ツバサ「ここで会ったが百年目」穂乃果「え」 (16)

ツバサ「私の話、聞いてくれる?」

穂乃果「はぁ」

ツバサ「このベンチに座りましょう」

穂乃果「はい」

ツバサ「どうぞ」

穂乃果「どうも」

ツバサ「話すわ」

穂乃果「どうぞ」

ツバサ「ファンに囲まれて恐怖を感じたわ」

穂乃果「恐怖」

ツバサ「怖かったわ」

穂乃果「なんでですか」

ツバサ「近くて、沢山で、押し潰されそうで」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1444677097

穂乃果「ファンの人達はあなたを押し潰すんですか?」

ツバサ「間違えて押し潰すかもしれないじゃない」

穂乃果「それはないと思います」

ツバサ「そうかしら」

穂乃果「はい」

ツバサ「今日は囲まれないようにサングラスを」

穂乃果「変装ですか」

ツバサ「ウィッグを」

穂乃果「長いですね」

ツバサ「帽子を」

穂乃果「カッコいいですね」

ツバサ「ありがとう」

穂乃果「いえ」

ツバサ「人を笑顔にさせたいの」

穂乃果「にこちゃんが同じようなことを言ってました」

ツバサ「矢澤にこさん」

穂乃果「はい」

ツバサ「彼女はいいわ」

穂乃果「いいですよね」

ツバサ「紛れもなくアイドルよ」

穂乃果「アイドルですよ」

ツバサ「私は人を笑顔にさせたいの」

穂乃果「はい」

ツバサ「あの時、皆が笑顔だったわ」

穂乃果「あの時?」

ツバサ「囲まれたとき」

穂乃果「ああ」

ツバサ「今こうして変装してるわけだけど」

穂乃果「してますね」

ツバサ「こうしていると、私が囲まれることによって生まれる笑顔は?」

穂乃果「なくなります?」

ツバサ「なくなるのかしら」

穂乃果「さあ?」

ツバサ「やめようかしら」

穂乃果「変装を?」

ツバサ「そう」

穂乃果「押し潰されてしまうかもしれないのに?」

ツバサ「私のファンは私を押し潰さないわ」

穂乃果「私もそう思いますよ」

ツバサ「ありがとう」

ツバサ「私は人を笑顔にするわ」

穂乃果「頑張ってください」

ツバサ「話を聞いてくれてありがとう」

穂乃果「いえいえ」

ツバサ「また会いましょう」

穂乃果「はい、またいつか」

ツバサ「ええ」

穂乃果「ところで」

ツバサ「なに?」

穂乃果「どちら様ですか?」

ツバサ「……」

穂乃果「……」

ツバサ「わからない?」

穂乃果「わからないです」

ツバサ「そう。悲しいわ」

穂乃果「ごめんなさい」

ツバサ「悲しい」

穂乃果「そんなに?」

ツバサ「ええ」

穂乃果「ごめんなさい」

ツバサ「……」

穂乃果「教えてもらえますか?」

ツバサ「なにを?」

穂乃果「あなたが誰か」

ツバサ「…だめ」

穂乃果「だめなんですか?」

ツバサ「だめよ」

穂乃果「わかりたいのに」

ツバサ「帰るわ」

穂乃果「悲しくて、帰るんですか?」

ツバサ「時間だから、帰るの」

穂乃果「そうなんですね」

ツバサ「ばいばい」

穂乃果「はい」

穂乃果「さようなら、ツバサさん」

ツバサ「……」

ツバサ「……」





ツバサ「嬉しいわ、穂乃果さん」

おわり

特に意味はありません

そうですかわかりました

こんな雰囲気好き
乙でした

乙、なんかすき

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom