千早「どうしたら良いかしら。春香から忌憚のない意見を聞かせてほしいの」
春香「なんでまた?」
千早「その、やっぱり私って少し皆から浮いている気がするの」
春香「そんな事無いよ……」
千早「いいのよ。正直に言って」
春香「まあ多少、浮いてる……とも言える……かな」
千早「それ見たことか」
春香「いやほんと多少だよ? 多少」
千早「原因は何だと思う? 春香が思い当たることを教えてほしいわ」
春香「うーん、いつも辛気臭い顔してる所とか歌しか興味ありませんとか言ってる所とか愛想悪い所とかノリが悪い所とか私服がダサいとか」
千早「ストップストップ」
春香「どうしたの?」
千早「軽い気持ちで聞いてみたら鬼のように欠点を上げてきて驚いたわ」
春香「まだほんの少しだよ?」
千早「というか待って。私服がダサいのは問題なのかしら」
春香「充分問題だよ。私達はアイドルなんだから」
千早「ファッションセンスも磨かなきゃいけないのかしら」
春香「千早ちゃん休日に公園で鳩に餌あげてるジジイみたいな服装してる時多いから」
千早「あなたそんなふうに思ってたの」
春香「多分皆思ってるよ」
千早「ちょっと待ってて。今事務所の皆にメールで聞くわ」
春香「やめなよ。いきなり『あなた私の私服見てゲートボールしてそうなジジイだと思ってたの?』とか来たら困るよ」
千早「それもそうね」
春香「やたら聞き分けが良くって怖いよ」
千早「どうせ皆事務所に来るんだし、直接聞くわね」
春香「それもそれで怖いなあ」
真「なにが怖いの?」
春香「あ、真」
真「おはよ春香。何の話?」
春香「ちょっとした世間話だよ」
千早「私が事務所内で浮いてるんじゃないかっていう話よ」
真「嫌な世間話してるなあ……」
千早「とりあえず服が陰気臭いからそこの改善からしよう、って」
春香「陰気臭いとまでは言ってないよ……否定はしないけど」
真「ああ、いつも地井武男みたいな格好だもんね」
千早「あなたに地井武男さんの何が分かるっていうの!?」ガタッ!
春香「落ち着いて千早ちゃん。そこじゃないから」
千早「ごめんなさい。ついカッとなって」
春香「沸点低すぎるよ。いつ人を刺してもおかしくないくらいの低さじゃない」
真「千早の変な地雷見つけちゃったよ」
千早「とりあえずジジイみたいな服というのは皆の共通認識なのね?」
真「ジジイっていうか釣り人みたいな服着てる時もあったよね」
春香「あと蓮舫かって言いたくなるくらいにバッチバチにシャツの襟立ててたり」
真「あれだけシャツの襟立ててるのは蓮舫さんか海馬社長位なもんだよね」
千早「春香、あなたあの時実際『蓮舫かッ!』って叫んでたわよ」
春香「嘘……じゃあもしかしてこの間『千早ちゃんの肩に腕がぶつかったと思ったら肩じゃなくて胸だった』って思ってたのも口に出ちゃってた?」
千早「それは初耳よ。とりあえず殴るわね」
真「春香、いくら千早の胸部に脂肪がないからって、胸と肩を間違えるのは失礼だよ」
千早「あなたも大概失礼よ真」
春香「千早ちゃんの胸に触れても肋骨の感触しか無いんだよね」
千早「そもそもホイホイと触れないで欲しいわ」
真「それにしても洋服かあ。ボクにはちょっとアドバイス出来そうにないなあ」
千早「そうかしら? 私の目から見たら真はとてもお洒落に見えるわ」
真「ボク、あんまり服も種類持ってないしさあ」
千早「でも真はいつも萩原さんに色々な服を着させてもらってるじゃない」
真「あれは……雪歩が色々押し付けてくるだけであって……ボクの趣味じゃないというか……」
春香「でも凄く似合ってるよね? 雪歩が持ってくる服」
千早「ええ。ただ真の人格を無視して無理に着させてるだけであって。何が問題なの?」
真「ボクの人格を無視して無理に着させてるのが最大の問題なんだよ」
春香「はっきり雪歩に嫌って言えばいいのに」
真「言っても止まらないよ」
千早「萩原さんも真が本当に嫌ならやめてくれると思うけれど……」
真「雪歩は……ボクの事をただの動いて喋る理想の着せ替え人形だと思ってるフシがあるから……」
春香「ああ……」
千早「そう……ね……」
真「それに普段着てる服の系統が違うからね」
春香「そうだね。真はチンコ付いてるから」
真「付いてねーよ」
千早「あ、そうね……チンコ付いてる人とチンコ付いてない人じゃ服の系統も違うわよね……」
真「アイドルがチンコチンコ言うんじゃないよ」
春香「真も言ってるけど」
真「誰のせいだ誰の!」
響「なに大きな声だしてるの」
千早「あら我那覇さん。プロデューサーは一緒じゃないの?」
響「プロデューサーが左腕骨折中で車出せなくてさあ。だから今日は自分一人で現場に行ってきたんだ」
春香「まあ流石に片手で運転は危ないよね」
とりあえずここまで
乙
おつおつ
電車内で読んでて笑いこらえるの辛かったわw
期待
おつ
響「で、何の話してたの?」
千早「私、事務所で浮いてるからもっと皆と溶け込むにはどうしたら良いのかって」
響「あはは。やだな、いくら千早が薄いからってそんなフワッと浮くほどフラットじゃないぞ」
千早「ありがとう我那覇さん。とりあえず肋骨全部開放骨折させるわね」
真「やめてよ。穏やかな午後の765プロにそんなグロい花が咲くのは見たくないよ」
響「どうやるのかちょっと気になるぞ」
春香「うーん、単純にもっと明るく過ごしてみたりとか」
千早「人の捩じ曲がった性格というのはそんな簡単に治るものではないわ」
響「千早どうしたんだ今日は」
真「何か嫌なことでもあったんじゃないの」
千早「仮によ。我那覇さん」
響「うわこっち来た」
千早「仮に私が朝事務所に来て『おっはよー! 今日も一日元気に頑張ろうねっ!』とか言い出したらどうする?」
響「カウンセリングを受けさせる」
千早「ほら。明るく振る舞ったら真っ先に心の不調を疑われるのよ私は!」
春香「いや、いきなり今までのキャラかなぐり捨ててグイグイ来られたら誰だって心の不調を疑われるよ」
真「もしボクがフリフリでキャピキャピな可愛い服で現れたらどう?」
響「なんか……平常運転だなって思うぞ」
真「どういう意味なんだよそれ!」
千早「元961プロだったくせにいつの間にか仲間ヅラして765プロに上手く潜り込んだ我那覇さんなら、何か解決策とか思い当たるんじゃないかしら」
響「そういう言い方はやめろ!!」
千早「でも前に律子に同じような事を聞いたら『そういうのは響が得意分野よ』って」
響「あのクソメガネ、今度会ったら服の縦縞を横縞にしてやる」
春香「どんなスキルなのそれ」
千早「むしろ積極的にやって欲しいわね」
真「律子の縦縞が横縞になったらローソンから囚人になっちゃうよ」
響「あー、その、なんだ。ペットとか飼ってみたら良いんじゃないかな」
千早「ペット?」
響「そうそう。千早っていっつも眉根にシワ寄せてるし、ペット飼えば心も安らぐと思うぞ」
春香「なるほど。響はいっぱい動物飼ってるもんね」
真「ハム蔵ともいつも一緒だもんね」
響「うん! ハム蔵は自分の家族だからな! これからもずっと一緒だぞ!」
千早「ちなみにハムスターの平均寿命は2~3年と言われているわね」
春香「千早ちゃん、そういう所だよ」
千早「? 事実よね?」
響「そりゃそうだけど……」
真「あー、ちなみに響のおすすめペットとかあるの?」
響「うーん……あ、ウサギなんてどうだ?」
春香「何でウサギ?」
響「千早はマンションで一人暮らしでしょ? ウサギは吠えたりしないから、近隣と騒音トラブルになったりしないぞ」
春香「なるほど。それに可愛いもんね、ウサギ。お仕事中はケージに入れておけば安心だし」
響「そうそう。特に散歩とかも必要ないからな」
真「へー! いいじゃない!」
千早「ウサギね……平均寿命は8年から10年よね」
真「なんで千早は平均寿命を気にするの?」
今回ここまで
おもしろい
響「後は……変わった所で行くとイグアナとか?」
春香「イ、イグアナ!?」
響「爬虫類も飼ってみたら結構可愛いもんだぞ」
真「変わり種のペット買うのって流行ってるもんね」
千早「イグアナの平均寿命は確か……10年から20年だったかしら」
春香「ねえなんでさっきから平均寿命を言うの? そしてなんでイグアナの平均寿命がパッと出てくるの?」
響「何かうすら暗いものを感じるよ。多分自分より動物詳しいんじゃないか」
真「寿命限定の動物博士かな」
春香「ダメだ。千早ちゃんはペット飼うのに向いてない気がするよ。人格的に」
千早「ごめんなさい我那覇さん。せっかく案を出してくれたのに」
響「あ、それだ」
真「ん? どれ?」
響「千早って呼び捨ての人と、さん付けの人がいるでしょ? それで少し距離を感じる時がある」
春香「確かに」
真「うん、まず呼び方から変えてみるっていうのも良いかもしれないね」
響「試しに、自分の事も呼び捨てで呼んでみてよ」
千早「分かったわ。我那覇」
響「そうくると思ってたよ。下だよ下」
千早「え……下って……やだ我那覇さん、そんな急に下ネタ振られても困るわ……」
春香「痴女だ」
真「響は痴女だったんだね」
響「頼むから一回真面目にやってくれない?」
千早「そうね、やはり春香や真は765発足時からの仲間である訳だけど、我那覇さんは後から765に来てしれっと『昔からの仲間です』みたいな顔している訳でそういう所で差が生まれるのは仕方ないわよね」
響「だからそれやめろ!!!」
真「落ち着いてよ我那覇」
春香「そうだよ。ちょっとしたジョークじゃない我那覇」
我那覇「なんでお前らまで我那覇呼びになってるんだよ!」
千早「ごめんなさい我那覇。私のせいで」
我那覇「いつまで我那覇って呼んでんの!? もういいだろ!?」
千早「ノリが悪いと言われたから、ノッてみたの」
春香「流石千早ちゃん。改善点はすぐ取り入れるね」
真「ノリはノリでも悪ノリだけどね」
響「疲れるからやめて欲しいぞ……」
真「それにしてもやたらdisる時だけ饒舌になるね、千早」
名前欄まで我那覇呼ばわりかよ!
千早「何故かしらね」
春香「きっと心の底から思ってることだからじゃないかな」
響「おいどういう意味だリボン」
真「響、さっきから言葉遣いが変だよ」
千早「いつもみたいに『なんくるないさ~』って言って欲しいわ」
響「なんくるなくないんだよ」
春香「なんくるなくないって事はつまりなんくるないんじゃないの?」
響「え、いや、なんくるないという状態ではないからなんくるなくない訳で……え? それはつまりなんくるないっていう事?」
真「考えてもドツボにはまるだけの奴だから気にしなくていいんだよ響」
千早「我那覇さんは変な所真面目よね。もっと柔軟に考えたほうが良いと思うわ」
春香「千早ちゃんには言われたくないと思う」
今回ここまでよ
乙です
乙
待ってる
だいぶ千早があったまってきたな
おつわっほい
期待
支援だもんげ!
待ってる
まだまってるぞおぉぉ!!
真「あとはそうだなぁ……スキンシップとかどうかな」
千早「揉むの?」
春香「それはスキンシップじゃなくてセクハラだよ」
響「プロデューサーみたいな事しなくていいんだよ」
真「プロデューサーのセクハラには事務所の皆が頭を抱えてるけど、そうじゃなくてね」
春香「要するにこう……なんだろうな。やよいのハイタッチみたいな感じの」
千早「高槻さんみたいな感じで揉むの?」
真「オッケ。揉む所から一旦離れようか」
春香「プロデューサーさんのセクハラに関しては今度皆で話しあおうね」
千早「この前も私の胸に触ってきたから左腕をへし折ったわ」
響「プロデューサーの骨折の原因お前かよ」
真「いや、まあ仕方ないよね。あいつには誰かが一度お灸を据えてやらなきゃいけなかったんだ」
千早「でも左腕折った直後に『フフ……まだ俺には右腕が残ってる……』って言ってたのよね」
響「よし。今度は右腕も折ろうか。手の指も第一関節と第二関節まで丁寧に折ろうね」
春香「分かった分かった。プロデューサーさんへの制裁も今度話しあおう。今は千早ちゃんの事についてだから」
やよい「おはようございますー!」ガルーン
真「あ、おはようやよい」
千早「おはよう高槻さん」ガシッ
やよい「あ、あの……千早さん。なんで私の首を掴むんですか?」
千早「スキンシップよ」
響「それ違うから」
真「はやく手を離してあげて」
真美「やよいっちー! 落し物落し物!」
春香「あ、真美だ。その手に持ってるの何?」
真美「割り箸」
千早「なんで割り箸を?」
真美「落し物だよ」
響「割り箸が? 誰の?」
真美「やよいっちの」
春香「この使った後の汚い割り箸がやよいの落し物?」
真美「そう」
真「……医者の娘だからって貧乏人バカにするのも大概にしろよ」
真美「ち、違うよ! やめてよ人をそんな根性がひん曲がった奴みたいに言うのは!」
春香「真美! いくらやよいが貧乏だからってやり過ぎだよ! 貧乏なのは仕方ないでしょ!」
響「春香も大概だぞ」
やよい「ま、待ってください! 本当にそれ、私のものなんです!」
千早「高槻さん、いいのよ別に真美の貧乏ネタに乗っからなくても」
真「そうだよやよい。別に765プロの皆はやよいが貧乏だからってどうこう言う気はないからね」
響「うんうん。でもなにか貧乏で困った事があった時は何でも言ってね」
春香「みんなと一緒に貧乏を乗り越えていこうね」
やよい「とりあえずその生暖かい目と貧乏って言うの禁止でお願いします」
真美「今日も平和だなあ」
千早「それで、その割り箸はなに?」
今回はここまで
恐ろしい間が空いたけどまたボチボチ進めてきます
待ってた おつ
待ちくたびれたぜ乙
無駄に男らしいプロデューサー
やよい「これは、一昨日焼きそばを食べた割り箸なんですけど」
春香「ふむふむ」
やよい「まだソースの味が残ってるんですよね」
真「うん? うん」
やよい「それで、お腹が空いた時用に、ご飯代わりにチューチュー吸ってるんです」
響「」ダッ
千早「ちょ、我那覇さん、どこ行くの……!!」ガシッ
響「離して千早! 高槻家両親許さねえ! ぶっ殺してやるぞ!」ジタバタ
真美「ひびきん、やよいっちの両親は無罪だよ!」ガシッ
響「いいや有罪だぞ! こんな素直ないい子にひもじい思いさせやがって!!」
やよい「わ、私が勝手にやってるだけですから!」
真「そういえばやよいの両親ってなにやってるの?」
春香「確かお母さんは普通の主婦じゃなかったかな」
やよい「はい。パートに行ったりしててなかなか家にはいないんですけど」
千早「お父さんは? お仕事は何をされてるの?」
やよい「あー……そのー、職を転々としてて……ちょっと収入が安定してないというか……」
響「やっぱぶっ殺してくるわ」ダッ
真美「だからダメだって! 落ち着いて……って力が強い! さながら猛牛の如し!」ズルズル
真「その比喩いる?」
千早「引きずられながら言う事じゃないわね」
真美「冷静に分析してないで早くこの沖縄県産の猛牛を止めるの手伝ってよ!!」
春香「ねえやよい。お父さんにもう少ししっかりして欲しい?」
やよい「ま、まあ……正直に言えばそうかなーって……」
春香「じゃあね。魔法の言葉教えてあげる」
やよい「え!? 本当ですか春香さん!」
春香「うん。きっと一瞬でお父さんがしっかりするよ」
響「あんまり期待が持てなさそうだぞ」
春香「あ、響ちゃん正気に戻ったんだ」
響「だって千早と真が二人がかりで執拗に腎臓の位置を殴るから……」
千早「それしか止める方法が無かったのよ」
真「大変だった」
真美「二人がずっとひびきんの腰周辺をドンドコ殴ってやっと正気に戻ったんだよ」
やよい「その光景が既に狂気じみてますよね」
響「で、その魔法の言葉ってなんなの?」
やよい「あ、そうでした! 教えて下さい!」
春香「うん。よく聞いてね」
春香「『ロクに養えないのに六発もガキ仕込みやがって』だよ」
真「最低だよ春香」
やよい「六発……? 仕込む?」
真美「ねえどういう意味? 真美わかんないんだけど」
千早「二人はまだ分からなくていいのよ」
春香「夕飯時とかに俯いてボソッっと言うのが効果的だよ」
千早「春香、静かに」グリン
春香「ごぺきょ」メリッ
やよい「春香さんの首が!!」
やよい「あ、あの、大丈夫なんですかそれ!」
千早「なにが?」
やよい「は、春香さんの頭が180度後ろ向いちゃってるんですけど……」
千早「ああ。大丈夫よこれくらいだったら」
真「まあ春香だし」
響「春香だからな」
真美「はるるんだしね」
やよい「ほ、本当ですか……?」
千早「ええ、大丈夫よ。それより高槻さん。さっき春香が言ったことは忘れてちょうだい。悪い冗談だから」
やよい「は、はい……わかりました……」
春香「……あれ!? さっきまでやよいが前にいたのに、いつの間にか千早ちゃんが!? マジック!?」
千早「マジックじゃないわよ」
真「うわ、あのままで喋ってるのすっごい気持ち悪い」
春香「ん? うわあ! 私の胸が無くなってる!? まるで背中みたいに! まるで千早ちゃんみたいn」
千早「フンッ」グリン
春香「どえるご」メリッ
真美「すごーい! ナポレオンズのやつみたい!」
真「筒なしでやれるのは問題だけどね」
響「あんなグロ映像テレビで放送したら放送事故だぞ」
春香「あっ! 戻った! 私の胸戻ったよ千早ちゃん!」
千早「良かったわね」
美希「始まるのおおおおおおお!!!!!」ガバッ
響「うぎゃああああ!!!???」
今回ここまで
なんでこんなくだらねー内容のものを長々と時間かけてやってるんだろうか
乙
相変わらず面白い
乙
真夏のホラースレ
さっさと終わらせろよw
まってたぞ
おつおつ
ちなウサギも一応鳴くことは鳴く。
だがなにより騒がしいのは壁ドン床ドン。
あの脚力で蹴りつけるもんだから、引きこもりが衰えた細腕で叩くより余程いい音するぜ。
頭おかしい(ほめ言葉)
真「美希いたの?」
美希「いたの」
響「全然気付かなかったぞ……」
春香「どこにいたの?」
美希「そこの端っこの方でずっと寝てたの」
千早「今までずっと寝ていたの?」
美希「うん。でも千早さんと真君が『ここ!? ここかしら腎臓の場所は!?』『違うよ千早! ここだよここッ!』とか言いながら何かを殴ってる夢を見て目が覚めちゃった」
真美「ミキミキそれ夢じゃない。現実」
やよい「現実のほうが遥かに悪夢ですね」
響「聞いてたら腎臓が痛んできたぞ。血尿出るかも」
春香「で、何が始まるって?」
美希「これからテレビで竜宮小町と貴音が出る生放送がやるの!」
真「あー、あれ今日だっけ」
響「なんて番組名なんだ?」
真美「『竜宮小町の突撃!隣のぶらり途中アド街ックヘブン』だよ」
千早「なんて装飾過多な番組名なの」
美希「はやくテレビ点けて欲しいの! 生放送だからポロリが見れるかもしれないの!」
春香「何を期待してんの」
やよい「じゃあ点けますねー」ポチッ
貴音『始まりました。四条貴音のラーメン探訪のお時間です』
千早「開始1秒で番組が乗っ取られてるわ」
伊織『ちょっと違うでしょ! 何勝手なことやってんのよ!』
あずさ『知らないうちに番組が変わっちゃったのね~』
伊織『変わってないわよ!』
亜美『イエーイ! 真美みてるー!?』
伊織『野次馬みたいな事してんじゃないわよ亜美!』
貴音『なんと……しかし台本では確かにらあめん探訪をすると』
伊織『これはコーナーの名前よ! 私達竜宮小町の名前の入ってるほうが番組名なの!』
真美「見てるよ亜美ー!」
真「ダメだこの番組、伊織が過労死する」
やよい「伊織ちゃんの必死な様が視聴者から大人気なんですよ」
千早「視聴者が歪んでるわね」
美希「でこちゃんの必死な姿……たまらないの」ハァハァ
真美「歪んでる視聴者の代表がここにいた」
千早「それで……この番組は何をする番組なの?」
やよい「えーと、竜宮小町の三人がゲストと一緒に街をブラブラしながらその街のお店や名所を紹介していくんです」
春香「ふーん。今回のゲストは貴音さんなんだね」
美希「同じ事務所のゲストが来る回は番組費用がカツカツな時なの」
響「詳しすぎてキモいぞ」
雪歩「あ、もう番組始まっちゃってるの!?」ガチャ
真美「あ、ゆきぴょん! 今始まったとこだよ」
雪歩「ギリギリ間に合って良かったー……嗚呼……伊織ちゃんの必死な姿……良い……」ハァハァ
春香「雪歩も歪んでた」
千早「必死な姿が共感を得ることがあるのね……皆に溶け込むための勉強になるわ」
響「なるかな……?」
伊織『えー……という訳で今回はこちらの四条貴音ととあるラーメン店に来ています……』ゲッソリ
亜美『ここならではの名物があるんだってー!』
あずさ『名物……? どんなラーメンなのかしら?』
貴音『はい。わんこらあめんです』
伊織『嫌な予感しかしないわ』
亜美『わんこそばのラーメンバージョンって事だよね?』
貴音『はい。次々と替え玉が運び込まれてくるのです』
貴音『少しでも蓋を閉じるのが遅れるとやめて、堪忍して、と言っても替え玉が無限に運ばれます』
貴音『なお、残すことは許されておりません。吐いてでも詰め込めと言われます』
春香「やったね美希。別の意味でのポロリが見られるかもよ」
美希「まあそれはそれで」
真「いいんだ」
今回ここまで
おつおつ
続きはよ!
雪歩「あの、さっき千早ちゃんが言ってた皆に溶け込むための勉強って……?」
春香「ああ。千早ちゃん、皆と心の距離が開いてる感じがするんだって」
千早「萩原さんは事務所における私のポジションについてどう思うかしら。浮いてるって思う?」
雪歩「え、いや……そんな事は……ない……と思いますぅ……・」
千早「ありがとう。どう思ってるのかよく分かったわ」
真「三点リーダーは多くを語るね」
響「あまりいじめてやるなよ」
やよい「今日の千早さん怖いです」
千早「裏切り者の美希的にはどう思う?」
美希「え、ちょ、なに」
真美「質問が尖り過ぎだよ千早お姉ちゃん」
千早「765を裏切って961についた挙句、出戻ってきてのうのうと765に居座ってる美希の意見を聞きたいの」
美希「春香、アレ殴っていいの?」
春香「やってみてもいいと思うけど、百パーセント返り討ちにされるよ?」
真「美希、一応ここに金属バットがあるんだけど」
雪歩「何に対しての一応なのそれ」
真美「何であるのそんな物が」
真「備えあれば憂いなしだよ」
響「金属バットは野球以外の用途の為に備えないで欲しいぞ」
やよい「」チューチュー
響「あっ、やよいが余りの酷さに現実逃避して割り箸吸いだした」
美希「過ぎた事を蒸し返すのは良くないって思うな」
千早「人は過去から学ぶのよ」
真「それっぽい事言ってるだけだよね?」
雪歩「あの、本当に気にしないでいいと思うんだけど……」
千早「萩原さんは立派よね……周りへの気遣いが出来て、誰にでも別け隔てなく優しいもの」
真美「男嫌いさえ治れば完璧だよねー」
雪歩「そんな、私なんてひんそーでひんにゅ」
千早「それ以上言ったら削ぐわ」
雪歩「あ、はい」
響「自虐は誰も幸せにならないんだね」
千早「私も荻原さんの真似してみようかしら」
真「……一応やって見せてよ」
千早「穴掘って埋めますぅー」
雪歩「やめてくださいそういうの」
春香「雪歩マジ顔になってるよ」
真美「ヤクザだ」
美希「ヤクザなの」
雪歩「違うから!!」
響「まあまあ落ち着いてヤク歩」
雪歩「ヤク歩ってなに!? やめて! より危ない響きだよ!」
春香「言ったのが響だけに?」
真美「フゥー! はるるんやるぅー!」
雪歩「ホントに埋めてやろうかこいつら……」
亜美『も……無理……』
あずさ『堪忍してつかぁさい……』
貴音『蓋を閉じなければ無限に運び続けられますよ』
亜美『閉じる暇がないんだよ! 速過ぎるよ入れるのが!!』
伊織『うっぷ……』
亜美『あ、ヤバい! カメラ止めて!! いおりんが吐きそうにぎゃああああ!!』
千早「美希!! テレビ!! ポロリよ!!!!」
美希「マジで!? ウッヒョオオ永久保存版なのおおお!!」
雪歩「録画してあるからブルーレイに焼いて皆に渡すね!!!」
春香「引くわー」
響「これからの伊織のアイドル人生大丈夫かな」
真「そこの三人みたいなコアなファンは付くだろうし、なんとかなるんじゃないかな」
真美「真美、961に移籍したくなってきた」
やよい「」チューチュー
ワイワイガヤガヤ
小鳥「……」カタカタ
律子「……」カタカタ
小鳥「……律子さーん」
律子「……なんですか」
小鳥「あっちは楽しそうですねー」
律子「そうですね。仕事してる私達に気付いてないくらいですからね。縦縞どうのこうの言ってた響を後で絞めなきゃ」
小鳥「何だかんだ言って千早ちゃんも普通に皆の輪に溶け込んでますよねー」
律子「いいから仕事してくださいよ。プロデューサーが腕折ったせいでその分の負担が来てるんですから」
小鳥「はいぃ……でも律子さーん……」
律子「なんですか」
小鳥「実は本当に皆に溶け込めてないのは私達なんじゃないでしょうか」
律子「仕事しろ」
小鳥「はい」
おわり
以上で終了。ダラダラと長引かせてすまんの
「みんなまとめてアイドルマスター」っていい言葉だよね!
乙です
乙
おっつおっつ
おもろかった
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