「どうして私なの?」 (3)
「俺くんはさ、なんで、私を選ぶの?」
真剣な顔をして、俺を見つめる。
どこか悲しそうな雰囲気を漂わせている彼女を見ると、不安になる。
「何度も言ってるだろ?お前じゃなきゃダメだ。お前が好きだ。」
いつも通りのセリフ。愛を吐き出す。
それを聞いて嬉しそうに笑う彼女に、幸せを感じる。
いつでも幸せであって欲しい。何度繰り返しても。
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書き溜めていない。あとこういうのは書くの初めてだ。
仕事があるのに立ててしまった。五時から仕事なので近くなったら落ちる。申し訳ない。
俺達の関係は何度目だろうか。
嘘でも何でもなく、呪われているのか、なんなのか。
世界線を何度も繰り返している。
誰にこんなことを言っても、信じてもらえない。
昔彼女が手にした、不思議な本。
それから俺達は変わってしまった。
どちらも幸せでいないといけない。
どちらかが別れを切り出してはいけない。
どちらかが生命を絶ってはいけない……。
今、このことを覚えているのは俺だけだ。
何度も経験し、少しルールがわかってきた。
生命を絶つまでは猶予として繰り返しは起こらない。
繰り返しが起こってしまったら……、生命を絶ったなら、絶った側の人間の記憶が消えてしまう。
俺の今持っている記憶の半分は彼女が教えてくれたものだ。
つまりは俺は何度も死んでいることになるし、彼女もそういうことになる。
信じたくもない話だ。
自分が死んでいる、ゾンビのような存在だということは。
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