男「だれかの視線を感じる」後輩「…………」(8)

男友「ほら、あれじゃねえか? ストーカーとか」

男「ははっ、まさか」

後輩「――っ!」ビクッ

男友「だよな。そんなもの好きどこにもいないよな」

男「地味に傷つくんだけど」

後輩「ここにいますっ!」

男「へ?」

男友「は?」

後輩「あ、ごごごごめんなさいっ!」タッタッタッ

男友「…………」

男「行っちゃった」

男友「本当にストーカーだったりしてな」

男「ねーよ」

男友「わからんぞー。人にはいろんな趣味があるからな」

男「どういう意味だよ」

男(ん? なんだこれ)

パサッ

男(ノート? あの子が落としていったのか)

男友「どした?」

男「なんでもねーよ」

男「ふーん」ピラッピラッ

男(ノートの中身は手作りの絵本か)

男(挿絵もかわいいし、けっこう手が込んでるなぁ)

男「あれ?」ピラッ

男(途中で終わってる)

男「…………」

男(返してあげないと困るよな。続きが書けないだろうし)

男(よし、明日返しにいこう)

~翌日~

下級生「後輩さんですか?」

男「うん、呼んでくれないかな」

下級生「教室にはいませんよ。いまは文芸部室じゃないですか?」

男「文芸部室?」

下級生「文芸部の部室ですよ。彼女、文芸部なんです」

男(文芸部か。どうりで自作の絵本を作ったりするわけだ)

男「ありがとう。行ってみるよ」

後輩「おかしいなー」ガサゴソ

後輩「うーん。どこに落としたんだろ」

男「探しもの?」

後輩「はい、わたしの大事なものなんです」

男「もしかしてこれのこと?」スッ

後輩「あ、それです! ありがとうございま……」

後輩「せせせせんぱいっ!?」ガタッ

期待

勝手に書いても平気ですか?

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