男「地霊温泉ツアーに参加したはいいものの」
男「まさか野良マスパに轢かれてしまうとは思いませんでした。しかも誰もいない所まで飛ばされるとは」
キョロキョロ
男「どうやったら地底に行けるのかは分かりませんがとりあえず歩いてみましょう」
男移動中
男「分かれ道ですか、これは枝が倒れた方に進んでみましょう」
男枝倒し中
男「あれから十何回ほど分かれ道がありましたがなんとか地底に向かう穴の近くっぽい所に来ました」
パルスィ(あら、人間がいるわ。珍しいわね。まぁ最近地霊温泉ツアーなんて物があるらしいから人間も見る事は増えてきたのだけれど)
パルスィ(あぁ、私も温泉に入りたいわ。でも橋姫のバイトがあるからいけないし。あぁ。自由に動ける人間が妬ましいわ)
パルスィ(って、こっちに来たわ。のん気そうな顔してるわね。悩みがなさそうで妬ましいわ)
パルスィ(妬ましいといえば勇儀とこの前飲みに行った八目ウナギの屋台の店主の雀が歌が上手くて妬ましいわ)
パルスィ(それに勇儀も胸が大きくて妬ましい。それになんなのかしらあの体操服みたいな服は。胸が大きい姉御属性のくせに学生アピールでもしてるのかしら。学生になりたくても私は制服が似合わないし、もう学生全てが妬ましいわ)
パルスィ(勇儀は酒を飲んでも酔わないし飲み方がすっごい格好良いし、ナチュラルなのか分からないけど私をドキドキさせるような事ばっかり言ってくるし。もう妬ましいったらありゃしない)
パルスィ(あとは雛は………雛はどうせ私より河童の方が好きなんだろうし。あぁ河童が妬ましい。誰かに愛してもらえるってだけで妬ましいわ。爆発しなさい)
パルスィ(パルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパルパル)
パルスィ「はぁ、寂しいなぁ」
男「周りの景色が木ばっかりじゃなくなってきました、あとなんか大きい穴があるしおそらく多分きっとこれが地下世界に向かう縦穴なのでしょう」
男「深いな、叫んだら響きそうだなぁ。ヤッホー」
ヤフーヤフーヤフーヤフーヤフー
男「なんだか違う言葉だった気がしますがまぁいいか。縦穴を降りるところに行くには橋を渡れば良かったはずです」
男「橋っていうとアレでしょうか。ん? なんだか人がいます? 話しかけてみましょう」
男「あの、すみません(うわぁ、凄い美人です。好みです。でも金髪で緑の目でとがった耳。どうやら妖怪のようです)」
パル「私に何か用かしら人間」
男「結婚してください!」
パル「……………ふぇ!?」
男「じゃなかった。地下世界に行くにはここを渡ればいいんですか?」
パル「そうだけど、さっきのは何かしら。私をからかったの? 私が万年パートナーがいない事を知ってからかったの? 失礼だわ、初対面の人に対してそこまで無礼な態度を取れるなんて本当妬ましいわ! もういい、消えなさい!妬符「グリーンアイドモンスター」!!」
男「うわぁ! なんか目見たいなのが襲い掛かってくる!」
どーん!
パル「あぁ、そんなに簡単に終わっちゃえる貴方が妬ましい。本当にあなたがコンティニュー出来ないのね」
男「いたたたた」
パル「!? えっ!?なんで生きてるの!?」
男「昔から体が丈夫な事が取り柄なんで」
パル「その耐久力、妬ましいわね………」
男「あのぉ、貴方って恋人いないんですか?」
パル「えぇそうよさっきの言葉聞いてれば分かるわよねそれともなにさっきの言葉をまた私に言わせてやろうっていう鬼畜な発想!? どうやったらそんな考えが出てくるのかしら妬ましいわ!」
男「いや、友達からお願いします!」
パル「もう一回食らいたいの?」
男「じゃあ恋人から!!」
パル「冗談はもういいわ。笑えないの」
男「本気です!! じゃあ結婚ならいいんですか!?」
パル「………本気なの?」
男「本気です」
パル「………ちょっと考えさせて」
男「分かりました。今日は地霊温泉に泊まるのでまた明日来ます」
パル(………………どうせそういって明日来ないのよね、期待するほうが間違ってるわ。期待なんてすると裏切られた時が辛いじゃないの………)
パル(だってあの時も裏切られたんだもの、私は誰にも愛されないのよ………)
勇儀「人間から求婚されたぁ!?」
パル「えぇ、でもどうせからかわれてるだけよ」
ヤマメ「そうかなぁ、もしかしたら本当に好きなのかも知れないよ」
パル「初対面で告白してくるやつなんていないわよ」
ヤマメ「いや、一目ぼれで話しかけて間違って告白して後戻りできなくなったのかもしれないよ」
パル「この私が? そんな訳ないでしょ」
勇儀「いやあたしはあると思うぜ」
ヤマメ「そうだよねぇ。パルスィに恋人が出来なかったのが不思議でならないくらいだもんね」
パル「………二人ともからかわないでよ///」
勇儀「その様子を見るとまんざらでもないみたいだな」
ヤマメ「人間ねぇ、勇儀は恋人とか作らないの?」
勇儀「最低でもあたしより強い男が良いねぇ」
ヤマメ「最高の間違いでしょ?」
勇儀「あたしだって、守ってくれる異性に憧れてるんだぜ?」
ヤマメ「ははは、面白い冗談を」
ごんっ
ヤマメ「すみませんでした」
パル「でも勇儀よりも強い人なんてほとんどいないわよ?」
勇儀「まぁ、気長に待つさ。時間なんてあたし達には長すぎるからな」
ヤマメ「よし、パルスィの結婚記念に夜雀、八目ウナギと酒を追加だ!」
みすちー「めでたいですからこの一杯は私のおごりですよ!」
勇儀「お、分かるねぇ! よっしゃ、パルスィの結婚に乾杯!」
ヤマメ「乾杯!」
パル(皆浮かれてる、もし明日裏切られたらどんな顔をすればいいんだろう)
パル(ありえないって分かってるのにいつもより早く来てしまった)
パル(本当、私ったらバカみたい)
男「あ、おはようございます」
ずるっ
パル「なんでいるのよ………」
男「約束しましたから、それより大丈夫ですか?」
パル「えぇ、大丈夫よ」
男「それで返事はどうでしょうか」
パル「貴方は人間なのよ? 私は妖怪。考えてみて? 人間の方がいいんじゃないの?」
男「いいえ、俺が結婚しようと思うのは貴方です。人間とか妖怪とかどうでもいいじゃないですか」
パル「……………私は貴方が他の女を視界に入れたぐらいで妬むわよ? いいの?」
男「俺の視界は貴方専用です 視界ジャックしてもらって構いません」
パル「…………束縛するわよ?」
男「sm趣味に頑張って目覚めます」
パル「………私でいいの?」
男「当たり前です。あなたじゃないとダメです」
パル「……本当に?」
男「本当です」
パル「…よ、よろしく、おねがい、します」
男「こちらこそ」
行の間にスペースを
支援
支援ありがとうございます
男「さて、いい朝です。地底なので太陽は見えませんが」
男「パルスィさんを起こさなければいけませんね」
ゆさゆさ
パル「………んっ ふわぁ なんで私より早起きなのよ、妬ましいわ」
男「どうも、朝ごはんが出来ていますので早く来てくださいね」
パル(なんで私より料理が上手いのかしら)
男「どうでしょう」
パル「………妬ましいわ」
男「ありがとうございます」
男「もうそろそろいきましょうか」
パル「なんで私の仕事なのに私より張り切ってるのよ」
男「パルスィさんの仕事は俺の仕事ですから」
パル「それ関係ないわね」
男「地下へようこそー! ありがとうございましたー!」
パル「まって、私の仕事そんなのじゃない」
男「というと」
パル「橋を守るだけでいいのよ」
男「なるほど」
男「安全にお気をつけていってらっしゃいませー」
パル「そういう事じゃない」
男「もうお昼ですね」
パル「そうね」
男「お弁当ですよ、パルスィさん!」
パル「やけに準備いいわね」
男「ところでいつもパルスィさんはお昼いつもどうしてるんですか?」
パル「近くにあるマッ○とかセブンイ○ブンで済ましてるけど」
男「それじゃあ栄養が偏りますよ、次から俺が作りますね」
パル「………なにか負けた気がするわね」
男「どうぞ」
少女ご飯中
パル「ごちそうさま、とても妬ましかったわ」
男「どういたしまして」
幻想郷店か 行きたいな
パル「さてもう終わりね」
男「なんだか時間が過ぎるのが早かったです。貴方といるからですかね、それとも俺がシャブやってるからですかね」
パル「シャブってなに?」
男「シャブシャブです」
勇儀「おーいパルスィ!」
男「おや、あの方は?」
パル「星熊勇儀よ。この地下世界の権力者の内の1人」
勇儀「お、お前が噂に聞いた男か?」
男「どうも、男です。よろしくおねがいします星熊さん」
勇儀「勇儀でいいよ。なかなかまっすぐな目をしてるじゃないか。気に入った」
パル「それより噂って?」
勇儀「なんか橋の所でやたら元気な人間がいるって」
パル「まぁ、あれは噂になるわよね」
勇儀「あとあれがパルスィの夫っていう事も広まってたな」
パル「………もう?」
勇儀「あぁ、というかもう幻想郷中皆が知ってるぞ。鴉天狗が号外を配ってたからな」
パル「あの天狗………」
深夜で東方は珍しい
地霊殿の難しさは異常
男「幻想郷?」これ書いてた人?
深夜でお目にかかる事がなかなかできない東方のssで好きなキャラのパルシィがヒロインだなんて…幸せすぎるze♪
勇儀「そうだ、男も一緒に飲みに行くか?」
男「いいですね、行きたいです」
パル「これで三日連続よ?」
勇儀「よく飲んでよく食べる、これが幸福な人生の生き方だぜ」
パル「そうかしら?」
勇儀「そうそう、じゃあ、いくぞ」
パル「はぁ………」
ヤマメ「来たね」
男「こんばんわ」
ヤマメ「なかなかいい男じゃないか。どうだい今流行の感染病にかかって見る気はないかい?」
勇儀「こらヤマメ、人の夫を口説くんじゃないよ」
パル(あれで口説き文句なのかしら?)
男「でこの方は?」
ヤマメ「どうも、黒谷ヤマメです。職業は永遠亭とのマッチポンプ」
勇儀「嘘つくな」
ゴツン
ヤマメ「すみませんでした」
パル「気にしないで、いつもの事だから」
ヤマメ「私の事は遠慮せずヤマーメと呼ぶといいよ」
パル「ヤマメでいいわよ」
ヤマメ「ぶーぶー」
ちえん
パル「うー、パルパルパルパル」
ヤマメ「あはははははははは」
みすちー「飲みすぎですよ?」
勇儀「なぁ、男ちょっと付き合え」
男「え? はい」
パル「うー、どこに行くのよ男ぉ。私のそばにいなさいよぉ」
勇儀「大丈夫さパルスィ。あんたの男は取らないし、誰にも取らせないよ」
パル「………………うん」
男「で、一体何を」
勇儀「なぁ男、お前はずっと一生死ぬまでパルスィのことを愛せるのか?」
男「愛せますよ」
勇儀「即答か」
男「逆に即答じゃない訳がないじゃないですか」
勇儀「もしも、もしもだ。お前があいつのことを裏切ったなら。あいつが泣こうが悲しもうがお前を消す」
男「安心してください、そんな事はないですから」
勇儀「あぁ、目を見れば分かるよ。お前は本当にあいつの事が好きなんだな」
男「はい」
勇儀「じゃあこの事を話してもいいかもしれないな」
しぇぇぇぇぇぇぇぇぇえん!!
勇儀「あいつはな、一回結婚してるんだ」
男「そうなんですか」
勇儀「ショック、受けないんだな」
男「受ける理由もありませんから」
勇儀「まぁ、あいつは夫を愛していたよ、それこそ愛情の固まりみたいなもんさ。でも夫の方はそうじゃなかった」
男「………」
勇儀「不倫したんだ、あいつを裏切ってな。そして不倫がばれてもあいつは夫を愛していた。いつかきっと私の元に帰って来てくれるってな」
勇儀「でも捨てられたのはあいつだった。そして愛情が全て憎悪にかわり、世界中の幸せを妬むようになった」
勇儀「いまでこそ落ち着いているが、昔のあいつは鬼だったよ。種族じゃなくてな。思わず私ですらビビッてしまいそうになるくらいの」
男「勇儀さんがですか?」
勇儀「この世の憎悪を全て受け入れれる奴なんているはずがないだろ。私も例外じゃない」
勇儀「目に付くもの全てを壊そうとしていてな、それを私が止めたんだが。動けなくしたけど驚くほど深く濁った緑の眼で私を睨んで、口からは気が狂いそうなくらいの呪詛を吐いていた」
勇儀「そういうのはあたし達、鬼のすることなんだけどな、ははは」
勇儀「で、まぁ、そんな事が二度もあるともう壊れてしまっても仕方ないだろ? 親友が壊れるところなんて見たくないさ」
勇儀「まぁ、お前にならまかせそうだな」
男「ありがとうございます」
勇儀「じゃあもどるか。あいつが待ってるぞ」
パル「遅い」
男「すみませんでした」
パル「勇儀も男もバカ、嫌い」
男「本当すみませんでしたー!」ドゲザー
勇儀「すまんすまん、世間話が長くなってな」
ヤマメ「zzzzzzz」
パル「………許す」
勇儀「さて、あたしはこのバカ連れて帰るわ」
ヤマメ「zzzzzzzzzzz」
男「はい、じゃあまた今度」
勇儀「幸せにな。お二人さん」
男「ありがとうございます」
男「さてパルスィさん、帰りましょうか」
パル「…………おんぶ」
男「しかたありませんね」
パル「…………ん」
男「ここなら月が見えますね、綺麗な満月です」
パル「綺麗だなんて妬ましいわ」
男「パルスィさんの方が綺麗ですけどね」
パル「………」
男「で、パルスィさん、実は酔ってませんよね」
パル「………! いつから気付いてたの?」
男「なんとなく、ですね」
パル「素面で甘えるなんて出来るわけないじゃない………」
男「俺は一向に構いませんがね」
パル「………私の事を勇儀から聞いたの?」
男「はい」
パル「まったく勇儀もおせっかいね」
男「良い親友じゃないですか」
パル「………まぁ、ね」
男「俺はパルスィさんを裏切りませんよ」
パル「………知ってる」
男「パルスィさん」
パル「なにかしら」
男「愛してます」
パル「妬ましいわ」
男「ありがとうございます」
fin
駄文失礼しました
ssを書くのは初めてでしたのでいたらないところもあると思います
もう一つ東方ssを書いているのでよかったらそっちもよろしくお願いします
最後にパルスィは妬み可愛い
面白かったよ~でもちょびっと短かったようなゲフン、ゲフン、
ではもうひとつのssの支援に向かいます(^^)
このSSまとめへのコメント
いい話だ!
読み安い