男「おっぱい見せて」幼馴染「はぁ?」 (578)
~喫茶店~
幼馴染「きゅ、急に何言ってるの?暑さで頭が壊れちゃった?」
男「頼む……おっぱいが見たいんだ」
幼馴染「や、やだよぉ…それにここ、喫茶店なんだよ?絶対にいや」
男「……3万円出すから、おっぱいを見せてくれ」
幼馴染「や、やだってば!いくらお金を積まれても無理なものは無理なの!……まぁ、まんこなら良いけど」
男「くっ…そぉ……」
店員「ミルクティーお持ちしました」コトン
店員「ご注意は以上で宜しかったでしょうか?」
男「おっぱい」
店員「は……い?」
男「あなたのおっぱいを見せてください」
店員「あ、あのぉ……お客様?」
幼馴染「こいつの言う事は無視して結構ですから」
男「お願いします……おっぱいを見せてください」
店員「す、すみません…当店ではおっぱいは取り扱ってないので」
男「ううう…」
店員「お時間がございましたらあちらのトイレにておまんこを御見せする事なら出来ますが…」
男「いきなりのセクハラ発言、申し訳ございませんでした……注文は以上です」
店員「……では、ごゆっくり」スタスタ
幼馴染「ねぇ、捕まっても知らないよ?」
男「ううぅ……」
幼馴染「まっ、これに懲りたらおっぱい見たいだなんて人前で言わない事ね」ゴクゴク
幼馴染「ぷえっ!!これ、練乳が濃いんだけど…」
~妹の部屋~
男「……」
妹「い、いきなり何?私、夏休みの宿題溜まってるから相手出来ないよ」
男「頼む…おっぱいを……おっぱいを見せてくれ」
妹「またそれぇ?嫌だって言ったでしょ?そんなに溜まってるなら相手したげるよ」
男「どうせまんこしか見せてくれないんだろ……」
妹「あ、当たり前でしょ?!な、なんでおっぱい見せなきゃいけないのよ、変態バカ兄貴」
男「ううう…」
妹「ほら、おまんこなら幾らでも触って良いからさ、早く済ませてよね」
男「バカ!妹のバカ!!」バタン
妹「あっ!………なによバカ兄貴、せっかく人がその気になったって言うのにさ」
妹「はぁ、オナニーしてから宿題しよっと」
~友の部屋~
男「もうお終いだぁ…」
友「そりゃお前が悪いだろ」
男「俺はただ…おっぱいが見たいだけなのに」
友「ただって、お前なぁ……いいか?おっぱいってのは神より与えられし神聖な性具なんだぞ?お前みたいな軽い気持ちで見れるもんじゃねーんだよ」
友「まんこと一緒にすんじゃねーよ馬鹿野郎」
男「それはそうだけど……けど、やっぱり見たいんだよ…おっぱいを」
男「な、なんならお前のでもいいんだ!な!?俺たち、親友だろ?」
友「親友のお願いでも無理だ、じゃあ逆に聞くが俺がお前のおっぱい見せてくれって言ったら見せるか?」
男「……」
友「な?無理だろ?じゃあ諦めな」
男「ううう」
~公園~
男「どうしてなんだ……どうしておっぱいを見ちゃダメなんだ」
幼女「おはようございまーす!」
男「あっ、おはよう」
幼女「?どうしたのお兄ちゃん、困ってるの~?」
男「………なぁ、おっぱい見せてくれないかな」
幼女「え!?む、無理だよぉ…」
男「なぁ?記念に良いだろぉ?」
幼女「や、やー!」タッタッタッ
男「あっ!くそっ、逃げられた」
男「……はぁ、暇だし学校にでもいってみるかなぁ」
~図書室~
男「……はぁ、外じゃ野球部が部活してるし中には誰も居ないし」
男「暇だから図書室に来たのは良いんだけど…何もする事無いよなぁ」
ガタン、バラバラバラ
男「ん?棚から本が落ちたな……しゃーない、直してやるかな」
幽霊「あわわ、みーつかっちゃった」
男「あれ?なんかフワフワしてるね君」
幽霊「しかも私を見れると……凄いですねぇ、何者なんですかぁ?」
男「女の子………ねぇ、おっぱい見せてよ」
幽霊「へ?おっぱいですか?」
男「うん、おっぱい」
幽霊「う~ん……おまんこじゃ駄目なんですか?」
男「おっぱいが見たいんだ」
幽霊「無理です」
男「フワフワしてるのに?」
幽霊「無理なものは無理なんです!そりゃあ私は幽霊ですけど、おっぱいは無理なんです」
男「……そっか、幽霊でも無理なんだね……はぁ」
幽霊「あのぉ、どうしておっぱいが見たいですか?」
男「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」
幽霊「ぎゃわー!!ちょっ、や、やめてくださいよ!まだ成仏したくないんですー!」
男「じゃあ、おっぱい見せてよ…」
幽霊「う"っ……う~~~、やっぱり無理なんです!おっぱいは無理なんです!か、代わりに口で抜いてあげますから!」
男「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」
幽霊「ぎゃぁああぁあ!!や、やめてくださいー!」
~屋上~
男「ここから飛び降りたらおっぱいに巡り会える気がする…」
男「あぁおっぱい、どうして君はおっぱいなんだい?」スタスタ
男「まんこなんかよりずっと綺麗で、全ての欲を満たすと言われてるおっぱいはどうしてこんなにも遠い存在なんだい?」
男「おっぱい……」
男「いま、会いにいくからね」
ヒュウウゥゥゥ………ベシャ
野球部「お、おい!人が落ちて来たぞ!」
顧問「早く救急車を呼べ!!」
男「……」ピクピク
~病院~
医師「打撲ですね、受け身の取り方が完璧でした」
顧問「そうですか……こら!お前のせいで練習が中止になったんだぞ!」
男「ごめんなさい…」
医師「取り敢えず今日のところはこちらの病院に入院という形にします」
顧問「ご迷惑をおかけしました……お前、つぎあんな事をしたら自宅を放火するからな」バタン
男「……」
医師「はて、何故きみは飛び降りたのかね?」
男「おっぱいに会いたかったから…」
医師「……取り敢えず、お薬を出しておくよ。ほら、患者を病室に案内してあげなさい」
ナース「はぁい、分かりました~」
~444号室~
ナース「ここが君の泊まる部屋だからねぇ?打撲って言っても安心しないように、ね?」
男「はい……」
ナース「じゃあ何か有ったらこのナースコールを押してね?セックスしたくなったら気軽に押して良いからね?お姉さん、頑張っちゃうから」
男「……」
ナース「じゃあね~」バタン
男「ううう、おっぱい……おっぱい」
少女「お兄さん、はじめまして」
男「あっ、どうも」
少女「へぇ~、学校の屋上から飛び降りたんだ」
男「あぁ……きみは?ここは長いのかな」
少女「私?う、うん……」
男「?足、動かないのか」
少女「うん、産まれつき身体が上手く動かない病気なんだって……もう2年間も居るんだよ」
男「そっか…」
少女「車椅子生活にも慣れては来たんだけど……やっぱり走り回れないのは辛いかな」
男「……足、見せて」
少女「えっ?な、なにするのお兄さん、ちょっ、き、汚いから良いよぉ」
男「大丈夫大丈夫、ちょっとしゃぶり回すだけだから」
少女「そ、そんな事しても意味無いよ!きゃっ!や、やめ…」
~3分後~
少女「……う、うそ」
少女「私、立ってる…じ、自分の足で立ってる!」
男「ははは、良かった良かった」
少女「あ、ありがとうお兄さん!!本当にありがと!」タッタッタッ
男「あっ、あまり走り回らない方が良いよ」
少女「大丈夫だよー!あー凄い凄い!走り回れるってのがこんなに気持ち良いなんて知らなかった!」タッタッタッ
男「だから……あっ!前見て!前!窓っ!」
少女「へっ?」パリーン
「きゃああぁぁああぁぁああぁぁあ!!」
ベチャ
男「……だから言ったのに」
~広間~
男「はぁ……おっぱい見たい、おっぱいが見たい」
ナース「あら、こんなところに居たんだ」
男「あっ……ナースさん、あの」
ナース「同じ病室の女の子?」
男「はい、大丈夫だったんですか?」
ナース「身体中の骨がバキバキに粉砕骨折してたから……けど安心して?使える臓器はちゃんとこの病院で保管したから」
男「そうですか、安心しました」
ナース「……ねぇ君?もしかしてお姉さんのおっぱい見たいのかな」
男「!!!」
ナース「あはは、けどだーめ。おっぱいはね?君の思ってる以上に神聖な物なのよ?ふふっ、残念でした」
男「……」
ナース「ここの近くにおっパブが有るから行ってみなさい」
男「嫌だ!あんなのおっぱいじゃない!あれは偽乳だ!」
ナース「え~?けどパイズリとか出来るんだよ?吸っても良いんだよ?」
男「それは違う!!天然のおっぱいと偽乳を比べるなんて間違ってるよ!」
男「アレは人が作り出したまやかしに過ぎないんだ!俺はおっぱいが見たいんだ!偽乳なんて見たくない!」
ナース「そう……ごめんなさい、私ったら軽はずみなこと口にしちゃって」
男「……いや、良いんです。こっちこそ怒鳴ったりしちゃってすみませんでした」
ナース「ううん、君は悪く無いわ。じゃあね」スタスタ
男「おっパブなんて……おっぱいじゃないんだ」
幽霊「それはそれは」フユーン
男「うおっ!?学校にいたんじゃなかったのかよ」
幽霊「え~?暇だから来ちゃったんですよ~」
~風呂場~
幽霊「へぇ~、殺しちゃったんですかぁ」
男「それは違うよ!あいつが勝手に窓から飛び降りたんだ!俺は悪く無い!!寧ろ彼女の足を治した良い人じゃないか!」
幽霊「でもですよぉ?結果的には彼女を殺しちゃったんですよ?あはは、ほざくなよ青二才が」
男「………しかし、病院の風呂場って案外狭いんだな」
幽霊「そうですねぇ~、幽霊ですけどシャワーなんか浴びちゃったりしちゃったり」ザバァァアァ
男「幽霊なのにバスタオル使うんだな…」
幽霊「そりゃそうですよ!おっぱい見られたく無いんで……あっ!けど下の方は見せちゃいますよ~」
幽霊「どうです?興奮しちゃったりしますよね?」
男「まんこに欲情するほど俺は人間終わってないんだ、だからその汚いまんこをタオルで隠してくれ、吐き気がするんだ」
幽霊「あっ……はい、すみません」
~444号室~
男「ふぅ、スッキリしたな…もう寝ようかな」
幽霊「まだ夕方になってませんよ~?」
男「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」
幽霊「んぎゃぁああぁぁあ!!や、やめてください!やめっ、やめてー!」
男「悪霊退散悪霊退散悪霊退散悪霊退散南無南無南無」
幽霊「がぎゃああぁぁあ!頭がいたいですー!頭がぁああぁぁあ!」
男「成仏成仏成仏成仏成仏成仏成仏」
幽霊「んあぁああぁぁぁああぁあ!」スウー
男「……ふぅ、逝ったな」
男「くそっ、結局おっぱいは見れなかったな……明日は必ずみよう」
男「おっぱいを触っておっぱいを弄っておっぱいにいっぱいして貰うんだ」
男「…おっぱ……い……zZ」
~翌朝~
ナース「おはようございまーす」
男「……」
ナース「今から退院ですよぉ?さっ、早く準備してください。両親が外で待ってますよ」
男「結局……おっぱいに巡り会えなかった…あそこまでしたのにおっぱいを見れなかった」
ナース「まぁまぁ、おっぱいを見れなくても死にはしないんですから!さっ、早く帰れ」
男「……はい、ありがとうございました」
ナース「うんうん、じゃあエレベーターで下に降りましょうね~」
男「おっぱい…君を見る事は出来るのかな…?いや、待っててねおっぱい、必ず君に出会ってみせるからね」
~車内~
父「全く、お前ってやつは」
母「あらあらまぁまぁ、そんなに怒ったら悲しむでしょ?」
妹「……」
男「父さん、そこ右ね」
父「そんな事は分かってる!」
男「……ねぇ父さん?最近さ、頭文字Dって終わったの知ってる…?」
父「ん?あぁ、父さんは1巻から集めてたからな!もちろん初版で」
男「父さんじゃ出来ないよね……ドリフト」
父「……」ギャルルルル‼
父「!?しまっ、ハンドルを回しす
ガシャァアァアン
男「……」ガチャ
男「おっぱい……おっぱい…」スタスタ
~公園~
男「……もう、帰る家も無くなっちゃったな」
男「両親は受け身なんて出来ないし、妹は受け身取れない様にシートベルトで固定したから……」
男「俺は……何をやってるんだ」
男「おっぱいおっぱいって……只々会い叩くて…恋しかったんだ……見たい、見たいよぉ」
ホームレス「お前さん、なにやら悩みがあるみたいじゃないか」
男「あ、あなたは…」
ホームレス「通りすがりのホームレスさ、なんだ……お茶飲みたいから120円くれないかな」
男「あっ、はい……どうぞ」
ホームレス「ありがとうな坊主」
男「おじさん、なんでホームレスなの?」
ホームレス「ん?それはな……」
ホームレス「おっぱいを見たくてな、調子に乗ったらこうなったって訳さ」
男「おじさんもおっぱいを…?」
ホームレス「あぁ……おっぱいってのは不思議なもんでなぁ、近くに有って、実は遠い存在で」
ホームレス「目の前に有るはずなのに、手の届かない距離に有るもんなんだぞ坊主」
男「……俺は、おっぱいが見たいんだ」
ホームレス「悪い事は言わん、今すぐそんな妄想捨てちまえ」
ホームレス「でないとな坊主……死ぬぞ」
男「えっ」
ホームレス「おっぱいってのはな、兵器なんだ。その気になれば街一つ壊せるくらい強力な物なんだ……だから坊主、諦めろ」
男「い、嫌だ!俺は……俺はおっぱいを見たい!おっぱいに会いたい!おっぱいと共に世界中を旅したい!だから!」
ホームレス「……本気、なんだな?」
男「うん、この気持ちは嘘じゃない」
ホームレス「坊主、これを持っていけ」
男「?これは……地図ですか」
ホームレス「あぁ、お前はそこで“おっぱい”を理解してくるだ」
男「おっぱいを……理解、ですか?」
ホームレス「行けば分かるさ。ただな坊主?お前の気持ちが嘘じゃないんなら、最後まで諦めるんじゃないぞ」
男「………ありがとう、おじさん。俺、頑張る。頑張って頑張って頑張って!おっぱいを理解してくる」
ホームレス「ははは、頑張れよ坊主……応援してるからな」
男「うん!ありがと!」タッタッタッ
ホームレス「……」ピロリ
ホームレス「あぁ、ワシじゃよ…おっぱいを理解したいと言う若者をそっちに送ったんじゃ、よろしく頼むぞ」ポチ
ホームレス「坊主…果たしてお前はおっぱいに選ばれるのかの」
~神社~
男「ここか……ん?」
巫女「あっ、君が…」
男「あ、あの」
巫女「大丈夫、全部把握してるから。私はこの神社の巫女さんをやってます、ちなみに92歳です」
男「!?」
巫女「あぁその反応、不思議だよねぇ、92歳のババアがなんでこんなに若々しいのか不思議で堪らないよねぇ」
巫女「……私はね、おっぱいに選ばれた者だから」
男「おっぱいに……選ばれた?」
巫女「まぁまぁ、取り敢えず中に入って話そうか。暑いしね」
男「あっ、はい…(おっぱいに選ばれた?どういう意味なんだ…)」
~寺の中~
巫女「まずは、貴方に質問です」
巫女「あなた、おっぱいってなんだと思う?」
男「柔らかくてクリーミィで、世界に二つと無い至高の存在です」
巫女「33点、全然分かって無いのね」
男「!?」
巫女「それに、きっと貴方は理解してない。自分についてるおっぱいがなんなのかをね」
男「えっ…?」
巫女「……脱ぎなさい」
男「!!だ、ダメだ!他人におっぱいを見せるなんて駄目なんだ!」
巫女「大丈夫、ここは結界を1枚貼ってるから安心して」
男「け、けど巫女さん」
巫女「私を信じれない?」
男「……」
男「はい……」ポロン
巫女「……」
ゴゴゴゴゴゴ
男「あの、本当に大丈夫なんですか!?な、なんかゴトゴト言ってますけど」
巫女「大丈夫、私の結界は強力だから…」
男「そ、そうなんですか…」
巫女「もう良いわよ、服を着なさい」
男「………」
巫女「結論から言わせてもらうと、あなたのおっぱいはおっぱいであっておっぱいじゃないわね」
男「え?ど、どういう意味ですか」
巫女「それはこれから説明します…」
巫女「貴方が見たいのはおっぱいなんでしょ?」
男「……はい」
巫女「じゃあ何故、おっパブにいかないのかしら」
男「アレは偽乳だ!!あんなのおっぱいじゃない!」
巫女「……本物を見た事が無いのに何故、偽乳だと分かるのかしらね」
男「?!」
巫女「答えられないでしょ?知らないのに知っている、理解していないのに理解している自分に疑問を持ったことがないのでしょ?」
男「あ……う…」
巫女「貴方は分からないの、おっぱいがなんなのかを……分かったつもりで居るだけなの。おっぱいという物を」
男「……」
巫女「コレを飲みなさい」スッ
男「これは……牛乳?」
巫女「違うわよ、これは母乳……ただね?一つは偽乳から搾り出した母乳、もう一つが私のおっぱいから搾り出した母乳」
巫女「貴方に分かるかしら、本物の母乳が」
男「……い、いただきます」ゴクッ
男「……(こっちの母乳はなんだか舌触りが変だな…喉にしつこく絡まり合って、まるで俺の喉ちんこを殺す勢いだ)」
巫女「じゃあ次はこっちの母乳ね」
男「はい…」ゴクッ
男「!?(これは…明らかに違う……さっきのと比べ物にならない程…まるで、俺を包み込んでくれている…?な、なんだこの安心感は)」
男「分かりました、貴方の母乳は今飲んだ方だ!」
巫女「ハズレ」
男「なっ!?」
男「じゃ、じゃあ最初に飲んだ方が貴方の……」
巫女「ごめんなさいね、実はこの二つの中に私の母乳は入ってないの」
男「!?は、話が違うじゃないか!」
巫女「試してみたのよ、貴方がおっぱいに選ばれる者なのかどうかをね」
男「ど、どういう意味なんですか…」
巫女「貴方は今、私の言うことを信じ込んでいた……どちらかに必ず私の母乳が含まれていると」
巫女「それで貴方は美味しくない方を違うと決め、美味しい方を正解だと思い込んでいた……違う?」
男「……」
巫女「本当のおっぱいから搾り出された母乳ってのはね、脳より先に身体が感じ取れるの」
男「意味が分かりません、脳より先に感じ取れるって……どういう意味なんですか」
巫女「貴方に覚悟が有ると言うのなら、私についてきなさい」スタスタ
男「ま、待ってください!」タッタッタッ
~裏山~
巫女「……ここよ」
男「こ、ここは……」
巫女「異性と関係を持つ事無く人生を終えた喪女の墓場……貴方にも聞こえるでしょ?悲しきも汚らしい彼女達の声が」
男「こ、声?そんなの聞こえ……!!」
『喪~~女~~』
男「な、なんだこの悲鳴は……か、身体が…震えて…」
巫女「あなた、喪女ってなんだと思う?」
男「えっ?そ、そりゃあ……異性と交際が無かった位ですから気持ち悪い終わったの人種だと思います」
『喪女!?』
男「ぐわっ!!ず、頭痛が…頭痛が痛い…」
巫女「……私は寺に帰るけど、貴方はここにいなさい」
男「!?」
巫女「時が来たら迎えに来てあげる。どうしても無理なら逃げ出せば良い……じゃあね」スタスタスタスタ
男「時が来たらって……」
『喪喪喪~~女~~』
男「ひぐぁっ!!く、くそ…な、なんだよコレ…なんかが、あ、頭の中に…」
『喪~女喪~女喪女~女の子~』
男「う"ぐ……な、なんで崖っぷちのポニョの歌が……ぐぅぅ」ドサッ
『喪女~~喪~~~女~』
男「うぐっ……な、なんだ…は、入ってくるな…お、俺の中に…入ってくんじゃねぇ…」
男「お、俺はお前たちみたいな人生の負け組じゃないんだ……女の子と付き合って色々済ませて来てるんだよ…俺はお前らと違う……だ、だから」
男「だから入ってくるんじゃ……ぐぅう!!」
『喪~女~』
男「ぅ……ぁ…(ダメだ、なんか…意識が……)」
~学校~
男「……ん?あれ、どこだここ?俺の通ってる学校じゃ無いよな……ん?」
女の子「あ、あの…つ、付き合ってください!」
イケメン「……」
男「告白?つーかあの女の子、あんまり可愛く無いな…」
女の子「……あの…返事は」
イケメン「ぷっ…くくく」
女の子「?」
イケメン「ぷははははは!マジかよ、俺っ、お前みたいなブスに告白されたの?!は?は?は?……ぷふ」
女の子「えっ……」
イケメン「うわぁ無いわぁ、つーかお前、もしかしてOK貰えるとかおもってたのか?ねーよwww」
イケメン「あーおもしれっ、早速みんなに報告してくっかな、じゃあなブス!」タッタッタッ
女の子「あっ……」
男「……(ドンマイ、ブス)」
~教室~
男「あ、あれ?さっきまで体育館裏に居なかったっか俺」
女の子「……」
女子「ねぇ、なんか臭くない?」
男子「おいおいモテ男く~ん、どうすんだよぉ、彼女泣いちゃってんじゃんか~wwww」
イケメン「やめろよwwwなんで俺があんなブスの彼氏になってんだよ~、つーか泣きたいのは俺の方だしwwwww」
男子「wwwwwww」
男「あはは、なんつーか、微笑ましい光景だなぁ。学生有る有るだよなコレ」
男「ブスが告ったのがクラスに広まって告られた方は周りにからかわれるって」
女の子「……!」タッタッタッ
女子「臭いのが消えたからやっと空気吸えるわ~」
女子B「言い過ぎwwww」
男「あっ、いっちゃったよあの子……つーか俺って他の子には見えてないんだな」
~女の子の部屋~
女の子「うっ……ぅっ」
男「うわぁ、泣きっ面の酷いこと酷いこと」
女の子「うぁあっ…う"っ…」
ドンドンドン
「何時になったら学校行くの!?もう6日目なのよ?学校で何か有ったの?なんでお母さんに相談してくれないの?」
女の子「うっせーんだよババア!!お前には関係ないだろ!!」
「……ごはん、ここに置いておくからね…お母さん、待ってるからね」
男「……」
女の子「私は人を好きになっちゃいけないの?ブスだから人を好きになっちゃ駄目なの……」
女の子「……私がブスだから…ブスってなにもしちゃいけないの?…」
男「おいおい、確かに顔は良くないが別にブスって事は無いだろうに。さっきのお前をからかってた女子の方がよっぽどブスだったぞ」
女の子「私は何もしちゃいけないの…?ブスには何もする権利がないの……」
ドンドンドン‼
「いい加減働きなさい!あなたもう20歳なのよ!?学校もあのまま行かなくなってずっと部屋にこもって!」
女の子「うぜーんだよババア!お前はご飯さえ持ってくりゃいいんだよ!」
男「うおっ!?きゅ、急に外見変わったと思ったら……な、なんで一瞬で場面が変わるんだよ、対応しきれねーよ全く」
男「つ、つーかこいつ……太ったなぁ、んで何故か部屋にパソコンまで有るし」
男「まぁ父親だろうな、父親が甘やかした結果なんだろうけど……只の豚になってらぁ」
女の子「あー痒い痒い」ボリボリ
男「ふつーにまんこ掻いてる……うわっ、ペットボトルがデスクの下に何本も転がってやがる」
女の子「あ~暇だから夏コミのzipでも探そっと」カタカタカタカタ
男「あ、当たり前の様に犯罪起こしてやがる…」
女の子「う~ん……」カタカタ
男「こいつ、ずっと引きこもってるって事は………あっ!」
男「もしかしてこいつ、あの墓場の喪女なのか!?あ、アリエル…リトルマーメイド並みにアリエル」
女の子「さーてと」スッ
男「?なにしてんだこいつ、急に散らかってるペットボトルを隅に蹴り飛ばしたぞ」
女の子「……ふんっ!ふんふんっ!」
男「……お、踊ってやがる…動きのキレが半端ねぇなおい」
女の子「どぅへへwww早速ニコに貼らないと」カタカタカタカタ
男「こ、こいつまさか……踊ってみたとかいうキチガイジャンルをやってる奴なのか」
女の子「!?うわっ、こいつキモっ!下手くそだな死ねっと」カタカタカタカタ
男「……最低だこいつ、他人の動画はボロクソに書き込んで自分の動画は自作自演で褒めちぎってやがる」
男「なんか……哀しい奴だな」
男「?あっ、場面変わってる…あれ?こいつ画面の前でなに笑ってんだ?」
女の子「いやっ、そんなことないよーwww」
男「……?あっ、こいつ、動画を生中継してんのか」
女の子「えー?ないないwそんな事無いってばー」
男「メイクしてマスクで口元隠して……誰だか知らない奴にちやほやされて…呆れて何も言えないな」
男「親に迷惑掛けて好き放題やって…そりゃ喪女になるわな」
男「………けど、こんなの俺に見せてこいつは何がしたいんだ?ううん、全く分からん」
女の子「wwwwwww」
男「ん?あっ、場面が変わる……ん…」
~墓場~
巫女「おーい、起きなさいな」
男「……ん…。うんん…」
巫女「あっ、やっと起きたの」
男「あ、れ……ここ…戻って、来たのか…?」
巫女「もう真っ暗なんですよ?さっ、お寺に戻りましょうね、夕食の準備も済ませてますから」
男「………あれ?喪女の声が聞こえなくなった」
巫女「ほら、早く帰りますよ?」
巫女「貴方には帰る所が有るんですから、こんなとこで道草食ってちゃ笑えませんよ?」
男「……は、はい」
男「………(何だったんだろ…アレを見せてこの巫女さんは何がしたかったんだろうか)」
~寺の中~
男「……あのぉ」
巫女「はい?どうしました」
男「俺、さっきあそこで喪女の一生を見せられてたんですけど……アレって、巫女さんの言う本当のおっぱいとなんの関係が有るんですか?」
巫女「……まっ、一日目はそんなもんですね」
男「は?一日目…?」
巫女「えぇ、一日目はこれでお終いですが……何か?」
男「ちょっと待ってくださいよ!一日目って、まさか何日もここに居なきゃならないんですか?!」
巫女「そうですけど…」
男「俺は早くおっぱいを見たいんだ!あんなのなんの修行にもなってないじゃないか!」
巫女「甘えてはいけません」
男「はぁ!?」
巫女「今の貴方におっぱいは重たすぎます。会わせたとしてもきっと重さに耐えられず押し潰されてしまうでしょう」
男「な……なにを…」
巫女「おっぱいに近道は有りません、おっぱいを理解し、その上で貴方におっぱいに選ばれるかと言う試練をですね……」
男「ふざけんな!」ガバッ
巫女「きゃっ!!な、なにするんですか」
男「うるせー!俺はおっぱいが見たいんだよ!偽乳なんかじゃなくて本当のおっぱいってやつがよ!」
男「目の前に有るじゃねーか!あんたはおっぱいに選ばれたんだろ!?だったらお前のおっぱいを見れればそれでいいんだよー!」バリバリバリ
巫女「い、いけません!今の貴方におっぱいは
男「うるせー!」モミュ
バチバチバチバチ
男「!?ぐわぁああぁぁあ!!」ブチーン
巫女「あぁあ、だから言ったのに」
男「み、右腕がぁあ!おっぱいを掴んだ右腕がああぁぁあ!!」
~10分後~
巫女「全く、人の話を最後まで聞かなかったからこうなったのですよ?分かってます?」
男「はい……すみません」
巫女「……よしっと、これでくっ付いた筈ですよ」
男「………うん、ちゃんと動く」
巫女「とにかく、おっぱいに会いたいのならここで修行をしていくのです。分かりましたか?」
男「はい…痛い程わかりました」
巫女「それなら良いんです……で、貴方は喪女さんの一生を見て何を思い、感じましたか?」
男「……あんな人間にならなくて良かったなぁと」
巫女「そう、ですか……まぁ何度も言いますが一日目はそんなもんですから」
男「そ、そうなんですか…」
巫女「今日はもう寝なさい」
~翌日~
巫女「今日はコレをしてもらいましょうか」
男「これは?」
巫女「何って、抱き枕ですが…もしかして知らないのですか?」
男「いや、抱き枕は知ってるけど、これをどうしろと?」
巫女「今日一日、コレを背負って修行するのです。ただし、この抱き枕を絶対に落としてはいけませんよ?」
男「はぁ……け、けど巫女さん?なんでこの抱き枕、カバーに俺がプリントされてるんですか?」
巫女「おっぱいとは自分自身なのです、自分も守れない愚か者におっぱいが守れますか?おっぱいは強き者しか選びません」
巫女「それに、今日一日を終えたら貴方はおっぱいについて知る事になります。ですから頑張ってください」
男「あのぉ、出来れば巫女さんをプリントしたカバーが良いんですが……なんていうか、気持ち悪いです」
巫女「文句を言うなら帰りなさい」
男「ぐっ……が、頑張ります」
巫女「よろしい」
~裏庭~
巫女「では、今からこの子の相手をしてもらいましょうか」
男「……」
蛙「げこげこ」
男「あの、巫女さん…?失礼な様ですが、俺を舐めてませんか?」
巫女「はい?どういう意味ですか」
男「蛙とおっぱいに何の関連性が有るんですか?それに、蛙を相手にって、踏みつぶせば数秒で終わりますよ」
巫女「……見てみなさい」
男「?」
蛙「げこっ、げこ」ピョーンピョーン
男「!?」
巫女「気付きましたか?蛙の飛ぶ軌道を……まるでおっぱいの様でしょう」
巫女「それに、この蛙は貴方の思う蛙とは違いますから貴方に踏みつぶされる様な真似はしませんよ?……ふふ、ではこの蛙を打ち負かしたら私の部屋に来てくださいね」
~昼間~
蛙「げこげこ」ボイーンボイーン
男「さっきから蛙の描く軌道が不規則に変化してる…何故だ?考えろ……考えるんだ」
男「大きく跳ね上がったと思えば少ししか飛ばない時も有……なんだ、これは…いったい何の意味が有るんだ」
蛙「げこげこ」ボイーンボイーン
男「……いや…違う、目で追っちゃダメだ……考えるな、感じるんだ」
男「瞳を閉じて蛙を想うんだ……蛙の気持ちを理解すれば…答えは見えてくる筈だ」
男「………」
蛙「げこげこ」ボイーンボイーン
男「……(違う…まだだ、蛙の声を耳で拾っちゃ駄目だ……周りの雑音も、蛙の鳴き声も………)」
ボイーンボイーン
男(まだ足りない……もっと、もっと集中しろ……もっと……もっとだ…)
…ップー
男「!?」
エーカップーエーカップー
男「そうか……分かったぞ」
男「この蛙の不規則に軌道の意味が!!」
蛙「げこげこ」ボイーンボイーン
男「こいつは適当に跳ね回ってるんじゃなくて、おっぱいのバストと同じ軌道で跳ねてるんだ!」
男「Aカップの時はあまり跳ねず、逆にGカップの巨乳の時には高く跳ねるんだな」
男「カラクリは分かったぜ……待ってろ、今すぐ捕まえてやるからな……」
男「………」
エフカップーエフカップー
男「……(俺の妹はCカップだった…生で見た事は無いが服の上からなら毎日見て来たんだ…Cカップの時、それがお前を捕まえる時だ)」
ゼットカップーゼットカップー
男(違う、デカすぎる……集中、集中)
エムカップーエムカップー
違う……落ち着け、全神経を研ぎ澄ませるんだ…自分の存在さえ消せ…全ての神経を蛙の跳びはねる瞬間に集中させろ
シーカップーシーカップー
男「いまだぁああぁあ!!!」
~寺の中~
ガララララ
男「巫女さん……捕まえたぜ」
蛙「げこげこ」
巫女「もう夕方だよぉ?……まぁ合格かな、本当は3日は掛かると思ったんだけど」
巫女「しかし凄いね、始める前は蛙を踏み潰すとかいってなかったっけ?」
男「蛙を恨むんじゃなくて、蛙の事を理解する。蛙は敵じゃなくて俺の事を成長させてくれる、いわば恩人なんだ」
男「恩人を傷付ける訳には行かないから」
巫女「……うん、合格、100点です」
男「あ、はは……あ…」ドサッ
巫女「ありゃりゃ、気絶しちゃった…まぁ朝から晩まで蛙といちゃいちゃしてたなら仕方ないかな。それに、ちゃんと抱き枕も汚さず頑張ったんだね」
巫女「君なら選ばれるかな……おっぱいに」
「あれ……?なんだろここ…夢?」
『私がですか…?』
『あぁ、お前しか居ないんだ…汚れなき血を持つ者は…』
「ん?なにか聞こえる…あ、あれ…?俺、自分の身体がどこにあるか分からない……あぁ、意識だけってこの事なんだな」
『……分かりました。私、なります』
『すまない…ここを頼んだよ』
『はい……あの、お願いが有るんです』
『……なんだい?』
『私の事、忘れないでください…』
『あぁ……』
「う……なんだ…なんか、頭がぽわーってしてきて」
おーい、起きろー
「この声……巫女さん…?」
男「んあ……」
巫女「ほら、ご飯冷めちゃいますよ?」
男「あ………あ…うん…」
巫女「?どうしたんですか」
男「いや、なんていうか…夢、見てて」
巫女「ふふっ、人間なんですから夢くらい見ますよ。さっ、早く食べてくださいね」
巫女「今日は肉じゃがと蛙の姿煮ですよ!いっぱい食べてくださいね」
男「は、はい……(なんだったんだろ…なんか、変な夢だったな)」
巫女「はい、ご飯です」
男「ありがと……いただきます」
~翌朝~
巫女「え~、では今日の修行内容をはっぴょーします」
男「……」
巫女「でけでけでん!裏山の頂上から紐なしバンジーです」
男「うわーい!!」
巫女「いぇいいぇい!!」
男「あははははは!」
巫女「うふふふふ!」
男「って、ふざけんなっ!!」
巫女「!?」
男「それって遠回しに死ねって言ってるじゃねーか!ふざけんなよ!!」
巫女「も~、ただのジョークですよ巫女巫女ジョークです」
男「……で、今日の内容はなんなんですか」
~裏山の頂上~
男「………」
巫女「えーっと、こっからバンジージャンプして貰おうかなと」
男「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!ぜーったいに死ぬって!ふざけないでくださいよ巫女さん!」
巫女「ふざけてませんよ?」
男「つーかこの裏山、いったい何mあるんですか!?」
巫女「車で来ましたからね、だいたい富士山より低いですよ?」
男「いやそれは当たり前でしょ……富士山より高かったらやってられないわ」
巫女「まぁ茶番はここまでにして、内容を発表しますね」
男「いや、バンジー事態、茶番なんじゃ…」
巫女「今から貴方はおっぱいに触れて貰います」
男「はい?」
巫女「だから、おっぱいに触れて貰います」
男「………」モミュ
巫女「あっん」
バチバチバチバチ
男「ぎゃぁああぁぁああぁぁあ!!!!」ブチャァア
男「あがぁあぁぁあ!両腕が吹っ飛んだぁああ!きゃぁああぁぁあ!!!」
巫女「な、なにしてるんですか…馬鹿なんですか?ほら、飛んだ腕を拾ってください」
男「うぎゃぁああぁあ!いでぇえよおぉぉお!!」
巫女「ほら、唾付けてあげますから……ぺっ!」
ビチャ
男「………ふぅ、し、死ぬかと思った」
巫女「えーっと、茶番は置いといてですね」
巫女「とにかく、今日の修行内容はバンジー中におっぱいに触れる事、これだけです」
男「……解読不能」
巫女「文句言わずにとりあえず紐を付けてください」
男「あっ、はい…」カチャカチャ
巫女「これはちゃんと自動で巻き上げてくれますから安心してくださいね?じゃあ私は帰りますから」
男「あの、巫女さん?どうやっておっぱいを触るんですか?」
巫女「それを言ったら修行じゃないでしょ?考えてはいけません、感じなさい……」スタスタ
男「………と、とにかくだ!飛び降りたら分かるよな」タンッ
ヒュゥウゥゥゥウ
ヒュゥウゥゥゥウ
男「あばばばばばばばばばばば」
男「むひゃうひぃいい!(無理無理無理無理無理無理!つーかどうやってこれでおっぱいに触れるんだよ!)」
男「あむふふふふふ(考えるな感じろって、こ、こんな場面で集中なんて出来るかよ!)」
男「あぁぁあああああっしゃぁあ!!」
男「弱音はいてちゃおっぱいは触れねーぞ俺えぇぇえ!!絶対におっぱいを触ってやる!」
ヒュゥウゥゥゥウ
男「………けど、どうやっておっぱいに触るんだ?どこにもおっぱいなんてな
ブチィイ!
男「え?今の音……紐っ、切れっ……」
男「アカーーーーン!!」
バキバキバキペキベキ
~山奥~
男「あ"ぁ"あ"…ぎひっ、げほぉ……」
男「く、くそ…う、受け身が無ければ即死だった…」
男「けどここ、どこだよ。早いとこ頂上に戻って修行の続きをしないと」
男「……って、先に巫女さんのとこに行って紐を変えて貰わないとな」
男「とにかく!下に降りてけばあの神社に着くだろうな!早く下ろうっと」タッタッタ
ビュオォォオォ‼
男「うおわっ!(す、凄い風だ!ふ、吹き飛ばされ………ん?)」
男「………(なんだこれ、顔の前でクロスさせてる掌に変な違和感が…)」
男(なんだ……なんなんだこの感触は)
男「あっ、止んだ……と、とにかく帰らないと」タッタッタ
~神社~
男「巫女さーん」
巫女「は、早いですね…」
男「いや、まだ終わって無いんですけど…紐を変えて欲しくて」
巫女「紐……ですか?」
男「えぇ、紐が途中で切れちゃって落っこちたんですよ。えぇ、落ちたんですよ、この紐を信じたら落ちたんですよ」
巫女「……と、とりあえず車に乗ってください。また頂上に運ぶので」
男「きれたんですよね、紐が、切れて落ちたんですわ」
巫女「車に乗ってください!!紐は積んでますから!」
男「あー痛かったぁ、死ぬかと思ったぁ」
巫女「早く乗れやぁああぁあ!!」
キレた
~頂上~
巫女「じゃあ、頑張ってください」
男「はい、分かりました」
巫女「……なんにせよ、私にも悪かったとこが有りますからヒントをあげましょうか」
男「ヒントですか?」
巫女「貴方が思ってる程簡単では無いですよ、おっぱいに触るってのは」
男「えっ?」
巫女「よく言いますよね?スピードを出した車から手を出せばおっぱいを揉めるとか、その応用でバンジーにでも出来ると思ってるなら馬鹿ですよ」
男「……」
巫女「おっぱいを身体全体で感じるんです………では、下で待ってますね」
男「身体全体で感じる……おっぱいを全体に」
自分のおっぱい?
男「とにかく、飛び降りない事には何も進まないからな……よし、いくぞ」タンッ
ヒュゥウゥゥゥウゥウゥゥウ
男「……(身体でおっぱいを感じる…それはいったいどうやって?)」
男「……(身体は風を感じてる、これをどうやっておっぱいに変えるんだ?それに……いや、落ち着け、集中するんだ)」
男(考えるな、感じるんだ……身体全体で、この風ではなく、おっぱいを)
ビィイン!
男「うぐぇあっ"!!」
男「げほっ!!げえぇっほ!くそっ!集中する前に紐の長さが限界に来ちまう…これ、思った以上に難しいぞ」
男「蛙の時と違って時間が無制限に有るわけじゃないし……いや、弱気になっちゃ駄目だ」
男「必ず感じてやる!おっぱいを!待ってろよおっぱい!!」
~夕方~
男「はぁっはぁっはあぁ……」
男「な、何回飛んだんだろうか…も、もう夕日が出て来てやがる」
男「帰るか…?いやいや、やるって決めたんだから終わるまで帰らねーぞ」
男「……けど、どうすりゃ良いんだ…どうやっても風が邪魔するし集中しようにも紐が邪魔で集中出来ねぇ」
男「微かな時間の間にどうやって身体全体でおっぱいを感じるんだ……もう、わかんねぇよ」
男「あぁ……いやいや、まだまだ行ける筈だろ実際………紐かぁ」
男「紐、バンジー……ん?紐?」
男「身体全体で…おっぱいを感じる……バンジー……紐…」
男「ま、まさか!」タンッ
ヒュゥウゥゥゥウ
ヒュゥウゥゥゥウ
男「巫女さんの言う身体全体で感じろってのがこのことなら……瞳を閉じて…」
男「……(バンジージャンプが俺の思ってる事と一致しているのだとしたらきっと…)」
男(身体全体でおっぱいを感じろって言った本当の意味は……きっと、きっと!)
ビィイン‼
男「………」ポタポタ
男「そういう事だったんだな…あはは、なんでだろ、涙が止まらないや」
男「俺、もう謝れないんだな…あはは」
男「あはははははは!!」
男「はああぁ……さて、早く帰らないとな。巫女さんのとこに」
~寺の中~
巫女「……その顔、掴んだみたいだね」
男「あぁ、何十回、何百回飛んでやっと分かったよ。巫女さんの俺に伝えたかった事が」
巫女「うんうん、じゃあ聞かせて貰おうかな」
男「まず、巫女さんの言ってたおっぱいって言うのはおっぱいじゃなかったんだ。あの時、巫女さんのヒントが物語ってたし、考えたらあの時に答えを貰ってた」
巫女「……」
男「あの紐、ほんとは最初から切れる様に細工してたんだろ?」
巫女「どうしてそう思うのかな」
男「今回のバンジージャンプ、あれはただのバンジージャンプじゃ無かった」
男「……初心に戻る、だろ?」
男「紐が切れるってのは巣立つっていう意味なんだ。あの紐は……臍の緒だ」
男「バンジージャンプは俺を母親のお腹に居る赤ちゃんに見たてたもんだった。これが、巫女さんが紐に細工をして切れる様にした本当の理由だ」
巫女「……」
男「巣立った赤子は母親の元、つまり母親のおっぱいに辿り着くんだ。一般的に産まれて来た赤ちゃんは母親が抱きしめるって言うからな」
男「……俺にはもう母親が居ない、父親が殺したから…だから気付けなかった。母親の死を忘れようとしてたからな」
男「だから、身体全体でおっぱいを感じろってのは産まれた時の事を、初めてのおっぱい、つまり母親の愛情を肌で感じろって意味だ!」
巫女「……うん、合格」
男「いよっしゃあ!!」
巫女「けどよく分かったね~、ここまで理解が良いと感心しちゃうねぇ」
男「あー、疲れた……もう限界」
巫女「まだご飯食べてないでしょ?ほらほら、今から準備するから待っててね」
男「うん……お願い…」
巫女「すぐ作るから待ってるんだよ?」タッタッタ
男「……はぁ、クリア出来たのは良いんだけど…身体中が痛い…つ、つーかよ」
男「常識的に考えて……に、人間がやる様な修行じゃ……」
男「ねぇ…だ……」ドサッ
男「…zZ……z」
「……あれ?この感じ、初めてじゃないよな…」
『ここも、私だけになってしまいました…』
『皆逝ってしまった……残ったのは私だけ…これが、選ばれると言う事』
「ん?あぁ、あの時の夢だ…自分の身体も分からないし、この声の人物だって見えない…不思議な夢」
『分かっていた……これが選ばれる者の使命だと言う事も、それを受け入れたのは私』
『けど……だけど…』
「なんか、この前の続きっぽいな……せめて、誰かが分かれば良いんだけど…」
『私だけが苦しまなきゃいけない…どうして私だけが…?』
『……皆苦しめば良い…私だけじゃなく、皆、皆苦しめば良いんだ…』
「……なんか、深刻な感じになってないか?まっ、夢なんだからどうでもいいかな」
「あっ……誰かが呼んでる…あぁ、きっと今から覚めるんだな、夢が……」
巫女「……」ドポドポドポ
男「ぷわぁっ!!?」
巫女「やっと起きた…鞭でしばいてもロウソク垂らしても起きないからずっと鼻に麦茶を流し込んでたんだよ?」
男「だ、だから鼻が…痛いのか」
巫女「ほらほら、もう遅いんだから早く食べちゃってね~」
男「……あのさ巫女さん」
巫女「ん?どしたの」
男「いや、ずっと気になってたんだけどさ?俺が使わせて貰ってる部屋にはテレビ無いじゃん?」
巫女「うんうん」
男「巫女さんの部屋にはテレビ有るよね?しかも3台」
巫女「うん、それで?」
男「いや、厚かましいお願いなんですけど、1台ほどか
巫女「断る。ここに遊びに来た訳じゃ無いでしょ?文句言う前に早く食べなさい」
男「……い、いただきます」
よく考えたらもう昼なんですね、それに眠いです
昼ごはん買いに逝かせてください
ほしゅ
~翌朝~
巫女「え~、ではでは、次の修行内容ですが」
男「あのぉ、ちょっと質問良いですか?」
巫女「質問とは?」
男「今日だけここを抜けたいんですけど、大丈夫なのかな」
巫女「……へ?」
男「いや、今日は学校の花壇の水やり当番なんだよ。だかさ、今日だけ修行とらを休ませて貰っても良いかな」
巫女「ななななっ、何を言ってるんですか!?水やりなんてサボればいいじゃないですか!やっとおっぱいに近付いて来たんですよ!」
男「そうだけどさ、俺、学生だから…」
巫女「……どうしても行くんですか?」
男「う、うん…ごめんな、明日必ず帰ってくるから」
巫女「わ、分かりました……必ず帰って来てくださいよ?」
ワクワク((o(^∇^)o))
~学校~
男「……(なんだったんだろ、巫女さんのあの反応)」
男「たかが一日休むだけなのにあそこまでガッカリするもんなのかな?……まっ、いっか」
男「早いとこ水やりしないとな…えっと、水は」
幼馴染「あっ、久しぶり」
男「ん?おぉ、久しぶりだな!」
幼馴染「ほんと久しぶりだよね……あの、それと、家族の事なんだけどさ」
男「ん?あぁ別に良いよ、頭文字Dごっこして事故って死んだんだし事項自得だろ」
幼馴染「そっか、気にしてるのかと思ってさ」
男「別にぃ、それに今俺、一人じゃねーからさ」
幼馴染「へ?」
はよ続き
男「ん……いや、なんでもない」
幼馴染「えー!?なにそれ、意味わかんないよ」
男「おっぱい見せてくれるなら良いよ」
幼馴染「無理!それだけは絶対に無理だから!」
男「それなら俺も言わない……ほら、どうせなら水やり手伝ってくれよ」
幼馴染「う、うん…分かった」
男「……(あの神社の事は黙ってとこ、もしこいつが来たら修行の邪魔になるし)」
幼馴染「そろそろ夏休みも終わっちゃうんだよねぇ」
男「ん?あぁ、そだな…」
幼馴染「明日は祭りでしょ?なんなら一緒に行かない?友と3人で」
男「無理無理、用事あるから」
幼馴染「うっわ、乗り悪いね」
おっぱお
~公園~
男「って、よく考えたら帰る家が無いんだったな俺…」
男「う~ん、今から神社に行ってもなぁ。どうせ休み貰ったんだから今日は羽休みしたいんだよな」
ホームレス「坊主、なんでここに居るんだ?もう修行を終えたのか」
男「あっ、久しぶりです!修行ならまだ途中ですよ?」
ホームレス「なん…だと…?」
男「え?何をそんなに驚いてるんですか」
ホームレス「……いや、なんでもない、気にしないでくれ」
男「はぁ……なら気にしません」
ホームレス「そうだ坊主、昼飯食べて行かないか?この前のコーヒーのお返しをしてないからな」
男「本当ですか!?是非是非」
男「……」
ホームレス「どうだ?ここの砂場で作ったオニギリだぞ」
男「ふ、ふざけてるんですか?」
ホームレス「ホームレスだからな、金も無いんだよ」
男「要らないですよこんなもの…」
ホームレス「……それで、向こうでは順調なのか?」
男「修行ですよね?バッチリですよ、巫女さんもおっぱいに近付いてるとか言ってましたし」
ホームレス「そうか、もうその段階までいってるのだな」
男「?ま、まぁ…はい」
ホームレス「坊主、おじさんから一つ助言を授けてやる」
ホームレス「 やるからには逃げちゃ駄目だ……取り返しのつかない事になるぞ」
男「取り返しのつかない事…?」
ホームレス「それだけだ、さっ、食べるぞ」
男「いや、いりませんよ泥だんごなんて」
~神社~
男「まだ昼の3時だけど……流石に時間潰せそうにないから帰って来ちゃったな」
男「……帰って来ちゃった、か」
男「う~ん、なんか変な感じ。だけど嫌な気分じゃないなぁ」
巫女「あっ!!」
男「あ、ども…なんか、帰って来ちゃいました」
巫女「そ、そうなんですか!」
男「もしかして、今から修行とかじゃ無いですよね?」
巫女「今から?いえいえ、どの道今回の修行は夜にやる予定でしたから」
男「へ?夜ですか」
巫女「そうですよ~?今の貴方ならきっと大丈夫ですから」
男「は、はぁ…」
~巫女さんの部屋~
男「やっぱり目立つよね、部屋に3台もあると」
巫女「テレビですかぁ?慣れると逆に不安になりますよ」ガサガサ
男「ん?なにしてるんですか」
巫女「何って、BDですよ」
男「あぁ、何か見るのか…まぁ92歳だからドラマとかなんだろ」
巫女「はい?アニメですけど」
男「……」
巫女「同じのを3画面で見るんですよ?喪女たちに教えて貰ったんです」ガチャガチャ
男「あぁ、そう…」
巫女「夜まで時間有りますからね~、じゃあ見ましょうか」
男「ち、ちなみに何を見るんですかね…俺、アニメならポケモンとかドラえもん位しか分からないぞ」
巫女「観たら分かりますよ~」
~夜~
男「やっべぇすっげぇドラム叩きたくなってきた」
巫女「ふ~ん、ドラムの女の子が良かったんですか?変わってますね」
男「いや、ドラムってかっこいいじゃん?なんかさ、脇役なんだけで欠かせない存在っていうか」
巫女「私はギターの子が気に入ってるんですけど」
男「……でさ、ここって前にも来たよね?」
巫女「はい!喪女達の墓場です」
男「それは観たら分かるんだけど……今からどうするの?」
巫女「本当のおっぱいを理解してもらうんです」
男「はい?」
巫女「本当のおっぱいです。きっと今の貴方なら分かる筈です、偽乳とおっぱい、そして本当のおっぱいを」
男「……」
『喪~女~』
男「!!」
巫女「逃げちゃ駄目です」
男「いや、だって!またこいつ等のどうでもいい記憶を」
巫女「受け止めるんです、今の貴方はここに来たばかりの貴方じゃないんです」
巫女「そして理解するんです。貴方が出会いたい本当のおっぱいを……大丈夫、自分を信じてください」
男「信じてくださいって言われても……はあ"ぁ"っ!!」
巫女「自分を信じて……彼女達は貴方を傷付けたりしません…では、時が来たら迎えに来ますね」スタスタ
男「があ"ぁ!!頭痛が……ぅ"っあ…」ドサッ
『喪女~女女~』
男「ま、まただ…何かはいって……」
男「ぁ…だ、めだ……い、意識が…」
男の子「す、好きです!付き合ってください」
女の子「ごめんなさい…」
男「……ん?あぁそっか、違う喪女の記憶だなこれ」
男の子「うわぁああぁぁあん!」タッタッタ
女の子「……」
男「ありゃりゃ、告白されたのに断っちゃったよ……顔は悪く無いな、中の中、まさに普通って感じだ」
女の子「これで良かったんだよね…」
女子「そうそう、あんたに彼氏なんて出切る訳無いじゃん?w」
女子B「あはは、言えてるww」
女の子「うん…」
男「この子、女子グループに入ってるんだな。なんだ、前の子と正反対のリア充じゃんか」
女子「そうだよねぇ、なんてったって私たち、親友だもんね~w」
女子B「だよねぅ~、一人だけ抜け駆けとかは無しだよねぇww」
~部屋~
女の子「……」
男「場面が変わって……ここは、この子の部屋だよな?」
女の子「もう嫌だ…どうして私は弱いんだろ」
女の子「本当は嫌なのに、あの人達と一緒に居たくないのに……弱いからだ、私が弱いからだ」
男「え?なんだよこいつ、友達を嫌とか言ってるじゃないか……なんつー女だ!友達なのにそんな言い方無いだろうに」
女の子「……いいように使われて、嫌なことも断れなくて、いつの間にか言いなりになってる」
男「ん、あ、あれ?」
女の子「私が嫌だって言わないから……なんでも言う事を聞く都合のいい奴らって思われてる」
女の子「……もう会いたくない、学校にも行きたくない!…けど……」
男「こいつ、もしかして虐められてんのか?それで一人になるのが嫌だから嫌々あの子達に着いてるのか?」
ドンドンドン
「おい、学校の時間なんだぞ?何時になったら行く気になるんだ?もう8日目だぞ」
女の子「……」
男「……(こいつ、結局逃げたのか…親にも相談せずに一人で溜め込んでずっと、逃げてんだな)」
男「前の奴と違って親に犯行的じゃないんだなぁ」
「……じゃあ俺は仕事にいってくる、これ以上お母さんを困らせるんじゃないぞ」
女の子「……」
男「言いたいことも言えないんだなこの子、酷くいえば自分の意志が無いって言うか…」
女の子「これで良いんだ…これで」
男「勿体無い奴、学校休んでるなら外に出りゃ良いのによ」
男「……外に出て知り合いに会うのが嫌なんだろうな」
女の子「……」
男「ん、また場面が変わった……って!!」
男「こいつ、首吊りしようとしてんじゃねーか!おい!なにやってんだよ馬鹿!!」
女の子「これで良いんだ……これで良いんだ…」
男「良くないだろ!なに考えてるんだよお前!逃げるってそういう意味じゃねーだろ!!」
女の子「……」ギシッ
女の子「う"ぁ"……ぎっ…」
男「馬鹿野郎!ちょっと気が弱いって理由で死のうとしてんだよ!お前可愛いんだから勿体無いだろ!」
男「おい!!まだ間に合うだろ!今すぐその縄解けよ!おい、おい!!」
女の子「ぎぎっ……けっほ……さい…」
女の子「ごめ"っ…んな…さ……」
女の子「……」
男「おい、返事し……ぐぅ"う"!?あっ"…んだよこれ……また、意識が…ぅあ……」
『もう、何年経ったのだろう…』
『私が選ばれて、皆逝ってしまって…一人になって何年経ったんだろう』
「ここ……あっ、そっか、気味悪い夢の中か」
『何も出来ない、一人……ここから出られない』
『それが選ばれた者の使命…私がここに居る理由』
『………私のせいで、私のわがままのせいで…』
「やっぱり、前の続きで有ってるんだよな?しっかし、いい加減姿を見てみたいな」
『……!?だ、誰?』
『君に会いに来たんだ』
『私に…?』
『うん、どうしても叶えたい夢が有ってね。大変だったよ、ここまで辿り着くの』
「ん?男の人の声か……そういやこの女の子、あれからずっと一人って言ってたな」
『私に会いに来てくれたの?』
『うん、だから、お願いします』
「……!!うわっ、んだよ、いいとこだったのに…意識が……」
ワクワク((o(^∇^)o))
巫女「……」ベシベシ
男「ん……った、な、なに?」
巫女「起きました?さっきそこで見つけた蜂の巣でずっと叩いてました」
男「……は、蜂の巣?」
巫女「はい!ほら見てください、蜂たちがこの巣を返せって群がってます」
蜂「かんばんべー踊れミツバチ~」
男「………」
男「うおわぁああぁぁあ!!ばばばばば、馬鹿!捨てろよそんなもの!」ベシッ
巫女「あっ!」
蜂「ぶーんぶんしゃか」ブブンブンブン
男「ぎゃぁああぁぁああ!痛い痛い痛い!!」
巫女「あー、巣を叩き落すからですよ?」
男「つ、つーかなんで巫女さんは狙われないんだよって……いだぁああぁぁあ!うっぎゃぁあああ!」タッタッタ
巫女「あっ、待ってくださいよー!」
『ミツバチ×男……萌~女~』
はよ
~寺の中~
巫女「大丈夫ですよぉ、私の爪の垢を煎じて飲めば一発完治ですから」ゴリゴリ
男「もうあんな事しないでください…流石に受け身とるタイミング無かったから」
巫女「はい、どうぞ!」
男「いや、ねえ?聞いてる?」
巫女「爪の垢と麦茶です!」
男「……」ゴクン
男「うお、痛みが消えた」
巫女「だって私、巫女ですから!」
男「まぁ、ありがと…」
巫女「それで、分かりましたか?本当のおっぱい」
男「……」
巫女「駄目だったんですか?」
男「いや、ちょっと考える時間をって思ってさ」
巫女「そうですか、じゃあ私は部屋でアニメの続きでも見て来ますから、答えが出たら教えに来てくださいね~」
男「本当のおっぱい、か…」
男「喪女と関係有る事、なんだよな?」
男「それに、俺のは本当のおっぱいじゃない……ううん、わからん!」
男「いったい本当のおっぱいってなんなんだ?!巫女さんのも本当のおっぱい、喪女のも本当のおっぱい」
男「……喪女…墓場…」
男「ん?墓場…?喪女の墓場……」
男「それなら、確かめなきゃならない事があるな……よし」
男「巫女さんの部屋に行こう、俺の考えが有ってるなら……確かめないとな」
男「本当のおっぱいってやつを」
~巫女さんの部屋~
男「巫女さ~ん」
巫女「ゆーどんせーのーもあれいずぃー!」
巫女「だってほんとはくれっ!?」
男「……」
巫女「……」
巫女「み、見たんですか?」
男「う、うん…」
巫女「あのぉ……何処からですか?」
男「サビの部分からだから、大丈夫、少ししか聴いてないから」
巫女「あ、う…あ……あ…」
男「と、とりあえず…うん、落ち着いたら言いに来て」
ガララララ
巫女「……」
巫女「~~~~!!」ドタバタドタバタ
~30分後~
男「……(長かったな)」
巫女「あ、あの、それで、分かったんですか?」
男「いや、まだ分かった訳じゃ無いんだ。確認に来ただけ」
巫女「確認?私にですか?」
男「巫女さんは言ったよね?俺のは本当のおっぱいじゃないって」
巫女「……はい」
男「喪女のお墓、あそこで俺に見させた喪女達の記憶……あれは…」
男「もしかして、喪女達も持ってたんじゃないかな?本当のおっぱいってのを」
巫女「えっと、どうしてそう思うんですか?」
男「答えてくれ、今は俺が君に質問してるんだ」
巫女「……」
巫女「う~ん……やっぱり凄いですね」
男「へ?」
巫女「そうですよ~、彼女達は全員、本当のおっぱいを持ってたんですよ!」
巫女「けど、どうして分かったんですかぁ?それを聞きたいんです。良いですよね?質問に答えたんですから次は私の番ですよ」
男「なんとなく、だよ」
巫女「はへ?なんとなく、なんですか?」
男「2回目の記憶で、彼女の最期を見たんだ……その時、1人目の記憶を思い出してさ」
男「俺が見たのは死んでいった喪女達の記憶、喪女達は異性と関わりが無くて、その墓場なんだから異性と付き合わず死んでいったって事だろ?」
男「だから……もしかしたらって思ってさ」
巫女「はえ~、そうなんですかぁ」
男「まっ、なんにせよ今回の修行もクリアなんだろ?」
巫女「えっ!?あ、はい…そうですけど」
男「良かった、じゃあ俺、寝るから」
~自室~
男「……やっとわかったぞ、本当のおっぱいってやつを」
男「けど、本当のおっぱいを知る事は出来たけど理解するってどういう事なんだ?」
男「同じなのか?いやいや、それなら修行終えた扱いだよな?けど巫女さんはそんな事言ってなかったし」
男「……まっ、次の修行内容で分かるんじゃないかなぁ」
男「とにかくだ、そろそろ修行が終わるって事だよな?ははっ、ならもうすぐここから出て行くんだよな」
男「………出て行く、か」
男「ここ、俺が居なくなったらどうなるんだろうな…俺が来た時も巫女さん一人だったし」
男「あっ、喪女達がいるか…裏山だけど」
男「………考え込むのやめよ、明日に備えて早く寝よっと」
『どうしてですか?』
『僕には無理だ……だから、ここを出て行く』
『嫌です!やっと、やっと一人じゃなくなったんですよ?!』
『……ごめん』
「!!これ、あの夢だ」
『僕には背負いきれそうにないんだ…君には色々とお世話になったけど、こればかりは無理だよ』
『……嘘つき』
『ごめん……』
「この前の……うん、続きだよな、あの男の人の声か聞こえる」
『嘘つき嘘つき嘘つき!!一緒に居てくれるって言ったのに…貴方の夢も叶えたのに!』
『謝って許して貰おうとは思ってないよ…けど……ごめん!』
『逃げないで!私を一人にしないで!!お願い……』
『どうして……なんでいっちゃうの…一緒って言ったのに…約束したのに』
『………許さない、許さない…絶対に許さない』
「な、なんだよこれ…声だけじゃあまり分からないけど…」
『…てやる…』
『ってやる……奪ってやる…大切な者、全部全部全部!!』
『全部……奪ってやる…』
男「はっ!!」ガバッ
ガタガタガタ
男「はぁはぁ…っはぁ……」
男「今……朝の4時か」
男「なんだったんだよいったい…な、なんの夢なんだよ」
男「……夢にしちゃなんか…それに、なんで何回も同じ夢を見てるんだ俺」
男「こんな事、今まで無かったのに…それに、何回にも分けて同じ夢って普通見るものなのか?」
男「………わかんねぇ、意味わかんねーよ」
男「なんなんだよ一体…俺、何か悪いことしたのか?」
男「……うぅ、なんか寝付けないな、暇だから散歩してくるか」
ごめんなさいちょっとシャワー浴びて来ます暑すぎる
なんちゅー素晴らしい画像なんだこれは抜かなければ
~神社~
男「う~ん、やっぱ早朝は涼しいかな……って、まだ4時なんだけどさ」
男「けど、何だったろうなさっきの夢」
男「毎回毎回……ん?まてよ」
男「俺があの夢を見る時って決まって寝る前じゃなくて修行の披露で倒れた時だったよな…」
男「けど、今回は修行を終えて寝る時に見た、んだよな…?」
男「……う~ん、わからん!今は修行に集中しないとな」
男「っと、喉乾いたな。神社の下に自販機が有ったからそこで何か買ってこよっと」スタスタ
ビタン
男「あうっ"?!」
男「な、なんだよ…なんで神社の外に出れないんだ?」ピタ
男「なにか見えない壁見たいなのが有る?なんだこれ、巫女さんの結界なのか?」
~翌朝~
男「……(結局、昨日はあのまま寝ちゃったけど…一応聞いた方が良いのかな)」
巫女「え~、今日の修行はですねぇ」
男「あの、巫女さん?」
巫女「はい?どうしました」
男「この神社ってさ、夜中は結界かなにか貼ってるの?昨日さ、4時くらいに起きて神社散歩してたときに神社から出られなくてさ」
巫女「……まぁ、結界は貼ってますよ?」
男「あとさ、ここって参拝客とか来るのかな?俺が修行してる時は全く見ないんだけど」
巫女「う~ん、古いですからねぇ。中々こないんですよ」
男「そ、そうなのか……あ、あはは、なんか変な事聞いちゃってごめん」
巫女「いえいえ、では今日の修行内容ですが」
~洞窟~
男「ほえ~、こんなとこあったんだな」
巫女「はい、身を清める為の儀式とか行っちゃったり出来ちゃったりするんですよ!」
男「ふ~ん、それで、今日はここで何をするのかな」
巫女「……」
男「巫女さん?」
巫女「へっ?!な、なんですか?」
男「いや、今日の修行内容なんだけど」
巫女「はいはい、とにかく奥に進みますよ~」
男「あ、うん…」
~湖~
男「………」
巫女「綺麗でしょ?今日はここで修行をして貰います」
男「うん、すっごい綺麗だ…なんか、言葉を失うってこの事を言うんだな」
巫女「じゃあ、頑張ってくださいね」
男「ん……あの、ここで何をするんだ?」
巫女「えー?湖に来たんですよ?目の前に湖が有るんですよ?そんなの決まってるじゃないですか」
男「あ……入れと」
巫女「はい!」
男「わ、分かったよ…服はそのままで良いの?」
巫女「そうです、ここは結界が貼られてないので裸になっておっぱいを見せたりしたらどうなるか分かりませんから」
男「……わかったよ」ジャバジャバ
男「……巫女さん?真ん中に来たけど…あれ?巫女さん?」
男「あぁ、そういえば毎回どっかに行ってたんだよなあの人」
男「……(けど、不思議だな…この湖を見た時からなんか変な感じなんだよな)」
男「…(とにかく、何時も見たいに集中しないと……目を瞑って)」
男(あれ……なんだろこれ…足が……いや、なんか、体の感覚が…)
トプン
巫女「貴方なら、受け入れてくれますよね…?」
巫女「私、信じてますよ…もう一人は嫌です……だから、理解してください」
巫女「そして、受け入れてください…本当のおっぱいを」
男「………ん…」
男「あ、れ…?ここ、神社だよな?俺、湖にいたはずなのに……ん?」
巫女「私がですか…?」
坊さん「あぁ、お前しか居ないんだ…汚れなき血を持つ物は」
巫女「け、けど私じゃなくても他の人が…」
坊さん「他のものはみな、拒んでおる……このままではここは」
巫女「……」
坊さん「お前しか居ない……やってはくれぬか?」
巫女「……分かりました。私、なります」
男「あれ?これ……どっかで見た気が…いや、見たって言うか…」
坊さん「すまない、ここを頼んだよ」
巫女「あの……お願いが有るんです」
坊さん「なんだい?」
巫女「私の事、忘れないでください…」
~湖~
男「あっ、場面が……これ、喪女の時と同じだ……これ、巫女さんの記憶?」
坊さん「ここで身を清め、器になるのだ」
巫女「……はい」
坊さん「済まない、お前の様な若い娘に…」
巫女「良いんです、私にしか出来ないのであれば私は喜んで器になります」
坊さん「……済まない」
巫女「……」バシャバシャ
男「あっ、湖の中に……俺と同じだ、服を着たまま、ずっと真っ直ぐ進んで」
坊さん「……」タッタッタ
男「ん?坊さんが慌てて出口の方に…」
ガラガラガラ、ガシャァァアン‼‼
巫女「!?」バシャバシャ
男「あっ、入口が岩で塞がれちまった…」
巫女「ど、どういうつもりですか!?だ、出してください!」
「もう遅い、湖に足を踏み入れた時点で器になるのだよ」
巫女「それは分かってます!けど、どうして閉じ込めるんですか!?」
「分かってくれ、器になるとはそういう事なのだ」
巫女「は、話が違います!器になれば全てが解決するんじゃ無かったんですか!?」
「……お前はここから出られぬ、全てを受け入れ、お前はここの守り神になるのだ」
巫女「ま、待ってください!出して、私をここから出して!」
男「ど、どういうことだ…?器って、なんの事なんだ?」
巫女「お願いします!こんなとこで一人になるのは嫌!お師匠様!何故ですか!?答えてください!お師匠様!!」
ザパァアァアン
巫女「ひっ!」
男「す、水位が…うわっ!?どんどん水嵩が」
巫女「……なんで…どうして……お師匠様…」
男「あわわわ、お、溺れる!!……って、俺には関係無いけどさ、いやいやいや!巫女さんが!」
巫女「……」
男「巫女さん!!巫女さん、おい返事しろ!……って、水の中でもがき苦しんでるから無理なんだけどさぁ…って、違う違う違う!」
『お前が器になる娘か』
男「!?何処からか声が聞こえる」
巫女「……」
『お主はここの守り神になる娘、ここには何も無い、ここにはお前を思う人も居ない…お主はここの守り神、何も心配する事は無い』
『死ぬ事も無い、苦しむ事も無いのだ…では、後は任せたぞ…永遠の命を』
ザパァアァアン
男「!!水が…」
巫女「……」
男「あっ、巫女さん!大丈夫か!って、聞こえないんだけどさ……いやいやいや、寒いノリツッコミはやめよう!巫女さん!」
巫女「あはは……ずっとここなんだ…死ぬ事も出来ないんだ…私、一人なんだ」
巫女「……嫌、一人は嫌…」
~神社~
坊さん「……ん?」
ゴゴゴゴゴ
坊さん「な、なんだこの揺れは!?」
坊主「お師匠様、大変です!」
坊さん「なんだ、説明しろ!」
坊主「て、寺の中の巫女達が突然苦しみ始めて」
坊さん「なに!?どういう事だ!守り神の器は渡したはずなんだぞ!」
坊主「それが僕にもわか……ら……あ"っ…が」
坊さん「!?どうした」
坊主「がっ"ぎ……が…ぁ……」ドサ
~湖~
巫女「一人は嫌……一人は嫌…」
ガラガラガラ
坊さん「巫女!これはいったいどういう事だ!お前は守り神になったのでは無いのか!?まさか儀式は失敗に終わったのか」
男「おっ、イケメン坊主再臨」
巫女「嫌……一人は嫌…一人は嫌」
坊さん「答えなさい!儀式は失敗に終わってしまったのか!?」
巫女「……イヤ…」
巫女「ヒトリハイヤ!イヤイヤイヤイヤ!!ヒトリハイヤー!!」
坊さん「こ、これは……!?うぐぁ"っがぁ"!!」ドサッ
男「あっ、イケメン坊主が倒れた」
巫女「ワタシダケヒトリハイヤ!ミンナミンナミンナ!!イッショ!」
坊さん「がっ……ぎぃ"…………」
坊さん「……」
男「あっ、坊主死んだ」
~神社~
巫女「……」ヨタヨタ
男「巫女さん…い、いったい何が起きてんだよ、意味わかんねーよ」
巫女「なんで…どうして私は死ねないの…?」
巫女「一人は嫌だから…皆一緒が良いって願っただけなのに……なんで私だけ一人なの…?」
男「……」
巫女「ずるいよ…私を置いて……ずるい、ずるいよずるいよずるいよ…」
巫女「どうして私は一人なの…?なんで皆は一人じゃないの……」
巫女「あ、あは……ははは…」
巫女「あははは、あははははは!!」
巫女「一人!!これからもずっとずっとずっと一人!!もう私だけ!ここにいるのは私だけなんだ!もう誰も居ない誰も来ない誰も要らない!!」
バチバチバチ
男「うおわっ!?じ、神社に結界…?」
~寺の中~
巫女「……」
男「うおっ!ま、また場面が……ん?なんか、周りが古臭くなってないか?」
巫女「ここも、私だけになってしまたった…皆は逝ってしまった…残ったのは私だけ……これが選ばれると言う事」
巫女「お師匠様……私に嘘をついてた…全部…分かったよ……器になるって、そういう事なんだね…」
男「ん?巫女さんの足元に無数の本がばら撒かれてるな」
巫女「分かっていた…これが選ばれる者の使命だと言う事も…それを受け入れたのは私」
巫女「けど…だけど……どうして…なんでこんな重要な事を黙ってたんですか…お師匠様」
男「あっ、ページが開いてる……なになに」
男「守り神、不死を纏わりし神々、女性の幸せを願わくば、全てを捧げる器になりて、自らの命を捧げ、永遠の孤独を」
男「……なんだよこれ、守り神になるって、イケメン坊主の言う通りあそこでずっと一人になれって言う事なのかよ」
巫女「私だけが苦しまなきゃいけない…どうして私だけが…?嫌、そんなの嫌」
巫女「皆苦しめば良い…私だけじゃなく、皆苦しめばいいんだ…」
~神社~
巫女「……」
男「ん?またか……巫女さん、もしかしてずっと一人でこの神社を…」
男「確か巫女さん、92歳って言ってたよな?ぱっと見が12歳くらいだったから」
男「……80年間も一人だったのか…死ぬ事も出来ないで、80年間も一人で」
男「ははは……気が狂いそうな話だな…俺なら無理だ、ずっと一人でずっと孤独で、ずっと一人だけの時間を過ごすなんて」
巫女「もう、何年経ったのだろう…私が選ばれて、皆逝ってしまって……一人になって何年経ったんだろう」
巫女「何も出来ない、一人……ここから出られない…それが私の使命…私がここに居る理解」
巫女「私のせいで……私のわがままのせいで……」
男「巫女さん、やっぱり後悔してんだな…当たり前だよな、ここには結界が貼ってあるから誰も入って来れないし、いっときの感情で皆を殺しちまって」
男「……なんか、哀しいな」
巫女「!?だ、誰?」
男性「はぁっはぁっ……や、やっぱり本当だったんだ」
男「ん?結界が有るのになんで入ってこれたんだ?つーかこいつ、い、イケメンじゃねーか」
男性「あっ、ごめんね!あの、これ!知り合いのお婆ちゃんに聞いて、それで……き、君に会いに来たんだ」
巫女「私に…?」
男性「うん、どうしても叶えたい夢があってね。あはは、大変だったよ、ここに辿り着くまで」
男性「滝に打たれて身を清めたりさ、ほら!知り合いのお婆ちゃんにお札まで貰って!」
男「もしかして、あの札に結界を弱める効力とかあんのかな…?滝に打たれて身を清めたとか言ってるし…」
巫女「私に会いに来てくれたの?」
男性「うん、だから、お願いします」
男「………あっ!まさかコレって、俺が見てた不思議な夢か!」
~裏山~
巫女「本当にやるつもりなんですか?」
男性「うん!君の事は色々知ってるよ!この神社の守り神で、人間の身体を清める神様だって事も!」
巫女「あ……」
男性「それに、君なんだよね?おっぱいがこの世の神聖な性具になったのは」
巫女「……」
男性「人間の身体を清めるって事はさ、人間の身体を操作出来るって事なんだよね?だから皆はおっぱいを見せたがらないんだよね!」
男「ふむふむ成る程成る程……って、はぁあぁあ!!?!?」
男性「それに、無理に胸を見せちゃった人が呪い殺されてるって事件が多発してるのも知ってる。それってさ、君の意志なんだよね」
巫女「……私たち巫女にとって、身体の一部を見せると言う事は神の言い伝えに背く事になるから…ごめんなさい」
男性「ううん、だから君に認めて貰ってみてみたいんだよ、おっぱいって奴をさ」
男「おうぃいいぃぃい!!なんだよそれ!じゃあこの巫女さんのせいなの?!」
巫女「試練は辛いですよ?本当に良いんですか?」
男性「うん!さっそくはじめてよ」
~湖~
巫女「今までよく頑張りました、これが最後の試練です」
男性「長かったなぁ、もう1ヶ月もここに居たよ…けど、これで最後なんだね」
男「うわっ!!ぶ、ぶっ飛ばすな…やっぱこの人も俺みたいに色々修行してきたんだよな?」
男「けど一ヶ月って、俺なんて数日だぜ?!これが才能の違いってやつだな!んなはははは!」
巫女「この湖の真ん中、あそこにいけば本当のおっぱいとは何かを理解する事が出来ます」
男性「よ、よぉし、いくぞ」
男性「……あ、あのさ」
巫女「はい?」
男性「服って、着たままなのかな」
巫女「……はい」ニコッ
男性「あ、あはは…そうなんだ」バシャバシャ
~寺の中~
男性「……」
巫女「分かりましたか?理解しましたか?」
男性「……」
巫女「全てを受け入れ、この神社で私と永遠に
男性「ふ、ふざけるな!」
巫女「えっ…?」
男性「話が違うじゃないか!な、何がここで永遠の命をだ!僕は妻子持ちなんだぞ!?無理に決まってるじゃないか!」
巫女「けど、貴方は私と一緒にって」
男性「あれはここでの期間でって意味なんだ!僕は帰る…帰るよ」
巫女「どうしてですか…?」
男性「僕には無理だ……だから、ここを出て行く」
巫女「嫌です!やっと、やっと一人じゃ無くなったんですよ!?」
男性「……ごめん」
男「これ、前と今とじゃ全然違う……夢の中じゃ何が起きてるか分からなかったけど…」
男「やっと孤独から開放されたと思ってたのに……信じてた人に裏切られたんだな」
男性「僕には背負いきれそうに無いんだ…君には色々とお世話になったけど、こればかりは無理だよ」
巫女「……嘘つき」
男性「ごめん…」
巫女「う、嘘つき、嘘つき嘘つき嘘つき!!一緒に居てくれるって言ったのに!貴方の夢も叶えたのに!」
男性「謝って許して貰おうなんて思ってないよ……けど………ごめん!」タッタッタ
巫女「逃げないで!私を一人にしないで!お願い……」
巫女「どうして……なんで行っちゃうの…一緒って言ったのに…約束したのに…」
巫女「また一人なの…?私はまた……この先ずっと…一人ぼっちなの?」
男「……(また一人……巫女さんにとって、一番辛いことなんだ…)」
巫女「許せない、許さない……絶対に許さない……一人になれば良いんだ、彼も私と同じ…一人になれば良いんだ」
巫女「……奪ってやる…大切な者、全部全部全部…全部奪ってやる」
巫女「私と同じになれば良いんだ……私と一緒になればいいんだ…」
~湖~
男「……んん…」
巫女「気付きましたかぁ?」
男「あ、れ…俺、確か湖の中に…」
巫女「お疲れ様です!これで修行は全てお終いですよ!」
男「……巫女さん」
巫女「さっ!夕ご飯の準備するので一緒に帰りましょ!」
男「巫女さん…」
巫女「どうしたんですか?早く行きましょうよ」
男「巫女さん!!」
巫女「……ごめんなさい、今は私の我儘、聞いてください」
男「……」
巫女「私のお手伝い、してください…ダメですか?」
男「いや、断る訳ないじゃないか…さっ、行こっか」
巫女「は、はい!」
~寺の中~
巫女「あっ、ちょっと男さん?野菜はもう少し小さく切ってくださいよー」
男「ん~?分かった分かった…」ザクッ
男「……」
巫女「あ、あの…人差し指、飛んじゃいましたよ?」
男「ぐぎゃぁああぁぁああぁぁあ!あ"ぁ"あぁぁあ!!」プシュー
巫女「だ、大丈夫ですよ!ほら、飛んだ指を持ってきてください」
男「あ"がぁああぁぁあぁあ!!!」
巫女「えっと……ん」
男「……ふぅ、あ、ありがと…も、もうくっ付いたから咥えなくて良いよ?」
巫女「あっ、はい…」
男「あはは、まさか指を咥えられるとは思わなかったからちょっとビックリしちゃったよ、なははは」ザクッ
男「……」
巫女「あのぉ、今度は親指が…」
男「がぁあぁぁあああ"ぁ"あ"!ぎぃやぁああぁぁあ!!!」プッシュー
~巫女の部屋~
巫女「いただきまーす!」
男「あ、あはは……(結局あの後、3本は飛ばしちゃったからな…うん、もう料理はしない)」
巫女「ん……あの、これ、火が通ってないんですけど」
男「大丈夫大丈夫、泥だんごが食えるんだから生野菜くらい平気平気」
巫女「私はそんな野蛮な人じゃないんですけど……う~ん、しょうがないですね」カリカリ
男「……」
巫女「どうしたんですか?この部屋なんか見渡して」
男「ん?いや、なんかハエが飛んでたな~って思ってさ」
巫女「それは無いですよ!毎日掃除してますし」
男「あはは、なら俺の見間違いかな、いただきまーす」ガリッ
男「……うん、火が通ってないねこれ」
巫女「でしょー?」
男「ま、まぁいいさ、食べれるんだし」
巫女「ごちそうさまでした」
男「ごっそさん」
巫女「じゃあ私、食器を洗ってきますね」スタスタ
男「……よし」ガサガサ
男「俺の考えてる事が正しかったら……あ!あった、おじさんから貰った地図」
男「……」パラ
男「やっぱり、地図の裏っ側になんかおぞましい言葉が並んでる」
男「あのおじさん、あの時のイケメンだったんだな…だとしたら、俺はもう一度あの人に会わないといけないんだ」
男「……ごめんな巫女さん」ガラララ
男「俺、後悔だけはしたくないから」
タッタッタ
~神社~
男「これがお札の効力が有るなら」スッ
バチバチバチ……バチ…
男「よし、早いとこ行かないと」
男「……俺が休みを貰いたいと言った日、巫女さん、凄く哀しそうな顔してたな」
男「きっとまた裏切られるんじゃないかって思ってたんだろうな…けど、ならなんで俺を行かせたんだろう」
男「いや、今は良い、下手に考えるのはやめよう。俺は確かめたい事があるんだから」
男「……俺には両親も妹も居ない、失う物は何も無いんだから大丈夫だ」
男「巫女さん、悲しむかな…いや、悲しむよな」
男「……バカバカバカ!考えるなって今言い聞かせたばかりだろうが!」
男「………」
タッタッタ
~公園~
ホームレス「……」
カラス「?」
ホームレス「ふん!」ゴキッ
カラス「がっ"!?」
ホームレス「よしよし、今日はカラスが食えるぞ、久しぶりの肉だ…」
男「おじさん!」
ホームレス「ん?どうした坊主」
男「……」
ホームレス「……まぁ、座りな坊主」
男「俺、全て知りました。おっぱいの事、貴方の事……巫女さんの事」
ホームレス「そうか…」
男「俺、おじさんに聞きたいんです」
ホームレス「……何をだい」
男「後悔、してますか」
ホームレス「……」
男「あの時、巫女さんを受け入れなくて…後悔してますか」
男「嫁さんと子供を殺されて、後悔してますか」
ホームレス「ははっ、後悔、か…」
ホームレス「30年だ、もう30年も経ったんだよ」
男「さ、30年……」
ホームレス「今更どうしようもないが…戻れるのなら戻りたいよ」
ホームレス「30年、遅すぎた……ずっと後悔しているさ……もちろん、今もだ」
男「……」
ホームレス「君がここに居ると言う事は、断ったんだな」
男「いえ、答えを出す前に逃げてきました」
ホームレス「……お前さん、親族は」
男「父親を煽ったら頭文字Dも真っ青なへったくそなドリフトかまして全滅しました。俺は受け身をとったから平気でした」
ホームレス「そうか……それで、どうするつもりなんだ?」
ホームレス「彼女を受け入れあそこで死ぬ事なく暮らすのか?それとも受け入れずおっぱいを触れず死んでいくのか?」
男「……」
ホームレス「まぁ、考えればいいさ……ふん!」ゴキッ
ホームレス「食べるかい?カラスの脳みそだ、絶品だよ」
男「いえ、さっき神社で食べてきました」
ホームレス「そうか……」ジュルルル
ホームレス「うまーい!!」
男「おじさん、もう一つ聞かせてください」
ホームレス「ん?なんだい」
男「あの神社に参拝客は来るんですか?俺はおじさんに地図を貰うまであそこに神社があること事態、知りませんでした」
ホームレス「……くると思うかね?結界が邪魔をして誰も入れない古びた神社、夜には幽霊の目撃発言まであるんだ、近寄るのは物好きだけだよ」バリバリ
男「そうですか……あの、これ、返します」
ホームレス「……そうか、コレがお前さんの答えなんだな」
男「……それじゃあ、ありがとうございました」タッタッタ
タッタッタ
男「……(俺は巫女さんにずっと面倒見て貰った)」
男「一人だった俺にあの人は元気をくれた、ちょっぴりドジで、バカみたいに可愛いけど」
男「だけど、他人を平気で傷付けたりする悪魔だったりする」
男「けどそれは、周りのやつらに、信じてた奴等に裏切られた結果だった……ずっとずっと一人で、これからも死ぬ事なくあの神社に一人で居るんだ」
男「だから……だから!」
~神社~
男「開けてくれ!!君と話がしたいんだ!!」
男「……」スッ
バチバチバチ
男「結界をとってくれ!俺は君に会いに来たんだ!」
男「……反応無し、いや、俺の声そのものが聞こえないのかな」
男「なら……んっ」グッ
バチバチバチ
男「押し通おぉぉおぉおっる!!」
結界「こいやぁ!」バチバチバチバチバチバチ
男「ぐぎぎっ……んなぁああぁあ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"!!」
バチバチバチバチバチバチ‼
男「うがぁ"あ"ぁ"ぁ"あ"ぁあ!!!」
バチン‼
男「うおわっ!」ゴロゴロ
結界「こりゃあたまげた」
男「はぁはぁはぁ……はぁ…み、巫女さん!」タッタッタ
結界B「くそっ!」
結界「やめとけ、力の無駄だ」
~巫女の部屋~
男「巫女さん!!」
男「……居ない…そ、それに」
テレビ「あがががが…」ブスンブスン
男「3台のテレビがぶっ壊れてる…くそっ、じゃああのアニメの続きが見れないじゃないか!」
男「畜生、確か次は修学旅行に行くって話だったのに……くそっ!」
男「けど、何処に居るんだ?自分の部屋に居ないってなると……」
男「いや、もう自分を誤魔化すのはやめにしようかな」
男「分かってんだよ……ただ、行くのがちょっぴり怖いだけなんだ」
男「……待ってろよ、92歳の合法ロリ」
タッタッタ
~湖~
男「……」
巫女「……」
男「ごめん、ちょっと外でウンコしてたんだ…かなり太かったし詰まってたから遅くなっちゃったんだ」
巫女「……一人は嫌なんです…もう、一人は嫌」
男「その前に聞きたい!何故、君はあの日、修行を休ませてくれたんだ!!」
男「裏切られるのが嫌なら、一人になるのが嫌なら!どうして俺の我儘を受け入れてくれたんだ!」
巫女「一人にしないでください…もう、一人ぼっちは嫌なんです」
男「答えてくれ、君の想いを受けるのは俺の質問に答えてからだ」
巫女「……分かりません」
男「嘘だっ!!あんな想いをしてるなら尚更行かせ無いのが普通なはずだ!それに、あの地図だって何時でも処分出来た筈だろ!?ならどうして!」
巫女「………同じだったから」
男「ど、どういう意味だよ…」
巫女「貴方は…私と同じだったから……一人だったから」
巫女「貴方は……両親も、兄妹も居なくて……一人だったから」
男「……」
巫女「本当は一緒に居たかった……だけど、何故だか分からないけど…貴方なら良いやって思ったの」
男「……」スタスタ
巫女「!?だ、駄目!今の私に触れたら……こないで!」
巫女「私を受け入れて無いのに!こんな今の私に触れたら壊しちゃう!それだけは嫌なの!」
巫女「めちゃくちゃになってる今の私に近づいちゃ駄目!い、いつ力が発動するか私にもわからないの!だから、今は来ないで!」
男「……バーカ」
巫女「えっ…」
男「こんな可愛い子が俺のことを思って泣いてくれてるんだぜ?その涙を拭かないで男の子を名乗れ無いんだよ」スタスタ
巫女「あっ……」
男「ほら、さっき結界を破る為に皮膚が吹っ飛んで血だらけだけどよ……な?」スッ
スパーン
巫女「!!」
ドポーン
男「……いってぇ…右腕吹っ飛んじまった…はは、池ポチャしちゃった…いや、湖ぽちゃなのかな」
巫女「あっ、あ…だ、駄目……やっぱり私、力のコントロールが…」
男「コントロール出来ないならよ、俺がコントローラーになってやるよ……64のだけど」スッ
巫女「だ、だめえぇえ!!」バチバチ
スパーン……ドポーン
男「……」
巫女「あぁっ!あぁあ!!」
男「なに驚いてんだよ……た、たかが両腕が無くなっただけだろ…?たはは、悪い、涙、拭けなくなっちゃった」
巫女「駄目、駄目駄目駄目!!私に近寄らないで!貴方が死ぬくらいなら一人でも良い!だから!!」
男「じゃかましぃいいい!!」
巫女「えっ……」
男「腕なんてお前の唾があれば幾らでも再生出来るんだよ!俺の身体がぶっ壊れ様がお前の不思議パワーでなんとかしてくれるって信じてるんだよ!けどな……けどなぁ!」
男「お前の壊れ切った心を治せるのは俺しか居ないんだよ!」
巫女「……」
男「お前は俺を信じてくれただろ!!あの日だって逃げ出すかもしれない俺を信じて待っててくれただろ!」
男「俺の修行に付き合ってくれただろ!俺を信じてお前の記憶を毎日毎日見せてくれてただろ!」
巫女「あっ……う…」
男「俺が気付かないとでも思ってたのかよ!全部お見通しなんだよ!!部屋で寝てた時だって枕元に着いててくれてあの夢の続きを見せてくれてただろ!」
男「こんな場所で80年も一人だったんだろ!?なら80年分の思い出を作ってやるよ!明日は盆祭りなんだよ!だから一緒に屋台巡りをしよう!」
男「お前には色々感じ取って欲しいんだよ!俺に色々教えてくれたみたいに、俺もお前に色々教えたいんだよ!」
巫女「け、けど…私にはここを守るって使命が……それに結界があるから私は外には出られ
男「うるせェェェェェ!!!いこう!!」
どん
~巫女の部屋~
男「……」ピクピク
巫女「止血もせずにあんなに叫び倒したんですから当然の結果ですよもー」
男「あぁ…時が見える……」
巫女「う~ん……はい!湖に落ちてた腕、くっ付きましたよ」
男「やっぱ神様は凄いんだなぁ」
巫女「うう、その神様って呼び方やめてください…いつも通り巫女で良いですよ」
男「あはは、そうだな」
巫女「……けど、嬉しかったです」
男「へ?なにがだよ」
巫女「とぼけないでくださいよ……かっこよかったですよ、すっごく」
男「そっか……」モニュ
巫女「あっ!」バチバチバチ
男「ぐぁああぁぁああ!なんでえ'"ぇええぇえ!!左腕がぁああぁぁあ!くっ付いたからばかりの左腕がぁああぁぁあ!」
巫女「あのぉ、まだ私の事を受け入れてないのにおっぱい触っちゃったらそうなっちゃいますよぉ」
~神社~
巫女「……」
男「やっぱり、恐い?」
巫女「はい…やっぱり、恐いです……私、器になってここから出た事無いですから」
男「大丈夫、俺を信じて」
巫女「う~ん、なんか説得力が無いんですけど…」
男「俺はここに来る途中、素手でこの結界を破ったんだぞ?ちょっとは信じてくれてもいい気がするんだけど…」
巫女「あはは、嘘ですよ」
男「……よし、行くぞ」スッ
バチバチバチ‼
男「ぐっ"!!んにゃろうがぁ"あ"あぁぁあ!!」
結界「無駄無駄無駄ぁああ!!」
男「ごん"にゃ"ろうがあ"ぁ"ぁあ"ぁあ!!」
巫女「あっ、言い忘れてたんだけど、裏山から出たら結界無いよ?車で行こっか」
男「ふざっけんなぁあぁぁああ!!!」
~車内~
男「て言うか、突っ込まなかったんだけどさ……巫女さん、免許とか持ってないだろ」
巫女「巫女ですから運転くらい出来ますよー!」
男「……この車、どうやって手にいれたの?こっから出た事無いなら尚更不思議なんだけど」
巫女「う~ん、スーパー巫女さんですから」
男「あの、テレビや食器は
巫女「……」ニコッ
男「巫女って、なんなんだ…」
巫女「まぁ一応ですけど守り神ですからねぇ~、神様ですよ神様!神様が車の一つも無くて名乗れませんよ~」
男「……なんか、突っ込むのに疲れた」
~男の家~
巫女「着きましたよー!」
男「う、うん…ありがと……あれ?」
男「巫女さんは、来ないのか?ほら、せっかく俺の家に来たんだから泊まって行けば…」
巫女「男さんの事は好きです…だけど、やっぱりあの神社を離れる訳には行きません」
男「……そっか、ならそれでいい」
男「巫女さんは神社で、俺はこの家で暮らそう。共に生きよう、会いに行くよ、自転車に乗って」
巫女「はい!明日の祭り、楽しみにしてますね」
男「……俺は君を受け入れようと思う」
巫女「へ、え?」
男「明日、君の神社で儀式を受け、器になるよ…だから、もう君は一人なんかじゃない」
巫女「あ……は、はい!楽しみに待ってますね!」
~翌日、神社にて~
男「……ん、遅いぞ巫女さん」
巫女「す、すみません。服を選んでたんですけどよく考えたら私、この服しか持ってない事に気付いちゃって」
男「まっ、その方が似合ってるから構わないけど」
巫女「う~、お世辞でも嬉しいです」
男「……っと、じゃあ湖で儀式とやらを受けにいきますか」
巫女「あの……ほんとに、良いんですか?」
男「ん?」
巫女「だって……不老不死になっちゃうのと、この神社を守っていくって使命を背負っちゃうんですよ?ずっとずっとですよ?」
男「……ほら、行くぞ」
巫女「あっ、はい…」
~湖~
巫女「……汝、神の受け皿となる覚悟を持つ者か」
男「はい」
巫女「汝、不死の命を授かりこの地を永遠に守り抜くと誓えるか」
男「……あぁ、誓うよ」
巫女「では、湖の中央まで踏み入れよ」
男「……」バシャバシャ
巫女「神のご加護を、受け皿に」
男「………」
男「ん、終わったのか?……巫女さん?」
ドサッ
巫女「……」
男「!?お、おい!」バシャバシャ
巫女「……え、えへへ…やっぱり、上手い事いかないもんなんですね…」
男「おい!だ、大丈夫か!?」
巫女「神様って、二人も要らないみたいです……すみません…私の、勉強不足でした」
男「……まさか、巫女さんの力を俺が…」
巫女「そうみたい、ですね……逆に、力を失った私は…い、一気に80年分の時間が…」
男「ふ、ふざけんなよ!こ、今度は俺を一人にするつもりなのかよ!」
巫女「……私のこと、見ないでください…は、恥ずかしいです…お婆ちゃんになっていく姿を貴方に見られたく…ないから……」
男「バカ!!昨日約束したろ?!祭りにいこうって!80年分の思い出を作っていこうって!!」
巫女「……ごめんなさい…けど私……最後に最高の思い出を作れました…」
巫女「私を…。好きになってくれて、ありが……」シュウウゥ
男「!?き、消えるなよ!おい!まだたくさんやりたい事が有るんだよ!なぁ!なぁ!!」
巫女「と……う……」
男「あ…あっ。…あぁ…」
男「うわぁあああぁぁあぁあぁああ!!!」
~巫女さんの部屋~
男「……」
巫女「あっ、どうでした私の演技!完璧だったでしょ」
男「……」
巫女「も~、何時もの巫女巫女ジョークじゃないですか~。あっ!もしかして信じちゃいました?」
男「くっ…ぎ……」
巫女「そんなに怒らないでくださいよ~、ほらぁ、この前一緒に見たアニメの続きを見ましょうよ~」
男「お、俺がどれだけ心配したと思ってんだ……俺がどれだけ悲しんだと思ってんだ…」
巫女「ほらほら、修学旅行回なんですよ~」
男「……」モミュ
巫女「わわっ!な、なにするんですか!急におっぱい揉む事無いでしょ!」
男「あっ、電撃がこない」
巫女「そりゃあ受け皿になったんですから当たり前ですよ。男さんは私の全てを受け入れてくれたんですから」
男「……て、ことは俺、不老不死になったのかな」
巫女「試して見ますか?えっと、この五寸釘で左耳を……よいしょ」ブスッ
男「……」プシュー
男「があ"ぁあああぁぁあぁあ!!不死じゃねえぇ!この感覚は不死じゃねぇがぁああぁあ!」
巫女「あれれ?守り神になったなら不老不死になる筈なんですけど……私、間違った儀式はしてませんよ?」
男「ぎゃぁあぁぁあ"ぁ"あぁあ!はやぐぅう"ぅう!なんどがじでぇええ!」
巫女「あ、はい……ん…」ペロッ
男「はぁ、死ぬかと思った……けど、なんで不老不死になってないんだ?」
巫女「え~っと、ちょっと待ってくださいね?本に書いてある筈なんですけど」バサバサバサ
巫女「あっ、ありました……えっと、守り神が二人になった時は……」
男「なんて書いて有るんだ?」
巫女「えーっと……私達、不老不死の力、無くなっちゃってますね」
男「……はい?」
巫女「ここです、334ページですね」
男「え~っと、肉体の守り神……なになに」
男「力を二分割する際に与えられるのは本来の力のみ、則ち癒しの力。全ての力はここに極められたり」
男「……えっと?つまり、俺は巫女さんみたく何かを癒せる力しか手に入ってないの?」
巫女「そ、そうみたいですね…何かを壊したりとか出来なくなっちゃってますもん」
男「け、けどさ!それなら巫女さん、残りの寿命はいくつまでなんだ?現に今は92歳なんだろ?だったら
巫女「不老不死って言うのは肉体の時間が泊まる状態ですからねぇ、今から動き出したとしてもすぐには死んだりしませんよ?」
男「………あのさ。その、ホームレスのおじさんに謝ってきなさい」
巫女「誰ですかそれ?」
男「あっ、いや……もう、どうでもいいや」
~お祭り広場~
巫女「へぇ~、今のお祭りって凄いですね~。屋台巡りしましょうよ屋台巡り!」
男「……」
巫女「あのー、誰か探してる人でも居るんですか?」
男「ん?あぁ、ちょっとな……あっ、ここで待っててよ!すぐ帰ってくるから」タッタッタ
巫女「?は、はい…待ってますけど」
男「おーい!」
幼馴染「あっ、おっひさー!」
幼馴染「男も祭りに来てたんだ、前は断ったからちょっと意外かも」
男「あのさ、お前に伝えたい事があるんだ」
幼馴染「ん?まぁいいけど、友達来るから早くしてね」
男「俺さ、大丈夫になったんた!おっぱい見るの」
幼馴染「な、なによ急に…つーか声でかいって」
男「とにかく、おっぱい見ても大丈夫になったんだよ!なんせ守り神だからな!」
幼馴染「……あ~、暑さでやられちゃったかぁ」
男「嘘じゃないっての!証拠にほらっ!俺のおっぱいを見ろ!」
幼馴染「きゃっ!!な、なにしてんのよバカ!わたしまだ死にた……あれ?」
男「な!?大丈夫だろ?」
幼馴染「う、うん…凄いね」
男「逆にお前が俺に見せるのも大丈夫なんだ!だからよ幼馴染」
幼馴染「な、ない?」
男「おっぱい見せて」
幼馴染「はぁ?」
終わり
お疲れ様です保守してくれた人ありがとうございました
つまらないオナニーに付き合ってくれて顔射感激です
パロネタを突っ込んでくれた人には嬉しすぎて射精したいくらいです
いろいろありましたがお疲れ様でした
おっぱい見せて
このSSまとめへのコメント
俺もおっぱいみたい~