大淀「みなさん、間違えてます」 (50)
赤城「ん、……ふ、ん……」ピチャチュパ
赤城「ん、ふ、んーーーーー」チュパ……ガブ
赤城「はっ! すみません、つい噛んでしまいました!」
赤城「み、見せてください、ああ、血が滲んで……本当にすみません!」
赤城「え、何で噛んだのかって? それは……」
赤城「味がしなくなってきたものですから、提督の細胞から噛み絞ろうと思ったのです」
赤城「……? どうされました? そんな顔されて……」
赤城「本当に鳳翔さんが提督にやってもらえといったのかって? いや、その、実は……」
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赤城「私、皆さんの甘味を食べつくしてしまって」
赤城「量を制限されることになってしまったのです……これじゃあ私、餓死してしまいます!」
赤城「だからせめて、満足感がでるようにしようと思いまして、それに提督の指はピッタリだったんです」
赤城「アイスなら普通に食った方が美味しいんじゃないか? ……そんなことはありません!」
赤城「提督の指で掬ったものを舐めとる、その行為に意味があるのです!」
赤城「……て、提督の指をビーフジャ―キー扱いなんてしてませんよ、い、いやですねえ……」
赤城「そ、そんな! 禁止だけは、禁止だけは! 私、どうなっちゃうかわかりません!」
赤城「……あ、ありがとうございます! さすが、私たちの提督です!」
赤城「お礼に残りのほんのちょっと、代わりに掬っていいですよ♪ ……え? 洗えないから早く舐めろ?」
赤城「……わかりました」
陸奥「ねえ、ちょっとお姉さんに、手相みせてくれないかな~」
陸奥「え、何でって、最近、私手相に凝ってるのよ、ね、ついてきてくれない?」
陸奥「ここに座って……どうしたの? 周りを見渡して」
陸奥「いや、今ここら辺には誰もいないと思うけど……」
陸奥「まあいいわ。ほら、手を見せてよ……怪我してるわね、どうしたの?」
陸奥「……ふーん、まあいいわ。じゃあ、始めるわよ」
陸奥「んー」
陸奥「んー」
陸奥「んー♪」スリスリ
陸奥「……どうして頬刷りしているのかって? ほら、手の皺を感じるためには頬が一番いいのよ」
陸奥「手袋を外せって……どうでもいいじゃない、そんなことは」
陸奥「それより、まだ読み切れてないから、続けるわ」
陸奥「んー」
陸奥「んー」
陸奥「んふー♪」ペロペロ
陸奥「きゃっ! もう、いきなり動かないでよ」
陸奥「こっちのセリフだって? 舌も頬と同じよ! そんなことより、提督の運勢が読み取れたわ」
陸奥「うん、……あんまりよくないわね。あ、でも簡単な開運法があるわ」
陸奥「……どうしたの? そんなに身構えて、そんな手間取ることじゃないわよ?」
陸奥「えーっと、素手で、私のお腹全体を円を描くように撫でるといいって」
陸奥「ちょ、ちょっとどうしたの? やっぱり? 冤罪? ち、ちがうわ!」
陸奥「あ、ちょっと、まってよ、行かないで、せめて」
陸奥「話だけでも聞いていってってば!」
夕立「提督さん! 大丈夫っぽい?!」ガラッ
夕立「どこか怪我したの? 平気?」
夕立「……安心したっぽい~ え、何で怪我したってわかったかって?」
夕立「廊下に結構大きな血の斑点があったぽい」
夕立「それよりどこ怪我したの?、その指の絆創膏っぽい?」
夕立「………………」
夕立「……ちがうっぽいねー。あ、提督さん、ズボンが破れてるっぽい、あ、足を怪我したっぽい?!」
夕立「釘が頭を出してた……じゃあ、夕立も頭を怪我するところだったぽい。危なかったっぽい~」
夕立「うん、大丈夫っぽいよ。え、頼みがある? なんですか~?」
夕立「……わかったぽい! 夕立、全身全霊で釘を始末するっぽい!」
夕立「行ってくるね、提督さん! 養生するっぽい~」
飛鷹「あ、提督、ごきげんよう……どうしたの? ズボンなんて持って」
飛鷹「……古釘が引っ掛かって破れた? はあ、ドジねえ……」
飛鷹「あれ、指も絆創膏が張ってあるけど……大したことじゃない? 気になるわねえ」
飛鷹「ちょっと見せなさい」グイ
飛鷹「…………ふーん、本当に、たいしたことはないわね」
飛鷹「あ、そうだ、提督。破れたのなら、このズボン、繕いましょうか?」
飛鷹「できるのかって、……失礼ね」
飛鷹「元客船でもこれぐらいのこと、叩きこまれてます」
飛鷹「でもいい? 代わりはいくらでもあるし、申請すればすぐにくる?」
飛鷹「駄目よ! そういうのって……そう、もったいないったら!」
飛鷹「とにかく、これは今度繕って返すから……」
飛鷹「うまくできたら、せいぜい感謝なさいよね!」
衣笠「艦隊、帰投です!」
衣笠「ふふーん♪ 衣笠さん最高でしょ♪」
衣笠「……提督?」
衣笠「……………」
衣笠「……………」スタスタ
衣笠「……………」スタスタ
衣笠「……………」ジー
衣笠「……………」グイ、ジー
衣笠「……うん、満足したよ!」
衣笠「うん、どうかしたのかって? ほら、提督すぐに書類見ちゃったじゃない」
衣笠「セクシーポーズしたんだから、こっち見ていてよね! ……あれ?」
衣笠「提督、指、怪我してるね、どうしたの?」
衣笠「……ま、どうでもいっかー!」
衣笠「とにかく、提督のために衣笠さん、色々パターン変えてるんだから、」
衣笠「目をそらしたりしないでよね!」
大淀「あら、提督、お疲れ様です」
大淀「……お怪我をされてますね、指と足でしょうか?」
大淀「え? 指は赤城さんに噛まれた? どうしてそんなことに……」
大淀「……? おかしいですね? 赤城さんが人の甘味を食べつくしたなんて聞いていませんが」
大淀「はい、後で確認しておきます。……足の方は……?」
大淀「古釘が……、はい、夕立さんが処理してくださったのですね」
大淀「ズボンは飛鷹さんが繕ってくださると……」
大淀「あら、そういえば、提督」
大淀「今日は私の目をじっと見つめて話をされますが……」
大淀「そうですか、衣笠さんが……、いい心がけだと思います」
大淀「……そろそろ、いい時間ですね」
大淀「はい、提督も、おやすみなさいませ」
今日はここまで。あと数日で終わります。
俺好みのメンバーだ、乙
お疲れさま
「憲兵さんどうして俺を見捨てたんですか!」みたいなタイトルの奴書いてた?
>>15
他所のスレの話題出してんじゃねえよハゲ
艦これキャラと病み属性の相性の良さは異常
>>16
悪かった次からは気を付ける
赤城「あむ、はむ、ッ、ハフ」
赤城「ハフ、ハフ、……ハフ!」ガブ
赤城「アウ!」ビシッ
赤城「はっ! すみません、また、歯を立ててしまいました」
赤城「……ええ、もうアイスは舐めきっていたんですか?! 気がつきませんでした」
赤城「噛むことに夢中になってしまいました……でも、流石は提督です。よく二の腕も鍛えられていますね」
赤城「え? 何で掬ったものを二の腕に塗る必要があるか?」
赤城「そうですね……このまま提督の指を続けると、食いちぎりかねないと思ったものですから」
赤城「……ど、どうしてそんな顔をするのですか?! あ、そうですね、二の腕だと肉だけ噛みちぎるかも――」
赤城「じょ、冗談ですよ。いくら何でも提督に危害を加えたりはしません」
赤城「ああ、禁止は、禁止はやめてください! え、理由、ですか? うう、恥ずかしいのであまり繰り返したくはないのですが……」
赤城「皆さんの甘味を――、……ばれていましたか。すみません、本当のことを言います」
赤城「実はこれは、実践を想定した訓練なのです」
赤城「私たち空母は、中破していると艦載機を飛ばすことができません」
赤城「ですから、最終手段として噛みつきを……はい、提督の腕も味わえて一石二鳥です!」
赤城「……どんな手をでも使うのはほこりを守るための行為ですよ! それに、スペアリブ扱いなんてしてません!」
赤城「そ、そんな! どうか、お許しを! このままでは、敵艦に接近されたときされるがままになります!」
赤城「空母が副砲なんて積んでもどうにもなりません! 必要なのは艦載機を最大まで積むことです!」
赤城「……お願いです、舐めさせてください。こんどは痛く噛んだりしませんから!」
赤城「はい、はい。……ど、努力、いえ、はい、……わかりました。甘噛みまでにします……」
赤城「……提督も私の身体噛みませんか? 病みつきになるかもしれませんよ……そんな変なことはしない?」
赤城「やっぱり、変、ですか」
陸奥「よってらっしゃいみてらっしゃーい。あ、そこのお兄さん、いい娘いるわよー」
陸奥「……なによ、提督が変な勘違いしてたから、それに乗ってみただけよ」
陸奥「謝る? ……じゃあ、また手相を見せてちょうだい、さあ、ついてきて……クシュン!」
陸奥「ああ、ごめんなさい、大丈夫よ。ちょっと寒いのかしら? とにかく、ついてきて」
陸奥「さあ、手を貸して」
陸奥「んー」
陸奥「んー」
陸奥「んー♪」スー
陸奥「何で袖に手を入れるんだって? いやねえ、手は腕から繋がってるんだから、腕も触るのは常識よ?」
陸奥「えーと、これが静脈で、ここ……ふふ、ドキドキしてる、体温が伝わって来るわね♪」
陸奥「え、運勢診断じゃないのかって?」
陸奥「あ、ごめんなさい。つい、忘れていたわ」
陸奥「そんな顔しないでよ……続けるわね」
陸奥「んー」
陸奥「んー」スー
陸奥「んんー♪」ススー
陸奥「きゃっ! もう、暴れないでよ! 二の腕まで触るのも常識なんだから」
陸奥「温感から、その人の気を調べるの、暖かくても心地よいものか不快かもので――」
陸奥「……不快……なあに? この痕?」
陸奥「机に突っ伏してたら痕がついた? ふーん、そう……」
陸奥「駄目ね、この痕、運気を乱しているわ」
陸奥「うまく循環させるには、私のお腹に噛みつく……どうしたの? また辺りを見回して?」
陸奥「本当は冤罪? 通報? バカね、しないわ、そんなこと」
陸奥「じゃあ、なんで腹に噛みつかせるのかって、それは、手相に……」
陸奥「流石に嘘だってわかる? えーっと、その……実は……」
陸奥「その……やっぱり駄目、言えないわ。……じゃあ、戻るって? ちょ、ちょっと、行かないでよ」
陸奥「待って、ねえ、せめて、撫でるだけでも……って、行っちゃった」
陸奥「クシュン!……ふー、寒いわね」
夕立「ううー、ごめんなさい、提督さん……」
夕立「背中に赤いペイント弾がベットリっぽい、本当にごめんなさい」
夕立「はい、もう前を見ないで走らないっぽい、んん、走らないです」
夕立「え、許してくれるっぽい?! ありがとう、提督さん!」
夕立「あ、その軍服は……始末する? 変わりはたくさんあるっぽい?」
夕立「ちょっと待って、もしかしたらズボンにまでかかってるぽいから、後ろから見るっぽい!」
夕立「……何か、提督さん、大出血した後みたいっぽいー……」ペロリ、ケホ!
夕立「な、何でもないっぽい……ケホ、ケホ、だ、大丈夫っぽい……」
夕立「…………」ケホケホ
夕立「うん、ズボンは大丈夫みたい、でも、シャツまでしみてるかも? ご、ごめんなさいっぽい」
夕立「……! わ、わかったっぽい! すぐに上を持ってくる――」
夕立「……提督さん。その噛みあと、なにっぽい?」
夕立「赤くなってるっぽい。血はでてないみたい」
夕立「え、それよりも早く代わりを持ってきてくれ?、……ごめんごめん、すぐに取って来るっぽい!」
夕立「……ねえ、提督さん、もし、血が出るくらいまで噛みつかれたら、提督さん、怒る?」
夕立「ごめんなさい、変なこと聞いて、……それじゃあ夕立、任務を遂行するっぽーい!」
中途半端ですが、今日はここまで。
食べたいか食べられたいかしかいないのか(絶望)
怖いよぉ
夕立の場面だけちょっとイメージ湧かない くっ…
飛鷹「なかなか難しいものね」スタスタ
飛鷹「……………ハァ、……キャ?!」スタスタ、ドン
飛鷹「イタタ、ご、ごめんなさい、前を見てなかっ……あら、提督じゃない」
飛鷹「もう、駄目じゃない。前はちゃんと見て歩かないと!」
飛鷹「それで、今度はどうして服を変えたの?」
飛鷹「夕立ちゃんに? ペイント弾を? そうなの、それじゃ流石に洗っても落ちなさそうね」
飛鷹「…………ねえ」
飛鷹「どうして、服を変えたってわかったか、聞かないの?」
飛鷹「私ならそれくらい気がつくと思った。へーそう。まあ悪い気はしないわね」
飛鷹「でも、これに気がついてるとは思わなかったでしょう」
飛鷹「腕の辺り、誰かに噛まれているわ。しかも、結構背丈のある女性……どう? 当たったんじゃないの?」
飛鷹「なあに、その間抜け顔……もしかして、噂になってたしてるのかって? ふーん……」
飛鷹「いいわ、私が鎮めておいてあげる。 ……どんな噂になっているかって?」
飛鷹「どうしようかな~、教えてあげようかな~?」
飛鷹「そんな必死な顔するんじゃないの。内緒の話らしいけど、教えてあげるわ。耳を貸しなさい」
飛鷹「…………」
飛鷹「…………♪」クン
飛鷹「……うそ。ほんとは、うわさになんて、なってないわ」ボソボソ
飛鷹「……アハハ! まんまと騙されたわね!」
飛鷹「ビックリした? あら、ごめんなさいね♪ でも、急にやりたいと思ったものですから!」
飛鷹「そういうふうな匂いはなかったし……あ、もうそろそろ時間ね」
飛鷹「今日の訓練、赤城さんたちと、頑張って来るわ!」
衣笠「ねえ、提督」
衣笠「お、すぐこっち見てくれたね。衣笠さん感心♪」
衣笠「うん? ううん、くだらない世間話です」
衣笠「青葉って、取材めかして色々やってるよね」
衣笠「へ、噂? ううん提督のには噂なんて建てられてないけど」
衣笠「じゃあいい? もう。変なことしてるんじゃなーいー?」
衣笠「あ、それより……何の話してたっけ、ああ、青葉の話から、写真の話がしたかったんです」
衣笠「この前、青葉が撮った写真の姿を見たけど、もう、全然だめだね、反応が返ってこないもんね」
衣笠「どんな角度に傾けたりしても、決して私の姿が写ったりしないの」
衣笠「ね、目、見せて?」
衣笠「…………」ジー
衣笠「…………」ジー
衣笠「何が見えるかって? 病気の兆候? そ、そんなの見えません!」
衣笠「見えてるのは私の姿だね。今なにか喋ってるね」
衣笠「こうやって、提督の瞳に私の瞳が写って……」
衣笠「私の瞳にまた提督の瞳が写って行くの。まるで合わせ鏡だね」
衣笠「……うん、ありがとう。今日はこれでいいです!」
衣笠「そういえば、提督」
衣笠「提督の瞳に私がいるときのまま、それをとっちゃったら、私だけがうつり続けたりするのかな?」
衣笠「怖いって? あはは、ごめんね!」
大淀「提督、今日もお疲れ様です」
大淀「はい。なんでしょう、最近の皆さんの様子……?」
大淀「いえ、日常生活で特に変わった様子は見られませんが」
大淀「……赤城さんが……? そんなこと…… 提督、そろそろ拒否なさるべきです」
大淀「彼女たちがいくら戦果を挙げていると言って、どんな態度をとっても許されるわけではありません」
大淀「提督ももっと毅然とした態度を……はい、普段は取られていることは承知しています」
大淀「わかりました。けれど、提督、言うべき時は言わなくては駄目ですよ?」
大淀「彼女たちは、私たちは、意外と子供っぽいところがあります。勘違いしてしまったりもするんですよ?」
大淀「だから、提督も意思表示は、きちんとされるべきなのです」
大淀「提督? はい、いえ、大淀は、提督のお役に立てること……」
大淀「そして、提督の心に残ることができること、それが何よりも嬉しいですから」
大淀「……ですが、皆さんは、何を求めているのでしょうか?」
おつ
アレアオバ?
ちょっと、投下できない状態になってしまいました。
来週の月曜日に最後まで投下させていただきます。すみません。
いいね
赤城「正規空母、赤城、いえ、艦娘、赤城。この艦隊の提督たるあなたにお願いがあります!」
赤城「どうか、私に、提督の左腕を与えていただきたいのです!」
赤城「異常であることは理解しています。提督に一方的な不利益が降りかかることも理解しています」
赤城「それでも、それでも……! 私にはもはや耐えることができないのです!」
赤城「提督を含んだ口の感触……、ずっと何かから、提督を求める気持ちを押されていました」
赤城「私は艦娘です。じっと忍耐を重ねていました。提督と接するときは、必死に心身を抑えなくてはなりませんでした」
赤城「けれど、やっと気がついきました! 私を揺るがしてきた精神的動揺の正体、」
赤城「私の心を焦がすこの気持ち、これは……私は、あなたの肉を欲しているのだと」
赤城「噛み締めて伝わるだろう歯の感触、舌に触れて感じるだろう味」
赤城「そして、あなたの血肉が私の身体に混ざって私が構成されること――それに、どうしようもなく憧憬を覚えます」
赤城「あなたと、一緒になりたいです」
赤城「あなたといつまでも過ごしたいです。どうか、お願いします……」
ひぃぃ!!
陸奥「…………」フルフル、フル
陸奥「寒いわね、提督のせいよ?」
陸奥「艤装を身に着けていれば、極寒でも灼熱でも……かはわかないけれど、ある程度は平気なの」
陸奥「それに、今は夏。こんな格好してても暑いくらいだったんだけれど」
陸奥「提督といっしょにいると、どうしても寒くなる、いいえ、そのとき、身体が熱くなるのよね」
陸奥「提督と別れて一人になったときの気分たるや……ね、わかるわよね?」
陸奥「…………」
陸奥「……ねえ、寒いの。寒くて寒くてしょうがないの」
陸奥「提督、提督に触れられているだけ、この寒気は収まるわ」
陸奥「だから、どこでもいいから」
陸奥「提督の熱、提督の身体、どこでもいいから一部が欲しいの」
夕立「…………」ヒック、ヒック
夕立「ていとくさん、ていとくさん……! 夕立、おかしくなっちゃったぽい」
夕立「あたし、いけないはずなのに、かんがえちゃいけないのに」
夕立「夕立、ずっと提督さんに焦がれていたの。提督さんの近くにいるとドキドキが止まらなかった」
夕立「でも、あの時、提督さんの血の滲んだ指を見て、あたし、惹きつけられて……!」
夕立「それからずっと、提督さんの血に……」
夕立「夕立、変っぽい? 提督さんが血に濡れて、提督さんの血を舐めたいって……」
夕立「ごめんなさい。ごめんなさい。夕立、おかしいっぽい。でも、どうしても耐えられなく、て」
夕立「提督さんの血が欲しい、……悪夢が、いつまでも晴れないっぽい」
飛鷹「……提督、他の匂いが混じってるわ。誰かに泣きながら抱き付かれでもしたの?」
飛鷹「もう隠すことはやめたわ。どうせ、提督もわかってるんでしょ」
飛鷹「私、提督が近くにくるといっつも胸が高鳴って、なんでかなーっと思っていたけど」
飛鷹「あなたの匂いに惹かれていたからだったのね。ふふふ、匂いなんて」
飛鷹「私、元は豪華客船のお嬢様だったのに、こんな意地汚い真似するようになっちゃったわね……」
飛鷹「……提督、だから、わかるでしょう?」
飛鷹「私が惹かれてたまらない匂いに、他の匂いが混じっているときの不快感と不安感が……!」
飛鷹「提督、提督の匂いを嗅いでいると安心するわ、とっても」
飛鷹「あなたの匂いが、私の中にずっと一緒にあればいいのにな……」
衣笠「提督の目、綺麗だね。他の誰も写ってほしくないっていつも思ってます」
衣笠「くれるんだね。ごめんね」
衣笠「……ありがとう。理由、言います」
衣笠「提督と一緒に居ると、……月並みな言い方だけど、ドキドキ動悸がして、体温が上がったの」
衣笠「でも、嫌な感覚じゃない。なんでかなって、ずーっと理由を探してたけれど」
衣笠「多分、提督の瞳。私がそこに写っていると、私、まるで恋する女の子みたいになっちゃうよね!」
衣笠「ごめん、提督にとっては悪いどころじゃない、……視界の片方が消えちゃいます、から」
衣笠「……私、何言ってるんでだろう。でも、私のことを提督が見てくれないって、どうしても――」
衣笠「我慢できないの」
大淀「……それで、求められるものすべて与えてその姿ですか」
大淀「どうしようもない人ですね、提督」
大淀「はい、人を率いる者として、下に飴ばかり与えて……艦隊の規律を乱す行為です」
大淀「わかっているならいいです。それに、……飴をもらった皆さんも自覚したのか沈んでいるみたいですし」
大淀「……どこかへ行かれるのですか? 大淀、付き添いますね」
大淀「いいえ、特に迷惑などは掛かってはいません。提督の補助は秘書官たる私の役目です」
大淀「あ、バランスがとれませんか……重くもありません、私、艦娘ですよ?」
大淀「…………」
大淀「はい? 私の欲しい物、ですか? もう、部下を甘やかさないように言ったばっかりじゃないですか」
大淀「けれども、そうですね。それなら、いつものように傍に置いてください」
大淀「それだけでいいのかって、いいのです。私の幸せは、あなたと一緒に居ることですから」
大淀「ふふふ、提督、素敵な顔。……私の欲しい物は、あなたのそれですよ」
大淀「これからも、よろしくお願いいたしますね」
終わりです。更新の遅れ、申し訳ありませんでした。
おつ……
乙
このSSまとめへのコメント
いったい何が始まるんです?
提督解体ショーの始まりや
提督、左腕と固めって。どこぞのヴェノムみたいじゃないか。どんまい。イツカアナタノマエニホンモノガアラワレルカモヨ....
気持ちが沈んだのか轟沈したのか怖っ