男友「ほら、あれじゃねえか? ストーカーとか」
男「ははっ、まさか」
後輩「――っ!」ビクッ
男友「だよな。そんなもの好きどこにもいないよな」
男「地味に傷つくんだけど」
後輩「ここにいますっ!」
男「へ?」
男友「は?」
後輩「あ、ごごごごめんなさいっ!」タッタッタッ
男友「…………」
男「行っちゃった」
男友「本当にストーカーだったりしてな」
男「ねーよ」
男友「わからんぞー。人にはいろんな趣味があるからな」
男「どういう意味だよ」
男(ん? なんだこれ)
パサッ
男(ノート? あの子が落としていったのか)
男友「どした?」
男「なんでもねーよ」
男「ふーん」ピラッピラッ
男(ノートの中身は手作りの絵本か)
男(挿絵もかわいいし、けっこう手が込んでるなぁ)
男「あれ?」ピラッ
男(途中で終わってる)
男「…………」
男(返してあげないと困るよな。続きが書けないだろうし)
男(よし、明日返しにいこう)
~翌日~
下級生「後輩さんですか?」
男「うん、呼んでくれないかな」
下級生「教室にはいませんよ。いまは文芸部室じゃないですか?」
男「文芸部室?」
下級生「文芸部の部室ですよ。彼女、文芸部なんです」
男(文芸部か。どうりで自作の絵本を作ったりするわけだ)
男「ありがとう。行ってみるよ」
後輩「おかしいなー」ガサゴソ
後輩「うーん。どこに落としたんだろ」
男「探しもの?」
後輩「はい、わたしの大事なものなんです」
男「もしかしてこれのこと?」スッ
後輩「あ、それです! ありがとうございま……」
後輩「せせせせんぱいっ!?」ガタッ
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