モバＰ「あはは、ちひろさん見てのとおり雑用ですよ」

ちひろ「それにしてもその格好、清掃員じゃないですか。一体どうしたんですか？」

モバＰ「実は……」

？？？「「おはようございまーす」」

凛「ちひろさんどうしたのこんなところで？　用務員さんと雑談？」

ちひろ「２人ともおはようごさいます。この人はウチのプロデューサー……ですよね、まだ」

モバＰ「もちろんですよ！」

卯月「わわっ、すいません。それにしても何でそのプロデューサーさんがこんなところで掃除してるんですか？」

ちひろ「そうです、そこを聞こうとしてたの」

モバＰ「いや常務の改革でプロジェクトがポシャった上に組織の改変でしょ。仕事なくなったんで当分雑用係にまわされちゃって今は清掃ですけどこのあと設営の準備なんですよ」

卯月・凛「「……」」

モバＰ「俺さ『ナッツトゥー』の担当だったじゃん」

卯月「えっ、あの外国グループの！？」

凛「確か１ヶ月前にドタキャン騒動起こして話題になってたよね！？」

卯月「あれウチの会社だったんですか？」

モバＰ「ああ企画やマネジメントは全部こっちだったんだ」

ちひろ「ひょっとしてその関係で？」

モバＰ「そ、あいつらこっちの言うこと聞かないわあれイヤだこれイヤだで文句ばかり言うわ酷かったのよ。ただ人気だけはあったから大人しく言うこと聞いてんだけど急に連絡がとれないと思ったらやらかしてくれたわけ」

卯月・凛「「うわぁ」」

モバＰ「しかも騒ぎになったとたんとっとと国に帰りやがったし未だにマネージャーにも連絡がつかない」

卯月・凛「「」」

モバＰ「おかげでウチは大赤字だし関係者に頭下げて回るわで大変だったし前の常務も別部署に飛ばされて俺もこの冷遇なわけよ」

卯月「そうだったんですか。大変ですね」

モバＰ「ありがとね。ホント君たちイイコだよ、あいつらに爪の垢でも飲ましたいわ」

卯月「そ、そんな私なんか……」

凛「あれ？　ねえ、ひょっとして今回の事って」

モバＰ「済みません、私の責任です！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｰ

ちひろ「ちょっ！　やめて下さいこんなところで、みんな見てます！！」

モバＰ「いや済みません。みんな責めてくるので条件反射でつい」

凛「条件反射ってどんだけ責められたのさ」

卯月「ま、まあ今の話を聞いちゃうとモバＰさんだけの責任じゃない気もしますね」

凛「そうだね。思うところはあるけどしょうがなかったってのもわかるよ」

モバＰ「ホントありがとう。あれからみんなの目が冷たくて……」

ちひろ「それで居心地が悪いから清掃業者みたいな格好を？」

モバＰ「まあ罪滅ぼしも兼ねて。新しいアイドル部門のほう掃除されてないでしょ」

卯月「ありがとうございます」

凛「でも私たちの部屋は昨日みんなが掃除してくれたからいいかな」

卯月「でも今回の一件にそんな事情があったとは驚きました」

凛「それにしても常務の首が飛ぶってどれだけの損害がでたの？」

ちひろ「それなんですが……」

モバＰ「今回の件がトドメではあったけど実は前々からテコ入れの話はあったんだ」

卯月「えっ、どういうことですか？」

ちひろ「アイドル部門って他部署から結構なクレームを受けていたの」

卯月・凛「「え？！」」

モバＰ「この前のサマフェス、何人参加したか覚えてる？」

凛「わたしたち１４人に」

卯月「楓さんに美嘉さん、まゆちゃん、幸子ちゃん、藍子ちゃん、小梅ちゃん、輝子ちゃん、川島さん、小日向さん、堀さん、日野さん、十時さんで２６人ですか」

モバＰ「あれにはウチの会社で曲を出してるアイドルのほとんどが出たんだけどウチのアイドルって百人以上いるんだ」

凛「えっ」

モバＰ「でもＣＤを出したり売れてるのはほんの一部。あとはウチで枠を持ってる番組に出したり単発の仕事しかもらえてないのが現状」

ちひろ「他の俳優部門や芸人部門から自分たちの領域にまで入ってくるな、って度々苦情が入っていて方向転換を迫られていたの」

モバＰ「売れてないアイドルを切捨てて上位陣だけにしよう、ってね」

卯月「ひどい」

ちひろ「それで今期の売り上げで今後の方針を決めようとしてたんだけど」ﾁﾗｯ

モバＰ「済みません、私の責任です！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｰ

凛「それはもういいから！」

ちひろ「まあそんなわけで急遽体制の変更が決まったの」

卯月「そうだったんですか」

凛「でもさ変じゃない？」

卯月「なにがです？」

凛「いや売り上げっていうならシンデレラプロジェクトって結構売れてきてるのに全部白紙っておかしくない？」

モバＰ「それだけどね」

卯月「なにかわかるんですか？」

モバＰ「俺の想像だけどいい？」

モバＰ「常務の戦略は選抜したアイドルに集中した支援を行い大きな成果を狙うと言ってる」

凛「一部の人以外は見捨てるってことだよね、それって酷くない？」

モバＰ「うん、それは俺も同じだしほかのプロデューサーたちも同じ意見だと思う」

卯月「でも会議で常務に反対したのはわたしたちのプロデューサーだけだって聞きました」

モバＰ「俺たちサラリーマンからね、対案もなしに反論できないよ。それになによりこのままじゃいけないってのも分かってたんだよね、みんな」

凛「どういうこと？」

モバＰ「３４６ってさ大企業じゃない」

卯月「はい」

モバＰ「でも業界内での位置はそれほど高くない。ＩＡ大賞どころか部門賞をとったことすらない。デビューしてるのに芸人と大差ないようなことしかしてない者だって多いしそれすらない者もいる」

卯月「……」

モバＰ「それでも給料はちゃんと出てるからなんとなく続けることができちゃう。別部署から仕事も貰えるから働けている気になってる」

凛「……」

モバＰ「外部の仕事をしようにもパイの数は決まっていて他所との奪い合いに弱いから結局は上のほうに仕事は与えられて下のほうには中々まわってこない」

卯月・凛「……」

モバＰ「なあなあで働いている人員。偶像と呼ぶには弱いアイドル。常務の改革はそのあたりをなんとかしようとプロジェクトを問わず売れてる人にリソースを集中させて他所の追随を許さないトップアイドルを作り出そうと考えてるんじゃないかな」

卯月「それじゃあ切り捨てられた人たちは……」

モバＰ「だから俺たちも自分のアイドルは見捨てられないから積極的に賛成はできないししない。だけど反対も難しい。逆らって独立する力も状況を改善するアイディアもないからね」

凛「なにさそれ。わたしたちのプロデューサーみたいに『なんとかします』くらい言えないの？」

モバＰ「情けないけどそれができるなら最初からこんなことになってなかったよ。だから君たちのプロデューサーにはみんな期待してるし協力は惜しまないと思う」

ちひろ「ええ、皆さん何かできることがあれば協力するとおっしゃってくださいました」

モバＰ「ちひろさん！？」

ちひろ「私だって皆さんの力になりたいですから」

モバＰ「根回ししてました？」

ちひろ「ええ。さ、プロデューサーさんにこのことを伝えてあげましょう。きっと喜びますよ」

凛「そうだね、じゃあ行こうか」

卯月「はい凛ちゃん」

>>3
wikiによると、このドタキャンはマネージャーが黒幕だったとか。
炎上商法が好きだったみたいね…

関係ない茶々入れて申し訳ないが、期待

ちひろ「モバＰさん、なかなか面白いお話でした」

モバＰ「まああってるか分からないですけどね」

ちひろ「いえ何も考えずに現状を受け入れるよりはずっといいですよ。はやくお仕事に復帰できるといいですね」

モバＰ「ええ、でも前みたいなのは御免ですけどね」

ちひろ「ふふ、それじゃあお掃除がんばってください」

モバＰ「はい。ちひろさんもお仕事がんばってください」















ちひろ「………………思ったより反省してるようですし元の業務に戻してあげましょうか」

おしまい

短くてすみませんがこれにて終了です

私自身あの展開に思うところはあるんですが常務の行動の意味について意見を募れないかなと思って持論を展開してみました。
新しい上司が来て方針転換するってようはテコ入れなわけでそこに至る理由があるはずなんですよね
そのあたりNOMAKEでいいからやってくんないかな

ミッシェルガンエレファントが急遽二曲歌ったんだよね。セットも何もない場所でミッドナイトクラクションベイビー歌ったのには感動したわ

何考えてるか分からん事で反発産んでる所が一期のPとダブっているので、
常務の立場はPとさほど変わらんのではないかとは思ってる
アイドル部門解体の動きに対して待ったかけて現在企画中ですみたいな
理由としては親族経営匂わせてる事から反会長派（仮）との権力闘争とか、
ブランドイメージが確立出来てないなら株主的には他にリソース使って欲しいのかもとか妄想してる

おつ
常務はカリスマ性に拘ったりバラエティ路線を外したりする辺り、日高愛みたいな圧倒的カリスマを崇拝する生粋のアイドル好きなのかもしれない

>>15の言うように説明不足に感じるのは大問題だな、たんに採算取れてないとか利益率が低いでもいいからちゃんと言って欲しい
次のライブが成功したらって言うのもライブが盛り上がったらって意味なのか、利益がたくさん出たらって意味なのか
それとも企業イメージをアップさせたらって言ってるのかよくわかんないし

わかる

常務は美城では歴史の浅いアイドル部門を自分の力で自社のブランドとして押し上げることで海外から帰ってきた自分の国内での地盤を作りたかったのかなー
プロジェクトの上澄みだけ掻っ攫ってくのと自身の計画は大雑把な説明の癖に対案には詳細な案を短時間で結果まで求めるやり方は気にくわないけど、自社のブランド力に拘りがあって新参の部門でも看板まで持っていこうという気概は評価する。けど人気商売であの期間設定は厳しすぎるなー

乙

あげてすいません

おつおつ
常務はどんな事情か知らんけど1プロジェクトじゃなくて部門全体を議論も何も無く勝手に方針転換させて既存の仕事にまで影響出してる時点でな…

方針自体があってるかは分からないけど、急な変革で表方のアイドルたちのモチベーション下げたら駄目すぎ
今のところ楓さん以外のトップ陣の意見は分からないんだけど美嘉ねえとかは反対しそうだし

まあでも正直、芸人枠でアイドル増やしまくるのも微妙な気はしてる
本人達も中途半端なタレントにしかなれないだろうし、会社としても無駄に肥大化しそうだ

常務案の成功モデルとして楓さんに注力して今の方針で頑張れば楓さんのように強力なバックアップがついて躍進出来ますってのを常務は見せたかったんだろうけど
25歳児の数少ない地雷を綺麗に踏み抜いたのが痛いな
楓さんかっこよかったけどその前に常務案の成功例を掲示しても良かったんじゃないか
でもモバマスってマイペースなキャラ多すぎて、常務のスタイルに合いそうな上昇志向強そうなキャラあんまいないんだよなぁ
みくにゃんは割と近いんだけど常務とはたもとわかってるし

常務がバラドル路線でコケてアイドルを諦めた過去を持っていて、海外へ単身で渡航してビジネスウーマンとしてキャリアを積んで帰ってきた可能性は…無いですね

過去に理由求める系なら才能はあるのに充分な支援が受けられずに潰れたアイドルと懇意だった、とか？
ブランド確立出来ていなかったから社内派閥でふりになって周りに足引っ張られたから才能ある人間が磐石の体制で正当な評価を受けられるようにしたいとか

スポンサーからしたらマジざけんなって話ですよ

ウサミンで仕事頼んだのにキャラ捨てて出てこられてもスポンサー困るよな
ゲームのイベントだからあのキャラのアイドル選んだんだろうし

変革するにしてももっと段階踏んでやっていかないと、あの事務所内部のゴタゴタで周りに迷惑かけすぎ

まとめのほうのコメントも見てきましたがやはりというかまだ始まったばかりなんだからという意見より常務無能との批判が多かったです。ここから常務評価の逆転なるか？！
あと多かったのが常務は日高舞のような伝説級のトップアイドルを作ろうとしてるのではないかという意見。いま見えている情報だとこれが一番しっくりくるような気がします。単なる悪役ではなくアイドルマスターの登場人物にはアイドルに夢を持ってる人であってほしいですよね。
最後にこのような駄文を読んでいただき本当にありがとうございました。

まああれだよね
1クール見ないことにはわかんないよね
今だからこそこういう風にいろいろ語れる楽しみもあるっていう

今の常務は6話までのPみたいなものなのかもね
視聴者側が「あの人何考えるかわかんない」になってる