エレン「憲兵団に招かれて…」 (27)

進撃です。色々とネタバレあり 勝手な設定もあり


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450425055

ガタガタガタガタ


エレン「なあ、アルミン」


アルミン「なに?エレン」

エレン「俺たちどこに向かってるんだ?」

アルミン「あれ、リヴァイ兵長から聞いてないの?」

エレン「聞きそびれてた」

ミカサ「憲兵団の支部へ向かっている」

エレン「ミカサ、いきなりしゃべるなよ…ビックリするから」

ミカサ「とにかくそういうこと」


ミカサ「あのチビ…リヴァイ兵長はそう言っていた」

エレン「本音が出てるぞ…」

アルミン「あの戦いに勝利したんだもん…ミカサもさ…本音がでてるんだよ」

ミカサ「決してそういうことではないけど」

エレン「あの戦いか…」


アルミン「まだ1週間しか経ってないけどさ」


エレン「俺たちは故郷を…取り戻したんだな…」

アルミン「うんっ」

ミカサ「そう、とてもうれしいっ」


エレン「でも、被害も大きかった…」

ミカサ「こういう言い方はよくないけれど…敵の主力との戦い」

アルミン「うん…」

ミカサ「私たちの知り合いは奇跡的に助かった、それだけでも喜ばないと駄目」


エレン「…」

アルミン「そうかもしれないね」


エレン(俺の硬質化が重要な役目を果たした作戦)

エレン(多分今までの作戦の中でも最も大きなものだろう…)

エレン(超大型巨人に壊されたシガンシナ区の壁を俺が塞いだ)


アルミン「勝利の凱旋は終わったけどさ、マルロ達が憲兵団の支部で祝ってくれるってさ」

エレン「あいつにそんな権限あるのか?」

ミカサ「マルロの提案ではなくて」

エレン「?」

ミカサ「私はあまり好ましくない…」

アルミン「ミカサ、そういうこと言ったら駄目だよ…」

エレン「おい…まさか」


アルミン「あれ?鈍いはずのエレンがこの言葉だけで気づくなんて…」

エレン「な、なんだよ」

アルミン「やっぱりなにかあるの?」


ミカサ「エレン…」

エレン「なにもないっての…!」

ミカサ「あやしい…」

アルミン「これはあやしいよ、エレン」

エレン「おいおい…やめてくれよ…」

回想


孤児院

ヒストリア「あ、あのさ…エレン…今日、ミカサは?」

エレン「いや、わからないけど、ミカサを呼んだらいいのか?」

ヒストリア「ううん、そうじゃなくて」


エレン「それで…話ってなんだ?」

ヒストリア「う、うん…えっと」


エレン「ヒストリア?」

ヒストリア「えっと…作戦もうすぐなんだね」

エレン「そうだな…今度ばかりは失敗するわけにはいかないなっ」

ヒストリア「…ホントは、私も行きたいんだけど…」

エレン「何言ってるんだ?お前は女王だろ、お前にしかできないことだろ」

ヒストリア「うん……あ、あのさ」

エレン「なに?」

ヒストリア「し、死なないでね…エレン…」


回想終わり

エレン「……」

アルミン「なにか心あたりありそうだね」

エレン(あの後、振り返りざまにキスされたような…いや、されたな)


エレン(キスされたのなんて…昔に母さんとミカサにされたくらいだ…)

エレン(どういうつもりだよ…ヒストリアは…)

エレン(確かに、ウォール・シーナの中央ではお互い色々あったけど…)


エレン「それで…ヒストリアが提案したのか?」

アルミン「あ、やっぱりわかってるんだ」

エレン「……」


ミカサ「そもそも、ヒストリアくらいでないと、そんなことをすぐに行使できない」

エレン「まあ、マルロは調査兵団になったしな」

アルミン「祝勝会とは言ってもさ、素直に喜べる状況でもないんだけどね」

エレン「結局、地下室には…なにもなかったな…」

アルミン「巨人の襲撃が影響して、入り口が壊れてたし破壊されてしまったのかもね」

エレン「ああ、かもな」

ミカサ「でも、鎧の巨人と獣の巨人は倒した」

エレン「ああ…そうだな」

ミカサ「超大型巨人は逃がしてしまったけれど…今は仕方ない」


エレン(ライナーは雷槍の総攻撃で倒した…)

エレン(また、獣の巨人はリヴァイ兵長だけでは倒せない程の強敵だったな)

エレン(しかし、多大な犠牲の末、俺とリヴァイ兵長の二人がかりの攻撃で致命傷を与えることができたな…)

エレン(他の巨人もあらかた倒したが…ベルトルトが現れることはなかった…)

今はここまで


まあ、SSだから誰が誰に惚れてても自由でいいんだけど
ただ、どうしてこういうのって唐突にキスとかするのって毎度思う。
段階ってもんを無視してないかい

おつおつ

エレン「ベルトルトは壁の外に行ったのか…」

アルミン「それはわからないね」


ミカサ「着いたみたい」

ガラガラガラ


エレン「ここが、憲兵団支部か…すげぇいいところだな」

アルミン「確か、ジャン達は先に着いてると思うよ」

ミカサ「私たちも入ろう」

食堂


ジャン「おお、死に急ぎの凱旋だぜ」

エレン「誰のことだ?そりゃ」

ジャン「そりゃ、もうネタだよな?」

アルミン「はいはい、そこまでそこまでっ」


サシャ「やっと来ましたねっ、待ちくたびれてましたよ!」

コニー「お前は食べ物にありつきたいだけだろ」

サシャ「も、もう…いいですかね…お、お肉…」

コニー「おい…目がやべーぞ…」

マルロ「よし、揃ったか」

ヒッチ「え?これで全員じゃないでしょ?」


マルロ「祝勝会なんていうのは名ばかりだろ?」

マルロ「ただの同期のささやかなパーティみたいなものだろ」


エレン「ああ、そういうことか。どうりでリヴァイ兵長とかがいないわけだ」

アルミン「被害も大きかったしね…あんまり大規模なものはできないよ」

ミカサ「うん」

ヒストリア「みんなっ!」


アルミン「あ、天使さま…」

ジャン「女神かっ」

コニー「はあ?」


ヒストリア「よかった……本当によかったよ…」

ヒストリア「また、こうやってみんなと会えて…」


アルミン「僕もヒストリアに祝勝してもらえるなんて…」

ジャン「母ちゃんに似て来てると思ったが…こうして見ると、やっぱり女神だな」

コニー「んん?」

サシャ「バカなんですかね、男どもは…ハグハグ」

ミカサ「エレン以外はそうかも。サシャ、食べるか話すかしたどっちかにした方がいい」

サシャ「じゃあ、食べますっ!むぐむぐ」


マルロ「女王様と普通に話せるなんて…なんだか不思議な気分だな」

ヒストリア「女王だなんて…普通に接してくれた方がいいかも…そんな柄じゃないもん」

マルロ「そ、そうですか?では…そのようにします」

ヒッチ「ちょっと、マルロ…」

マルロ「なんだ?」

ヒッチ「別に…」

ジャン「ほう、あの二人おもしろいことになってるな」

アルミン「ほんとにね」

ジャン「あとで死ぬほどからかってやろう」


アルミン「おもしろいと言えば、あっちもだけどね」

ジャン「あ~、けっ」


ヒストリア「…」

エレン「ど、どした…?ヒストリア?」

ヒストリア「う、ううん…お、おかえり…」

エレン「た、ただいま…?」


ジャン「なんだよあの二人…デキてんの?」

アルミン「どうかはわからないけど…でも」

ジャン「ミカサがいるからだろ?けっ、あいつは贅沢な奴だなホント」

アルミン「いや…実はそっちじゃなくて」

ジャン「ん?」

エレン(俺たちは巨人に勝利したんだよな…)

エレン(消えたのはベルトルトだけか…)

ヒストリア「エレン?どうしたの?」


エレン「ああ、いや…なんでもない」

ヒストリア「そう?」


アルミン「みんな、とりあえず乾杯しない?」

マルロ「ん?まて、これは酒か?」

ジャン「兵長からのプレゼントだよ、大人になれってよ」

マルロ「なんと…いいのか?」

アルミン「今日くらいハメ外してもいいってことでしょ」


サシャ「そうれすよ~~はぐはぐ」

コニー「お前はもう飯食べ続けとけよ」


ミカサ「ヒストリア、音頭をとって」

ヒストリア「わ、私…?」

>>10
ミカサ乙

ヒストリア「それじゃあ…皆さん、乾杯!」


「かんぱーい!」


カチャンッ




サシャ「ふが、ふが!」バクバク

コニー「おい、サシャ!落ち着いて食え!」

ジャン「喉詰まるぞ…」

サシャ「んー!んー!」

ヒストリア「ちょっと、サシャ!詰まったの!?」ポンポン

サシャ「ごほっ!ごほっ!」

ジャン「ほれ見ろ、案の定だ」

サシャ「はぁ…、神様!ありがとうございます!」

ヒストリア「あはは…ちゃんと気をつけて食べてよ」ポン



アルミン「…マリアを奪還して、今後はどうなるんだろうね」

エレン「さあな…まだ外には敵がいる。そいつらへの対策を練らなきゃダメだろうな」

ミカサ「…」


ミカサ「もうすぐ、また…あの頃みたいに戻れるの?」

エレン「ああ、ここまで来たんだ、絶対に戻してみせる。三人で平和に暮らしていた…あの頃みたいに」

アルミン「うん」



ヒストリア「…」


ヒストリア「私も…三人がまた前みたいにシガンシナで暮らせるよう女王の仕事も頑張るよ」

エレン「ん、ああ、頼むぞ」

アルミン「ありがとう」

ミカサ「頑張って、ヒストリア」

ヒストリア「うん」





――――――


サシャ「ずびー…」

コニー「たらふく食った末に寝やがってこいつは…」

マルロ「部屋に運んでやれよ、ヒッチ」

ヒッチ「ヘイヘイ」ガタッ





アルミン「どうする?部屋に戻る?」

ミカサ「私はもう少し三人でいたいのだけど…」

エレン「そうだな」

ヒストリア「…」



ヒッチ「あんた」

ヒストリア「え?」ビクッ

ヒッチ「エレンと何か話したいんじゃないの?」

ヒストリア「いや、それは…」

ヒッチ「いいから、今しかチャンスは無いかも知れないんだよ。明日からまたどうなるかわからないんだ」

ヒストリア「…」


ダッ

ヒストリア「あ、あの…」

アルミン「!」

ミカサ「どうしたの?ヒストリア」

ヒストリア「エレンと…ちょっと、話がしたいんだけど…」

エレン「あ、俺か?」

ヒストリア「うん」

ミカサ「…」

アルミン(ミカサ…どう出るんだろう)ドキドキ


エレン「いや、だが、俺ら三人でもう少し話そうと思ってて…」

ヒストリア「…」

ミカサ「エレン、行けばいい」

アルミン「!?」

エレン「え、いいのか?お前もう少し話したいって…」

ミカサ「構わない。話せるときに話せばいい」

エレン「そうか…じゃあ、また後でな」

アルミン「うん」

ミカサ「また」

ヒストリア「…ちょっと外行こう」

エレン「おう」



マルロ「ん?あいつらどこ行ってんだ」

ジャン「…」

アルミン「…ミカサ…本当にいいの?」

ミカサ「…実際、次また戦う事になったとき、ヒストリアとまた会えるかどうかはわからないし…人の事に邪魔する権利は私にはない」

アルミン「…でもさ…ミカサも…」

ミカサ「…」


ジャン「………」

ジャン(なんだ、この気分…ヒストリアとエレンの野郎が引っ付いてくれりゃそりゃ俺としちゃ嬉しいが…)

ジャン(だが、それじゃあ…)

エレン「…話ってなんだよ…」


ヒストリア「………」


ヒストリア「ごめん…なんか、わからない」

エレン「はあ?」



ヒストリア「あの…私さ、前にも話したけど…」

ヒストリア「フリーダ姉さん以外からはずっと誰からも愛されたことが無くて…親からも邪魔者扱いされて…それからもただ、自分を偽って感情を殺して生きてきた」

ヒストリア「だから、その…なんか、よくわからない。この気持ちが何なのか…」

エレン「…」

ヒストリア「…エレンに、普通の人間って言って貰えたのが嬉しかった」

エレン「…」


ヒストリア「………」


エレン「………」



ヒストリア「この前はごめんね、突然変なことして…自分でも、何かわからなかった」

エレン「お、おう。気にすんなよ」


ヒストリア「…」


ヒストリア「故郷、取り返せて良かったね」

エレン「ああ。ありがとうな」

ヒストリア「………」


ヒストリア「やっぱり、私には邪魔できないな。三人は…他の人には入れない絆で繋がってる」

エレン「は?」

ヒストリア「頑張ってね。また外に行っても…皆で帰って来てね」

エレン「当たり前だろ」

ヒストリア「うん…じゃあ、それだけ」

エレン「え?おう」

ヒストリア「さーて、明日はまた子供達のところに行かなきゃね」ザッ

エレン「…じゃ、戻るか」

ヒストリア「うん」


ザッ

エレン「…」ザッザッ



マルロ「お、戻って来たか」


アルミン「あ、エレン」

ミカサ「お帰りなさい」

エレン「おぉ」ザッ

ジャン「おい、どうだったんだよ、死に急ぎ野郎…何かしたのか?」ニヤ


エレン「はあ?ただちょっと話しただけだっつーの」

ジャン「あ?本当かよ」

エレン「本当だよ」

アルミン「…ちょっとエレン。本当に何もなかったの?」ヒソヒソ

エレン「何もなかったよ。なんだよ、揃いも揃って」

ミカサ「…」


ミカサ「ちょっと出てくる」ガタッ

エレン「ん?おお…どこ行くんだよ」

ミカサ「すぐそこまで」

アルミン「…」

ヒストリア「…」


ヒストリア(ああ…なんだろ。顔が熱い…)



ミカサ「ヒストリア」


ヒストリア「きゃっ!ビックリした!?」ビクッ

ミカサ「早歩きで来た」

ヒストリア(気付かなかった…)

ミカサ「…エレンとは何を話したの?」

ヒストリア「え、や…ただ、故郷取り返せて良かったね、とか…」

ミカサ「…」

ミカサ「ヒストリア…エレンに気があるんじゃないの?」

ヒストリア「え…っ、え?」

ミカサ「………ちゃんと思ってる事は伝えるべきだと思う」

ヒストリア「…」

ヒストリア「ミカサだって…」

ミカサ「…私はエレンが大事だし…私から離れるのは絶対に嫌だ。でも、エレンにとったら貴女も大事な仲間…だから、勝手に邪魔をするのはいけないかと思った」

ヒストリア「…」

ミカサ「それに…ヒストリアは私と違って女の子らしいし…」

ヒストリア「な、何言ってるの、ミカサ…」

ミカサ「正直に話して欲しい」

ヒストリア「…うん…これがたぶん、好きって気持ちなのかな…よくわからないけど」

ミカサ「…」

ヒストリア「でもさ…三人を見てたら思ったの。私には入り込めないなって」

ミカサ「…エレンとヒストリアも、私にはわからない絆で結ばれてる気がする」

ヒストリア「ええ?」

ミカサ「だから少し…嫉妬もした。申し訳ないけど」

ヒストリア「…私もエレンとミカサとアルミンが羨ましいと思うよ」

ミカサ「…どっちも無い物ねだりね」

ヒストリア「ははは、そうだね」

ミカサ「…本当に後悔はない?」

ヒストリア「うん。私にはやらなきゃいけないこともたくさんあるし…子供達や、生活に困ってる人もたくさんいるしね」

ミカサ「…大変ね」

ヒストリア「大変だよ」

ミカサ「……またいつかゆっくり話しましょう」

ヒストリア「うん。またね」

ミカサ「ええ、頑張って」

ヒストリア「ミカサもね」


ザッザッザッ



アルミン「…ヒストリアはやっぱりエレンに気があったんだよね」

ジャン「ちっ…お前とヒストリアがくっついちまや俺は嬉しいのによ」

コニー「ん?お前とヒストリア結婚してんのか?」

エレン「何言ってんだよお前らは…」


マルロ「コニー、ちゃんと話は理解しろ」


ジャン「でな…お前は、ミカサとヒストリア、どっちが大事なんだよ?」

アルミン「かなり大胆な質問するな」


エレン「はあ?」


エレン「どっちも…つーか、お前らも、みんな大事に決まってんだろ」


エレン「あー、恥ずかしいこと言わせんなよ」

ジャン「…」


アルミン「まあ、エレンらしいね」






おしまい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年09月03日 (土) 02:59:54   ID: 1jXVSsHt

期待させておいて何の落ちもつけないという
クソのお手本ですな。

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