暁「司令官……居るかな?」
暁「司令か……」
提督「この情報を総合するに……だから!……で……」
暁「……また明日にしよう」
暁「今日は……どうかな?」
提督「…………」カキカキ
暁「……書類仕事……」
暁「今日も……だめ……かな……」
暁「……どうかな?」
提督「なんだって!?大淀、状況確認を!」
大淀「はいっ!」
提督「天龍たちは待機せよと伝達!」
暁「――!準備しなきゃ!」
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暁「結局、無線が故障して定時連絡が出来なかっただけだったみたいね」
暁「司令官……やっぱり、この事を報告書にまとめてる……」
暁「…………」
暁「……戻ろう……」シュン…
暁「司令官……大丈夫かな?」
暁「……寝る前で眠いけど……」
暁「うん、レディだけど……レディだからこそ、よ!何か手伝えるかもしれないわ!」
暁「司令官?」コンコン
暁「明かりはついてるのに……」
暁「司令官、入るわよ」
提督「……スースー……」
暁「寝てる……報告書は……途中みたい……」
暁「司令官、起き……」
暁「ううん、最近大変だったみたいだし、もう少し寝かせてあげた方がいいかも」
暁「起きた時大変かもしれないけど……」
暁「やっぱり起こしてあげた方が……」
提督「か~……」
暁「…………」
提督「むにゃむにゃ……」
暁「うふっ、司令官、子どもみたい」ナデナデ
提督「……くしっ!」
暁「あ、寒いのかしら?何か羽織るもの……」
暁「……毛布がお部屋にあったけど……その間寒いまんまよね」
暁「……あ、スカーフ……」
暁「んっと……ヨイショ」シュル
提督「……すー……すー……」
暁「よし、じゃあ待っててね、司令官」テテテ…
暁「ふぇぇ~、みんな待ってよぉ~」
響「暁が寝坊するのが悪いんだよ」
暁「ふぇぇ~~」
電「あれ?暁ちゃん、スカーフがないのです」
暁「えぇ!?……あっそういえば……」
雷「どうしたの?無くしちゃったの?私が探してあげるわ!」
暁(司令官に毛布を掛けてあげた後、スカーフを首に捲いてたの、忘れて帰っちゃった……)
暁「ううん、その……ちょっと置き忘れてきちゃったみたい」
響「まったく、だらしないね」
暁「そんなんじゃないわよ!」
電「それよりも、時間がないのです!」
雷「暁が遅いから!」
暁「私のせい!?」
響「とにかく走るよ!」
暁「はぁ~っはぁ~っ」
天龍「お前ら!遅いぞ!」
龍田「遠征任務よ~。北方鼠輸送ですって。ドラム缶の装備を忘れないようにね~」
雷「は~い」
暁「んしょ……艤装は……あれ?」
天龍「そういや、提督のヤツが来て、お前の艤装の上にそのハンカチ置いてったな」
暁「……中に何か……?手紙?」
龍田「あらあら~、恋文かしら?」
暁「そんなんじゃないわよ!……たぶん……」
天龍「えっとぉ?」バッ
暁「あっ!見ちゃだめ!」
龍田「私も興味あるわ~」
響「……」ソ~…
暁「響も!」
暁「も~……えっと……有明の つれなく見えし 別れより……」
雷「俳句?」
電「どういう意味なのです?」
龍田「えっと……確か古今和歌集に編纂されていた和歌だったかしら。意味は……」
天龍「有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし、だな。意味は『有明の月の出ていたあの時、逢えずに帰ってきたあの時から、暁、つまり明け方ほど辛い時はない』って意味だ。大方『暁』って入ってるから暁に送ってみたんじゃねえか?もっと勉強しろってな」
暁「も~、ひどいわ!天龍のいじわる!」!かすんぷ
龍田「それだけ?」
暁「……うん」
天龍「ふ~ん……ま、いいや、早く支度しろよ」
響・雷・電『は~い(なのです)』
天龍「……暁、ちょっと待て」
暁「なに?」
天龍「お前、スカーフ忘れてんぞ」
暁「あ、それは……」
天龍「しゃーねーなー……あ、もしかしてこのハンカチ……」ぎゅっぎゅっ
暁「……あっ」
天龍「お~、ぴったりだな……もしかして提督のヤツ、分かってたのか?」
龍田「そういえば提督、手首に何か巻いてたような~?」うふふっ
雷「なになに?」
電「いけない恋の匂いがするのです!」
響「……あとで詳しく聞かせてもらうよ、暁」
暁「も~~、そんなんじゃないわよ~~」
天龍「まあ話はあとで聞けるしな。おらお前ら出発するぞ!」
龍田「りょ~か~い」
雷「分かったわ!」
電「なのです!」
暁(みんなには話さなかったけれど、実は手紙にあった言葉は、天龍の言っていたそれとは違ったのよね……)
暁(手紙には 有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 恋ひ渡るかな って書いてあった)
暁(天龍の説明からだと、夜、会えなかったあの時からってことは、昨日の夜のことでいいはず)
暁(そして恋渡るっていうのは、司令官が変えた部分……ということは天龍の説明とは違うってことで……)
暁(恋渡るって確か、恋い慕い続けるって意味だから……)
暁(暁ばかり、恋い慕い続け……)ボッ
暁(ねえ、司令官……きっと今日も忙しくしているんだろうけど……それでも私が入って行ったらどうなるのかな?)
暁(迎え入れて、くれるのかな?)
暁(司令官は、本当に暁のこと……き……なの?)
暁(私は……司令官のこと……)ぎゅっ
響「どうしたんだい?さっきから百面相していて。みていて面白いよ」
暁「うう、うるさいわね!なんでもないわよ!」
響「…………やはりさっきの手紙を見せてくれないか?」
暁「ふぇぇ!?なな、何でもないわよ!ホントなんだから!」
響「暁、語るに落ちるって知ってるかい?」
暁「ふぇぇ~~ん」
前作ってほどでもないですが、同じコンセプトで書いてみました
【艦これ】響「少し響(とよ)みて さし曇り」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458120065/)
なお、提督は別人で、それぞれ純愛です
ょうじょを愛することは、純愛なのです!
それでは読んでくださりありがとうございました
皆さんもよい駆逐ライフを
乙
六駆をそれぞれ書くのかい?
なるべく日本的な奥ゆかしさで以って、ラブラブできるような事を思いつければ、ですね……
直接らぶちゅっちゅするような話ではないので……実力不足を感じます……
ですがまあ、なるべく全員書きたいですね
それでは、ありがとうございました
乙
乙でした。
このSSまとめへのコメント
少ししゃれてる感じがすばらしい