ポニテ「思い出消し屋……?」(65)

前作

男「思い出消し屋……?」
男「思い出消し屋、か」
少女「思い出消し屋も畳むかな」

――朝、教室――

ポニテ「……んー」

黒髪「どしたのポニテさん、ぼんやりして」

ポニテ「なーんかひっかかるような、たりないような」

黒髪「数学の課題とか?」

ポニテ「……出てたっけ?」

黒髪「……なんか昨日寝ぼけてたと思ったけど、やっぱり聞こえてなかったんだ」

ポニテ「わーっ! うつさせてーっ!」

黒髪「何とかしなよ、数学は午後なんだから」

ポニテ「うううう……」

ポニテ(……でも、それじゃなくて、何か)

ポニテ(足りない、気がする)

――放課後、通学路――

ポニテ(結局、課題は間に合って)

ポニテ(……いや、半分黒髪ちゃんに助けてもらいながら間に合ったけど)

ポニテ(ここのところ、なーんか、足りない)

ポニテ(いや何がかは分かんないけど、何か、足りてない)

ポニテ「……んー、友達ともいつも通りだし、彼氏ともいつも通りだし」

ポニテ「なーんだっかなー!」うがー

ポニテ(今までこんなのなかったのに。……なかった、よね?)

ポニテ「……あー」

ポニテ(わっかんないなあ、もう)


ポニテ(……って、ん?)

ポニテ(誰だろ、あれ)



ポニテ(同い年くらいの、男の人。それと小さな女の子……10歳くらい?)

ポニテ(ちょっと年の離れたきょうだい、とか? ……いやでも、男の人のほう)

男「――、?」くるっ

ポニテ「――、!」

ポニテ(どこかでみたような、じゃ、ない)

ポニテ(絶対に、見たことがある)


ポニテ(芸能人とかではない。特別かっこいいわけじゃないし)

ポニテ(顔も体格も、何か特徴があるわけじゃない。服装もどこででも売っているようなシャツとズボン)

ポニテ(しいて言うなら小さくてきれいな女の子を連れていることとか――、って)


少女「……」ぎろり


ポニテ(すっごく嫌な目で睨まれてるーっ!)

ポニテ(すごく可愛いのに! なんかごめん! でも何かしたっけ!?)

ポニテ(……あと、男の人と指を絡めて手をつないでることに気づいてしまった)

――夜、ポニテの部屋――

ポニテ「……んー」

ポニテ(あのひと、絶対にどこかで見た)

ポニテ(有名人とかじゃなくて、街中で背中を見つけたら思わず声をかけてしまいそうな)

ポニテ「……彼氏に、また怒られそう」ふふっ

ポニテ(――あれ)

ポニテ(最近は、あまりないけど)

ポニテ(前まで、何で怒られてたんだっけ)

ポニテ「――でも、知らない男の人に声をかけるなんてナンパみたいだし」

ポニテ「なんにしても、怒られそう」


ヴーッ ヴーッ

ポニテ「噂をすれば~♪」ススッ

ポニテ「はいはーい♪」

彼氏『や。今大丈夫かな』

ポニテ「大丈夫大丈夫。……課題以外は」

彼氏『うん、やっぱりポニテだ』

ポニテ「なにさそれー!」

彼氏『ははは。何の課題?』

ポニテ「世界史。また教えてー」

彼氏『……えと、それはたぶん僕じゃないと思う』

ポニテ(――あれ)


ポニテ(誰だっけ。誰に教えてもらってたんだっけ)

ポニテ(中学からずっと、歴史は誰かに手伝ってもらってた)

ポニテ(逆に数学は、その誰かの手伝いをしてた。今日の課題は時間が足りなくて黒髪ちゃんに手伝ってもらったけど)

ポニテ(黒髪ちゃんと会ったのは高校のとき。だから中学のだれかとは別のはず――)

ポニテ(――そういえば、黒髪ちゃんとは何がきっかけで仲良くなったんだっけ)

彼氏『……ポニテ?』

ポニテ「うあ、ごめんごめん」

彼氏『考え込むなんてポニテらしくない』

ポニテ「だから私をなんだと思ってるのさー!」

ポニテ(黒髪ちゃんと仲良くなったのは、二年生の一学期)

ポニテ(同じクラスになったから、それがきっかけ?)

ポニテ(だけじゃなかったような、気がするんだけどなあ)

――翌朝、通学路――

ポニテ(結局教科書とにらめっこしながら課題はなんとかしたけど)

ポニテ「……ねむー」

ポニテ(なーんか寝付けなかったなあ)

ポニテ(あのひと、結局誰なんだろう。印象的じゃないのに印象に残る)

ポニテ「……何を言っているのかわからねーと思うが、ってね」

ポニテ(……黒髪ちゃんに言っても通じないからなー、漫画ネタ)

ポニテ(普段、誰に対して言ってたっけ?)

ポニテ(わかんないこと、ばっかだ)

――昼休み、教室――

ポニテ「ねーねー黒髪ちゃん」

黒髪「何? 午後の課題は特になかったと思うけど」

ポニテ「じゃなくて。……なんか最近、ものたりないこととか、ない?」

黒髪「……ものたりない、こと?」

ポニテ「うまく言えないんだけど、いつも通りのはずなのに何か足りてないっていうか」

黒髪「んー……、そんなことないと思うけど」

ポニテ「例えば、ええと」

ポニテ(――そう、もう一人)

ポニテ「お昼。一緒にお弁当食べてたのって、私たちだけじゃなくて」

ポニテ「もう一人いなかったっけ?」


黒髪「もう、ひとり?」

黒髪「……いつも、こんな感じだったと思うけど」

ポニテ「じゃ、じゃあさ、私たちが仲良くなったのって何がきっかけだっけ?」

黒髪「……なんだっけ?」

ポニテ(やっぱり、よく覚えてない。私と同じように)

黒髪「でもそれ、たいしたことじゃないよね?」

ポニテ「まあ、そうなんだけどさ」

ポニテ(あんまり気にしてないみたいだけど)

ポニテ(でも、ひっかかる)

――放課後、通学路――

ポニテ「――あ、やっほー」

彼氏「や。ちょっと顔を見たくなって」

ポニテ「電話はできるけど、学校違うと会えないからねー」

彼氏「……部活推薦、蹴っておけばよかったかな」

ポニテ「またそれー。得意なんだから推してかないと」

彼氏「中学はちょっと学区が違ったから仕方ないにしても、高校くらいは――」

ポニテ「大丈夫大丈夫。平気、へっちゃらです! だから生きるのをあきらめないでッ!」

彼氏「死にたいとまでは言ってないって」

ポニテ(……んー)

ポニテ(楽しいけど、んー)


ポニテ「――、あ、また」


男「――、――」

少女「――、!」


彼氏「……うわ、なんか犯罪のにおいがする組み合わせ」

ポニテ「……あの男の人、なーんかどっかで見たことあるんだよね」

彼氏「昔の知り合い、とか?」

ポニテ(昔の、知り合い)

ポニテ「確かになんか、すごく懐かしいような」

ポニテ「……ずっと昔に会ったことがあるような、つい最近会ったような」

彼氏「……そういう人は、一人だけにしてほしかったんだけど」


ポニテ「――、ひとり?」

彼氏「ほら、最近話に出ないけど――」


彼氏「男くん、だっけ?」


ポニテ「――、あ」

ポニテ(中学一年で会って)

ポニテ(何度席替えをしても、何度クラス替えをしても隣の席で)

ポニテ(高校に行っても隣の席でありつづけて)

ポニテ(私に歴史を教えてくれて、私が数学を教えた)

ポニテ(生き物の話とか好きで、私の漫画ネタを拾ってくれて)

ポニテ(――私に告白してくれた、男)

ポニテ(私にふられたあとも、仲良くしてくれた、男)


ポニテ「……ちょっとごめん!」だっ

彼氏「あ、ちょっとっ」

ポニテ(何で忘れてた! 何で思い出せなかった!)たたっ

ポニテ(何で、何で、何で!)

ポニテ(ずっと一緒の、友達なのに!)

男「……!」

ポニテ(っ、気づいた!)

ポニテ「おーい! おと――

フッ

ポニテ(――っ、え)

ポニテ「消え、た?」


ポニテ(いきなり、消えた)

ポニテ(一瞬霧がかかったようにぼやけて、そのまま周囲に融けるようにもやがひろがって)

ポニテ「なん、で――」

少女「――おい、そこの女狐」

ポニテ「めぎつねっ!?」

少女「私と奴とのデートを邪魔したのだ」

少女「確かによそから見れば私と奴は月とスッポン、否、月とヘドロ団子……参った、私の美しさの比喩としてふさわしいものがないぞ」ふむ

少女「まあ奴と私では釣り合うわけがないが、だからといって邪魔をされるのは困るのだが」

ポニテ「は、はぁ……」


少女「……ふむ、貴様――」

ポニテ「え、あ、はい、なんでしょう」

ポニテ(思わず敬語になっちゃってるけど、でも)

ポニテ(改めて近くで見ると、見惚れて何も言えなく――)

少女「いや、構わん。以後気を付けろ」

少女「道で私を見てもサインをねだるなよ。美少女ではあるが芸能人ではないのだ」

ポニテ「あ、はい。それでは――」

ポニテ「じゃなくてっ! あの、男のこと」

少女「――私の恋人が、どうかしたのか?」

ポニテ(――、っ)


ポニテ(確かに、私が二人の邪魔をしてしまったのは本当のこと)

ポニテ(けど、それ以上に)

ポニテ「男は、私の友達なんだ!」

少女「……これまで忘れていたのに?」

ポニテ(――っ)

少女「どこまで知人でどこから友達かは貴様の定義次第だがな」

少女「少なくともその程度の友人に水を差されるのはたまったものじゃないな」

ポニテ「……」

ポニテ(確かに、その通りだ)

ポニテ(何か引っかかっていたとはいえ、確かに忘れていたんだ、私は男のことを)


ポニテ「って、あれ?」

ポニテ「何で、私が忘れていたことを知ってるの?」

少女「……、あ」

少女「あーっと、その、なんだ」

少女「まあ気にすることじゃあないさ。気にしなくなるがいい」

ポニテ(すう、と伸びてくる手)

ポニテ(それさえどこかで見たことがあるような気がすると思った時には)

ポニテ(私は、女の子から飛びのいていた)

少女「――、貴様」

少女「何故、思い出した」

めっちゃ久しぶりな気がするな
今までの話をもう忘れちまった 読んで来るか


少女「おのれあの脂肪塊、手を抜いたか?」

少女「そもそもあんな出涸らしの集積所のような能力に期待するのが間違いであったのだ」

ポニテ「……ええと?」

?「そ――、きょ――が、――で――?」

ポニテ(途切れ途切れの声が聞こえて、そちらを向くと)

ポニテ(――気絶しそうになった)

ポニテ(砂嵐とブロックノイズの混ぜ物のような何かが、そこに、ある)

ポニテ(――なんかおっぱいだけくっきりしてるけど)

少女「……貴様。私の男の能力を使おうとするとは」


ポニテ(数分間唖然としていると、よくわからないものがだんだんとはっきりとした形になってきた)

ポニテ(……私もそこそこ、自信あったんだけど)むに

巨乳「うーん、もともと私が使える能力は劣化したものですが」

巨乳「男さんのは特にうまく使えないような気がします」

少女「当たり前だ。他者へ干渉せず自己完結する能力など例外にもほどがある」

巨乳「偽物の人外たちの変身能力は近いんじゃありませんか?」

巨乳「現に今もそれとか併用してなんとか形になってますし」

少女「本質からして違うだろう。他者に干渉するための足掛かりとしての変身だぞ偽物のは」

巨乳「そういうものなのですかねえ」

ポニテ「……あの、何が何やら」


少女「おお、そうだ腐れおっぱい。もう一度こいつの記憶を潰せ」

ポニテ「……っ」じりっ

巨乳「とはいっても、無駄だと思いますけど」

ポニテ「……、あの、事情を」

巨乳「ああ、すみません」

巨乳「要するに、私が、私たちが男さんに関する記憶と思い出を奪いました」

ポニテ「なん、て」

巨乳「今の男さんはあなたの知っている、どころか男さんに直接かかわった人の知る男さんではありません」

巨乳「人間では、なくなったんです」たぷん

ポニテ(無意味に跳ねて、無駄に胸を揺らしながら)

ポニテ(目の前のその人は、そんなことを言う)


少女「要するに、貴様らとは生きる世界を異にする存在になったのだ」

少女「故にそれまでの関係者から、記憶と思い出――事象に対する興味を奪った」

少女「知人も友人も、教師も親も。奴の名前が入っている書類もすべて消し去った」

少女「……伝聞で知っていた貴様の彼氏を無視したのは失策だったな」

巨乳「この分ですと、書類削除のほうも穴がありますかね?」

少女「貴様のようなぱちもんじゃあないぞあいつは。年期だけなら私よりある」

巨乳「はりのあるおっぱいじゃあできないこともあるんですねえ」ぽよん

ポニテ(何を言っているのか、わからないけど)

ポニテ(この子たちが何がなんだかわからない存在だということは、わかった)


ポニテ「――でも」

ポニテ「それで私が、男と離れなきゃいけない理由なんて、ない」

少女「逆に言えば、貴様が男に固執する理由がわからん」

少女「貴様の男に関する思い出は確かに喰らった。記憶もまあ、不十分とはいえこいつが消した」

少女「だというのに何故、興味を持ち、記憶を復元させたのか」

ポニテ「そんなの、知らない」

ポニテ「昔からずっと、男と一緒だったんだから」

ポニテ「これからもずっと、一緒なんだ」

巨乳「……人外ではありませんけど、ご都合主義の人外に近いのでしょうか」

少女「人間にそんなトンデモが許されてたまるか。というか、まさにそいつの介入ではないのか」


巨乳「あの子がポニテさんに接近した様子はありませんけど」

少女「――まあ、そんなことは些末な問題だ」

少女「拘束しろ!」

ポニテ(っ!)

ポニテ(また、下がって、ひとまず逃げ――)

?「――どっこいしょー!」がばあ

ポニテ「にゃっ!?」

ポニテ「う、後ろに下がったと思ったら宙に浮いていた! 何を言っているかわからねーと思うが!」

少女「ふむ、十分だ。たまには役に立つではないか紛れもなく女よ」

巨乳「いいかげんその呼び方どうにかすべきだと思うのですが」

少女「本人の自己紹介ではないか。何の問題がある」

巨乳「その理屈でいえばあなたもなんたらかんたら美少女になるのですが」

女!「お好きにお呼びください! 私は誰が何と言おうと私ですので!」


少女「まあ良い。では思い出を喰らわせてもらおう」

少女「私とて好きでやるわけではないのだ。不味いし」

少女「というか女よ、貴様は記憶いじりできないのか」

女!「はい! 偽る必要もありませんし!」

巨乳「というわけなので、私がやりますねー」たぷん

ポニテ(談笑のついでに、私の思い出と記憶が消されそうになっている)

ポニテ(年下にしか見えない女の子に抱え上げられたまま)

ポニテ「こ、のっ」わたわた

ポニテ(力をこめても、体、動かない)

ポニテ(抑え込まれてるっていうより、そういう形に体を固められているというか)

ポニテ(……っひ)


男「ちょっと待った、少女」すっ

少女「――む、男。今までどこにいた」

男「ちょっと離れたとこでね。女も離してあげてくれ」

女!「はいっ!」ぱっ

ポニテ「だーっ!」どさあ

男「……もうちょっと穏やかにしてくれるとよかったんだけど」

女!「わかりました! やり直します!」ひょい 

ポニテ「お、おう、ご丁寧にどうも」ぽすっ

巨乳「しかしなぜ止めるのですか? 男さん」

男「何でって、ほら」

男「生きる世界が違うって言っても、俺と少女はこんな感じだし」ぎゅっ

少女「……ぬ。まあそれもそうだが」


ポニテ「あ、あの、男」

男「ごめんポニテ、週末あたり会おう」

男「妙なことばっかおきて混乱してるだろうし」

少女「む。この私の前で逢引の約束とは」

男「お前以外になびく俺だと思うのか?」

少女「……ふむ」ふふん

男「説明したほうが落ち着くだろ、この事態」

男「無理やり奪ったところでどうせ繰り返しになると思うし」

巨乳「そうですねえ。私もいろいろ調べたいところですし」

――土曜日、ファミレス――

ポニテ「……なんか、割と普通なところで話すんだね」

男「ん? ああ、少女のところで話してもよかったんだけど、君がいるとすねるだろうし」

男「俺の家には俺はいなかったことになってるし」

ポニテ「……家族にまで」

男「そ。父さんも母さんも、俺のことはきれいさっぱり忘れているしそのことに疑問を持たない」

男「俺がいた痕跡がどこかに残っていても、それについて何か興味を持つことはなくなっている」

男「はず、だったんだけど」

ポニテ「いろいろ、聞きたいことはあるけど」

ポニテ「……順番に、話してくれるかな」

男「少女とののろけ話を挟んでも我慢してくれよ?」

……

男「とまあ、紆余曲折とかあって俺は人間をやめましたとさ」

ポニテ「……」ぎっ

ポニテ「なんで、そこまでして」

ポニテ「……お父さんとか、お母さんに忘れられても」

ポニテ「黒髪ちゃんとかにも忘れられても、私に忘れられてもよかったの?」

男「結果的にそうなりました、って話なんだけどなあ」

男「けれど、≪事前に知っていても、それでもよかった≫」

男「だって、≪俺は少女さえいればそれでいいんだから≫」

ポニテ(男が、人間じゃなくなって、手に入れた能力)

ポニテ(自分が望んだとおりに、自分を書き換える)

ポニテ(本心から体の所在まで書き換える)


ポニテ(――でも)

ポニテ「それって、本当にそう思ってるの?」

男「勿論。≪俺が言うのだから≫≪俺はそう思ってる≫」

ポニテ(――それでも)

ポニテ「私には、そう思い込んでいるようにしか、見えない」

ポニテ「そう思い込もうとしているようにしか、見えない」

男「なあ、ポニテ」

男「お前に俺の心は、わからないだろう」

ポニテ「わかるよ!」

ポニテ「だって、あんなにずっと一緒に――」

ポニテ(――駄目だ)

ポニテ(ここから先は、私からは、いえない)

ポニテ(忘れていたから、とかではなく――私は、男の気持ちに気づいてあげられなかった)


ポニテ(だって、私は知らなかったんだ)

ポニテ(高校生になったばかりで浮かれていたときに来た、あの日まで)

ポニテ(男に告白されたあの日まで、私は彼の好意に気づかなかった)

ポニテ(ずっと友達だからと、これからも友達であり続けると思い込んでいた)

ポニテ(友達だから、恋愛対象としてなんて見たことがなかった)

ポニテ(告白を断った翌日、私を見た瞬間に顔から血の気を引かせる男を見た)

ポニテ(一学期の間、男から話しかけてくることはなかったし、私から話しかけてもひどくつらそうな顔をされた)

ポニテ(二学期、また同じクラス、隣の席になったから)

ポニテ(恐る恐る声をかけたら、笑顔で応えてくれたのがうれしかった)

ポニテ(そんなに気にする必要ないだろ、って言ってくれたのが、最高にうれしかった)

ポニテ(けど、それは少女さんが思い出を食べたおかげだ)

ポニテ(今男に説明してもらうまで、そのことを知らなかったのは、私だ)


男「……なんかいろいろ考え込んでるようだけど」

男「誰だってそんなものさ。他人が考えてることなんてわかるはずがない」

男「わかるのは、『自分の頭の中にいるその人』が考えていることだけ」

男「心理学とか脳科学とか、いろいろあるけどさ」

男「それでわかるのは喜怒哀楽とか、ざっくりしたものだし」

男「……でも、少女にはそれがわかったんだ」

男「額に触れただけで記憶も考えていることもわかるし」

男「思い出を食べれば、言葉にしづらい感情もわかる」

男「だから俺は、こういう人外になったし――」

男「それを、後悔していない」

終わり?


ポニテ「……」

ポニテ(確かに、そうかもしれない)

ポニテ(私から見てどうなっていても、男は納得してこうなった)

ポニテ「……でも」

ポニテ(結果的にそうなったにしても、後悔している様子はないし)

ポニテ(後悔していたとしても、すぐ自分で『塗りつぶして』なかったことにする)

男「……でも?」

ポニテ「でも!」

ポニテ(だからこんな、説得して、納得させようとするんじゃなくて)

ポニテ(私と一緒にいることを望ませるんじゃなくて)

ポニテ「――私が! 男と一緒にいたいのっ!」


男「……ええと」

ポニテ「……」ふーっ ふーっ

男「すまん、ポニテの記憶を消す話はもうなくなってる」

ポニテ「――へ?」

男「俺がこうなった経緯を説明した後に言うつもりだったんだけど……」

男「ご、ごめんな?」ぷっ

ポニテ「なーっ!? 笑った! 今私の叫びを笑ったーっ!」

男「いやすまん。説明不足だった。先に説明するべきだったな」

男「いや本当に≪反省してる≫」

ポニテ「なんかひどいことをされている気がする……」


ポニテ「……それで、どういうこと?」

男「うん、まずポニテが僕のことを思い出すことができた理由なんだけど」

男「消し方が中途半端だったんだよね」

男「もっと言うと、消すための能力が中途半端だった」

ポニテ「……巨乳さんの能力が、もとのそれより弱いからってこと?」

男「それもあるけど、それだけじゃない」

男「……少女がほら、生まれ変わって僕を求める人外になったから」

ポニテ「でも、能力はそのままだったんじゃ」

男「確かに思い出を食べる力はあるけど」

男「……なんというか、のこぎりで紙を切ろうとするようなものっていえばいいのかな」

男「俺の感情を食べるための能力で他人の感情を食べようとしても――」

ポニテ「――できるといえばできるけど、上手にできない」

男「そういうこと」


男「巨乳の記憶操作だけじゃあ中途半端で、きっかけがあれば思い出してしまう」

男「だから思い出を消すことで、失われた記憶への興味をなくし、きっかけが生まれないようにする」

男「そういう理由で両方の能力を使ったんだけど、少女のほうも中途半端だったから」

ポニテ「私が、男を思い出せた?」

男「……そうなるんだけど、それだけじゃ足りないんだよなあ」がしがし

男「ポニテが思い出してくれたのはうれしいことだけど、ポニテだけが思い出せた理由がわからない」

ポニテ「やっぱり三本柱の一つである友情のおかげ?」

男「いやまあ、それで済ませてもいいんだけど」

男「友達だっていうなら黒髪もそうだし、親もできないことが友達にできるっていうのも何かひっかかる」


男「その辺は巨乳が調べてるっぽいけど……」

少女「まだか男よ」ぬうっ

男「おっと、時間切れみたいだ」がしっ ひょいっ

ポニテ(……いきなり少女ちゃんが現れて)

ポニテ(それをすぐに抱き上げて引き寄せて膝の上に座らせる男)

少女「ふむ、上出来」

ポニテ(満足げな少女ちゃん)

ポニテ「……え、ええと」

男「あ、わかり次第巨乳から接触があると思うから」

ポニテ「あ、はい」

少女「……効果が見込めない上、食ってもまずいから思い出を消すのは勘弁してやるが」

少女「これは私のだ。友人だろうが何だろうがそこは譲らんぞ」

――夜、ポニテの部屋――

ポニテ「……思い出しているのは、私だけ」

ポニテ(男の両親も、黒髪ちゃんも男のことを忘れていて)

ポニテ(そのことを普通だとおもっている。私みたいにものたりなく思うこともない)

ポニテ「なんで、私だけなんだろう」

ポニテ(男のことが大好きだった黒髪ちゃんとか、生まれてから今までずっと過ごしてきた両親とか)

ポニテ(そういう人たちのほうが、思い出すべきなのに)

ポニテ(私が思い出せたのはうれしいことだけど、思い出すのは本当に私だけでよかったのか)

ポニテ「……いや、私が何言っても、しかたないんだけどさ」

――翌日、学校――

ポニテ「ねえねえ黒髪ちゃん、男、って知ってる?」

黒髪「んー……、誰? 漫画のキャラ?」

ポニテ(何か引っかかる様子もないし、やっぱり思い出してるのも、思い出せるのも私だけ)

ポニテ(――でも)

ポニテ「さ、最近知り合ったんだけど、結構面白い人で」

ポニテ「近所の人みたいだから、昔の知り合いだったりしないかなーって」

黒髪「知らない知らない。っていうか、この学校の人?」

ポニテ「……さあ? 同い年くらいだから、もしかしたら別のクラスの人かも」

ポニテ(これまでの男を思い出せなくても、これからの男を知っちゃいけない理由にはならない)

ポニテ(また、三人で)

――放課後、ファミレス――

男「……で、連れてきたと」

ポニテ「いやあ、なんとなく男もこの辺にいる気がして」

黒髪「は、はじめましてー」

男「……ああ、はじめまして」

ポニテ(……黒髪ちゃんにとっては、今は初対面の相手だけど)

ポニテ(一度は好きになった人なんだから、これからどんどん仲良くなれるはず)

ポニテ(そうすれば、また三人で仲良くできる)

ポニテ(学校の中じゃなくなるけど、それでも前と同じになれる)

……

黒髪「ごめんね、ポニテが面倒かけて」

男「いやいや、こういう性格なのは今に始まったことじゃないから」

ポニテ「何で私の目の前で私の悪口で盛り上がるのか……世界は残酷なんだ……」

ポニテ(ともあれ、最初はぎこちなかったけど)

ポニテ(最後はわりと、黒髪ちゃんも楽しそうだった)

男「時間もあれだから、そろそろお開きかな」

黒髪「あ、せっかくだしアドレス交換とか」

男「……?」

男「あ、いや、携帯持ってないんだ」

ポニテ(……前は持ってたけど、やっぱり処分したのかな)

ポニテ(でも、なんか間があったような)

……

男「……なんかごめんな、払ってもらって」

黒髪「いいよいいよ、コーヒーだけだし」

ポニテ「二人で折半だから大したことないし!」

男「面目ない……資金源が……」

ポニテ(週に何回か、こうやってみんなで会って)

ポニテ(この調子で、仲良くなっていけば――)

男「――、おや、少女」

ポニテ(――、え)

少女「……」ざっ


ポニテ(何で、ここにこの子が)

ポニテ(男を迎えに来た、とか)

少女「……っ」だっ

ポニテ(だけじゃ、ない!)

ポニテ「黒髪ちゃん、逃げ――」

少女「捕まえろ!」

男「はいよ」がっ

黒髪「っえ」

ポニテ「……え?」

ポニテ(気づいたら男が、黒髪ちゃんの後ろに回り込んで、羽交い絞め)

ポニテ(何、で?)


ポニテ(私が固まっている間に、事態は決着した)

ポニテ(羽交い絞めされて目を丸くしている黒髪ちゃんの前に、駆け寄る少女ちゃん)

ポニテ(少女ちゃんは飛び上がって黒髪ちゃんの額に触り、ぼんやりと光り輝く何かを引きずり出す)

ポニテ(それが『思い出』であることは、なんとなくわかった)

ポニテ(それから男が拘束を解いたけど、もう遅いのもわかった)

男「ごめんな、ポニテ」

ポニテ(それから、彼は)

男「今の俺は、こんなんだから」

ポニテ(以前の男なら絶対にしないような、薄ら笑いを浮かべて見せた)

――翌日放課後、児童公園――

ポニテ「……」

ポニテ(今朝の黒髪ちゃんは、特に変わった様子はなかった)

ポニテ(けれど、一切男についての話題を出さなかった)

ポニテ(昨日無理やり合わされた挙句、羽交い絞めにしてきた男について、だ)

ポニテ(私に何か気を使っている様子もなく、特別話すほどのことはないんだろう)

ポニテ(何となく、わかっていたから私からも話題にしなかったけど――)

男「……驚いた」

巨乳「ね? 会えたでしょう」

ポニテ「……」

巨乳「赤い糸――は少女さんとつながっていますし、何色でしょうねこれ」ぽよん

ポニテ(ブランコに座っていると、そこに男と、巨乳さんが来た)

男「白とか」

巨乳「体だけの関係ですか? 糸、ひいてるんですか?」

男「顔面蒼白にしてやろうか」


巨乳「どうもどうも、少し自信があったらしいあなたよりも大きい巨乳です」むにぃっ

ポニテ「……ども」

ポニテ(っていうか、何でばれてるんだろう)

男「や。前に言ってたあれの調査結果を言いに来たよ」

ポニテ「……私だけが、思い出せた理由?」

巨乳「はい。いやはや、とても珍しいことだと思っていたのですが、前例が数件みつかりまして」

巨乳「そこから推測した結果なのですが」

巨乳「ポニテさん、あなたは半分人外と化していると言っていい」

ポニテ「……、は?」


ポニテ「ちょ、ちょっと待って」

ポニテ「私は、お父さんとお母さんから生まれて、ずっと人間で」

ポニテ「少女ちゃんみたいな、へんなことは」

巨乳「最後まで聞いてくださいな。前例があるとはいえ特例でもあるので」

巨乳「私の知り合いに、ご都合主義の人外というのがいます」

ポニテ「ご都合主義?」

巨乳「能動的に能力を使うことはできないのですが、要するに自分のかかわった運命を面白い方向に捻じ曲げる子です」

巨乳「彼女が隣に立てば、ちょっと複雑な家庭に生まれた男の子もあっという間に人を鎮める外道です」

男「やけに限定的な例だな」

巨乳「失礼。面白い方向に、というのは、確率をいじりたおすということです」

巨乳「もしかしたらあり得るかもしれないこと、の内からよりこじれたものを確実なことにします」

巨乳「奇跡レベルの交通事故とか起こせますねあの子」

ポニテ「でも、私はそんなこと」


巨乳「そう、そんなことはあなたにはできません」

巨乳「あなたの能力は、現状維持にのみ用いられます」

ポニテ「現状、維持」

ポニテ(――待って、つまり、それは)

巨乳「そう、あなたは常に複数存在する可能性から、大きな変化を起こすものを切り捨て」

巨乳「穏やかに現状を維持しうるものの確立をかなり底上げします」

巨乳「推測するに、能力の発現は今の彼氏さんに告白された後から中学一年になって一度目の席替えまでの間でしょうか」

ポニテ(この人が言っていることが、本当なら)

巨乳「あなたが彼氏さんと破局していないのも、男さんのことを思い出せたのも」

ポニテ「私が、半分人外だから」

巨乳「正解」ぽにょん


巨乳「要するにその能力で」

巨乳「私の不完全な記憶消去と、少女さんの不完全な思い出消しと」

巨乳「両方の穴が並び、裂けるという限りなく低い可能性を拾い続けることができるのです」

男「その辺が記憶を消しても無駄ってことにつながるんだ」

巨乳「ですね。何億回繰り返しても、ポニテさんは思い出す」

巨乳「他の誰が奇跡を望もうと、何度でも思い出せるのはあなただけなんです」

ポニテ「……でも」

ポニテ「私なんかじゃなくて、これは、もっと」

ポニテ「黒髪ちゃんでもよかったし、いや、男のお父さんとか、お母さんがそうなるべきで」

巨乳「べき論じゃあなく、事実の話をしているんです」

巨乳「他のだれがどう足掻いても、あなたにはなれない」

男「ま、誰も彼もそんな感じじゃあたまったものじゃないけどね」

男「≪割と楽しい≫けど、少女をなだめるのも結構大変なんだ」


ポニテ「……何で」

ポニテ「何で、そんなこと言えるの」

ポニテ(恋人がいればそれでいい、っていっても)

ポニテ「男のお母さんも、お父さんも、黒髪ちゃんも」

ポニテ「もう男のことを思い出せないんだよ」

ポニテ「家族のことを、友達のことを思い出せなくなったのに」

ポニテ「なんで、そんなこと言えるの」

男「……思い出せない、とは言うけどさ」

男「記憶からなくなって興味も失せて、これから知り合うこともないんなら」

男「それはもう、その人にとって俺は存在しないに等しいんじゃないかな」

ポニテ「――変わった、ね」

男「……そういえばそうかも。昔の俺ってどんなんだったかなあ」


巨乳「男さんの性格が変わったのは、人外になったのがきっかけですね」

男「やっぱり変わるのか、能力がつくだけじゃなく」

巨乳「いえ、直接的には性格が変わるはずないのですが」

巨乳「おそらく、人間だったころにかかわってきた人外の性格に影響をうけているのでしょう」

巨乳「人外はこういう性格だから、人外になった自分もそうあるべきだと」

巨乳「無意識に思ってしまっているのかもしれませんね」

男「……血液型占いみたいなもんか」

巨乳「血が流れてる人外、みたことありませんけどねえ」

男「少女は泣いてたし、血も涙もないってことはないと思うけど」


巨乳「――さて」

巨乳「今後ポニテさんは、どうなさいますか?」

ポニテ「どう、って」

巨乳「かつての友人は人間ではなくなり、性格も変わりきってしまいました」

巨乳「これはもはや、あなたの言う通り変わった、別人になったと言っても過言じゃあないでしょう」

ポニテ(確かに、この人は私の知っている男とは違う)

ポニテ(何を指摘しても、何を説得しても話も多分通じない)

ポニテ(外見が同じだけで、中身はまるっきり違う)

巨乳「そういえば男さん、外見は変えれないんですか?」

男「無理。というか、やりたくないな。俺が俺じゃなくなるなんてとんでもない」

男「首から下はできるっちゃあできそうだけど、顔変えたらそれは俺じゃない」

巨乳「その辺が偽物ちゃんとの違いなんですかね。どこにいても貴方は貴方であるからこそ、貴方はどこにでもいれる」

男「何考えてても≪俺は俺≫ってのもある」


巨乳「ああ、逸れましたね」

巨乳「私も少女さんも、ポニテさんには手出ししません」

巨乳「できてもせいぜい嫌がらせくらいですし。要するに、あなたと男さんが友達になるのを邪魔する者はいません」

巨乳「強いて言うなら――邪魔なのは、男さんの性格でしょうねえ」

ポニテ「……」

巨乳「さて、男さんの性格を理解できないのは貴女が人間だからで――」

ポニテ「……するよ、理解」

巨乳「――、おやぁ」むにぃっ

男「……」はぁ

ポニテ「……男は、変わったけど」

ポニテ「でも、男は私の友達だから」


巨乳「これはあれですね、まるで話を聞かずに力押しするタイプです」

男「割と話を聞いてくれる人だと思ってたんだけどな」

巨乳「あなたがそれを言いますか」ぷるん

男「……まあ、いいか」

ポニテ「……私は、今の男を理解できない」

ポニテ「まるっきり変わって、別人になってしまった男だから」

ポニテ「……だから、教えてほしい」

ポニテ「今の男は何をしていて、どこに住んでいて、何が好きなのか」

ポニテ「どういう口調なのか、クセは何か」

ポニテ「全部知って、わかりたい」


巨乳「私に言わせれば、あなたが今抱いているのは」

巨乳「その能力にひっぱられたものです」

巨乳「現状維持を望む能力によって、男さんと友達であることを維持しようとしている」

ポニテ「でも」

ポニテ(ああ、これならわかる)

ポニテ(男の気持ちがわかるかもしれない)

ポニテ「理由がなんであっても、私は男と友達でありたい」

ポニテ「能力とかまだよくわかってないけど、それでも私がそう思っていることは本当だから」

巨乳「……可能ならあなたも人外にして、男さんと同じ視点を持てるようにしてあげようと思ったのですが」

ポニテ「私は人間だし、黒髪ちゃんとも友達だし、お父さんもお母さんも、彼氏も好きだから」

男「だよねぇ」

巨乳「現状維持、ですからね」


巨乳「あなたの能力がわかってから無駄だと思っていたのですが」

男「……少女がね。惚れた弱みか、独占欲もかわいいものだけど」

ポニテ「お熱いねえ」

ポニテ「……私としては、けっこう大きな決断だったんだけどそういうのろけでちゃかされるとなー」

巨乳「ついでに言いますと、それ多分食事を横取りされそうな野生動物みたいな感覚でやってますよあの子」

男「なんと言おうと≪俺は少女に愛されてる≫」

ポニテ「……なんか、それはそれで幸せそうだね、男も」

男「おうとも。ストレスフリーこの上ない」

ポニテ「私にはできないよ。そこにしびれもあこがれもしないけど」

男「俺は人間をやめたぞーッ! ポニテーッ!」

ポニテ「……」ふふっ

ポニテ(これはこれで、いいのかもしれない)


ポニテ「というわけで、男をわかるために質問!」びしぃっ

男「よし来た」

ポニテ「好きな食べ物は!」

男「……食事の必要がないからなあ」

ポニテ「……す、好きなものは!」

男「少女」

ポニテ「……好きな生き物は」

男「少女。ちなみに好きな場所も好きな景色も少女がいるところだ」

ポニテ「……なんかくじけそう」

男「私呪われてるかも?」

ポニテ「……へいき、へっちゃら!」


ポニテ(多分、これからもこんな感じで)

ポニテ(平和に、穏やかに、今が続いていく)

男「……そうか、場合によっては好きな食べ物が少女になる可能性も」

ポニテ「さすがに私も女の子だからそれはセクハラだと思う」

巨乳「カニバリズム……人外にこの表現でいいのでしょうかね」むにっ

ポニテ(ちょっと変わった人が私の日常に増えたり)

男「お前の好きそうな意味での『食べる』なんだけど」

巨乳「私は私のおっぱいが好きなだけで下ネタが好きというわけでは」ぽよん

ポニテ(友達が少し変になって帰ってきたりしたけど)

ポニテ(たぶんこれからも、あまり変わらない世界が私を待ってる)

ポニテ(ドラマチックじゃあないけど)

ポニテ「……こういうのも、ハッピーエンドなのかな」

男「下ネタ談義でオチるのがか」

ポニテ「へんたいめ」

蛇足というかサイドストーリーみたいなもの終わり。

思い出消し屋でビビっときた
ポニテも半人外か面白い


次回作も楽しみに待ってるぞ

懐かしいな
次があるなら待ってる

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