千早「萩原さんたちとRPGの最終決戦ごっこをする」【安価】 (113)

千早「ついに来たわね、決戦の日が……」

貴音「諸悪の元凶は、あの城にいるのですね。ここまで、長い道のりでした」

雪歩「ううぅ……。ちょっと怖いですぅ……」

あずさ「大丈夫よ、雪歩ちゃん」

貴音「そうです、恐れることはありません」

千早「私達四人が力を合わせれば、どんな困難も打ち破れるわ」

雪歩「う、うん! 私、足を引っ張らないように頑張るね!」

あずさ「ところで千早ちゃん。この旅の目的、覚えてるかしら~?」

千早「忘れるはずがありません。>>3のためです」

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小鳥の持つウ=ス異本を処分するため

千早「音無さんが持つ『ウ=ス異本』を処分するためです」

あずさ「その通りね。あれは、人の手にあってはならないものなのよ……」

貴音「あの様なものがこの世に存在していては――」

雪歩「いずれこの世界は滅んでしまいますぅ!」

千早「……この戦い、どうあっても負けるわけにはいかないわね」

あずさ「音無さんには、つらい思いをさせるかもしれないけれど――」

雪歩「あ、あずささん! 城の入り口に誰かいますぅ!」

貴音「ふむ、門番というわけですか。どうやら>>6のようですね」

やよい

やよい「うっうー! ここから先ヘはとおしませんよー!」

貴音「やよい、そこをどくのです」

千早「高槻さん、お願い! 私、高槻さんとは戦いたくないの!」

やよい「いくら千早さんの頼みでも、ぜったいに聞けません!」

雪歩「どうしてなの、やよいちゃん? どうしてそこまでして……」

やよい「あの本がなくなっちゃったら、小鳥さんがかわいそうです!」

千早「高槻さん……あなたは、なんて優しい……」

あずさ「千早ちゃんは戦えそうにないわね。なら私が>>9で、やよいちゃんを倒すわ!」

乳で圧[ピーーー]る

あずさ「行くわよ、やよいちゃん!」ダッシュ

やよい「はわわわわっ!? は、はやいうぎゅっ!?」

あずさ「うふふふふ~、つかまえたわ。もう逃げられないわよ~」ギュウギュウ

やよい「う、うぎゅ、んぐうううううう!?」ジタバタ

貴音「どうやら、勝負ありましたね」

雪歩「あずささんの必殺技、バディプレス……。耐えられる人なんて、いるはずがないですぅ」

やよい「んんんんうううううう! んうううううううう!!」ジタバタ

あずさ「うふふ……やよいちゃん、苦しい?」

やよい「ふぐうううううう! んーーーーーーー!!」ジタバタ

あずさ「さあ、もうおとなしく降参して――」

千早「あずささん、待ってください」

あずさ「千早ちゃん……?」

千早「高槻さんへのトドメは、私が刺します。この、>>12で」

クロロホルム

あずさ「わかったわ、千早ちゃん」パッ

やよい「ううっ……うう、けほけほ……うう……むぐっ!?」

千早「心配ないわ高槻さん。ただのクロロホルムだから」

やよい「むーーーーっ! むーっ! むーっ! う……」パタリ

千早「……さようなら。どうか安らかに眠って……高槻さん」

雪歩「千早ちゃん千早ちゃん。その言い方だと、ちょっとした誤解を招かないかなぁ?」

貴音「とにかく、今が好機です。城に乗り込むとしましょう!」

千早「あずささん、迷子にならないように気を付けてくださいね」

あずさ「みんなの後をついていくから大丈夫よ~」

貴音「む? 少しお待ちを。ここに宝箱があります」

雪歩「私が開けますねぇ」パカッ

あずさ「雪歩ちゃん、中身はなにかしら~?」

雪歩「こ、これは伝説の、>>15ですぅ!」

ゴージャスセレブプリン×3

雪歩「で、伝説のゴージャスセレブプリン……しかも、3個も!」

貴音「ま、まことですか!? 口に入れただけで体がとろけてしまうほど美味と噂の、あの!」

あずさ「あまりのおいしさに売れ行きが凄くて、今では一個3万円もする、あの!」

千早「……そんなにすごいのね、このプリン」

貴音「ゆ、ゆ、雪歩。そ、そ、そのプリン、わたくしが今から全て食べてあげましょう!」

雪歩「え、四条さん? 何だか目つきが怖いですよぉ?」

あずさ「あらあら貴音ちゃん。私も食べたいと思ってるんだけどな~。できれば、3個全部」

雪歩「え、え、え、あずささんも、なんか雰囲気が……?」

貴音「……いくらあずさと戦うことになろうとも、引くことなどできません」

あずさ「のぞむところよ~。私のバディプレスで、窒息させてあげるわ~」

雪歩「ちょ、ちょっと二人とも! どうしちゃったんですかぁ!?」

千早「くっ、やられたわね。これはワナよ! 正気に戻すには、>>19をするしかないかしら?」

誰か一人食べられない

千早「私は食べられなくていい! だから、独り占めするような真似はやめてください!」

雪歩「ち、千早ちゃん……」

千早「私たちは仲間です。今までずっと、絆の力で苦難を乗り越えてきたじゃないですか!」

あずさ「!!」

貴音「ち、千早……」

千早「だから3人で1個ずつ、仲良く分けてください……ね?」

貴音「も、申し訳ありません……わたくしが間違っておりました。どうか、お許しを……」

あずさ「私も……ごめんなさい……。恥ずかしいところを見せちゃったわね……」

雪歩「じゃあ千早ちゃんは、私と半分こしようね!」

千早「え? いいのかしら、萩原さん?」

雪歩「もちろんだよぉ。私と千早ちゃんの仲だもん!」

千早「あ、ありがと――」

貴音「お待ちなさい千早、雪歩! 向こうの柱の陰に、何者かが隠れています」

あずさ「あなたは……<<23なの!?」

ゼノ千早「あなたたちを、先に進ませるわけにはいかないわ」

千早「っ!? もう一人の、私!?」

あずさ「千早ちゃん、動揺してはだめよ!」

貴音「わたくしにはわかります。あなたは千早ではありません。似て非なる別人です!」

雪歩「私の目だってごまかせないよ! この人、千早ちゃんと比べて胸が……はっ!?」

千早「……萩原さん。今のはどういう意味かしら?」

雪歩「えっと……いや……そのぉ……」

千早「何だか腹が立ってきたわね……。そこのあなたに、怒りをぶつけさせてもらおうかしら!」

あずさ「待って千早ちゃん。冷静にならないと、勝てる戦いも勝てないわよ」

貴音「ここはわたくしにおまかせを。>>28を受けなさい!」

北斗剛掌波

貴音「出でよ、伊集院北斗!」

北斗「チャオ☆ 俺を召喚するとは、さすがにお目が高いね!」

千早「そっち!?」

貴音「まあまあ千早、いいではありませんか。さあ、あの者を倒すのです!」

北斗「任せときなって!」

あずさ「う~ん。確かジュピターって、今日ライブがあったような……?」

雪歩「大丈夫なんでしょうか……?」

北斗「さあ、受けてみな! これがホンモノの、北斗剛掌波ぁ!」バシュウウウ

ゼノ千早「く……!?」

北斗「今だ! 最後の一撃は、お嬢さん方の誰かに任せるぜ!」

雪歩「そ、それなら私の魔法、>>31で!」

バニッシュデス

雪歩「禁断の魔法……今ここで披露しますぅ! バニシュ!」

あずさ「あ、あら……? あの人の姿が見えなく――」

雪歩「おやすみなさい……デス」

  ヒャッヒャッヒャッヒャッ

千早「あ……? 死神が、天に昇っていく……?」

雪歩「ふぅ……終わりましたよぉ」

あずさ「ゆ、雪歩ちゃん!? 終わったって、どういうこと!?」

雪歩「あの人を、闇の世界に還しました。もう二度と、会うことはないと思いますぅ」

貴音「なんと……面妖な」

千早「最後の台詞すら無いとは……哀れね」

北斗「俺の役目は終わりかい? なら、ライブに戻らせてもらうよ」

貴音「お待ちなさい。一応、>>35と言っておきましょう」

お前を[ピーーー]

貴音「お前を○す……と」

北斗「今さら何を言ってるんだい? 俺の心臓はとっくの昔に、君の魅力に打ち抜かれてるさ!」

貴音「ふふっ。一応、光栄だと返しておきましょうか」

千早「……大丈夫かしら、このやり取り……」

北斗「それじゃあ頑張ってね、お嬢さん方! チャオ☆」

雪歩「あ、行っちゃいましたぁ」

あずさ「ライブ、頑張ってくださいね~!」

貴音「さて、いつまでもここにいるわけにはいきませんね」

千早「四条さんの言うとおりだわ。先に進みましょ――」

   カチッ

千早「し、しまった!? トラップのスイッチ!?」

あずさ「ち、千早ちゃん! 壁から>>39が!」

メタルキング×3

メタルキングたちが あらわれた!

雪歩「あ、メタルキングですぅ!」

貴音「おお! 千早、これは好機ですよ! 仕留めれば、我らは多くの経験値を得るでしょう!」

千早「三匹いるなら、一匹ぐらいは――」

メタルキングBは にげだした!

メタルキングAは にげだした!

メタルキングCは にげだした!

メタルキングたちは いなくなった

あずさ「……あっという間に、逃げちゃったわね~」

貴音「仕方がありません。罠がなかっただけでも、よしとしておきましょう」

千早「それじゃあ、改めて先を――」

雪歩「あの……千早ちゃん。もうすぐこの旅も、終わりなんだよね」

千早「萩原さん……? どうしたの、そんなに深刻な顔をして」

雪歩「私どうしても今、千早ちゃんに言いたいことがあるの! それは、>>43なんだ!」

今までのお礼

雪歩「こんなダメダメな私を仲間にしてくれて、今まで何度もも助けてくれて……」

千早「萩原さん……」

雪歩「本当にありがとうぅ!」ガバッ

千早「きゃっ!」

雪歩「ぜったいに、絶対に『ウ=ス異本』を破り捨てて、この世界を平和にしようねぇ!」

千早「もちろんよ。萩原さんこそ、今まで頼りない私を支えてくれて……ありがとう」ギュウッ

雪歩「それは違うよ! 千早ちゃん、頼りなくなんかないもん!」

千早「私も萩原さんがダメダメだなんて、これっぽっちも思ってないわ」

雪歩「ち、千早ちゃん……」

あずさ「あらあら……何だか二人とも、いい雰囲気ね~」

貴音「あずさ……。あの、その……」

あずさ「貴音ちゃん……?」

貴音「じ、実はわたくしもあずさに、申し上げたいことがあります! それは、>>46なのです!」

セクシーデュオを組みたいこと

貴音「この冒険が終わったら、わたくしと『せくしーでゅお』を組んでもらえないでしょうか?」

あずさ「え?」

貴音「そ、その、露出の高い衣装を身につけ、『ばすと』や『ひっぷ』を強調する動きで……その……」

あずさ「あらあら~。貴音ちゃんにそんな願望があったなんて、知らなかったわ~。うふふ」

貴音「へ、返答はいかに!?」

あずさ「そうね~。少し考えさせてもらってもいいかしら?」

貴音「うう……あずさはいけずです……」

あずさ「大丈夫よ~? 答えは、そんなに待たせないから」

貴音「仕方がありません……む!」

あずさ「この気配は……向こうの扉の奥かしら?」

雪歩「うぅ……まがまがしい気配に満ちあふれてますぅ……」

千早「おそらく目的のものは、あの奥ね」

あずさ「千早ちゃん、扉に>>49を放って! そうすれば扉が開くはずよ!」

ダーククリスタル

千早「わかっています。ダーククリスタル、私に力を……」ピカアアアア

雪歩「クリスタルが、輝きを増していきますうぅ!」

あずさ「お願いね、千早ちゃん……」

貴音「頼みましたよ、千早……」

千早「如月千早の名のもとに……開きなさい、闇の扉!」

   ゴゴゴゴゴゴ

雪歩「やったぁ! 扉が開いていくよ!」

あずさ「あとはこの中にある、『ウ=ス異本』さえ処分してしまえば――」

   コツ コツ コツ

千早「どうやら、そう簡単にはいかないようね」

小鳥「全く……どこまで私の邪魔をすれば気が済むのかしら?」

貴音「小鳥嬢、覚悟はよろしいですね?」

雪歩「待ってください! 隣に誰かいますよ!」

あずさ「あなたは……」

千早「どうして音無さんに力を貸すの、>>52?」

律子

律子「『ウ=ス異本』の偉大さを知った私が、小鳥さんに味方するのは自然だと思うけど?」

あずさ「律子さん、しっかりして! 正気に戻って!」

律子「私は正気ですよ。私自身の意志で、あずささん達の前に立ちふさがっているんです」

雪歩「お、音無さん! 律子さんに何をしたんですかぁ!」

小鳥「ふふふ……ほんの少しだけ、本の中身を見てもらっただけよ」

貴音「まさか……それだけのことで律子嬢が!?」

小鳥「律子さんは真面目だからねー。そういう人ほど、染まるのも早かったってとこかしら?」

律子「さあ、来なさい! あなたたちの努力、私が無に帰してあげるわ!」

千早「もう……もう、律子を救うことはできないというの!?」

あずさ「私はあきらめないわ! 今から律子さんに、>>57を試します!」

圧迫祭り

あずさ「ええ~いっ! 圧迫祭りですよ~!」ギュッ

律子「うわっ!? むぎゅう!?」

あずさ「律子さん、妄想の世界にとらわれちゃダメ!」ギュウギュウ

律子「ちょ、あ、あずささん、苦しい……う、うう……」

あずさ「現実に戻ってきて! 『ウ=ス異本』なんかに負けないで!」ギュウギュウ

律子「うう……苦しいけど……やわらかくて……暖かくて……」

あずさ「お願い、律子さん!」ギュウギュウ

律子「あずささん……。でも、でも私はもう……あの本無しでは生きていけない……」

あずさ「うぅ……私一人の力じゃ無理なの……?」

雪歩「律子さん、強情ですぅ!」

千早「いいえ、きっともう一息よ! もうひと押しをしてみましょう!」

貴音「ならば、次はわたくしが! 律子嬢に、>>61を行います!」

岩山両斬波

貴音「出でよ、秋月涼! 律子嬢を正気に戻すのです!」

涼「律子姉ちゃん、目を覚ますんだ! 岩山両斬破ぁ!」バチコーン

律子「うあああっ!?」

小鳥「ああっ、律子さん!」

律子「涼、あずささん、私は……わた、しは……」ガクッ

千早「……どうしてこうなったの」

雪歩「おそらく、『りょう』繋がりだからじゃないかなぁ?」

涼「律子姉ちゃんは、僕が連れて行きます。必ず、『ウ=ス異本』の洗脳を解いてみせますよ!」

あずさ「お願いね、涼ちゃん!」

涼「世界の命運は、皆さんの手にかかっています。それでは!」

千早「よし! これで残るは、音無小鳥ただ一人!」

小鳥「ううっ……せっかく『ウ=ス異本』の世界に目覚めさせたのに……」

貴音「残念でしたね、小鳥嬢? さあ、いさぎよく降参してはどうです?」

小鳥「まだよ! うあああああああっ!」ゴゴゴゴゴ

雪歩「ひうっ!? な、何?」

千早「気を付けて、萩原さん! 音無さんの>>66攻撃よ!」

真召喚

小鳥「真ちゃん、来てちょうだい! あなたの力が必要なの!」

真「やっと出番ですね! 『ウ=ス異本』に近づく不届き物は、ボクがバシッと倒しちゃいますよ!」

雪歩「ま、真ちゃん!? どうして!?」

真「『ウ=ス異本』には、無限の夢が詰まっている。処分させるわけにはいかないね!」

あずさ「律子さんだけでなく、真ちゃんまで洗脳するなんて……」

貴音「『ウ=ス異本』……。やはり、放っておくわけにはいきませんね」

小鳥「さあ真ちゃん、千早ちゃんたちをやっつけて!」

あずさ「真ちゃん、しっかり! 正気に戻るのよ!」

真「ボクは正気ですよ。さあ、かかってこい! 負けるつもりなんて、これっぽっちもないけどね!」

千早「くっ……まともにやりあって、勝てる相手ではないわね」

雪歩「千早ちゃん、私の魔法に任せて! >>69を唱えてみるよ!」

アルテマ

雪歩「いくよ、真ちゃん! アルテマぁ!」

真「何っ!? す、すでにその魔法を――」

   ブアアアアアアアアアアアアアアシャキーン!

真「ぐああああああああっ! む、無念だ……」バタッ

千早「どうやら2ではなく、6仕様だったみたいね」

あずさ「雪歩ちゃん……まさか、真ちゃんを――」

雪歩「大丈夫ですよぉ。ただの峰打ちですから」

貴音「ほう……。魔法で峰打ちをとるとは、さすがは雪歩ですね」

小鳥「そ、そんな……真ちゃんまでやられちゃうなんて……」

千早「さあ、音無さん。今度こそ終わりの時です」

小鳥「……負けるわけにはいかないわ! 負けるわけにはいかないのよ!」

あずさ「音無さん、もうやめてください!」

貴音「もはや勝負はありました。あなたに勝ち目は残されておりません!」

小鳥「『ウ=ス異本』は、私の生きがい! 私の命にかえても、守ってみせるんだから!」

雪歩「音無さん……そこまでして……」

千早「いいわ。音無さんの呪縛、私が断ち切ってあげるましょう! >>73の力で!」

お金

千早「音無さん、これをあげるわ。私達が、今までの冒険で稼いだお金よ」スッ

小鳥「ええっ!? こ、こんなにたくさん!?」

貴音「それだけあれば、巷に出回っている『薄い本』とやらを買うのに困ることはないでしょう」

あずさ「だから、そこの『ウ=ス異本』には、もう関わらないでください!」

雪歩「音無さん、お願いですぅ! 私、音無さんと戦いたくなんてありま――」

小鳥「ピヨピヨピヨピヨ! アングラの本屋が私を呼んでるピヨー!」ダダダダダダ

雪歩「……行っちゃいましたねぇ」

貴音「どうやら、正気に戻ってくれたようです。まこと、喜ばしい限りですね」

あずさ「さて、残るはこの『ウ=ス異本』だけど……」

雪歩「千早ちゃん。この本、どうすればいいのかなぁ?」

千早「>>76するのが一番でしょう。そうすればきっと、この世界は救われると思うの」

回し読み

千早「みんなで回し読みしましょう。それが一番だわ」

貴音「え?」

雪歩「ち、千早ちゃん、何言ってるの!?」

千早「まずは最初に、私が読んでみるわね」ペラ

あずさ「ま、待って千早ちゃん! 軽率だとは思わないの――」

千早「これは……くくっ」

雪歩「ち、千早ちゃん! どうしたの!?」

千早「くくくくくく……!」

貴音「まずい!? 『ウ=ス異本』の闇の波動が、千早の体に入っていきます!」

あずさ「千早ちゃんダメ! その本を放して――」

千早「静かにしてください」バシーン

あずさ「あぐっ!?」

貴音「あずさっ!?」

雪歩「ち、千早ちゃん!? 一体どうしたのぉ!?」

貴音「おそらくは……>>81が起こったのでしょう」

72から70に

貴音「72から70になったこと……それが、千早の暴走の原因です」

あずさ「な……!?」

雪歩「そんな……なんて酷いことを……」

貴音「『ウ=ス異本』の波動を取り除かなければ、さらに小さくなってしまうでしょう」

千早「くくくくくく……そう……そうなの……くくく……」

あずさ「千早ちゃん、しっかり! 気を確かに持って!」

貴音「今起こっていることは全て、『ウ=ス異本』の仕業なのですよ!」

千早「これ以上小さくなるのなら……私はもう、生きてはいられない……」

雪歩「ち、千早ちゃん!? 一度にそんなにたくさんのクロロホルムを使ったら――」

千早「さようなら、みんな……今まで楽しかったわ……」

雪歩「ダメだよ千早ちゃん! そんなのダメぇ!」

あずさ「雪歩ちゃん! 千早ちゃんに呼びかけてあげて!」

貴音「千早を救えるのは雪歩、共に友情を育んだあなただけです!」

雪歩「は、はい! 千早ちゃんお願い! >>86!!」

貴女には歌があるでしょ

雪歩「千早ちゃん! む、胸がなくったって、貴女には歌があるでしょ!」

千早「くっ!?」

雪歩「私、千早ちゃんの歌が大好きだもん! 蒼い鳥も、眠り姫も!」

千早「……くっ……」

雪歩「また一緒にinfernoも、Little Match Girlだって歌いたいもん!」

千早「う、ううっ……!」

雪歩「どんなに胸が小さくなっても、私は千早ちゃんの歌も千早ちゃんも、絶対に嫌いにならない!」

千早「は、萩原さん……」

雪歩「だから負けないで! そんなヘンな本に負けちゃダメええぇ!」

千早「くっ……くうう……」

貴音「千早を取り巻く闇の波動が、弱まっていきます!」

あずさ「今がチャンスよ、貴音ちゃん! 私達二人で『ウ=ス異本』を処分しましょう!」

貴音「はい、あずさ! 出なさい、>>91!」

あずさ「これが私の最高の技、>>92よ!」

マダンテ

じゅーしーぽーりーいえーい!

貴音「全ての魔翌力を解き放ちます……マダンテ!」

   シュギュラドドドドドーン!

あずさ「じゅーしーぽーりー……いえーい!」

   ドカバキズコバコドカドカドンゲーン!

あずさ「ど、どうかしら……?」

貴音「……どうやら終わったようです。『ウ=ス異本』の闇の波動は、完全に消滅しました」

あずさ「ついに、やったのね……!」

千早「ううっ……」トサッ

雪歩「千早ちゃん、大丈夫!?」

千早「……ごめんなさい、みんな。最後の最後に、足を引っ張ってしまったみたいで……」

貴音「気にすることはありません」

あずさ「そうよ~。無事でなによりだわ~」

千早「いろんな意味で、無事とは言いにくいですけどね……」

雪歩「……そっか。千早ちゃんの胸は、もう――」

   ゴゴゴゴゴ

雪歩「ひあっ!? な、何!?」

貴音「どうやら、城が崩れるようです! 脱出するといたしましょう!」

あずさ「でも、間に合うかしら!? ここから入り口まで、かなりの距離があるわよ!」

千早「大丈夫です。私が今から、>>97をしますから!」

私の歌『アルカディア』で揺れを止める

千早「さあ願いを願う者達――」

あずさ「この歌は……『arcadia』?」

貴音「まさか千早、歌声で城の崩壊を止めるつもりですか!?」

千早「手を広げて、大地蹴って、信じるなら!」

雪歩「私も信じるよ、千早ちゃん! 千早ちゃんなら、絶対にできる!」

千早「翔べ、海よりも高く! 山よりも高々く!」

貴音「わたくしも信じます! 千早、思う存分歌いなさい!」

千早「今、私は風になる! 夢の果てまで!」

あずさ「私も信じるわ! 頑張って、千早ちゃん!」

千早「ヒュルラリラ、もっと強くなれ! ヒュルラリラ――」

雪歩「千早ちゃん! 千早ちゃあああああん!」

千早「目指すarcadia……!」

  シーン

あずさ「揺れが……」

貴音「止まりましたね……」

雪歩「やったぁ! さすが千早ちゃんだよ! すごいすごい!」

千早「…………」トサッ

雪歩「あ、あれ……?」

あずさ「どうしたの、千早ちゃん……?」

貴音「おそらくは、>>100ではないかと思われます……」

>>99

あずさ「疲れて寝てしまった?」

貴音「あれだけの力を発揮したのです。しばらく、そっとしておいてあげましょう」

雪歩「よかったぁ……。頑張ったね、千早ちゃん……」

千早「…………」ニコ

あずさ「私たちの旅も、ようやく終わったのね~」

貴音「ええ……。まこと、長い戦いでした……」

雪歩「あのぉ……。貴音さんは、これからどうするんですかぁ?」

貴音「わたくしですか? >>103に行くつもりです」

響を探しに

貴音「響を探しに行くつもりです」

雪歩「でも響ちゃんは、最終決戦の前にもう……」

貴音「あの程度で、本当に響がやられたとは思えません。きっとどこかで生きてるはずです」

あずさ「それなら、私もお付き合いしようかしら~?」

貴音「え? よろしいのですか、あずさ?」

あずさ「だって私、まだ貴音ちゃんに返事をしてないもの。例のデュオの件の、ね?」

貴音「……ふふ。そういえばそうでしたね」

あずさ「うふふ、これからもよろしくね! 貴音ちゃん!」

貴音「はい! あずさと一緒なら、どこまででも参ります!」

雪歩「そっかぁ……。それじゃ、これでお別れなんですねぇ……」

あずさ「雪歩ちゃんは、これからどうするつもりなのかしら?」

雪歩「私は千早ちゃんと一緒に、>>105をするつもりですぅ」

歌で他にもいる『ウ=ス異本』の被害者を救う

   一か月後 とある町 

千早「愛じゃなーくてもー!」

雪歩「愛してるー!」

   ワーワーパチパチヒューヒュー

千早「どうかしら、萩原さん。手ごたえはあった?」

雪歩「うん、バッチリだよ! これでここの人達の浄化は、完了したんじゃないかな?」

千早「それにしても、『ウ=ス異本』の魔の手が、こんな辺境の地まで伸びていたなんてね……」

雪歩「次はどこに行こうか、千早ちゃん?」

千早「北の町に向かうわ。大きな町だから、きっと被害者も多いはずよ」

雪歩「うん、わかったよ! それじゃ行こう、千早ちゃん!」ギュッ

千早「ちょ、ちょっと萩原さん……。腕を組むのはやめてって、前にも言ったでしょ?」

雪歩「えへへへぇ……」ベタベタ

千早「もう、しょうがないわね……萩原さんったら……」

   おしまい

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

千早「……満足しましたか、プロデューサー?」

P「ああ!」

P「最高だったよ! 特に主役は、お前に頼んだ甲斐があった!」

千早「全く……。こんなくだらないことで、時間を取らせて……」

P「いやあ。久しぶりに、昔懐かしい冒険ゲームの世界に浸ってみたくなってな」

千早「それで自分でシナリオを作って、私達に演じさせたと?」

P「いやあ、やっぱりプロが演じると違うよなぁ! はっはっはっは!」

千早「途中、作り手に殺意を抱く場面があったのですが……」

P「ま、まあそう言うなって! ちゃんと最後に、歌の見せ場もあっただろ?」

千早「はぁ……。まあ、なんでも、いいですけれど」

P「それじゃ録画した映像は、後でテレビ局の人に渡しておくから」

千早「は? 今のごっこ遊びを、ですか?」

P「これだけの大作だ! テレビで放映すれば、きっと爆発的な視聴率が取れるぞ!」

千早「……私は、>>108だと思いますが」

ハリウッドデビューできる

P「……ん、何だって? よく聞こえなかったんだが――」

千早「ハリウッドデビューも、夢じゃないと思います!」

P「え、そこまで!?」

千早「この私が、渾身の力で演じたんです。できないはずがありません!」

P「いやでも」

千早「さあ、早くテレビ局に行きましょう」

P「あの、えっと、メタルキングにバニシュデスとか一部の人以外知らないんじゃ――」

千早「打ち合わせには、私も同行します」

P「そ、それに北斗とか涼とか、なんといってもゼノ千早とか、人選がマニアックすぎる――」

千早「早く!!」

P「は、はい。行きます行きます今すぐ行きます」

千早「ふふふ……楽しみだわ……!」

P「……知ーらないっと」

   終 わ り

以上です。

協力してくれた方々、ありがとうございました。



初めて安価にチャレンジしてみましたが、ムズカシーネ!

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