妹「ねえ」
俺「なに」
妹「暇なんだけど」
俺「は?」
妹「暇」
俺「俺の部屋に入ったきた用件言え」
妹「ひまひまひまひまひまひま!」
俺「うるせぇよ」
妹「なんかしよ」
俺「嫌だよ 今忙しいし」
妹「なんもしてないじゃん」
俺「ゲームしてんだろ」
妹「…」
俺「ゲームしてんだろ」
妹「…バカ」
俺「なんだと!」
妹「バカバカバカ」
俺「バカって言う方がバカなんだよバーカ」
妹「おにぃなんて突き指しろ」
俺「俺の指は鋼鉄でできてる」
妹「どういうこと?」
俺「分からないならいいよ」
妹「…」
妹「なんかしよ」
俺「…」ピコピコ
妹「なんかしよって」
俺「うーん…」ピコピコ
妹「おにぃ!」肩ユサユサ
俺「おいバカ…!」ツルッ
バギィ(PSP落とす)
俺「ってああああああ!」
妹「え」
俺「俺のデータが…!」
妹「あえ…え…」
俺「妹!」
妹「いや…あの…」
俺「これにどんなけ時間掛けたと思ってんだよ!」
妹「…ご…ごめん…なさい」
俺「…」
俺「ちっ…」
妹「…」
妹「ほらっおにぃ最近ちょっとゲームし過ぎじゃん!…みたいなとこもあったし…」
俺「は?」
妹「あ…いや…」
俺「…」
妹「…」(部屋を出ようとする)
俺「おい」
妹「えっ…な…なに」
俺「なんか用があったんじゃないの」
妹「あぁ…いやいいよ」
俺「なんだよ言えよ」
妹「いや別に大したことじゃないし」
俺「なに」
妹「…だからなんかしようって」
俺「…」
俺「まあやることなくなったし」
妹「え」
俺「なにやる」
妹「あぁ…えーとぉ」
俺「考えてないのかよ」
妹「だからなんかしよって言ったんじゃん」
俺「Wiiもダチに貸してるしな」
妹「…じゃあ体動かそ」
俺「は?」
妹「スポーツスポーツ」
妹「おにぃ最近運動してないじゃん」
俺「えーめんどくせ」
妹「だってやることないじゃん」
俺「もっと楽に出来ること」
妹「外晴れてんだよ?」
俺「…」
俺「分かったよ」
妹「よーしじゃあキャッチボールね」
俺「なんでだよw」
妹「いいじゃんいいじゃん」
妹「ほらグローブもボールもあるし」
俺「…分かった分かった」
__________
俺「確かに天気いいな」
妹「でしょ」
俺「ここの市民グランドもほとんど使われなくなったんだな」
妹「ほら早くやろ」
俺(やけに乗り気だな)
俺「あいよ」
妹「あ、もうちょっと離れてやろ」スタスタ
俺「そんな遠くで大丈夫かよ」
妹「大丈夫!」
俺「じゃあ投げるぞー」
妹「ばちこーい」
俺「ほい」
妹「え?え?え?うわぁ!」ドサァ
俺「ブフォwww」
妹「いてて…」
俺「何してんだよw」
妹「バカ!高すぎ!」
俺「取りやすいようにしてやったんだろ」
妹「あんなの取れないっつう…の!」ヒューン
トントン…
俺「おい届いてないぞ」
妹「遠すぎ!」
俺「お前が離れたんだろ」
妹「んんん…」
俺「まったく…」スタスタ
俺(そういえばこんなこと前もあったような)
俺(デジャヴとかいうやつか)
妹「へいへーい」
俺「ほい」
妹「おおナイスパスじゃん」
俺「バカさっきのはワザとだよ」
妹「へぇー」
俺「てかなんでジャージとかにしなかったんだ」
妹「いいじゃんホットパンツ 動きやすいよ意外と」
俺「あぁ…そう」
俺(あれ、やっぱり見覚えある風景)
俺(あぁそうか)
俺「なぁ妹」
妹「なに」
俺「俺ら昔ここに来たんだっけ」
妹「ふふっ 忘れてるのかと思ったよ」
俺「やっぱり」
妹「前もこうやってキャッチボールしてたよね」
俺「お前がすぐボール落っことして」
妹「私がおにぃに怒られて」
俺「懐かしいな」
妹「そうだね」
俺「え、お前もしかしてそれ分かってて誘ったのか」
妹「ふふふ それっ!」
妹「あっ」
俺「おいっ 飛ばしすぎ…」
パリンッ
妹「あっ」
俺「あっ」
俺「やべぇ逃げろ!」
妹「うん!」
__________
俺「はぁはぁ…」
妹「はぁはぁ…」
俺「バカ」
妹「てへっ ごめんっ」
俺「あ、ここ」
妹「ここもいつも帰りに通ってた商店街」
俺「こんなに晴れた日なのに誰もいないんだな」
妹「もうどこも店やってないからね」
俺「…」
妹「懐かしいね」
俺「ほんとだな」
俺「今日はここ通って帰ろうか」
妹「うん」
俺「懐かしいなそこの駄菓子屋とか
母さんに貰った100円で俺が妹の分まで食べちまった時は長い間喧嘩してたな」
妹「あったねそんなこと」
俺「…」
妹「ねえおにぃ」
俺「なに」
妹「またこようね」
俺「どこに?ここ?」
妹「うん あとキャッチボール」
俺「気が向いたらな」
妹「ダメ 絶対だから」
俺「なんでだよw」
妹「だっておにぃ昔はいっつもキャッチボールして遊んでくれてたじゃん」
俺「今は友達とかいるだろ」
妹「そりゃそうだけど」
俺「なんだよ」
妹「いや…別に」
俺「…!」
俺「…」
俺「ふん…分かったよ
俺も今日楽しかったし」
妹「ほんと?」
俺「あぁ また明日も行こう」
妹「ふふふ」
妹「ありがと」
その夜
俺「妹ー」
妹「なに」
俺「俺の部屋の棚にあった漫画貸したっけ?」
妹「なんで?」
俺「いや無いから 貸した?」
妹「あれ使うの?」
俺「いや使うというか読むから」
妹「売ったよ」
俺「え?」
妹「読むって言っても何回も読んだしいいでしょ?w」
俺「は?マジで売ったの?」
妹「え、必要だったの?いやお金くらいなら返すけど」
俺「…」(腹パン)
妹「グブッ…!?」
俺「なめてんのかお前」(腹パン)
妹「ヴォェ…!!」
妹「ちょっ…おに…」
俺「 許さない…」
妹「ちょっと…痛い…!髪の毛引っ張らないで!」
妹「どこ連れてくの!」
俺「なんて自分勝手な奴なんだお前は…」
妹「痛い痛い痛いよぉ!」ドサァ
俺「こういう奴には言っても無駄だ体に聞かせないと」
妹「…お風呂?なんで」
妹「オブォォオ!?」
俺「…」(水面に顔を押し付ける)
妹「オブゥッ…!オブゥッォォオ…!」
妹「ブハァァアア!!」
妹「はぁ…はぁ…はぁ…」
妹「おにぃ…何してるの…!」
俺「…」ガバッ
妹「!!」
妹「オブゥッ…!オブゥッォォオ…!」
俺「フヒヒ…」
俺「ウヒャヒャヒャヒャヒャwwwwwwwwwwwwwwww」
妹「ブハァァア!」
妹「はぁ…はぁ…はぁ…」
俺「フヒヒヒヒヒヒwww」
妹「ちょっ…服はダメ…!」
ビリビリビリビリビリビリ
妹「あああああ!私のお気に入りなのに…!」
俺「どうだ大切なものを失う気持ちは!ウヒャヒャヒャヒャヒャwwwwwwwww」
妹「お…おに…おにぃ…」
妹「いやぁ!ちょっと…パンツ脱がさないで…!」
妹「もう!」ボコ
俺「お前力弱いな」(顔パンチ)
妹「ヴエェェ!」
俺「お前まだ毛生えてなかったんだな」
妹「はぁ…はぁ…見ないでよ変態」
俺「変態…だと?」
俺「うおあああああああ!!」(口に手を入れる)
妹「グォボォォオ!?」
俺「誰が変態だ?誰のことだ?」
俺「言ってみろ!!」
妹「ガァァァ…!ガァ…!ガァ…!」
妹「プハァ!…はぁ…はぁ…はぁ…」
妹「ほ…お…おにぃ…どうして」
俺「まだ分からねぇようだな」
妹「ちょっ…離して!な…!なんでこんなっ…!」
俺「お前の手足は縛った
もう動けない」
妹「むうぅぅ…痛いよぉ」
妹「え…おにぃそれお掃除用のホウキだよ?なんで持ってきたのぉ?」プルプル
俺「お前の穴に挿入する為に決まってるだろ」
妹「え…ちょ…いや…ほんとにいやぁ!!」
妹「あああああああああ!!」ブチュウゥ
俺「フヒャ…フヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャwwwwwwwwwww」
妹「ふぁ…ふぁ…私…初めてなのに…!はぁぁぁ…!」グチョグチョ
俺「おらおらおらおらwwwwww」
妹「はぅんっ…はぅっ…ぅんっ…!」
妹「ひゃ…やめておにぃ…!はぅんっ…やめてよぉ…!」
俺「フヒヒヒヒヒヒwwww」
俺「お尻がお留守だったな」
妹「おにぃ…それホース…!そんなの入らないよぉ…!」
俺「うるせぇ!!」グチョ
妹「いやあああぁぁぁぁあ!!」
俺「フヒヒヒヒ」グチョグチョグチョグチョ
妹「それ以上押し込まないでぇぇ!!ああああああ!!」
俺「水も入れなくちゃな」キュッキュッ ジャァァァ
妹「はああああああぁぁぁぁあ!!」
バイオレンス
妹「ダメエエエエエ!!水が入ってくるぅ!お腹にぃぃ!」
俺「ホウキの方も忘れてた」ズンズン
妹「ギャアアアアアアアアアア!!やめてぇぇええええ!!」
妹「おに…おにぃ!!ごめんなさいごめんなさい!!」
妹「本売ってごめんなさい!!本売ってごめんなさい!!」
妹「いやあああああああああぁぁぁぁあ!!」
俺「フヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャwwwwwwwwwwwwww」
妹「もう許してぇぇ!!ああああああぁ!」
妹「今まで生意気な態度とってごめんなさいいいいい!!おにぃぃぃ!!」
妹「ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!いやあああああああああ!!」
俺「フヒャヒャヒャヒャwww」
妹「ダメ出ちゃう…!オシッコもウンチも出ちゃう!!止めて止めてよぉおおおお!」
俺「フヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャwwwwwwwwwwww」
妹「もうダメエエエエエ!!出るうううううう!!」
妹「はあああああああああああああああぁぁぁあんん!!」ジョォォォブリュブリュブリュゥゥゥ!!
妹「ああああああぁぁぁぁあ…!」チョロチョロチョロ…
妹「…あ…あ…あ…」
妹「」
俺「…失神したか」
__________
私は思い出していた
昔おにぃのオモチャを壊してしまった時それを報告せずにいたら、それに気付いたおにぃが物凄い形相で私に襲いかかってきた
丁度今のように
お兄ちゃんにはもう一つの人格があるんだとお母さんが言ってた
その時はお母さんが近くにいたからすぐに事は収まった
けれどもうお母さんもお父さんもいない
私はおにぃを怒らせたんだ
おにぃから何か物を奪うと第二の人格が出てしまうんだ
そう…私が悪い
これからは気をつけないと
__________
(妹…妹…妹…!)
私「は!」
兄「目が覚めたか」
私「お…おにぃ」
兄「いや大丈夫だ 普通の俺だよ」
私「良かった…」
兄「妹…ごめん 俺気付かないうちにどうやらお前を傷つけていたらしい」
私「うん…大丈夫だよ」
兄「ほんとごめん」
私「大丈夫だって
私の方こそごめんね 勝手におにぃの本売ったりなんかして」
兄「いや…あんなのまた買えばいいんだし…ごめんな」
私「ふふっ…おにぃ謝りすぎ…気持ち悪いよw」
兄「あぁ…そうかw すまんw」
私「ふふっ」
兄「…またキャッチボールしような」
私「うん」
兄「じゃあ俺夕飯の支度するわ」
私「うん」
ガチャ
私「良かった元に戻ってて…」
私「あれっ…そういえば」
私「なんで私がおにぃのPSP壊した時はあれだけで済んだんだろう…」
私「どちらかと言うとそっちの方が怒りそうだけど…」
私「まあいいか」
__________
ホントに可愛い妹だ
妹は俺の人生そのものだった
俺はこのまま妹と共に人生を過ごす
最終目標は身体の接触にも嫌悪させない関係を作り ずっと妹と一緒にいること
…だった
しかし俺の両親がそれを拒んだ
原因は離婚
二人のどちらかの手に妹を渡さなければいけなかった
拒否権はなく俺たちは無惨にも引き裂かれた
俺の人生は妹でしかなかった
そんな俺から妹を奪われたのだ
俺は死を選んだ
俺は引っ越した当日マンションの屋上から遺書も残さず飛び降りた
しかし俺に待っていたのは死ではなく正に「生」
人が産まれる瞬間に立ち会っていた
そう 俺は妹が産まれた瞬間にタイムスリップしていたんだ
俺の救いようのない哀しい人生に神が救いの手を差し伸べてくれたのだ
俺は考えた
どうすれば妹を離さずにいれるか
そして俺は自分自身に二重人格というオプションを付け加えた
7歳の頃に狂ったフリをして両親を殺した
妹どころか警察さえ俺を疑う事はなかった 子供の姿なら容易な事だった
しかし一つだけ計算外があった
今までの生活と大きく変化してしまうのは当然ながら小学校、中学校など徐々に変わりゆく周りの環境に合わせていくのがどうも暮らし辛いのだ
次第に俺はストレスを溜め何のためにここへ戻ってきたのかすら忘れていた
しかし今日妹が話し掛けてきた
そしてキャッチボールをした
そして妹がまたキャッチボールをしたいと言ってくれた
その時俺は何のために生きているかを思い出したのだ
俺「…」ニヤリ
まず第一段階
妹への強姦によりエロスを覚えさせる
それが終わったのだ
ふと我に問い掛ける
俺の愛は歪んでいないか?
俺は準備を終え妹の部屋に入った
ガチャ
俺「妹ー」
妹「どうしたの?」
俺「いやお粥 作ったから」
妹「えーいいのにそんな」
俺「まあ腹減ってるだろうしさ」
妹「ふふふ ありがと」
俺「ゆっくり食べな」
妹「うん」
俺「妹…」
妹「ん?」
俺「俺たちってずっと一緒だよな?」
妹「ふふふwなに急にw」
俺「だって不安でさ」
妹「ええでもおにぃは大学卒業したらどうするの」
俺「この辺で就職先探すよ」
妹「えー勿体ないなぁwこの辺あんまよくないんじゃないの」
俺「妹はどうなんだ」
妹「実は私行きたい大学あって」
俺「どこ?」
妹「いやまあこの地域じゃないって言うか…」
俺「え?じゃあ一人暮らしする気?」
妹「まあ一人暮らしか寮生活か分からないけどぉ」
俺「そんなの俺が許さない」
妹「え?なんで?w」
俺「お前は俺のものだからだ」
妹「え?」
妹「おにぃ…?」
俺「お前をどこかに行かせたりしないからな」
妹「…」
俺「いやだよ?そりゃおにぃとも一緒にいたいけど…」
俺「ダメだ」
妹「…」
俺「妹もこの家にいれば誰にとられる事もない…安心だろ?」
妹「…」
妹「いや」
俺「え?」
妹「こんなのおにぃじゃない!」
俺「…は?」
妹「おにぃは私の意見をちゃんと聞いてくれる」
妹「そんなイジワルじゃない!」
俺「何を言ってる?お…お…俺がお前をまも…」
妹「いつものおにぃなら私がやりたいことだってさしてくれたもん!」
俺「…」
俺「…くくっ…」
俺「…くくくくっ…」
妹「…!」
俺「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃwwwwwwwww」
妹「…」
俺「はぁ…はぁ…はぁ…ぐへへへへへへへへ…w」
俺「妹ぉ…!お前は渡さない誰にもぉぉ!」
妹「…」
妹「やめておにぃ」
俺「うるせぇ!」
妹「あなた本当はおにぃなんでしょ?」
俺「…!」
妹「あの後考えたの」
妹「おにぃは二重人格なんかじゃなく自分で人格を作ってるだけなんだって」
妹「そうする事でおにぃの思う通りの事ができる」
俺「…あっ…あっ…!」
妹「そう 分かってるのおにぃの事は」
妹「おにぃが本当に私の事を愛してくれている事も分かってる」
妹「だからこそ聞いてほしいの私の事も」
俺「…」
妹「おにぃ」
俺「…」
俺「…悪かった」
俺「そうだよな…全部が全部俺の思い通りになるワケ…ないもんな」
妹「…」
俺「スマン妹…こんな俺を許してくれ」
妹「ふふっ」
妹「おにぃなら分かってくれると…」
俺「なんて言うと思ったかぁ?wwwwww」
妹「!」
妹「おにぃ…!そのナイフ…どうする気…?」プルプル
俺「くくく…もう許さない」
俺「お前はいつからそんな…」
俺「生意気な口を聞くようになったあああ!」シャッ
妹「キャァッ!」ザッ
俺「ふへへ…腕に当たったな」
妹「痛っ…!」
俺「何睨んでんだ」
妹「うぅ…」
俺「ふへへへ…思い出すなぁ」
俺「丁度母さんと父さんを殺した時もそんな顔してたよ…」ナイフペロッ
妹「!?」
俺「うぅぅ…うぅぅ…って言ってw」
俺「苦しそうだったなぁ…w」
妹「あ…あ…あ…」ジョロロロロ…
俺「恐怖に怯える顔も失禁する姿も愛おしいよ妹」
俺「今楽にしてあげる」シャッ
妹「いやぁ!」バッ
俺「痛っ!」
カランカラン
俺「何しやがる!」
妹「…っ」バッ
妹「逃げなきゃ…!」
ガチャ
俺「待て!」
マンション屋上
妹「はぁ…はぁ…はぁ…」
俺「はぁ…はぁ…はぁ…」
俺「…もう逃がさない」
妹「おにぃ…」
俺「うおおお」ダダダ
妹「もう…おにぃのバカ…」ヘタッ
俺「…!」
__________
妹「おにぃのバカ…」
俺「な、なんだと!」
妹「なんで私が作ったケーキ食べてくれないの!」
俺「お前は何もしなくていいんだよ」
俺「俺が妹を守るんだから」
妹「またそれ」
妹「違うの!今日はおにぃの誕生日じゃん!」
俺「あれ…そうだったっけ」
妹「なんで覚えてないのぉ!」
俺「別にいいだろ俺の誕生日なんて」
妹「よくない!」
妹「おにぃはいっつも私の誕生日祝ってくれるのに私だけ何もしないなんていーやっ!」
俺「…!」
妹「だから食べてっ」
俺「妹…」
妹「ん?」
俺「お前俺の事好きか?」
妹「ちょ…!急に何言い出すの…!///」
俺「だって」
妹「いや…その…別に嫌いじゃないけど…」
俺「好きでもないの?」
妹「…そりゃ好き…だよ」
俺「…!」
妹「…もう!変な事言わせんな!」
妹「食べなよ早く!」
俺「…」
__________
俺は一方的な好意を妹に押し付ける事が愛だと勘違いしていたのかもしれない
俺が気付かないうちに妹も俺にサインを送っていたのだ
妹はいつも俺の力になろうとしていた
しかしいつしか俺はそれを拒みさえし逆に一方的な愛を擦り付けていたのだ
俺「…」
妹「…?」
俺はナイフを落としその場に崩れた
妹「お…おにぃ…?」
俺「うっ…ううぅぅぅ…」
妹「大丈夫…?」
こんな状況になっても俺を心配する妹だ
俺がどうなっても許してくれていたワケだ
俺「妹…ごめんよ」
俺の愛は歪んでいた
__________
私は3年前大学で知り合った先輩と婚約を果たした
そう あの日から約10年の月日が経ったのだ
それでもあの日の事は忘れない
おにぃは自殺した
私を殺そうとした事への急激な背徳感に苛まれ自らナイフで腹部を刺し命を経った
そう記事に記されていた
しかし本当の事実を知るのは私だけ
何を隠そう私がおにぃを殺したのだから
私も人間だ
あそこまで危険な人間とあれ以上共に過ごせるハズがない
私はおにぃに歩み寄るフリをし拾ったナイフでおにぃを刺した
その後罪悪感が無かったと言えば嘘になるがそれ以上に私は安心していた
これは私が神に与えられたら試練であり隠し通すべき罪だと考えている
きっと誰しもそう言った過去を持っていると信じている
そうでなければここまで生き残る事が出来なかっただろう
そして更に一年後 第一子を授かった
私の生活は最早「平凡」を表現するに値するモノになっていたのだった
私「ハッピバースディトューユ~♪ハッピバースディトューユ~♪」
夫「ハッピバースディティア子供ちゃーん♪」
私「ハッピバースディトューユ~♪」
私「ほら 消せるかな?」
私「フーって」
夫「ハハハッ まだ一歳だぞ?」
私「フフフッそうねっ」
私「じゃあ私がっ」フッ
子「ウェハハハw」
夫「…もう一年か…早いな」
私「そうだね」
夫「こうやって幸せが続けばいいな」
私「ふふふっ あなたがいれば大丈夫でしょ」
夫「ハハハッ 参ったな」
ピンポーン
夫「お、きたきた」
夫「お前の兄貴が一緒に誕生日祝いたいって言っててさ」
私「…」
私「え?」
夫「久々に会うだろうからサプライズって事で密かに二人でメールしてたんだ」スタッ
私「え…え…ちょっと待っ」
夫「いや悪かったな黙っててw」
夫「まあ今呼んでくるから」スタタッ
私「待って…どういうこと?どういうことなの?」
玄関に向かった夫の声が聞こえる
「はーい」
胸騒ぎが治まらない
私「ダメ…」
私「開けちゃダメ!」
夫「うわあああ!!」
私「…!」ゾクッ
バタンッ
スタ…スタ…スタ…
スタ…スタ…スタ…
スタ…
私「いや…」チロロロロ…
私「どうして…」
男「やはり恐怖に怯える顔も失禁する姿も愛おしいよ」スッ
私「そんな…」
私「いや…」
私「いやああああああ!!」
__________
妹に刺された俺は絶望に耽り涙し倒れていた
誰にも助けられないまま静かに息をやめた俺に待っていたのは死ではなかった
それもやはり人が産まれる瞬間に立ち会っていた
妹が他の男の子供を産んでいたのだ
俺はまた俺を救ってくれた神に感謝すると同時に妹を奪った男への怨恨を生み出した
そして今に至った
俺の隣で子供を抱いた妹が安らかに眠っている
俺「これでずっと一緒だね」
何故今まで気付かなかったのだろう
妹の為にも俺の為にもこうなるべきだったんだ
そう
俺の愛は歪んでいない
おわり
>>53
文頭に
私「何か頼んだの?」
夫「あぁそうそう」
狂ってる(誉め言葉)
>>37
俺妹逆になってた
ふぅ
こわいよ
ひええ
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