アニメ準拠はほとんどありません
草は生えてませんが、気分を害された方がいらっしゃったら申し訳ありません
元ネタは課長バカ一代です
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1463657809
早苗「…いや、だから誰よ」
チエリエル「天使です…」
早苗「智絵里って子じゃないの?」
チエリエル「違います。チエリエルです」
早苗「…まあ、いいわ…」
チエリエル「…」
早苗「…で?」
チエリエル「はい?」
早苗「何しに来たわけ?」
チエリエル「あなたの願いを叶えにきました」
早苗「アタシの?」
チエリエル「はい」
早苗「…ちなみにさ、ここ何処だか知ってる?」
チエリエル「何でしょう?」
早苗「何でしょうじゃないわよ。アタシの家よ、ここ」
チエリエル「…あう…」
早苗「まあアタシを快眠から叩き起こしたってことは泥棒じゃないみたいね」
チエリエル「天使です」
早苗「やかましいわよ」
チエリエル「あなたの願いを叶えに来ました」
早苗「何かペッパー君みたいなやりとりになってるわよ」
チエリエル「願い事は何にしましょう?」
早苗「んん……ちなみに、いくつ?」
チエリエル「この世に生まれて…」
早苗「願い事の数に決まってんでしょ」
チエリエル「一つです」
早苗「…じゃあ、さ。一つ聞いていい?」
チエリエル「はい」
早苗「…あ!今のは願い事じゃないわよ!?」
チエリエル「分かっています」
早苗「あら…案外融通きくのね…」
チエリエル「何でしょう?」
早苗「…その願い事ってさ、100個くらいに出来る?」
チエリエル「出来ますよ」
早苗「ウッソ本当!?」
チエリエル「はい」
早苗「100個!100個にして!!」
チエリエル「…はい!あなたの願い事が100個になりました…」
早苗「100個…こりゃアタシも無敵になったも同然ね…」
チエリエル「さあ、どうぞ」
早苗「…そうねぇ…じゃ、まず手始めに…」
チエリエル「どうぞ」
早苗「…お金持ちになりたいとかは?」
チエリエル「それは難しいですね…」
早苗「え?」
チエリエル「お金持ちになりたい。確かにあなたをお金持ちにすることは可能です」
早苗「じゃあ早くしてよ」
チエリエル「しかしお金というものは有限です。あなたの都合で本来存在しない筈のお金を大量に出すのは、日本のこの先の経済を大きく変えかねません」
早苗「…じゃあさ、宝くじを当てるとか…」
チエリエル「いくらでしょうか?」
早苗「…10億」
チエリエル「難しいですね…」
早苗「何でよ!?」
チエリエル「宝くじというものは、皆がくじを購入した後、厳正なルーレット、試合結果などで決まります」
早苗「アンタ意外と知ってんのね」
チエリエル「厳正で公正なルールを破ってまで当たりくじを引くというのは、本来当たりくじを引くべきだった人を貶めることになります」
早苗「偶然ってことで良いじゃないのよ」
チエリエル「公正で厳正な…」
早苗「分かった!分かったから!!んじゃっ……いくらなら良いのよ」
チエリエル「それは宝くじですか?お金自体ですか?」
早苗「どっちもよ」
チエリエル「うーん…」
早苗「…」
チエリエル「7、8万くらいならどうにかギリギリ誤魔化せると思います」
早苗「アンタ盗みにいくつもりでしょ」
チエリエル「痛い…」
早苗「未遂で済ませてやっただけありがたいと思いなさいよ」
チエリエル「お金は難しいですが、他に何かありますか?」
早苗「…じゃあさ、若さを取り戻したいとかは?」
チエリエル「どれくらいでしょう?」
早苗「…戻せるなら高校生くらいまで…」
チエリエル「…分かりました。やってみましょう…」
早苗「ほ、ホント?…ホントに若返る?」
チエリエル「ええ。恐らく…」
早苗「やっ…やったぁ…!これでアタシも…」
チエリエル「…あ」
早苗「ん?」
チエリエル「…5000円足りませんでした。貸してください」
早苗「何クリニック予約しようとしてんのよ」
早苗「アンタ何も出来ないじゃない。本当に天使なの?」
チエリエル「天使です」
早苗「…もう良いわ。じゃあどんな願いなら簡単なのよ」
チエリエル「…大病を患わないようにとか…」
早苗「それ何気に凄いじゃない。とりあえずそれやってよ」
チエリエル「はい……はい!これであなたは大病を患わないようになりました」
早苗「ふーん…まあ特に変化は無いけど…」
チエリエル「でも注意事項があります」
早苗「何よ」
チエリエル「風邪とか腰痛とか、後2、3日倒れるとか、そういった小さなものはあります」
早苗「なんかアンタがどんどん小さく見えてきたんだけど」
早苗「アンタそんなんでよく天使だなんて名乗ってるわね」
チエリエル「天使です」
早苗「やかましいってのよ」
チエリエル「皆さん、天使というものを誤解している節があります」
早苗「…?」
チエリエル「天使といっても無限の可能性があるわけではありません。出来ないこともあります」
早苗「出来ないことだらけじゃないのよ」
チエリエル「もう今日はあなたで10人目です」
早苗「はた迷惑な天使ね」
チエリエル「ちゃんと出来ることもあるんですよ」
早苗「お金は?」
チエリエル「少しなら」
早苗「若さは?」
チエリエル「お小遣いの範囲でなら」
早苗「…トップアイドルとかは?」
チエリエル「お小遣いの範囲でなら」
早苗「…改めて聞くけど、出来ることは?」
チエリエル「長生きすることや、地震の時ここだけひび割れないようにするとか、仮に何かあっても一命は取り留められそうとか…」
早苗「・・・」
チエリエル「一つよろしいですか?」
早苗「何よ」
チエリエル「天使が来たからといって、そんな期待してはダメです」
早苗「何でアンタが怒ってんのよ」
チエリエル「皆さん私が来ると、あなたのように様々なエゴを押し付けてきます」
早苗「知らないわよ」
チエリエル「酷い時は役立たずなどと言われます」
早苗「アタシも思ってるわよ」
チエリエル「それでも天使は皆さんを幸せにする為に日夜頑張っているのです」
早苗「アンタ日中からこんなことしてんの!?」
チエリエル「勿論私だけではありません。他にも様々な天使が存在します」
早苗「随分なハズレくじ引いたもんね。アタシ」
チエリエル「今日のノルマを終えたら明日はお休みです」
早苗「こんな深夜に飛び込み営業される方の気持ちにもなりなさいよ」
チエリエル「だから後99個の願い事を叶えなければなりません」
早苗「話聞きなさいよ」
チエリエル「さあ、どうぞ」
早苗「…」
早苗「…アンタさ」
チエリエル「はい」
早苗「テレビのリモコンの用途って分かる?」
チエリエル「テレビの操作をします」
早苗「でしょ?他は?」
チエリエル「それだけです」
早苗「これでエアコンの操作出来る?」
チエリエル「出来ません」
早苗「テレビのリモコンはテレビの操作しか出来ない。そうよね?」
チエリエル「はい」
早苗「なら私の言いたいこと、分かるわよね?」
チエリエル「はい」
早苗「…つまり、そういうことよ」
チエリエル「さあ、どうぞ」
早苗「分かったわ。1個の願い事につき1回ずつお尻引っ叩かせなさい」
チエリエル「明日は友達と出掛けるので」
早苗「何なのよもう…」
早苗「ちなみにアタシ以外の所ではどんな願いを叶えてきたのよ」
チエリエル「それは個人情報ですから…」
早苗「アンタの出来ることなんて想像がつくわよ」
チエリエル「分かりませんよ。過去には好きな人と付き合いたいという願いを話した方もいらっしゃいますから」
早苗「言ってんじゃない」
チエリエル「天使も完全無欠ではないのです」
早苗「そうね。ただのポンコツだもんね」
チエリエル「ですが全力は尽くしました」
早苗「叶えたとは言わないのね」
チエリエル「後悔はしていません」
早苗「頼んだ側は後悔してるわよ。きっと」
チエリエル「どうなったと思いますか?」
早苗「ロクでもないことになったんじゃないの?」
チエリエル「好きな人の幸せはその人の幸せにもなるとは思いませんか?」
早苗「フられた上に他の奴に取られてんじゃないのよ」
チエリエル「運命を受け入れる覚悟というものほど素晴らしいものはありません」
早苗「もう帰ってよ」
チエリエル「ならば早目に終わらせる方法があります」
早苗「何よ」
チエリエル「願い事を減らせば良いのです」
早苗「変なとこで融通きかせてんじゃないわよ」
チエリエル「どうします?」
早苗「…じゃあ、2個に減らして」
チエリエル「…はい!願い事が2個になりました!」
早苗「…んじゃあさ、今からでも良いから、ぐっすり寝かせて」
チエリエル「はい。後一つは何でしょうか?」
早苗「朝起きたら気持ち良くなるようにしてよ」
チエリエル「はい!かしこまりました!」
早苗「…というわけでアタシ寝るから。とっとと帰ってよ」
チエリエル「はい」
早苗「…」
早苗「…」
早苗「…」
早苗「…」
早苗「…」パチ
チエリエル「…」pi pi
早苗「…何してんの?」
チエリエル「ぐっすり寝られるよう、クーラーを適温にしています」
早苗「網戸で良いわよ」ペシッ
早苗「アンタ本当いい加減にしなさいよ」
チエリエル「ベストは尽くしました」
早苗「ワンタッチで出来るわよそのベスト」
チエリエル「お気に召しませんでしたか…?」
早苗「気に入られると思ってるアンタの頭が凄いわよ」
チエリエル「後は腰に湿布を貼って終わりだったのですが」
早苗「一人でやるわよ」
チエリエル「それでは私がお家に帰れません」
早苗「あああああああああもおおおおおおおおおおお!!!!!」
…。
…。
早苗「ほんっとーに腹が立つわねぇ!!!」
瑞樹「何がよ」
早苗「…え?」
早苗「…あれ?」
瑞樹「あれじゃないわよ。心配かけて…」
早苗「…何が?」
瑞樹「…アンタ、今の自分見なさいよ」
早苗「…え?…何でアタシ点滴…え!?ここ病院!?」
瑞樹「そうよ」
早苗「…は!?何!?何これ!?」
瑞樹「…記憶飛んでるわねぇ…」
早苗「…てゆーかさ、アンタその目のクマ何よ」
瑞樹「別に…」
早苗「別にって…あ」
瑞樹「ん…」
楓「…」
友紀「…」
菜々「…」
友紀「よ゛がっ゛だぁ゛ぁ゛ぁ゛…」
菜々「ぁ゛ぁ゛ぁ゛…」
早苗「何なのよもう…」
瑞樹「楓ちゃん。説明してあげなさい。このアホに」
楓「そうですね…」
早苗「何?もしかしてアタシ車に跳ねられたとか…実は重い病気だったとか!?」
楓「…」
瑞樹「…」
早苗「…」
楓「急性アルコール中毒です」
早苗「オワッフ」
瑞樹「恥よ。恥。赤っ恥よアンタ」
早苗「」
楓「そう言いながら川島さん、この2、3日片桐さんが心配でほとんど寝てな…」
瑞樹「…」ベシッ
楓「痛いっっ」
瑞樹「アンタだってわんわん泣いてたじゃないのよ。大袈裟なんだから…」
菜々「そのセリフ、そのまま返しますよ」
早苗「…え、本当にそれ?」
瑞樹「そうよ。ただの飲み過ぎで倒れただけよ」
友紀「救急車よりも病院そのまま行った方が速いって、武内さんに背負われて車で…」
瑞樹「彼にも謝っておきなさいよ。スーツ一着無駄にしたんだから」
早苗「…うわー…」
瑞樹「何がビールだー、ルービーだー、よ。かっこ悪いったらありゃしないんだから」
早苗「そんな怒んないでよぉ…」
菜々「ただの照れ隠しですよ」
瑞樹「しばくわよ」
早苗「やっちゃったわぁ…え、アタシホントどうしたら良いの?」
瑞樹「しばらくは控えなさい。以上」
楓「これで健康的になれますよ」
早苗「…あーあ…」
友紀「でも良かったですよ。あの時はシャレになってなかったですからね」
菜々「そうですねぇ…」
早苗「…分かったわよ。しばらくやめるわよ…」
瑞樹「…ま、本当、良かったわよ」
早苗「…」
瑞樹「アンタ、それなりにみんなから愛されてるんだから。そんな簡単に死なれたら困るわよ」
早苗「何よそれ」
瑞樹「冗談言ってる顔に見えるの?」
早苗「うぐ…」
瑞樹「…分かった?」
早苗「…」
…。
早苗『朝起きたら気持ち良くなるようにしてよ』
チエリエル『はい!かしこまりました!』
…。
早苗「…あー…そういうこと…」
瑞樹「返事」
早苗「はいはい♪」
瑞樹「…全くこの子は…」
楓「…起きたということは、もうすぐ退院ですよね?」
菜々「どうでしょう?日頃の生活で肝臓が荒れに荒れてますから…」
早苗「ここぞとばかりに言ってくれるわねアンタ」
菜々「皆さんにご心配をおかけしたんですから、当然ですよぉ」
さり気なく混ざってる菜々さん
…。
早苗「ちなみにだけどさ」
瑞樹「何よ」
早苗「…アンタ、天使とか信じる?フランダースの犬的な」
瑞樹「何?お酒だけじゃなく空気にも酔い始めたの?」
早苗「いやいやいや、割と本気なアレよ」
瑞樹「そうね。もうアンタの頭がアレだものね」
早苗「いや、もう本当チエリエル的な…」
瑞樹「エリエール?」
楓「ティッシュの神様ですか」
友紀「随分限定的な神様ですね、それ」
早苗「…やっぱ良いわ」
瑞樹「…まあ、いるかいないかは別として」
早苗「ん?」
瑞樹「シンデレラガールズの子達もお見舞いに来てたわね」
早苗「あ、そうなの?」
瑞樹「ええ。プレゼントもあったわよ」
早苗「ん?どこ?」
瑞樹「そこよ」
早苗「ん…」
早苗「…あー…なるほど…」
瑞樹「それが関係あるのかもしれないわよ。チエリエールと」
早苗「何か混ざってるわよ」
菜々「天使さん、信じちゃいました?」
早苗「…そぉねぇ…」
友紀「…」
楓「…」
菜々「…」
早苗「…もう2、3発引っ叩いとけば良かったわ」
瑞樹「何があったのよ」
終わります
アイドルはみんな天使っすよね?
おつ
堕天使みたいなのがチラホラいるけどなw
結局超有能天使じゃないか!さすが智絵里……じゃなくてチエリエル
乙
乙
天使…エス○レイヤーとか○ブリール的な奴か
>>22
その天使観は相当歪んでいる
>>22
ア○ジェリウムとか天使ノ二挺拳銃とかの方が
天使とか馬鹿か
娼婦の間違いだろ
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