女「料理作ってきたよ」男「またかよ」(25)

女「というわけで今日も肉じゃが作ってきたよ」

男「いや、何がというわけでかわからないんだが」

女「そんな事言って食べたいのはわかってるんだからね」

男「いや、十中八九不味いだろ?」

女「そんな事ないって。食べてみなよ」

男「…箸くれ」

女「はい、どうぞ」

男「……」パクッ

女「おいしい?」

男「味が濃すぎる」モグモグ

女「あれ?なんでだろ」

男「ジャガイモが崩れすぎ」モグモグ

男「人参がでかい」モグモグ

男「…なんで肉がタンなんだ?」モグモグ

女「……」

男「ごっそさん」

女「ど、どうだった?」

男「不味かった」

女「そ、そう」ショボーン

女「で、でも、全部食べたって事は結構いけてるんじゃ?」

男「一応、料理は残さないのが俺の主義だ」

女「じゃあ次こそはもっと美味しい料理を持ってくるから!!」

男「期待はしてねぇから」

支援



女「じゃあ、次は何がいい?」

男「なんでもいいよ。食えれば」

女「そんな事言っていっつも完食してるじゃん」

男「食事は残さない主義だからな」

女「むぅ。じゃあ、次はデザートにするね」

男「スイカが食いたい」

女「スイカのデザート?」

男「いや、普通のスイカ」

女「切るだけじゃ料理にならないよ」

男「それが一番安心だ」

スプーンでくり抜いて、コップにでも盛り付けて、牛乳でも入れたら簡易スイカデザート作れないかな?

不味いかな?

女「カチーンと来たね。絶対にスイカのデザート作ってやるんだから」

男「わかった、わかった」

男「うちにスイカあるけど食べてくか?」

女「え?なんで」

男「俺がスイカを食べたいんだよ」

女「じゃあ、スイカのデザートを今から作ってくるから、ちょっと待っててよ」

男「いや。スイカを食べたいんだが…」

女「うちにもスイカくらいあるもん。男の家のスイカは失敗した時用に残しといて!!」ダダダッ

男「ちょ…行っちまいやがった」

女「大見得切ったけどスイカのデザートって何を作ればいいんだろ?」

女「そうだ!!こうやって、スプーンでくりぬいて、茶碗に盛り付けて」

女「あとはハチミツで甘さを加えて、醤油の塩分でスイカの甘みをさらに引き立てる!!」

女「なんか…おかしいけど、料理は見た目じゃないもんね」

女「よーし!!待ってなさい、男!!」ダダダッ

女「男ーっ!!」ピピピピンポーン

男「うるさい」

女「出来たわよ!!スイカのデザート!!」

男「…スイカのお汁粉?」

女「違うわよ!!スイカの和風ハチミツ和え、よ」

男「おおよそデザートらしからぬ名前だな、おい」

女「いいから食べてみてよ!!美味しいはずだから!!」

男「……」

男(これは勇気がいるな)

男「……」パク

男「…まずっ」ゲホッゴホッ

女「え?」

男「醤油が多すぎ。ていうか塩でいいだろ」パク

男「ハチミツも分量が多いだろ」パク

男「醤油と混ざりすぎて謎の調味料だぞ、これ」パク

男の舌越えてるな

これ、調味料わかんねぇだろwww

アカン…醤油なんて飲んだら身体壊れてまう…

女「……」

男「ごっそさん」

女「こ、今回はどうだった?」

男「今回も不味かった」

女「そ、そう。でも、今回も全部食べたって事は結構いけてるんじゃ?」

男「そう思って、今回は醤油が染み込んだスイカを一切れ残しといた」

女「え?」

男「まずは自分の料理がどれだけ不味いか理解するところから始めような?」

女「へ?」

男「ほら、あーん」

女「あ、あーん」パクッ

これで美味しいと思ったらおしまいだな

女「~~~~っ」ジタバタ

女「何コレ?超不味いンですけど」

男「…じゃあ、口直しに俺ん家のスイカでも食うか」

女「…り、リベンジしたい」

男「あれを食って、まだ言うか、お前は」

女「……」

男「じゃあ、俺ん家のキッチン使えよ。見ててやるから」

女「え?見られるの?」

男「デザート作るんだろ?」

女「でもエプロン持ってきてないよ?」

男「エプロンはいらないだろ」

男「お前って、いっつも形から入るよな」

女「だって、男が家庭的な女性が好きだって言うから…」

男「俺のせいかよ」

男「じゃあ待っててやるからエプロン持って来いよ」

女「うん!!」ニコッ

男「うおっ」ドキッ

男「…それにしてもなんであんな独創的なんだ、あいつの料理は」

エプロンも独創的に2ペリカ

女「じゃーん!!エプロン装備してきました!!」

男「効果音はいらないから」

女「ではさっそく、スイカのデザートを作りたいと思います」

男「……」

女「男!!効果音の拍手して!!」

男「あ?ああ」パチパチ

男(なんだ、これ?)

女「さっきの反省点を活かして、さっきより醤油を少なめにしたいと思います」

男「チョット待て」

女「何?」

男「全然、反省点活かしてないから」

女「じゃあ、ハチミツを多くした方がいいってこと?」

男「醤油とハチミツは忘れろ」

女「じゃあ、ポン酢とカレー粉で…」

男「やめてくれ。それはさすがの俺でも完食する自信がない」

女「じゃあ、どうやってデザートを作ればいいって言うの!!」

男「……」

男「とりあえずスイカを一口サイズに切って。種もとれよ」

女「う、うん」

男「で、ボウルの上で潰して。こぼれないように」

男「あとはハチミツを少量入れて、よくかき混ぜる」

男「コップに移して、冷蔵庫でしばらく冷やす」

女「うん」

ほう

男「はい。スイカデザートの完成」

女「もう出来たの?」

男「食えばわかる」

女「うん」パク

女「美味しい!!」

男「まあ、ほぼ素材の味だからな。不味いわけがない」

女「やるわね、男!!どうやらライバルとして認めないわけにはいかないようね」

男「誰がライバルだよ」

女「でも、美味しい」パク

男「まあ、こんな感じで作ってくれればいいから」

女「わかったわ!!じゃあ、こんな感じで料理作ってくるからちゃんと食べてよね!!」

男「ああ」

女「出来たわ!!完成よ!!」

男「はえーな」

女「特製肉じゃが改よ!!」

男「どんな肉じゃがだよ?」

女「食べてからのお楽しみよ!!」

男「じゃあ、一口」パクッ

男「つめた!?」

女「冷蔵庫で冷やしてみました!!」

男「こんな感じで作れの意味が違うから」



end

乙!!

とりあえずこんな感じで落してみました。

男女系はあんまり書かないのでやりとりの違和感とかスルーで。



なぜか既男のメシマズスレ思い出したw

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