが焚き付けたんじゃんかＹＯ！」

亜美「……そ、そーだＹＯ！　こ、ここんなネットの書き込みなんかを真に受けちゃってさ！」

春香「んー？　ああ、これ？」

亜美・真美「？」

春香「さっきのこの書き込みだけど……これ多分、『亜美だけを可愛がって、寂しそうにしてる真美を横目でチラ見したい』って意味なんじゃないかな？」

亜美「えっ……」

真美「そ、そういわれてみれば……」

春香「いやぁ～、春香さんうっかり勘違いしちゃったな～」

真美「……なっ……」

亜美「…………」

春香「あはは、まあたまにはそういうこともあるよね～」

亜美「……はるるん……」

春香「ん？　どうしたの亜美」

亜美「……まさかわざと間違えて、亜美に、その……」

春香「やだな～！　そんなわけないって！　春香ちゃんうっかりドジ踏んじゃった☆　てへぺろ♪」

亜美「…………！」

真美（あ、あざといッ……！）

春香「なーんちゃって……って、あ、亜美？」

亜美「…………」

春香「ちょっ……もしかして、本気で怒ってる？」

亜美「…………」

春香「や、やだな～そんな……ねぇ？」

亜美「……やられたら、やり返す」

春香「……え？」

亜美「…………」ﾁﾗｯ

真美「！」ﾋﾟｺｰﾝ

春香「え？　何？　今のアイコンタクト……」

亜美「行くよ！　真美！」ﾀﾞｯ

真美「おーけー！　亜美！」ﾀﾞｯ

春香「うえっ、ちょ！」