――昼休み・2年A組
カレン「一般人、って言うのが怪しいデス」
カレン「普通、『そっち系』の人じゃないとそんな風にいいマセン」
綾「……カ、カレン。何を言いたいの?」
忍「綾ちゃん。この前、お借りしたゲームのことなんですけど……」
綾「あ、ああ、シノ。どうかした?」
忍「はい……えっと」カチカチ
忍「……『君がいないと僕の金髪はくすんで』」
忍「という所の選択肢で詰まっちゃって……」タメイキ
綾「じ、実況しなくていいから!」アセアセ
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カレン「……ヤッパリ」
綾「カ、カレン? 何がやっぱりなの?」
カレン「アヤヤ? その――私、アキバって所にちょっと興味ありマス」
綾「……あ、ああ。秋葉原ね」
綾「あそこ最近、オシャレになっちゃって……」タメイキ
カレン「――行ったことあるんデスか?」
綾「テ、テレビでやってたのよ!」アセアセ
カレン「ヘェェ……」ニヤニヤ
綾(う……ま、まずいことに)
カレン「そもそもデス」
カレン「アヤヤの読んでる本のイラストが……チョット」チラッ
綾「――カレンが、中身を見たいなんて言うから」モジモジ
カレン「道理で、普段からブックカバー付けてたデスね」
綾「そ、そういうわけじゃ……」カァァ
忍「とても可愛らしい表紙ですよね、そちらの本」
忍「はぁ……私もこの男の子みたいに、金髪少女と抱き合って――」パァァ
綾「シ、シノ……ちょ、ちょっとだけ静かに。ね?」アセアセ
忍「でも――」
忍「私の寄る本屋さんに、そんな本ありましたっけ?」キョトン
綾「それは……えっと」
綾「お、置いてあるコーナーが違うのよ」
忍「わぁ……今度、私も行ってみたいですね」ニコニコ
綾「――というより、シノが知らなかったのが意外だわ」タメイキ
忍「へ? どうしてですか?」
綾「そ、それは……」モジモジ
カレン「シノ? ノーマルな女子高生は、そういうゲームはしないんデス」
忍「――ああ。今、私が進めているゲームですね」
忍「私、アクション系みたいなのは苦手で……こういう作品の方が向いてるみたいです」
忍「あと、主人公が金髪少女ですし……可愛くって」クスッ
忍「相手の男性もいいんですが……主人公の子が、もう」ニコニコ
カレン「シノもアヤヤに染められていってマスね……」タメイキ
忍「染められ……?」キョトン
カレン「――イッツ・クールジャパン!」
カレン「私もイギリスで聞いたことありマス」
忍「あ、それ……テレビのニュースで見たことが」
綾「カレン、もう許してえ……」カァァ
カレン「ところでアヤヤ? 私、日本のラノベってものにちょっと興味ガ……」
綾「あっ、それなら今は、何と言っても『はまち』っていう青カバーの作品がいいわ」ペラペラ
綾「大ヒット中だから書店でもプッシュされ……て……」ピタッ
カレン「ナルホド……」
忍「綾ちゃん、大好きなんですね」ニコニコ
カレン「好きなことになると我を忘れる……デスか」ニヤニヤ
綾「」
陽子「おーっす、みんなー!」
アリス「きたよー」
綾「……二人とも」ズーン
陽子「な、なんだ綾? やつれてないか?」
アリス「ど、どうかしたの?」
忍「いえいえ」
忍「ところで綾ちゃん、私にもオススメを……」
忍「出来れば金髪少女が出てくる作品を――」
綾「し、しの……少し、私を休ませて」
綾「ああ、あと、それなら……冴えない彼女の、って作品、に」ガクッ
陽子「あ、机に突っ伏した」
カレン「崩れる瞬間まで、オススメを話してくれマシタね……」
アリス「……ねぇ、シノ? 何があったの?」
忍「いえいえ」ダキッ
アリス「わっ!?」
忍「はぁ……どんなオススメの作品の子よりも」
忍「アリスの金髪の方がかわいいですねぇ……」スリスリ
アリス「シ、シノ……照れるよぉ」カァァ
アリス(って、あれ? 『金髪』の方が……?)ピクッ
忍「はぁ……これだけで私、生きて行けます」ニコニコ
アリス「――私、最近シノが心配だけどね」タメイキ
忍「アリス?」
アリス「だって、シノ……ベッドの上でゲームばっかりしてて」
アリス「もう、『ゲーム脳』になっても知らないんだから」プイッ
忍「いえいえ。私は『金髪脳』……じゃなくて『アリス脳』ですよ」
アリス「……は、はぐらかしたってダメなんだから!」カァァ
陽子(あーあ、しのとやり合うのは分が悪いぞ、アリス……)
カレン「――アヤヤはまだ無理そうデスね」
カレン「ヨウコ?」チラッ
陽子「ん? どうかした?」キョトン
カレン「……えっと、アヤヤって」
カレン「その……『オタク』なんデスか?」
陽子「――え、えっと」
陽子「ま、まぁ……そういう所もある、のかもな」アハハ
綾「陽子まで私を裏切るのっ!?」ガタッ
カレン「ワッ、アヤヤが復活シマシタ!」ビクッ
陽子「し、仕方ないだろ」
陽子「いつだったか、一人じゃ恥ずかしいからって……」
陽子「えっと、アニメイトだっけ? に、一緒に――」モジモジ
綾「……!」
綾「そ、それは――せっかく無料で特典付くなら、って」
カレン「アヤヤ? 一般人はそういうのに拘らないと思いマス」
陽子「マンガとか買う時、気にしたことないけどなー……」
綾「ふ、二人には私の気持ちなんてわからないわよっ!」プイッ
忍「いいじゃないですか、綾ちゃん。素敵ですよ」クスッ
綾「……ああ。しのだけなのね、もう」ウルウル
アリス「あ、綾? 私も大丈夫だよ?」
アリス「綾がオタクさんなら、私にもオススメ教えてほしいな」ニコニコ
綾「……ア、アリス。ありがとね」プルプル
陽子(きっとオタクの意味すら分かってないアリスの純粋さ……)
カレン(アヤヤにクリーンヒットしマシタね……)
忍「ですから綾ちゃん、今、さっきのシーンなんですけど……」ピコーン
綾「って、しの!? な、なにを……!」
忍「スリープ状態だったので……」カチカチ
綾「そ、そうじゃなくて! 学校にゲームなんてダメじゃないっ!」
忍「……そう、なんですけど」キュッ
忍「それでも――主人公の金髪少女が悲しんでるのは、我慢できなくて」タメイキ
綾「……ああ」
カレン(ある意味、アヤヤよりシノは染まったのかもしれマセンね……)
陽子(ってか、P○Pから音漏れてるし……)
>・・・デモ、モウワタシニダッテ、ドウスレバイイノカ
アリス(わっ、お、女の子の声まで!?)ビクッ
綾(本当に、私もどうすればいいのかわからないわよ……)ズーン
見切り発車もいい所のきんモザSSです。
一応、染まっているにせよいないにせよ他キャラも登場するかと。
といっても、そんなに長くはかからないと思いますが……別の話もありますし。
それでは。
ごめん、綾……。
相手の男性……?
ガチレズ
綾はあれでも一応乙女だからね、しょうがないね。
忍「さぁ、綾ちゃん」ズイッ
忍「頼みます。もう、これ以上、私は泣き顔を――」
久世橋「そこで何をしてるんですか?」
カレン「……ワ」ピクッ
陽子「よりにもよって……」
アリス「久世橋先生……」
綾「――ご、ごめんなさい」ペコリ
綾「しのが私に、彼を攻略してほしいって……」チラッ
忍「そうです。今、何とかしないと――破局しちゃうんです!」カチカチ
久世橋「……え?」
久世橋(あ、あら? この子たち、そんなに進んでたの……?)アセアセ
久世橋(てっきり男女交際とかとは、無縁とばかり――)カァァ
忍「先生は、彼を裏切れるんですか?」ズイッ
綾「ああ、しの……そこの選択肢は上よ、上っ」
忍「そうだったんですか! ありがとうございます、綾ちゃん」カチカチ
>ワタシニモワカリマセン、デモ。ソレデモアナタトイッショニイタイデス
>・・・シノブチャン
>アイシテマス!
>ボクモダヨ
忍「……ふぅ。破局は避けられました」ホッ
綾「ああ、良かった――」ホッ
久世橋「……そうですね、良かったですね」プルプル
久世橋「それでは大宮さん、それを渡してください」スッ
忍「……ああ」タメイキ
綾「私たちの青春が――」タメイキ
カレン(アヤヤの青春って一体……)
陽子(っていうか最後まで音出しっぱなしだから、クラス中の視線が私たちに……)
アリス(声は可愛かったしカッコ良かったけど……は、恥ずかしいよぉ)カァァ
久世橋「それではこれは預かり、ま――」ピタッ
久世橋「……こ、これは!」ハッ
久世橋(ぞ、続編……ま、まさか、出ていたなんて!)
久世橋(ああ、教師になってから趣味が出来なくなってたとは分かってたけど……!)モジモジ
ちょっとお酒買ってきます。
それでは、また。
期待してる
綾「く、久世橋先生……?」
久世橋「――!」ハッ
忍「だ、大丈夫ですか?」
久世橋「わ、私は、別に」
久世橋「まったく……大宮さんたちのおかげで、思い出し――」
陽子「……思い出し?」
カレン「ヘェェ……」ニヤニヤ
久世橋「……あ」
久世橋「と、とにかく!」
久世橋「もう、これからはゲームは持ち込んじゃダメですからね!」
久世橋「放課後、HRが終わったら来るように。そこで返します」クルッ
カレン「あ、久世橋先生ー!」
久世橋「く、九条さん?」ビクッ
カレン「それ、勝手に進めたらダメだと思いマスよ?」
久世橋「こ、攻略なんてしませんから!」
カレン「……『攻略』」ボソッ
久世橋「――そ、それでは!」スタスタ
忍「はい……わかりました」ガクッ
綾「ああ……青春って儚いのね」ガクッ
陽子「二人ともー? クッシーちゃんに怒られちゃうかもしれないんだぞー?」アキレ
アリス「わ、私も一緒に行くよ!」
アリス「シノとアヤを唆しちゃったのって……もしかしたら私だし」モジモジ
陽子(――いい子すぎる!)
カレン「アリス、いいんデスよ」
カレン「それに、シノたちだけの方がおもしろ――」
アリス「カレン?」
カレン「いえいえ、なんでもないデス」ニコニコ
陽子(カレンってば……すぐクッシーちゃんをからかうんだからなぁ)ハァ
――2年A組・放課後
忍「……く、久世橋先生」
綾「ご、ごめんなさい……」
綾「さすがにフルボイスは考えものでしたよね」タメイキ
久世橋「い、いや、小路さん。そういう問題ではなくて……」
忍「そうですよね。今度からはえっと……キャラクターの声?」
綾「キャラクターボイスはオフにするように気をつけたいと……」
久世橋「――そもそも、学校にゲームを持ち込んでは、ですね」コホン
綾「……あ。そ、そうでしたよね、ごめんなさい」ペコリ
忍「ごめんなさい……」ペコリ
久世橋(おかしい……私の知ってる二人じゃない気がする)
カレン(クッシーちゃん、問題児が増えちゃったかもデスね……)
穂乃花「――何かあったの、カレンちゃん?」
カレン「ん、ホノカ?」
カレン「実は、シノが持ち込んだゲーム機がバレちゃってデスね……」
穂乃花「え、ゲームやるんだ?」
香奈「意外だねー……それでどんな」
>オレハ、オマエイガイナニモミエナクナッチマッタ!
香奈「」
穂乃花「」
カレン「アチャー……」
忍「あ、また選択肢が出ましたね……」
綾「三つ――難関ね、これは」
久世橋「ふ、二人とも! 操作を間違えてしまっただけです!」アセアセ
久世橋「お、大宮さん! 早く受け取ってください!」
綾「……ここは、真ん中!」
忍「先生、二つ目です! 『私もあなたのことを想うと……』です!」
久世橋「そ、そうですか……」カチカチ
久世橋(――この感覚、何故か凄く懐かしい)ピッピッ
久世橋(そうだ、あの時も私はこの学校の教室で……って!)
久世橋「そ、そうじゃなくてですね……!」カチッ
綾「ああ。何とかピンチを脱したみたいね……」ホッ
忍「さすが綾ちゃんです! 私のお師匠さんですね」ニコッ
綾「……師匠? 私が?」モジモジ
穂乃花「忍ちゃんが……まるで、金髪を見る時みたいに」
香奈「――ってか、あれって」
香奈「穂乃花が前にやって――」
穂乃花「ス、ストップストップ!」アセアセ
香奈「いやー……まさか、こんな所で似てたなんて」
穂乃花「そ、そうじゃなくてぇ……」カァァ
カレン(ホノカも、デスか……)
カレン(さすがニッポン)
穂乃花「カ、カレンちゃん……どうかしたの?」
カレン「イエ……」
カレン「ホノカ? 出来れば私にもオススメを――」ニコッ
穂乃花「」プシュー
香奈「あ、穂乃花が壊れた」
ここまでです。
とりあえず振り返り。
忍:「そういう趣味」を持っていなかったが、ひょんなことから綾にゲームを貸してもらう。
元からの金髪少女愛が手伝って熱中するが、染まっているという自覚はない。
心のどこかで「オタクってなんでしょう?」と思っている節もある。
アリス:最近、忍がゲームばかりしていることを心配している。
しかし、それがどういうゲームなのかは知らない。
オタクという言葉についても、恐らく理解していない。
綾:言わずと知れたこのSSの主人公(?)。
忍を染めつつあるが、そのことについて否認の気持ちと嬉しいという気持ちの間で揺れ動いている。
前々から「そういう趣味」についての興味はあったものの、高2に進級する前のある日、それが決定的になる。
これは、彼女がそうなってからの話――
陽子:オタクについては知っており、染まっていく綾たちのことを見守っている。
といっても「自分は全然興味わかないなぁ」という実感もあるらしい。
染まりそうにはないと確信しているものの、しかし……。
カレン:ニッポンのオタク文化に、ちょっとした興味があるらしい。
といっても、本当に何となくで、深入りすることがないとも思っている。
そんな彼女だったが……。
穂乃花:忍の金髪同盟相手。
金髪好きが高じて、というものよりも先に「そういう趣味」に魅入られていた。
「趣味」に触れていた時間は綾より長いらしい。
久世橋:綾たちの「先輩」。
高校のOGというだけでなく、それ以上の意味で。
「同人誌を発行していた」という風のうわさもある。
どこまで本当かは、はてさて……。
まとめのつもりで書いたら、なかなかおかしなことになってますね。
とりあえず、一旦ここで切り上げます。
何かご意見等あれば、是非ともお願いします。
それでは。
カレンが漫画に影響されて、眼帯つける話あったよね
――帰り道
綾「……まだ、新学期が始まったばかりなのに」
綾「凄く疲れたわ……」タメイキ
陽子「いやー、でも……結構、本格的にハマってたんだな、綾は」
綾「べ、別に、本格的なんて……」
綾「さすがにフィギュアとかグッズまでは……ね」
陽子(きっと、弟たちが持ってるようなアクション系のヤツの話じゃないよな、フィギュアって……)
忍「ごめんなさい、綾ちゃん」ペコリ
忍「私のせいで、綾ちゃんまで巻き込んでしまって……」
綾「い、いや、いいのよ、しの」アセアセ
綾「……私も、ちょっと嬉しかったし」
忍「……え?」
綾「だ、だから」
綾「しのが私と、一緒にいたんだなって」
綾「そ、そういう所が、ね」
忍「――私は、いつだって綾ちゃんと陽子ちゃんと一緒ですよ」
忍「中学の頃からのお友達じゃないですか」
綾「て、照れるわね……」カァァ
陽子「自分から墓穴を掘る綾もどうなんだ……」タメイキ
>>17
カレンはこのSSで語るまでもなく結構、そういう文化に興味ありますね
それでは、一旦ここまで。
ちょっと所用で出てくるので、引き続き何か会ったらお願いします。
詰まりそうなので……
乙乙
クッシーの設定って中の人ネタ?
ごめんsage忘れた
>>17
カレンは色々と影響されやすいから、この手の趣味にも、もしかしたら……
>>20
書いていく内に気づきました。
それを意識してからは中の人ネタっぽくなりましたね。
忍「綾ちゃん、今日これからご予定ありますか?」
綾「え? い、いや、何もないわよ」アセアセ
忍「そうですか。もしよろしければ――」
忍「一緒に本屋さんへ行きませんか?」ニコッ
綾「!」ピクッ
陽子「おお……」
カレン「シノとアヤヤが本屋さんへ――というコトは」
アリス「二人とも本屋さんに行くの?」
アリス「何か見に行くのかな」エヘヘ
陽子(アリス……可愛いヤツ)
カレン(早目に教えないとまずいかもデスね……)
綾「……え、えっと」チラッ
綾「し、しの――今日は、ちょっと」
綾「ほら、みんなもいるし……」
忍「私は気にしませんよ?」キョトン
忍「綾ちゃんのオススメがダメなわけないですし……」エヘヘ
綾(こ、ここで、そういう顔しないでぇ……)カァァ
陽子「まあ、いいじゃん。綾」
陽子「せっかくだし、私も一緒してもいい?」
カレン「それじゃ私もデス!」
アリス「本屋さんかぁ……」
忍「せっかくですし……どうでしょう、綾ちゃん?」
綾(――ああ)
綾(カレンに本のことが発覚した時に歯車が狂い出したわ……)
綾(か、「隠れオタ」っていうのは簡単じゃないってわかっていたのに……!)アセアセ
――書店・入り口
忍「……時々、来てる本屋さんなのに」
忍「何だか今日は新鮮ですね」
綾「そ、そう、かしら……」プルプル
カレン「ヨウコ、アヤヤが震えてマス」
陽子「まあ、大丈夫だろ……多分」
アリス「あれ? あっちに何があるんだっけ?」キョトン
アリス「いつもは行かないよね、あっち側……」
陽子「――どうする、カレン?」
カレン「ウーン……私も、ちょっぴり興味ありマスけど」
――ライトノベルコーナー
綾「こ、ここよ、しの」
忍「へぇ……カラフルですね」
忍「青、緑、赤……他にも色々」
綾「レーベル毎に違うのよ」
忍「れーべる?」
綾「え、えっとね……それは」アセアセ
アリス「? 何だか、普段見るのとは違うね、これ」
陽子「そりゃまぁ、ライトノベル? だし」
アリス「らいとのべる……?」キョトン
陽子「――おーい、綾先生! アリスに教えて」
綾「し、しのに教え終わってから!」
忍「なるほど、それぞれのれーべるに得意分野が……」
カレン(あ、シノが意外と真面目デス……)
陽子(カラスちゃんが見たら態度の違いに泣きそうだな……)
アリス「ライトノベル……光の小説?」
陽子「かっこいいな、それ……」
カレン「アヤヤは忙しそうデスし……アリス」
カレン「ライトノベルは『軽小説』っていう意味らしいデス」
アリス「けいしょうせつ……軽い小説?」
カレン「ハイ」コクッ
カレン「歴史は結構古くて、ニッポンで流行ったのが……私たちの生まれる前からデス」
カレン「そして、今はニッポンのサブカルチャーの一つになったみたいデス」
陽子「……カレン、詳しいな」
カレン「実は、ちょっとだけ興味ありマシタ」エヘヘ
陽子「ほう……カレンも」
カレン「ただ――アヤヤほど深くは」
綾「わ、私だって別に――あっ、しの。そっちよりこっちの方があなた好みじゃないかしら」
忍「わぁ……可愛い金髪少女」パァァ
綾「大丈夫よ。それは前にアニメになってたくらいだから、きっとしのにも」ニコッ
忍「綾ちゃん……」
陽子(綾……今の綾、何か輝いてるよ)
カレン(アヤヤは否定するかもデスが……水を得たオサカナみたいデス)
アリス「――何だか、入っていけないよぉ」
アリス「うーん……これがライトノベル、かぁ」パラッ
>でたひと→きよし
>きよし「おくれちゃうにょ」(以下略)
アリス「」
アリス「こ、これが、ライトノベル……!」アセアセ
カレン「さ、さすがデス……」
陽子「い、いやいや。さすがにこれは……」
陽子(いや、待てよ……私にもよくわからないけど)
陽子(ライトノベルと普通の小説は違う。ということは、これが……)
陽子「そうか、これがライトノベル――!」
綾「なわけないでしょ!」
忍「わっ、綾ちゃんが瞬間移動を……!」ビックリ
綾「そ、そういう書き方も許されるのよ。ラノベだと」モジモジ
陽子「……そ、そうなのか」
カレン「何となく分かってましたケド……」
アリス「ひ、ひどいよカレン。教えてよ」ウルッ
カレン「まさかアリス、本気でそう思ってマシタ……?」チラッ
陽子「わ、私は何となく分かってたぞ?」アセアセ
カレン「――そうデスか」ニヤニヤ
陽子「……バ、バカにしてる?」
アリス「ヨウコ、大丈夫だよ。私とお揃いだね」ニコッ
陽子「あ、あはは……」タメイキ
陽子(そっか――けど、何というか)
陽子(うーん……私は何か苦手かなぁ)
陽子(何が、ってわけじゃないんだけど……)
陽子「――綾。何かゴメンな」ポンッ
綾「な、何よいきなり?」ビクッ
陽子「私じゃ、綾を守ってやれないかも」
綾「な、ななな……」カァァ
陽子(保護者的な意味で……)ハァ
綾(い、いきなり何なの!? ラノベの主人公なの!?)アセアセ
カレン「……アヤヤはガチデス?」ボソッ
忍「ガチ?」キョトン
アリス「がちがち?」キョトン
一旦ここまで。
次回、夜が深まった頃、陽子の身にあることが……という予定です。
それでは。
――その日の夜・陽子の部屋
陽子「……ん」パチッ
陽子(やば――珍しく宿題でもやろうと机に向かったら)
陽子(寝落ちしちゃった……うわ、もうこんな時間)
陽子(というかお風呂にも入ってないし――まずったなぁ)
陽子「仕方ない……」ガチャッ
陽子「今から入るか――」テクテク
陽子「……ん?」
陽子(リビングの灯りが――声もする?)
陽子(おかしいな、もう母さんたちも寝てるじか――)ガチャッ
空太「わっ!?」ビクッ
美月「お、お姉ちゃん!?」ビクッ
陽子「……え、ええ?」アセアセ
陽子(ま、まさかの二人……)
陽子「ふ、二人とも? ダメだろ、こんな時間まで……」
空太「――こ、これは、宿題のため」
美月「そうだよ、陽子お姉ちゃん。私たち、明日までの宿題が――」
陽子「最近の小学校は、翌日までの宿題に深夜番組を使うのか?」タメイキ
空太「……おかしい」
美月「よ、陽子お姉ちゃんが――単純じゃなくなって」
陽子「さ、さすがにそれくらいはわかるから!」アセアセ
陽子「――で、何を観たいんだ?」
陽子(そういや深夜番組って言えば……私も、小学生の時、ちょっとばかり楽しみだったっけ)
陽子(ほら。母さんたちに禁止されてるものを見る気持ちよさ、っていうか……)
空太「……ドラマだよ」
美月「そ、そうだよ、ドラマ」
陽子「へぇ、そうなんだ」
陽子「……アニメドラマ?」
空太「そ、そういうわけじゃ……」
美月「――お姉ちゃん、分かっててからかってるでしょ?」
陽子「え、いや、マジ?」
陽子「そ、そうだったのか……てっきり、アニメドラマだとばかり」カァァ
空太(――やっぱり)
美月(綾お姉ちゃんが言ってることって、ホントだったのかも)
陽子「……はぁ、もうわかったよ」
陽子「それなら、ほら。録画して、またあし――」
>ココロピョンピョン
陽子「――た、ってことに」
空太「始まったね、美月……」
美月「そうだね……」
陽子「だ、だから、ふたりとも――」
陽子(な、なんだ、この曲――!)
陽子(今まで聞いたことない感じが……)
空太「……これが」
美月「深夜アニメ、なのかな?」
陽子「二人も知らないのか……」
空太「うん、何か……」
美月「ポ○モンのサトシくんとかより年上みたいだね」
陽子「そりゃそうだろ……高校生って言ってるし」
陽子(待てよ、これってつまり……)
陽子(綾が見てるかもしれない深夜アニメなのか?)
陽子(――なんだ、何も起きないじゃないか)
陽子(深夜アニメって、こういう感じなんだな)
陽子(アニメとかこの二人に付き合って見たことくらいしかないから、絵柄とかそういうアニメとは違うってのは分かるけど)
陽子(何だ……『萌え』ってヤツなのか? これ)
空太「へぇ……アイツが好きなの誰だっけ、美月?」
美月「えっと、たしか……このコ○アちゃんって子じゃなかったかな?」
空太「そっか……」
美月「――お兄ちゃんは違ったり?」
空太「べ、別に、そうじゃないけどさ……」
陽子(――当たり前のように、深夜アニメトークを始めてる)
陽子(おお、もう……何だかショックだよ、私)タメイキ
陽子「……あれ?」
陽子(いつの間にか、終わってる……)
空太「――これが」
美月「ごち○さ……だっけ?」
空太「深夜アニメって、どんなのだろう、って思ってたけど」
美月「よ、よく分からなかったね」
空太「うん……」
陽子「あ、あはは。そっか」
陽子(何だ、この二人に分かるわけないよな、うんうん)ニコニコ
空太「……お姉ちゃん、何だか嬉しそう?」
美月「結局、最後まで一緒だったね」
陽子「そ、それは……」アセアセ
陽子「――な、なぁ、二人とも?」コホン
陽子「今のアニメ、なんだっけ?」
空太「え、えっと」
美月「ご注文は○さぎですか? だよ。お姉ちゃん」
陽子「そ、そうなのか……」
陽子「へぇ……なるほど、こういう」カチカチ
美月「パ、パソコン……お、お姉ちゃん?」
空太「――せっかくだし、見ていこう?」
空太「まだ検索のやり方とか分からないし」ジーッ
美月「そ、そうだね……」ジーッ
陽子(二人が私の後ろから画面を……)
陽子(そ、そうだ。これは二人のためなんだ)
陽子(私は『お姉ちゃん』なんだからな、うん)
空太「? お姉ちゃん、どうかした?」
陽子「べ、別に、なんでも!」
美月「……あ。これってさっきの曲じゃ――」
陽子「……へぇ」
美月「面白い曲だね」
空太「……何だか照れくさくなるけど」
陽子「そ、そうだな……」
陽子「曲の名前は――そっか」
陽子「――あ。ここに1話が」
空太「そういえば、最初の方って観たことないなぁ」
美月「あれが初めてだったから……」
陽子「……そ、そっか」
陽子「それじゃ『二人のために』、特別にお姉ちゃんが一緒に観てあげよう」
美月「……お姉ちゃん」
空太「嬉しいんだけど――それって、もしかしてお姉ちゃんが」
陽子「そ、それじゃ、いくぞ」アセアセ
陽子「……あ。あまり声大きくしたら母さんたち来ちゃうから、注意な?」
空太「……お姉ちゃん、気をつけてね」タメイキ
美月「気をつけてね」タメイキ
陽子「う、うん。わかった……」
――翌日
陽子「……」
綾「あ、陽子」
綾「もう? ちょっと遅れてるわよ?」
陽子「――あ、綾。おはよう」
綾「っていうか、あなた……目の下にクマが!」ビクッ
綾「どうしたの? 寝られなかったの?」
陽子「……綾」
陽子「ご注文はう○ぎですか? って知ってるか?」
綾「……な、なな」アセアセ
陽子「知ってたり?」
綾「――ま、まぁ。一般知識内なら」コホン
陽子「そっか……」
陽子「綾。昨日言ったこと、訂正するよ」
綾「……な、なによ、いきなり?」
陽子「――私も」
陽子「綾を守ってあげたくなっちゃったから」
綾「」
陽子(綾を守ることができたら、もっと)
陽子(アニメのことを知れるのかな、って……)
陽子(――我ながら、いいのかな、これって)
綾「……い、いきなり、何を?」
陽子「オススメ、何かあるかな?」
綾「――あ」
陽子「いや、私……活字、得意じゃないからさ」
陽子「出来れば、そう――アニメとかで」
綾「……」
綾「そ、そういうことなら、もう――」モジモジ
綾「仕方ない、わね……」カァァ
――数分後
カレン「……ねぇ、ヨウコ?」
陽子「な、なんだ、カレン?」
カレン「――染まっちゃいマシタ、もしかして?」
陽子「……べ、別に、私は!」カァァ
忍「陽子ちゃん、赤くなってますねぇ……」ニコニコ
アリス「可愛いねぇ……」エヘヘ
綾「……はぁ」タメイキ
陽子「ふ、二人とも! 静かに!」アセアセ
ここまでになります。
陽子を染めたのは綾ではなかったということですね。
最近の小学生なら有り得なくもないような……いえ、やっぱり有り得ないかもしれません。
それでは。
何かご意見等ありましたら、是非ともお願いします。
乙
「」タメイキ って表現方法に見覚えがあるなと思ったら隠し事しちゃってましたねの人じゃないか
これはやっぱり桜Trick見ちゃったりする流れなんです?
エロがあまりない日常系奈良子供かま見ても問題はなさそうだな
舞ってる
――2年A組・朝のHR前
忍「……なるほど、そうだったんですね」パラッ
忍「どうして私が彼に振られてしまったのか……悲しかったですが」ジーッ
忍「――はぁ」
綾「大丈夫よ、しの。やり直しは出来るわ」ポンッ
忍「綾ちゃん……」
綾「人生は一度きり、とよく言われるけど」
綾「少なくとも、私やしのはやり直せるから」
綾「また、えっと……よ、よりを戻すことだって」モジモジ
忍「そ、そうですか」
綾「ええ、そうよ」
綾「――だから、ね? しの?」
忍「はい?」
綾「……が、学校で」
綾「そういう攻略本を堂々と読むのは、ね?」
忍「わ、私……何か悪いことを?」キョトン
綾「そうじゃないんだけど……」アセアセ
綾「表紙がヒロインと主人公だし……それがそんなに大きく」カァァ
忍「??」
忍「私、ゲームがダメなのは分かってて、やってましたけど……」
忍「こういうご本もダメなんですか?」ジッ
綾「……う」ビクッ
綾(そ、そう言われれば……私は表紙を隠してラノベを読んでるけど)
綾(しのが隠してないからって、それを指摘する立場じゃ……)チラッ
アリス「……」グスッ
アリス「うう……シノが、シノが」
アリス「私を置いて、ゲームばっかりしてるよぉ」ウルウル
綾「……」
綾「――ほら、しの?」
忍「綾ちゃん……私、どうすればいいんでしょうか?」
忍「アリスがさっきから悲しそうにしてるのは知ってて……それでも止められなくて」
綾「ど、どうして?」
忍「――それは」
アリス「……もうっ! シノのことなんて知らないんだから!」プイッ
忍「ね? 私が今、えっと……攻略? してる相手の方のセリフそっくりなんです」
忍「だからお家でプレイ中、キャラクターボイス? を止めてアリスの声だけに耳を傾けていると」
忍「何だかアリスを、その、攻略してるような気分に、ですね」エヘヘ
綾「……」
綾(この子、素質が有り余りすぎてる……!)ビクッ
アリス「……もう!」ダキッ
忍「わっ!?」ビクッ
アリス「……シノ、私にイジワルしてるでしょ?」
忍「そ、それは……」
忍「アリスが可愛すぎるのがいけないんです」
アリス「開き直っちゃダメ!」ギュッ
忍「……あ、でも」
忍「さすがにアリスの感触とか匂いまでは、ゲームじゃダメですね……」
アリス「あ、当たり前っ!」カァァ
アリス「部屋でずっとゲームされて……」
アリス「男の子だったり女の子だったり、色んな声まで出されて……!」
アリス「私、フクザツだよ……」ジトッ
綾(ああ。何だかんだ言い合いながらも、お互い凄く距離が近い……)
綾(……そもそもしのの場合『相手』は決まっているようなものなのに)
綾(こ、こういうゲームをする子は『相手』がいなかったり叶わなかったりするものよ……多分)
綾(だから、ホ、ホントは……)アセアセ
綾「私のような――」カァァ
陽子「綾?」
綾「」
陽子「どしたー? さっきから声掛けてたのに、全然反応が――」
カレン「アヤヤ、顔真っ赤デス……」
綾「――し」
綾「知らないわよ、もうっ!」ズイッ
陽子「うわ、いきなりあたってきた」ビクッ
カレン「ヨウコ? わかってあげマショウ?」
カレン「アヤヤは『ツンデレ』なんデス」
綾「ちょ、カ、カレン!?」
陽子「ツンデレ……あ、ああ。綾が」
陽子「私、そういうのって『萌え』って言葉くらいしかわかんなくて……」モジモジ
綾「そ、そんなこと、いちいち勉強しなくていいから!」
陽子「へ? それじゃ、綾を守れないだろ?」キョトン
綾「あ、あなたね……」
綾(い、いちいち、そういう……主人公みたいなセリフ、やめてよ)カァァ
陽子(綾を守る、ってことにしとかないと……何だか照れくさいしなぁ)ハァ
陽子(守りたいのはホント、ではあるんだけど――)モジモジ
カレン(ヨウコが何だか腹黒くなってるような気がしマス……)タメイキ
カレン「――アヤヤが照れちゃってマスし」
カレン「私が、少し……」コホン
陽子「頼むよ、カレン先生!」ニコッ
カレン「――私も、そんなにはよく知りマセンが」
カレン「ツンデレ、っていうのはデスね……」
カレン「Hnn……普段はツンツンしてるのに、肝心な所ではデレデレするタイプデス」
カレン「例えば久世橋先生、みたいナ――」
久世橋「だ、誰がツンデレですか、誰が!」カァァ
カレン「ネ? わかるデショウ、ヨウコ?」
陽子「私が見る限りクッシーちゃんはツンツンだと思うんだけど……」
綾「え、ええ……でも、こういうのもツンデレだとしたら」
綾「奥が深いわね……ツンデレ」
久世橋「……」
久世橋(おかしい――何でこの子たちは、九条さんを止めてくれないの?)
久世橋(止めるどころか、ツンデレ談義を始めてるし……)
久世橋(というより、そもそも……)
陽子「――って、クッシーちゃん! いつの間に?」ビクッ
綾「わっ、ホント!」ビクッ
カレン「ビックリデス!」ビクッ
久世橋「ああ、良かった……」ホッ
久世橋「――って! そ、そうじゃなくて!」
久世橋「もうすぐHRですよ! 他クラスの人は教室に帰るように!」
久世橋「あと、九条さん! あなたは白々しいにもほどがあります!」
カレン「……久世橋先生、可愛いデス」ニコニコ
陽子「アレだな。怒りながらも照れくさそうっていうのも、もしかして……」
綾「……ツンデレ?」
久世橋「ツ、ツンデレではありません!」アセアセ
久世橋「元々、ツンデレという言葉は、10年以上前のとあるゲームがキッカケで――」
カレン「……ハイ?」ピクッ
陽子「……え?」ピクッ
綾(とあるゲーム……10年以上前……)
綾(まさか……)
久世橋「……あ」ハッ
久世橋(な、何を言ってるの、私は……?)
カレン「久世橋先生?」
久世橋「九条さん……?」
カレン「とあるゲームって――」
カレン「どんなゲーム、デス?」ズイッ
久世橋「」カァァ
綾(久世橋先生、顔真っ赤……でも、カレンも知らなそうね)
綾(いえ、無理もないわね。とあるゲームが、もしも『アレ』なら……)
陽子「クッシーちゃん、教えてほしいな」ズイッ
陽子「ゲームってなに? ドラ○エ? F○?」ニコニコ
久世橋「……そ、それは」アセアセ
綾(陽子にとって知ってるゲームは、そういうのくらいよね……)
綾(ああ、無邪気って恐ろしい……)ハァ
久世橋「――ゲ、ゲームはゲームです!」
久世橋「それでは、時間になったのでHRを……」
綾「――君が望む○遠」ボソッ
久世橋「!」ビクッ
陽子「え? 綾、何か言った?」キョトン
カレン「キミが……?」キョトン
綾(――当たり、みたいね)
綾(ボソッと呟いただけでも……知ってるかそうでないかで、聞こえたり聞こえなかったりするものだから)
久世橋「こ、小路、さん……?」
綾「――ほら、陽子? そろそろ教室に戻らないと」
陽子「ん、あ、ああ。そうだな」
綾(……久世橋先生)
綾(私の中で一気に――先生が、他人のような気がしなくなりました)チラッ
久世橋(どこか照れくさそうでいて、それでも嬉しそうな表情……)
久世橋(さっきの言葉といい……小路さん、まさかあなたが――)アセアセ
陽子「アリス! 帰ろ?」
アリス「シノ……もっと私を、ね?」ギュッ
忍(……の、脳内で、昨日プレイしたあのシーンが!)アセアセ
忍「え、ええ。はい。大丈夫ですよ、アリス?」
アリス「? まあ、いいや」
アリス「ヨウコー!」
忍(い、いけません……)
忍(このままでは……おかしくなっちゃいます!)カァァ
カレン「……アヤヤ?」ジッ
綾「なに、カレン?」
カレン「――さっき、アヤヤの呟いた言葉も気になりますケド」
カレン「アヤヤは凄いデスね」
綾「……ど、どういう?」アセアセ
カレン「昨日からだけで――」
カレン「シノとヨウコを染めて、久世橋先生をオトしちゃいマシタ」
綾「べ、別に、それは――」
カレン「アヤヤには『才能』がありマスね……」
綾「か、からかってる……?」
カレン「イエ……」
カレン「アヤヤはやっぱり……ガチだったデス!」ニコッ
綾「ち、違うから! そうじゃないから!」カァァ
穂乃花「……いいなぁ、みんな」タメイキ
香奈「え、どうかした?」
穂乃花「ううん……」
穂乃花「――ツンデレとか、私も熱く語りたいなぁ、って」モジモジ
香奈「……」アキレ
ここまでになります。
ツンデレ談義でした。
原作では陽子が「萌え」と言いながらアリスに抱きついてましたが、それ以外に似たような描写はあったかどうか曖昧です。
手探り状態なので、どうやって進めればいいか悩んでいます。
良い案等がありましたら是非とも書いていって頂けるとありがたいです。
1期2話で「萌え」ってワードが出てたなあ
舞ってる
どうして綾が「染まった」のかの話と、その後の出来事になります。
主人公の綾が、どうなったかの過程は必要だと思ったので……
色々とモノローグが多く、読みづらいかもしれませんがご容赦を。
――綾の部屋
綾「……ふぅ」
綾「とりあえず、新刊はゲットしたわね」
綾「1、2、3……うん。何とか、今月分のお小遣いの範囲内だわ」
綾「……」
綾(――袋の中に入っているラノベやマンガを見てから)
綾(ほんの数ヶ月前までは空っぽに近かった本棚を見て、ふと思う)
綾(……どうして)
綾「私は、こうなったのかしら……」
綾(といっても、きっかけはわかりやすい。よくあることなのかもしれない)
綾(……ちょっと前の春休みに、私はニコ○コ動画の一般会員になった)
綾(会員手続きに時間がかかって……アカウントが承認されたのは、私が申し込んでから大体、ひと月後辺りだったと思う)
綾(私は手当たり次第、色々な言葉を打ち込んだ。慣れないキーボードをタイプして)
綾(「初○ミク」「ひ○らし」「ご○うさ」……ちょっと昔から、まさに今はやっているものまで、様々な言葉を)
綾(……気がつけば)
綾「……あら? どうして、こんなに暗くなってるのかしら?」
綾(朝から夜になるまで、パソコンに向かっている始末だった)
綾(こういった言葉を片っ端から検索して、その作品のMADとか総集編とかを見てるうちに……あっという間だった)
綾(「ああ^~心が……」なんてフレーズが心に残って……いつの間にやら)
綾(私は、「そっち側」に足を踏み入れていることに気づいてしまった」
綾(そもそも……どうして、ニコ○コ動画に登録しようとしたのかといえば)
綾(BO○K OFFで、『涼宮ハ○ヒ』シリーズに出会ってしまったからだと思う)
綾(当時、私は文学作品とか一般文芸みたいな本しか読んだことがなかった)
綾(ライトノベルというジャンルがあることすら知らなかった)
綾(ただ――こうして、読書を趣味にしていると、色々な話が聞こえてきた)
綾(最近の流行りは何か? とか。それこそ、最近はラノベが盛んだ、とか……)
綾(――気づけば格安ということも相まって、私はその『憂鬱』1冊をレジに持って行っていた)
綾(……読み終わった翌日、私はそれまでの既刊の全部を揃えていた)
綾(そして、文字通り貪るように全部読んだ。大体、3日くらいだったと思う)
綾(それからはもう、一本調子だった)
綾(「ラノベ おすすめ」という感じで検索ワードを打ち込み、情報を漁る)
綾(そして、色々な所で支持されている作品を古本屋とかで集めて、ずっと読み続ける)
綾(それから、ニコ○コの会員登録が済んで……それもまた、私の心を掴んで離さなかった)
綾(……途中で、もしかしたら春休みの宿題が終わらないかも、と危機感を持ったりもした)
綾(まずいと思って、宿題に向き合う。それでも、ガマンできずにラノベやパソコンに向かう……)
綾(そんな生活を続けていたら、気づけば色々な作品を読み終えていた)
綾(「イ○ヤの空」「半○の月」「化○語」……その他、色々)
綾(そうやって読んでいく内に、ふと思った)
綾「……マンガとか、何があるのかしら?」
綾(――そこからは、色々と評判を調べて、集め続けた)
綾(お小遣いという予算を超えそうになって、自己管理をしないといけないと思ったりもした)
綾(そんなことが続いて……ある日、ネットで情報を仕入れている時だった)
綾(私は、いいシナリオを求めて読書をしている自分に気がついていた。だから――)
綾(そういう意味で、出来のいい……別の媒体も、検索に引っかかりしていた)
綾「……アダルトゲーム?」
綾(とはいえ、さすがに私は……そ、そういうゲームをプレイしたりはしなかった)
綾(体験版とかあったものの……ほら。家族と共用だし、なかなか難しくて)
綾(結局、そういうゲーム――シナリオが優れているって評判――のゲームの概要を調べたりしていた)
綾(たとえば、『車○の国』『ク○スチャンネル』『A○R』……その他、色々)
綾(ついさっき、久世橋先生に言った名前も、そういう経験からつい口を突いて出たものだった)
綾(あの様子だと、もしかしたら……久世橋先生は、よく知っていたのかもしれない)
綾(こんなことを続けている内に、気づけば……私は)
綾(それまでからは想像がつかないくらい、色々な作品のことを知ってしまっていた)
綾(よく分からなかったラノベ、興味すら持たなかったマンガ、存在すら知らなかったアダルトゲーム……)
綾(……でも。さすがに、私にも予想外だった)
――綾ちゃん。金髪少女が出てくる作品って、ご存じありませんか?――
綾(……その時、しのの本意が何だったのかは、よく分かっていない)
綾(時々、驚くくらい勘の鋭いしのだから……もしかしたら、私の「嗜好」に気づいていたのかもしれない)
綾(ともあれ、私は……例の乙女ゲームを貸した)
綾(さすがに、アダルトゲームには手を出しにくかったけど……乙女ゲームは、女性の私には敷居が低いように感じたから)
綾「そして結局……しのは、アリスに心配されちゃうくらいに、ハマってしまっていた)
――綾を守ってあげたくなっちゃったから――
綾(よくわからないまま、陽子まで……しのと同じように染まってしまったみたいで)
綾(私は、つい照れくさくなる……いや。というより、どうすればいいか分からなくなる)
綾(だって……ま、守りたいなんて言われて、私と同じ趣味を持ちたいなんて迫られるなんて……)
綾「――そもそも」
綾(どうして、陽子は……そういう趣味に興味を持ったのかしら?)
綾(そういえば、その辺りをまだ聞けてないような……)
――その頃・猪熊家
陽子「……」
陽子(――なんだか)
陽子(今になって……綾に言った言葉が引っかかってきた)
陽子(私、ホントに……アニメに興味を持とうとしているのかな?)
美月「……あ、陽子お姉ちゃん」
空太「今日、ぼくたちにアニメのこと教えてくれたヤツが……」
美月「ぶるーれい? っていうの、貸してくれたの」
陽子「……ブルーレイ?」
空太「うん。えっと……」
美月「映画で、『エ○ァンゲリオン』、えっと……その後、何か漢字で……」
陽子「どれどれ……『序』かな?」
空太「あっ。そう、それ」
陽子(……さすがに、聞いたことくらいはあるな)
空太「なんだろうね、これ?」
美月「うーん……わからない」
陽子(……この辺り、さすがにジェネレーションギャップ? とかいうのを感じるかも)
陽子(――どうしよう? この二人と一緒に、これを観て……いいのかな?)
陽子(なんだか、もう……戻ってこれないかもって、どっかで)
美月「陽子お姉ちゃん、どうしたの?」
空太「陽子お姉ちゃん、アニメに興味あるんじゃなかったっけ?」
空太「一緒に観ない?」
陽子「……あ、ああ」
陽子「そうしよっか……うん」
陽子(どこかで――『これは、二人を喜ばせるためなんだ』と言い聞かせる声がする)
陽子(……でも、もしかしたら。ホントは、もう――)
空太「あ。始まった」
美月「……わっ。キレイな絵」
陽子(――どこかで、こうなりなかったのかもって)
――数時間後
綾「……あら?」ピクッ
綾(着信……陽子から?)
綾(今、いい所なのに……でも、友達からの電話は大事よね)
綾(――読み終えたページに栞を挟んで、っと)
綾「もしもし? 陽子?」ピッ
陽子「……綾ー」
綾「ど、どうしたの?」ビクッ
陽子「……え、えっと」モジモジ
陽子「エ○ァンゲリオンって知ってるか?」
綾「」
陽子「私……なんだか、興奮しちゃって」
陽子「それで、つい――綾だったら知ってるんじゃないかって」カァァ
綾「……」
陽子「……綾?」
綾「――よ、陽子」
綾「明日、それを原作にしたマンガ、持っていくわ。何冊くらいがいいかしら?」
ここまでです。
実のところ、カレンの言うように「アヤヤはガチ」なのかもしれませんが……この綾って、そこまでディープなのかどうか。
どの辺りがライトで、どこからがディープなんでしょうか……。
それはともかく、いずれコミケの話とかも書きたいですね。
おそらく、そこまで行けば「アヤヤはガチ」というのは、ある程度は正しくなると思います。何となく。
それでは。
相変わらず、特殊な設定付けで物語を書くことしかできず、少し申し訳なく思いますね……。
エヴァ○ゲリオンならまだセーフセーフ
乙乙
二次創作なんてぶっ飛んだ設定の作品たくさんあるから気にしたら負けや
はいはい
――昼休み
忍「綾ちゃんっ! やっと昨日、1人目の方のお話が終わりました」
綾「あら、しの。ちゃんとTrueEndにまで持って行けたのね」
忍「とぅるーえんど?」キョトン
綾「え、えっと……」
綾「ちゃ、ちゃんと終わりにできたかってこと」
忍「あ、そういうことなんですね」
忍「ええ、終わりました。『やっぱり俺、君とは離れた方が……』って」
綾「そ、それTrueEndじゃないわよね!?」
忍「え、でも……EDテーマ? というのも流れてきましたし」
綾「……しの。もう一度、攻略し直しましょう」
綾「セーブデータとか残してる?」
忍「あ、えっと……」
綾「ストップ、しの。学校で取り出すのは、もうなしにしましょう」
穂乃花「……ああ、綾ちゃん」
穂乃花「すっかり、忍ちゃんを染めちゃってる……」
香奈「……何となく嬉しそうだね、穂乃花」
穂乃花「そ、そんなことはっ!」アセアセ
カレン「ホノカ、嬉しそうデスッ!」
穂乃花「って、カレンちゃん!?」ビクッ
カレン「アヤヤのおかげで」
カレン「ホノカのこと、もっとわかりマシタッ!」
穂乃花「え、ええ……?」
カレン「ホノカも、アヤヤと同じ……デスね?」
穂乃花「そ、それは……」
香奈「ああ、うん。多分、同じだよ」
穂乃花「か、香奈ちゃん!?」
香奈「もう、穂乃花? 噂は女子テニス部に流れてるんだよ?」
穂乃花「う、噂……!?」
香奈「ああ。ちなみに、男子テニス部にも少し……って感じみたい」
穂乃花「そ、そんな感染しちゃってるの!?」ガーン
香奈「いや、ムリもないよ。穂乃花」
穂乃花「え、ええ……?」
カレン「やっぱり、ホノカも……」
香奈「うん。多分、思ってる通りだと思うよ」
穂乃花「そ、そんなこと……!」
香奈「もう、穂乃花? テニス部でのこと思い出してみてよ」
香奈「たとえば――」
香奈「穂乃花、テニス部の練習の時に――」
穂乃花『や、やるね……私も必殺技を出さないといけないのかもねっ!』
穂乃花『えいっ! 波動球!』
穂乃花『ふふっ、これって108式まで……って、打ち返されちゃった!?』
穂乃花『こ、これでもダメ……それならっ!』
穂乃花『必殺技――星花火っ!』
穂乃花『さすがにその球は、もう打ち返せな――って、ポイント取られてる!?』
香奈「――なんてことやってたら」
香奈「噂も広がるに決まってるよね」
穂乃花「……」カァァ
カレン「……さすがホノカデス」
穂乃花「か、香奈ちゃん!」
香奈「なに?」
穂乃花「え、えっと……テ、テニプリはセーフじゃないかなって」
穂乃花「わ、私も、こうやってテニプリごっこする子たち見てきたし」
香奈「……私、見たことないけど」
穂乃花「だ、だとしてもっ! テニプリくらいならセーフ、じゃない?」アセアセ
香奈「い、いや……私に言われても困るんだけど」
カレン「テニプリ、デスか……」
カレン「何となく――イギリスにいた頃に聞いたことあるような気もしマス」
穂乃花「だ、だよね、カレンちゃんっ!」
香奈「うわ……穂乃花、必死だね」
穂乃花「か、香菜ちゃんがイジワルなのが悪いし……」
香奈「……穂乃花。それ、テニス部員みんなに言っていいんだよ?」
香奈「――うーん、そうなんだけど」
香奈「そうだね。たしかに、テニプリなら……私も少しくらいは知ってるからいいんだけど」
穂乃花「そ、そうだよね? テニス部員なら、男女問わずみんな大好きだよね?」ズイッ
香奈「か、顔近いって……」
カレン「……まだ何かあったりするんデス?」
香奈「うん。実はね――」
穂乃花『こ、このボールでも勝てないんだ……それなら仕方ないね』
穂乃花『今こそ、私の必殺技を見せる時――!』
穂乃花『……夜叉の構えっ!』
穂乃花『これはね、8時の方角にラケットを下ろして――』
穂乃花「」
香奈「さすがに、テニプリでもこんな技見たことないなって思っちゃった」
カレン「……夜叉の構え、デスか」
香奈「まあ、見てる分には……なかなか面白い感じだったけど」
穂乃花「わ、私! そんなことしてないもんっ!」アセアセ
香奈「え、そう言っちゃう?」
香奈「それならいいや……ほら。こんな感じの――」カチカチ
カレン「おお……なかなか面白そうな構えデスね」
穂乃花「……写、写メ」カァァ
香奈「私だけじゃなくて、他の子たちにも撮られちゃってたよ?」
穂乃花「……ああ」ガクッ
穂乃花「こ、これじゃまるで……私、オタクさんみたいだよっ!」アセアセ
香奈「え、違うの……?」
綾「――ほら、二人とも?」
綾「その辺にしてあげましょう?」
穂乃花「あ、綾ちゃん……」
カレン「あれ、アヤヤ? いつから聞いてたデス?」
綾「……しのの選択肢が、どこから間違えたのかを調べてから」
カレン「フムフム……」チラッ
綾「カ、カレン? そういう意味深な顔やめてっ!」カァァ
綾「……なんにせよ」コホン
綾「テニプリはともかく、さすがに……」
綾「てーきゅうネタは分かりにくいかもね、穂乃花」
穂乃花「……あ、綾ちゃん。分かるの?」
綾「ええ。5分っていうのもあって楽に観れちゃうし、ね」
綾「でも、まさか……夜叉の構えを実戦に使う人がいるとは思わなかったわ」
穂乃花「わ、私も試合とかの時は使ってないよっ」
穂乃花「た、ただ……何となく気分が上がる気がして」
綾「そうなのね……」
綾「ということは、穂乃花も……あの曲を聞いたのね」
穂乃花「……桃源郷?」
綾「そう、それ」
穂乃花「……何回も聴き直しちゃってるよ、もう」
綾「それは中毒ってことね」
穂乃花「そ、そうなのかも……」
カレン「……ああ、二人だけの世界になってマス」
香奈「はぁ……私も、もう少し穂乃花の趣味を分かりたいんだけどなぁ」
カレン「ムリもありマセン。私もまだまだ……」
綾「それじゃ、今期は何か観てるの?」
穂乃花「……色々、かな」
綾「そっか。5作以上なら私と同じね」
穂乃花「……私、10作いっちゃうかも」
綾「……そ、それは凄いわ」
カレン「――むしろ、アヤヤよりホノカのが凄いんじゃないかって思ってきマシタ」
香奈「あの子、最近部活終わったらすぐ帰っちゃうから……」
香奈「そうでもしないと『間に合わない』って……」
カレン「……私も、もう少し」
カレン「そういう勉強をしないといけないのかも、デスね……」
香奈「うん。まず、久世橋先生に怒られないことからかもね」
カレン「そ、そうデスね……」
ここまでです。
伏せ字は読み返したら、やりにくいので止めました。
テニプリを知ってるテニス部員がいても、てーきゅうを知ってるテニス部員は皆無に等しい。
そんな実体験から、何となく組み立てたらこうなりました。
……実際、てーきゅうを知ってる女子テニス部員っているんですかね。
それでは。
主人公として、綾には頑張ってもらいたいと思います。
てーきゅうはテニス要素ほぼないようなものだから…(震え)
期待
はよ
はよ
ごめんなさい、もう少しかかりそうです……
漠然と頭の中にあるアイデアを形にしたいですね
待ってる
――その頃・2年C組
陽子「……」ペラッ
陽子「おお、そうくるか……うーん」
アリス「ヨーコ?」
陽子「わっ……アリス?」
アリス「いつも、授業は集中しないヨーコだけど」
アリス「今日は、いつもよりずっと集中してなかったね……」
陽子「……そ、そうだな」
陽子「で、でも、しょうがないんだっ。面白いマンガを読んじゃってたんだから……」
アリス「マンガ? ……えっと」
アリス「『Neon Genesis EVANGELION』……?」
陽子「おおっ、さすが完璧な発音……」
アリス「え、英語だしっ」
アリス「……これ」
アリス「イギリスでも聞いたことあるかも」
陽子「え? そうなの?」
アリス「うん」
アリス「アニメ、だよね……多分、これ」
陽子「うん」
陽子「えっと……元々はアニメで、後でマンガになったみたいだな」
アリス「そうなんだ……」
アリス「――ね? ヨーコ?」
アリス「ちょっと、それ……読ませてくれる?」
陽子「ん、いーよ」
アリス「ありがと……」
アリス「――あっ、やっぱり」
陽子「やっぱり?」
アリス「……このロボットみたいなの、見たことある気がする」
陽子「ああ、それ? そうだなー……」
陽子「もしかしたら、私も……昔、見たことあるのかも」
アリス「ヨーコも? そうなんだ」
アリス「何だか、このロボット……凄く印象に残るなぁって」
陽子「あっ、そうなんだ。私も、だから印象に残ってるのかもなー」
アリス「……ヨーコと私、似た者同士?」
陽子「ふふっ。アリスと似た者同士なら嬉しいけどね」ニコッ
アリス「私もっ」ニコッ
陽子「――それじゃ」
陽子「読み終わったし、A組行こっか」
アリス「うんっ」
アリス「ねぇ、ヨーコ?」
陽子「ん?」
アリス「さっきのマンガ……アヤから借りたの?」
陽子「……うん」
陽子「綾、私が貸して欲しいって行ったら、すぐ持ってきてくれて」
陽子「ホント、ありがたいよなぁ……」
アリス「うんっ」
アリス「アヤ、ヨーコと仲良しだもんね」
陽子「だよなぁ……」
――その頃・2年A組
忍「……あ、綾ちゃん」
忍「やっぱり……この方を攻略できませんでした」
綾「ちょっ!? し、しの?」
綾「学校でゲーム機を出したらダメだって、さっき――」アセアセ
穂乃花「……あっ、もしかして」
穂乃花「このパターンなら……うん。ここの選択肢からやり直したら」
忍「あっ! 次に進めましたっ」ピッピッ
穂乃花「うんっ、よかった」
忍「ありがとうございます、穂乃花ちゃんっ」
穂乃花「何か困ったら、いつでも聞いてね?」ニコッ
忍「はいっ」ニコッ
綾「……ほ、穂乃花」
穂乃花「どうかした? 綾ちゃん」
綾「学校でゲームは……その」
綾「久世橋先生にも注意されちゃったし……えっと」
穂乃花「――綾ちゃん。覚悟が足りないかも」
綾「か、覚悟?」
穂乃花「いいかな?」
穂乃花「この趣味って決めた時点で……」
穂乃花「先生に注意されたり没収されたりするのは、覚悟してたはず」
綾「!」
穂乃花「ゲームとかマンガとか……そういうのって」
穂乃花「やっぱり、あまり先生から受けとか良くないもんね……」
綾「……!」
穂乃花「うん。私も昔、よく取られちゃった」
穂乃花「だからね、今は……もう、しょうがないかなって」
綾「……!」
穂乃花「綾ちゃんも」
穂乃花「あまり、肩肘張らないで……のんびりいこう?」ニコッ
綾「……穂乃花」
香奈「――いやー」
カレン「さすがホノカデス……」
カレン「何だか凄みがある気がしマス……」
香奈「そうなんだよね」
香奈「穂乃花って、ああいう所があるからビックリしちゃうんだよね……」
カレン「……カナは、それでいいんデス?」
香奈「私? まぁ……」
香奈「穂乃花の趣味のことは、何となく分かってるつもりだし」
香奈「まぁ、本人が楽しんでるならいいのかなって」
香奈「私は別に、校則とか興味ないしね」
カレン「……」ジーッ
香奈「な、なに?」
カレン「……いいトモダチデスね、カナは」クスッ
香奈「あ、あのね……」
ここまでです。
遅れてしまい申し訳ないです。
「先輩」の穂乃花と「後輩」の綾というイメージでした。
それでは。
次回、「大先輩」の誰かさんの登場の予定です。
カラスちゃんのポジが気になるところ
続き来ていたのか
続いてた
よかった
すみません、行き詰まってました……。
出来れば今日中に投下したいと思います。
期待
今日は厳しくなってしまいました。
明日には投下できると思います。
申し訳ありません。
マイペースでいいんだよ!
情けないことに、もう少しかかりそうです…
>>71の「明日」とはいつになるのか
諸事情で入院することになりました
1ヶ月ほど書き込みできないかもしれません
ごめんなさい
あ
あ
ん
こっちも難航しています……
もう少々お時間をいただければと思います
穂乃花「――ところで、綾ちゃん?」
綾「な、なに?」
穂乃花「最近のオススメは?」
綾「……そうね。やっぱり、『ごちうさ』が鉄板でしょう」
綾「あれは女性人気も高いし。後は『ラブライブ!』辺りもいいわね」
穂乃花「ふふっ、王道って感じだね」クスッ
綾「そうね。基本的に、王道って言われてるものから探っていくから……」
穂乃花「でも、それだけでいいの?」
綾「ど、どういうこと……?」
穂乃花「いい、綾ちゃん?」
穂乃花「王道って言われる作品は、確かにそう言われるだけの価値があるわ。だからヒットするの」
穂乃花「でもね、私は時々思うの……光が当たらない所にこそ価値が隠れてるんじゃないかって」
綾「……穂乃花」
穂乃花「というわけで、綾ちゃん? 私と一緒に、ショートアニメを観ない?」
穂乃花「綾ちゃん、『てーきゅう』くらいしか知らないでしょ?」
綾「そう、ね。……あなたの言う通りかもしれないわね」
カレン「……な、何だか話がどんどんディープになってる気がしマス」
香奈「ああ……あのモードになると止まらないから、話させておこっか」
香奈「私も度々、布教? されるんだけど……私、あんまりアニメ観ないからなぁ」
カレン「私もデス。……というか、観たことがあるのが『サザエさん』とか『ドラえもん』とかくらいデス」
穂乃花「『ドラえもん』……やっぱり旧版だよね!」
綾「そうね、穂乃花。それには同意するわ。今のも悪くないけど……」
香奈「ね? 外野の声まで取り入れて会話にさせていっちゃうんだから……」
カレン「……ホノカはガチデスね」
陽子「綾ー? 借りてたマンガ、返しに――」
アリス「……な、何だか立てこんでる?」
香奈「ああ、気にしなくていいよ。いつものことだから」
カレン「……私は、アヤヤをさらにディープにさせていくきっかけを作ってしまったのかもデス」
アリス「へ? どういうこと?」
忍「穂乃花ちゃーん! この選択肢、どう選んでもバッドエンドに――」
穂乃花「そうね。それはドツボにはまった状況ね」
穂乃花「多分だけど、序盤から間違っている可能性があるわ……そうなると、もう」
綾「一度ほどけた糸は元には戻らない、ってわけね」
穂乃花「そうだね。忍ちゃんは攻略サイト見ながらの方がいいかもだね」
忍「……そ、それは私のプライドが許しません!」
忍「攻略相手が金髪なんですよ!?」
綾「ああ、やっぱりしのね……」
陽子「――なんというか、入りにくいな」
アリス「そう、だね……アヤもホノカもどうしちゃったの?」
香奈「いや、まぁ……オタクとオタクは引かれ合う的な?」
穂乃花「来たよ、ジョジョネタ! 鉄板だよね!」
綾「そうね。私も『だが断る』を人生で一度は使ってみたいわ……」
香奈「……ダメだね、こりゃ」
陽子「そ、そっか……って!」
陽子「お、おい、しの! 廊下!」
忍「むー……『あなたの金髪が好きだったから』を選んでも、どうしてうまく」
アリス「く、久世橋先生が!」
――廊下
久世橋「……」
久世橋(何やら騒がしいから来てみたら)
久世橋(どうやら、相当にディープな会話が展開されているようですね……)
久世橋(……どうしましょう? このまま私が入って、大宮さんのPSPを取っていいものなのでしょうか?)
久世橋(生徒の空気を壊したら、また……生徒が私から離れてしまうかもしれないと思うと)
久世橋「はぁ……迷いどころです」
久世橋「『万策尽きた』といった所、なのでしょうか……」
「あら? 『SHIROBAKO』ですか、久世橋先生?」
久世橋「……え?」
烏丸「あれは良い作品でしたよねぇ……」
久世橋「か、烏丸先生!」
久世橋「烏丸先生もご覧になっていたんですか!」
烏丸「ええ。あの情熱にときめきました」
久世橋「……そういえば、烏丸先生とこういったお話をすることがありませんでしたね」
烏丸「ええ。……久世橋先生が頑なに隠しているのを知ってましたから」
久世橋「……え?」
烏丸「飲み会とかで酔ってしまった時、ポロッとこぼしたでしょう」
烏丸「『我が名はあかりん。漆黒の闇を纏いし爆裂魔法の使い手』でしたっけ?」
久世橋「」
烏丸「まぁ、かなり酔ってしまっていた時ですから無理もありませんけど……あっ、近くにいたのは私だけですから」
烏丸「他の方には知られていないと思いますよ?」
久世橋「……あの子たちに当てられて」
久世橋「教師になる前に封印していた、アニメ観賞生活を復活させてしまったんです」
烏丸「それで『このすば』を?」
久世橋「ええ。……『僕街』も」
烏丸「まぁ。見事に被ってますね……」
久世橋「――あっ、大宮さんがPSPを隠してしまいました!」
烏丸「まぁ……まだVITAにしてないのですね」
烏丸「古風な大宮さんらしいですね」
久世橋「ちゅ、注意して取り上げなければ!」
烏丸「あら? そろそろお昼休みも終わりですね」
烏丸「次の授業の準備もあるでしょうし……ここは一つ、どうでしょう?」
久世橋「……見逃そう、と?」
烏丸「あくまで一つの選択肢ですよー?」
久世橋「……」
久世橋「――わかり、ました」
久世橋「ここは涙を飲んで、身を引くとしましょう」
烏丸「そうですよ。恋愛系アニメの鉄則ですよね」
久世橋「……『君に届け』とか『ハチクロ』とか、ですか?」
烏丸「もちろん!」
一旦ここまでです。
ディープな会話は更に発展していき教師陣を巻き込んでいくのでした。
それでは。
このディープさに果たして陽子とアリスは溶け込めるのでしょうか……。
乙!おかえり!
これだけ間が空いててもまだ続いてるてーきゅう...
てーきゅうは終わらない。
不滅なんだよ。
保守
てーきゅうは概念
保守
うさかめもヨロシク
続き待ってる
今期は三者三葉とリゼロが面白いですね。
書くのが遅れてごめんなさい……なかなか思いつかなくて。
ほう
――綾の部屋
綾「……」
>てめぇの闇弱さを、たっぷり痛感させてやる
綾「――ああ」
綾(やっぱりノゲノラは最初のノリにさえついていければ何度観ても面白いわね)
綾(特に、しりとり回なんて燃えるったらないわ。これこそ頭脳戦ね!)
綾「……」
綾(昔は、ラノベ原作アニメはほとんど観なかったのに)
綾(今ではもう、呼吸をするように観ているわね……出来がいいのも多いんだもの)
綾(さて、と。しりとり回を見返したら、次は……録っていたリゼロでも観ましょうか)
綾(やっぱりループ物は最高ね。……って、あら? 穂乃花からメール?)
『リゼロってWebでも読めるんだよ! 私、気になって全部読んじゃった!』
綾「……」
『ありがとう。それじゃ私も読んでみるわ。……今日は、徹夜かしらね』
『ダメだよー。綾ちゃんが寝坊なんて久世橋先生とかが怒っちゃうよ』
綾「……うう」
綾(この長さだと一気に読むのは難しいわね……)
綾(ただ、一度読むと先が気になっちゃうし……困ったものね)
綾(とりあえず、録っておいた話まで観ないとね。えっと、前回は主人公が――)
――陽子の部屋
陽子「……エヴァ、面白いなぁ」
陽子(まさか、ここまでハマるとは思わなかったよ。どうしよう……)
陽子(そういえば今日は、空太たちが友達から『破』と『Q』のブルーレイ借りてくるって言ってたなぁ……うう。観たいけど、寝坊覚悟だよね)
陽子(何にせよ……このままだとエヴァ以上に色んな物にハマっちゃいそうだなぁ)
陽子(綾もこんな感じだったのかな……?)
陽子「……」
陽子「もしもし? 綾?」
綾『ああ……まさか、こんなことになるなんて』
陽子「え?」
綾『あ、あら、ごめんなさい陽子……今ちょっと、今期の面白い作品を観ててね』
陽子「……何てタイトル?」
綾『リゼロ、で調べれば出るわ。とにかく続きが気になってしょうがないわよ』
陽子「そっかー……私も、その世界に行っちゃうのかなぁ」
綾『……来るなら来ればいいんじゃないかしら?』
綾『私と穂乃花は歓迎よ。……とはいえ、節度は必要だけどね』
陽子「そっかー……うーん」
陽子「あっ、そうだ!」
綾『な、なに?』
陽子「いやさ。そういうのだったら……まず」
陽子「――秋葉原、行ってみない?」
綾「……」
綾「え?」
――忍の部屋
忍「……ああ」
忍「また、バッドエンドです……一体、何が悪いんでしょうか?」
アリス「シ、シノ! 落ち込まないで!」
アリス「金髪キャラが攻略できなくても、私がいるよ!」
忍「アリス……そうですね」
忍「でも私は……アリスが好きだからこそ、このキャラを攻略しないわけにはいかないんです……!」
アリス「……」
アリス(私は逆にフクザツだよぉ……)
忍「――あれ? 電話ですね」
忍「ちょっと出てきますね」
アリス「う、うん……」
アリス「……」
アリス(ゲームのキャラさん……私、あなたにちょっとヤキモチ焼いちゃってるんだよ?)
忍「はい? もしもし?」
綾『し、しの? 今度の日曜日、空いてる?』
忍「綾ちゃん。……ええ、空いてますよ」
綾『そ、そう? カレンにも確認したんだけど空いてるみたいだから』
綾『ど、どう……そ、その』
綾『みんなで一緒に――秋葉原に行ってみない?』
忍「……」
忍「え?」
一旦ここまでです。
次回、みんなの秋葉観光の予定です。
趣味丸出しですみません……。
とりあえず今期はリゼロが一番好みですね。
前期は僕街だったのでループ物が好きなんでしょうね。
すみません、もう少しかかりそうです……
まってる
ごめんなさい……もう少しかかりそうです
デース
秋葉観光編がなかなか思いつかず……
最近、行ってないものでどうなってることやら。
何とか頑張ってみます。
何気なく読んでみたけど面白い
まったり待ってる(´・ω・`)
すみません、まだかかりそうです……
保守だけでもさせてください。すみません。
ゆっくりでええんやで
もうすぐ映画なのにまだという……
君の名は。ネタとか書きたいですね
待ってる
すみません保守させてください
あ
a
?
すみません……もう少し
ほし
秋葉原観光編、お待ち下さい……
本当に遅れててすみません
プリティーデイズ良かったですね
あ
すみません……
★
あ
無理かねぇ
復活祈願
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