インデックス「布教を始めるんだよ!」 (42)
上条「そういやよー、インデックス」
インデックス「どうしたのとうま?」
上条「お前ってシスターなのに全然シスターらしいことしてないよな」
上条「食欲とかも全然抑える気がないし」ジト
インデックス「わ、私はまだ修行中の身であってたまには誘惑に負けることだってあるんだよ!」
上条「……たまに?」
インデックス「うっ……た、たまにだもん」
上条「へー、ほー」
インデックス「な、何なのかなその何か言いたげな目は!」ワタワタ
上条「いや何でもありませんことよ。それじゃー俺は補習行ってくるからな」バタン
オティヌス「まぁ、こうなるだろうな」ヒョッコリ
インデックス「む、むむむ……! そこはかとなく馬鹿にして!」
インデックス「いいもん、こうなったら私もシスターとしてイギリス清教を布教してやるんだよ!」
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オティヌス「最初にやるのがそれか。だがここは学園都市だぞ。科学の徒に神の教えをそのまま説いても無駄だと思うがな」
オティヌス「本気で布教しようと言うのなら少しばかり工夫が必要だぞ」
インデックス「素晴らしい困難、だからこそ燃え上がるので!」
オティヌス「おい、キャラを見失っているぞ」
インデックス「というわけだから行ってくるんだよおてぃぬす!」バタン
オティヌス「やれやれ、騒がしい奴め……」ハァ
スフィンクス「……」ジュルリ
オティヌス「はっ!? お、おいやっぱり戻って来い魔道書図書館!!」ビクッ
スフィンクス「」ニヤリ
オティヌス「ま、待て!! 考え直せ――――!?」
ギャアアアアア
インデックス「……でも、考えてみたら私布教ってしたことないかも……多分」テクテク
インデックス「とりあえず思いつくままにやってみるんだよ」ウン
インデックス「あーそこのお二人さん、イギリス清教ーイギリス清教はいらんかねー」
浜面「ん?」
滝壺「この子、はまづらの知り合い?」
インデックス「初めまして、私の名前はインデックスって言うんだよ」ニコリ
浜面「お、おう……?」
滝壺(……学園都市の学生じゃあ、ないね)
インデックス「イギリス清教に入信してくれたら嬉しいな?」ニコ
滝壺「へたくそ……」ボーッ
浜面「学園都市で布教活動かよ。五億円の壺とか売りつけたりするんじゃねぇだろうな?」ジト
インデックス「ふふん、我らが主とイギリス清教の懐はそんなに狭くはないんだよ」ドヤ
インデックス「ただ私にごはんを食べさせてくれたらその時からあなたたちはイギリス清教の一員なんだよ」
浜面「やっぱ要求すんのかよ!? しかも凄く私欲にまみれてるし!?」ガビーン
浜面「神様を信じるのに飯を差し出さなきゃいけねぇのか!?」
浜面「しかも差し出すのはお前にかよ!?」
インデックス「主とておなかくらいすくんだよ」
インデックス「でも今我らが主は現世にはおられないから、代わりに私たちシスターが主の分まで食べるのは自然なことかも」
浜面「何その超理論!? つうかお前が一番神様とやらを侮辱してねぇか!?」
インデックス「ちょっと静かにしてほしいんだよ」ウン
浜面「うるせぇ!!」ガーッ
滝壺「はまづら、うるさい」
浜面「すみません……」シュン
滝壺「あなた、おなか減ってるの?」
インデックス「減りすぎて背中がおなかを突き破りそうかも」グゥ
浜面「何だそのホラー」
滝壺「ほら、さっき買ったホットドッグ。あげる」スッ
インデックス「ありがとうなんだよ! あなた、とっても良い人だね!」ニコリ
浜面(守りたい、この笑顔)
滝壺「……はまづら?」ズコッ
浜面「ヒィ!? 何でもありませんお願いですからその道路標識を下ろしてくれませんか滝壺さん!?」ガクブル
インデックス(聖人かな?)モグモグ
滝壺「ところであなた、そんな格好してるってことは学園都市の人間じゃないよね?」チッ
浜面(舌打ちした……今滝壺さん舌打ちした……)ブルブル
インデックス「そういうあなたこそ不思議な格好なんだよ?」モグモグ
浜面「お前のそのコスプレみてぇなおかしな格好には敵わねぇさ」ハッ
インデックス「ホットドッグ美味しいんだよ!」モグモグ
浜面「聞けや!」クワッ
滝壺「ジャージはすごく動きやすくて万能だよ。お勧めするよ」
インデックス「ちょっと着てみたいかも!」ワクワク
滝壺「うん、じゃあそこで売ってるから買いに行こうか」
インデックス「か、買ってくれるの?」
滝壺「ジャージ一族が増えるのは歓迎だから」ニコッ
インデックス「ありがとうなんだよ! やっぱりあなたとっても良い人だね!」スタスタ
滝壺「ここはサイズも種類も豊富だからきっとベストジャージが見つかるよ」テクテク
浜面「……あいつ、結局何がしたくて来たんだ?」ポカン
浜面「っと、置いていかないでくれ滝壺~!」タッタッタ
上条「……で、インデックスさん。その服装は一体?」
インデックス「ジャージなんだよ。最高の着心地かも!」
インデックス「歩く教会? 知ったことじゃないんだよ!」フンス
上条「おおう……とてもシスターの言葉とは思えない……」
オティヌス「……というより。お前はイギリス清教を布教しに行ったのではないのか?」グッタリ
インデックス「あ」ピタリ
オティヌス「……この馬鹿シスターが」グッタリ
上条「で、オティヌスはなんでそんなにグッタリしてるんだ?」ハテ
オティヌス「許さん……絶対に許さん、このままでは終わらんぞ猫畜生……うっ」バタリ
インデックス「あ、倒れた」
オティヌス「」チーン
上条「またスフィンクスと遊んでたのか、微笑ましいな」ホッコリ
インデックス「今日こそイギリス清教を布教しに行くんだよ!」
オティヌス「待て、私も一緒に行ってやる」ヒョコリ
インデックス「おてぃぬすは残っててほしいかも。私一人で布教してみせるんだよ」バタン
オティヌス「おっ、おい待て!」アタフタ
スフィンクス「」キラーン
オティヌス「……はっ!?」
ギャアアアアア!!
インデックス「イギリス清教ー、イギリス清教はいかがなんだよー」
インデックス「今なら新規入信キャンペーン実施中なんだよー、他宗教からの乗り換えは月額基本料金が割引きされるんだよー」
インデックス「今なら入信すればイギリス清教の聖人によるちょっとむふふなサービスもあるかもなんだよー」
初春「イギリス……清教?」ハテ
インデックス「あ、そこの可愛らしいあなた。イギリス清教、始めてみませんか?」ニコリ
初春「が、学園都市で宗教の勧誘ですか……?」
初春「見たところ学園都市の人間には見えませんが……ジャッジメントです、IDを見せていただけますか?」
インデックス「えっ、えっ?」アタフタ
インデックス「あ、あいでぃー?」
初春「はい。学園都市の人間なら皆持っているはずですよ」
インデックス「お、おういぇー、ないすあいでぃーあ!」
インデックス(ど、どうしよう、とうまにそんなのもらった気がするけど今持ってないんだよ……)
初春「持って、ないんですか?」ニコリ
インデックス「あ、あなたの頭のお花! とっても素敵かも!」
インデックス(しまった……咄嗟におかしなことを口走ってしまったかも……)
インデックス(嗚呼、私はここまでなんだよ……許したまえ我らが父よ、カレー甘口大盛にしたまえ……)
初春「あ、あなた……今私のこれを素敵と……!?」ガーン
初春「なんて良い人なんでしょうか……」キラキラ
インデックス(なんかすごく目を輝かせてるんだよ……)
初春「これを外したら私が私でなくなる、私が私であるためにはこれが必要……」
初春「事実、特典のMMRではこれのない私は認識すらされていませんでした」
初春「だから私はこの花飾りを外すわけにはいかない……そんな脅迫観念すら覚えることもありました」
インデックス(なんか遠い目で空を見上げて語り出したんだよ……ていうかそんな理由でつけてたんだ)
初春「しかしあなたはただ純粋に、これが素敵だと言ってくれました。これからは私も、もう一度この子と向き合ってみようと思います」
初春「栄養を吸われたり根が伸びてきたこともありましたけど」
インデックス「な、何か無駄に壮大なんだよ……って、ええっ!?」ガビーン
初春「ありがとうございます!」ニコッ
インデックス「すごく良い笑顔だけど、ちょっと待ってほしいかも!? 今とても恐ろしいことを口走らなかった!?」ブルブル
初春「そうだ、せっかくですしお礼も兼ねてさっき買ってきた予備をあなたに差し上げます!」スッ
インデックス「話を聞いてほしいんだよー!?」ギャース
上条「お、おかえりー……どうした?」ジッ
インデックス「意外と良いつけ心地だったんだよ」フサフサ
オティヌス「お、お前……布教はどうしたんだ?」コソコソ
インデックス「あっ」
上条「お前こそどうしたんだよ、そんなところに隠れて」
オティヌス「あの猫畜生に見つからんようにするために決まっているだろうが!」カッ
オティヌス「おのれ……次こそは……!」
上条「いや無理だろ」
オティヌス「馬鹿野郎お前私は勝つぞお前!」クワッ
インデックス「おいでー、スフィンクス」コッチー
オティヌス「降魔の儀式はやめろぉ!!」
インデックス「今日という今日こそ布教してくるんだよ!」グッ
インデックス「……ってあれ、どうしたのおてぃぬす。つまようじなんて持って」
オティヌス「対猫畜生に備えてに決まっているだろう。これなら主神の槍との偶像崇拝の理論が働くかも……」キョロキョロ
インデックス「ふーん。とうまは学校行っちゃったし、頑張るんだよ、スフィンクス」
オティヌス「貴様裏切るつもりかっ!?」
インデックス「行ってきますなんだよー」バタン
オティヌス「……ええい、構わんかかってくるがいい!」サッ
スフィンクス「……」ブン
バキッ
オティヌス「あっ」
ギャアアアアア!!
インデックス「イギリス清教ー、イギリス清教お一ついかがなんだよー」
インデックス「今ならイギリス清教の誇るルーンの天才との入浴サービス中なんだよー」
インデックス「できたて揚げたてイギリス清教なんだよー」
軍覇「うおおおおお遅刻とは根性が足りねぇ証拠だああああああ!!」ズダダダ
インデックス「ひゃっ!?」ズデン
軍覇「おっと、す、すまねぇ嬢ちゃん。怪我ねぇか!?」ズザーッ
インデックス「ううん、大丈夫かも。それよりイギリス清教はいかがなんだよ?」
軍覇「はっはっは、そりゃあ大した根性だな嬢ちゃん!」
インデックス「根性……?」
軍覇「根性を知らねぇのか? なのにその根性とはすげぇ根性だな!」
インデックス「イ、イギリス清教を……」
軍覇「なんだそりゃ? いい根性してんのか?」
インデックス(あ、この人ちょっとあれな駄目な人だ)
軍覇「そんな服着てるってことはシスターなのか?」
インデックス「シ、シスターは知ってるんだね……」
軍覇「そりゃあ当然だろ常識だ」ナニイッテンダコイツ
インデックス「」イラッ
インデックス「ふーんだ。あなたの方こそおかしな格好なんだよ」フーン
軍覇「お前……この服装から溢れるセンスと根性が理解できねぇのか!?」ガーン
軍覇「そりゃいけねぇ、根性が足りない証拠だ! ちょっと来い嬢ちゃん!」グッ
インデックス「ちょ、ちょー!?」ワタタ
軍覇「嬢ちゃんにこれをやる! これで更なる根性が注入されるはずだ!」スッ
インデックス「お、お揃いなんだよ……」ジッ
軍覇「さあ着てみろ!」
インデックス「こ、ここで着替えろって言うの!?」カァ
軍覇「大丈夫だ、根性で個室がそこにある!」
インデックス「根性がどう関係してるのか分からないけど、ありがとうなんだよ!」ガチャ バタン
軍覇「……ん?」
軍覇「はっ!?」ヤベェ
インデックス「き、着替えたんだよ。うん、意外と着てみると格好いいかも……あれ」
インデックス「どこにもいないんだよ」キョロキョロ
インデックス「……紙?」カサ
『遅れてることを思い出したから遅刻しないように先に行くぜ』
インデックス「きったない字かも……ていうかもう遅いんじゃ……ん?」
『遅刻した分だけ速く走ればその分間に合う!』
インデックス「うん……うん?」
『二本の足で走って200の速さなら両手も使って走れば400の速さになるはずだ!』
インデックス「学園都市……恐ろしいところ……!」
インデックス「ただいまなんだよー」ガチャ
上条「おかえ……どうしたインデックス?」
インデックス「着てみると案外悪くもないかも」
上条「シスター服の上からジャージにダサい日の丸シャツ、頭には花飾り」
上条「つか結局その歩く教会着たんだな」
上条「何か悩みでもあるのか? 上条さん相談乗っちゃいますよ?」
インデックス「そんな優しい目で見つめないでほしいかも……」
オティヌス「布教……布教は……」ピクピク
インデックス「あっ」
上条「……それで、オティヌスは今度はどうしたんだ?」ジトッ
オティヌス「そ、そんな『またか』みたいな目で見やがって……」ピクピク
オティヌス「あ、新たな神話が生まれるところだった……」ガクッ
上条「あ、落ちた。まあすぐ起きるだろうし放っておこう」
オティヌス「」チーン
インデックス「布教しに行ってくるんだよ。……ふ、きょ、う、し、に、行ってくるんだよ」
オティヌス「……もう結果が見えるな。仕方ない、お前だけでは話にならんから私がついていってやろう」
オティヌス「いや仕方がない奴だな全く」ヤレヤレ
インデックス「……スフィンクスから離れたいだけなんじゃないのかな」ジトッ
オティヌス「しょ、しょんなことがあるわけがなかろう!! この私が何故あんな猫畜生などから逃げる必要がある!?」ギクッ
オティヌス「……はっ!!」バッ
スフィンクス「にゃーお」ヨオ
オティヌス「」
インデックス「スフィンクスは離れたくないって。それじゃ行ってきますなんだよー」バタン
オティヌス「待――」
ギャアアアアア!!
インデックス「イギリス清教ー、怪しい人がトップのイギリス清教はいかがなんだよー」
インデックス「今ならイギリス清教の誇る四男八女の母の子になれるんだよー」
インデックス「後ろ暗い、記憶消す、女の子多いのイギリス清教なんだよー」
結標「男の子はいないのかしら?」ヒョッコリ
インデックス「び、びっくりしたかも……うーんと、男の子はあまりいない……かも……?」ウーン
結標「何よそれ、とんだハズレじゃない」チッ
インデックス「子供が好きなの?」
結標「男の子よ、男の子。ランドセルって日本の職人の生んだ傑作でしょ?」
インデックス(駄目な人かもしれない)
インデックス「ちょ、ちょっとストップかも!」
結標「何よまだまだ触りの部分なのに。この時期は特に良いのよ」
結標「汗をかいちゃうから、ね。特に髪は……」フフン
インデックス「」ゾワッ
インデックス(……ロシア成教のことは黙っておこう)
インデックス「……あなたの髪が長いのも同じ理由?」ヒキッ
結標「ああ、これは単に長いから括ってるってだけ」
結標「そうだ、あなたの髪も長いしあなたも括ってみない?」
結標「私に近付けばそれだけあなたも男の子の魅力を理解できるようになるわ」フフ
インデックス「……え、遠慮しておくんだよ」ジリジリ
結標「まずは形から、あとあとじっくり魅力を語ってあげる。ああ、歓迎するわ我が同朋よ」バッ
インデックス「警察を呼んでほしいんだよー!?」ギャー
インデックス「ただいまなんだよー」ガチャ
上条「おかえ……どうした?」
インデックス「意外とこのツインテールも新しくて悪くないかも」ウン
オティヌス「……布教……期待を、裏切らん奴め……」ガクガク
インデックス「あっ」
上条「確かに新しい髪型だけどさ。……で、例によってオティヌスはビクンビクン、と」
オティヌス「生意気な口を、人間が……」ガクガク
オティヌス「ね、猫畜生が……ッ」ガクッ
インデックス「スフィンクスー、ごはんなんだよー」オイデー
スフィンクス「みゃー」シュッ
オティヌス「」バチン
上条「まさかの死体蹴りですよ」
インデックス「煽っていくスタイルだね」
インデックス「布教、布教、布教。私は布教ウーマンなんだよ!」
インデックス「大口契約を勝ち取ってみせるんだよ!」グッ
オティヌス「いい加減に自覚しろ。お前には無理だ」
オティヌス「だから、私が付き合ってやる。いや決してあの猫畜生は関係ないぞ」ウン
オティヌス「あれと離れたいとかそういうことではなくてだな」
オティヌス「論理的に考えてお前一人より私が付き添った方が効率的という至極合理的な判断でだな……」ペラペラ
インデックス「……まあ仕方がないんだよ。必死すぎてあれだし」ヤレヤレ
オティヌス「だからそういうことではないと……!!」
インデックス「あ、スフィンクス」
オティヌス「うぉわぁっ!?」ビクッ
インデックス「やれやれなんだよ」ハッ
オティヌス「このクソガキがっ!」
インデックス「イギリス清教ー、最近影の薄いイギリス清教はいかがなんだよー」
インデックス「今なら幸運を呼ぶ絵が格安でもらえるんだよー」
インデックス「安くて早くてあん……いたっ!?」ペチン
オティヌス「今までもこんな風にやってきたのかお前!?」
オティヌス「これではよく外から聞こえてくる石焼き芋売りのおっさんじゃないか!!」
オティヌス「しかも何故マイナスの事柄まで言う必要がある!? というかそんなもの売りつけてたのかイギリス清教!?」
インデックス「ちょっと静かにしてほしいんだよ」ウン
オティヌス「目玉突つき回すぞ馬鹿シスター!!」カッ
黄泉川「おー、お前は上条と一緒にいたシスターじゃないか?」オッス
オティヌス「!!」ササ
インデックス「見たことあるかも! だいはーせいすいの時にいたんだよ」
黄泉川「大覇星祭な。しかしおかしな格好してるなー、ジャージにダサい日の丸シャツに……」
インデックス「あなただってジャージなんだよ?」
黄泉川「ジャージ安定じゃん」
インデックス「同意せざるを得ないかも」
オティヌス(そういえばこいつついに歩く教会を着なくなったな……)
黄泉川「ところでそこでこそこそしてるちっこいのは何なんじゃん?」
オティヌス「!?」
黄泉川「最新の人形か何かか?」
オティヌス「アーオホン、ワタシハ、ガクエントシノサイセンタンギジュツデツクラレタ……」
インデックス「おてぃぬすなんだよ。妖精化でこうなっちゃった」
オティヌス(おいぃ!?)
黄泉川「あーなるほどな」ウン
オティヌス「知ってるのかお前!?」バッ
黄泉川「新約8巻読んだじゃん」サラリ
インデックス「理解したんだよ」ナルホド
オティヌス「それはNGワードだ馬鹿めらが……」ガックリ
黄泉川「上条が言ってたぞ、なんか子猫に命を脅かされてるらしいじゃん? はっはっは」ケラケラ
オティヌス「うぐぐぐぐ……リアルに神の命が懸かっているんだぞ!」ブルブル
黄泉川「これを使うといいじゃん。ああ、そっちのシスターは駄目だぞ」
インデックス「お酒……?」
オティヌス「白乾児、か……?」
インデックス「ちょっと美味しそうなんだよ」
黄泉川「飲酒は20歳になってから、じゃん」
オティヌス「こいつをどうしろと言うんだ。これであの猫畜生を殴打しろとでも? 私が潰れるわ馬鹿め」
インデックス「情けなくて涙が出るかも」
黄泉川「違う違う。それを飲んでみろ。それで全部分かるじゃん」
黄泉川「おっと小萌センセーから呼び出しじゃん? それじゃあ私はこれで」スタスタ
インデックス「行っちゃった……。どうするの、おてぃぬす?」
オティヌス「これであの猫畜生に一矢報いることのできる可能性が少しでもあるのなら……」
オティヌス「試してみる価値はある!」
インデックス「はい、キャップに注いだんだよ」ハイ
オティヌス「よし……いくぞ!」ゴクリ
オティヌス「……よもやこのようなことが起きるとは」
インデックス「おてぃぬすが、おってぃが……」
インデックス「おってぃくなっちゃったー!?」ガビーン
オティヌス(人間サイズ)「くっくっく……どうやら私のターンが来たようだな!」ハッハッハ
オティヌス「猫畜生がっ、あの猫畜生がぁ! 積年の恨みを晴らしてくれる!」
インデックス「恐るべし白乾児パワー……」ポカーン
オティヌス「が、その前に腹ごしらえでもするか。あの体になってまともな食事は久しく摂っていないからな」フフフ
店員「アジャジャッシター」
オティヌス「支払いはグレムリンにつけといてくれ」
インデックス「おなかいっぱいかも」ホクホク
オティヌス「時は来たれり!」バン
上条「おわっ、ドアはゆっくりあけ……えええええええ!?」ビックゥ
インデックス「そりゃあ驚くよね……」
上条「チビヌスが……ちゃんとオティヌス、だと!?」
オティヌス「その言葉に制裁を加えてやりたいところだが、今は捨て置いてやる」
オティヌス「ははは! はははははは!!」
オティヌス「今の私なら貴様なんぞ5秒で片付けてくれる!」
スフィンクス「」ジッ
オティヌス「いくぞ猫畜……」ボン
オティヌちゅ(小人サイズ)「」デーン
上条「あーあ」
インデックス「お決まりの時間切れかも」
オティヌス「なん……だと……?」
スフィンクス「」シュッ
ギャアアアアア!!
上条「高笑いした時点で知ってた」ズズー
インデックス「5秒で片付けるとか時間宣告した時点で知ってたんだよ」ムシャムシャ
上条「ところでお前ら、布教しに行ったんじゃなかったのか?」
インデックス「あっ」
インデックス「布教……しに行ってくるんだよー……」ドヨーン
インデックス「流石にちょっと自信なくなってきたかも……」
オティヌス「だからー、そこでわらひは言ってやったんらー」ヒック
オティヌス「それ、かまぼこ!? ってー」フラフラ
上条「はいはい、分かったから寝てろよ。ったく、あんなに酒飲むから……」ヤレヤレ
インデックス「きっと量が足りないんだーとか言ってたもんね。結局二度と大きくはならなかったけど」
上条「しょうがねぇからオティヌスは俺が見とくよ。このままじゃ排水口とかにふらっと落ちそうだし」イッテラッシャイ
インデックス「うん、任せたんだよー」バタン
インデックス「イギリス清教ー、イギリス清教はいかがなんだよー」
インデックス「今なら体験入信コースでなんと必要悪の教会にも体験入会できるんだよー」
インデックス「危険な魔術師をあなたがしばきに行こう! なんだよー」
食蜂「魔術師ぃ?」ヒョッコリ
インデックス「ひゃっ!? 急に後ろから話しかけるのはやめてほしいかも!」プンプン
食蜂「あらごめんなさぁい。うーん、あなた見たことあるのよねぇ」
食蜂「でもぉ、あなたの頭を覗くのはやめておこうかしらぁ」フフ
インデックス「あ、頭を覗く?」ポカン
食蜂「私の能力なの。でもあなたのを覗くと……」
インデックス「覗くと……?」
食蜂「頭がおかしくなって目とか鼻とか耳とか口とかから大量に血を吹き出して血管とかも色々と破れて昇天しそうなのよぉ」
インデックス「洒落にならないかも!?」ビクッ
食蜂「その通りよねぇ、こんなか弱くて可憐な乙女がねぇ」ハァ
インデックス「あ、今普通に引いたかも」ヒキッ
食蜂「何よぉ、文句力でもあるわけぇ? 私は能力を抜いたらただの絶世の美少女よぉ」
インデックス「……そのしいたけみたいな目も能力なのかな」スルー
食蜂「何がしいたけよぉ! これは生まれつきであって間違ってもしいたけなんかじゃないんだからぁ!」ガー
食蜂「あなたこそその髪色は何なのよぉ! 銀だか青だか分からない色しちゃってぇ!」
インデックス「う、うるさいんだよ垂れ乳! あれはアニメが悪いんだよ!」
食蜂「だ、誰が垂れ乳ですってぇ!?」
脳幹「……争いは同レベルの者同士でしか発生しない」トボトボ
食蜂「はぁ、はぁ、はぁ……」フラフラ
インデックス「下らない言い争いだったかも……」
食蜂「げほっごほっ、その、通りよねぇ……」フラフラ
インデックス「ってなんでそんなに疲れてるの!? 体力なさすぎかも!?」ガビーン
食蜂「黙りなさぁい!」
食蜂「こうなったらあなた自身に体験力を受けてもらうしかないようねぇ」
インデックス「え?」ポカン
食蜂「あなたの目も星にしちゃうゾ。でもぉ、ちょっと能力使うのは怖いからこのコンタクトレンズで」ハイ
インデックス「目につけるのはちょ、ちょっと怖いかも……」ジリジリ
食蜂「大丈夫大丈夫、悪いようにはしないわぁ。ほらこうやって」グイ
インデックス「ひっ!? 暴漢なんだよー!?」ジタバタ
食蜂「誰が暴漢よぉ!?」クワッ
インデックス「ただいまなんだよー」ガチャ
上条「おう、おかえりー……どうした?」ウワ
オティヌス「スターアイズホワイトシスターだな、はっはっは!」ウエ
インデックス「意外とこの星も可愛いかも。……おてぃぬすはまだこの有様なんだね」ハァ
上条「完全に二日酔いだな。ところでお前、布教……」
インデックス「あっ」
スフィンクス「」サケクセェ
上条「スフィンクスも避けてるぞ。良かったなオティヌス、スフィンクス対策が見つかったぞ」
オティヌス「なんだお前どこ中だコラー……」zzz
インデックス「布教……どうしようかな……」ウジウジ
上条「インデックス、話がある」
インデックス「……なんなのかな」
上条「布教にうってつけの奴がいる。そいつならほぼ確実だ」
インデックス「本当!?」パァ
上条「おう、上条さんは嘘つきません」
インデックス「『お前に酷いことをしてきた。ずっと、お前を騙してきたんだ』」
上条「うっ……」グヌヌ
インデックス「……まぁ、今は良いんだよ。それでその人はどこにいるのかな?」
上条「すぐ近くに呼び出したからすぐに来るはずだ。でだ、お前一人で行くのは危険だから俺もついていく」
インデックス「危険……? それよりおてぃぬすはどうしたのかな」
上条「すっかりおねむだ」クイ
オティヌス「ズズー……18連続R……」スピー
インデックス「悪夢を見てるんだよ……」
上条「もう来るはずだけど……」チラリ
インデックス「ねぇとうま、その人って一体どんな人……」
ズダダダダダダダダ
青ピ「カミやーん! イギリス銀髪碧眼美少女豊満わがままボディー淫乱シスターがボクを三つ指ついて待ってるってホントなん!?」ズサー
上条「色々とおかしな情報がお前の脳内で追加されてるみたいだけどな!」
上条「……まぁ、こんな奴だ」
インデックス「うわぁ……」ドンビキ
青ピ「うおっ、その軽蔑したような目最高やわー! というかむっちゃ美少女やん!」
青ピ「というかこの子カミやんと一緒にいた子やないか! しばかれんでホンマ!」ブン
上条「ぐはっ!?」バキィ
上条「しばきながら言うんじゃねぇこのネームレス!!」ブン
青ピ「ロリッ!?」バキィ
インデックス「あ、あの~……」オズオズ
青ピ「ああ、すまへんなインデックスちゃん……やろ?」ボタボタ
インデックス「とりあえず鼻血を拭いてほしいかも」
青ピ「思いきり殴りおってからに……」フキフキ
上条「お前も思いっきり殴ってきただろうが」
青ピ「はっ、あれが全力やなんて思わん方がええで。実はボクまだまだ余力あんねん」
上条「ほほう。ま、俺もまだまだ全然本気なんて出してなかったけどな」
青ピ「とか言いながら実はかなりマジだったんやろ?」ハッ
上条「お前こそ限界だったんだろ?」フッ
インデックス「あの!! イギリス清教!! いかがなんだよ!?」グワッ
上条「おおっ!?」ビクッ
青ピ「ん? ええでー」
インデックス「そこをなんとか……え?」ポカン
青ピ「だってキミみたいなかわい子ちゃんの頼みをボクが断るわけあらへんやんか」キリッ
インデックス「あっさりー!?」ガビーン
上条「それでいいのかお前の人生」
青ピ「ふっ、ええかカミやん。ボクは落下型ヒロインのみならず、義姉義妹義母義娘双子未亡人先輩後輩同級生女教師幼なじみお嬢様」
青ピ「金髪黒髪茶髪銀髪ロングヘアセミロングショートヘアボブ縦ロールストレートツインテールポニーテールお下げ三つ編み二つ縛り」
青ピ「ウェーブくせっ毛アホ毛セーラーブレザー体操服柔道着弓道着保母さん看護婦さんメイドさん婦警さん巫女さんシスターさん軍人さん」
青ピ「秘書さんロリショタツンデレチアガールスチュワーデスウェイトレス白ゴス黒ゴスチャイナドレス病弱アルビノ電波系妄想癖二重人格女王様」
青ピ「お姫様ニーソックスガーターベルト男装の麗人メガネ目隠し眼帯包帯スクール水着ワンピース水着ビキニ水着スリングショット水着バカ」
青ピ「水着人外幽霊獣耳娘まであらゆる女性を迎え入れる包容力を持ってるんよ?」
インデックス「……これには流石の我らが主もドン引きかも」ウワァ
上条「その文字の羅列がサラッと出てくる辺りヤベェよなお前」
青ピ「というわけでシスターさんが入ってることからも分かるように、ボク的にはっていうか世界全人類的にインデックスちゃんはドストライクなんよ!」ヤッター
インデックス「節操がなさすぎかも! そんなズラズラとタイプを並べてないで一人に絞るべきなんだよ!」
青ピ「む、無理やインデックスちゃん。他を切り捨てるなんてそないな残酷なことボクにはできひん!」
上条「いや、確かにお前は絞った方がいいと思うぞ」ウン
インデックス「とうまが言えたことじゃないんだよ!」キッ
青ピ「カミやんがそれを言うんか!?」クワッ
上条「何か知らないけどごめんなさい!?」ビクッ
インデックス「大体とうまは前からそうなんだよ! あちこちで何故か女の子とばかり仲良くなって!」ガミガミ
青ピ「そうやでカミやん! なんでいつもカミやんばっかやねん! ボクら仲間やないんか!? ズルいで!」ガミガミ
上条「ひぃ!? でも青ピ、オメーは何かおかしいだろうが!」
青ピ「何がおかしいっちゅうねん! おかしいのはカミやんの周囲の女子率やろ! 許さへんでボクはそんなの!」
上条「許す許さないってお前が何を決めるんだよ!?」
インデックス「とうま! ちゃんと話を聞かないとその頭蓋を噛み砕くんだよ!」ガルルル
上条「それだけはご勘弁を!?」
青ピ「ちくしょう羨ましいんやカミやんこの!」
上条「どこがだよ! じゃあ代わってくれよ!」
ガヤガヤ ワイワイ ギャーギャー ア、モウバイトノジカンヤ ホナー
インデックス「ただいまなんだよー……」ガチャ
上条「疲れた……」グッタリ
インデックス「それはとうまが……」
上条「ちょっと今は勘弁してください……」
オティヌス「……どうしたお前たち?」スッ
インデックス「あ、起きたんだねおてぃぬす」
上条「すっかり酔いも醒めたみたいだな」
オティヌス「また布教でもしようとしていたのか?」
インデックス「あっ」
上条「あっ」
オティヌス「……もう諦めろ。お前は絶望的に布教に向いていない」ヤレヤレ
インデックス「うん……。流石にもうやめておくんだよ……」ガクリ
上条「まあ、誰にだって向き不向きはあるさ。適材適所ってやつだ」ポン
インデックス「……ん? ちょっと待ってほしいかも……」
オティヌス「……そうか。何故、真っ先に思いつかなかった……?」
上条「どうかしたのか?」キョトン
インデックス「とうまがイギリス清教に入れば良いんだよ!」
オティヌス「お前がイギリス清教に入れば良いんじゃないか?」
上条「えっ」
インデックス「はい、ここにとうまをイギリス清教の一員として迎え入れたんだよ。はい契約成立かも」ヨカッター
上条「俺の意思ぃ!? クーリングオフお願いしまーす!?」ギャース
オティヌス「やれやれ、これでようやく落ち着いて静かに……」チョイチョイ
オティヌス「む?」クルリ
スフィンクス「」ヤッホー
オティヌス「」
ギャアアアアア!!
そのころ
レッサー「よっしゃあああああああああああっ!!」ガタッ
ベイロープ「うわっ!?」ビクッ
フロリス「ど、どうしちゃったの!?」ビクッ
ランシス「」バタン
ベイロープ「あ、レッサーが急に大声あげるからランシスが倒れた」
ネフテュス「……僧正。これは一体どういうことなのかしら」ゴゴゴゴ
僧正「ち、違う。わしは何も知らん! 信じてくれネフテュス!」ブルブル
娘々「ジィージィー、夢遊病も大概にしろってー。いくらボケてるとはいえ限度ってモンがあるんじゃない?」ハァ
僧正「娘々まで! キメラ、ゾンビ! 誰かおらんのか!?」
キメラ「……」
ゾンビ「……」
僧正「な、なんじゃその目は! そんな目でわしを見らんでくれ!」ビクッ
ネフテュス「ねぇ、僧正。一体この請求、誰が支払うのかしら……?」ゴゴゴゴ
娘々「こりゃー木乃伊になるまで自己を貫き通したのに信仰を得られないわけだわ」
ネフテュス「いくらなんでも食いすぎだろうがこのクソジジィがああああああああああああああッ!!」ズギャッ
僧正「ごっ、がああああああああああああああああ!?」ゴウ!
終わり
フロイラインは普段どこに住んでるのだろうか
やっぱインデックスかわいい
乙
乙乙
ちなみに学園都市にはちゃんと教会はあるんやで
乙
まさか僧正がオチをもっていくとは
魔神のところまで請求書を送りつけるとはさすが学園都市
青ピとインデックスって面識なかったっけ
2巻の頭のほうで会ってたはず
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