【艦これ】村雨「提督ー!ドッジボールしましょー!」 (80)


- 執務室 -

提督「なんだなんだ村雨、休憩から戻っていきなり」

村雨「これから白露型のみんなとドッジボールをして遊ぶんですけど~」

村雨「あと一人いると5vs5でいい感じになるのよね~」

村雨「そこで、提督も一緒にどう?って話よ」

提督「はあ…」

--

・最後まで一気に投下します


※前作

【艦これ】村雨「村雨の素敵な一日、見せたげる♪」
【艦これ】村雨「村雨の素敵な一日、見せたげる♪」 - SSまとめ速報
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今回のお話と設定は同じですが、読んでいなくても特に支障はありません。もしよかったらどうぞ!


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提督「……」

提督「ん~、残念ながら今日は仕事が多くてな~」

村雨「そ~んなことないでしょっ」

村雨「昨日でやっと8月のマレー沖海戦に関する報告を終わらせて、まったりしてるところじゃないですか」

村雨「秘書艦の村雨にそんな言い訳、通用しませんよ?」

提督「……」

提督「ぐぁー!急にお腹が痛くなっ……がはぁっ!!」バタッ

村雨「痛いの痛いの、遠く海の底にいる深海棲艦にとんでけ~!」キラキラー

村雨「はい、治りました」

提督「……」ムクリッ


提督「……」

提督「どうしてもやらなきゃダメ?」

村雨「いや用事とかあるなら仕方ないですけど…」

村雨「これから何かする事でもあるんですか?」

提督「ダラダラする」

村雨「でしょー!」

村雨「だったら一緒に遊びましょうよ~!ほらっ、スポーツの秋って言うじゃない!?」

提督「ん~~」

村雨「提督も一緒だとみんな喜ぶと思うけどな~」

提督「ん~~、遊ぶのはいいが体を動かすのはちょっと気が乗らないかな~」

村雨「……」

村雨「ふふふっ……じゃ~あ~」

提督「ん?」

村雨「運動をして汗をかいた後のお風呂、村雨が一緒に入ってあげてもいいですよ?♥」ニコッ

キラーン!

提督「フッフッフッ…!」

提督「小学生時代、『回避の鬼』と呼ばれたこの俺に勝てるかな……!?」

提督「お前達が放つボールなど、砲撃をかいくぐる駆逐艦のようにひらりとかわして見せよう!」ドンッ!

村雨「はい!決まりねっ!」

提督(いやぁー!村雨と一緒にお風呂かー!ケッコンしてから何度かあったけど久しぶりだなー!)ムフフ

提督「よーし!行くぞ村雨!この俺についてこーい!!」バッ

村雨「待って待って!運動するんだから動きやすい格好に着替えて!」

提督「おっと、そうだな」

村雨「村雨はちょっと準備があるから先に行ってますね」

村雨「あっ場所はグラウンドね。行けばわかると思うわ」

提督「ほ~い」


- 鎮守府グラウンド -

提督「んー……」トコトコ

提督「お、あれだな」





提督「えっ……!?」

時雨&夕立「…………」(二人で黙々とストレッチ)

海風&江風「…………」(二人で黙々とストレッチ)

春雨&五月雨&涼風「エイッ!……エイッ!……」(三人で投球フォームをチェック)

白露&村雨「ウンウン……」(それを見て頷く二人)

提督(何だこの緊張感は……ドッジボールで和気藹々と遊ぶんじゃないのかよ!?)

村雨「あっ!提督~!こっちこっち~!」

提督(村雨ちょっと…)テマネキー

村雨「?」


村雨「どうしたの?」

提督「あのさ……なんか雰囲気おかしくない?」

提督「みんなこれから海域の最深部に突入するかのような面持ちだぞ?」

村雨「えぇ?そうかしら?」

村雨「……」チラッ

村雨「あぁ~、多分夕食の事ね」

提督「夕食?」

村雨「今日の夕食はみんな揃って間宮食堂!って決まってたんだけど」

村雨「ついさっき、負けたチームは勝ったチームにその夕食を奢るってことになったの」

提督「なるほど…それでみんな燃えてるのね…」

村雨「ふふふ…さあ行きましょ、提督!」


夕立「わ~い!提督さんだー!」

春雨「こんにちは、司令官」

白露「提督ー!おいっす!」ビシッ

提督「おいっす~」

時雨「よく来たね提督。めんどくさがって断ると思ってたよ」

提督「困っているお前達の誘いを断るワケないだろ?」

提督「提督として当然の事をしているだけさ」フッ

江風「ンな事言っちゃって~!村雨の姉貴にうまく言いくるめられただけなんじゃねぇの~?」

提督(ギクッ!)

江風「おっ図星かい?」

海風「江風っ!」

江風「きひひー!」

夕立「提督さん、嘘つきっぽ~い!」

白露「変にカッコつけるとこあるからね~」

提督「違う!それは断じて違うぞっ!」

海風「提督…すみません…」

提督「いやいいんだ…気にするな……」

村雨「そっそろそろ始めるわよ!?提督は早く準備運動済ませて!」

提督「あいよ」


村雨「はいはーい!チーム決めるからみんな集まって~!」

ゾロゾロ

涼風「んで、どうやって決めるんだぁ?」

提督「グーパーでいいんじゃないか?」

村雨「五月雨がくじを作ってくれてるみたいよ」

五月雨「はいっ!こっちの方がドキドキ感があっていいかなと!」

白露「それじゃあみんな、引いていこ~!」

一同「は~~い」

白露「いっちばんはあたしだけどね~!」ヒョイッ!

夕立「あっ!ずるいっぽ~い!」

白露「ふっふー、早い者勝ちだよ~!」


白露「はぁーい!Aチームの娘はこっちね~」

村雨「じゃあBチームはあっちね」

時雨「メンバーの顔合わせと作戦会議だね」


ガヤガヤ ゾロゾロ


- Aチーム・顔合わせ -

夕立「わーい!お姉ちゃんと一緒っぽ~い!」

五月雨「あ!涼風もこっちなの?」

涼風「おうよ!あたいがいれば勝ったも同然だねぇ!」

海風「あ、あの…みなさんよろしくお願いします…」

白露「うん!よろしくね、海風!」

夕立「期待してるっぽい!」

海風「はいっ、頑張ります!」


- Bチーム・顔合わせ -

村雨「おっ春雨と一緒ね!やったぁ♪」顔スリスリ

春雨「は、恥ずかしいです…村雨姉さん…」

提督「……時雨、俺と一緒で嬉しいだろ?顔スリスリしても構わないぞ?」

時雨「君は何を言ってるんだい?」

江風「えぇ~!?提督と一緒のチームなンかよぉー!」

提督「お、江風でもいいぞ?ほれほれっ」

江風「アホかぁ!」


- Aチーム・作戦会議 -

夕立「作戦なんかいらないっぽい!」

夕立「ボールを持ったら相手にぶつける!これで良し!」バーン!

五月雨「シンプル・イズ・ベストですね!」

涼風「がってんだ!涼風の本気、見せたげるぅ!」

海風「提督がどういう作戦を立てるか、気になりますね…」

白露「確かに…。普段から艦隊を指揮してるし、こういうのは慣れてそうだね」

海風「江風…変な事やらされたりしなきゃいいけど…」

白露「えぇ~!?そういう心配ぃ~!?」

涼風「てやんでぇー!江風姉に何かあっても、海風姉にはこの涼風がついてるぜぇー!」

海風「涼風…!」ギュー

五月雨「何なんですかこれ…」

白露「さぁ……」


- Bチーム・作戦会議 -

時雨「提督、何かいい作戦あるかい?」

提督「ん~……」

提督「まず最初の外野って一人?復活はあるのか?」

春雨「一人ですけど、復活はなしですね」

提督「ふむ…。はいっ!やりたい人挙手!」

シーン

提督「まぁいないなら俺でもいいけど」

村雨「えー提督は内野がいいな~」

提督「どして?」

村雨「なんか面白そう」

時雨「たしかに」

春雨「ふふふ…」

提督「俺は見世物かい…?」

江風「おいおい大丈夫かよぉ~?今日の夕飯がかかってるンだぞ!」


提督「おっ江風やってくれるのか?」

江風「なんでそうなるンだよっ!」

村雨「村雨も江風にやってほしいなぁ~♪」(おねだり目線) キラキラ

時雨「僕からも頼むよ」キラキラ

春雨「わ、私からも……///」キラキラ

江風「うっ……」

江風「わーかったよ~、姉貴達が言うなら…しゃあねェな…」

提督「悪いな、江風。でも真面目な話、外野って結構動き回って大変なイメージあるから」

提督「一番若くて元気な江風が適任なんじゃないかと思ったり」

江風「おうよ!こうなったらやってやンぜぇー!」

村雨「その意気よ、江風♪」


提督「ということで内野は4人か…」

提督「…………」

提督「よし、フォーメーションは俺を中心とした輪形陣のような形で行くぞ」

時雨「輪形陣…?僕達4人だけど?」

提督「まぁ細かい所は気にするな。守備の時に俺を守るように動いてもらえばOKだ」

春雨「……でもどうしてその陣形なんですか?」

村雨「わかった!提督、相手の攻撃が怖いんでしょ~?」

江風「おっチキンか?」

提督「な、何を言うか!そんなワケないだろ!」


提督「いいか?お互いの力が拮抗しているとなれば、重要なのは戦略だ」

提督「その戦略を練る司令塔が早々にやられたら、不利な展開になってしまうだろ?」

提督「それを避けるための布陣さ」

村雨「……本当のところは?」

提督「…………」

提督「めっちゃ怖いっす、帰りたいっす……」

時雨「…もっと素直になりなよ、提督」

提督「むぅ……」

春雨「ふふふ…」

江風「きひひー。まっ、その作戦自体はありなンじゃねぇのー?」

村雨「そうね。時雨姉さんに春雨も、どうかしら?」

時雨「うん、僕は大丈夫だよ」

春雨「はいっ、私も」

村雨「じゃあ決まりねっ♪」


白露「おーい!そっちはまだ終わらないの~?」

村雨「今行く~!」

涼風「ああっ!あたいらまだ外野決めてねぇぞ!」

白露「しまった~!すっかり忘れてた~!ヤバイ!」

五月雨「ど、どうしますぅ…?」

海風「外野を希望する人はいないんですか…?」

シーン

夕立「いないっぽい」

白露「んー、しょうがない!外野がいいと思う娘、一人をせーので指差そ!」

海風「えっ…?あっ、はい!」

白露「せーのっ!!」


白露→→五月雨

夕立→→五月雨

五月雨→→涼風

海風→→五月雨

涼風→→五月雨


夕立「五月雨っぽい!」

五月雨「えぇー!な…なんでぇー!?」ガーン

白露「ごめん!五月雨!今回はそういうことでお願い!」

海風「ご…ごめんなさい…」

涼風「こういう時もあるさぁ…」ポンポン

五月雨「うぅ~、理由はなんとなくわかるけどぉ…」


カチ カチ

村雨「どう?」

春雨「……はいっ大丈夫です。ありがとうございます」

提督「えっ…?お前達、艤装を付けた状態でやるのか?」

村雨「ええ、そうよ」

夕立「勝負するからには本気でやるっぽーい!」

提督「ふ~ん……」

提督「重くてむしろ動きが鈍りそうだけどな。ここ地上だし」

村雨「まあ普通に考えたらそうよね~」


白露「よぉーし!円陣組むよ円陣!」

五月雨「いいですねー!」

夕立「ぽいー!」

ゾロゾロ

白露「絶対勝つぞー!!!」

Aチーム一同「おーーーーっ!!!!!」

村雨「みんなー!私達も!」

ゾロゾロ

Bチーム一同「…………」シーン

村雨「ちょっと、提督はやく」

提督「うぇっ!?俺!!?」

村雨「当然でしょ?」

提督「……よーし」

提督「絶対夕飯奢ってもらうぞー!」

Bチーム一同「おーーーーっ!!!!!」


白露「ジャンプボールは誰がやるー?」

夕立「夕立に任せてっぽい!」

白露「よーし!任せたっ!」

時雨「こっちは誰がいこうか」

提督「ふっ…ここは俺に任せな…!」キリッ

村雨「大丈夫ぅ~?」

提督「心配するな、身長ではこちらが有利だ。問題ない」

村雨「そう?それじゃ頑張ってね♪」

白露「江風~!ボール上げてくれる~?」

江風「あいよ~」スタスター





提督「夕立、悪いが勝たせてもらうぞ」

夕立「提督さんだけには負けたくないっぽい!」

江風「よーし位置についてー、二人とも準備はいいかぁ!?」

提督「おうよ!」

夕立「っぽい!」


--

Aチーム
白露
夕立
五月雨(外)
海風
涼風

Bチーム
提督
時雨
村雨
春雨
江風(外)

--


江風「じゃあいくぞ~」スッ


ボール フワッ


提督「……ほぉっ!」ピョン

提督(よしっ!タイミングばっちり!これはもらっ……)

提督(!!?)

夕立「ぽいーーーっ!」ビョーーン!

提督(なんだと!?た、高い……!いや、それより……)

提督(速いッ……!!)

夕立「えいっ!」パチンッ

白露「ナーイス!夕立っ!」パシッ

提督「くっ…ここまでとは…!」

村雨「ドンマイ!早くこっちに!」

提督「あ、あぁ!」

白露「うおぉぉ!先手必勝ぉぉぉ!!」ピョーン

提督「なっ!?白露が飛んだ!!?」


白露「いっちばーーーーーん!!!」ビュン!


ギュイーーーーーーーーーンンンッッッ!!!!!


時雨「!?」


バシーーーーーンッッ!!!


時雨「…………」プシュー…

村雨「ナ~イスキャッチ!」

時雨「残念だったね、姉さん」ドヤッ

白露「むむぅ……やるじゃない時雨!」

春雨「時雨姉さん!凄いですっ!」

提督「………」ボーゼン

提督「タ~イム、タイムタイムタイムタイム!タ~イム!」


一同「???」

村雨「提督、どうしたの?」

提督「なに今の球…?あんなのが人間に当たったら死んじゃうよ?」ガクブル

五月雨「そんな~!大袈裟ですよ提督~!」

時雨「…まぁ下手をすれば骨が折れたりするかもね」

提督「ダメでしょそれ!イカンでしょそれ!」

村雨「ん~どうしよっか~」

提督「俺が抜ければいいだけだろ?」

村雨「それはダメ」

提督「ほらっ、代わりにあそこでじ~っとこっちを見ている長門にやってもらうからさぁ!」

海風「そうなると私達に怪我のおそれが…」

提督「えっそうなの?」

涼風「火力が違うからなぁ~」

提督「そういう問題なんだ…何となくわかるけど……」

村雨「艤装、脱いでやってみる?」

提督「いいのか?俺のために…」

江風「ンー?別にいいんじゃねェかぁ~?なぁ!涼風~!」ウリウリー

涼風「がってんだ~!」イテェヨー

夕立「夕立も!提督さんのためなら、脱いであげるっぽい!」

白露「しょうがないなぁ~!じゃっちょっと待ってて!」

提督「すまん、みんな…」

村雨「いいからいいから♪」


--

Aチーム(残4)
白露
夕立
五月雨(外)
海風
涼風

Bチーム(残4)
提督
時雨
村雨
春雨
江風(外)

--

提督(みんなに艤装を脱いでもらって、イケそうな感じだから試合を再開してはいるが……)

春雨「……」タッタッタッ

春雨「えいっ!」シュッ


グイィィーーン!


提督(可愛いらしい女の子から放たれる矢のような剛速球……凄まじいギャップだ……)

涼風「んんっ!」Catch!

白露「いいよー!涼風~!」

涼風「へへ~ん!」

提督(それをガッチリ受け止める子もまた然り…)

村雨「提督!ボーっとしない!当てられちゃうよ!?」

提督「お、おう!」

涼風「くーらえー!」シュッ

バンッ!(ワンバウンド)

時雨「よしっ」パシ

涼風「やっちまったぁ!」

時雨「江風!」スッ


江風「よぉし来たあっ!」パシ

江風「いっくぜー!」ビュン!


シュウゥゥゥッ!  バーン!


涼風「うぅ…」Hit!

江風「きひひー、やりぃ~!」

涼風「えぇい!もってけドロボー!」(涼風 OUT)

提督「その調子だぞー江風ー!」

村雨「いい感じいい感じ♪」

江風「ブイ!」

涼風「ごめんよぉ~」

夕立「ドンマイっぽい!」

海風「そうです、切り替えて涼風!」

白露「大丈夫!お姉ちゃん達に任せんしゃ~い!」


--

Aチーム(残3)
白露
夕立
五月雨(外)
海風
涼風(外)アウト

Bチーム(残4)
提督
時雨
村雨
春雨
江風(外)

--

海風「よく狙って…。てー!」シュッ

提督「あっぶね!」miss

五月雨「たぁーっ!」シュッ


スーーーッ!


春雨「はっ!」Catch!

村雨「ナイス!春雨ー!」

春雨「はいっ、提督をしっかり護衛しないと…」

提督「……頼もしいなぁ春雨は」ナデナデ

春雨「はっ、はい…///」

時雨「提督、春雨の邪魔をしちゃダメだよ」

提督「すみません…」

村雨「ふふふ…」


江風「おーい何やってんだぁ~!?パスパース!」ピョンピョン

提督「うむ、今ノってる江風にボールを集めるのがいいかもしれん」

春雨「はいっ!」シュ

江風「よっしゃあ!」パシ

江風「海風の姉貴、覚悟!」ビュンッ

海風「っとと」ヨロヨロ


トン トン パシ


提督「よーし江風、もう一発かましてやr」

海風「きゃっ!」コケッ

提督「!?」

白露「海風!?」

五月雨「危な~い!」

村雨「チャンスよ!」

提督(確かに…!海風が転んで体勢を崩している今なら、俺でも決められる……!)

海風「くっ…」

提督「もらったー!」バッ


海風「提督……」

提督「えっ!?」ピタッ

海風「まさかこの海風に…そのボールをぶつけるつもりなのですか……?」ウルウル

提督「うっ……こっ、ここは真剣勝負の場だ!悪いが当てさせてもらうぞ!」

海風「海風…痛い思いはしたくありません……」ウルウル

提督「くっ…体が…どうして体が動かない……!」

海風(ジー…)ウルウル

提督「……ダ、ダメだ!こんな幼気な美少女にボールを当てることなんて……俺にはできない!!」ガクッ

海風「提督は本当に優しい人ですね……」

海風「もしよろしければそのボール…私の方に転がしてはくれませんか……?」

提督「ああ!それくらいお安い御用だ!」

コロコロー

提督「海風…もう転ぶんじゃないぞ…」

海風「はいっ!ありがとうございます!」ニッコリ

提督「フッ…」


村雨「何なの、今の茶番は…」

春雨「司令官……」

時雨「…………」

江風「コラッ!何やってンだぁ~提督ー!?」

海風「やった!やった!」スタタタ

海風「やりました!白露姉さん!夕立姉さん!」

海風「海風、無事戻りましたっ!」ニコッ

夕立「凄いっぽ~い!」

白露「さっすが!私の妹だよ~」ムギュー

海風「てへへ♪」

江風「へぇ……」

江風(海風の姉貴があんなに甘えてるの、初めて見るなぁ……)


五月雨「ほっ…」

涼風「はっはっはー!何やってんだぁ~?提督~!」

村雨「ホントよもぅ何してるの!?せっかくのチャンスが~」

春雨「今のはさすがにひどいです、司令官……」

提督「悪いな、でも男として正しい事をしたと思っている。後悔はしていない」ドンッ!

村雨「そんな堂々とされると、いっそ清々しいわね…」

時雨「提督……」

提督「ん?」

時雨「君には失望したよ」ギロッ

提督「はうっ! やめて…そんなゴミを見るような目で俺を見ないで……」アリガトウゴザイマス…


--

Aチーム(残3)
白露
夕立
五月雨(外)
海風
涼風(外)アウト

Bチーム(残4)
提督
時雨
村雨
春雨
江風(外)

--

江風「ほいさぁ!」シュッ!

白露「っとっと」miss

トン トン トン パシ

時雨「惜しいね、江風」

時雨「僕も負けてられない」タッタッタッ シュッ!


ギュオオーーッ!  バシンッ!


海風「あうぅ…」Hit!

ボール フワッ

夕立「ぽいーっ!」ズザー パシッ

白露「ナイスアシスト!」

海風「あ、ありがとうございます!」(海風 SAFE)

夕立「ぽいぽいぽーいっ!」シュッ!


ギュイイィーン!


村雨「ほっ!」Catch!

春雨「さすがです!」

村雨「うふふ…やっちゃうからね♪」ビュンッ!


グイィィーーン!


白露「おっと危ない」miss

江風「よーし」パシッ

江風「一気に畳み掛けるぜ!」シュッ!


ゴオォォーー!


夕立「ッ!!」Catch!

提督(!?)

夕立「んんんん!!ぽいいいいいいいっっっ!!!」ブォンッ!!

提督(なっ!?キャッチしてそのまま振り向きざまにだと!!?)


ギュイイインッ!! ドーンッ!


時雨「くっ僕としたことが…」Critical hit! (時雨 OUT)

江風「マジかー!?」

夕立「んふっ♪夕立頑張ったっぽ~い!」

白露「やったぁー!いいよー夕立!」

海風「夕立姉さん、凄いです!」

時雨「ごめんよ、みんな…」

村雨「ドンマイ!今のはしょうがないわ」

提督「あぁ、野球の中継プレイのようにスピーディだったな。それに威力も健在だ」

春雨「後は私達に任せてください!」

時雨「うん、頼んだよ」


--

Aチーム(残3)
白露
夕立
五月雨(外)
海風
涼風(外)アウト

Bチーム(残3)
提督
時雨(外)アウト
村雨
春雨
江風(外)

--

村雨「春雨、ちょっと来て」ヒッソリ

春雨「はいっ?」

村雨「……ついに『アレ』をやる時が来たわよ」コソコソ

春雨「えぇっ!?本当に『アレ』をやるんですか!?」コソコソ

提督「えっなになに?何の話?」

村雨「……」

村雨「そうだ!提督にもちょっと手伝ってもらおっ♪」

提督「はあ」

村雨「いい?今から春雨が相手にボールを投げるから、提督はその真後ろに立ってて」

村雨「あとは……ん~、一応踏ん張っておいて!」

提督「わ、わかった!」


夕立「おしゃべりがちょっと長いっぽい!」

白露「ふっふー!夕立のファインプレイにビビってるようねっ!」

村雨「何とでも言いなさぁ~い!」





春雨「………」タッタッタッ

村雨「………」サササッ

春雨「ていっ!」ブンッ!

ボール ポーン

海風「えっ?」

夕立「っぽい?」

提督(んっ!?上手投げのフォームで振り切った後に、その流れでボールを真上に投げた!?)

提督(なんて手首の強さだ……!)

村雨「ほっ!」サッ

提督「ふんぎゅっ!?」ムギュ

村雨「とぉ~~!!」ビョーン!

白露「えぇ~!?」

提督「お、俺を踏み台にしたぁ!? おっ……」ジー

村雨「よし!」パシ

提督(今日は白のパンツか……)イイネ

村雨「いっけぇ~~!」ビュンッ!!


ブオオオォォーー! バーン!


海風「ひゃあっ!」Critical hit!

村雨「やったわぁ~!」

春雨「うまくいきましたぁ!」

提督「おーー!!」

海風「うぅ……」(海風 OUT)


--

Aチーム(残2)
白露
夕立
五月雨(外)
海風(外)アウト
涼風(外)アウト

Bチーム(残3)
提督
時雨(外)アウト
村雨
春雨
江風(外)

--

白露&夕立&海風「…………」ヒソヒソヒソ

村雨「敵さんは何か作戦立ててるみたいね…」

提督「そうだな…」

提督「それにしてもでかしたぞ二人とも!いいコンビプレイだ」

村雨「イェイ♪」

春雨「あっ、ありがとうございます…」

村雨「提督は大丈夫?左肩、踏み台にしちゃったけど……」

提督「あぁ大丈夫だ。二人がマッサージしてくれたらな」ニヤッ

村雨「あらっ?喜んでしてあげますよ?」

村雨「ねぇ~?春雨~♪」

春雨「えっ!?ちょ、ちょっと…恥ずかしいです……///」

提督&村雨(可愛い…)キュン


涼風「てやんでい!あれくらいなら、あたいと五月雨でも余裕で出来るよなー!なぁー五月雨!」

五月雨「ふぇえっ!?う…うん、多分……」

提督「五月雨がボール上げる役をやったとして、地面に叩きつけて自分の顔面に当てる画しか浮かばんぞ」

五月雨「えぇ~~!?ひどいです提督ぅ……」

涼風「はっはっはっ!そりゃあおもしれえなぁー!」

提督&村雨&春雨「…………」


-- 妄 想 タ イ ム --


五月雨『ん~!』タッタッタッ

五月雨『えいっ!』ブンッ!

ビタンッ! バチンッ!

五月雨『がふぅっ!』

五月雨『……ひぐっ……ひぐっ』

五月雨『うぅ……うえええぇぇぇぇ~~~ん!!な、なんでええぇぇぇ!!!』(大泣き)


-- 妄 想 終 わ り --


提督&村雨&春雨「かっ可愛すぎる……」キュン

五月雨&涼風「??」


白露「海風、大丈夫?」

海風「はい、平気です。でもすみません…」

夕立「ドンマイっぽい!」

夕立「……あのフェイントはちょっと厄介っぽい」

白露「そうだねー。まずは村雨と春雨のどっちかを狙おっか」

白露「パス回しのテンポを上げて、どんどん崩しにいこう!」

夕立「ぽいー!」

海風「了解です、外野の二人にも伝えておきます」

白露「うん!お願いね!」


--

Aチーム(残2)
白露
夕立
五月雨(外)
海風(外)アウト
涼風(外)アウト

Bチーム(残3)
提督
時雨(外)アウト
村雨
春雨
江風(外)

--

白露「よぉーし!行っくよ~みんなー!」

Aチーム一同「お~!」

提督「な、何だ!?何が来るんだ!?」

白露「それっ!」シュ

スーーーー

涼風「ほいさ~!」パシ ヒュ

パシ ヒュ

パシ ヒュ

パシ ヒュ

春雨「これは…」

提督「今までのパス回しよりさらに速いぞ!」

提督「うおっ!」スルッ

村雨「体勢が整ってないうちに来るわよ!何とかしのいで!」

五月雨「たぁー!」シュッ

春雨「うわあ!」miss

夕立「ぽいー!」ビュン!

村雨「まだまだ!」miss


パシ ヒュ

パシ ヒュ

パシ ヒュ

江風「ンー暇だなぁー時雨姉貴~?」

時雨「うん、そうだね」

時雨「……ちょっと危ないかもね」

江風「何がだい?」

時雨「提督が……」

江風「ン?……うわぁ!バテてるなぁ提督。大丈夫かよぉ~」

提督「くそう…!こっちのターンにならない……!」ハァ…ハァ…

春雨(司令官……)

村雨(息が上がってきてるわね…)

白露(ふっふっふー……)

白露(提督には悪いけど、多分コレがいっちばん効果的…!)

白露(村雨と春雨は提督が気になって動きづらくなるはず……)

白露(タダ飯はまだまだあきらめてないんだからっ!)


春雨(ここは…早く流れを引き戻さないと……!)

春雨(司令官……)チラッ

海風「…!」

海風「今ですっ!」ビュンッ!

春雨「えっ!?」


シューーー! パチン!


春雨「くっ!」Hit!

ボール フワー

海風「やった!」

春雨「掴み損ねてしまいました……」

提督「まだだっ!まだイケる!!」タッタッタッ!

一同「!!?」

村雨「提督!ムリしないで~~!」

提督「届け~~!!」バッ!


ズザーーッ!!(ノータッチ)

ストン トン トン…………

提督「ちっくしょ~~!」(春雨 OUT)

村雨「前、危ないっ!」

提督「なに…!」

五月雨「一気に二人目も抜いちゃいますよー!」パシッ

涼風「いいぞぉ~五月雨!チャンスチャンスぅ~!」

提督「ちょ、待っ!」アタフタ

提督(この絶体絶命の危機……あれをやるしか…ない……!)

五月雨(こういう時こそ確実に…冷静に……私だってやればできる…!)

提督「五月雨……まさかこのかよわい提督に…そのボールをぶつk」

五月雨「えい!><」ブォン!

バチンッ!

提督「がふぅっ!」バタッ (顔面にCritical hit!)

村雨「ちょ、提督!?」タッタッタッ

五月雨「うわあぁ~!大丈夫ですかぁ~!」タッタッタッ

提督「」チーン






提督(…………………)

提督(…………んっ………んん………)

提督(なんだ……この心地よい感触は………)ムニムニ

提督「き、気持ちいぃ…………」

村雨「!!!」

村雨「提督!?」

提督「村雨……か………それに……みんなも…」目パチパチ

提督(あっ………村雨が膝枕してくれてたのか……どおりで……)シアワセー

村雨「もぅ心配させないでよぉ~!」

夕立「夕立、びっくりしたっぽい!」

白露「あたしも驚いたよー。でもすぐ目覚ましてくれて、良かった良かった!」

春雨「ごめんなさい司令官…私がしっかり捕ってれば……」

時雨「考えすぎだよ、春雨」

江風「提督、意外にガッツあるじゃンか!見直したぜっ!」

涼風「あぁ!届かなかったけど、いい飛び込みだったぜぇ!」

海風「体の方は大丈夫ですか…?」

時雨「どこか痛い所はないかい?」

提督「みんな……」


提督(そうだ…俺は顔面に一発もらって……そのまま気を失ったのか……)

提督「すまんな、ちょっとはしゃぎ過ぎただけだ。もう大丈夫」ムクリッ

五月雨「提督……」モジモジ

五月雨「ご、ごめんなさい!」

五月雨「あの……本当に大丈夫ですかぁ……?」ウルウル

提督「ははは、泣くことないだろう?こんなん平気だから気にするなって」ナデナデ

五月雨「うぅ~…」

提督「さあ、試合を再開するぞ」

村雨「ちょっ!提督は休んでなって!」

時雨「無理するのは体に良くないよ」

提督「疲れなんか村雨の膝枕でどっかに飛んでったから」

提督「それに今俺が抜けたら、村雨が一人取り残されてしまう」

提督「男としてそんな事…できるワケないだろ……!」キリッ

村雨「提督……///」ポッ

時雨「そ、そこまで言うなら止めないけど…」

夕立「こっちは手加減しないっぽい!」

白露「辞めるなら今のうちよー!?」

提督「誰が辞めるか!全力でかかってこいっ!」

白露「ふ~ん……」

トコトコ

提督「ん?」

白露「全力で?」艤装カチ

夕立「っぽい?」カチ

提督「ごめんなさい。それだけはホント勘弁してください…」プルプル


--

Aチーム(残2)
白露
夕立
五月雨(外)
海風(外)アウト
涼風(外)アウト

Bチーム(残2)
提督…顔面セーフ
時雨(外)アウト
村雨
春雨(外)アウト
江風(外)

--

(Bチームも速いパス回しで崩す正攻法に作戦変更し、この後も互角の戦いが続く……)

ヒュ パシ

ヒュ パシ

村雨「これでどう!?」シュッ!


ギュイィーン!


夕立「甘いっぽい!」Catch!

夕立「えいっ!」シュ

パシ

涼風「あったれ~!」ビュ!

提督「当たらん!」miss

涼風「むーっ!」

村雨(……提督、何気にかわすの上手ね)

村雨(私達は駆逐艦だから、回避は得意だけど……)

村雨(『回避の鬼』なんて本当に言われてたのかしら…ふふふっ……)


シュ パシ

シュ パシ

海風「白露姉さん!」シュッ

白露「よ~し!」パシ

白露「そろそろ決めちゃおっかな~!」腕グルグル

ポロッ コロコロー

白露「あ」

夕立「ぽ~~い!!」スタタタタッ!

ガシッ

夕立「もう!お姉ちゃん!しっかりしてっぽい!」

夕立「ボールが相手チームに行くトコだったじゃないっ!」ムスッ

白露「ごめんごめん~!」

村雨「ん~!おしい!」指パッチン

提督「…………」

提督「!」ピカーン


夕立「ぽい~!」シュ

パシ シュ

パシ シュ パシ

五月雨「やぁ~!」ビュ!

村雨「よっ」miss

海風「えいっ!」シュ!

村雨「んっ!」catch!

五月雨「もぅ~村雨姉さんに当たらないですぅ…」

海風「はい…」

村雨「んふふ…そう簡単にはやられないんだからっ!」ヒュッ

江風「来た来たぁ!」パシ

提督「村雨、ちょっと耳貸してくれ。いい策が浮かんだ」コソコソ

村雨「えっ?なになに?」


--

Aチーム(残2)
白露
夕立
五月雨(外)
海風(外)アウト
涼風(外)アウト

Bチーム(残2)
提督
時雨(外)アウト
村雨
春雨(外)アウト
江風(外)

--





時雨「それっ!」ビュン!

白露「おっと!」miss

提督「ヘーイ、パスパ~ス!」

春雨(司令官…?)パシ

春雨「はいっ!」シュ

村雨「………」サササッ

シューーー ポロッ

提督「あ」

夕立「!!」

村雨「……」バッ!

白露(村雨……!?)ハッ!

提督「し、しまった!!」

コロコロー

江風「何やってんだぁ!?」

夕立「もらったっぽ~い♪」タタタッ!

白露「夕立!危ないから戻っ……」

白露(ダメ…間に合わない……)

白露(こうなったら…!)バッ!


シュタタタタッ!

村雨「かかったわね!夕立!!」タッタッタッ!

夕立「村雨!?いつの間にっぽい!?」キーキキキッ!(ブレーキ

提督「よし!その間合いならいける!」

村雨「これで」ヒョイ

村雨「終わりよ!」ビュン!

夕立「ずるいっぽい~!」Hit!

提督「よしっ!」グッ

村雨「…え?」

白露「うおおおぉぉーーー!!」タタタタッ!


ズザーーッ! パシッ!

白露「……ふーっ」Assist catch!

村雨「なん……」

提督「だと……?」

夕立「お姉ちゃん……!」(夕立 SAFE)

白露「ほらっ夕立!ピンチの後に~?」ヒョイ

パシ

夕立「チャンスありっぽ~い!!」ビュン!

村雨「いやぁっ!」Hit!

提督「村雨!大丈夫か!?」タッタッタッ

村雨「ごめんなさい提督。やられてしまったわ…」(村雨 OUT)

村雨「もっと足元を狙って投げていれば……」

提督「いや村雨はよくやってくれたよ。白露を甘く見ていた俺が悪い」

村雨「提督……」


夕立「お姉ちゃんありがとう!助かったっぽい!」

白露「ふっふー!あたしはいっちばん上のお姉ちゃんだからね!」

白露「世話が焼ける妹がいると大変だよぉ~!」ナデナデー

夕立「んへへっ♪」

五月雨「白露姉さんすご~い!」

海風「はい!」

涼風「あのこぼれ球を拾うなんてたいしたモンだよぉ~!」ウンウン

江風「んっほ~やるなァー!白露の姉貴!」

春雨「凄いですっ…!」

時雨「うん、そうだね」

時雨「提督も夕立の猪突猛進な所を逆手に取ったいい作戦だったけど」

時雨「姉さんの事までは考えてなかったようだね」

江風「ンじゃあ、提督がボールを前に落としたのは」

春雨「夕立姉さんを誘い出すために、わざとやったってことですね」

時雨「うん」

時雨「……姉さんはああ見えて結構周りに気を配ってたりするからね」

時雨「村雨の動きを見て、夕立より先に危険を察知したんじゃないかな」

春雨&江風「なるほど…」フムフム


--

Aチーム(残2)
白露
夕立
五月雨(外)
海風(外)アウト
涼風(外)アウト

Bチーム(残1)
提督
時雨(外)アウト
村雨(外)アウト
春雨(外)アウト
江風(外)

--

提督「くっ……白露め…立派なお姉ちゃんしやがって……」

提督「俺の…ボールポロリの名演技が……!」

白露「ふふっ……残念ながら涙ポロリの結果に終わったわね!」

提督「フンッ!調子に乗っていられるのも今のうちだ!」

白露「ななっ!?」

提督「この俺を怒らせてしまった事……後悔するがいい!!」

提督「はあああぁぁぁぁぁーーーーー!!」ゴゴゴ…!

夕立「何っぽい!?」

江風「なんだなんだ?覚醒か!?」

春雨「す、凄い気合です!」

時雨「気合だけはね」

村雨「提督……!」


提督「うおおおぉぉーーーー!!!」タッタッタッ!

提督「提督ショーーーット!!!」ブォンッ!

白露「!!」


シューーーーー


白露「よいしょ」Catch!

提督「あれれっ?」

白露「ほいっ」ビュンッ!

提督「あ痛っ」ポコッ


--  試  合  終  了  --


--

Aチーム(残2)
白露
夕立
五月雨(外)
涼風(外)アウト
海風(外)アウト

Bチーム(残0)
提督 アウト
時雨(外)アウト
村雨(外)アウト
春雨(外)アウト
江風(外)

--


A チ ー ム 勝 利 ! 


白露「やったぁー!Aチーム大勝利!!」

夕立「勝ったっぽ~い!」

白露&夕立「イェイ!」ハイタッチ パチン!

海風「やりました!」

五月雨&涼風「いぇ~い!」ムギュー

五月雨「海風も~!」

海風「はうっ」ムギュー





村雨「まぁそうなるわよね~」

時雨「知ってたよ」

江風「ちょっと期待しちまったよ……」

春雨「ふふ…お疲れ様です、司令官」

提督「ははは……すまないみんな。ダメだったよ」

江風「外野のあたしらに回したほうがまだ可能性あっただろぉ~!」

提督「それはそうなんだが、自分がこの試合まだアタックしてない事に気付いてな」

提督「無性に全力で投げてみたくなったんだ。申し訳ない」

江風「べ、別に謝ンなくていいけどよ…」

村雨「ふふふ…」


白露「ではでは~!あたし達、Aチームが勝利したという事で~!」

白露「Bチームのみなさん!今日の夕食、ゴチになりま~っす!」ニッコリ

Aチーム一同「ゴチになりま~す!」

Bチーム一同「ブーブー!ブーブー!」

白露「じゃあよろしくね~村雨~!」ニヒヒ

村雨「くやしい~!」

夕立「夕立は時雨に奢ってもらうっぽい!」

時雨「うぅ…そんなにたくさん食べないでよ?」

海風「江風にご飯を奢ってもらうなんて初めてね♪」ウキウキ

江風「げぇ~…」

涼風「あたいは春雨姉からね!ゴチになりやす!」

春雨「はうぅ…涼風もあまり食べないでよ……?」

五月雨「提督…今日は色々すみません……」

提督「いいっていいって。遠慮せず好きなだけ食べていいからな」

五月雨「はい…!ありがとうございます!」


夕立「ねぇ~早く次やろうよ~!」

提督「うえぇ~!?お前達はまだまだ元気か……」

提督「やるからもう少し休ませてくれ…」

村雨「そうね。一休みしてからまた遊びましょ♪」

夕立「むぅ~!遊ぶ時間が減っちゃうっぽい!」

時雨「わがままはダメだよ、夕立」

夕立「それに提督さんに早くおかえしをしないと気が済まないっぽい!」

提督「え?」

村雨「おかえし?」

白露「村雨に当てられた時の?」

夕立「ぽい!」

提督「えぇ……怖いよぅ村雨ー……」ササッ

村雨「あらあら」

江風「まぁ~夕立の姉貴からしてみれば納得いかねェのもわかるかな~」

夕立「あれはずるいっぽい!」


提督「フッフッフ……指揮官の俺に『ずるい』なんて褒め言葉のようなものだぞ。何度でも言って結構」

夕立「ずるいずるいずるーい!」

白露「ずるーい!」

村雨「ずるーい!」

提督「あ~嬉しいな~。知略に優れた者として提督は天職だったわけだ~」ドヤッ

時雨「『きたない』とも言うね」

夕立「きたなーい!」

涼風「きたなーい!」

白露「くさーい!」

江風「不潔~!」

夕立「きもちわる~い!」

提督「ちょっと待て……途中から意味変わってきてるんだけど……」

提督「結構傷つくからやめて……」

村雨「フッ、うふふ…」

春雨「クスクス…」

五月雨「ふふふっ…」

海風「クスクス…」


- 提督室・風呂場 -


チャポン…


提督「あぁ~疲れた……」ヨッコイショ

提督(でもまっ、なんだかんだ楽しかったかな……)ガサゴソ

提督(途中から他の駆逐艦の娘も加わって、みんなでワイワイガヤガヤ…)バシャー

提督(その様子を長門と一緒に観戦した俺は思った……)体ゴシゴシ

提督(やっぱ駆逐艦って最高だな…!)キラキラ

ガチャ

提督「え?」クルッ

村雨「お邪魔しま~す♥」(バスタオル1枚)

提督「ふぁあっ!?むむむ、むら村雨がどうしてここに!!?」カァー

提督「みんなで大浴場に行ったんじゃないのか!?」

村雨「あら?村雨と一緒にお風呂する約束、忘れちゃったの?」

提督「あっ……」

提督「そうだったな……俺としたことが、すっかり忘れてた」

村雨「そう……本当にお邪魔なら村雨、みんなのとこに行くけど……?」

提督「いやいやいやいやいや!むしろ大歓迎だよ村雨!」

提督「…久しぶりにお風呂、一緒に入ろっか」

村雨「……はいっ///」ニコッ


村雨「え、え~っとそれじゃあ…」

提督「ん?」

村雨「お背中流しましょうか…?」

提督「是非!よろしく頼むよ」

村雨「はい、わかりました♪」





ゴシゴシ ゴシゴシ

ゴシゴシ ゴシゴシ

提督「あぁ~~……いいなぁ……」

村雨「ふふふ…」ゴシゴシ

村雨「どこか痒い所ある?」

提督「おっいいのか?じゃあ左上の~」

村雨「左上の~?」スリスリ

提督「あ~もう少し行って」

村雨「ん~ココ?」スーッ

提督「ぁひゃんっ! もうちょい下かな…」

村雨「んふっ…」スーッ

提督「んはぁんぅ! い、行き過ぎ行き過ぎ…」

村雨「クスクス…」スッ スッ

提督「んっんふぅ! そ…そこだけどくすぐったいよ!」

提督「その触れるか触れないかのタッチングで遊ぶのやめい!絶対わざとだろ!?」

村雨「ふふふ……ごめんごめん!」クスクス

村雨「てっ提督の反応が可笑しくて……んふふっ♪」

提督「笑い過ぎィ!」


村雨「あっそうだ!ついでに肩揉んであげる!」

提督「えっ……?あぁアレか」

村雨「あの時はごめんねぇ」

提督「ちょっと肩を踏まれるくらい、なんてことないさ」

提督(村雨のパンツを拝めたし…)アリガタヤー

提督「そこまで気を遣わなくていいんだぞ?」

村雨「いいからいいから♪」

提督「ま、まあ構わないが」

モミモミ モミモミ

提督「んはぁ~~。気持ちいいなぁ~~」

村雨「そう?良かったわ」モミモミ


提督「なぁ、あの春雨との連携プレイは事前に練習とかしてたのか?」

村雨「あれはぶっつけ本番よ♪」

村雨「試合始まる前に、やってみたいわね~って話はしてたけど」モミモミ

提督「ふ~ん……よく一発で出来たな」

村雨「ふっふーん!村雨と春雨が組めば出来ない事なんてないんだからっ!」

提督「ははは。頼もしいな」

村雨「はいっ!肩揉みおしまい!」パチン

提督「いてっ」

村雨「髪まだ洗ってないみたいね。村雨がやってあげよっか!?」ニヤッ

提督「いやそれはさすがに自分でやるよ…村雨は美容師さんですか……?」

村雨「うふふ……」







(向かい合って湯船に浸かる二人……)


村雨「はぁー…休まりますねぇ」

提督「そうですなぁ…」

村雨「…………」

提督「ふぁ~………」

村雨「提督、おじいさんみたい」フフッ

提督「はっはっは。まあ確かに」

提督「体力の低下を感じ始めてはいるかな」

村雨「普段は執務ばかりでほとんど体動かしてないからね~」

村雨「今はそこまで忙しくないし、暇を見つけて運動してみたら?」

村雨「村雨も付き合いますよ♪」

提督「うむ、適度な運動は健康にもいいしな」

村雨「そうだ!水雷戦隊の陸上訓練があるときに提督も参加するのはどう!?」

提督「いやっそこまで本格的なのはノーセンキューです……」


村雨「提督……」

提督「んー?」

村雨「そっち…行ってもいい……?」

提督「えっ!?あ、あぁいいぞ」

村雨(スーッ)

村雨「よいしょっ」クルッ

提督「……」

村雨「……」

提督「急にどうした?」

提督「肩でも揉んでほしいのか…?」

村雨「いえ、その…」

村雨「こうしてるだけでいいの……///」

提督「そ、そうか…」


村雨「今日はありがとね、提督」

提督「えっ?」

村雨「私達と一緒に遊んでくれて…」

村雨「普段みんなが揃う事ってあまりないから、こういう時間を大事にしたかったの」

提督「そうか…」

提督「それじゃあ俺からも感謝しないとな」

村雨「えっ?」

提督「その大事な時間に俺と一緒に過ごしてくれた事にね」

村雨「提督…」

提督「まぁ顔面に一発もらって失神したり色々あったけど、すごく楽しかったよ」

村雨「ふふっ…そういえばあの時、五月雨に何か話しかけてた…?」

村雨「よく聞こえなかったけど」


提督「あーあれは海風が俺にした事を、五月雨にやってみただけだぞ」

提督「『このかよわい提督にボールをぶつけるの…?』みたいな」

村雨「えぇ?それホント?」クスクス

提督「ホント」

村雨「ふふふ……あんなの提督にしか効果ありませんよ」

提督「むぅ……」

村雨「海風じゃなくて村雨がやっても同じ事したでしょ~?」

提督「村雨だったら躊躇せず全力で当てに行くぞ」

村雨「ちょ!ひどっ!」ガーン

提督「『んんっ!!!』って全力で当てに行くぞ」

村雨「もぉ~!」プイッ!

提督「あっはっは。嘘だって村雨」ナデナデ

村雨「………」ムスー

提督「俺の事嫌いになっちゃった……?」

村雨「………」

村雨「ふふふっ…」

村雨「……大好きですよ、提督♪」ニコッ

提督「俺も。愛しているよ、村雨」


チュッ


おしまい


楽しいSSだった



村雨『あらあら、まだやるの~?い・い・け・ど!』


おまけ(秋刀魚漁)

- 執務室 -

村雨「この秋も、ちょっといい村雨のF作業、見てみたい?」

提督「見たーい!」

村雨「うんうん、任せておいて。頑張ります♪」

提督「というわけで!君たちには秋刀魚漁支援艦隊として、北方海域に出撃してもらう!!」

木曾「気づけばそんな季節か……」

蒼龍「秋刀魚って…あの秋刀魚?」

提督「そう。魚の秋刀魚」

蒼龍「へぇ~。いいけど? 確かに塩焼き、美味しいよね!」

提督「その通り…!その塩焼きにしたのがこれだっ!」

村雨「はいっ!」バンッ!

蒼龍「えっ!?あるの!!?」

提督(うちわパタパタ)

飛龍「くんくん……秋刀魚の塩焼きのいい匂い♪」

提督「そうだろ~。毎年、秋といったら~?」

飛龍「鎮守府秋刀魚祭りの季節!いいねぇ!」

アクィラ「Sanma? 知らないお魚ですね…」

グラーフ「……貴官の言う作戦任務が、全く理解できない」

提督「具体的に説明するとだな…」

提督「秋刀魚漁の漁場となる海域に艦隊を展開。そこで遊弋する敵艦隊を撃破する」

提督「そうする事で同漁場の安全を確保。漁師の秋刀魚漁を支援して、ついでに今が旬の秋刀魚をGETするという任務だ」

アクィラ「ふむふむ…漁師さん達の支援なのですね!りょう・かい・です♪」

グラーフ「なるほど……あ、いや、待て待て待t」

村雨「細かい事は気にしないで、さっさと行きますよっ!」ニコッ

村雨「絶対後悔させませんから!」グイッ

グラーフ「おい待て村雨、まだAdmiralとの話は終わって……コラッ…!」スタタタ

提督「いってらっしゃ~い!」


- 北方海域・アルフォンシーノ方面 -


村雨「村雨の、ちょっといいとこ見せたげる♪」


(道中)

木曾「弱すぎる!!」プシュー

ドカーン! ドンガラガッシャーン!!

軽巡ヘ級「ヘギャアアーーーーーース!!!!」ブクブク…


アクィラ「攻撃隊各機、カタパルトへ。連続射出、急いで―!」

グラーフ「稼働機は全部出せ! ハハッ、痛快だな」ピュー

ドカーン! ドンガラガッシャーン!!

軽母ヌ級「ヌオオオオーーーーーーン!!!!」ブクブク…


村雨「そろそろ渦潮が多発するエリアです。みなさん気を付けてください!」

アクィラ「あ~れえぇぇ」グルグルー

村雨「アクィラさんっ!!?」


(漁場到着)

蒼龍「行くよ!二航戦攻撃隊、発艦はじめ!」プシュー

飛龍「よしっ、友永隊、頼んだわよ!」プシュー

ドカーン! ドンガラガッシャーン!!

空母ヲ級「ヲアアアアーーーーーーン!!!!」ブクブク…


村雨「艦隊が勝利できてよかったです。白露型駆逐艦の力、あなどれないでしょ?」

木曾「……お前ほとんど何もやってないだろ」

村雨「えへへ♪」テヘペロ


村雨「さあ!ここからは村雨の頑張りどころです!」

村雨「探照灯照射!そして魚群探知支援ができる装備の三式ソナー!」

村雨「あと漁師さんがいくつかポイントを教えてくれたので、それを参考に手分けして秋刀魚を釣りましょう!」

グラーフ「釣り…か……だが、釣り竿を持って来ていないのだが」

アクィラ「アクィラもです~」

村雨「心配ありません!みなさんの釣り竿も準備しています!」バーン!

飛龍「おー!いいねぇ!」

蒼龍「村雨ちゃん張り切ってるね~」

飛龍「一緒に釣ろう!蒼龍!」

蒼龍「うん、いいよ!」

木曾「俺は熟練見張員の妖精頼りで適当にやってるよ」

村雨「グラーフさんとアクィラさんは村雨と一緒に釣りましょう!」

村雨「やり方教えますよ♪」

グラーフ「あ、あぁ頼む」

アクィラ「よろしくお願いしま~す♪」






村雨「……まぁこんな感じですね」

村雨「もっと詳しく知りたかったら、曙ちゃんに聞いてみるといいです!」

村雨「では早速やってみましょう!」シュ チャポン

グラーフ「ふむ……思ってたより難しくなさそうだな」シュ チャポン

アクィラ「ん~…」シュ チャポン

アクィラ「……このまま竿?が引かれるのをずっと待つの?」

村雨「はい!」

アクィラ「ふあぁ…大変そうね……」

グラーフ「忍耐が必要だな」

村雨「そうですね…」

村雨「でも村雨は忍耐より『釣れるかな釣れるかな~♪』って期待のほうが大きい感じですね」

グラーフ「なるほど…そういう考え方も……ん…?」ググッ

グラーフ「んん…!来た、来たぞ!これは…予想以上の引きだ…!」ググッ

村雨「はっやーい!」


グラーフ「はぁっ!」ブンッ!

ザバァ!

村雨「おぉ~!秋刀魚が釣れましたよー!」

アクィラ「すご~い♪」

グラーフ「これが釣り…か。中々面白いな……」

アクィラ「グラーフにできるなら、このアクィラにだって……きっとできるはず!」

村雨「ふふふ…村雨も負けてられないわ!」

アクィラ「あら?」ググッ

村雨「えぇ~!?アクィラさんにも~?」

アクィラ「よしよし♪Sanmaさ~ん、いらっしゃ~い!」ブンッ!

ヒュー コツン

アクィラ「あ痛っ!?」

グラーフ「これは…?」

村雨「なにかの缶詰ですね……」

アクィラ「そんなぁ~」ガクッ

グラーフ「フフッ…」


飛龍「ん~~」

蒼龍「……」

飛龍「釣れないねぇ…」

蒼龍「そうねぇ…」

飛龍「!」

飛龍「ねえねえ!秋刀魚の釣果で勝負しない!?」

蒼龍「勝負?」

飛龍「釣った数で負けた方が勝った方に、秋刀魚を一匹焼いてあげるの!」

蒼龍「のった!絶対負けないんだからっ!」

飛龍「のぞむところ!」


木曾「…………」

熟練見張員(ジー)

木曾「おい……熟練見張員の妖精さんよ?」

木曾「さっきから全然釣れないんだが、本当にここでいいのか?」

熟練見張員(ジー)

木曾「おいっ!」

熟練見張員(ムッ)

木曾「ん?」

熟練見張員(ペチペチペチ)

木曾「痛っ!いたた!何だよー!?」

熟練見張員(ビシッ!ビシッ!)

木曾「あぁ?文句言ってないでやれってか?」

木曾「まったく……じっとしているのは性に合わねぇって…」グッ

木曾「お…?」ググッ

木曾「来た来た!来たぞおい!」ググッ!

熟練見張員(フレー!フレー!)

木曾「おらあぁぁ!!」ブォンッ!

ザバァ!

木曾「よっしゃあ!釣れたぜー!」

熟練見張員(パチパチパチー!)

木曾「よし、引き続きサポート頼むぞ!」

熟練見張員 (`・ω・´)ゞ ビシッ!


- 鎮守府・執務室 -

ガチャ

村雨「秋刀魚漁支援艦隊、帰投しましたー」

ゾロゾロ

提督「おっ、ご苦労様。みんな体をしっかり休めたか?」

村雨「はい!」

蒼龍「ねぇ提督、これって…」

提督「おお。獲ってきてもらった秋刀魚を、早速みんなで食べようと思ってな」

間宮「みなさんお疲れ様です」

間宮「秋刀魚は塩焼きやお刺身、または蒲焼きの缶詰にして海の上で頂くのもオススメですよ!」

蒼龍「いいねいいね!」

グラーフ「なんと……執務室でこのような事を…」

アクィラ「いい匂~い♪」

飛龍「そうだね~♪」

木曾「いいのか?俺たちだけで」

提督「鎮守府秋刀魚祭り本番は、秋刀魚漁の任務を終えてからみんなでだな」

提督「あっそうだ。その任務があるから、そんなにたくさんは食べないでくれよ」

一同「は~~い!」


村雨「あーん、はふっ」

村雨「……ふふふ、いい感じいい感じ♪」モグモグ

提督「うむ!やっぱりこの季節は秋刀魚だな!」ムシャムシャ

飛龍「げほっげほっ。うぅ~、私も早く食べたいのに~」うちわパタパタ

蒼龍「言い出しっぺは飛龍よ~。期待してるから早くね~」パク

蒼龍「うんっ!皮がパリパリで美味しいです、間宮さん!」モグモグ

間宮「ふふ…。お刺身や蒲焼きもありますよ」

グラーフ「ではお刺身とやらをいただこうか」

アクィラ「アクィラもお刺身食べた~い!」

間宮「はい、どうぞ♪」

グラーフ「うむ」

アクィラ「ありがとうございま~す!」

間宮「生姜醤油につけて食べるのがオススメです」

グラーフ「ほう、これをつけてか…。いただきます」パクッ

アクィラ「いただきま~す♪」パクッ

モグモグ

アクィラ「ん~!美味しい♪」

グラーフ「ああ、なんというか…これが脂がのってると言うのか…?」

グラーフ「美味しい…!」

間宮「お口に合って良かったです。ご飯も用意してあるので、良かったら一緒にどうぞ♪」


木曾「蒲焼きの缶詰をもらえるか?」

間宮「はい!何個にしましょう?」

木曾「4個で頼む」

間宮「わかりました。少々お待ちくださいね♪」

木曾(とりあえず姉貴達に1個ずつ持ってってやるか)

木曾(大井姉とかにはいらないって言われそうだけど、そうなったら多摩姉が食べるだろうし…)

村雨「ふふふ…」ササッ

木曾「な、なんだ?」

村雨「お姉さん達へのお土産ですねぇ~?」

木曾「……そうだが、何か悪いか?」

村雨「いえいえ、お姉さん想いで優しいなーと思って」

提督「木曾は一応末っ娘だしな」モグモグ

木曾「ふんっ……俺に何か用か?」

提督「用があるってワケじゃないけど」モグモグ

提督「あまり食べてないように見えたからさ、元気ないのかと」モグモグ

村雨「提督が食べ過ぎなんですよ」

提督「あぇ?そう!?」

木曾「ハハハッ…俺も美味しくいただいてるよ」

木曾「心配する必要はない」

提督「そっか、それならいいんだ」


ワイワイ ガヤガヤ

村雨「美味しいですね、提督」モグモグ

提督「うむ…」モグモグ

提督「ところで漁はどうだった?」

提督「特にグラーフとアクィラは初めての体験だろうからな。少し気になる」

村雨「そうですねぇ。お二人とも楽しんでくれてたと思いますよ」

村雨「秋刀魚もちゃんと釣れましたし」

提督「おー!そいつは良かった」ムシャムシャ

村雨「そういえば最初、アクィラさんが缶詰を釣り上げて自分の頭にコツンって。面白かったなー」

提督「はっはっは、そんな事があったのか」

村雨「……」

村雨「今年の鎮守府秋刀魚祭りも賑やかになりそうで、楽しみですね」

提督「そうだな。一年経って、仲間も増えたしな」

提督「秋刀魚祭り成功のためにも秋刀魚漁支援、村雨達には頑張ってもらわないとな!」

村雨「はいはーい!今年も村雨のちょっといいF作業、見せたげる♪」


おしまい

以上で終了です。最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。

おまけは自分が秋刀魚漁支援で、実際に編成した艦隊のちょっとした小話です。
この後、村雨は鎮守府近海(1-5)でも先制対潜装備で大活躍だったそうな。

おつこつ

おつ

村雨嬢いいよ

おっつー

乙乙

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