ベジータ「ふん、久しぶりの外の空気だぜ」

ベジータ「・・・む？おかしいぞ、カカロットの気を感じん」

ベジータ「いや、それだけではない、悟飯の気も、トランクスの気も、知っている気を全く感じんぞ」

ベジータ「デカい気を持っているやつもまるでいない・・・一体どうしたことだ」


ﾜｧｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ……


ベジータ「・・・そこにいる人間どもに聞いてみるか」

アルスラーン「誰か・・・誰かぁーーーー！！！」



ベジータ「おい！そこの貴様！！」

アルスラーン「あ・・・・・・」

アルスラーン「・・・」

ベジータ「聞きたいことがある、正直に答えんとブッ飛ばすぞ！」フワフワ


アルスラーン「・・・！！？？？」

アルスラーン「と、とと、飛んで・・・！？」

ベジータ「む？飛んでいるのがそんなに珍しいか」

アルスラーン「・・・ゆ、有翼猿人か？いや、翼が生えているわけではないし・・・」

ベジータ「まあいい、そんなことより貴様、西の都というのを知らんか！」

アルスラーン「西の都？・・・いや、聞いたことが無いが・・・」

アルスラーン「！そ、そんなことよりお主！見たところパルスの者でもルシタニアの者でもなさそうだが旅の者か！？」

アルスラーン「こ、このようなところにいては危ないぞ！いつ流れ矢が当たるか・・・」

ベジータ「危ないだと？ふん、一体誰に向かって口をきいていやがる、仮にもこのベジータ様に向かって・・・」

ビシュビシュビシュビシュ！！

多くの矢がベジータとアルスラーンの方に射掛けられる！！

ベジータ「かぁッ！！！」　ドバァッ！！

それをベジータは気合で弾き飛ばした！

アルスラーン「・・・！？え、い、一体・・・な、何が？」

ベジータ「・・・何者だ！この俺がベジータ様だと知っての事か！！」




カーラーン「・・・・・・」

期待

アルスラーン「カーラーン？カーラーン！助けに来てくれたのか！」

アルスラーン「待ってくれ、この者はルシタニアの者ではないようなのだ！旅の者か何かで・・・」

アルスラーン「・・・・・・！！」


カーラーンの背後には、数十名のルシタニアの兵装をした男たちがいた。

アルスラーン「カーラーン、何故だ！何故このような・・・」

カーラーン「故あってのことです。悲しく哀れな王子よ、貴方は何も悪くない」

カーラーン「悪くはないが・・・そこの男と共に死んでいただく」


ベジータ「ほう？そこの男というのは、このベジータ様のことか？」

カーラーン「そうだ、このことが漏れては困るのでな」

ベジータ「・・・・・・」

カーラーン「恨むな、とは言わん。せめて一刀のもと、苦しまずにあの世に送ってやろう」

ベジータ「ククク・・・クハハハハ！！ハーハッハッハッハッハッハ！！！」

カーラーン「・・・何がおかしい！！」

ベジータ「クク、まさかこのベジータ様に、そんな言葉を言う奴がいるとは思わなかったぜ」

アルスラーン「だ、駄目だ！お主、早く逃げろ！！」

アルスラーン「カーラーンはパルスでも１０本の指に入る勇者！お主、武器も持っておらぬではないか！殺されてしまうぞ！」

カーラーン「もう遅い！はぁっ！！！」

カーラーンの振るった剣は、正確にベジータの首まで迫っていた。

アルスラーン「！！」

アルスラーンは、次の瞬間目の前に広がるであろう惨劇を予想し、思わず目を瞑った。


ガキン

ベジータ「・・・」ﾆﾔﾘ

カーラーン「・・・・・・何だと！？」

地面に転がったのは、半分になった、カーラーンの剣の刀身であった。

ベジータ「どうした、俺を[ﾋﾟｰｰｰ]のではなかったか？」

カーラーン「ば、化け物め・・・！！」

アルスラーン「・・・す、凄い」


ベジータ「まあ、凡そ戦闘力１０程度ならそんなものか」

ベジータ「ではこのベジータ様を侮辱した償いをしてもらおうか！！」

このベジータさんなら、銀仮面卿すら倒せそう

鉄砲持ったおっさんより強いのかよ流石だな

メール欄にsagaって入れると殺すとかで変なフィルター入んないよ

アルスラーン「ま、待ってくれ！」

ベジータ「・・・ん？何だ貴様、こいつを庇おうというのか」

カーラーン「・・・クッ！」ダダダダ！

カーラーンは馬を駆って逃げ出した。

ベジータ「む、このベジータ様から逃げようとなど、甘いことを考えやがって！」

アルスラーン「頼む、待ってくれ・・・頼む」

ベジータ「・・・チッ」

ベジータ「甘いガキだぜ。まあいい、あんな雑魚を殺したところで何の自慢にもならん」

相手になるのザッハークぐらいじゃねーか

>>13
ありがとう


アルスラーン「・・・ありがとう」

ベジータ「礼などいらん、それよりも俺の質問に答えやがれ」

ベジータ「今はエイジ何年だ、そしてここはどこだ」

アルスラーン「エイジ・・・？どこの暦かは知らぬが、今はパルス暦３２０年だ」

アルスラーン「そして、ここはパルスという国だ、お主、知らぬのか？」

ベジータ「知らん」

アルスラーン「そ、そうか・・・」

アルスラーン（何というか、随分と不思議な者だな）

ベジータ（チッ、どうやら全くの別世界に来ちまったようだな）

アルスラーン「・・・あの、お主、名は？」

ベジータ「人に名を尋ねるときはまず自分から名乗るもんだ」

アルスラーン「あ・・・わ、私の名はアルスラーン。パルスの王太子だ」

ベジータ「ベジータだ。ふん、金ぴかの悪趣味な鎧を着ていると思ったら王子か」

ベジータ「だが、貴様がパルスの王太子なら、俺はサイヤ人の王子だ！」

ベジータ「偉そうにしやがったらすぐぶっ殺してやるから覚えておけ！」

アルスラーン「サイヤ・・・？それは一体どこの国なのだ？」

ベジータ「・・・既に滅んだ。貴様はどうせ知らん」

アルスラーンの方よく知らんかったがMハゲの相手になれるような人外化物大戦だったのか