三船美優「あなたの前で」 (20)


美優「また来てしまいました……Pさんとふたり……」

美優「温泉に続いて、こんな大胆に……」

美優「お仕事とはいえ、今までの私じゃ考えられなかったです」

美優「……でも、水着だなんて、大丈夫でしょうか?」

美優「もっと若い娘だっているのに、私なんかが……」

美優「き、綺麗だなんて……やめてください、Pさんっ」

美優「……もう」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449728600


美優「でも、他の誰でもなく私を連れて来てもらったんですから……」

美優「その期待には応えたいと思います。Pさんの期待ですものね」

美優「ですから、心配はいりませんよ」

美優「それは、確かにちょっと不安はありますけど……」

美優「でもPさんとの経験が……私の思い出の一つ一つが、私の中にちゃんと詰まってます」

美優「それに、こう見えても泳ぎは得意なんですよ。ふふっ」

はえーよ


美優「……そう、ひとつ、Pさんにお聞きしたいと思っていたことがあるんです」

美優「私……変わったねって言われるんです」

美優「ううん、同じことは前にも言われましたけど……」

美優「でも、その時は戻ったと言ったほうが正しかったのかな」

美優「あの頃は……一人でしたから」

美優「大切な温もりを忘れて……笑顔も失くして……」

美優「曇り空の下で生きていたような気さえします」


美優「そんな私を拾い上げてくれた……Pさんには感謝してもしきれません」

美優「私がまた自分を取り戻せたのは……Pさんのおかげですから」

美優「……た、たまに変な衣装を着せられたりしますけど……」

美優「だけど、それだけは本当なんですよ」

美優「最近……また少し変われたと思うんです」

美優「もう一歩踏み出せる、私に」

区切り

劇場の美優さん見て思ったけど誘ったら100%お持ち帰り出来るよね……


美優「いつもPさんが隣にいてくれるから……」

美優「普段の私ではなくなるような……そんな未知の自分に向き合えるんです」

美優「あなたの望むままに生きたいと願うのは……迷惑でしょうか」

美優「Pさんにとっては、私はアイドルのうちの一人かもしれませんけど……」

美優「少なくとも、三船美優という一人の女……」

美優「わたしにとってのPさんは、Pさん自身が思っているより……」

美優「ずっと……ずっと大事な人なんです」

美優「…………」

美優「って、な、何だか変なこと言っちゃってませんか!?」

美優「あの、大事っていうのは、それくらい傍で支えてくれてるといいますか……!」

美優「と……とにかく変な意味ではないんです!」

美優「ご、ごめんなさい……今の話は聞かなかったことに……」


美優「と、ところで! Pさんいつもスーツですけど泳がないんですかっ?」

美優「お仕事とはいえプライベートの時間もあることですし、ひと泳ぎでも!」

美優「そ、そうですか……泳ぎませんか」

美優「…………」

美優「……ふ、ふふっ。おかしいですね、私」

美優「この日差しにあてられたのかもしれませんね」

美優「変に緊張する必要なんかないのに……」


美優「せっかく南国の海に来てるんですもの……」

美優「私……泳いできますねっ」

美優「……えっ? 私がパレオを脱ぐとは思いませんでしたか……?」

美優「そうですね……以前の私なら……」

美優「ふふっ……これも誰かさんが露出の多い衣装ばかり着せるからでしょうか……?」

美優「確かに……お仕事の衣装で慣れたというのはあります」

美優「でもあくまでそれはお仕事……」

美優「プライベートで……自分の気持ちでこういう格好を見せるのは違いますから……」


美優「そ……その……今は」



美優「……だけですから」

美優「自分で……こういう格好を見せてもいいと思うのは……」

美優「ええと……その! 暑いですよね!」

美優「南国ですものねっ! 泳いできます……っ!」


美優「……はぁ」

美優「私……なにしてるのかしら」

美優「あんな事を言っても……Pさんを困らせるだけなのに」

美優「でも……あれは……」

美優「望んでいるの……?」

美優「あの人に……全てを曝け出したいって……そう思っているの……?」

美優「隠れている私も、恥ずかしい私も……見てもらいたがってる……」

美優「Pさんに……」

美優「Pさんだから……」


美優「……せっかくだし、Pさんとも泳ぎたいな……」

美優「こんな素敵な海にふたりきりで、私の水着だけ見て帰るだなんて、そんなのもったいないです……」

美優「でもスーツだったし……」

美優「誘えば来てもらえるかな……?」

美優「誘う……あ、演技の経験を活かせばどうにかなるかしら」

美優「Pさんが追いかけたくなるような女性を演じてみるとか……?」


美優「……おほんっ」

美優「ふふっ……プロデューサーさん?」

美優「そんなところにいないで、私の胸の中で……溺れてみませんか……?」

美優「な、なん……て……」

美優「……きゃぁあ!? いつからそこにいたんですか!?」

美優「違うんですPさん……今のはどうすればPさんが言うこと聞いてくれるかなと……っ」

美優「あれは演技です……演技ですから……っ!」

美優「そもそもいつの間に……どうして声かけてくれなかったんですかっ」

美優「面白そうだったから……?」

美優「もう……どうしてそう意地悪なんですか……」


美優「それで……どうかしたんですか?」

美優「あ、もう撮影の時間なんですね……」

美優「ちょっと考え事に夢中になっちゃって……ごめんなさい」

美優「……Pさんを誘惑することだけ考えてたんじゃないですっ!?」

美優「そ、それ以外もです! たくさん!」

美優「私だって、Pさんに話しちゃ駄目なことがたくさんあるんですっ」

美優「例えば、ですか?」

美優「この前楓さんと菜々さんに飲みに誘われて……って、言いませんったら!」

美優「この話はおしまいです! 部屋に戻らなくちゃ……」

美優「聞きたい、ですか? もう……本当は駄目ですけど……」

美優「続きは部屋で……ね?」


美優「……あの」

美優「さっきは、忘れてだなんて言いましたけど……」

美優「でも、これだけは伝えておきたいなって思うんです」

美優「Pさんにとっての私がどんな存在になれるのか、わかりませんけど……」

美優「私にとってのPさんは、失いたくない大切な……そんな人です」

美優「私が私でいられるのは……誰も知らない姿を見せられるのは、この場所だけですから」


美優「……見ていてください、ね?」

おしまい

おつおつ

乙です
17歳が飲酒しては不味いのでは……?

ウサミン星では17歳で成人だから

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom