リアル鬼ごっこ2「バレンタインなのであんこは今年も元気一杯(ry」【ごちうさ】 (26)

――今日はバレンタインだ。
バレンタイン。
それは乙女が意中のオスに愛を告白する日である。

 トタトタトタ

――遠くから小さな足音が聞こえてくる。
今朝早くから千夜たちはシャロの小屋でチョコ作りをしていた。
きっとそれが出来上がったのであろう。

――まったく人気者は辛いね。
ボクはティッピーのぬいぐるみを深く抱きかかえなおす。
急いで飛び出すようながっついた真似などボクはしない。
用意が整えば彼女たちの方からやってくるのだから。

千夜「あんこーいるかしら?」

――ほらね。
程なくして千夜が扉を開けると、そのままボクを優しく抱きかかえ忙しなく皆のもとへと戻ってゆくのであった。

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ココア「あ、あんこを連れてきてくれたんだね」

千夜「ええ。なんといっても今日の主役の一人ですもの」

チノ「千夜さん。こっちの準備も出来ました」

ティッピー「(な、なんのつもりじゃチノー!!)」

千夜「あら可愛い」

 そこには可愛らしくリボンで飾り付けられたティッピーが居た。

ティッピー『あんこ。私がバレンタインプレゼントよ。もらってくれるわね?』

――テ、ティッピー!!
当然じゃないじゃないか。
ボクはティッピーの愛に答える為に彼女へ飛びつこうとした。

 しかし

千夜「こら。まだダメよ。あんこ」

ココア「あんこったらそんなにはしゃいじゃって、よっぽど嬉しいんだね」

――千夜。邪魔をしないで。

 あんこはティッピーへ向かい飛び掛ろうとバタつくが、千夜はいつになくがっしりとあんこを掴んでいるため、その腕から抜け出ることは出来なかった。

千夜「こらっ。そんなに暴れないで」

シャロ「こっちは準備が出来てるからさっさと始めちゃいなさいよ」

 外に出ていたのか室内にいなかったシャロとリゼが戻ってきた。

ココア「うん。そうだね」

 それを確認しココアが手に何かを持ってあんこへとゆっくりと近づいてくる。

 そしてカチャカチャとあんこの胴体にそれを巻き付けしっかりと固定をする。

ココア「よし。あんこソレが私たちからのプレゼントだから大事にしてね」

ココア「じゃあチノちゃん。ティッピーお願いね」

チノ「わかりました」

 外へと出た一同。

チノ「それじゃあティッピー。2時間ほどですので……頑張ってくださいね。」

ティッピー「―――ッ!!」

千夜「あらあら。ティッピーったらもうあんな………それじゃあんこも」

 ティッピーがある程度の距離を駆けていったのを確認してから、いまだに腕の中で興奮しているあんこを地面へと下ろす。

ココア「頑張ってね。あんこ」

チノ「ファイトですよ」

シャロ「まあ頑張りなさいよ」

千夜「うふふ。あんこなら出来るわ」

リゼ「私をガッカリさせないでくれよ?」


――み、みんな
皆の声援を受けボクは駆け出す。
皆、本当は自分が一番ボクからの寵愛を受けたいはずなのに。
これはなんとしてもホワイトデーにはティッピーとの元気な赤ちゃんをプレゼントしなくちゃね!

チノ「さてと」

 あんこが少女たちの視界から消えた直後である。

 ―――ザッザッザッザッザッ―――

 どこに隠れていたのか、多数の男たちが姿を現す。

 皆、顔には仮面をつけ服装も揃いの上下黒一色のモノを身に着けていた。

リゼ「いいかお前たち。たった今駆けていったあんこの背中に私たちが丹精込めて作ったチョコがくくりつけてある」

リゼ「今から2時間以内にお前たちはあんこを捕まえココへ連れて帰ってくるんだ」

リゼ「そうすればそのチョコは捕まえた者の物だ」

チノ「ちなみに時間以内に捕まえられない、或いはあんこが先にティッピーを捕まえたらその時点でゲームは終了です」

リゼ「あんこの生死は問わない。わかったら行けッ!!」

鬼たち「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

 いっせいに駆け出すお前ら。

 たった今あんこを対象としたリアル鬼ごっこがスタートしたのであった。

■昨年の模様
リアル鬼ごっこ「全国のあんこは元気いっぱい逃げてください」【ごちうさ】
リアル鬼ごっこ「全国のあんこは元気いっぱい逃げてください」【ごちうさ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423875697/)


■鬼の装備品(実写版1~5の鬼の装備と基本一緒です)
・あんこ探知ゴーグル……半径10キロ以内のあんこの居場所を特定。また無数のウサギたちの中からあんこのみを正確に判別することも可能
・ワイヤーナイフ……捕獲用アイテム。その気になれば人間だって真っ二つに出来る切れ味を持つ。弱点は自転車。
・スタンアーム……静電気程度から人間を感電死させるほどの威力を持つ。一度使用すると再チャージに一定時間要する。
・フック……その辺のホムセンで売っていそうな金属フック。使い手次第で人間を持ち上げることも可能。
・ウィルス金属……毒の塗布された金属ボタン。抗体がない者は人間でも即死する。

ティッピー『うふふ。ほらほらあんこーこっちよー』

――待ってよティッピー。
なんて可愛いんだ。
そしてなんてシャイなんだ。
待っててね。今すぐに捕まえて交尾してあげるから!!

 ウキウキ気分で追いかけっこを楽しむあんこであった。

 しかし

鬼「ふん」

 突如あんこの目の前に鬼が現れたのであった。

↓1のコンマであんこの状態判定

偶数:捕獲
奇数:回避

期待

――うわっ!!
ボクは急に飛び掛ってきた変質者を軽やかに回避した。

鬼1「くそっ」

――なんだったんだ?
ボクが可愛すぎるから誘拐でもするつもりだったのかな?
まったく人気者は辛いね。

 気を取り直しティッピーを追いかけ続けるあんこ。

 しかし彼は気づいていなかった。

 すぐ背後には無数の鬼たちが迫ってきていたことに。

鬼2「………」(あんこサーチ中)

鬼3「(クイッ)」

鬼たち「(ダッダッダッダッダ)」





>>7追記
■鬼の中身
ココアたちのチョコに目を血走らせたお前ら

シャロ「準備できたわ」

チノ「それじゃ千夜さん。モニターを写してください」

 天々座邸の一室。

 設置された無数のモニターに次々と街の映像が映し出されてゆく。

ココア「さすがあんこだね。まだ捕まってないよ」

チノ「ティッピーもさすがです」

リゼ「ふふふ」
 

ティッピー『あんこー早く私を捕まえてー』

――まったくなんてお茶目なんだ。
もうボクは我慢の限界だよ。

 股間の疼きを感じながらもあんこはじょじょにだが確実にティッピーとの距離を縮めていった。

 そしてあとは勢いに任せ飛び掛かればいつものように抱きつける。

 その時であった―――

 ゴツン!!

――いたい。
な、なんだ?

 突如あんこは何かにけっ躓き転んでしまう。

 だがあんこはすぐに体勢を立て直しダッシュしようとした。

 しかし。

鬼2「見つけた」

鬼3「おりゃっ」

鬼4「そいつは俺のだ」

 いきなり先ほどの変質者が多数襲い掛かってきたのである。


↓1のコンマ(一桁)で判定

1~4、回避成功(鬼の存在に気づく)
5~7、回避成功(鬼の存在に気づかない)
8~0、捕獲されてしまう

うぬ

――うわわ
また変質者がボクに襲い掛かってた。
いったいなんなんだ?
それによく見れば同じ格好をしているぞ。

ティッピー『あんこー早く私に種付けしてー』

――ああ。ティッピーがいっちゃうじゃないか。
急いでティッピーを追いかけなきゃ。

 あんこが再度駆け出そうとしたその時である。

鬼2「うら」

 ガキンッ!!

――え?

 鬼は手に持っていた金属の棒。

 先端の尖ったフックを思い切りあんこ目掛けて振り下ろしてきたのである。

 間一髪回避に成功したあんこに戦慄が走る。

――え?え?え?


↓1あんこの取る行動を選択

1、気にせずティッピーを追う
2、ティッピーのことなど忘れて逃げ出す

時間が押してきてるのでココからは自動進行します。

――ティッピーなんか変な奴らがいるよ。
ここは危ない。
今すぐ二人で甘兎庵へ逃げるんだ。

ティッピー『分かったわ。あんこ』

鬼たち「(ザッザッザッザッザ)」

 逃げるあんことティッピー。

 鬼たちは次々にあんこへと飛び掛る。

 鬼の腕を掻い潜りながらあんこは走る。

 この街は戦場となった。

千夜「さすがあんこね」

ココア「この調子ならいいモノが出来そうだね」

リゼ「うむ」

 鬼ごっこ開始から1時間が経過した。

 いまだティッピーはあんこから逃げ続けていた。

 そしてあんこもまたいまだティッピーを追跡し、鬼から逃げ続けていた。

 だがしかし

鬼「つーかまえた」

あんこ「・・・」

鬼「よし。チョコよこせ」

 鬼があんこの取り付けられたベルトを外そうとした。

 その時あんこは………


↓1は選択してください。

1、あんこ無抵抗
2、あんこは激しく抵抗した

2で行きますね。


――や、やめろ。それに触るな。
それは千夜たちがボクのために用意してくれた大事な物なんだぞ。
お前らの汚い手で触れていいものじゃないんだ。

 あんこは激しく抵抗した。

鬼「ちっ。鬱陶しいな」

 苛立つ鬼。

 鬼は………

↓1は選択してください。

1、ワイヤーナイフであんこを縛る。
2、スタンアーム起動(威力も→から選択 弱・中・強・MAX)
3、フックでプスリ
4、キュイイイイイン

5、あんこを逃がしてやる

も追加

コンマが2だったので2で


鬼「うぜえ」

 バチバチバチ
 
あんこ「!!」

 鬼は威力をMAXにし掴んでいた腕のスタンガンを起動させた。

 あんこは大きく痙攣をし、やがて動かなくなった。

鬼「あ。チョコが……」

――捕まえたよティッピー。

ティッピー『うふふ。嬉しいわあんこ』

――さあホワイトデーに向けて仔作りしようね。

ティッピー『ええ。素敵よあんこ。アナタに似た立派仔を産ませてね」

 あんこはティッピーに対して激しくマウンティングを開始した。

 そして程なく脳から尻尾の先まで電流が流れるような感覚を感じながら絶頂を迎えるのであった。

――ああ。目の前が真っ白になってゆく。

 ~天々座邸~

チノ「お疲れ様でした。おじいちゃん」

ティッピー「助かった。もうあんなケダモノに追い掛け回されるのはご免被るわ」

ココア「あーあ。あんここんなになっちゃって」

千夜「あらあら。コンガリ焼けてておいしそうね」

シャロ「ジュルリ」

千夜「シャロ。それを私に口移しで食べさせてくれないか?」

シャロ「は、はい喜んで」

一同「リゼちゃん。お誕生日おめでとう」

ココア「私たちからお誕生日プレゼンは『世界』だよ。リゼお嬢様」

チノ「はい。十分なデータは取れました」

千夜「メタルあんこ軍団、ゾンビあんこ軍団ともに量産体制に入れるわー」

シャロ「お嬢様~」

リゼ「ふふふ。これで世界は私のモノだ」

 天々座グループ総帥となったリゼ。

 彼女は軍事部門に特に力を入れついに世界征服へと乗り出すのであった。
 
 程なく世界は謎のゾンビ化現象……そして突如として現れた機械うさぎ兵たちにより制圧されてしまう。

 リゼはそのさまを南国のビーチで美少女たちを侍らせながら優雅に見守るのであった。


 ~END~

今来たと思ったら終わってた

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