優花里「それはおかしいですよ西住殿!」 (21)
みほ「おかしいのは優花里さんの方だよ...」
優花里「いいえ!わたしはおかしくありません!」
みほ「じゃあみんなの前で胸はって言える?」
優花里「はい!わたしは西住殿が大好きです!愛しています」
みほ「え、えぇっ......」
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優花里「人を愛することの何がおかしいっていうんですか!」
みほ「うーん、相手がわたしってところとかかな?」
優花里「そんな!西住殿は可憐で素敵な方です。卑下しないでください!!」
みほ「で、でもわたしは女の子とお付き合いっていうのは考えてないし......」
優花里「じゃあ男性だったらお付き合いできるんですか?」
みほ「うーん、それもちょっと考えられないっていうか......」
優花里「じゃあ一緒じゃないですか!好きになった相手が女だとか男だとか関係ありませんよ!」
みほ「それは暴論だよ.....」
優花里「じゃあ、西住殿。話を最初に戻しますよ」
みほ「うん」
優花里「わたしは西住殿とお付き合いをしたい」
みほ「うん」
優花里「でも西住殿は他に好きな方がいるのでお付き合いできない」
みほ「う、うん///」
優花里「で、そのお相手は」
みほ「お姉ちゃん」
優花里「ほら!やっぱりおかしいですよ西住殿ぉ!」
みほ「えぇっ......」
優花里「なんで女の人も男の人もダメなのに西住殿のお姉さんはOKになるんです?」
みほ「だって、お姉ちゃんは姉妹だし.....」
優花里「そこですよ!西住殿のお姉さんも女性ですよね?」
みほ「え?お姉ちゃんはお姉ちゃんだよ?」
優花里「あー、もう!お姉さんってことは女性じゃないですか!!」
みほ「そうだけど、お友達の女の子と恋愛関係っていうのはおかしいかなって.......」
優花里「友達から恋人に変わることだってあるでしょう!」
優花里「そもそも姉妹で恋愛関係って言う方がおかしいですよ」
みほ「え?でもお姉ちゃんはおかしいなんて一言も......」
優花里「そっちが原因か!」
優花里「というわけで、西住殿のお姉さんをお呼びしました」
まほ「まほ、でいいよ」
優花里「ありがとうございます。それで、もう一度お伺いしますが、西住殿に姉妹で恋人になるのはおかしいと言わなかったそうですね」
まほ「あぁ、言っていない」
優花里「それは何故?」
まほ「何故ってそりゃぁ、そんなのは当たり前だからというか」
優花里「つまり、姉妹で恋人同士のお付き合いをするのは?」
まほ「おかしなことだな」
みほ「そ、そんなぁ」
みほ「わたしはお姉ちゃんのことがこんなにも好きなのに.......」
まほ「悪いけれどそれには答えられないわ」
みほ「うぅ......」
優花里「お気持ちはお察ししますが、これで西住殿がおかしいことはわかっていただけましたか?」
みほ「それとこれとは話が別というか、人を愛することはそんなにもおかしいことなの?」
まほ「姉を恋愛感情を持って愛するのがおかしいと言っているだけでそこまでのことは言っていないし.....」オロオロ
まほ「それにわたしも好きな人がいるし......」
みほ「え、えぇっ!」
みほ「お姉ちゃん、いつの間にそんな人が......」
まほ「と、言う訳で呼んできたんだが」
小梅「え、えぇっ.......」
優花里「え?赤星殿?逸見殿ではなくて?」
まほ「エリカは、何ていうかちょっと怖いし......」
みほ「それで、小梅さんは?」
小梅「え?わたしは隊長とお付き合いというのはちょっと.......」
まほ「そ、そんな.......」
小梅「そ、その、わたしなんかが好きなんておかしいですよ.......」
まほ「そんな!人を愛することはそんなにもおかしなことなのか?!」
小梅「そ、そこまでは言いませんけど.......」
優花里「ちなみに赤星殿は好きな殿方とかは?」
小梅「好きな男の人はいませんけど、好きな、と言うか気になる女性が////」
まほ「一体どこの馬の骨だ!隊長として許さんぞ!!!」
小梅「と、言う訳で呼んできました」
エリカ「え、えぇっ!!!」
優花里「これはまた面倒な.......」
まほ「エリカ!貴様よくもわたしの小梅を」
みほ「お姉ちゃん落ち着いて.......」
小梅「そ、そのっ!エリカさん!わたしとお付き合いしてください!!!!」
エリカ「そ、そんなこと急に言われても。おかしいでしょ、そんな」
小梅「人を好きになるっていう気持ちはそんなにいけないことでしょうか?!」
エリカ「いや、そんなことは言わないけど、ごめんなさい、わたし好きな人が」
優花里「おぉっと?」
恋の連鎖が止まらんな
みほ「それで、エリカさんの好きな人っていうのは.......」
エリカ「それは、その.......」
まほ「どうした!一体誰が好きなんだ!」
小梅「教えて下さい!」
エリカ「あぁっ!もう!わかったわよ!わたしの好きな人は」
優花里「好きな人は?」
エリカ「.......ふ、副隊長、いえ、西住みほ、あなたよ!」
みほ「え?えぇっ!?」
優花里「見事に一周しましたね」
まほ「いや、エリカはみほにやけにきつくあたっていただろう?」
エリカ「それは、その、好きすぎて素直になれなかったというか」
小梅「ツンデレ...。エリカさんらしいといえばエリカさんらしいですけど」
みほ「そ、そんなわたしなんて.......」
エリカ「あぁっ!もう!!そういうところがいちいち可愛らしいというか!何よ、わたしがあなたを好きというのがそんなにおかしなことだとでも言うの?」
エリカ「とにかくわたしはあなたが好き!わたしと付き合いなさい!」
優花里「ちょ、ちょっと待って下さい!西住殿はわたしとお付き合いを」
みほ「いや、わたしはお姉ちゃん以外と恋人になるつもりは」
まほ「ま、待て、わたしは小梅のことが」
小梅「わたしはエリカさんと......」
優花里「どうしましょう、黒森峰にとんでもない泥沼が発生していました」
エリカ「まさかこんなややこしい人間関係が出来上がっていたなんて.......」
まほ「まさか小梅をたぶらかしたのが信頼していたエリカだったなんて.......」
みほ「まさかお姉ちゃんが実の妹じゃなく、水没した戦車から助けようとした同級生だっただなんて......」
小梅「あ、あの、あの時は本当にごめんなさい。でもわたしはエリカさんのことが.......」
優花里「う、うーん、これは困ったことになりました」
ミカ「話は聞かせてもらったよ」ポロローン♪
優花里「ややっ!あなたは継続高校の」
ミカ「人を好きになるってそんなにおかしなことなのかな?」ポロローン♪
みほ「え?うーん、それはやっぱりおかしなことじゃないかなって」
ミカ「それじゃあ、きっと自分の好きな誰かが自分じゃない誰かを好きになるっていうのはとても当たり前のことなんじゃないかな?」
小梅「で、でも、やっぱりわたしはエリカさんに振り向いてほしい」
エリカ「そうね、わたしもみほにもっと優しくするからそばに居て欲しい」
ミカ「だったら、だからこそ、相手の気持ちを尊重してその上で自分の魅力を磨かなくちゃいけない」ポロローン♪
ミカ「好きな誰かが好きな人を好きになる。そうすればきっとうまくいくよ」ポロローン♪
ミカ「それじゃあ、わたしはまた風のささやきに身を任せて旅に出ることにするよ。またね」
ズンチャズンチャズンチャズンチャズンチャタンタン♪
優花里「行ってしまいました......」
みほ「自分の好きな誰かが」
まほ「好きな人を」
小梅「好きになる」
エリカ「......」カキカキ
みほ→隊長が好きな小梅を好きになる
まほ→小梅が好きなエリカを好きになる
小梅→わたしが好きなみほを好きになる
わたし→みほが好きな隊長を好きになる
優花里「あ、凄い。見事に落ち着きましたね」
みほ「うーん、わたしが小梅さんを好きに.......」
まほ「たしかにエリカは怖いが、みんなを思って厳しくしているだけだし」
小梅「みほさんはわたしを救ってくれたヒーローでもありますし」
エリカ「隊長のことは尊敬してますし、かっこいいところも」
全員「「「「.......」」」」
まほ「エリカ、これからもよろしく頼む」
エリカ「わたしの方こそ、その目をかけていただいてますし」
小梅「あの、みほさん、あの時はありがとうございました」
みほ「ううん、当然のことをしただけだし」
優花里「おやおやぁ?なんだかみなさん急に良い雰囲気に」
まほ「エリカ、よかったらこの後一緒にコーヒーでも飲まないか?」
エリカ「は、はい。わたしコーヒーが美味しいお店w知ってるんです」
小梅「わ、わたし達もお茶しませんか?あの時のお礼もできていませんでしたし」
みほ「う、うん。わたしも小梅さんとお話したいかな?」
優花里「こうして、後に黒森峰で『恋愛レヒトエック』と呼ばれることになる事件は継続高校のミカ殿の助言により見事解決の運びとなりました」
優花里「みんな幸せそうですし、めでたしめでたし、ですかね?」
梓「先輩は本当にそれでいいんですか?」
優花里「......良い訳が無いでしょう!」
優花里「それはおかしいですよ西住殿!」
END
終わりです。HTML化を依頼してきます。
オチとか考えずに書いたら突然ミカさんが解決してくれたのでビビりました。多分世界の意志が働いたんだと思います。
乙
見事なオチのような誰も幸せにならないような…
よく考えたな
五角関係のはずなのにハブられる秋山殿
エリカが優花里好きじゃないと五角にならないからな
そして結論的につまんね
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