西園寺「絶望の底から込み上げるSIREN」 (549)



◆アーカイブ【月刊はにゅ~だ 333号】を入手。


【月刊はにゅ~だ 333号】


☆愛されて333号!特別価格333円!
おかげさまで月刊はにゅ~だは333号を迎えました!これも羽生蛇村を愛するみなさんのおかげです!
これからも編集部一丸となって、羽生蛇村を応援していきます!


特集:みんな大好き☆はにゅう麺!
茹でたて美味しいうどんにいちごジャムを乗せた羽生蛇名物『はにゅう麺』。
今回の特集では読者に選ばれた名店トップ13をご紹介します。
あなたが選んだ、大好きなあのお店も上位に入っているかも?


巻頭グラビア:求道女・八尾比沙子さん
普段はかっちりした服を着ている八尾さん。
休みの日はなにをしているの?と言う質問に、今回は特別に答えてくれました。
普段は着ないと言うピチピチのスクール水着姿は必見です!
※羽生蛇村の異界の赤い海で撮影しました


今週も絶好調な好評連載陣!
○異界スクープハンターSDK
○竹内多聞の一問一答 大学講義編
○マンガ:瀬戸内際の牧野さん
○TVディレクター山口祐介のここだけの話。
○マドモアゼル・夢魅の星占い
○胸が土器土器 after……/三上修

付録は超豪華!4大特典!
髪飾り・自由帳・屍猫(しにゃんこ)の写真が付いてくる!
さらに毎号買うと自分で組み立てられる『マイうりえんセット』までついて超お得!君も異界バスターになろう!



西園寺「……ばっかじゃないの、この本」



──────警告。──────
ダンガンロンパシリーズでSIRENっぽいことをするスレ。
っぽいこと、であり完全なSIRENではない。
ダンガンロンパシリーズのネタバレと、SIRENシリーズのネタバレを含む。
>>1はゲームセンスがないため自力でSIRENシリーズがクリア出来ない雑魚。
自由安価重視、正否は安価内容と小数点以下の数値にて決する。絶望でも足掻け。
安価は絶対。
連投は禁止。また、連続取得は2回まで。
その他、詳細はやりながらで。


↓前編を見ておかないと全く意味が分からないと思うので必読。↓
西園寺「海の向こうから鳴り響くSIREN」
西園寺「海の向こうから鳴り響くSIREN」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445090369/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447417837

前編を見ていないひとにネタバレにならない程度にキャラ紹介


○西園寺日寄子
主人公。竹内Pにスカウトされアイドルになる。小さくてかわいいのでファンに囲まれるとすぐ倒れる。

○小泉真昼
西園寺と共にアイドルになったが、トップレーサーになるためにユニットを脱退。いまでも彼女を惜しむ声は大きい。

○十神白夜
自分が主人公の小説が発表されて浮かれていたところ、株が暴落して全てを自分の偽物に奪われそうになっている。

○松田夜助
マッドサイエンティスト。口癖は「素晴らしいものは地獄からしか生まれない」。新しいモルモットこと葉隠で遊んでいる。

○狛枝凪斗
希望フェチ。

○セレスティア・ルーデンベルク
ネタバレ:本名は多恵子

○澪田唯吹
影の主人公。通称幻の6人目とは彼女のことだ!

○日向創
七海に連れられてやってきたレポーター。よく人の家に不法侵入する。

○そのた
上に書いてあることはセレスティアの項目をのぞいてほぼ全て嘘です。




爆音、赦されたい命、奪われる尊厳。

争う人と人、蘇る存在、不死の呪い。

望むもの、望まぬもの、降臨する神。

混ざり合う希望と絶望とループ世界。


海の奥底から、鳴り響いたサイレン。


音が鳴った時、人々は死から目覚める。
現れたのは屍人と呼ばれる、人ならざるもの。
そして、彼らが行う儀式と、習慣。
光を避ける性質、生きる人間に襲い来る腕。

この世界から逃れるすべは、あるのか。


次々と死に至る仲間達。
海へと還り、またひとり、またひとりと人としての姿と知能を失う。
仲間達と絶望的な運命にあらがうのは、少年少女。

だが、助けはない。

もうどうあがいても、絶望。

前回の選択から、再開。再会。

終里赤音    2日目    05:05:15
     下荒戸/廃屋のひとつ


終里「……おっさん」


探しても探しても見つからない。
においはどんどん薄くなっていって、やがて溶けて消えていた。
このままじゃあ、オレは。

はぁ、と息を吐いた。

こんな状況でも、おっさんならそれでも、生きてる気がするんだ。
終里赤音は折れそうな芯をそうしてなんとか保っている。

じゃなければ、彼女だってただの人だから、泣いてしまいそうになるので。

終里「どこにいんだよ……」

早く会いたかった。
そして安心したかった。
そうしたらもう少し生きる希望が沸くのかもしれないと思った。

強いヤツが生きて、弱いヤツは死ぬ。
それが世界の道理だと分かっているのに。


不意にがさっ、と物音。

終里「……あん?」

視線をちらっと向ければ、自分と同じくらいの男がいた。
赤い髪、伸ばした髭、通されたリングとごてごての指輪。
赤い血しぶきのようなマークの、Tシャツのドクロがこちらに笑いかけている。

「おっ、かんわいい女子発見!ねぇ今暇?」

終里「暇じゃねぇよ。オレは……そろそろ寝るんだ」

そういえば一睡もしていない。
警戒しすぎたな、と終里は思う。

「え?そんな冷てーこと言うなっつの。オレと遊ばね?」

終里「遊ばねーって言ってんだろ」

「そう言うなってー、いいとこ行こうぜ?」

いいや、警戒はまだ解けないか。

「オメーも……こっちの……世界に……」

深紅の涙を垂らす、その男をにらみつけた。

終里「……今は弱ぇやつとバトる気分じゃねぇんだけどな……!」

選べるチャプター

デモ
◆澪田唯吹     2日目  14:40:33

プレイ
◆葉隠康比呂    2日目  04:04:15
◆西園寺日寄子   2日目  15:57:19


最初だけ明るくしてみました。いかがでしたでしょうか。
と言うわけで、次のチャプター直下。

みおだ

澪田唯吹    2日目    14:40:33
      蛇ノ首谷付近     



澪田「……ほんとにほんとにライオンだ」

山田「そう言ってるうちはまだ元気ですね」

澪田「……」

山田「……」

あれからほとんど鉱山から離れられていない。

澪田「……こ、今度こそほんとに……ヤバいすかね、来られたら」

山田「さぁて、こういうことになってるパターンだと案外最後まで無事だったりしますし」

澪田「ははは、さっすが一二三ちゃん」

山田「どこでそう思いました今!?」

それでもふたりとも無事なのは本当に僥倖だ。
雨に当たらぬよう、人に見つからぬよう、ふたりは鉱山付近の施設に隠れ潜んでいる。
向こうから爆発が聞こえた気がしたし、そのおかげで敵の数も減っているのか───ここはまだそれなりに無事だった。

澪田が気がかりなのは山田の体調だった。

昨晩も澪田を眠らせる為にほとんど眠っていない。
それに、眠りを促すと「はっは、コミケ戦士はこのくらい余裕ですぞ」と笑われた。

ありがたいのだが、その分とても不安で心配で。

澪田「寝るなら今っすよ、一二三ちゃん」

山田「……澪田殿」

澪田「今度は唯吹が、一二三ちゃんの為になるっすから」

影はそばまで来ている。
もうふたりとも限界に近かったが、それでもなお振り絞る。

山田「……これがモテ期……?」

澪田「違うから早く寝るっすよ!」

選べるチャプター

プレイ
◆葉隠康比呂    2日目  04:04:15
◆西園寺日寄子   2日目  15:57:19


はにゅう麺は蕎麦だろと言う突っ込み待ち。

さて、ここからは鬼難易度のプレイシナリオがふたつ。
直下

本当だよく見たらうどんになってる
スレタイにもあるので西園寺

葉隠

だべ

西園寺日寄子   2日目   15:57:19
     田堀/一軒家の押入     



「「「あっはっはっはっはっはっは!」」」


西園寺が目覚めた時に最初に聞いたのは、笑い声だった。


西園寺(……う……誰か……いるのかな)

西園寺(誰?うーん……誰が……)

眠い目をこすった。
よっぽど深く眠っていたのだろう。
一体何時間たったか分からないが、体の疲れはほとんど残っていなかった。

……おねえ。

胸に刺さった小さなとげが、痛い。
声に助けてもらうことは可能だろうか?
僅かばかりの希望を持った。

ふすまを少しだけ開ける。


「ひぃひぃ……!」「ふふふっ、あはは」

ああ、人だ、ひとが……?

「……へははははは」

人が……人だけど……でも……!


みんな、死んでる。


西園寺(……!!)


砂嵐の画面を指さして笑っている仲間達。
全部で……4人!?こんなの囲まれたら助からない!
どうしたらいいんだろう?どうしたら……。


──────

終了条件:廃屋からの脱出。


今宵も、記述とコンマに身を任せて。
↓2

ksk

幻視しながら屍人の行動を確認

4人がどこで何をしているか視界ジャックすり

>>15


流れ続ける砂嵐。
それに恐怖を感じ続ける西園寺。
早く終わってくれ、早く、早く。
無限にも思えるほどの時間が過ぎていく。

西園寺(くっそ……どっか行けよお前等!)

西園寺(……幻視で、動きを見られれば……)


その試みは案外簡単に成功した。


ざっ、と合わさった『視界』。
彼女は砂嵐を見ながら笑っていたようだ。

『そろそろ……支度をせねばな』

『ほんとー?さくらちゃんの料理食べたいなぁ』

『そうだねぇ、料理上手だもんねぇ』

『そうか、僕は少し見回りをしてこよう』

どうも彼らの生活はきちんと成り立っているのかいないのか、怪しいけれどとりあえずはきちんとした役割分担があるらしい。
その『視界』はゆっくり立ち上がった。
眼下に見えるいくつかの視線。
そのまま、台所へと向かっていく。

『私は上に行くね!』

別な『視界』に切り替える。ああ、ジャージがもったいない。
彼女は立ち上がって階段の方に向かったようだ。この部屋からは立ち去ってくれた。

『さて……何をしている兄弟』

もうひとつの『視界』は、同じく廊下へと出て行き、そしてどこかの部屋を目指しているらしい。
そこに兄弟がいる……のだろうか?
兄弟がなんなのかは正直よく分からない。

さらにひとつ残った『視界』。
それは今いる居間のすぐとなりの部屋に移動していくようだ。


西園寺(……な、何人もいるとジャックすんのも疲れるわね……)


──────

行動安価。
ダイナミック料理。
↓2

メンバーの行動パターンを把握して隙を見て2階へ

何か使えそうな物がないか幻視で調べる

>>19


西園寺(……ああ、もうっ!)

西園寺(なんなのさこいつら……)

無論囲まれれば即終了だろう。
つまり最後まで捕まらずに逃げ切らなければならない。
本当に最悪だ。
このくそ狭い家にただでさえ5人もいるんだから、見つからないなんて至難の業だった。

西園寺(なんか……使えるもの……!)

あちこちジャックして、調べる。


ざざざ、と音がした後、繋がるひとつの『視界』。

『……、……ちい……火が……くそが……』

『兄弟……タバコは、二十歳に……なってからだ……』

『……、……、……タバコ……タバコ……』

『視界』はどうやら『兄弟』とか言う人を見つけたようだ。
自慢だったリーゼントももはや崩れ落ちたソレに対して、厳しい?言葉を投げかけている。
もはや二十歳なんて来もしない未来だと言うことを棚に上げているようだった。

『風紀を……みだす、な……』


これじゃない、使えそうなものはない!


一瞬、のち繋がったヴィジョン。

『……われ……は、あやつら、に……』

のしのし、ずいぶんと大きな体が揺らめいているようだ。
廊下を歩いていく足音はそれなりの大きさで、やがてすぐにひとつの部屋にたどり着く。
ここは───台所か?


そして見つける。
テーブルの上に何かの鍵がある!
あれはどこの鍵?
こんな風に囲まれて玄関から脱出出来ない以上、どこか別な場所から出るほかないだろう。


『……料理は……楽しい』


すたすた、歩くはシンクの方へ。


──────

行動安価。
↓2

今日はひとまずここまで。難易度高すぎ。
おやすみなさい。


踏み台

乙。
一旦、幻視切って、物音に注意しながら再び僅かに襖を開け肉眼確認。

おぉう、屍人増えすぎィ…

やらいでか!!

ヒャア!

>>22


西園寺(……ううん、ダメ)

西園寺(こんだけじゃ何もわかんない!……とにかく、今は)


幻視を解除した。
再び薄暗い押入に一人きり。

音に警戒、最大限。

なんせなにが起きるか分からないから。
だからこそ耳を澄ませて。


『……ふふ、ふふ……』

『ぼく……つよいひとに……なれるかなぁ』

『ううん、なれたよねぇ、おとこのこになれたよねぇ』


数秒沈黙する。
これは誰だろう?

ゆっくり開いた襖。
顔をゆっくりと、動かした。
隣の部屋で誰かが、何かをあがめている。
……祭壇……?


『えへへぇ……ありがとう……ありがとう、【堕辰子】様……』

『へへ……へへへ……』


……意味がよく分からない。
とりあえずこの部屋には誰もいないようだし、その彼にも見つからないだろう。


──────

行動安価。
石田巡査とはお友達になれる気がした夜。
↓2

ksk

周囲に気を配りながらこっそり出て台所の方へ

二階にいる屍人を幻視で確認
注意が隙を見て2階へ

>>28


『えへへぇ……へへぇ……』


まだ笑っている、小さな陰。
どうもそいつは同じくらいの身長?いや、わたしの方が少し小さいか。
そいつはまだどこかを拝んでいる。
宙を舞うのは信仰心?それとも。

今しか、ないよね?

西園寺はようやく、襖から出る決意をした。
そうするしかないからだ。
玄関から出られない?じゃあ、どこから出る?
頭をひねったって目標はどうも纏まらない。


どんっ!


西園寺(!?)

押入から出たばかりの西園寺に聞こえたのはそんな音だった。
台所へと向かう足取りの間の出来事、まさしく台所から聞こえてきたのがソレだった。


天使の羽音、ではないだろうか?


すぐ目の前には客間の壁がある。
扉は奥側だ。
自分から見て右にすぐ階段がある。
そして、目の前には台所に向かうことが出来る空間が。
あるいは、天使のキッチンが。

ほかのものがこちらに来る前に移動しなければ。
けれど、このままキッチンに入っていいのか?
いや、入らないと見つかる……!

ゆっくり踏み出した西園寺が見た背中は、まさに鬼だった。

──────

行動安価。
↓2

隙を見て鍵を取る

>>32
>>31


西園寺(………このままここでうだうだしてても………いけないし………)

西園寺(………でも、こいつこのままここでしばらくなんかしてそう)


キッチンから聞こえるのは明らかに料理ではない音だった。
どかんとか、がしゃんとか、そんな音。
何かを破壊しているんでしょうかねぇ?
………もはや料理ではない、ような。

『われ、の……料理……は、あ、かや……』

どんどん、ごんごん。
狂気以外の何物でもなく、西園寺は打ち震えるほかなかった。


西園寺(………今しか、ない、よね!)


そんな瞬間でしょ。
テーブルに置き去りにされた鍵を手に取った。
さて、この鍵はどこに使うのか………?


◆【赤い錠前の鍵】を入手。


がちゃんっ


西園寺(───!)

『夜は………こ、こども……ね?る、じか……』

西園寺(………さ、っきの………風紀どうののやつ!?廊下に出たの?!)


──────

行動安価。
もちろんこのままじゃ終わらない。
↓2

こっからどうするんだっけ……忘れた

二階へ避難

>>35


西園寺(………ちぃっ!)

このままで、いいものか。
女が気づくのも時間の問題。
あるいは、背後の風紀がどうこうに見つかる可能性もないとは言い切れない。
ならば、どうしたものか。
ならば、こうするほかはない。

西園寺(………上に行く!)

速やかにその場を離脱した。
そして、そのまま駆けていくのは階段。
目下最善手を尽くすため、全速でそちらへと走るほかなかった。

まだ、見つかってない、だろうな。

祈るほかはなかった。


静かに、密やかに、軽やかに。
小さいが故に見つからない。


が、足は階段付近で止まる。


『どー、なつ……どーなつどーなつどーなつどーなつどーなつどーなつどーなつどーなつ』

廊下に誰かいる!

『な……どー、どどと、ど、どな……どーなつ……』


何か……書いている?

素早くあたりを見回した。
部屋は数部屋あるようだ。

ひとつは扉が開け放たれているが、そいつの奥の方。

ほかは全て閉まっている。



西園寺(……ああー、もううっざい!)

──────

行動安価。
ぽぽこ。
↓2

ksk

気付かれないよう部屋に入って窓から足場を伝って脱出

>>38


西園寺(……ちっ)

西園寺(早くどっかいけよ……!)

『どー……どな……どーなつ……ど……ど……どな……』

背後からも足音。
前方ではお絵かき。
どこにも行ける様子ではない!

西園寺(……ああ、くそっ!)

文字に起こせないほどの悪態を吐きながら、西園寺は仕方がなく歩くことを決意する。
だが、行ける部屋はどうも限られている。
どこに行けば?

手前に部屋がふたつある。
どちらか分からない。

『べん……きょ、す……るよ』

不意に彼女は立ち上がり、別な部屋に入っていってしまった。

西園寺(……!)

こっそり、こっそり動いた。
まだ彼女はこちらに目もくれないようなので。


がちゃがちゃ


西園寺(……鍵!?でも!)

持っていた鍵で、開けられるだろうか?
がちゃ、と小さな音がして、そこは開いた。
どうやら寝室のようだ。
クローゼットが壁側にあったりなかったり、そうしてベッドが備わっている。

部屋はそれなりにきれいだ。

ということは、やはり彼らはここの住人ではないのだろう。
どうやってきたのか?
考えたくもない。

……とにかく見つかる前に逃げなければ。


西園寺はきょろきょろとあたりを見回した。

開け放たれた窓、そこからまるでスロープのように伸びる足場を見つける。
建物のがれきかなにかが、まるで道のように続いているのだ。

西園寺(これで、外に!)


願う。
そうして、彼女は威勢良くそこから飛び出す。

そうすれば、助かると───



「……ちゃん」


西園寺(?)


聞き覚えのある声が、どこかからする。


──────


行動安価。
ふんがー。
↓2

脱出

聞き覚えのある声の方を警戒しつつ振り向く

ksk
さてご対面か

>>42


西園寺(……)

西園寺(……誰)

西園寺(……)

西園寺(……、……おねぇ?)


確証はない。
確定させたくない。
そう思うしかない?
信じたくはない。


西園寺(でも)

ゆっくりと、

西園寺(……、…………)

ゆっくりと、振り返り、

西園寺(いや、もしかして)

そして、視界に、捉える。


「日寄子ちゃーん」

聞こえる。
呼んでいる。

「こんなところにいたのー?」

見えている。
呼ばれている。


西園寺(おねぇ!)


足早にそこの段差を降りて、そして、対峙。

そこにいるのは間違いない、西園寺の愛する、彼女だ。



「モウドコニモ、イッチャダメヨ」


西園寺「───」


声も出ない。


──────


行動安価。
↓2

適度に距離を取りつつ脱出の隙を探る

>>46
>>45


ようやく会えたよ。
おねぇ。
死んだんだと思っていた。
でも、生きてたんだね。

なんて、夢物語。

『ひ、よご、ちゃ、』


びゅう、びゅう。
体から何かがでている。
それは絶え間なく体から出て行き、そうして地面にしみこんでいく。

なにあれ。


西園寺「なに、あれ」

『ドコニモ……行かなイ……で』

西園寺「誰、あんた」

『日寄子チャん、いっしょにオいで』

西園寺「何言ってんの」



『日寄子ちゃんはアタシが守るから』



西園寺「───!」


近寄るな。
近寄られるな。

警戒の心臓はバクバクで、足が震えそうだ。

ああ、でもこのままじゃ、殺されるんだ。

外にしとしと、雨は降り止まない。


西園寺「……う、うう」


泣きそうになる。
もしかしたら泣く。もう泣いてる。

逃げなきゃ。

けど、おねぇは、こちらに全速力で走って、き───


──────

行動安価。
やばい。
↓2

脱出

脱出

すげぇ…コンマが

コンマすげえ

>>49


あれは、おねえじゃ、ない。

くるり、背を向ける西園寺。
背後から何かが聞こえた、気がしたがもう知らない。
あれはおねえじゃ、ない。
あれはおねぇじゃない。
わたしはあんなのしらない。

そう、言わざるを得ない。


『日寄子ちゃん』


一歩踏み出してくる。
だから、わたしも逃げる。


西園寺「……ッ!」

ぎりり、歯を食いしばって。
さっと走り出すは家の外の外。
おねぇじゃない。
だから、捕まってはいられないんだと。
だから、あれはわたしの知ってるひとじゃあないんだ!

走る。
走る。
そうしかない。


『日寄子ちゃん』

『日寄子ちゃん、どこ?』

『もうドコニモいかないデ』

『アタシが守るよ』


ごめんね、ごめんね。
謝りながらも振り返ることが出来なくて。

だって、だって。

おねぇの顔が、もうおねぇじゃないんだよ、

おねぇは、そんな、かおじゃ




終了条件達成。



西園寺日寄子   2日目   16:28:27
      田堀/一軒家の外   



逃げなきゃ。

西園寺の足が止まることはしばらくなかった。


背後から日寄子ちゃん、日寄子ちゃんと呼ぶ声がする。
けれどやっぱり足を止めることは出来なかったんだ。

なんでっで、西園寺はみたから。
小泉だった人間の顔からは何かが垂れ下がっている。
たらこ?
なまこ?
なんだっていいよ。

顔が、人間の原型をとどめていなかった。

そんな人のところにはいけないよ。


西園寺「おねぇ」


苦しそうに吐いた言葉。
きっとそう。

彼女であるとは思いたくなかった。


顔が原型をとどめていない。


涙がこぼれた。
同じように、また雨もこぼれていて、止まらなかった。

選べるチャプター

デモ
◆日向創      2日目  11:11:01
◆霧切響子     3日目  00:07:03

プレイ
◆葉隠康比呂    2日目  04:04:15


直下

日向

日向創    2日目    11:11:01 
     大荒戸へと向かう道   


日向「こっち……なんだな」

七海「うん」


目指していく道はこちらなのだとお互い、言いながら。
雨はいつ止むのか?


日向「……」

日向「……くそっ」

足下がぬかるむ。

七海「こっちだから」

この戦いの目的地はきっとこちらにあるんだろう。

日向「……?」

そんなさなか、ふと誰かが目の前に立ち上がった。
どこかで出会った?


かしゃっ、と何かが落ちる音がした。


日向「?」

「それを、渡しておきますよ」

日向「お前は」

「僕は貴方です」

日向「は?」


「日向君?」


背後の声に振り返った時には、誰もいなくなっていた。

選べるチャプター

デモ
◆霧切響子     3日目  00:07:03

プレイ
◆葉隠康比呂    2日目  04:04:15


一回ここを終えたら、バスタード?
直下

霧切

霧切響子    3日目   00:07:03
       屍人の巣     


彼女には全てが分かってしまった。
この世界の不思議は、結局のところ繰り返されているのだと。

霧切「もう抜け出せないのね」

霧切「そして、おそらくあの女」

霧切「…………」

分かってしまった。
あの女の、正体。
いや、分かったところでどうしようもないってことも分かってた。

霧切「私はこの世界で……」

霧切「……」

霧切「……取り込まれるしか、ないのね?」

あらがう力もない。
あらがうすべがない。

自分の末路、分かってしまった世界の仕組み。

ループする運命。
そして、自分がたどり着くのは恐らく───


霧切「いやね。こんなにも、辛いなんて」


だからって自分の命を絶つことは出来ないんだ。
そうしたら、自分以外が助からない。


霧切「……」

霧切「……八尾比沙子」

選べるチャプター

プレイ
◆葉隠康比呂    2日目  04:04:15


つながりそうでつながらない断片。

というわけで、なにもなければ鬼難易度のプレイシナリオへ。

だべ

葉隠康比呂   2日目  04:04:15
    合石岳/羽生蛇鉱山   



迫って来やがったか、と吐き捨てるは松田夜助か。


松田「……あいつめ、やはり俺が目的か」

葉隠「言ってる意味がわかんねーぞ!」

歩いて歩いて、やっとたどり着いた場所がこんな山の奥だ。
葉隠としては不平不満のオンパレードだった。

なんせ拒否権はないそうなので。

松田「うるさいぞ、屑。何のためにお前を不死にしたと思ってる」

葉隠「は?不死?」

松田「……まぁいい、俺の盾になれ」

突然中断させられる会話。
こちらの言い分など始めから聞く気すらないのだろう、おそらくは。

背後からやつらは迫っている、らしい。

松田「とにかく行くぞ。俺を守れよ?屑」

葉隠「あー……もう分か」

瞬間、まるで地面が揺らめく感触。

葉隠「……っ、た?」

松田「どうした?」

葉隠「……?」


何か見えた?いや、まさかね。


松田「ここは鉱山の跡だろうからな……やつらを埋めるぞ」


彼らがいるのはまだ入り口だった。
そこからさらに降りていかなければ、鉱山にはたどり着けないのだが。

──────

終了条件:『松田夜助』が生存状態で『頭脳屍人』の撃破。

開幕。
↓2

クリティカルッ

取り敢えず状況整理は基本だと思う…よ?

>>65


葉隠「つーか、ここどこ?」

今更?
いいや、彼が来るのは初めてだ。

松田「羽生蛇鉱山だ」

隣の松田はさも知り顔で語り始める。

松田「この村じゃ珍しい金属が取れるらしくてな。それで重宝していたみたいだぞ」

葉隠「ほぉ?」

羽生蛇錫。
それがここで取れる金属だ。
楽器に転用したが、叩く度に音が変わってしまうためあまり使いこなせるものがいなかったとか。

松田「とにかく、鉱山の方に向かうぞ」

鉄の階段を下りながら松田が言う。
ところで、俺達はなんでこんなとこに来たんだって?
しかし尋ねる余裕はなかった。

鉱山まではまだ少し道のりがありそうだ。
長いストレート、そしてその奥にまだ降りる階段がある。
その周囲には屍人がふたり。
ストレートを交互に巡回している。
その廊下の先は右に折れ曲がっており、そこから交互に姿が見える。


葉隠「あいつら……」

松田「お前なら刻まれようが裂かれようが復活出来るだろ」

真顔で告げられる。

葉隠「なわけねーべ?」

松田「いいや、そうじゃなきゃ困るぞ?」

葉隠「俺にはそんなこと……」

ふ、と何かを感じる。
視界に……何か……写る……?

──────

行動安価。
かわいそうなひと。
↓2

今宵はここまでで。何かあれば前スレでも質疑。おやすみ

乙っス。
kskst

視界ジャックで行動パターンや周囲に使えるものがないか把握

自分で言うのもアレだが今日コンマやばいな

このスレコンマ神のお気に入り過ぎない?

与えられやがて奪われる。

>>68


松田「面倒だが……奴らの動きをまず覚えるほかないか」

はぁ、と隣の男は息を吐く。
ずいぶん簡単に言ってくれるものだ。

松田「【幻視】を試みるぞ、葉隠。俺は左を見る、お前は右を」

葉隠「はぁ?」

松田「出来るだろ、【視界を盗み見る】んだよ」

そっと目を閉じた松田が、意識を集中しているようだった。
何かに自分の意識をつなげる。
チャンネルを合わせて、奴の視界を読みとるのだ。

ああ、そういや本にもそんなことが。
今更思い出した嘘とも事実ともつかない記事。
けれど信用できるだろうか。
信用するしかないのだろうか。

葉隠「……うう、やるしかねぇんか」

松田はもう何も言わない。
視界を、盗み見る術。
そんな非現実的なことが自分に?

息を止めた。

そうして、高めていく緊張感。
徐々に薄くなっていく自身の感覚。
だんだん離れていっているような気がする。


とたんに、世界は砂嵐に包まれた。

ざざざ、ががが。
壊れたテレビのように、うるさい音と映像がなだれ込んでくる。
混線している?
きっとそう。なにが事実なのか、本人にすら分からないほどの情報量が交錯している。

───見つけた。

小さく息を吐いて、うっすら見えた光をたぐり寄せた。



『…………、……、………………、…………』

耳障りな呼吸音がする。
そいつはもう言葉とも音ともつかないものを息と共に繰り返しながら、ひたひた歩いていた。
まだ二足歩行だ。成長過程らしい。
もう1人も二足だったらしい。
ふたりしてぐるぐる、同じルートを回り続けている。
手には棒のようなものがあるようだ。

それらは一定の間隔で、同じ道を歩いている。
さながらレーンに乗った回転寿司よろしく、ぐるんぐるん回っているようだった。

もはやその動きにためらいはなく、疑問も持っていない。
自分がなぜ回っているのか、分かっていないのだ。


ソレが分かれば、と安堵しかけた葉隠の視界を、再び何かが遮った。
その場にはない世界、その場にあるわけがない『視界』だ。


『ところで舞園さん』

『……なんですか』

『ひとつ、噂話をご存じでして?』

『ど、どんなですか?』

『永遠の美、永遠の命です』

『!』


交わされる言葉。
余りにリアルだけれど、ふたりとももうここにはいない。


──────

行動安価。
特典つき
↓2

kskst

周囲を探索、山小屋なんかで爆発物や拳銃がないか探す

>>75


映像を、無理矢理中断させた。
脳味噌に急激にねじ込まれてくるそれを拒むのはひどく苦痛だが、そのままたれ流されていても思考が纏まらない。
水の中から急激に浮き上がっていくような、そんな感覚。

ざば、と奔流から起きあがった葉隠の体は、雨と汗でぐっしょりだった。


松田「………どうだった」

葉隠「……俺、今のが……」

松田「【幻視】。他の人間の───いや、あいつらはもう人間ですらないが、その視界を覗き見る能力」

松田「こんなもん使えるようになったから何だって話だが、あいつらのコミュニティじゃこれを使うらしい」

ぺらぺら、基礎知識をたたき込む松田。

松田「これを使える以上、俺達はもうただの人間じゃあないって訳だ。分かったな」

葉隠「じゃ、じゃあさっきのは」

松田「……なんだ?他にも何か見たって言うのか」

葉隠「なんか……んー……セレスっちと舞園っちが話してたべ」

松田「……寝言は寝て言え」

葉隠「ひでぇべ……」


◆アクション【過去視】を拾得。
特定の場所で使うと、その場所の過去の様子を見ることが出来る。


松田「とにかく奴らの隙を見て下にいく。いいな」

ちなみに……この周囲にはなにもない。
ひどくさびた階段が伸びているだけだ。
江ノ島盾子は背後か、それとももう先回りして鉱山にいるのか。
葉隠には分からない。

ゆっくり、歩き始めるふたり。
障害物は近くのドラム缶と、歩くふたりの屍人の間を隔てるように置かれた鉄骨くらいだ。

まずは階段を降りなければなにも始まらない……。
慎重に進む。
けれど、かなり危険だ。


……。隠れず倒す、か?

──────

行動安価。
ここからノーヒント。
↓2

ksk

隙を見てハンマーの先制攻撃だべ!

>>78
だべ


葉隠「……うーん……」

簡単に通り抜けられそうなのに、割と等間隔で歩いてくるから行きにくい。
抜けられないかもしれない、と葉隠はなんとなく思った。
思わず少しうなる。
どのタイミングで出て行けば奴らに気取られないのだろうか?

と、松田が何かを手に握った。

葉隠「ん?」

松田「面倒だ。葉隠、やつら殴ってこい」

葉隠「いや、何で俺が」

松田「言っただろ、お前は不死だからだ」

なんじゃあそりゃあ。
相変わらず意味が分からない。
その後もあれこれ問いかけたが、結局言いくるめられて葉隠は立ち上がる。
手にはハンマー、少しさびていて……血が付いている。

うげぇ。

葉隠「……でもやんなきゃなんねーんだろ……」

松田はとことん自分が動かずにこの場を乗り切ろうとしているらしい。
まぁしかし、何かしなければここを抜けられないのも確かだ。

ひっそり、中腰で足音を殺しながら歩いていく。
体勢はきついけれど、見つかって殴られるのよりはましだ。
ふたりのうち一人が、こちら側から見えるところでくるり、と反転した瞬間に、背中に張り付くように移動して───


ごんっ!


葉隠「ハンマーの……先制攻撃だべ!」

『!?……ぐ……はド、が……ば……』

がっ!がっ!

振り抜くハンマー。最悪だ。俺はとうとう犯罪に手を染めてしまったらしい。
母ちゃんごめん。
贖罪に反し、止まらない腕。
やがて、彼の前でひとりの屍人が、地面に伏せ体を丸めたのだった。


葉隠「……やっ、たか……?」


あのばか、もうひとりはどうした。


──────

行動安価。
行けるなら行ってしまえ。
↓2

もういっちょ

>>81
>>80


松田「倍プッシュだ」

葉隠「!?」

松田「ほら、もうひとりいるだろ?」

葉隠「いや、いやいや……ひとりでもこんだけ大変だったってのに」

松田「安心しろ、どうせもうお前は見つかる」

葉隠「えっ、ちょ」

松田「おーいっ」 行動>叫ぶ

葉隠「ばっ、もうひとりが」

『!!』

葉隠「……ああ、ちくしょーっ!」


松田が取ったのは安全策の方だった。
自分が絶対に死なない状況を作ってから前に進むつもりだったようだ。

震える腕で、結局格闘することに。

だがやっぱり敵が敵だったので、さすがの葉隠でも対処できる。
数発殴りつければ、そこにもうひとりうずくまってしまったのだった。


葉隠(……なんで俺こんなやつと一緒にいるんだべ)

心の中で悪態をつく。
目指す階下、どうやら階段は一度外から建物内部に入っていくようだ。
わざわざ外から中に?
利便性を取ったのだろうが、今では理解できない。

下は……誰もいないことを祈りたいものだが。

松田「階段の下はどうなってる?……建物?」

松田「誰もいないだろうな」


──────

行動安価。
無限コンティニューです。
↓2

kskst

建物の中に使えそうな物がないか調べる

>>84


かんかん、軽快な音と共に足が進む。
錆び付いた階段は雨のせいでつるつると滑りやすい。
そしてなんだって、俺はそんなところを草履なんかで歩いているのか。
ため息しか出ない、もう声も出ない。
しかし葉隠に安息はいつまでも訪れない。
上からの圧力が強いからだ。


松田「倒したな……」

葉隠「……ほれ、行くべ」

手招き。
ようやく中に入ることができた。
そこは恐らく、事務所だったのだろう。
それなりの広さの建物だった。

きっと炭鉱にいた人達が普段はここで仕事をしていたのだろう。

使いっぱなしの文房具や誰かが座っていたであろう机やいすがそのまま放置されている。
資材のようなものも壁に立てかけられていることから、倉庫として使っていた部屋も空るのだろうと推測できる。
もしかしたら倉庫と事務所の兼用だったのかもしれないし。

葉隠「なんか……使えそうなもんねぇかなぁ」

見回す。
武器になりそうなものはてんでなかった。

無人になって長いのだろうか。
空気はどんよりと沈んでいて、最悪の気分になる。
手元のぬめりもとれないままだった。

葉隠「はぁ……」

なんにもないなぁ、とぼやきかけた葉隠の視界に、何かが写りそうな予感がした。
ちりちりちり、焼け付くような感覚だ。

──────

行動安価。
過去視の出来る箇所はほぼヒントなし。分かるところはこうなる。お許しを。
↓2

kskst

過去視

>>87


ここに何かあった気がする。
そう思っただけだ。
その場でゆっくり目を閉じてみる。
意識のチャンネルを人ではなく、場所に切り替える感覚。

松田「おい、なにしてる」

答えない。答えられない。
葉隠はそのまま、幻影の波に押し流されていった。




『……っかしここも広いよなぁ』

『仕方がないですよ』

『羽生蛇村の生命線と言ってもいい場所だ……それなりに広くなきゃあな』

ははは、と笑い声。
彼らは工員。
コーヒーなど飲みながら、ゆっくり午後の打ち合わせ中だ。

『事務所の鍵は?』

『東の第三号斜坑に』

『社長が鍵無くすから予備作ったんだもんな』

『そうだそうだ、そうだった』

わっはっは……こだまする笑い声が遠くなる。




はっ、と顔を上げた時には、すでに松田は屍人に応戦していた。
武器はメスひとつ。それでもひけは取らないようだ。

松田「おい!この屑!さっさと俺を助けろ!」

葉隠「あ……お、おう……」

頭が上手く働かない。
目下松田が屍人に襲われているのが、最大のピンチだった。


──────


行動安価。
↓2
今宵はこの辺で。

乙。
kskst

ハンマーずどん

声は遠く、はるか遠く。もう、手の届かないところで。

>>90



屍人は素手だ。
だがひるまない。
だが怖がらない。
故に脅しは意味がない。

松田「ちいいっ……!」

浅く息を吐いた。

松田「屑ッ!さっさとしろ!!」

葉隠「……わ、かってる……」

鈍痛。今更脳内に戻ってくる、フラッシュバック。
頭がじんじんとしびれている。
強制的に見せられたのとは違う、今のは自分から覗き見に行ったのだ。
乖離する自身と世界をつなぐので手一杯だ。

葉隠「とにかくそいつを……」

倒そう。
ハンマーを振り下ろせばそれで終わるんだ。

そう、ハンマーをこう、ずどん。



松田「───?」

葉隠「……あ?」 


一言で表すなら「手元が狂った」。


松田「あ……おま……え、な……」


フレンドリーファイア。
それが松田の死因になった。


終了条件未達成。


再挑戦?
→YES

コンマ1ならそうなるよな

かんかん、軽快な音と共に足が進む。
錆び付いた階段は雨のせいでつるつると滑りやすい。
そしてなんだって、俺はそんなところを草履なんかで歩いているのか。
ため息しか出ない、もう声も出ない。
しかし葉隠に安息はいつまでも訪れない。
上からの圧力が強いからだ。


松田「倒したな……」

葉隠「……ほれ、行くべ」


手招き。
ようやく中に入ることができた。
そこは恐らく、事務所だったのだろう。
それなりの広さの建物だった。

きっと炭鉱にいた人達が普段はここで仕事をしていたのだろう。

使いっぱなしの文房具や誰かが座っていたであろう机やいすがそのまま放置されている。
資材のようなものも壁に立てかけられていることから、倉庫として使っていた部屋も空るのだろうと推測できる。
もしかしたら倉庫と事務所の兼用だったのかもしれないし。

葉隠「なんか……使えそうなもんねぇかなぁ」

見回す。
武器になりそうなものはてんでなかった。

無人になって長いのだろうか。
空気はどんよりと沈んでいて、最悪の気分になる。
手元のぬめりも、罪悪感もとれないままだった。

葉隠「はぁ……」

なんにもないなぁ、とぼやきかけた葉隠の視界に、何かが写りそうな予感がした。
ちりちりちり、焼け付くような感覚だ。


葉隠「……あれ、俺これ、どっかで」


フラッシュバック。
けれど今はもう過去。


──────

行動安価。
さあさあ、笑え笑え。
↓2

踏み台

地図を探す

>>97


葉隠「……この部屋に地図とかないんか?」

松田「バカのくせに考えることはまともだな、バカ」

葉隠「バカバカうるせぇぞ、ほんとにバカんなったら松田っちのせいだ」

松田「すでにバカだから安心しろ」

売り言葉に買い言葉。
何となく安心するようなしないような。
敵の敵が味方とは限らないのだなとひとり思う。

ふ、とあちこち見やったところで視界に入ったのは鉱山の一帯を表した地図だった。

松田「……それが地図か」

葉隠「かもな」

松田「かもなじゃない、よく見ろ」

松田「……江ノ島盾子が俺達を包囲して来る前に手を打たなきゃならないんだ。分かってるのか、お前」


◆【羽生蛇鉱山の地図】を入手。
http://i.imgur.com/vAnLvM6.jpg
(※本家美浜のシナリオの地図参照。現在は【鉱山事務所】内にいる)


葉隠「……わかんねーよ」

松田「もう一度教えてやる」

松田「やつらは何をしても絶対に死なない。だから」

すう、と吸った息。

松田「……江ノ島盾子を、鉱山に足止めする」


──────


行動安価。
手順は複雑そうだけど。
↓2

kskst

とりあえず過去視しとこ

坑道におびき寄せて磔にする

>>100


葉隠「ちょっと待って!今ここになんかあるから見る!」

松田「は?」


静かに手繰り寄せた糸。
それは過去の記録。
自らが求める記憶。
───過去視。
図らずも手に入れたその能力は、過去を見つめる。



『事務所の鍵は?』

『東の第三号斜坑に』

『社長が鍵無くすから予備作ったんだもんな』

『そうだそうだ、そうだった』



第三号斜坑。



はっとして葉隠が顔を上げる。
その表情はあからさまに疲れの色を見せたが、かといって松田がそれに言及することはない。


葉隠「……これ……」

松田「何か見えたのか?」

葉隠「第三号斜坑……って」

松田「何?」


事務所の鍵がそこに?
事務所に行く必要があると言うことなのか?
それとも……?


葉隠「……いや、事務所ならあるいは……」


──────


行動安価。
さくっと。
↓2

第三号斜坑へ向かう

>>104
>>103


葉隠「なんにせよそこに行くしかないんだよなぁ……多分」

松田「多分じゃない、行くぞ」


せっつかされて嫌々ながらも歩き始めた。
どうせ拒否権は彼にはないのだから。

まだしとしと、雨の降り止まない場所へと体を投げ出していく。

辺りは視界があまりよくないようだ。
けれども、とにかくだだっ広いことだけは言い切れた。
移動にはそれなりに時間がかかりそうにも見える。
とにかくやるしかない状況であることだけは間違いがない。

踏み出した。


葉隠「……おい、なんも来てない……よな?」

辺りに殺気を感じながらも葉隠は松田と共に前進する。
もう先回りされているかもしれない、と言うのもあまり嘘ではなかったような気さえしている。

分かっていたとて足は止められない。
向かう先、第三号斜坑。
そちらからはいやな感じがする。

鍵はある。
何となく分かる。


『……ふふ、ふふふ……』


松田「……いやがるのか?」

葉隠「誰か……」


徘徊する何かを見つけた。
その陰はうろうろと、ふらふらと、そして虚ろに巡回している。
鍵は……どこにあるのか?チリチリ、何かがこすれるような感覚があった。


──────


行動安価。
……お前は主人公なのか……?
↓2

ksk

物陰に隠れて幻視

幻視で鍵を確認し隙を見て屍人を倒してから鍵を回収

>>107


松田「……その辺の岩陰にでも隠れろ」

言われるがまま、さくっと身を翻した。
見つかっては不味いことになるからだ。

これ以上の戦闘はなるべく避けたい。

ましてや江ノ島盾子とかち合って勝てる気は全くしない。

松田「ちっ……出来るか、幻視」

葉隠「さっきのやつだろ……」

念じる。
見えればいいのだ。
そう、それが自分達の生命線になる。



ざざざざざ、荒い音の跡につながった『視界』。
そこに写るのは虚ろな世界だけだった。

『ふふ……気持ちいいですよぉ……』

『なにも、……考えなくていいんです……』

『ふふ、うふふ……フフ……』

うろうろ、ふらふらり。
その『視界』は誰に言うでもなく、あちこち徘徊しているようだった。

ほとんど規則性がない。

斜坑の手前と奥を行ったり来たり、まるで見張っているかのような動きをしている。
近くに何かが落ちているらしい、時折そこを見つめて……きらり、なにかが一番奥で輝く。

斜坑の一番奥に、それは落ちているようだった。
───鍵だ。
あれがもしかしたら、言っていた鍵なのかもしれない。
あれさえ手に入れば。


──────

行動安価。

↓2

背後から忍び寄ってハンマーの先制攻撃

幻視から過去視に。

>>108

>>111


葉隠「ぐぬ……ぐぬぬ……」

情報が欲しい。
無理矢理に切り替える思考と情報。
なだれ込む映像を現在から過去へ。
重労働だが死にはしない。

垂れる汗、流される雨。


音が、止む。



『まーた無くしたんですか社長』

『いやぁ……おかしいねぇ』

『ったくもぉ、アレが無かったら爆薬も取り出せませんよ』

『いやぁ……この辺なんだけどねぇ』

指さしたのは、ちょうどさきほど何かが輝いていた辺りだ。 

……屍人が徘徊するさらに奥。
下の方で輝いていた何か。
やっぱりアレは鍵だ。
それも、欲しかった管理小屋の鍵。
さらにはそこに爆薬があることが分かる。
これだけ分かれば充分だ。


葉隠「……、……うー……」

二日酔いにでもなったような気分で胸が悪い。
くらくらとする脳内、麻痺しそうだけれど次の行動は決まっている。

あそこの屍人は歩いたり、どこかで立ち止まってぼーっとしている。
タイミングが合えば襲われずに済みそうだ。

──────

行動安価。
↓2

ksk

誰も来ないから連続取得二回目まで大丈夫だよね?

奥に行く時に背を向ける瞬間を狙って忍び寄って攻撃。

連続二回の意味間違えていたらkskst

>>115



葉隠「……あいつ、の……」

松田「タイミングはつかめたか?」

葉隠「……うう……」

松田「随分弱ったな、どうした」

きょとんとして尋ねる。
おいおいオメーのせいだかんな、言い掛けて口を閉ざした。

葉隠「……なんでもねーよ」

松田「とにかくこれからどうする?」

葉隠「まずは……やるしかねーよな」

松田「なるほど、攻撃するわけか」

葉隠「あいつのタイミングは分かったべ、だからあいつが後ろを向いた時に……」

松田「……やってこい」

ああ、そう言われると思ってたよ。
ため息しか出てこないがまあ仕方がない。
葉隠はおもむろにその場からゆっくりと、外へ繰り出した。
後ろから松田も忍び足でついてきている。

抜き足差し足、見つからないように。

目指す奥に向かいながら、隙をねらって。


『えへへぇ……』

『わたしは、これで……必要に……』


譫言のように繰り返された言葉を、遮るようにハンマーを振り下ろした。


ごっ


『───!!』ぎょろっ

葉隠「んなっ、一発で倒れない!?」

松田「怯んでる場合か、やれ」

『あなた、ハ』

松田「……ちぃ、お前」


──────

行動安価。
やーれんそーれん。
↓2
今日はこのへんで。おやすみ

乙、kskst

おつ 
連撃を加えて倒しきってから鍵取得

猫、かもしれない。

>>118



倒れろ、倒れろ。
祈りはどこにも届かない。
倒れてくれ。
それは希望であり絶望なのかもしれない。

倒れて、ください。


がん、ごん。
鉄ほどの固さのものを叩いている感触が手に痛い。
それらは幻影のように、両の腕を包むのだ。

お願いだから。


松田「一旦死ね」

『アアアアアアアアアア』

ここは地獄か、天国か。


数発の打撃。
そして、沈黙。


葉隠「………やっ、た」

松田「………やったな」

葉隠「殺した………俺、人を」

松田「………まあ、そうなるかもしれないな」

葉隠「うう………」

手に残る血と錆といくらかの後悔。
しかし時も松田も待ちやしない。

松田「………ほら、鍵だ。」


ぽいっと、ゴミのように簡単に投げ寄越されたのは、次の場所への案内だった。


◆【管理小屋の鍵】を入手。


松田「………そろそろ奴も来そうだな」

葉隠「ぅえ?」

鍵を受け取るので手一杯の葉隠が顔を上げる。
松田の顔色は、空よりも真っ青に見えた。


──────


行動安価。
ヒントもあるよ。多分。
↓2

ksk

過去視

>>122


ちりちり、過去の残骸を拾おうとする。
もっとヒントがほしい。
もっと、もっと───


意識を集中。
何してる?なんて松田の言葉を無視して、その場に全神経を集めた。
ここに残った記憶の残骸を見つけたい。

そうすれば、不利に働くことはないだろう。

だから葉隠は目を閉じて、








 「 み つ け た ☆ 」 







葉隠「………!?」


全てを遮断される。
全身が凍り付く。
地獄より這い出た絶望の声。
それが、やってくる。

背後を、振り返る。


「こんなところにいたんだね、松田君」

江ノ島盾子か。

「やっと見つけたよ」

いや、あんなものが江ノ島盾子であるはずがない。

「こっちニきテヨ」


松田「……江、ノ島」

葉隠「は……?」


頭だけが。
頭だけが人外のそれだった。
顔中から房のようなものが垂れている。
あれは、なんだ。
人じゃないことだけはわかる。


「ね、松田君」


頭が真っ白になる。


──────

行動安価。
逃げるか倒すか、それとも。
↓2

逃げる

逃げる(葉隠が松田君の肉壁になって攻撃を防ぎながら)

>>125


葉隠「───」

もう何回驚けばいいんだよ。
だけど驚くのは止められなくって困ったものだったり。


「松田君………ほら………私様だぞ」

「絶望です……この身をもって伝説を証明したのにそんな顔をされるなんて……」

松田「………逃げるぞ」

葉隠「でも」

やっと振り絞ったセリフがこれだ。
何がでも、だよ。
自分のバカさ加減にも、いい加減いらだちが募るほどだった。

松田「いいから、逃げるぞ。」

それを突っ切る言葉。

「なに?松田君、どこか行くの?」

松田「黙れ、ブス」

葉隠「美人とかブスとかもう分かんねーべ、これは」

妙に冷静な自分がそう突っ込んだ。
直後、覚えたのは突き出される感覚。

葉隠「………は?」

松田「お前を使う時が来たな。さ、俺を守れよ屑」

葉隠「………は?はああ!?」

松田「鍵はもらうぞ」

葉隠「!?」

裏切られた!
心底そう思うほかあるまい。

松田「俺は先に行く。後から着いてこいよ」

葉隠「ひでーべ!ちょっ、ま」

「待ってください、松田くーん」

松田「お前にはこいつで充分だろ」


どんっ


葉隠「あ」

べしゃ

「ん」

正面衝突。

葉隠「………あの」


小目標:松田夜助の護衛。

そのためには犠牲も致し方がなし。
松田を庇うようにじりじり、行動。

「邪魔………すんな………!」

「松田君松田君松田君松田君松田君松田君松田君松田君松田」

がんっ!ごんっ!

葉隠「あだだぁっ!?」

次に殴られているのは自分だ。
ああ、俺かわいそうに。

しかし無事だし、無傷だし。

「……松田君、松田君!」

江ノ島盾子を行かせないように、遮る。
そろそろ彼女でも捉えられない場所に行けるだろう。


──────

行動安価。
葉隠は百万回死ぬ。
↓2

絶望の踏み台

松田が逃げ切った事を確認してから江ノ島の無力化

>>129


まだまだ止まない攻撃。

がんがん、ごんごん。
拳で叩くように、時には首を絞めるように。
その攻撃はあれこれ、手を尽くしている。

「松田君を!!触らせて!!」

しかし、だがしかし、目の前にいるのは残念ながら死を許されぬ身。
呪われた身。
故に立つ足は崩れず、その身は朽ちない。

葉隠「いだだ………」

「松田君………どこ………」

葉隠「………!」

今までと動きが違う。
それとなく思う。
きっと松田は逃げ切ったのだろうと。

よしよし、よし。

今、もうやるしかない。


葉隠「そろ、そろ……反撃の時間だべ!」

「!?」

振りかざしたハンマー。
罪悪感は拭えずとも、その力を振り下ろす。


がっ


「が……!」

意外なのは、案外簡単に無力化出来たことだった。


葉隠「……あれ?」

「………」

葉隠「おーい?」

これって撃破になりませんか?
ところがどっこい、まだ終わっていない。

もうそろそろ、松田は管理小屋に着いただろうか……?


──────

行動安価。
もうちょっとだけ続くんじゃ。
↓2

あー目標は撃破だったな…。
ふみだい

正直なんも思い浮かばん
>>122

>>133


ちりちりと感じるだろうか。

葉隠「………うーん………」

ここでは過去視は出来ないようだ………。

葉隠「なんもねぇべ……」

困ったなあ、なんて言っていると、ふと背中に突きつけられた堅いもの。
カチャリ、立ち上がる鉄の音。
イヤな予感。

松田「ばーん」

葉隠「……はは、何を持ってきたって?」

松田「使えるものだけだ」


思わずゆっくり振り返る。

手には拳銃。
そして明らかに危険な何か。


松田「武器と……ついでに拘束用のもんを、な」

葉隠「……マジで?」


──────

行動安価。

ぶっちゃけあと2手ほどです。
杭打ち!
↓2

悔いのないようにしよう
kskst

過去視のヒント的に爆薬かな?
爆薬を設置

>>136


松田「と言うわけで、これだ」


ごそっと見つかるのは爆薬。
そう、爆薬だ。
それも新品同然のものを見せてくる。


ひぃ、と思わず声を上げた。

松田「こいつで鉱山の一部を吹っ飛ばす」

葉隠「……そんで?」

松田「決まってるだろ、こいつを埋める」

葉隠「」

絶句。

松田「でだ。そうするためにはどうすればいいか分かるか?葉隠」

葉隠「……え?」

松田「だから、こいつを埋めるためには?そう、向こうだ」

葉隠「……」


松田「第五号斜坑。そこがどうも使えるらしいからな」

松田「そこにこいつを連れて行く」

葉隠「……でもどうやって」

松田「そろそろ起きるだろ」

葉隠「は?」



ずるずる、ぐるぐる。

ふたりの背後で、再び活動を始める絶望。

気がかりなのは───姉がいないことだ。


松田「ほら、行くぞ雑魚」

葉隠「え?ちょ……」


小目標:第五号斜坑への到達。
あとは全て、松田が終わらせるに違いなかった。


──────

行動安価。
あとは運です。
↓2

ksk

警戒を怠らずに五号斜坑へ

斜坑へ行こう

>>139


葉隠「……い、行けばいいんだべ、行けば!」

もう諦めよう。いろいろと。
どうせ自分にもう人権はない。

松田「そう言う事だ。分かってるじゃないか」

葉隠「ああ、もー……」

言いたい事は全部しまった。
進むしかないんだ、今はもう。


「まつ、だく、うん」

松田「頭を砕かれたのか?ソレも再生してるんだな」

松田「……面白いじゃないか、江ノ島」

「でしょ?ふふ、ふふふ、最高の気分だわ……」

松田「だが、前よりブスになった」


その言葉をきっかけに、一気に走り出す。
警戒は怠るな、どこから飛び出してもおかしくないのだから。

だが、それでも彼らはふたりしてほとんど立ち止まることは出来なかった。

江ノ島の脅威が勝ったのだ。
その驚異にふたりとも足を止められなかったのだ。

「待って、松田君、まって……たづだ、ぐ」

松田「……うる、さい」

息絶え絶え、心も絶え絶え。

今の江ノ島の足では、彼らを完全に捕らえることは難しい。
故に、追い込むのは簡単だった。


目的地に、何とか走り込む。
さあ、あとやるべきことは、たったひとつだろう?


松田「終わらせる、か」




終了条件達成。



松田夜助    2日目   04:40:04
     羽生蛇鉱山/第五号斜坑  



ずぅぅぅぅんっ!


大音がした。
火薬の爆発音だ。

どうやって爆破したか?
決まってる、爆破装置くらいはあった。

細かいことに突っ込む余裕はあまりない。


分かっているのは、江ノ島盾子が埋まったと言うことだ。


葉隠「……うわ……」

隣で葉隠が引いている。

最終的にあれこれ格闘してしまったが、とりあえず目的は達した。

松田「……これでいいんだ」

松田「そう、これで……な」

葉隠「……」

松田「それがあいつの望みだ」


視界がゆがんだ気がしたが、きっと疲れのせいだろう。
気にしてはいけなかった。
気にしたら行けなかった。

屍人化しても自我を保ってる江ノ島スゲエ

日向創     後日     33:33:33



異界を渡り歩く程度の能力。
それが自分に与えられた能力。
人間を、限界を突破したからこそ使える才能、それら全てが自分と言う器を越えすぎている。

それがために、日向創と言う人格は薄まりつつある。

であるがために、彼の中にあらゆる才能が集結しようとしている。

その存在を世界にあり続けさせるために、彼を殺すことを世界が許さない。


だから、鎮魂されない魂が彼に力を貸しているのだろうか。


「俺は……おれなのか?」

「もしかしたら、ボクかもしれないし、ぼくかもオレかもしれない」

「わたしなのかもしれないし、ワシかもしれない」


あらゆる世界を渡り歩くだけの能力。
呪われた血がもたらしたのはそれだけではない。

不死。
完全なる、不死。

彼は朽ちることを許されない。
彼は眠ることを許されない。
彼は安らぐことを許されない。

だからこそ、異界を巡り巡る。

世界をループし続ける。

そうしているうち、日向創と言う『最初の存在』はきわめて希薄になり───


「僕は誰だったのでしょう」

        「君は日向創、日向君だよ」

「ひなた?……思い出せません」

        「思い出して、日向君」

「この声はなんなのでしょう」

「僕はなんのために世界を巡るのでしょう」

「……ああ、それは覚えている」

「彼女と約束したんでした。全てを壊すと」



「彼女とは誰だったのでしょう」

次のループ

◇西園寺日寄子    2日目  15:57:19(終了条件2)


ここからは西園寺のシナリオがこれも含めて3つです。
特になにもなければ、次はここから。
ひとまず今日はここまで。おやすみなさい

乙乙

おつ



もっと長い物語かと思ったが意外と短かったな
多聞先生、求導士、スナイパー爺ちゃん辺りをごっそりカットしたからか

きょう むり です

わかった おやすみ

ゆっくり おやすみ

精々、生きていこうとしたいんだ。


と言うわけで、待ってても待ってなくても、 お 待 た せ 。

遊ぼうぜ

西園寺日寄子   2日目   15:57:19
     田堀/一軒家の押入     



「「「あっはっはっはっはっはっは!」」」


西園寺が目覚めた時に最初に聞いたのは、笑い声だった。


西園寺(……う……誰か……いるのかな)

西園寺(誰?うーん……誰が……)

眠い目をこすった。
よっぽど深く眠っていたのだろう。
一体何時間たったか分からないが、体の疲れはほとんど残っていなかった。

……おねえ。

胸に刺さった小さなとげが、痛い。
声に助けてもらうことは可能だろうか?
僅かばかりの希望を持った。

ふすまを少しだけ開ける。


「ひぃひぃ……!」「ふふふっ、あはは」

ああ、人だ、ひとが……?

「……へははははは」

人が……人だけど……でも……!


みんな、死んでる。


西園寺(……!!)


砂嵐の画面を指さして笑っている仲間達。
全部で……4人!?こんなの囲まれたら助からない!
どうしたらいいんだろう?どうしたら……。


──────

 終了条件:廃屋からの脱出。
終了条件2:【携帯ゲーム機】を拾って廃屋から脱出。


行動安価。
今回は手順が4つくらい増えてるけど、大体一緒。
↓2

とりあえず動き出すのを待つか

>>158
>>157


西園寺(囲まれてる……)

西園寺(……不味いよね、このままじゃ出て行くことも出来ない)

西園寺(動けよ……早く動けってば……!)


祈る。
祈るしかない。
早くしろ、早くしてくれないか。


『ひひ……へへへ』

『ふふっ、ふふふ……』


ああ、死んでいる事以外はとても幸せそうな人々じゃあないか。
なぜこうなってしまったんだろうか。


『僕ねぇ……男の子になれたんだぁ……』

『僕、は……兄弟を……見、みて……』

次第にふらふら、動き始めるヤツラ。
ふふふ、きゃっきゃと笑い声が木霊し始めた。

『料理……し、てくる……』

ゆらゆら、何人かが動き始める。
押入の中から覗くのは恐ろしい。
けれど見なければどうにもこうにもだいたい。

音だけはあちこちへ。


西園寺(……なに?全員動き始めたの?)

西園寺(まだ……残ってる?それとも)

西園寺(でもあんなに人数いたら幻視も大変だし……)


──────


行動安価。
はてさて。
↓2

ksk

kskst

じっくり待とう

このコンマの上下っぷりよ

>>162


西園寺(……)

西園寺(……もう、こうなったら焦っても仕方がないよね)

西園寺(……待つしか、ない……)

西園寺(安全が確保できるまで)


声を殺す。息をするのもまた恐怖。


『ど、な……つ……』

階段を上がっていく足音がする。

『ふへへ……へへぇ……』

隣の部屋で何かを拝んでいる声がする。


西園寺(……幻視……した方がいいのかな)

西園寺(……)


ぎいい、扉が開いた。
きっと別な場所に行こうとしている男がいるのだろう。


西園寺(……そろそろいけるかな)



どんっ!!



西園寺() !?


遠くから打撃音。
おい、なんの音だよ。


──────


行動安価。
天使を辞めないで!
↓2

kskst

(to be yourself)

打撃音からこっそり遠ざかる

>>166


西園寺(あわわ……ななな、なんの音……?)

西園寺(やばい……はやく……早く逃げなきゃ……)


西園寺(……とりあえず押入から出ないと……)

西園寺(そして……あの音から逃げなきゃ……)


音がするのは、この部屋から見て左側。
きっとそちらにあるのだろう、キッチンが。
ここから逃げるために必要な行動は?

とにかく、まずここから出なければ。
地続きの隣の部屋では、小さな陰が何かを熱心に拝んでいる。

西園寺は、やっとのことで押入からの脱出を果たす。

廃屋には5人。
一方、何も出来ない西園寺ひとり。


西園寺(……どこから逃げればいいんだ……?)

西園寺(玄関?いや、ダメ……今出てったら、あのきょーだい?とかってのに見つかるかも)

西園寺(上は……)

西園寺(……あの音から離れるなら隣の部屋だけど、そこにもなんかいる。捕まったらおしまいだ……)


絶望が壁を作り出す。
ああ、どうすればいいの?


──────


行動安価。
ほっとくと全員また動き始める。
↓2

kskst

押入れに隠れて幻視でアイテム探し

>>169


西園寺(……)

『だたつしさまぁ……へへ……』


隣の部屋の祈祷祈願。
一心不乱で、狂気的で猟奇的だった。
見とれている場合じゃない。
何も決まっていないなら、このままにしておいたら見つかるかもしれないじゃないか!

あわてて戻っていく、押入の中。
セーフティはここにしかないようだ。
かなり追い込まれている。

西園寺(まず先に……なんか、なんかヒントを手に入れなきゃ)

西園寺(幻視で……何か探す!)


ざざざざざ。

砂嵐を纏う視界が、次の行く先を探っている。
誰を見ればいいのか?
どこにあわせればいいのか?


『勉強……し、なけ……』

ずるり、徘徊する『視界』につながった。
どうやらそいつは、客間を抜けて廊下に舞い戻ったらしい。
くるりと右を向いた彼は、玄関を背にして階段を見ている。
このまま出て行けば、当然見つかる。

『夜は、寝る……ものだぞ……』


集中先を次へ。

『ふふ、ははは……ふは……ひひ……』

天使の羽音のするキッチンへ、『視界』は移動した。
愛さえあれば、ラブイズオッケー。
しかしそこには愛も食事もありはしない。

だんだん、がんがん。
手刀貫くは一枚の板だった。
既に木っ端微塵じゃないか。


西園寺(……くっそ……)

西園寺(……ん?待って……何それ)


もうダメだ、と思った西園寺と、そして破壊を続けた『視界』が最後に見たのは、キッチンの机に置かれた鍵だった。


『誰か我をさが、して……?』


その『視界』は台所の奥の扉を開いて、なぜか外へ。


──────

行動安価。
なぜか動かないリーゼント。
↓2

ksk

もうちょっと幻視してみよう

>>172


西園寺(くそ……これじゃ大丈夫かどうかも分かんないよ)

西園寺(もうちょっと続けてもいいよね?)


再び乱れた映像はまるで壊れかけのテレビのよう。
合わせたいチャンネル、今夜のご要望に叶うだろうか。


ぱっ、と写った映像はそれなりの鮮明さを保っている。
ここは……?一階ではなさそうだ。恐らくだが二階のやつにつながったのだろう。

『プール行きたいなぁ……ぷ、ぷるる……ど……プール……ふる』

『このほ……あるかなぁ……』

明瞭とは言い難い発音は聞き取りにくく、何がなんだかである。
なにがしたいんだ、こいつ?
おもむろに、どこかの部屋に入っていってしまった。
子供部屋だろうか?

『くまちゃん』

白黒の熊が飾ってある……正直悪趣味だとしか思えない。
が、少女は、『視界』は喜んでいるようで、それを触って遊んでいるようだ。


ざざざ、しばらくの時間差でつながった別な『視界』は、階段をすり抜けてさらに奥に入っていった。
自分のいる部屋から見れば、右?いや……たぶん左側?

『我慢くらべ……といこ、うじゃ……い……』

その『視界』は何事か言いながら風呂の方に歩いていく。
何の大会を開催するつもりだ?
がば、と開いたのは浴室の扉。
しかし、浴槽の中に溜まっている水は───血のような深紅だった。

『くふ……あたたかいなァ……』


趣味が悪い。


西園寺(……あれ……)

西園寺(キッチンには誰もいない……行くなら今かな……)

西園寺(それにしても二階も部屋多くない?なんか必要なアイテムがある、とか止めてよ?)


──────

行動安価。
↓2

kskst

鍵を回収

必要なアイテムありそうだなぁ

携帯ゲーム機の回収・・・
次スレはナナシノゲエム目やね

>>175


西園寺(……ひとまず話を進めるんなら、鍵だよね?)

西園寺(っていうかいつまでもこううじうじしてらんないし!)


西園寺はついに押入から先に進むことにした。


ゆっくり、静かに出て行く外。
拝んでいた少年の姿が見えないような気がするが気のせい……だと思いたい。
だってどこかに行ってしまうような動きは無かったから。
さっさと終わらせよう。

そっと忍び足で、部屋から廊下へと出て行った。
目の前には壁、左側には廊下が続き、右側にキッチンが見えている。
天使はどこかに逃亡したようなので、今なら誰にも見つからないだろう。

そのまま廊下を横断。

壁の向こう側には応接間。きっと不良がいるのではないか、と西園寺は推察した。
たばこが付かないのだろう。
そこから動く気配はない。

キッチンには簡単に侵入出来た。

おもむろに、置かれている鍵を取る。


◆【赤い錠前の鍵】を入手。


西園寺(…玄関から脱出、は出来なさそうだよね)


不意に先ほど視界に入った玄関。
それは既に板か何かで塞がれてしまっていたのだった。
ほんとに、ツイてない。


──────


行動安価。
↓2

kskst

二階へ移動

>>180


西園寺(下は無理か!なら上に……)


ぎしっ、と足音がした、気がした、だけだ。
本当に、気のせいなのだ。

それでも、それだけでも、西園寺には有効打。


西園寺(───!?)

西園寺(行かなきゃ、早く上に!)


焦る気持ちと、滑りそうになる足。

西園寺(あいつらが……)


でも、と。
それらをぐっと堪えて、西園寺は廊下で落ち着こうとしていた。

ここで手間取れば、困るのは自分だ。

周りの音を改めて聞く。
奥の廊下からは足音は聞こえるが、こちらに来る気配はない。
風呂場からは嬉々とした声が挙がっている。
もしかして、風呂を楽しんでいるのだろうか?
あの風呂場は汚かったな、と西園寺はひとりでに思う。

階段の上から音はあまりしない。


西園寺(今なら上れる……)


ゆっくり段差に足をかける。
後ろから追う者もいない。
今は焦らずに前にゆっくり進めばいい。

『どーな……つど……つ……』

『くまちゃん……ふふ……へひひゃ……』


子供部屋から得体の知れない笑い声が木霊している。
だが、この部屋には特別何かを取りに行かない限り、入らないだろう。
もっぱら脱出だけを求めるなら、鍵のかかった部屋でも探せばいいのだ。

階段からうっすら見えるのは、全部で4部屋だろうか?
子供部屋は奥側で、扉は開けっ放しである。


──────


行動安価。
今日はここまでで。おやすみやで
↓2

おやすみ
安価下

手前の部屋に入る

やっぱ子供部屋にあんのかな

眠る前、君の名前、何度も何度も呼んで。

さて諸君、今宵は行けるところまで行こうか?

>>183


西園寺(……このままじゃ目の前のあいつにも見つかるかもしれないし)

西園寺(とりあえず手近な部屋に隠れなきゃね)


西園寺は一番近い部屋をみる。
閉まった扉を開いた。
鍵が閉まっていない方だ。
おもむろに開け放ち、中へと。

───開いた先、謎の部屋があった。
今はもう誰も使っていないような部屋だった。
埃も少しあるようだ。

ここは……何に使われているのだろうか?


ふと、部屋の中を見るとそこにも押入がある。

ここにも隠れることは可能……だろう。


西園寺(他の部屋にも押入があればいいけど……)

西園寺(にしてもどうしよう)

西園寺(もしも、子供部屋に何かあったら?)

西園寺(……は、考えすぎだよねぇー)


──────

行動安価。

子供部屋には?
↓2

kskst

子供部屋にいるやつを視界ジャック

>>188


西園寺(視るしかない、か)


使われていない部屋の中で彼女は目を閉じる。
新しい世界を視るために。
あいつらの世界を視るために。


一瞬の静寂、そしてノイズ。


『さくらちゃんと……いっ、しょ……ふへ』

『およぎ、た、いなぁ……』


子供部屋のそいつは、部屋を見ながら何か言っていた。
部屋のどこかから取ってきたか、知らないがクレヨンのようなものを持って歩いている。
どこかに何かを書きながら、つぶやく。

『プール……ひひゃ……みんな、ミィンな……みんな、このきれいな世界が見えたらいいのに』

『ふふ……へへ、あは……』

ごりこりごりごり。
何かを書いている。何を?

部屋をあちこち見つめており───部屋には謎の熊のぬいぐるみがあるようだ。
それから?
勉強机のようなものが広げられている。
何かが書かれているようにも見えるが、一体なんだろう?


部屋の中に鍵のようなものはない。
鍵がないならまぁいいか。
無視していいのか、それとも。


そういえばさっきの鍵、何に使うのだろう。


──────

行動安価。
今いる部屋の正面にも扉。
↓2

kskst

他の視界も探る

>>191


西園寺(ん……あの女はともかく……)

西園寺(他の奴は……)


さらに探る視界。


ざざざ、ががが。
壊れかけの音を出しながら、繋がったのは外だった。

『我……む……求……殺……、が……ギガ……』


その『視界』は外に回った天使だったのか。
いや、もはや鬼だろうに。
家の周りをぐるっと回っているようだ。
外か、ならば襲われる心配はあるまい。


さらにざざざざ、と異音がした。

『……こちらにはいないようだな』

『皆、ちゃんと眠るのだぞ。夜は子供は寝る時間だ』


誰かに諭すような声を『視界』が放つ。
不気味だ。
不気味なのは何よりも、誰もいないところにそう言っているせいだ。
どうも祭壇がある側の方に回ってしまったのか、そちらの方───廊下の奥側の方で説教垂れている。

その『視界』の奥にどこかへの扉が見える。

がちゃがちゃ。


『鍵か……仕方がない……な』


どうやら閉まっているようだ。鍵?誰がしたのだろう?


西園寺(……)

西園寺(……うーん……)


──────

行動安価。
ヒントがいる時はきっと呼んでほしい。
↓2

kskst

目の前の部屋へ移動

>>194


西園寺(もう……優先順位が分かんないな、腹立つ)

西園寺(ちゃんと帰れたら……あとでゲロブタけちょんけちょんにして遊ぼ)


苛立たしさすら懐かしくもある。
恐怖と困惑が支配する世界で久し振りに感じた思い。
やることがありすぎて、なにからすればいいのか分からない。
本当はやるべきことなんて、ないのかもしれないと思わされるほどに。

視界で確認した。
まだ子供部屋のやつは1人遊びに没頭しているのだ。
まだこちらには来ない、確信する。
だから、こそ。西園寺はゆっくりと移動した。

目の前の閉まっている扉に手をかける。

がちゃ……

西園寺(……鍵?早く開けようっと)


鍵を開けはなった先に待っていたのは、寝室だった。
つい数日前までは誰かが使っていたのだろう、多少雑になっている。

西園寺(うーん……子供部屋入るならあの女が邪魔かぁ)

西園寺(それにしても何でこの部屋、鍵かかってたんだろ)


西園寺(アレ?ここにも押入あるんだ)


──────


行動安価。
なるべく自由に。

↓2

入って鍵閉め

>>197
>>196


西園寺「……おっと」

忘れないうちにやっておこう。
すぐさま扉を閉めた。

子供部屋の方で何か、動いた気配がしたがまぁ気にしない。
今更あれこれ悩んでも仕方がないのだ。
何かをしたら何か結果が出る。
なんだってそう。いつだってそう。

扉を閉めたから反応されたかもしれない。

西園寺(開けられたらイヤだな)

ついでに、その扉の鍵を閉めた。

西園寺(……これでここには誰も入ってこれないわけよね)

西園寺(んで……なんなのこの部屋)

西園寺(寝室……だよね?なんか前まで使われてたみたい)


生活の臭いがまだ残っている部屋だった。
つい昨日まで誰か寝ていたのではないだろうか。

暗い部屋の中を見やる。
なぜだか、電気は付かなかった。
付けられないようにされているのだろうか?
分かりやしないが、仕方がない。目を凝らす。

西園寺(……ベッド……押入)

西園寺(使い捨てみたいになってる……化粧台)

西園寺(ベランダは開けっ放しなわけ?ああ、こっから外出られそうかも)

西園寺(鍵されてた事にはお礼言わなきゃいけないか)


部屋の中に何か使えようなものは……今見られる範囲の中には、何もない。


──────

行動安価。
ハイドアンドシーク。
↓2

kskst

押し入れみよう

>>200


西園寺「……んー……と、」

不自然だ、と思った。
西園寺の目に映ったのは、押入。
何でこんな部屋に?
思えば何でも何もないのだ。そういう家だから仕方がないよ、くらいにしか言えないのだ。
それでもなぜだか、西園寺にはこれがどうしても気にかかった。

西園寺(入ってみようかな)

ほんの気まぐれか。
あるいは、無限に続いたループが作り出した、違和感と既視感の固まりなのか。

果たして西園寺は、押入の中に入り込んでいた。


さすがに鍵を開けられる事はないだろう。
このままこの押入で黙っていれば、静かに生存できるかもしれない。

けれど、それはいつまで?
人間が水なしで生きられるのは、3日と言われている。
なら自分はここで体力を使わないように気を使っても、たった3日くらいしか時間稼ぎが出来ないじゃないか。


西園寺(……もう、手遅れなのかな。)


何をするにしても、絶望ばかりが彼女に襲いかかっている。
これでは、もう何をしても、上手く行く気が───



ちゃりんっ


西園寺(?)

ふと、押入の中で何かを見つける。
光明なのか、それともがらくたなのか。
たぐり寄せて、眼前でもう一度かざした。
光はほとんどないからか、光ることはなかったが、それは見たところ鍵だ。

また、鍵だ。


西園寺(これは……ど、どこに使えばいいのさ……)


◆【小さな銀の鍵】を手に入れた。


──────

行動安価。
↓2

kskst

幻視で屍人の現在地確認

>>203


西園寺(この寝室もわざわざ鍵がかかってた!ってことは)

西園寺(多分この家のどっかに使うんだよね?よ、よし……)

西園寺(歩き回る前に、まずは……)


ざざざ。
乱れ飛ぶ電波障害。


『タバ、コ……うう……あが……』

1人は応接間。


『かいみん……かいべ……ん』

1人はこれからトイレに。 


西園寺(よし、こいつがトイレ入っちゃえば見つからないよね)


『はあ、はあはあはあはあ……』

外に出ていたひとりは、やっと帰って来たようだ。
これからキッチンを通って、最初の居間に戻ろうとしている。


『どな……ど……つ……くひひ……けひひ……』

1人はまだ子供部屋だ。


西園寺(こいつには、この部屋を出るときに見つからなければ御の字)

西園寺(もうひとりは?あれ?もうひとり……いたよね?)


ざざざ。探し出す、そいつの視界。
数秒のラグの後、その『世界』は広がった。


『へへ……お手……お、おて……へひ……』

そいつは何かに話しかけている。

『ひゅう……ヒュウヒュウ……はあはあはあはあ』

話しかけられた何かは反応している。

『かわいいねぇ……ふふ、かわいいよぉ』

『が、かわ、ぎ、が、ブブブブぶ』


そしてそいつは、とん、だ……飛んだ?
犬じゃない?いや、なんで、どうやって、とん……だ……?

『視界』が動かないので、どこに行ったか分からない。


西園寺(……目下困るのは子供部屋だけ……だよね?)


──────

行動安価。
↓2

kskst

羽根屍人だー、うわぁ…い。(どう足掻いても絶望感)

廊下に続く部屋まで戻って様子を伺う。

>>206


西園寺(ああ、くっそ!)

西園寺(……手当たり次第に行くしかないかな?)


西園寺(そうなってくると、下に戻りたい、けど……)


と思う西園寺と、周りのテンポが合わない。

子供部屋の影が、ちょうど廊下に出て行った音がしたのだ。


『いま、いくよぉ……』


西園寺(!)

西園寺(ってことは、子供部屋が空く)

西園寺(なんのために?)

西園寺(……やつらの行動には一定のパターンがあるんだったっけ)

西園寺(ってことは次の行動パターンに入ったって事?)

西園寺(じゃあ次は……黙ってたらまたみんな居間に集まるかな) 


思案する。
思考する。
とにかく、パターンにハマっていることを思い出す。

つまり、このまま外に出れば一発だ。

とりあえずは押入を出た。

さて、これからだ。
きっと全員一度、居間に集まるだろう。
それからどうするか、だ。


西園寺(……)

西園寺(冷静にならなきゃ……)


──────

行動安価。
ルーティンワークでした。
↓2

空いたのを見計らって子供部屋散策

>>209


西園寺(もし何かあるなら……)


とたとた、階段を降りる足音がした。


西園寺(……うん、今だね)


死人が去ったのを見計らって、西園寺は廊下を移動した。
二階にはもはや無人、誰に見つかるとも不安はなかった。

さっと飛び込んだのは、先ほどまであの子がいた子供部屋だ。


血だ。


西園寺(……う、きったな……)


彼女の体から、水の代わりに噴き出した鮮血があちこちにばらまかれている。
さながらスプリンクラーのようだ。

汚い。
それ以上に、吐き気のするほどの臭いが充満している。
最悪の気分で、それでも西園寺は何かに使えるものがないかと視線を泳がせた。


西園寺(なんなのさ、あの女……)

西園寺(この部屋、壁中になんか書いてあるし……なにこれ、ドーナツ?)

西園寺(それとなんだろ……十字架かなぁ) 

ふと、一冊のノートを見つける。
それをおもむろに拾えば、やはり今や汚いノートだった。


◆アーカイブ【カモシカ学習帳】を入手。


ーーーーーーーーーーーーーーー


今羽生蛇村で流行している最先端の学習用ノート。
カモシカに関する豆知識やあらゆる事象が書き込まれているページが4枚ほど、そこから先は全て白紙である。
表紙には、朝日奈葵と書かれている。
村の人?それとも……いや、考えたくもない。

中に何か書かれているようだが読む気にならない。


ーーーーーーーーーーーーーーー


西園寺(……他には……?)



──────
 
行動安価。
↓2

カギがかかったものがないか調べる

うえ

>>212


西園寺(この部屋になんか鍵がかかったとことか……ないかな?)

西園寺(ほんと探したくないけど……)


あちこち、這わせる視線。
イヤな空気しかいない。あまりここに居続けたくはないが、ここに目的があるかもしれないと思い悩む。
足を止めたまま、部屋をさらに見回すことにした。

それにしても、だ。

西園寺は思わず溜息を吐いてしまった。
しかも、絶望の感情100パーセントで。
こんなにも、誰かがいた痕跡が残っているのに、人がいないなんて。

ましてや、先程の死体はこの家の住人ではない。
では、誰がこの部屋を使っていたのか?
答えは明白だった。
そして、その主がここにいない理由も、なんとなく分かる気がした。


西園寺(っつーか……鍵かかってそうなもんなんてない!)


ざっと見てここには鍵をかけられる場所すらなさそうだと察した。
机の棚にまでも、鍵穴が存在していなかったのだから。


どわっはっは、階下から聞こえてくる笑い声。
きっとまたあの何も写らないテレビを見ながら、仲間達は笑っているのだろう。

動きが一周したのだろうか。


──────

行動安価。
↓2

ksk

さっき視界ジャックで見たとき鍵がかかっていたところへ行く

続きはまた明日。

>>215


西園寺(鍵……そういえば、使えそうなとこが一ヶ所だけ)

西園寺(さっき廊下の奥の方で……あったよね、開かないところ!)

西園寺(そこの鍵だったりしないかな……)

手に取った小さな鍵を握りしめる。
それでそこが開けて、何があるのかは分からない。

決意した。
そこに行こう。
しかし、これから動いて大丈夫なのか?

西園寺(……大丈夫、落ち着けばいいんだ)

西園寺(あいつらは居間に一度集まって、テレビを見てから各個動き始める)

西園寺(廊下の一番後ろまで回ってくるやつらの行動ルートにかち合いさえしなければ!)


そっと開いた扉。
廊下にはやはり誰もいない。階下のみが、普段と同じような生活臭を醸し出している。

足音に気をつけて、階段をゆっくり降りていく。
足が滑りそうになりながら、もたつきそうになりながら。
倒れそうなのは、蓄積した疲労とこの恐怖のせいだ。

一階までたどり着き、居間の側を通りかかって───


『料理の支度をしよう』


次の、ループか。


西園寺(……だ、大丈夫。焦らずに歩けば……)


──────

行動安価。
意表を突いて。
↓2

kskst

移動続行

あっぶねえ

タバコ探してる動かない奴に視界ジャックしたっけ?
子供部屋になさそうだし、その五体の中でゲーム機持ってそうなのはそいつか拝んでるやつくらいだと思うんだけど

>>219


忍ぶ、足音。
歩くだけの恐怖など、もう二度と味わいたくもない。

西園寺(……進もう)

西園寺(今止まったら、その方が危ないもんね)

危険な域はするりと抜けて。
西園寺はこそこそ、しかし確実に廊下を突っ切ることに成功していた。
背後でわらわら、話し声はまだ続いている。
なんならこの先の廊下は、拝んでいた部屋と隣り合わせである。
ふすまで仕切られているとはいえ、何かすればすぐにバレてしまうことは明白だった。


にしても、気がかりがひとつ。

拝んでいた少年はいつ外に出て犬小屋へ?


西園寺(……今はそんなのどうだっていいの)

西園寺(確実に前に進む……今はそれだけでいい)

西園寺(大丈夫。廊下の先だし、こっちにはまだ誰もいない!)


ぎしぎし。
軋む廊下の板が憎い。

それでも、西園寺は目的の場所に後一歩まで迫っていた。


『ふふ……ふふふ……』


ふすま越しに、少年の声が聞こえてくる。
まもなく料理も再開されるだろう。
逃げ道はあるのだろうか?
それとも、この中になにかある?


西園寺(……)


──────

行動安価。
↓2

kskst

そのまま奥の扉を開けて中へ

おつ

世にも奇妙な名前欄。やるよ。

>>224


西園寺(……あー、もう!)

西園寺(迷っても仕方がないんだっての!)

西園寺(……行こう)


足を、のばす。
ゆっくりと前進。何が待っているかなんて、まだ分からない。
だけれど、止まっていてあいつらに捕まるよりもマシだろう。

足音に気をつけながら、進んだ。

前方の扉は酷く簡単に手が届いた。
鍵穴に小さな鍵を差し込み、回転。
小さいかちゃり、と言う金属音の後に、軽くなった感触がした。

扉は開いた。
横にスライドさせて、中をこっそりとのぞき込む。
なにやらごちゃごちゃしている、ような。


ドンッ!


西園寺(!)

西園寺(……もう始まったの?)

西園寺(急がなきゃ……)


進入、恐怖の暗闇へ。
中にはいろんなものが転がっている……中に何か使えるものはあるだろうか?

そっと、後ろ手で扉を閉じることも忘れなかった。


──────

行動安価。
時には起こせよムーブメント。
↓2

ウォーウォウォーウォウォートゥナーーイ
ksk

漁る

>>229


西園寺(中を見て見なきゃ分かんないって……)

西園寺(はぁ……ええと)


乱雑な場所だ。
物置だったのだろうか?
棚やらなにやら、いろいろと置かれている。

暗くて足下も見えにくいが、おんぼろな場所だってことはよく分かった。


西園寺(なにがあるのかなぁ……)

がさがさ、ごそごそ。
おぼつかない手つきであちこちまさぐってみる。
しかし、なにがあるやらないやらよく分からない……。


ふと、紙のようなものが触れる。

西園寺(……なに?本?これ……)

引っ張り出すそれは、古ぼけた一冊の本だった。
マルチーズ……?


◆【いぬのほん】を入手。


──────

行動安価。
↓2

kskst

さらに漁る

>>232


西園寺(こんなのなにに使うのさ!)

西園寺(ああもうっ、なんか使えるものないかな)

西園寺(ええと……ええと……)


あちこち見やる。
そんなに大きくもない物置なのになんだって乱雑なんだ。
さらにがさがさやりながら、西園寺はこの現状に飽き飽きしていた。


西園寺(……そもそもどうしてあんな変なのから逃げなきゃなんないのさ……)

西園寺(もういいんじゃないかな……)

西園寺(本当はそんなに悪い人じゃないのかもしれないし)


麻痺していく。
どんどん脳味噌が焼き切れそうになっていく。


西園寺(もういいのかな)

西園寺(おねぇもいないし……わたし、頑張っても……)


ぎしっ!


西園寺(……外で誰かが……)

西園寺(もしかしてあの……きょーだい、とか言ってたやつかな)


ぎし……ぎしぎし……


西園寺(……近付いてきてる)

西園寺(……)


──────

行動安価。
2連続1で若干マイナス。
↓2

息を潜めよう

>>235
>>234


西園寺(……)

西園寺(もう、いいよね)



「ごめんね」


確かにあの時、小泉真昼はそう言った。


最後に思い出した、その言葉。
どういう理由でそんなことを言ったのか、きっと彼女は理解していたはずなのだ。
脳裏に浮かんだ、彼女の言葉。
西園寺を気遣いながらも、それでも最後まで一緒に居られずに、だからこそ囁いた言葉。


西園寺(……ああ、そうだ)

西園寺(わたしは───)




がらり。
開いた扉。

『……誰も……いないな……』

『こども……ね……るじか……んだぞ……』

ぎしぎし、軋む板。
ぎろりと扉の奥を、のぞき込む陰がいた。


西園寺(……はぁっ……はぁーっ……)


数分?数十分?

長い沈黙の後、その扉は再び閉められた。


西園寺(……見つからなかった……)

西園寺(棚の後ろに隠れてただけなのに……目が悪いのかな……)

西園寺(暗いところ……見られないのかな……)

西園寺(押入とか……物置とかなら……見つからない?)


──────

行動安価。
絵が下手。
↓2

kskst

もう少し探す

>>238


西園寺(……)


全てが終わったあとで、西園寺はやっと息をした。
大きく胸を膨らませて、その小さな体に酸素を巡らせる。


西園寺(……ふぅー……)

西園寺(とにかくもっと探さないと……なんか使えるものがないかどうか……)

西園寺(……ん?なにこれ……)


がさがさ、と探す中で見つかるのは、箱のようなものだった。
木で出来ているのだろうか。
なんだか堅くて、それに……


西園寺(でもあんまり重くないな)

さわりながらあれこれ考える。
なんだか開きそうだけど、開けられない。
よく見ると、ぼんやり、うすぼんやりと光っているような気もしている。

けれど、これが何なのかはよく分からなかった。

西園寺(何かに使うのかな?)

西園寺(……とりあえず拾っとこう)


手に入れた木の箱をそのまま懐に。
ところで手に入れた犬の本だが、なにに使えばいいのだろう。
この木の箱もそうだけど、拾った価値はあるのだろうか……?


西園寺(もう使えそうなものはないし……うーん……)


──────

行動安価。
↓2

幻視

>>241


西園寺(……っ……)

西園寺(もう……どうしたらいいかわかんない……!)

西園寺(幻視、する!)


再びざざざざざ、荒れる視界、収まらないうずき。

さあどうしたものか?
探し出そうとしているのは、見えないものだけど見たいもの。



『火が……ち、ひひ、ひぃ……』


ばっ、と『視界』に写ったのは灰皿とたばこと、そしてライターだった。
彼は根気よく、ライターを何度も擦っている。
刷っても、擦っても、吸えない。
火がつかないのだ。

きっとライターにオイルが入っていないのだろう。


『……き、きひ、ひひ……』

そいつは突然立ち上がった。
そして、部屋をうろうろ、虚ろな目で歩き始める。
応接間の端っこには何かが置いてある。
タンス、だろうか?その上にひび割れた鏡。

『オレは……つよい……強い、よ……』


髪の毛を弄ったり、拳を握ったりしながら呟いている。

そして───その反対側、入り口よりもさらに奥───そこに、何かが落ちている。
それはまるで近代的なおもちゃだった。


西園寺(……なにこれ)


──────

行動安価。
さて、使うのは?
↓2

【いぬのほん】で誘導

>>244
>>243


西園寺(……この本)

握りしめる【いぬのほん】。
もしもこれで誘導できたなら、きっと中でも安全だ。
ではどうしよう?まず自分に気づかせる必要があるか?

いや……そんなことをすれば、ほかの者にも見つかる可能性がある。


念のために廊下をうろつくやつを確認したが、今は風呂にいるようだ。
これならまだマシだろうが、他のやつもうろついている。
それを考えれば、あまり余裕はない。


西園寺(……もうやってみるしかないか……!)

一路、応接間へ。
その間に見つかるようなことは今はない。
けれど恐ろしいのはその後だった。

西園寺(……扉を開ける……?)


部屋の中で、そいつはまだこちらに気づいていない。
ほんで誘導するためには、どうしたら?


──────

行動安価。

現在、応接間のやつは扉から見て左奥のあたりで背を向けて髪の毛を弄っている。
機械みたいなものはその真逆、扉から見て右奥の床のところ。

誘導するためには、まず本にきづかせなければならないが……。

詳細な行動安価で成功率上昇。

↓2

本日ここまで。

kskst

身の隠せる場所を確保した後に廊下の応接間と逆側に本を設置、木の箱を叩いた音で誘導して身を隠す

おつ

この世にいるのは良い子だけ。

やるよ。

>>247


判断は常に一瞬で。


西園寺は警戒を最大限に高めながら全体を見回した。
隠れられそうなところは……少々遠いが、キッチン、次いで最初の押入くらいか。
どちらもテンポがよく上手く行けば、どうにでもなりそうに思える距離だった。
何より、周りの他の者に気付かれなさそうなのは残念だがその辺りしかない。

西園寺(……いや、もっといい手があるはず)

西園寺(賭だけど、そうするしかない!)



かんかん

軽快な木の音。


『!……ぁあ……?誰だ……?』

ごそがさ、何かが動く音がする。
次いで扉は開いた。


西園寺を隠すように。


『! ひ、ひひゃ、ちゃく……ちゃっ……く……!』


距離を離れず、かつ敵に見つからない場所。
それを、西園寺は扉の開く側にしたのだ。
かなり危険な賭だが、西園寺は見事にそれに打ち勝った。

そのまま足早に室内へ。
中に落ちているのはこんな、古い部屋に似つかわしくない新しめのものだった。

それを何に使うのかは西園寺には分からないままで。
けれども、それが何かの鍵になるのではないかと何となくそう思っていた。


◆【携帯ゲーム機】を入手。


あとは悠々自適。
誰にも見つからずに、スタート位置である押入に舞い戻った。

全てが、一番最初と同じ状況になったのである。
ただひとつ、廊下に男が立ちっぱなしになっていることを除いて、だが。



──────

行動安価。
場所がなかったけどコンマ良好のためこうなりました。お許しを。
↓2

ループが元に戻るまで待機

>>251
>>250


西園寺(で、なんかわかんないけど、これを拾ったから……)

西園寺(何もする事はないよね。あとは脱出するだけ)


わはははは、と外から声がする。
おそらくまたループし始めたのだろう。
学習しないやつらめ。


西園寺(待つ……!とにかく、根気強く待つしかない!)

西園寺(それで全員がこっからバラケたらそれが勝負時だよね!)


果たして、西園寺の望みは存外早く叶ったのだった。

『私、上に行くね!』

始まったのだ。次のループが。
呼応するように何人もが部屋から飛び出していく。


西園寺(……よし!)

念を入れて探り当てるチャンネル、廊下の男。

いくつかの雑音の後に見えた『視界』は、犬の本を片手に部屋の中に引き返していた。
テーブルの上に灰皿と本が、並べて置いてある。


西園寺(おっけー!あとは脱出……だよね!)


──────


行動安価。
あとは運で。
↓2

ksk

kskst

脱出

oh……

w

>>255


西園寺(調子に乗らない!)

西園寺(あとはこっから脱出するだけ……だし)

再び、階段の上へ。
誰にも見つかっていないことを幸運に思いながら、生きる力を沸き立たせながら。

途中の階段付近の屍人が自室(?)に戻るのを見送ってから、西園寺は寝室へとたどり着いた。
開け放たれた窓、続いている出口。
がれきが貯まっており、それらを伝えば下まで降りられそうな風に見えた。

行こうぜ。

意気揚々、渾身稼動。
こんな悪夢からは抜け出さなければ。
早く醒めなければ。

さもなくば、さもなくば?



『ひよこ、ちゃん』


西園寺「───おねぇ」



部屋の外で待ち受けているのは、絶望と、

『ブブブブブ……』

羽音。


──────


行動安価。
絶体絶命。今度こそ運を!
↓2

日舞ステップで逃げ切る


oh,,,すまんかった

>>260
>>259
ナイス。


西園寺「……違う」

そうだ、おねえはこんなのじゃない。

西園寺「違う」

おねえはあの時死んだんだ。

西園寺「違う……!」


これは、小泉じゃ、ない。


『もウ、離れなイでね』


こんなの、嘘だよ。


西園寺「───」

『ぶ……』

『ヒハハハハハ!』


止まりそうな脳を、体が止めてはくれなかった。
最大限の危機察知にとっさに体が動いたのだ。

それは、普段のそれとほぼ変わりない動き。
反射で動けるほどに叩き込まれたたったひとつの技能。
【日本舞踊】。
覚えた技が、蓄えた経験が、西園寺の体を無意識に動かした。


ひゅ、と空を切る腕。

既にのばしたその先に、西園寺は居なくなっていた。
なぜって、捕まりたくなかったからだ。
受け入れたくなかったからだ。

まだわたしの戦いは、終わらないよ。





終了条件達成。



勝った

西園寺日寄子   2日目   16:28:27
      田堀/一軒家の外   



西園寺「はぁ……はぁ……」

走っていた。
宛もない。あるいは救いもない。
このままじゃ殺される!
西園寺の脳はとっくに限界を超えていた。

西園寺「おねえ……おねえ!」

ぐすっ、涙が再びこみ上げる。

『ひよこ、ちゃん……ヒヨ……こ……』

背後から迫ってくる、何か。
聞こえてくるのは、小泉のような、違うような何者かのうめき声だった。

イヤだ。
捕まりたく、ない!


祈る西園寺に、一筋の光明。
そこに現れたのは、異界よりの使者だった。


「こんなところに、あったんですね」


囁いた言葉。意味は誰にも分からないままだろうに。


「うりえん」


その言葉を最後に、西園寺の意識は一度途絶えた。

日向創    2日目    19:25:25
     大荒戸/屍人ノ巣     



日向「これでどうだ!」


数枚の板を剥がし、その巣の有様を全て壊してやった。
全ては希望のため、全てはこの世界に神を降ろさせないため。

光が射し込む場所に【堕辰子】は降りられない。

彼らの習性とまた同様に、堕辰子は光に酷く弱かった。
だからこそ降臨の儀を執り行っていた場所は真の暗黒に浸されるべきで、こうして秘匿されていたのだ。

なのに、だのにどうして、日向創はここに単身やってきた。

取り戻すために。
倒すために。
全ては希望のために。


日向「七海を……返せ!」


それは約束の前の出来事。
全てを壊す前の、青年の姿だった。

チャプター選択。

デモ

◆十神白夜   2日目   22:22:22
◆終里赤音   3日目   00:07:03
◆日向創    2日目   13:34:05
◆澪田唯吹   2日目   18:40:52


プレイ

◆西園寺日寄子 3日目   02:25:08
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)


そろそろ見えてきた、終わりが。

十神

十神白夜    2日目    22:22:22
      大荒戸/交差点    


「僕はやるべきことをやる」

対峙した、醜い体。
どうしたらそうなれるのか、と鼻で笑い飛ばす。

「……威勢だけはいいな。だが、何をするつもりだ?」

「僕は、」

「何だ、言ってみろ。今まで己を持つことすら出来なかったやつが、何をするのか」

「……僕は」

うつむく陰に追撃の手を緩めない。

「それにだ。お前は勘違いをしている」

「勘違い?」

「これは十神家の、選ばれた血筋の人間のための戦いだ。あの化け物に屈さないための」

「……」

「俺はやつらのようにはならん。そして、じゃまなものは全て切り捨て、俺だけが生き残ってやる」

「……、……」

「この非常事態だ。この世界に人間は俺だけでいい」

そう言い切ってから、拳銃を構えた。
しかし、向けたのは自分だけではない。


「……、……お前の考え方は分かった」

「……?」

「だが、俺はそうはならん。気付いたんだ、やるべきことに」

「やるべき、こと?」

「そしてそのためのじゃまをするなら、貴様も───」



「さようなら、十神白夜」


最後に残ったのは、一発の銃声だけだった。

チャプター選択。

デモ
◆終里赤音   3日目   00:07:03
◆日向創    2日目   13:34:05
◆澪田唯吹   2日目   18:40:52

プレイ
◆西園寺日寄子 3日目   02:25:08
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)

失い続けてしまうから。直下選択

今日ここまで。

おやすみ

終里

また会おうね、ってつないだこの手が、暖かいんだから。

あたたかいのだからぁ!

終里赤音    3日目    00:07:03
      折部/折部分校    



見つけた。


終里「……あ」


見つけてしまった。


終里「おい……なんだよ、それ……」


見つけてはいけなかったのだ。
だって、そこに居たのは、彼女が望む姿では無かったから。


終里「なんでだよ……おい……」

『ぎ、ギギギギギ……ぎ……』

終里「おい……おい、オッサン……!」

『チキチキチキチキチキ……』

終里「何でだよオオオオオオオオオッ!!」


慟哭。
誰にも聞こえない、叫び。


『……お、ワリ』

終里「!」

『ぎ、ぎぎ……が……』

終里「……おっ、さ、ん」


伸ばされた腕、柔肌、そして、静寂。

貫かれたのは終里の体だった。


終里「……え……」

『ワシが、そ……だテ……』

終里「……オッ……サ、ん……」


そして何かが終わった。

チャプター選択。

デモ
◆日向創    2日目   13:34:05
◆澪田唯吹   2日目   18:40:52

プレイ
◆西園寺日寄子 3日目   02:25:08
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)

瞳の奥にある、私の大きな野望。
直下

日向

日向創    2日目   13:34:05
     大荒戸/交差点の先   



「迎えに来たわよ」


その一言が鼓膜をふるわせた。

日向「!?」

七海「! 離れて、日向く」


声と同時、現れたのは絶望への使者。
この世界を、ループへと導く元凶。

繋いだはずの手、ふりほどかれる刹那の時間。

日向が振り返ると、既に七海は捕らわれていた。


八尾「悪いけど、私の計画は邪魔させない」

日向「……な、なみ……?」

七海「……」

八尾「この子は私の為に、死ぬの」

七海「……」

日向「七海を……七海を返せよ……」

八尾「できない話ね」

日向「七海を返せッ!!」


飛び出す日向。
けれど彼を拒んだのは、いくつもの障害だった。


『う、あああ……』

『ぐおおお……』


日向「く……屍人!?こいつに従ってるのか!?」

八尾「私の邪魔をしないで」

日向「どけ!七海が!七海が……!」


七海「ごめんね」


風に消えた言葉。
それが、日向に届くことはなかった。

チャプター選択。

デモ
◆澪田唯吹   2日目   18:40:52

プレイ
◆西園寺日寄子 3日目   02:25:08
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)

そんなん、どうだっていいから。
直下

澪田

澪田唯吹   2日目   18:40:52
     羽生蛇鉱山付近   



澪田「……しずか、っすね」

山田「ええ」

澪田「実は唯吹達以外みんな、死んでるとか」

山田「そんな事言うの止めてください」

澪田「……ごめん」

山田「気持ちは分かります、けどね」

澪田「……」

山田「……」

澪田「……」

山田「……」

澪田「……このままじゃ、なんも進まないっすよ」

山田「……ええ」

澪田「このままでいいんすか、一二三ちゃん」

山田「でも、澪田殿」

澪田「唯吹達に出来ること、ないんすか」

山田「……」

澪田「……」

山田「……ないんですよ」

澪田「!」

山田「なぜって、僕達は選ばれなかったんです」

澪田「え?」

山田「主人公に」


山田が吐き捨てるように言っているさなか、そらはまるで朝の日差しのように光っていた。
意味までは誰も分からないままだった。


澪田「……まぶしい、っすね」

山田「これが希望の光ならいいんですけどもね」

澪田「そう言う時は信じようよ、一二三ちゃん」

山田「希望を、ですか」

澪田「ううん、自分を」

山田「……自分を」

澪田「うん。自分を、ここから生還できる自分を」

チャプター選択。

プレイ
◆西園寺日寄子 3日目   02:25:08
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)

終了条件2を無視しようかどうしようか。
直下

西園寺

西園寺日寄子  3日目   02:25:08
       屍人ノ巣内部    


脳内は警戒音が最重点だった。


西園寺「……ああ、もううざい!」


変な敵がわんさかいる。
空の雨は止まず、そして不完全ながらも神までもが降臨している。
こんな場所から逃げなければ、西園寺の未来は、もうない。

何でここにきたのか?

言われると、説明が難しい。
とにかく言えることは、敵のもくろみを破壊したと言うことだった。


それでも不完全な神を呼び出した彼女らには驚くしかないのだが。

西園寺「とにかく……こっから出なきゃ……!」

先に進むほかないだろう。
しかし、彼女が行く先には大工が待ちかまえていた。


『なおさなきゃ……なおさなきゃ……』


壁を叩く屍人が一人、壁を叩いたり時折あちこちに歩いたりしている。
屍人が見ている壁には矢印のような看板が付けられているようだが、よくわからない。
あいつをかわして逃げなければ。
だが、逃げられそうな場所は、壁を叩く屍人のすぐ足下にしかないのだ。


──────

行動安価。
ご存じの方はご存じのルートで生きます。
↓2

kskst

隠れられそうな場所に移動してから幻視でパターン把握

>>285


どうするべきか?
ひとまずは幻視すべきだろうか。

西園寺「……とりあえず、見なきゃ」


数秒の沈黙。
ざざざざ、うるさい音の後に見えたのは狭い『視界』。

どうやらまだあいつは、二足歩行を続けているようだ。
両手でトンカチと釘を持って板を打ち付けている。

今居るところ以外には、隠れられそうもない。


ちっと舌打ちを打った。
ここで相手の出方を伺うしかないのだろうか。

どうやらそいつは壁を打ち付けながら、時折そこを離れてどこかへと逃げていくようである。
その先にあるのがあの看板のところで、看板よりも先は二股に分かれているようだ。
どちらも行き止まりのようだが、看板は矢印が片方の道に向いているようである。

あの看板を弄ることが出来たら、どちらかに誘導できるだろうか?


西園寺「……あいつは」

西園寺「壁打って、ある程度してから歩いて行くのかな……」


──────

行動安価。
早いけど今日ここまで。あたたかいのだから。
↓2

乙乙
タイミングを見て看板を弄る

ue

落とせ、その腕の荷物を、さ。


やっていくよ。

>>288
>>287


西園寺「……そっか、あの看板」

ひらめいた。
あの看板を見ている。
そして、矢印が向いた方向に少し歩く癖がある。
ならどうしたらいい?
誘導される方向を変えてやればいいのだ。
その先がただの通行止めならまだしも───


西園寺「!」


行動が決まってからの西園寺は早かった。
屍人が板を打ち付けている間に、さっと看板へと近寄る。
そして看板が止められているくぎの一つを、ジャンプして抜き取った。


がちゃん!

西園寺「よし!」

看板は壁に張り付いたままくるっと回転。
今まで指していたのとは逆方向を指している。

これなら逃走できそうな気がした。
今まで矢印が向いていた方の道を見ると、今ならば遮蔽物に出来そうなポリバケツがひとつ。
その背後に隠れて、様子をうかがうことにする。

すると狙い通りだ。

『いう、ああ……』

すたすたすた……そのまま壁打ち屍人は奥へと歩いて行ってしまった。
どこまで行ったのだろう……?しばらく戻ってきそうにない。


西園寺「……これで先に行ける?」

ふと、足下に気付く。
なにやら、ぐちゃぐちゃしている。なんだかまるで、これでは、肉の塊の、よう……な……。

西園寺「───ッ!」

吐き気を堪えた。


──────

行動安価。
百年戦争。
↓2

kskst

穴を潜って先へ進む

コンマ神様の思召しだ…

>>292
特大



西園寺「……ッ!」

声を殺す。感情を殺す。
ここで騒げば何もかもが無駄になる。
だからこそ西園寺日寄子は喉を、口元をしっかりと閉じた。
むわっと、漂う鮮血のにおい。
間違いない、この肉塊は人間だったのだろう。

ところどころびくん、と震えたりしているようだが、これが何かまでは分からない。

西園寺「……あ、う……」

足が震えて立ち上がれなくなりそうになったが、それでもなんとか立ち上がる。
進む勇気は無くなりそうだったが、脳内に響いたのは小泉の声だった。

……おねえ。

まだ死ねない。まだ立ち止まれない。


足下に何かが落ちている。……汚いが、とりあえず拾うか。


◆アーカイブ【眼鏡拭き】を入手。


ーーーーーーーーーーーーーーー

最先端で洗練された最高級のものを作り続けるブランド【ファネル】の眼鏡拭き。
わざわざ眼鏡拭きひとつにブランドものを、と思われるかもしれないが、これはブランド抜きにしても最高傑作である。
裏地に使われたマイクロファイバーは抗菌作用を持ち、眼鏡の表面をレンズ含め隅々まできれいにすることが出来る。
また、表地には目に見えないほどの微細な傷にとけ込む特殊な素材を使用。
それにより、眼鏡のレンズを常に新品同様に保つことが可能となった。

ーーーーーーーーーーーーーーー


西園寺「……行かなきゃ……」


前進の覚悟を決めた西園寺は、前に進むことにした。
自分でしか通れなさそうな小さな穴を、滑り抜ける。

穴を抜けた先は、雪国ではないが意世界ではあった。
ちくしょう、思わず漏れ出すスラング。
あの髪の長いおにい、次に会ったら股間蹴りつぶしてやる。

助けてくれたと思っていたのに、連れてこられたのはなんて場所なんだよ。

痛みと怒りが怒髪天。

しかしところが、彼女が休めるような場所はまだまだないのだった。
理由は簡単だ。
西園寺が出た場所は、道のようだったが道ではなかった。


西園寺「……なんなの、ここ……!」


まるで室内に迷宮でも作られているよう。
空も見えず、地面もあるようでなく、周りには何の素材か分からない壁があちらこちらに点在している。
元々ここはただの町だったのだろう。
それを覆うようにして、違法建築のオンパレードだ。

とんだ呆れた町おこしだな、西園寺はそう吐き捨てた。


西園寺「こんなの何がいいのさ……!」


穴から抜けた先は、右にも左にも、前にも道が続いている。
果たしてどこが正解なのか、彼女自身もう分からない。

それより、なにより、ここはどこなのだろう?
敵はいないのか?
味方はいないのか?


孤立無援の戦いはまだ終わりそうもない。


──────

行動安価。
↓2

幻視で屍人の数を把握

>>297
>>296


西園寺(……まずは敵を!)

幻視を選んだ。
ひどく的確な判断だっただろう、彼女にしては。
その場に敵が居ないことを確信してから彼女は目を閉じる。


数秒の、タイムラグ。



『ハアハアハアハアハア……』

その『視界』はひどく低かった。
地面をはいずるように動いている。
ずりずり、すりすり、地を這いながら動いている。

そいつは一体どこに向かっているのか、分かりやしない。
あちこち歩き回ったり、時折一軒家的なものの扉を見たりしているようだ。


そして、もう一つ。
その家らしき場所にいるらしい、二足歩行の男がひとり。

『……、……』

うろうろしているようだ。
家から出る気配はない。



西園寺(……うーんと)

西園寺(この道の奥に居るみたいだけど、どの辺りにいるかがわかんないし……)

西園寺(みぎかなぁ、ひだりかなぁ……)

西園寺(……あの低い視線のやつは……多分、左側の奥……だと思うけど)

西園寺(一軒家……かなぁ……どっちが出口?)


迷宮、迷い込んだが最後だろうか。


──────


行動安価。
迷っている。
↓2

kskst

右に行こう

>>300


西園寺(……無理にあの変なののところに行く必要はないよねー)

西園寺(ってことで、わたしは右に行こうかな?)


西園寺の決断はやはり早い。
その場から右に見える道を進むことにした。
相変わらず入り組んでおり、その両側には見栄えの変わらない壁がずっと続いている。
しとしと降る雨がここまで届いていないのが唯一の救いだった。

しかしなぜだろう足下は妙にしっとり、濡れている。
誰がどうしたのか、何が起きているのか、これだけでは分からない。

数分も歩かない内、その道の先に一軒家を発見した。
おそらく、これがさっきみた二足歩行の男の行る場所だろう。

この一軒家を迂回したいが、しかし時間をあまりかけたくもない。
どこの道がこの一軒家を避けられる道なのか、全く検討もつきやしない。

よって、抜けるのならこの一軒家を一気に突っ切るのが早いだろうとそう思えた。
どうせ中にいるのはたったひとりだろうに。


西園寺(それとも……道を戻って、違う道を探す?)

西園寺(……この一軒家の壁にもなんか穴が開いてるから入れそうかな?)


──────


行動安価。

慎重に。
↓2

ksk

穴を潜る

>>303
>>302


西園寺(……回り道してる場合じゃないか)


一軒家を突っ切る決意をした。
西園寺はその穴をさっと潜り込んでいく。
中に敵が居るのは分かっていた。
分かっていたが余裕もなかった。

入り込んだ一軒家内部はとにかく真っ暗だった。
そもそも太陽の届かない場所にいるのだから、当たり前と言えば当たり前なのだが。

それにしたって暗すぎる。


西園寺「んと、ここは……」

廊下の合間に出てきてしまったようだ。
玄関までは少し遠い。

西園寺「……ん……」

あちこち見回す。
左は扉、右は廊下が続き、すぐ折れ曲がっている。
目の前は……木の壁だ。腐っていそうだが、ちゃんとそこにあった。
この一軒家もよく見れば埃っぽいし……古いものなのだろうか?


西園寺(どっかから湧いて出てきたの?)

西園寺(それとも最初から?こんな家あった?)

西園寺(……でもなんか……)


──────

行動安価。
遠くから呼ぶ声。
↓2

ksk

左の扉を調べる

>>306
>>305


西園寺「……こっちの扉には何があるんだろ……」

いそいそと扉の方へと向かっていく。
その中に何か決定的なものがあれば、と少し願っていたせいだ。
助かるのならば、神様仏様!
そんな思いを胸に開いた扉の先には、


人の形のものがひとつ。


西園寺「!?」


ただし、なぜだろう?
ベッドのようなもの?に、杭で打ち付けられている。
まるでそこから動かすことを禁じられたように。
自らの動きを封じられているようだった。
時折、もそもそ、と意志を感じさせるような動きを見せている。

正直不気味以外の何物でもなかった。

だがこれがあったからとて、何でもない。

杭が体を貫いているのだ。
自分を襲うことはないだろう。
しかしなぜこんなところで?

彼女にもまた不思議でならなかった。


西園寺「……な、なんなの……こいつ……」


部屋の中に有用そうなものはない。
また、ここの窓はすべて木の板で覆われており、ここから出られそうにはない。
押入はあるが……この埃っぽさだ。
中に入ったらきっとくしゃみが止まらなくなるだろうなと思った。


西園寺「……う……」

そいつに触れたくはない。


──────

行動安価。
進むべきか?それとも。
↓2

ksk

そっ閉じしてから慎重に廊下を進む

尋常じゃないファンブル出す所だった……

>>309


西園寺「……」

触れないでおくのが親切だろう。
こいつは体に杭を打ち込まれている。
それだけ、ここから動かしては危険な存在なのだろう。
そう思うことにしよう。

西園寺の足はそっと部屋の外へと出て行った。
結局、進める道はひとつしかないんだ。
こうやって分岐があったとしたって、迎える結末はいつだって同じ。

廊下をゆっくり進むことにした西園寺が、その果てに見たのは───リビングだった。

西園寺(! 廊下の先に……居間かぁ)

居間からはいくつか廊下が別れていて、それがキッチンや階段に続く道になっている。
ふ、と。
自分からみて右側から物音がした気がする。

さっきの屍人、だろうか?

西園寺(……なに?)

確かあの時確認した感じでは、室内をうろうろしているだけだったはず。
しかも決まったルートをくるくる回っていたような。
今現在、居間から見て右側にいるのだから……ふと思う。


西園寺(って事は右側に玄関はないのかも)

西園寺(あいつがうろうろしてるところに、玄関無かったしね)

西園寺(隠れられそうなところはあんまりないなぁー……どっちにしろ左側かな)

西園寺(居間はテーブルが置きっぱで、ソファもある。ソファと壁の間に隙間もありそうだから最悪ここに隠れられる……かな?)


──────

行動安価。

今宵はこの辺りで。明日はダンガンロンパ5周年。
↓2


慎重に左の方に行こう

おやすみ

コンマ神西園寺に優しいな

瞳の中のギャラクシー。
点呼。

五周年を盛大に祝っているのかと思ってました。

>>313
>>312


西園寺(………うん、左側に行くしかない)

西園寺(そっちに行けばきっと外に出られるよね)


足は止まらなかった。
西園寺の決断、それはそのまま左に行くこと。
果たして、決断は非常に良い結果を生んだ。

リビングの左側、続く廊下の先は玄関だった。
都合がいいことに、玄関はまだ板で打ち付けられておらず、開けそうだ。
いわゆる押して開く扉ではなく、引き戸だった。


西園寺(!)

西園寺(………罠みたいな感じするけど………)


それでも渡りに船。
これを使わない手はないだろうに。

彼女の足は、やっぱり止まらなかった。
そのまま、誰にも見つからないままで玄関を開いて外へと駆け出した。

出た先は、壁がない。
玄関に伸びる舗装されていない道のさらに先、ついに見えたのはコンクリート。

西園寺「! これって………」


まもなく街に抜けられるのだろうか。
抜けることが出来るのだろうか。

雨は止まない。


──────

行動安価。
↓2

>>317
じかんが ありませんでした

kskst

それはお疲れ様です、今、祝おう。

安価なら、周りの状況を確認する。

>>320


西園寺(外に出た!)

西園寺(ってことは………もう少しかなぁ)


確信する。
ここから逃げ出すことは可能だと、そう確信する。
だからこそ慎重にならなければ。
なんてったってここは外だ。
敵がいる可能性もあるが、増える可能性だってあるのだから。


西園寺(………気を引き締めよう)

西園寺(ええっと………)


濡れることは覚悟するほかない。
足を踏み出すことにする。

すぐそばに、橋のようなものがある。
そこにコンクリートの地面は伸びて続いていき、そうしてその先、まだあるようだ。
が、その辺りでうろうろしているやつがいた。

………視線が低い。四つ足で、うろうろしている何かがいる。

そいつは橋の間をうろうろ、行ったり来たりしているようだった。
橋からは下に降りられるようになっており、河川敷がある。


西園寺(これ以上はこっからじゃ見えないな………)


──────

行動安価。
↓2

kskst

使えそうな物がないか探す

>>323


西園寺(ちっ……)

西園寺(あの変なのの気を引くようなものはないかな)


野外、うろうろと漂う視線。
ところがここで裏切る神。
西園寺の視界の中に、何か使えそうなものは何一つない。
ほのかに見え始めた、絶望の足。
諦めることだけはしない西園寺にのしかかる不安が、体を重くする。


西園寺(……うう、なんもない)

西園寺(ってことは……あいつの気を引くなら、わたしから呼ばなきゃいけないんだね)

西園寺(……)


姿勢を低くしながら、なおも前進が止められない。
見つかるか見つからないか、ぎりぎりのラインまで、行けるところまで。


……ざああああああ


水の音が、耳にうるさい。


──────

行動安価。
お気に召すまま。
↓2

幻視でパターンを見る


>>326
>>325


西園寺「……まだここなら、見つからないよね……」

そっと目を閉じる。
相手の事を理解しなければいけない、と思った。
本当に、だ。
そうでもしなければ、ここからは逃げられないのだろうなと。


ざざ、と少しだけうるさい音がして、その『視界』にたどり着いた。

『はあ、ハアハアハア……、……ぎ……く……』

何かをいいながら、そいつは西園寺がいるであろう方向に向けて歩いていた。

『ぎ、カ……ハアハアハア……ハア』

橋の端で止まる。
まるでダジャレだ。
けれど事実だ。
端の辺りで止まって、不意に顔を上げた。

『視界』の中央に見えたのは、電灯。
どうやら橋の中腹辺りに立っているらしい。

『……ま、……い……ハア……』

それから再び歩き始めた。
今度は、今歩いたのとは逆方向へ。


──────

行動安価。
↓2

kskst

隠れらる場所があるなら隠れながら先ずは橋に近付く

>>329


戻っていくのを見て、視点を自らの目に戻す。
動くなら今だ、チャンスを捨てるわけにはいかなかったのだ。
雨に濡らされながら、既に価値の無くなった着物を何とかぐいっと持ち上げた。

西園寺(隠れられそうなところは……)

目を泳がせる。
ああ、なんでだよ。
隠れられそうなものはない。
一直線の橋、あるいはすぐにでもバレてしまいそうな場所。

恨んだって仕方がない。

西園寺(ほんっと最悪だよねぇー……)

ゆっくりと前進。
まだ大丈夫。
まだ助かる、まだ大丈夫。
己に言い聞かせながら進む他はなく、また進んだところでなんの策もなかった。


西園寺(……ん?)

橋の端から階段が伸びている。
その先は河原、そして───川だ。
川には木の橋が小さく、お飾り程度で作られていた。
西園寺の大きさなら余裕でわたれそうだ。


──────

行動安価。
↓2

kskst

屍人に気付かれないように木の橋へ向かう

>>332


西園寺(あれ渡れば気付かれなさそうじゃない?)

西園寺(わーい、わたし天才。それじゃこっち見てない内に……)


足音を雨音に紛れ込ませて、ささっと階段へと向かっていった。
当然だが、彼女を見ているものもいないためにバレやしない。
着物が徐々に重くなるような気がしたが、それも我慢した。

すたすた何段か、それなりの高さを降りると、なるほど川が氾濫しかけている。


西園寺「これ……」


川の水は真っ赤に染まっていた。
手首か、それとも大きな動脈を切ったのか。
そんな陰鬱なインスピレーションを沸き立たさせられるような、奔流。
まさに止まることを知らない鮮血の様であった。


西園寺「……」

その中にいて、木の橋は全く動じていなかった。
これを渡れば安全が確保されるのだろう。
西園寺はそれを願って橋を渡ることにした。
足を木にかけて、ゆっくり踏み出す。

みしみし、とも一言も言わなかった。


西園寺(……行ける)

西園寺(わたしの体重なら……)


──────

行動安価。
新たな一歩を。
↓2

kskst

またあした。

GO

コンマェ…

やっとく?

やってもいいけど殺らないで…

>>336


西園寺「……行こう」

決意。
踏み出すときだ。

西園寺は躊躇いながらも、一歩前に出した。

木の橋は、この水の流れでよくも耐えているなと思えるほどの状態だった。
そんなところに入っていくのは恐怖の他ないのだが、行くと決めたのだから行こうじゃないか。

そしてその一歩目で、西園寺は滑ってしまった。


西園寺「ったぁっ!?」


橋から落ちるのを何とかこらえた。
結果として、落ちずに済んだのだが───


『はっ、ハアハアハアハア!!』

西園寺「や、ばっ……!」 


橋の上、ひとり大ピンチ。
気付かれた!


──────

行動安価。
みしみし。
↓2

前に進むんだ

いいね

>>342
>>341


西園寺「うう……こうなったら」

直進あるのみ。
進むのを止めることは出来なかった。
体中もうべっしょべしょで、濡れていないところなんてないんじゃないかとすら思える。
最悪、絶体絶命。
絶望はすぐ足下までやってきている。

後ろから犬が走ってきた。
四足歩行のようで、でもよく見たら人間だった。
セーラー服?長い髪を振り乱しながらこちらに近付いてくる。
いつの間に、でもこのままじゃあ追いつかれてしまう。
とにかく橋を渡りきらなければ。

もたつきながら、もがきながら。


西園寺「く、……うう……わたしは……!」

『ハフハフハフ』

西園寺「まだ……死ねないのに……」

『ハアハア、ハフハフハフ』

西園寺「……ごめん、おねえ……」

『ハフハフハフ』


ばきっ。

続けて聞こえたのは、木の割れる音だった。


『ぎ、ぎゃ、バババババ……』


断末魔が水に飲み込まれる。
西園寺が慌てて振り返ると、橋は崩壊していた。

西園寺「……え?さっきのやつ……ながされたの?」


──────

行動安価。
あとちょっと。
↓2

先へ進む

せーふ

>>347
>>346
33以外はセーフ。



西園寺「……汚くなっちゃった」

すっかり価値の無くなった着物。
足下も泥だらけだし、全体が赤っぽくなっている。
これ着て踊るのはもう無理だな。
なんでこんなの着てきたんだろう、西園寺は今更まだそれを後悔している。

西園寺「……」

雨は今だ止まず。

川の先には、再び上に上がる階段がある。
そこを伝って上っていく。
再び道のような場所に出たが、塀に囲まれてしまっていた。

西園寺「あ、」

塀には穴が開いていた。
どこまでも幸運が彼女を守っているのだろうか。

塀の奥、穴を抜けると今度こそゴールのようだ。
上に行ける階段がある。それを上れば、こんな街から抜け出せるだろう。
すぐそばに店が建っている。


けれど、階段を上れば、いいだけだ。





終了条件達成。




西園寺日寄子   後日   08:10:07
      




「……し……を……」

「大…………をし……」

「……たっ………なん………」

「お願………………意………………」




西園寺「───う」



「……よかった、生きてる!この子は生きてるぞ!」

「ああ、よかった……やっと生存者が」

西園寺「え……なに……?」

「お友達は一緒じゃ無かったのか!?」

西園寺「は……?あんた誰……?」

「待て、彼女は目を覚ましたばかりだ。分かるはずがないだろ」

「……す、すいません」

「他の生存者を探せ!!」

「それにしても大規模な災害が……」

西園寺「どういうこと……?あの……へんな儀式は終わったの……?」

「? ……何の話だ」

「意識が混濁してるんでしょう」

「ダメだ……瓦礫と土砂で全部流されてる……」

西園寺「わたしは……」



西園寺「……雨は、止んだんだね」

神座出流      後日    33:33:33
      ここではないどこか


「僕に出来るのはここまでです」

「あとは───」

「……もう正せない、正された歴史がこれだから」

「彼女を生還させるだけで……僕も限界だった」

「他の生徒は……」

「………………」

「………無事でいるのを祈るだけですよ」


「………」


「僕は僕に出来ることをするだけ」

「全てを壊してほしい───名前も思い出せない、あなたとの約束を守るだけ」

「そのためなら、この身など」

「………」

チャプター選択。

デモ

◆辺古山ペコ  2日目   23:44:46
◆ソニア    2日目   15:00:03
◆腐川冬子   2日目   01:33:33
◆八尾     3日目   00:00:03


プレイ

◇西園寺日寄子 3日目   02:25:08(終了条件2)
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)


謎解きはまだ終わらない。
直下。

ソニア

ペコ

ソニア    2日目   15:00:03
     下荒戸/道すがら    


ソニア「………美しい世界、綺麗な景色」

田中「正気か、雌猫」

ソニア「ええ、もういいのです」

田中「バカを言うな……ッ!」

ソニア「わたくしには見なければならない世界があります」

田中「そんなもののために己がひとつの生命を消耗する気か!」


押し問答。
けれどもう、疲れてしまった。
こうして止められるだろうことも、織り込み済みだ。

背後から何度目かの敵襲があることが分かっていたから。

だからソニア・ネヴァーマインドは最後に笑うのだ。


ソニア「あなたが生きてさえくだされば、わたくしはそれだけで、」

田中「貴様ッ………」

ソニア「マンモスうれぴー、ですのよ」

田中「この俺様を愚弄する気かッ……!」

ソニア「いえ、違います」


現れた、もはや記憶も理性もないクラスメイトは。
やっぱり同じようにソニアへ手を伸ばす。


ソニア「わたくしは、もう」


『ソニアさん』



ぐちゃっ。

チャプター選択。

デモ
◆辺古山ペコ  2日目   23:44:46
◆腐川冬子   2日目   01:33:33
◆八尾     3日目   00:00:03


プレイ
◇西園寺日寄子 3日目   02:25:08(終了条件2)
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)


終わりは近い。
直下

ペコ

辺古山ペコ   2日目   23:44:46 
       刈割/田園    



辺古山「……」

握る掌。
沸き上がる生きる意志。

いいや、どうせ死ねはしない体なのだ。

どうあっても死ねはしない体だ。
だから、やるべきことをやるだけだ。

辺古山「……これであなたと」

辺古山「……」


雨は止まず、絶望は終わらない。
まだ捜し当てられないその姿。
一度は頭を割ってしまったが、と後悔の波の音が残っていた。
この力を得た理由、彼に出会うための理由、全てを得ようとして、失う訳。


辺古山「……やるべきことを、やらなければ」


己に言い聞かせる。
それでいい、それだけでいいと誓ったはずじゃないか。
あの人と、最後の一瞬までともにいられるのならば、私は。


朽ち果てぬ精神、その果てに発狂するほどの長く終わらない闇が待っていようとも、それでも辺古山ペコは歩みを止めなかった。

決めてしまったから。
自分の最後を、彼との終わりを。

チャプター選択。

デモ
◆腐川冬子   2日目   01:33:33
◆八尾     3日目   00:00:03

プレイ
◇西園寺日寄子 3日目   02:25:08(終了条件2)
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)

もうすぐ。
直下

腐川

そこはかとない誤字を見つけたので知らんぷりして直しておきます。

腐川冬子    2日目   01:33:33
     蛭ノ塚/水蛭子神社    



また、景色が大仰に変わった。
歩き始めて何度目だったろうか。


腐川「こ、これじゃ……満足に前に進めないじゃない……」

腐川「白夜様……、桑田……」

腐川「……」


助からない。
桑田はもう無理だ。
本人もそれを悟ったから、自分をせかしたんじゃないかよ。

それを悔やんでどうする?
助けられたのか?
自分が?桑田を?

普段は、殺してばかりの自分が?
死にそうな人間を、救えたと?


腐川「それこそ……思い上がり、よね」

腐川「……あたしには無理だった」


降られながら絶望。
返す刀でさらに絶望。

がたんっ。

境内で、何か灯籠のようなものを、倒してしまったようだ。
音に慌てた腐川は、そちらを見やる。


腐川「……なにかしら……これ」


よく読めない。けれど、何か重要そうなものではある。
雨宿りに着たはずだった。
けれど、宿っている場合でもなさそうだった。

チャプター選択。

デモ
◆八尾     3日目   00:00:03

プレイ
◇西園寺日寄子 3日目   02:25:08(終了条件2)
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)


直下

八尾

八尾     3日目   00:00:03
     屍人ノ巣最深部    



八尾「止めても、無駄よ」

日向「……七海ッ!」

八尾「───さようならを言いなさい」

七海「……ごめん、ね」


灼熱が世界を支配する。
七海が、体が、焼かれ……て……


八尾「これで……蘇るの、神は……【堕辰子】様は降臨なされる!」

八尾「千年の孤独を、私の罪を!全てを!癒し赦す!」

八尾「完璧な実を捧げた!だから───」


地面に張られた鏡の中から、そいつは現れる。

しかし、いざ出てきたのは、形の崩れた竜の落とし子のようなものだった。


八尾「……は……?」


日向「これが……お前の望みだったのか……!」

八尾「……違う」

日向「何?」

八尾「ちがう……そんな、こんなのじゃ……ない……」

八尾「私の……神は、こんな姿じゃ……!」


混ざりすぎた血。
それが原因だった。

神の花嫁になるはずだった七海の器に注がれた汚れ。

ひとつは、七海との約束を守るために。
ひとつは、好奇心の犠牲になるために。
ひとつは、どこまでも愛を貫くために。


それが、七海千秋の、否───『神代千秋』の、純潔だった器を汚した。


八尾「そんなッ!馬鹿な!!私が!私が求めたものは!!」


悲劇はさらに続く。


日向「それなら……ついでに食らえばいい」

八尾「……!?」


天から注ぐ光。
それらが、神を焼いていく。
全てを崩していく。


八尾「あ、」


八尾「あああああああああああああああああ」

チャプター選択。

プレイ
◇西園寺日寄子 3日目   02:25:08(終了条件2)
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)


あとプレイシナリオはこのふたつだけです。
残りは全て消化しました。
その前後で全てを語ることになるでしょう。
さきにどっちやっとこう?
直下

一二三と唯吹は…

日寄子

西園寺日寄子  3日目   02:25:08
       屍人ノ巣内部    


脳内は警戒音が最重点だった。


西園寺「……ああ、もううざい!」


変な敵がわんさかいる。
空の雨は止まず、そして不完全ながらも神までもが降臨している。
こんな場所から逃げなければ、西園寺の未来は、もうない。

何でここにきたのか?

言われると、説明が難しい。
とにかく言えることは、敵のもくろみを破壊したと言うことだった。


それでも不完全な神を呼び出した彼女らには驚くしかないのだが。

西園寺「とにかく……こっから出なきゃ……!」

先に進むほかないだろう。
しかし、彼女が行く先には大工が待ちかまえていた。


『なおさなきゃ……なおさなきゃ……』


壁を叩く屍人が一人、壁を叩いたり時折あちこちに歩いたりしている。
屍人が見ている壁には矢印のような看板が付けられているようだが、よくわからない。
あいつをかわして逃げなければ。
だが、逃げられそうな場所は、壁を叩く屍人のすぐ足下にしかないのだ。


──────
 

 終了条件:『屍人ノ巣』の脱出。
終了条件2:『中央交差点』にたどり着く。

行動安価。
ある意味真のゴール。
↓2

使えそうな物を探す

kskst

>>371

>>373
>>371


西園寺「この辺に使えそうなものは……」

辺りを見回した。
しかし、何もない。
なんにもない。

西園寺「……だよねー」

西園寺「ここってもの拾えるような場所でもないし……」

逃げるのは命辛々。
今だっていつ死んでもおかしくはないくらいには追い込まれている。

辺りを見回したところで、違法に作られた壁のたぐいしか見えない。
誰がこんなことを……ああ、たぶんそっちにいる凄腕の大工だろうな。

西園寺「……何にもないなんてね」

自嘲する。
ほんとうにどうしようもない状況だ。

確か、このあとはどうするんだったっけ。

脳内に何度も何度も蓄積されていた情報。それが西園寺に無意識に働きかける。
看板の向きを変えればいいはずだ。 
それだけでここからは逃げられる。

西園寺「……って、何考えてんだろ、わたし」


──────

行動安価。
↓2

踏み台

タイミングを計って看板を操作

>>376


西園寺「あの看板……」

見てもいない看板があることを既に知っていた。
そして、それを不思議には思わない。
もうそんな野暮な事に突っ込んでいられる余裕がなかっただけだが。

とんとんとん、規則的な音が聞こえ始める。
大工が違法建築を始めたようだ。

西園寺「……よし」

タイミングはばっちりだった。
絶対に振り返ったり、ましてや西園寺を見ることはないだろう。
ふふっ、とほくそ笑む。
勝ちを確信したからこその対応。

看板を止めているくぎのひとつを抜くと、あっと言う間にまたしても看板は逆を向いたのだった。

西園寺「……」

そそくさと反対側の道に隠れる事にする。
足下、肉の塊のようなものがうごめいていることも、また知っていた。
そしてそれがなんなのか───誰なのか、見当もそれなりに付いていた。

なぜここにいるかは、分からないが。


壁を打った屍人は、馬鹿正直に看板につられて反対側の道を歩いていく……。


──────

行動安価。
途中までは同じ。スキップ?
↓2

今夜ここまで

おやすみ

スキップ

・・・え?霧切さんは?

スキップ

>>369 2人は>>280で終わりだと思う

光っていたって要するにそういう事ですか?
時間が経つだけでもoutなんだっけ…

今更だけど八尾さんビキニじゃなくてスクール水着なのか

山田と澪田はアウトなのかな…
リビヤタンとか>>367とか夜なのに光が差すこともあるから生存してほしいが

1スレ目で山田が囮になって澪田逃してなかったっけ?

世界のすみっこで、ワンツー。

スキップ


そこから先、西園寺の足が止まることはほとんどなかった。

まるで一度経験したかのように。
まるで誰かに見せてもらったかのように。

この状況を理解している自分がいる。


滑り込むようにたどり着いた廃屋、壊れている壁からするりと入り込む室内。
埃っぽく、またとてもじゃないが、今の建物とは思えない内装だった。
もしかして、これは。

西園寺(どっかから沸いて出た……って訳でもなさそうだし)

西園寺(なんなの……?)

最後まで、これが何なのか彼女に分かるはずはない。
分かったところでどうしようもないだろうに。

西園寺(……っと、そんなことしてる場合じゃない)

西園寺(行かなきゃ……)


ぎしぎしみしみし。
右側から脅すように聞こえる音を、無視する、
さっさと抜けてしまうが吉だ。西園寺は玄関を出て行った。

こんな場所でやるべき事なんてないし、やる必要がある事なんてきっともうない。

だから西園寺は、生きるためにすべきことをするだけだった。

道中、『再び』彼女の前に現れたのは、犬のような女と、橋だった。
しかし、刷り込まれた経験、誰かから得た知識、それらは彼女にこのあとどうすればいいか、知らせていた。
河川敷へ。
そして、躊躇いなく木の橋へと足を伸ばし……


西園寺「おーい!」


犬を誘き出す。
そしてこの橋を渡らせて───


ばきぃっ!

『ぎゃあ、ばばば……』


水で押し流した。


西園寺(……何なの、この感覚)

西園寺(なんでわたしは、これを知ってるの) 

西園寺(ちがう、違うよ、わたしがここを通るのは初めてのはずなのに)

西園寺「何が起きてるの……?」


そうして西園寺の前に立ちはだかるのは、壁だった。
塀と言った方がいいだろう。コンクリートを積んで作られている。


果たして、その先には階段と肉屋があった。


西園寺「……あれ……?」


──────


行動安価。
今回は、以前とは逆へどうぞ。
↓2

ksk

肉屋へGO

>>389


周りに穴はなく、階段を通っても出られなさそうだと思った。
直感で。
だから理由はない。
理由がないが、何となくこの肉屋を通らないと外に行けないのだと思わされた。

がらり、中に突入。


カウンターらしきところが、真っ赤に染まっている。
そこに血塗れの牛の人形のようなものが飾られていた。電池を入れ、音や光に反応して動くタイプのようだ。


西園寺「ひっ……」

思わず悲鳴を上げかけた。
肉屋だからってここで肉を捌くか?馬鹿なの!?
西園寺の怒りもまた最もなのかもしれないが、少しずれている。
それはともかくとしても、ここには絶望だけが転がっていた。


見ればこのフロアには脱出の糸口は何にもなさそうだ。
なんせ、ここには逃げ場所がない。


西園寺「……なんなのさ……」

西園寺「……あ、そういえば、」

外からこの建物を見た時に気付いたことがひとつ。
外側から階段が伸びていた。
それは上につながっており、二階に上がれるようになっているらしい。

西園寺「……」

つまり、二階にいけばきっと、何かあるはずだ。
だってここで行き止まりなんて、さすがのあいつらもそんなことはするまい。


カウンターには他に、置き時計がひとつ。
電池が切れているようだ。

──────

行動安価。
↓2

kskst

人形から電池を抜いて時計に入れる

>>392


西園寺(……んと)

何となく、そうするべきだろうなと、彼女自身が思った。
おもむろにカウンターの人形へ寄っていく。

腹を見ると、電池を入れる場所があるようだった。
まだ使えそうに思えた。
電池って意外と保つよね、とひとりつぶやいてみたりする。
見た目だけだから何とも言えないが、使えるだろうか。

見つけた電池を、人形から抜き取った。


西園寺(……で、)

西園寺(仮にこの電池が使えて……それでどうしたらいいのかな)

西園寺(敵がすぐ近くにいたら……どうしよう)

西園寺(……うーん)


見かけた置き時計。
そうか。

西園寺の閃き。
それは───電池を時計に入れること。

かちっ。


西園寺(……動いた!?)


どうやら電池はまだ使えるようだ。
これを使えば、仮に敵が居てもなんとかなるだろうか……?


──────

行動安価。
あとおそらく2手。あとは記述とコンマですわ
↓2

kskst

ksk

建物内の屍人の位置を確認

>>396

それで───結局、建物に敵はいるのだろうか?


西園寺(集中、集中)

西園寺(誰もいないんならいいけど、もしも誰かいたら)

西園寺(………困るよね、仮に2階にいようものなら………)


そして西園寺の懸念は現実になってしまった。


【幻視】を試みて、そしてすぐつながった『視界』は、どこかの廊下のようなところをうろうろしているようだった。
その廊下の右側で見えるのはいくつかの扉。
きっと上に元々の住人が住んでいたのだろう。

『きぼ、………きぼうを………ぎひっ………』

廊下の左側には窓がある。そしてそこから見えるのは、


先ほど西園寺が外で見かけたはずの階段だった。



西園寺(………!)

西園寺(じゃあ、誰かが………2階にいるってこと?)

西園寺(ど、どうしたらいいんだろ)

西園寺(降ろすにしたって、1階に隠れられても逃げ出せないし………)


──────

行動安価。
↓2

ksk

室内で時計のアラームセットして階段の裏に隠れるとか出来るんかな?

出来ないならst


コンマが弱くても、記述が詳細なら出来る。
記述が多少弱くてもコンマがあれば出来る。

>>399


西園寺(こうなったら、あいつを音で誘き出すしかない)

西園寺(そのためには)


仕掛けた罠。
わずかな時間だけ、流れる沈黙と静寂。

ほんの少しだけ、世界が静かになり。
そして。


ジリリリリリリリリ!!


置き時計はひとり、けたたましく鳴り始めた。


『きひっ』

『きひひひひひひひひ』


時計と同じようにうるさい声を上げた男が、階段を下っていく。
かんかん、軽快に。自らの両足で。

そして彼はそのまま1階へと入っていってしまったのだった。


西園寺「………なんだ、楽勝だったね」


あとは悠々自適。
敵が居ないことは既に確認済みだ。
西園寺はゆっくり、2階の奥へと入っていった。

そしてその先、開いているわずかな隙間へと、体を滑り込ませたのだった。





終了条件達成。



山田一二三    後日    17:20:19



光った空。
自分達には、結局何も出来なかった。
あの光はなんだったのだろうか。
その答えは出ないまま、突然世界がゆがんだのを彼は見た。

ああ、そうか。
この世界は壊れてしまうのか。

そんな幻想を抱く。
自分達はどうなってしまうのだろうか?
そう思いながら、見つめた隣の陰。


僕はともかく、この人だけは。

そう願った直後、世界は暗転し───













朝日奈「もう!起きなよ山田!」

山田「ふごっ!?」

朝日奈「もう……ずーっと寝てんだから……」

揺られる車内。
自分に何が起きたのか、山田自身何も分からなかった。

山田「あ、あ、朝日奈葵殿!?ご、ご無事で!?あれ、羽生蛇村は……?あの変な世界は……」

朝日奈「……なに言ってんの山田、ゲームのやりすぎ?」

山田「ふぁっ?」

朝日奈「あ、分かった!はにゅう麺の食べ過ぎなんだよ、あんた!」


それは、儀式が存在しない世界。
神の存在自体が抹消された世界。

彼らが物語から否定された世界。

西園寺日寄子   3日目   03:33:33
       大荒戸/交差点    



西園寺「きゃあああっ!?」

世界がゆがむ。
ひずむ。
どうしたのだろう?
地面が割れる。
ここに立っていることもほんとうに難しい。

西園寺「な、に!?なにがおき……」

よろけながら、西園寺は膝を折った。

背後から詰め寄るものが、わずかに。


西園寺「!?」


『さい、おん……じ』

『ギギギギギ……』

見知った姿、近づきたくはない存在。
それらは西園寺をも、捕らえようとしている。


いやだ、こないで。


届かない祈り、伸ばされた腕を留めたのは───


『日寄子ちゃん、生きて』


やっぱり、最後までおねえだった。

チャプター選択。

プレイ
◇葉隠康比呂  2日目   04:04:15(終了条件2)

これが最後に残るとは……。
泣いても笑っても、ラストです。
なんもなければ、突入。

行こう

山田と澪田一応、生還?

それぞれの認識が気になるところ。

>>407
山田と澪田は(一応)生還しました。
ただし『本来彼らがいたはずではない世界』への不時着です。
なのでふたりとも、「あの変な儀式はなんだったんだろう……」状態です。

行こうか。

葉隠康比呂   2日目  04:04:15
    合石岳/羽生蛇鉱山   



迫って来やがったか、と吐き捨てるは松田夜助か。


松田「……あいつめ、やはり俺が目的か」

葉隠「言ってる意味がわかんねーぞ!」

歩いて歩いて、やっとたどり着いた場所がこんな山の奥だ。
葉隠としては不平不満のオンパレードだった。

なんせ拒否権はないそうなので。

松田「うるさいぞ、屑。何のためにお前を不死にしたと思ってる」

葉隠「は?不死?」

松田「……まぁいい、俺の盾になれ」

突然中断させられる会話。
こちらの言い分など始めから聞く気すらないのだろう、おそらくは。

背後からやつらは迫っている、らしい。

松田「とにかく行くぞ。俺を守れよ?屑」

葉隠「あー……もう分か」

瞬間、まるで地面が揺らめく感触。

葉隠「……っ、た?」

松田「どうした?」

葉隠「……?」


何か見えた?いや、まさかね。


松田「ここは鉱山の跡だろうからな……やつらを埋めるぞ」


彼らがいるのはまだ入り口だった。
そこからさらに降りていかなければ、鉱山にはたどり着けないのだが。

──────

 終了条件:『松田夜助』が生存状態で『頭脳屍人』の撃破。
終了条件2:『江ノ島盾子』『戦刃むくろ』『罪木蜜柑』に『杭』を打つ。

スキップ可能。キーワードはサイレン小屋。
↓2

スキップ

スキップ

スキップ


松田「時間がもったいない。さっさと行くぞ」


やや強引なのは松田夜助のいいところで悪いところだった。
人の気持ちもあまり気にしないし、こんな神の冒涜も簡単に許せた。

だって、俺の退屈を紛らわせる物がないじゃないか。

それに巻き込まれた方は───つまり、何も知らず連れてこられた葉隠の方はただただ迷惑と言った顔をするしかない。
不死だの、江ノ島盾子だの、もうどうだってよかった。
とにかく生きて帰れれば。

けれど、既にそれが叶わぬ夢であることは知らないし知りたくもない。


葉隠「っつ……」

脳裏に描かれる、インスピレーションとはまた違った映像。
昔の記録をなぞる能力、【過去視】。
それに悩まされる葉隠と、そんなことに気を向けない松田。
いいようで悪い組み合わせだ。

松田「何してる、見つからん内に行くぞ」

葉隠「あ、おう……」

音を殺しながら、歩く男ふたり。
事務所の中に入った時にはどちらも無傷のままだった。


葉隠「……第三号、斜坑」


ふとそんなことを葉隠が言ったのは、それから数分の沈黙の後だった。

松田「……なに?」

葉隠「なんて説明すりゃいいかわかんねーけど……あー、とにかく!第三号斜坑に鍵があるんだべ」

松田「それはどこだ」

葉隠「ええと……あー……その、」

松田「どこだと聞いてるんだが?」

葉隠「……ちょい待ってくれね?」


彼が待つはずはないのに。

さらに数分。
せっつかされるまま、歩いてきた。

葉隠が言うとおり、そちらには第三号斜坑なる場所があったらしい。

松田はやや驚きの表情をたたえ、しかしそれでも冷静だった。
俺の知らない別な能力があるのか?
……知りたい、解剖したい。
彼自身の欲を抑えるのに必死で仕方がない。

葉隠「何してんだって?」

松田「なんでもない。……おい、誰かいるぞ」

2人でのぞき込んだ斜坑、中に漂うひとりの女。
ふふ、笑い声は止まらず、そして歩き回っていた。


松田「……やってこい、葉隠」

葉隠「いや、マジで言ってん」

松田「マジだ、大まじめだ。お前にしか出来ないんだぞ」


お前にしかできない。
葉隠康比呂の一番の好物じゃないか。

そうして、あっと言う間にそこに死体が出来上がった。
正確には既に死んでいる女が、再びの死を与えられてその場に横たわっているのだが。


松田「それで、これが事務室の鍵ってやつか?」

ちゃりん、地面に落ちた鍵を拾って松田が不適に笑う。
葉隠の見たビジョン、火薬が入っているらしい事務室の鍵はここである。

葉隠「……行こうぜ、事務室に、な?」

松田「そうだな……が、その前に」

葉隠「へ?」

松田「江ノ島がこの近くにいる気配がする。バレずに逃げ切るぞ、葉隠」


またなんて無茶を。


──────

行動安価はここから。
やることは3つくらい?
↓2

kskst

幻視使いながら上手く逃げる

>>417


葉隠「……ああ、っくそー」

松田「お前は幻視を。俺に情報を与えろ」

尻に敷かれている。
と言うか、何というか。
全ての主導権を握られ、己がやるべき事すら自分で決められやしない。
だが、これは最善の手なのだろう、と葉隠にはなんとなく思えた。
だからこそ文句も言わないじゃないか。

葉隠「……ッ!」

一瞬だけ乱れる映像。
そしてその後聞こえたのは荒い息づかい。
間違いなく、先ほどまで自分達がいた場所を徘徊している!

葉隠「ぷは……たぶん、だけど……」

松田「……?」

葉隠「さっきの鉱山事務所に奴が来てるべ」

松田「もうそんなところまで……急ぐぞ」

葉隠「ああ、えっと……」

松田「俺達が今から行くのは正確には管理小屋だ。事務室って呼んだ方が早そうだが」

松田はそこで一度言葉を切る。

松田「安全な道を教えろ」

葉隠の視界には、いまだ何も入ってこない。
また、見つけたはずの『視界』も、まだこちらを捉えていない。

そのままなら、どんなにいいのだろうか。

距離は縮まらないまま。
彼らは、いつの間に管理小屋までたどり着いていた。
これなら、よかった。
早速鍵を開け放つ。
鍵がされているほどの場所だ、中はそう荒れてはいないだろう───


──────

行動安価。
↓2

今日ここまで、明日終わるかも。おやすみなさい


ksk

中に入って鍵をかける

そろそろこんにちはアタックのチャンスやな

こんな日に限って。
やる……やるよ。

頑張って下さい。

>>420


松田「鍵をしておけ」

葉隠「は?」

松田「中に入られたら迷惑だろ」

ぱたん。
閉じられる扉には、確かに鍵がかけられた。
外側から開ける手段はない、と思いたい。


松田「さてと……ん?」

ふと中を見始めた松田が声を挙げる。


葉隠「ん?どした」

松田「いや……これはなにかと思ってな」

彼らの前に広げられていたのは───杭だ。
誰が何のために?今となっては分からない。
しかし、チリチリ、漂った意識が葉隠に語りかける。


『これを使えば、やつらは』

『死にもしないんだ、そこに留めるしかあるまい』

『そっすけど、誰がやるんすか?』

『それは……』


わずかな断片。言い得て妙。


葉隠「かっ……、今の、は……」

松田「……なるほどな」

葉隠「……あ?」

松田「これであいつらを足止めしたらいいのか」


◆【杭】を入手した。


──────


行動安価。
もしかしたら、あと1手?

↓2

ksk

鍵を開けて待ち、敵が扉を開けた隙に殴る

>>426
 こ ん に ち は ア タ ッ ク 


松田「……奴はどこだ?」

葉隠「ええと……げ、幻視すりゃいいんだな」

松田「早急に」


ざざざざ、うるさい音が耳を支配した。
数秒後、繋がったのは誰かの『視界』。

『松田君……どこ行ったのかな』

『ここに来たはずなのよ……もしかして建物の中にいるのかな?』


その声は見知っていて、よく聞いていた。


葉隠「ッ!」

松田「来たか」

葉隠「……間違いねぇな」



それから数分。
鍵を開けてあった扉、それがふと開かれた合図。
それは間違いない、奴の気配。
そう、江ノ島盾子の気配。


『呼ばれて飛び出て───』

松田「さようなら、だ」

『え』


わずかに数秒。
江ノ島盾子が、そこに横たわるのに必要だった時間だった。



葉隠「ま、松田っち……」

松田「じゃまだな、こいつ」


──────


行動安価。
ヒントもあるのよ。
↓2

サイレン小屋へ向かう

>>429
>>428


葉隠「……で、どうする?」

松田「こいつらを一網打尽にする名案がある」

松田はにやり、笑いながら葉隠を見やる。

松田「こういう場所には必ず、工員全員に時間を知らせるための【サイレン小屋】ってのがあるもんだ」

葉隠「……サイレン小屋?」

松田「それがもし見つかれば、サイレン小屋に全員集めて一網打尽だ」

葉隠「おお、なるほど!」

さすが!と意わざるを得ない。……らしい。
葉隠は目を輝かせ、松田の言葉にうなずいた。
なんでったって、そんなことに気付かなかったのだろう?

松田「それで、葉隠」

葉隠「サイレン小屋の、場所な?」

そう言えば。
いつか見た、はずの地図が脳裏に浮かぶ。
見たのかどうか、もはや不安でしかないが。

それを思い起こして、行くべき方向へと松田を導く。
そこにたどり着ければ、あるいは。


葉隠「サイレンを使えば、全員集まる!」


──────


行動安価。
あとは運です。
↓2

うん

終わらせよう

>>432


終わらせるべきだ。
そうだろう?


葉隠「……行こう」

松田「だな。サイレン小屋」


それ以外、もうする事はないだろう。
そう、お互いに言いながら。

今ならきっと。

ふたりともそう思っていた。
だからこそ。だからこそ。


葉隠「……行こう……それしか、ねーだろ」


葉隠が指し示した先にあったのは、やっぱりサイレン小屋。
まるてはじめからそこにあったことを知っているかのように、そこに寸分の互いもなく。


では、あとやるべきことは分かっているはずだ。
残響も同じことを言うはずだ。
過去視したって何もない。
ただ、そのボタンを押せばいい。


──────

行動安価。
終わらせよっか。
↓2

kskst

絶望

>>435


葉隠「……」

押せば終わる。
入ったサイレン小屋に見えたのは、そんなボタンだった。
何が、誰がとは言わない。
ただそう思っただけだ。
気のせいかも知れない。
けれど、どうでもよかった。


葉隠「……俺は」

松田「早く押せ」


選択権はない、言われたはずだった。
だからここまで連れてこられたのだろう。
そうだった、そのはずだった。
仕方がないんだ。

だから。


葉隠「っ……!」


かすかに見えた残像。
ふれあう男女、そして押してしまったボタン。
鳴り響くサイレンと、走ってくるトロッコが、見えた。


葉隠「これで……終わりだべ!」



ジリリリリリリリ!!




がちゃ


『……松田君』

『ふふふ……』

『全ては、絶望のために』


そろった彼女らを凪いだのは、トロッコだった。




終了条件達成。



葉隠康比呂    2日目   20:50:49


最後に見えたのは赤い波だった。


葉隠「……う……」

目を覚ました葉隠が感じたのは、体の痛み。
続けて自分のいる場所を見る。
どうも大きな水たまりのような場所に出たらしい。
そこには意識を失った松田と、そして見知った姿。

葉隠「……十神っ……ち……」


けれど彼がそこから起きあがることは、その時点では叶わなかった。

既に人を超越した肉体が、精神を置き去りにしている。
その疲労は常人の物とはあまりにかけ離れていた。
赤い津波に流された結果、体の痛みが決定打となり、彼の自由を奪ったのだ。


葉隠「とが……」


伸ばした腕、それでも余りに遠く。

なぜつかめないのか。
なぜ止められないのか。

なぜ自分には、運命が見えるのか。

霧切響子     不明     00:00:00
        



落とされたのは、どこか知らない土地だった。
それが何かは分からない。
それがどこかは分からない。

ただ彼女は飢えていた。

理由は分からない。
きっと世界を超越したからだろう。
適当に理由を付ける。


「ここは……」

「おなかが……すいた」

「だめ……のど、かわい、て……」


うめく。
誰もいないわけではない。
全く分からない人がいる。
だから、それでだから。

どすん。


目の前に何かが降り注ぐ。
それは───まるで、魚のような、生き物。


「これは……なに……」

「はぁ……はぁ……」

「……ごめんなさい、ごめんなさい」


彼女の手が、その肉体に触れた。

そうして。


ぐちゅ、ずちゅ。


……おいしい。


「ぎ、ぁぁぁぁぁぁああああああああ!!」


「ッ!?」


おかしい。
この音は───この声は、どこかで聞いた気がする。
まるでつい最近まで、耳にしていたような。
その音が、目の前の生き物から、する。


それが終わりで、それが始まりだった。

腐川冬子     後日     08:20:15


『人格障害か?アニメキャラを自分と言い張る女性』


東京都中央警察署は今日早朝、セーラー服を来た身元不明の少女を羽生蛇村近辺で保護したと発表した。

羽生蛇村で保護された女性は錯乱しており、化け物を見たなどと証言している。
また、自らをゲーム及びアニメのキャラクターである『希望ヶ峰学園の腐川冬子』と名乗り、『十神白夜』を探していると話している。
持ち物の中には鋭利な鋏が数本入っていたほか、体にはいくつかの傷が発見された。
警察では女性の身元を特定するとともに、精神鑑定も行う予定。 

※補足
腐川冬子とは、スパイクチュンソフトが発表した大人気シリーズ『ダンガンロンパ』の登場人物である。
『超高校級の文学少女』と呼ばれ恋愛小説を多数発表しているが、その裏には別な人格が宿っており、『超高校級の殺人鬼』である。




腐川「……どういう……ことよ」

腐川「なんなのよ……これ」

腐川「おかしいじゃない……あたしが……あたし達が……ゲーム……?」





終幕。



そういえば苗木くんは?

こちらからご案内できるチャプター、およびストーリーは終わりました。
長らくのご参加ありがとうございました。

他、知りたいこと、聞きたいこと、みたいチャプターあれば自由にどうぞ。

>>442

全部ぶったぎったので説明してませんが日向の屍人ノ巣ぶっ壊し中についでで倒されました。
熱いストーリーでしたがあえて説明しません。みなさまでご確認願います。

十神は豚神にやられてなかったっけ?

十神と豚神で双子枠?

SIRENの方をきちんと理解してないと分からないところが多いな…
そのSIRENもゲームクリアしただけじゃ意味が分かりにくいらしいけど

やっていてもよくわからんところがあるんだけどな

>>445
やられました。
その豚神も命を燃やしたので許してください。
西園寺3日目のゴミ箱すぐそばの肉塊が十神さんの末路です、ご確認願います。

>>446
そうなっちゃったね。
最初はこうするつもりなかったんですけど書いてる内に。

>>447
意図的に説明してない部分、察せるわけないのに『なんか察せよ』状態で流した部分はかなり多いです。
一応本家リスペクトです。
必要に応じてご説明しますのでお気遣いなく。

察しろって言われても正直分からんというか……
なんか今回の話前半くらいまでしかわからなかった

最後に葉隠が見た十神って?

>>450
説明してないのである意味当たり前です、お気になさらず……と言うか正直ごめんなさい。
本家に習いすぎました。
ざっくり言うと『神食っちゃった女が救われる為に生贄ささげようと思ったらミスったよ!めんご!』みたいな話です。

>>451
本物の十神です。時系列的に言うと

20:38の豚神、ダム破壊。中にいた『死んでない屍人』を解放
↓水が出て、これに葉隠達が巻き込まれる
20:50の葉隠(と松田)、水の中で目を覚ます
この時点で葉隠の不死の血が松田・十神にも若干混じってる
↓十神はこのあと1人再行動
22:22 中央交差点で対峙、発砲

ちーたんが羽根化してたのはフェアリーだからでおk?

とりあえず箇条書きでいいからキャラが何をしてどうなったのかだけ知りたい
大半のキャラが本家以上に描写無く放置されているからもやもやする

さくらちゃんなんで屍人化したんだろう
田中のその後も気になる

あー、安価で選んだから時系列バラバラってのも分かり難い要因か。
話的には読み返さないと理解出来てない所多いけれど、
それぞれのキャラが必死に生き延びようとして頑張っていて
とても緊迫した感じが伝わって楽しめた。
乙です。

田中は気になるな。腐川はなんで次元越えちゃったんだ?
原作無印しか見てないからか結構わからない

あとうりえんは?

サイレンのストーリーなぞっていた辺りまでは理解出来た
このスレに入ってすっ飛ばしているからかよくわからないしエピローグすら無いから何とも言えん

しばしお待ちを。補完部分を追加していきます。

大神さくら   1日目   14:49:48
      刈割/田園地帯   


己の力を振り絞った。
それでもなお倒しきれない、不死の存在。
大神も途中で気付き始めていた。

大神「……ぬぅ……!」

いかな強くとも、大神は人間だ。
疲労は、ダメージは、徐々に蓄積し、やがて動けなくなるだろう。
そんな彼女を取り囲む、異界よりの使者達。

こんなところで終われるか、否、終われるはずがあるまい。

大神「うおおおお!!」

どんっ!
空気がはちきれるような、そんな音がした。
周りにいたものは、皆吹き飛ばされている。
大神の本気の、渾身の一撃───再生すると分かっていても、塵芥のような姿には驚嘆するほかなかった。


「ああ、まだ無事な方が!」

大神「!」

「よかった……」


そこに現れたのは、修道女。
全ての元凶で、全ての慈愛の象徴だった。

田中眼蛇夢    後日    09:12:19



ゆっくりと目を開く。
どうやら自分は倒れていたようだ。
どれだけの時間?何をして、どうして倒れていた?

体を起こそうとして、不意に頭上から聞こえたのは知った声。


ソニア「大丈夫、ですか?」

田中「……雌猫、貴様……無事、なのか?」

ソニア「? え、ええ、おかげさまで……?」

田中「あの呪われし舞台は……」


そこまで言って、周りを見て気が付いた。
ここはどこだ。
羽生蛇じゃ、ない。

田中「……? ここは……」

ソニア「どうされたんですか?」

田中「……」

ソニア「頭を強く打って混乱していらっしゃるとか……?」

田中「……ああ、そうかも知れん」

ソニア「でしたら大変です、早く医務室に───」

田中「それは不要だ」

ソニア「ですが」

田中「俺様を誰と心得る、ソニア」


徐々に広がっていく世界の温度。
そうだ、ここは普段からよく来ている場所じゃないか。
動物の飼育小屋。
程良い温度と湿度が保たれた最高水準の場所じゃないかり


田中「ところで尋ねてもいいか」

ソニア「? なんでしょうか?」

田中「羽生蛇村はどうなった」

ソニア「……は、にゅーだ?」

田中「……忘れろ、ほんの戯れだ」

日向創     3日目    02:59:36
      屍人ノ巣/最深部    



不完全な神は、日向が壊したせいで注いだ光に焼かれ、ほとんどその身を保つことはできていなかった。
それでも神であり、神の力を発揮していた。

あいつが、七海を。
こみ上げる怒りと、後悔と絶望。
己の無力さに打ちひしがれる、青年。

けれどそれでも諦められなかった。


『が、アァァァァァ!』

不完全な神が逃げ込んだのは、もはやこの世ではない世界。
鏡のような場所へと吸い込まれるように消えていく。


日向「待てッ!」

『……オオオオオ……』

日向「……くそっ!」


どうしたら、ヤツを倒せる?
苦悶する彼の前に、落とされたのは一本の日本刀だった。


日向「!」

狛枝「やぁ、日向クン」

日向「……狛枝、お前どこに」

狛枝「そんなことどうだっていいじゃないか」

日向「よくないだろ!」

狛枝「それより、日向クン」

日向「何がそれより、だ!お前いい加減に」

狛枝「アレを倒せるのはどうやらキミだけみたいだからね」

日向「……何?」

狛枝「あの神はボクが望む希望じゃなかった……残念だよ。だから日向クン、キミがあれを倒して、ボクの希望になってほしい」


誰が、お前の指図を。
そう言い掛けた日向に囁いた声。

お願い、聞こえたメッセージ。
それはやはり、鏡のような世界の向こう側から響くのだった。


日向「……七海、か?」

日向創     3日目   33:33:33
       いんふぇるの     


神が神でないのなら、それは既に神ではない。


日向「……これで……最後だ!」


倒したそいつの首を、切り落とす。
世界に赤が広がり、そして神だったものは殺された。


セレス「私の計画が……台無しですわ……!」

日向「……お前」

セレス「あのクソ女!信用出来ないと思ってけどこんな結末!」

セレス「あり得ない!あり得ないですわ!なぜ!」

日向「どうやってこの世界に……」

セレス「……布石を打っておかない私ではありませんもの、説明の必要はありませんがね」

日向「お前も神の血を手に入れたってことか」

セレス「今更なんだっていいんだよ……!」

日向「何でもよくないだろ!ここにいるってことはお前も───」


不死の能力を得たということだ。
出所はどこだ……八尾か?

しかし、それを言及する前に、世界がぐらぐらと揺らめき始めた。


日向「……な、なんだ……?」

セレス「神が死んだから……この異界が存在する必要もなくなったのです」

セレス「故に世界は崩壊する……」

日向「何?」

セレス「それも不完全な神です。いくつもの血が、混ざり合った神です」

セレス「純潔であったとて、儀式が失敗すれば時空の歪みは免れないというのに……」

セレス「これだけ混ざり合った神は、世界の……異世界の崩壊に何をもたらすと思いますか、貴方?」


その時確かに、日向は感じた。
世界が混ざり合う感覚。
例えるなら、色々な色の絵の具をパレットに出して、今まさに筆で混ぜ合わせようとしている、瞬間である感じ。

正しかったはずの歴史が、守られるべきはずの時空が、その時確かに、ゆがんだ。

ちーたん
羽根屍人はちーたんではありませんが、ちーたんはフェアリーです。

さくら
初日16:43の朝日奈が教会に到着。
その後さくらちゃんは朝日奈の後を追いました。
しかしそこにも屍人の群、さらに朝日奈も半屍人化。
そして朝日奈に解放される形でやられました。

うりえん
しばしおまちを。


あと説明してない部分がどれだけあるのか手元の資料も確認してきますのでお待ちを。
質疑応答します。

??「何よこれ・・・ダベミとか言う奴が私達の台本小説みたいな物書いてるじゃない・・・!!」

補足が補足になってないなあんまり…

原作に沿ってるな、というのは結構前の方でわかったけど、時系列ばらばらでわかりにくい本家を踏襲されても一層わかりにくくなっただけだった気が。

もうロンパキャラが本家サイレンキャラのどれを踏襲しているか明かしてしまって
後は各自で調べて下さいでいいんちゃう…

話としては分かり難かったけど参加してて楽しかったしスリルを味わえたから
余り気に病まないようにして欲しい。

申し訳ない。力不足でした。本当に申し訳ない。ご参加いただいた皆様には最大限の感謝と謝罪をお伝えします。
出直して参ります。

>>466
自分用のタイムスケジュールで確認しながら書いてましたが、「これは伝わらないだろうな」と言う部分は正直多いです。
結末まで決まっていた以上ズラすことも出来ず……とは言え細かな部分は最初の予定からずいぶん変わったのですが。
自分のストーリーの組み立てる能力の不足です、大変失礼いたしました。


>>465
やめてー!!!!

>>467
暖かいお言葉身に余ります。ありがとうございます。
恐縮ながら、お言葉に甘えさせていただこうと思います。

ゾノさんのその後をオナシャス
セレスと合流してまた別れたんだっけ?

おのおのの役割的なもの基本解説。

西園寺と小泉
原作で言う、しほうでんしゅんかい殿こと晴海ちゃんと、その先生である高遠先生枠。
唯一戦えない、罠やギミックを多用する、近寄られただけでゲームオーバーになるなど、晴海ちゃんはシナリオ屈指の難易度を誇る。
西園寺は戦えなさそうだったのでこの枠に。
最終的に『元の世界』に帰ったのはストーリー全部あわせても西園寺だけ(そこも本家同様)。

日向と七海
原作のSDKと美耶子枠。
SDKは異界ジェノサイダー化したあとも自我を保ってましたけど、日向君はカムクラ化しました。
一応初日07:07終了条件2で日向を救った銃弾はカムクラが撃ったもの。

絶望シスターズ
「お姉ちゃん武士なんですか?」の恩田姉妹枠。
江ノ島がずーっと出てこなかったのは自分のブレイン化を待ってたから。

松田と葉隠
ここが一番役割が変わった枠。
松田は医者役、葉隠は千の風枠になる予定だったのがズレにずれて、松田が千の風/葉隠が依子ポジ。
どっちかってーとNTの犀賀さんの方が近い?
最初どっちも死ぬ予定だったのに最後まで死ななかった。

朝日奈と大神
ぽぽこちゃんとその家族枠。
諸般の事情でその後増えに増えて結局家には5人いたわけですが。

学園長
晴海ちゃんのにおいを嗅いでる校長枠

霧切
NTのベラポジ。


その他は多分、特に枠とか決めてません。なるべく多く生存させたいと思いながらも、必要な部分を決めていきこうなりました。

>>470
舞園フロー

初日の04:10にセレスと遭遇。ここで「永遠の美」の噂を聞く
(過去視イベントで葉隠が見たのはここの場面です)

21:50頃に森で雑誌を拾う

22:03から学校探索。この時点で霧切・十神が来訪済みであり、中も割と荒れてる

22:43、学校の図書室にあった本を読み「永遠の美」を手に入れる方法を知る

2日目02:23に入水自殺

その後時間を経て屍人として復活
↓サイレン
犬屍人と呼ばれる四足歩行の姿になる

3日目02:25頃、橋をうろうろする。誰か見つけたので追いかけるが橋が壊れて流される

サンクス
サイレン本家は動画だけどスレは文字だけだから余計分かりにくかったのかもな

そんなにわかりにくかった?自分は十分わかったよ。オリジナル要素のパラレル世界だけ混乱したけど
基本的に原作に沿ってたし原作知っていればわかるはず。原作知らない人には難しいと思うけど

>原作知らない人には難しいと思う
これ。途中から状況追うの諦めた

舞園日向日寄子は分かりやすかったが他はな…

伏線みたいなことやっていたペコが放置されたり
宮田役に近い松田ではなく十神が唐突に宮田みたいなことやりはじめたりと役割がごちゃごちゃしていたのがね
なんか打ち切り漫画を連想させる終わり方もそれに拍車かけている

その節は本当に申し訳ない……もう、申し訳ないとしか言えない……。

自分は分からないなりに分かった気になったけどな。
分からないのといえば、結局霧切さんが最後に食べた?のは誰?

>>479
霧切さんのは堕辰子こと神さんだと思われる。
八尾さんは霧切。

堕辰子(無印のラスボス)だと思う
昔八尾がこれを食べたことにより呪いによって不死の存在になった
八尾はこの呪いを解くために儀式をやるんだけど失敗して村が異界入り
そうなると霧切も呪われた存在になるのだけどこの世界は八尾もいるから…どういうことだってばよ?

え、つまりこの時霧切さんは妊娠していた・・・!?

手塚治虫リスペクトじゃね?
火の鳥にそういう話があった。まさに八百ビクニの話で

宮田役が変わったのは読んでてわかった。でも松田より十神で良かったと思う
桑田殺した罰が下った形だしダブル十神の方が因縁も深い。松田はどうなったのかな

ダベミ式霧切さんの解説


単刀直入に言えば、霧切さん+長い年月→八尾さんです。

○なんでこうなったの?
羽生蛇村付近は時空が歪んでおり、昔の建物が突然出てきたりしています。
その歪んだ時空の狭間に霧切さんが落ちて、遙か過去に送られちゃったのでこうなります。

八尾さんと言うスタートは遙か昔ですが、八尾さんを作るきっかけとなったのは今回の異界化。
しかし羽生蛇村に霧切が訪れる過去(と未来)は、本筋では変わりません。変えられません。

○八尾も霧切もおるやん、なんで?
霧切さんは「呪われる前の霧切」、八尾さんは「呪われたあとの霧切」です。
そんなの可能かよ?と思ったのですが、NTや羽生蛇異聞(ネット小説)の設定を見る限り可能だと思いましたので踏み切りました。

○霧切さんは妊娠してたの?
本家では「八尾は妊娠してたから死なないと言われている」そうです。
が、あくまでも一説(と言われている、としか記載のないため)なので、他にも要因があるのでは?と思いそっちを採用しました。
単純に運です。
リメイクであるNTの方では黒幕の正体は(ネタバレ)ですし。

○霧切さんが食べたのはなに?
堕辰子です。これが呪いの始まり。

乙 終わってたか、緊張感がものすごく伝わってきたからやっぱりすごいな
そういえば次でダベミのスレは100スレ目になるはず

え?
100本?
100本???
うそだ……そんな……そんな馬鹿な!

とおもったのですがもしかしたらそのくらいかいてるかもしれません。



次スレ決めは、ここでやっちまっていいだろうか……

おうよ。

アニメ反省会、絶女反省会やったんだからダベミスレ反省会もしないとね

それ以外ならダンガンキャラで今巷で人気のUndertaleお願いします

ういうい

アリアリ

次スレネタだし開始やで。
21時まで募集やで。

100本記念でなんかカオスなのとピクミンのED

すまんピクミンのEDもうあったわ

霧切主人公でホラー館の脱出モノとか見たいな。

セレスか十神が主人公の話が読みたいかな

えーと?

仮面ライダー(ウィザードかドライブ辺り?)とか
希望と絶望だし
ドーナツとかは朝日奈さんがいるし?

ネタだし完了時間やで。

○カオスなの(内容未定)
○霧切主人公でホラー館からの脱出
○セレス主人公
○十神主人公
○仮面ライダードーナツ?
○そのた(キーワードだけでも、やりたいものでも、タイトルだけでも)


おひとり様1つで↓

いい響きね仮面ライダードーナツ
それで

カオスみたいぜ

ホラー館

ダベミスレ反省会

霧切

ダベミスレ反省会で

日向主人公のマザー2

ライダー

仮面ライダードーナツ

その他
次が100スレ目ならダベミの原点にして頂点の魔改造がいいかと

カオスなので
魔改造もいいかも

魔改造いいね

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・銀魂

ドーナツライダー

魔改造、いい響き。
魔改造か!ドーナツか!
一騎打ちだ!

どうぞ↓

ドーナツ

魔改造

魔改造

魔改造

ドーナツ

魔改造

ドーナツ

魔改造

魔改造

魔改造

ドーナツ

ドーナツ

ドーナツを魔改造……
冗談ですドーナツで

魔改造

ドーナツ

魔改造

魔改造

ドーナツ

魔改造

ドーナツ

ドーナツ

100スレめなら魔改造やろうぜ!
シーズンいくつめ?

魔改造

魔改造

魔改造

魔改造やろうぜ!


トータル6回目、8スレ目の開催となります

新スレ乙

楽しみにしております。

モノクマ「監視飽きたし安価で生徒を魔改造・第8コース」
モノクマ「監視飽きたし安価で生徒を魔改造・第8コース」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448803344/)

ここです。


質疑あればまだ受けております。お願いします。

もし時間があればでいいのですが、舞園フローみたいなのを全キャラ分出していただければ嬉しいです。

質問なんですが腐川は最後どういう状況なんですか?

>>542
原作見た方が早い

これ腐川が一番辛いな
今までの人生完全否定だもの

しかも自分がおかしいのかそうでないのかわからなくなってくるよな
精神崩壊必至

まあ才能あるしどうにかなるのかもしれない…なるのかね?

実際に才能あるから騒がれるやろな

下げ忘れゴメン

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月09日 (水) 07:42:38   ID: QAEGyGXm

NTと無印と2を融合させた感じか……。

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