ポルナレフ「おい、アヴドゥル、あそこに誰かいるぜ」
アヴドゥル「ああ、分かっている、あの男、何やら壁に刻んでいるみたいだが」
イギー「ガルル」
ヴァニラ「この私とした事がうっかりしていた、日本人ではないアヴドゥルとポルナレフが日本語を読めるワケがない」
ヴァニラ「急いでアラビア語とフランス語で壁に刻まなければ」
ポルナレフ「…………」
アヴドゥル「…………」
イギー「…………」
ポルナレフ「あの妙なカッコした野郎はどう見ても敵だよな」
アヴドゥル「間違いない」
ポルナレフ「あの野郎はまだ俺達に気付いていないぜ、今のうちにやっちまおう」
アヴドゥル「やるか」
イギー「ガルッ」
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ポルナレフ「ようし、気付かれないように小声で…シルバーチャリオッツ…」
アヴドゥル「マジシャンズレッド…」
イギー「ガガッガル…」
バッゴオオオオオオーーーーーーン!!
ヴァニラ「ぐふぉっ」
ポルナレフ「やったぜッ!あの野郎はバラバラになったッ!」
アヴドゥル「あまりにもあっけないな」
ポルナレフ「弱っちい野郎だったぜ、どうやらDIOの配下のスタンド使いにもピンからキリまでいたみたいだな」
アヴドゥル「今まで出会ったどのスタンド使いよりも弱かった、おそらく補欠みたいな立場のヤツだったのだろう」
イギー「ガルルッ」
ポルナレフ「それじゃあ、先を急ごうぜ」
男の名はヴァニラ・アイス スタンド名『クリーム』 戦いもせず死亡
優しい世界
DIO「フン、ポルナレフか久しぶりだな」
ポルナレフ「DIO………お出ましかい………」
アヴドゥル「私とイギーもいるからな、死んでないからな」
イギー「ガッガルッ」
DIO「このDIOの元に仲間の犠牲を1人も出さずに辿り着くとは、褒めてやる」
ポルナレフ「犠牲もなにも、ここに来るまでにたいしたスタンド使いは襲ってこなかったぜ」
アヴドゥル「あの妙なカッコをした男は物凄く弱かった、あれで犠牲が出るワケがない」
DIO「え…」
DIO(あのヴァニラ・アイスが物凄く弱かっただと、こいつ等の力はそれほどまでに強大なのか?)
DIO「フフフフ、ひとつチャンスをやろう」
DIO「その階段を二段降りろ、貴様等全員を私の仲間にしてやろう」
DIO「逆に死にたければ……………」
DIO「足をあげて階段を登れ」
ポルナレフ「俺は前に(以下省略)」
アヴドゥル「あの時は逃げ出してしまったが、もう逃げたりはしないぞ、DIOッ!」
アヴドゥル「私達は下がらない、進むのみだ」
イギー(ここまで来たら、最後まで付き合ってやるぜ)
DIO「本当にそうかな?ならば………階段を登るがいい」
スッ、ガシ
DIO(『世界』!!時よ止まれッ!)
ドオーーーン
DIO「こいつ等の驚く顔が目に浮かぶ、階段を登ったと思ったら降りていたのだからな」
DIO「どれ、足を降ろさせ…うわっ」
ガタ、ガタ、ガタッ、ガラッ、ゴッ
DIO「こ、このDIOが階段からコケるとは、何という事だ…」
DIO「まずいッ!時が動き出すッ!」
ポルナレフ「DIOの野郎が消えやがったぞッ!どこに行きやがったんだッ!」
アヴドゥル「わ、分からん!いったいどうなっているッ!」
イギー「ガウ、ガウ」
ポルナレフ「どうしたイギー、後に何か…えっ…」
DIO「くっ…」
アヴドゥル「目の前にいたハズのDIOがいつの間にか階段からコケているだとッ!?」
ポルナレフ「…………」
アヴドゥル「…………」
イギー「…………」
ポルナレフ「プッ、ウヒヒヒヒヒヒヒヒ!!ハハハハハハハハーッ!!」
アヴドゥル「クッ、ワッハハハハハハハハ!!」
イギー「ガウ、ガウ、ガウ、ガウ、ガウッ!!」
DIO「き、貴様等~」
ポルナレフ「クククッ、DIOのスタンドの秘密が分かったぜッ!能力は『いつの間にか階段からコケる』だッ!」
アヴドゥル「ポ、ポルナレフ、やめろ、DIOと戦う前に笑い過ぎて死んでしまう」
アヴドゥル「ハッハハハハハハハッ!!」
DIO(このままでは、このDIOがドジっ子キャラになってしまう、それだけは我慢ならんッ)
DIO「フ、フン、ここまで辿りついた貴様等に特別サービスで教えてやる」
DIO「このDIOのスタンド『世界』の能力は『時を止める』だッ!」
ポルナレフ「…………」
アヴドゥル「…………」
イギー「…………」
DIO「フフフッ、驚いて声も出ないようだな、今ならまだ間に合う、このDIOの…」
ポルナレフ「ハハハハハハハハーッ!!」
アヴドゥル「スタンドの秘密を自分から喋るとは、なんてドジなヤツなんだ」
イギー(こいつの頭の中はウルトラハッピーだぜ)
DIO「笑うなッ!貴様等アアアアアアーーーーーーッ!」
ボゴオオン、ピカア
DIO「ヌウウ……」
ポルナレフ「プックククッ、ジ、ジョースターさん」
アヴドゥル「クククッ、よ、よかった無事だったんですね」
ジョセフ「何を笑っているんじゃ?」
アヴドゥル「ジョースターさん、DIOのヤツ、自分からスタンドの能力を喋ったんですよ」
ポルナレフ「どうやら、時を止めるみたいだぜ」
ジョセフ「なんじゃと、自分からスタンドの能力を?」
アヴドゥル「はい、ドジなヤツですよ」
ジョセフ「ギャハハハハハハハハーッ!!」
承太郎「こいつの方がヌケサクだぜ」
花京院「僕はこんなヤツに恐怖していたのか、情けない」
DIO(お、おのれ、このDIOが、このDIOが)
ジョセフ「DIOのヤツ、逃げたぞ」
花京院「陽が沈みかけています、急いで追いかけましょう」
DIO「な、ないぞ、棺桶のフタがない、これでは隠れられないではないか」
DIO「あっ」
ジョースター御一行「…………」
DIO「き、来たか、ジョースター共、ここで100年前からの因縁を終わらせてやる」
ジョセフ(まさかジョースターの宿敵がこんなドジなヤツだとは思わなかった)
ジョセフ(承太郎も同じ事を考えているだろう)
アヴドゥル(やっと分かった、あの時もDIOがドジだったから、DIOの追求から逃れられたのだ)
花京院(こんなドジなヤツに敗れたら、花京院家末代までの恥さらしだ、必ず倒す)
ポルナレフ(DIOは『黒』というより『アホ』『マヌケ』『ドジ』だな)
イギー(やっぱりこいつの頭の中はウルトラハッピーだぜ)
DIO(まずはここまでジョースターを案内したヌケサクを始末する)
DIO(『世界』!!時よ止まれッ!)
ドオーーーン
DIO「フン」
ドギャ、バゴ、ドン、ドン、ドン、ゴシャ
DIO「時は動き出す」
ヌケサク「…………」
ジョセフ「イキナリ、ヌケサクガミンチニナッタゾ」
ポルナレフ「ドウナッテルンダ、コレハチョウスピードヤ、サイミンジュツナンカジャナイゼ」
花京院「コレガ『世界』、イッタイドンナヒミツガアルトイウンダ」
アヴドゥル「DIOノスタンドノヒミツヲアバカナイト、ワレワレハマケテシマウ」
DIO「…………」
ジョセフ「なんちゃって~時を止めてヌケサクを攻撃したんだろ~DIO~」
ポルナレフ「わざと知らないフリをしてやったぜ~」
ジョースター御一行「ギャハハハハハハハハーッ!!」
DIO「おのれ、おのれええええええッ!」
花京院「あっ、また逃げましたよ、おそらく恥をかいてここにはいられなくなったんでしょう」
アヴドゥル「ジョースターさん、太陽がほとんど見えなくなっています」
ジョセフ「館の外に逃げられたら、やっかいじゃの」
承太郎「みんな、DIOは俺が片付ける」
ポルナレフ「承太郎、いきなり何を…」
承太郎「俺には止まった世界のDIOの動きが見えた、どうやら『スタープラチナ』と『世界』は同じタイプのスタンドらしいな」
承太郎「慣れれば、俺も止まった世界で動けるようになるハズだぜ」
ジョセフ「確かに止まった世界で動けないワシ等がいても足手まといなだけじゃな」
花京院「僕達はDIOに対して何も出来ませんからね」
アヴドゥル「承太郎だけを戦わせるのは申し訳ないですが、それ以外にないでしょう」
ポルナレフ「すまねえ承太郎、この戦いが終わったらメシ奢るからな」
イギー(がんばれよ承太郎、俺の『愚者』と互角の強さを持つ『スタープラチナ』なら、DIOに勝てるぜ)
承太郎「じゃあ、行って来るぜ」
承太郎「いるぜ、この近くにDIOの野郎が…」
DIO「待っていたぞ、承太郎」
承太郎「…………」
承太郎「貴様の服、少し破れてるぜ、事故にでもあったのか?」
DIO「さっき、車に跳ねられた…しかもひき逃げだ…」
承太郎「もう余計な事は考えなくていいぜ、貴様は今日で終わる」
DIO「このDIOは今、すごく機嫌が悪い、だから遊びのサービス時間は無しだ」
DIO「『世界』ッ!時よ止まれ!)
ドオーーーン
DIO「まずは承太郎、貴様からだッ」
グオオン、ガボオン
DIO「何ィイイイイイイッ!」
DIO「こともあろうに!……」
DIO「このジョースターの末裔が………『我が………止まった時の世界に………………』」
DIO「入門してくるとは………………!!」
DIO(承太郎ははたして止まった時の世界で何秒動けるのだ?それをこいつに聞いても答えはしないだろうが)
DIO(フン、承太郎に出会う前に手に入れておいたナイフを使えば、こいつの動ける時間なんぞ関係なくなる)
DIO「承太郎、貴様が何秒動けようと…って…あれっ?」
承太郎「俺が何秒動けようと、何だ?」
DIO「ナ、ナイフが無い、あれだけあったのが1本も無い」
承太郎「てめーの服が破れていやがるから、破れた所から落ちたんじゃないのか?」
DIO「お、おのれ、このDIOがひき逃げにさえ遭わなければ」
DIO(こうなったら、時を止めてロードローラーをぶつけてやる)
DIO(ロードローラーのある場所まで移動するか)
DIO「場所を変えるぞ、承太郎ッ!」
承太郎「いいだろう、死に場所を選びな!」
DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーーーーッ」
ドギャオッ、ドグシアァ、ズアーーーアアッ
DIO「『世界』!」
ドオーーーン
DIO「時を止めている間にロードローラーを運ばせてもらうッ!」
DIO「…………」
DIO「無い…ロードローラーが無い…」
DIO「ここは…もしかして…」
DIO「こ、このDIOとした事が場所を間違えた…」
DIO「どうする、このDIOが承太郎に『ゴメーン、場所間違えたからまた移動していい?』なんて言えん」
DIO「今、あるものと言えば…これか…」
DIO「くっ、仕方あるまい、コレを使うか」
DIO「よいデザインだったので、ナイフ同様に手に入れておいたコレを…」
承太郎「…………」
承太郎「時が動き出した、DIOはなぜ攻撃してこなかったんだ?」
DIO「最後の攻撃だッ!正真正銘、最後の時間停止だ!」
DIO「『世界』!」
ドオーーーン
承太郎(DIOの野郎、また時を止めやがったッ!)
DIO「便所のスリッパだああああああッ!死ねいッ!」
プチン
承太郎(ふ、ふざけやがって…)
オラアッ!
ドグワシィィン
DIO「うぐおおおああああ!?なああにィィイイイッ!」
DIO「ば…ばかなッ!……こ…このDIOが………」
DIO「このDIOがァァァァァ~~~~~~~~ッ」
承太郎「このまま朝日を待てばちりになる……」
承太郎「てめーの敗因は…たったひとつだぜ…DIO…」
承太郎「たったひとつの単純な答えだ………」
承太郎「てめーがドジっ子キャラだった」
DIO…『世界』 完全敗北…死亡
おまけ
吉良「指輪をした彼女(手)を無くしてしまった…どうしよう…」
ディアボロ「正体がバレてしまった…どうしよう…」
プッチ「DIOから貰った骨を大掃除の時に捨ててしまった…どうしよう…」
完
このDIOじゃ仕方ないわな
???「誰か俺の落としたエイジャ知らない?」
大統領「しまった、聖なる遺体を火葬してしまった」
あんまり面白くなかった
ヴァニラ・アイスが既にドジっ子な件
バニラは吸血鬼になってない世界線かな?
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