八幡「これが現在の日常」 (10)
雪乃「比企谷、雑巾がけを頼めるかしら」
八幡「ヘイヘイ」
雪乃「箒でゴミもちゃんとしてね」
八幡「ヘイヘイ」
雪乃「塵取りもお願いね」
八幡「ヘイヘイ…て雪ノ下は?なにするんだ?」
雪乃「私は読みかけの本を読むわ」
八幡「…」
雪乃「冗談よ」
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雪乃「部長としては掃除をサボるというのはどうかと思うし」
八幡「じゃあ、俺が文庫本を…」
雪乃「…」
八幡「冗談ですよ、そんな氷ついた眼はやめてください」
雪乃「備品がそんなこと言うから驚いたわ」
八幡「備品なんすね、3年になっても…」
雪乃「冗談よ」
八幡「………?」
雪乃「あなたは備品ではないわね」
八幡「お前の口からそんな言葉出たから驚いた」
雪乃「そうかしら?でも、そうかもしれないわね」
八幡「今の俺は…なんだ?」
雪乃「そうね…スーパーマンかしら?」
八幡「なにそれ?」
雪乃「スーパーマンを知らないの?」
八幡「知ってるけど、意味がわからん」
雪乃「頼りになる存在ということよ」
八幡「………」
雪乃「照れているの?」
八幡「違うっての」
雪乃「掃除を始めましょうか」
八幡「ああ…」
八幡(俺達は3年になって初夏を迎えようとしていた)
八幡(2月のバレンタインの一件で俺達3人は変わらない関係で終わるかと思ってたけど…)
八幡(変わり始めてるな…俺の心も)
雪乃「どうしたの?」
八幡「いや、なんでも」
雪乃「痴漢の気配がしたわ、警察へ」
八幡「やめてください…」
喫茶店
結衣「優美子、ごめんね、私事で呼び出して…」
優美子「そんなんいいって、友達っしょ」
結衣「ありがとう」
優美子「それで、話って?」
結衣「うん…えっとさ…」
優美子「ん?とうとう告白するの?」
結衣「ええっ?」
優美子「大岡に」
結衣「いや、違うし…」
優美子「じゃあ…戸部…?」
結衣「いやいやいや」
優美子「隼人?」
結衣「絶対違うし」
優美子「なんでそこだけ、完全否定?」
結衣「もう…優美子」
優美子「ヒキオでしょ、ヒキオ」
結衣「………うん」
優美子「ふ~ん、まあいいんじゃない?」
結衣「えっ」
優美子「なんでよりによってあいつなのか全然わからないけど」
結衣「それは、色々あってさ」
優美子「部活で行動一緒にしてたからとか?」
結衣「それもあるけど」
結衣「他にもたくさんあるかな」
優美子「なんか、今の結衣ってまさに恋する乙女って感じ」
結衣「なによそれ…」
優美子「でもヒキオか…」
結衣「…」
ゆきのん、呼び捨てなんて怖い
乙です
期待
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