高槻やよい「はわっ!? 私とキャラが被ってます!!」 (47)


765プロ 社長室


社長「ははは、高槻君は元気だねぇ」

やよい「はい! 私は、元気だけが取り柄ですから!」

社長「ふーむ、そんなこともないと思うが……」

社長「まあ、元気なのはアイドルとして大事なことだ。これからも是非その調子で頼むよ」

やよい「はい!!!」

社長「うむ、それじゃあ、今日から君の事を担当するプロデューサーに来てもらおうか」

やよい(私にプロデューサーが……なんだかすっごくアイドルっぽいかもー!)

社長「キミぃ、入ってきてくれたまえ!」



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ガチャ


P「はーーい! 失礼しまーっす!」

やよい「!!」

社長「彼が君のプロデューサーだよ」

P「やよいちゃん! 俺が今日から君のプロデュースをするよ!」

P「まだまだ新人で、出来ないことも沢山あるけど……」

P「やよいちゃんのために、プロデュース、がんばりまーす!」

やよい「はわわわ……」

P「よろしくおねがいしまーす!!」ガルーン

やよい(こ、ここ、この人、私とキャラが被ってます……っ)

やよい(なんだかすっごく気まずいかもー!)

P「うっうー!」


やよい(病院で同姓同名の人が呼ばれた時のことを思い出しますー!)

社長「どうだい? P君も元気だろう?」

やよい「そ、そうですね、ちょっとびっくりしちゃいました」

社長「君たちなら良いコンビになるだろうと思うんだ」




社長「早速で悪いが、今日から2人で仕事をしてもらうよ」

P「わっかりましたー!」

やよい「ははは……」

社長「うむ、期待しているよ」

P「じゃあ、もーっと元気になるために、アレをやったらいいかもー!」

社長「む、アレとは……何かな?」

やよい「あ、もしかして」

P「やよいちゃん、分かるんですかー?」

やよい「もしかしたら、なんですけど、あれなのかなーって思うのが……」

P「じゃあ、ためしにやってみましょー!」

P「いっきまっすよー!」

P・やよい「はい!」

P・やよい「たーっち!」

P・やよい「いぇい!」

やよい(う、うわー! 息ぴったりって感じで、すっごく気持ちいいかもー!)

やよい「うっうー!」

社長「やよい君も元気を取り戻したみたいだね」

社長「よし、それじゃあ、後は2人に任せることにしよう! 頑張ってくれたまえ」

P・やよい「はい!!!」


ーー数日後ーー


やよい「伊織ちゃん、おはよう!!」

伊織「おはよう、やよい」

やよい「今日も元気にがんばりましょー!!」

伊織「にひひっ、やよいは本当に元気ね」

伊織「ところで、Pはどこにいるのかしら?」

やよい「Pさん? Pさんならさっきまでそこにいたけど……何か用事?」

伊織「別に大したことじゃないんだけど、昨日のお礼をちょっとね……朝のうちに言っとかないと、すぐいなくなっちゃうから」

P「伊織ちゃん、おっはよー!」

伊織「ひゃ、ひゃあっ!? 急に出てこないでよ! びっくりするじゃない!」

P「う?」

男性だろうか


やよい「あ、Pさん! 伊織ちゃんがね、昨日のことでお礼を言いたいんだって!」

P「昨日のことって……あの、」

伊織「ぴ、P? ここじゃ何だから奥の方で……」

P「伊織ちゃんを家に泊めてあげたことですかー?」

伊織「ちょ、ちょっとP!? 声を落としてよ!」

やよい「えええ!? 伊織ちゃん、Pさんの家にお泊りしたんですかー!?」

伊織「だ、だってすごい雨が降ってて、帰るのが大変そうだったから仕方なく……」

やよい「Pさんも伊織ちゃんもずるいよー! 私も一緒に行きたかったなあ」

P「あっ、じゃあ今度は3人でお泊り会しようよ!」

伊織「ええぇ!?」

赤羽根さんがやよいのモノマネしてる感じで脳内再生してた


やよい「それすっごく面白そうかもー!」

伊織「そ、そんなのあんた達2人でやればいいじゃない……」

P「え? 伊織ちゃん、きてくれないんですか?」ウルウル

やよい「伊織ちゃんとお泊りしたかったのに」ウルウル

伊織(う、そんな目されたら断れないじゃないの)

伊織「し、仕方ないわね! 2人がそこまで言うなら、私も付き合ってあげるわ!」

P「わーい! また伊織ちゃんとお泊りできますー!」

やよい「すっごく楽しみかもー!」

P・やよい「うっうー!」





小鳥「はあはあ、やっぱり、やよいおりとぴいおりは最高だわ」ダバダバ

千早「ほんとですね」ダバダバ



真「………………」


響「あの2人が来てから事務所がずいぶん明るくなったなー」

響「毎朝すっごく良い気分になれるぞ」

響「あれ? 真、どうかしたのか?」

真「いや、何か、ちょっと違和感を感じてて……」

響「違和感? 悩みでもあるのか?」

真「悩みっていうか……こういうの何ていうのかな、すっごくおかしなことを見逃してる気がするんだよ」

響「おかしなこと? 見逃してる? うーん、自分にはさっぱりわからないぞ」

響「力になれなくてごめんね」

真「ううん、ありがとう、響」

真(どこかがおかしいのは間違いないんだ。問題なのは、それが一体どこにあるのか)

真「ウッ……ッ! 頭が痛い!」




美希「また真君の中二びょーがはじまったの」

律子「ほっときなさい」


P「ねえ伊織ちゃん、今度は一緒のベッドで寝てもいいかな?」

伊織「え、ええ!? 何言ってんのよあんたは!」

やよい「私も伊織ちゃんと一緒に寝たいですー」

伊織「や、やよいまでそんな……まあ、私だって、その……」

P「え? 何ですか?」

伊織「な、何でもないわよぉ///」

やよい「伊織ちゃんまっかっかですー!」





小鳥「ピヨオオオオオオオオオオ!!」

小鳥「もう私我慢できないわああああああ!!!」

千早「お、音無さん、気持ちは分かりますが……」

小鳥「だ、だめなのおおおおお!」

小鳥「この胸に湧き上がってくる気持ちを抑えることができないの!!」

小鳥「千早ちゃんお願い、私についてきて!!!」

千早「もちろん、どこまででも付いていきます!」

小鳥「じゃあいくわよ!!!!!!!!!!!!!!」



小鳥「百年たってもやよいおり!!!!!」

千早「ハイ! ハイ! ハイハイハイ!!!」

小鳥「いつも心にぴいいおり!!!!!」

千早「ハイ! ハイ! ハイハイハイ!!!」

小鳥「ピヨオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」



真(どこだ、一体どこがおかしいんだ!?)



小鳥「今なら空だって飛べるわあああああ!!」バッサアアアアアアア!!

千早「音無さん!!!」




真(そう、小鳥さんがおかしいことは、別におかしいことじゃない)

真(となると、他の誰か、あるいは何か)

真「ヒントはこの事務所の中にあるはずだ……」

真「………………」

真(いや、きっと違和感の正体は、Pかやよいか伊織の誰かに関することだ)

真「……………………」

真(ボク以外に違和感に気づいてる人、いないのかな)



亜美「ねえねえ、はるるん、ちょっと相談にのってよ」

春香「へ? どうかしたの、 亜美、真美」

真美「実は真美たち、ある重大な事実に気づいちゃったんだよー!」

春香「重大な事実? あははは、それは大変だね」

亜美「あ! はるるん明らかに亜美たちのことうたがってるよー!」

真美「ほんとだ! 『また新しいイタズラを考えたんだな』って顔してるー!」

春香「そ、そんなことないよ! い、一体2人はどんな事実に気づいたのかなー?」


亜美「もー! これは亜美たちのこんぽんに関わることなんだからちゃんと聞いてよね!」

春香「わ、分かってるって! それで一体どうしたのよ?」

真美「はるるん、やよいっちとPっちの事を見て、何か気づくことはない?」

春香「あの2人を見て? 別に何も、仲が良いなあって思うけど」

亜美「そうじゃなくってさー、うーん、そんじゃあはるるんは、どうして2人が仲良しだって思ったの?」

春香「それは……えーっと、息がぴったりで」

真美「そこだよ!!!」ビシッ

春香「へ、息がぴったり?」

亜美「そう、あの2人はぴったりでそっくりっしょ?」

春香「う、うん。だからどうしたの?」

真美「真美たちとキャラが被ってるんだよー!」

春香「そんなこと!?」

亜美「そんなこととはなにさ!」



真美「真美たちのアイデンチチー崩壊の危機なんだよ!」

亜美「このままじゃデビュー数年目にしてあの人は今予備軍になっちゃうよー!」

春香「そんな心配しなくても……」

真美「はるるん! アイドルにとって個性が被ることは命取りなんだよ!」

亜美「個性のないアイドルなんてアイドルじゃないんだよ!!」

春香「もしかして私馬鹿にされてる!?」

亜美真美「はるるん何とかしてよー!」

春香「うーん」


春香「そもそもさ、Pはアイドルじゃないから問題ないと思うんだけど」

亜美真美「あっ」

春香「アイドル業界でのぴったりそっくりキャラの代表を競い合うことにはならないよね」

亜美「言われてみれば……」

真美「たしかにそうかも……」

春香「それにね、亜美も真美もびっくりするくらい可愛いんだから、もっと自信もちなよ」

亜美「んっふっふ~、双海姉妹のかわいい担当とは亜美のことだよ~」

真美「双海姉妹の可愛い担当とは、真美のことだよ~」

春香「まあ、可愛さならやよいとPだって負けてないけどね」

亜美真美「え~~~」

春香「さっきの亜美と真美みたいに言うなら……」


やよい『うっうー!』


春香「かわいいほうがやよいでー、」


P『うっうー!』


春香「かわ、いっ………………っ?」

春香(かわいい?)

P『う?』

春香(あれ、何だろうこの感じ、変だ)

春香(何か大変なことに気づきそうな……)

春香(だけど、いまいち説明できない感覚……)


亜美「どったのはるるん?」

春香「へ、あ、いや、何でもないよ。ちょっと考え事してただけ」

真美「ふーん、まあいいや、相談にのってくれてありがとね!」

亜美「また何かあったらよろしくね!」

春香「うん! いつでも頼ってね!」

春香「………………」

春香(あの違和感の正体は……分からない)

春香(でもこのままほっとくと大変なことになるような気がする)

春香「何か、手がかりを探さなきゃ……」

春香「って、誰かからメールが来てる……」

春香「誰だろう?」



『この世界から脱け出すためのヒント

 1.Pの胸毛

 2.Pの発達した大胸筋

 3.Pの河童のような頭    』



春香「何これ……暗号、かな?」

>>7
俺もこれ



真「どうにも胸騒ぎがする」

雪歩「ど、どうかしたの真ちゃん? すっごく怖い顔してるよ?」

真「あ、雪歩、ごめん、ちょっと気になることがあってね」

雪歩「気になること?」

真「うん、なんかね、Pとやよいと伊織のことを見てると……こう、すっごくモヤモヤするんだよ」

雪歩「ああ、それ、ちょっと私も分かるかも」

真「え?」

雪歩「だって、Pちゃんだって男の人なのに、やよいちゃんも伊織ちゃんも距離が近すぎるよ」

真(Pが男の人……? いや、その通りだ)

雪歩「も、もちろん、Pちゃんが悪い人だなんて思ってるわけじゃないけど」

真「ねえ雪歩、雪歩はPのことどう思ってる?」

雪歩「ど、どうって言われても……やよいちゃんみたいで可愛いな、とは思うけど、男の人だから、あんまり近寄れないかなって」

真(やよいみたいで可愛い男?)

雪歩「それにPちゃんっていかにも男の人って感じで、すね毛ボーボーだし、変な臭いするし、所かまわず痰を吐くし」

真(そうだ、確かにやよいは可愛い。天使だ。でも、やよいみたいな男は可愛いと言えるのか?)

真(やよいみたいな男……やよいみたいな男……やよいみたいな男……っ! そんなのっ!)

真「気持ち悪いに決まってるじゃないか!!」


真「何で今まで気づかなかったんだ!」

雪歩「ひぃぃ、ど、どうしたの? きゅ、急に大きな声出して」

真「これはやよいの可愛さに対する侮辱だよ!!」

真「こんなことをボク達のプロデューサーがするはずがない!!」

真「あのPはニセモノだ!!」

雪歩「ま、真ちゃん……?」

真(だけど、どうしてこんな真似を?)

雪歩「あ、あの……」

真「とにかく、やよいをPに近づけたままじゃだめだ!!」

真「ありがとね!! 雪歩! ボク行ってくるよ!」ダダダ

雪歩「な、何がどうなってるの?」



春香(この世界から脱け出すって……どういうことなの?)

春香(私は別の世界から来てるっていうこと?)

春香「……………………」

春香(ダメだ、わかんないよ)

春香(3つのヒントの共通点。それは……)

春香「どれもPに関係しているってこと」

春香(P……P……プロデューサーさん……)

春香(不思議だ、思い浮かべると、胸があったかくなってくる。いつも傍から私のことを支えてくれたあの人)

春香「前世の記憶が訴えているような、そんな気分がする」

美希「あれ、春香、真君のがうつっちゃったの?」

春香「美希!!!」



え、どういうことなの……?
Pは女じゃあ無いの……?


春香「ねえ、美希はプロデューサーさんのこと、どう思ってる?」

美希「プロデューサーって、Pのこと? うーん、可愛くって、とっても優しくって……」

春香「違うよ! そえはやよいのことでしょ!! 私が聞きたいのは……プロデューサーさんのことなの!」

美希「ハニーのこと?」

春香「!!!!!」

美希「え……ハニーって誰? はにい?」

春香(美希も私とおんなじで、プロデューサーさんについての記憶があいまいなんだ……)

春香(ってことは、今プロデューサーさんだと皆から思われてるあの人は何?)

春香(そもそも何であの人はプロデューサーさんのフリじゃなくて、やよいのフリをしてるの?)

春香「とにかくやよいのところに行かなくちゃ!!」ダダダ

美希「春香……?」


真「おい! P! お前は何が目的なんだ!」

やよい「真さん……?」

真「やよい、こっちにおいで。そのPはプロデューサーなんかじゃない」

やよい「へ……? そうなんですか?」

P「………………」

真「何とか言ったらどうなんだ! お前はニセモノなんだろう!!」

P「ニセモノ……ね」

真「……やよい、早くこっちに」

やよい「は、はい……」

P「ニセモノというなら、俺は確かにニセモノのPだ」

真「や、やっぱり……っ!」

P「だが」

真「っ!!! やよい、危ないっ!」

P「40点だ」


ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!


真「な、何だこれ!! 地震!? 嵐!?」

春香「やよい!!!」

真「春香!? どうしてここに!?」

春香「え、真!?」

P「フーッフッフッフフフ」

P「アーッハッハッハッハッハ!!!」

春香「すごい悪役っぽい笑い方してる!!」

真「は、春香も早くこっちへ!」

P「そうだ、俺はPなんかじゃねえ」

悪魔「悪魔だ」

春香真やよい「あくま!?」

やよい「ど、どうなってるんですかこれ!?」

真「ボクにも良く分からないよ!」

春香「ど、どうしようコレ、私どうしたらいいの!?」

悪魔「だがこれからは悪魔でもねえ」ゴゴゴ

やよい「へ?」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


悪魔「俺は、高槻、やよいに、なるんだあああああ!!」


ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!


真「やよい、伏せて!!!」

やよい「はわわわわわっ!」

>>7
またミンゴスPにぶちギレられたいのか


悪魔「ここは俺が創ったニセの世界」

悪魔「俺とやよい以外は実在しねえ」

春香「え? っということは私は」

悪魔「お前らはオリジナルを参考に創られた精巧なコピーさ」

悪魔「この世界でのんびりと、コツコツと、やよいに近づいていくつもりだった」

悪魔「俺からPへ、Pから小鳥へ、小鳥から千早へ……」

悪魔「まさか、こんなに早く計画が崩れるとは思わなかった」

悪魔「こうなればもう力だ! 力業だ! 俺からそのままやよいになってやる!!」

悪魔「食らえ!!」○→

春香「やよい、危ない!!」

やよい「ひゃっ、春香さん!?」

春香「キャアア!!」←○

やよい「はるかさああああああああああん!!」

真「春香!!」



悪魔「おろかなり天海春香」

春香「うぅぅ……」

やよい「春香さん! ごめんなさい! ありがとうございます! しっかりしてください!!」

真「よくも春香を!」

悪魔「落ち着け、菊地真。貴様らは所詮、俺が創ったコピーに過ぎない、いわばニセモノだ」

悪魔「何故そうまでしてやよいを守るのだ」

春香「ふ、ふふふ……」

やよい「春香さん! 無事なんですか!」

春香「悪魔さん、あなたは、私たちを忠実に作りすぎたんですよ……」

悪魔「なにっ!」

真「そうさ! たとえボク達の存在がニセモノでも、ボクたちのやよいを想う気持ちはほんとうなんだ!」

やよい「春香さん、真さん……」

悪魔「おのれ……飼い犬に手を噛まれた気分だ」

悪魔「皆まとめて消えてしまえ!!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


春香「せ、世界が闇に包まれていく……っ!」

真「クソッ! せめてやよいだけでも……?」

やよい「………………」

真「……やよい?」

やよい「………………っ!」

悪魔「これで終わりだあああああ!!!」



やよい「うっっっっっっっっっっうーーーーーー!!!!」ピカァアァァアァン


悪魔「ウワーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

真「世界が、光に包まれていく……!」

春香「私の傷が治っていく……!」



悪魔「な、何故だああ!!」

やよい「悪魔さん!! どんな理由があったって、私の大切な人たちを傷つけるなんて許せません!!」

悪魔「おのれええええええ!」シュウウウウウ

真「悪魔が浄化されていく……」

小鳥「ピヨオオオオオオ」シュウウウウウ

春香「小鳥さんも浄化されてる……!」

悪魔「ち、ちくしょおお! 何で、何でだ、俺だって、俺だって天使になりてええよおお!」シュウウウウウ

やよい「悪魔さん…………」

悪魔「どうして、どうして、悪魔は天使になれねえんだよおおおお!」シュウウウウウ

真「やよい! あとちょっとだよ!」

春香「がんばって!」

やよい「…………………………」

真「あ、あれ?」

やよい「………………」

春香「光が、おさまっていく……」

やよい「……」

悪魔「な、なんで……」


春香「どうしたのやよい!? あとちょっとなんだよ!」

やよい「でも、悪魔さんが……」

真「悪魔がどうしたのさ!?」

やよい「天使に……」

悪魔「………………」

やよい「天使になりたいって、言ってたから……」

真「………………」

やよい「もしもそれが本当なら、私、」

春香「やよい! なに言ってるの! この悪魔はね!」

やよい「そ、そうでした! 春香さんに謝ってください!」

春香「そうじゃないよ! やよいを狙ってるんだよ!?」

春香「やよいが危ないんだよ!?」

やよい「そ、それなら、私は、何度だって相手になります!」

やよい「何度だっておいかえしてみせます!!」

真「……………………」

真「ふふふ、まったく、やよいは優しすぎるよ」

春香「ほんとにね」

真「さてっと、やよいはああ言ってるけど、お前はどうするんだ?」

悪魔「ふん、甘い奴らだな」

真「またやよいを襲うのか?」

悪魔「け、もう襲ったりしねえよ。どうせ勝てないからな」

悪魔「次に会うときはじ」


やよい「悪魔さん!!!」

悪魔「……何だ?」

やよい「あなたならきっと、素敵な、素敵な天使になれますよ!!」

悪魔「ああ、そうかい」スウウウ

悪魔「……天国で待ってるよ」ウウウウ……

春香「消えた……」

真「これで一件落着で、いいのかな?」

やよい「あ、あの……ごめんなさい」

春香「へ? 何が?」

やよい「勝手に、その、私のわがままで悪魔さんを帰しちゃって」

春香「やよいが良いならそれで良いよ、それに……ね」

真「うん」スウウウウ

やよい「春香さん、真さん、身体が透けてっ!」


春香「もうそんなに時間がないみたいだね」スウウウウウ

やよい「そ、そんな!」

真「良いんだよ、やよい。本当に一緒にいられた時間は少ないのかもしれないけど、すっごく楽しかったよ」

春香「うん、やよいに会えてよかったよ」スウウウウ

春香「それじゃあ、元の世界でもがんばってね」ウウウウ……

やよい「春香さん!!!」

真「本物のボクによろしくね」ウウウウ……

やよい「真さん!!!」

小鳥「はるまこやよ!! はるまこやよ!!」ウウウウ……

やよい「こ、小鳥さん!!!」

小鳥「うふふふ、やよいちゃん、また一つ大人に近づいたみたいで良かったわ」ウウウウ……

やよい「小鳥さん!! ぜんぜん消えなくてすごいです!」

小鳥「娘の成長を見守る親の気持ちって、こんな感じなのかしら」ウウウ……

やよい「小鳥さん!」

小とり「さすがにもう限界みたいだわ」ウウウウ……

小と「やよいちゃんの顔を見ながら昇天できるなんて……ああ、幸せ」ウウウウ……

やよい「小鳥さあああん!」

事のついでで悪魔と一緒に浄化されかけてるわ、消えないわ
小鳥は一体何なのか


小鳥「最後に一ついっておくわ」ウウウウ……

やよい「こ、小鳥さん!」

小とり「百年たっても」ウウウウ……

小と「やよ」ウウウウ……

小「いお」ウウウウ……

「r」ウウウウ……ッ

やよい「小鳥さん!!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!



やよい「うわああああああああああ!!」

やよい「世界が、世界が崩れていきます!!!」

やよい「目が、目が回…………」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・



……イ!…………ヨイ!…………ヤヨイ!!!

「やよい!!!!!」

やよい「あ、あれ? 私、今まで何を?」

律子「あんた、今までどこ行ってたのよ!?」

やよい「律子さん!?」

律子「もー、心配したんだからね! あー、よかった、やよいが無事で」

やよい「ご、ごめんなさい、なんだか良く覚えてなくって」

律子「どういうことなの? どっか怪我したりはしてない?」

やよい「はい、大丈夫みたいです」

律子「まったく、驚かすつもりだったのに、こっちが驚くことになるなんて」

やよい「へ?」

律子「ああ、いや、こっちの話よ、あはは……」





律子「ともかく、体調に問題はないのよね?」

やよい「はい!」

律子「よし! そんじゃあ、気合入れて!」

やよい「はい!!」

律子「襟を整えて!」

やよい「はい!!」

律子「ドアノブつかんで!」

やよい「はい?」

律子「そんでそのまま勢いよく、中に入っちゃいなさーい!!!」ガチャ

やよい「はわわっ! 律子さん一体何をー!?」






「「「お誕生日おめでとう、やよい!!!!!!!!!」」」









おわり

うん、おわり
こんなSSしか書けなくてごめんな
誕生日だったからさ、1つでも多くやよいSSがあった方が良いかなって思っちゃったんだ
来年はもっと良い話書けるようにがんばるよ

乙、誕生日だったのか

最後に一つだけ
俺じゃなくてやよいの誕生日な

わかっとるわ

>>37からのやり取りで不覚にも吹いた

>>1誕生日おめでとう

>伊織「ぴ、P? ここじゃ何だから奥の方で……」

話にならないです
どうして伊織がP呼びなんですか

>>43が中身全く見てないのは分かった

乙っうー
小鳥ェ…

この勢い嫌いじゃない乙

おつおつ

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