P「こちらが今日から入社の…」 (104)
すんません、説明がなぜか載せれてないので再度
貴音が関西弁喋るSSの続きですが、これから読んでもわかるようにはなっています
関西弁を喋る経緯が知りたい方は前作をどうぞ
それでは投下していきます
前回から1週間ほど経ってます
〜正午過ぎ〜
765プロ事務室兼談話室
春香「貴音さんって雰囲気変わったよね」
千早「そうかしら?」
真「前よりも落ち着きがあるような気もするけど、変わったって程ではないんじゃない?」
雪歩「みんな、お茶入ったよ」
春香「ありがとう、雪歩」
千早「いただくわ。ありがとう、萩原さん」
真「どういうわけか、春香のクッキーは雪歩のお茶に合うんだよね。いただきまーす」
春香「ちょっと、それ言い方酷くない?」
sage忘れてたすまん
雪歩「わ、私の淹れたお茶なんかと比べさせてごめんなさいぃ…。こんなダメダメな私は──」
千早「変わったって言うと、最初は貴音さんの関西弁には驚いたけれど、今は何だか可愛いって思うようになったわ」
春香「わかるわかる。それと、貴音さんボディタッチが多くない?」
真「そういや、美希ほどではないけど、猫みたいにくっついてくるよね」
雪歩「ひぃ〜ん。誰かツッコんでよぉ〜」
千早「ふふ、萩原さんのお家芸を邪魔するわけにはいかないわ」
雪歩「お、お家芸だと思われてたんだ……。えっと、何の話?」
春香「雪歩はメンタル強くなったよね。貴音さんが雰囲気変わったねって話だよ」
雪歩「強くなったのかなぁ…。四条さんはイメチェンしたての頃より落ち着いたような気もするけど…」
始めといて申し訳ないですが、用事で22:30まで席外します
これかな?
P「貴音のオーラが欠片も残ってない」
P「貴音のオーラが欠片も残ってない」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421985455/)
>>6
それです
わざわざサンクスなのです
じゃ、投下していきます
千早「真と一緒ね」
雪歩「真ちゃんと?」
真「うん。ボクも貴音が落ち着いたように見えるけど、変わったってほどではないなって」
春香「じゃあ、変わったって思ったの私だけ?」
千早「春香はみんなのことをよく見ているから、少しの変化にも敏感になるんじゃないかしら?」
春香「そ、そうかな?えへへ…」
真「そうだ。変わったと言えば千早だよね。貴音からも聞いたけど、ほんと堅さが取れててさ。千早を思い浮かべると今みたいな柔らかい笑顔しか出てこないや」
千早「そうかしら?」
春香「はいはいはーい」
雪歩「はい、春香ちゃん」
春香「千早ちゃんの笑顔は私だけのものだったのに、最近はみんなに笑顔を振りまくので、春香さんは寂しいでーす」
千早「あら、私は春香のものになった覚えはないわ」
春香「え・・」
真「あはは。春香の顔、一瞬マジだったね」
雪歩「ふふ、春香ちゃんの顔が…あはは」
春香「真と雪歩笑いすぎだよ。もうクッキーあーげない」
千早「二人とも、私のを食べて。はい」
春香「え?」
雪歩「ありがとう千早ちゃん」
真「ありがとう。うん、千早のクッキーは美味しいなぁ」
春香「ちょっと、それ私が焼いたクッキーなんですけど!」
<がちゃり
真美「たっだいまー!」
やよい「ただいまでーす!」
春香「真美ぃ、やよいぃ、みんなが私をいじめるんだよぉー」
雪歩「おかえりなさい。二人にもお茶淹れるね」
千早「おかえり。クッキーもあるわよ」
真「おかえり。あれ?プロデューサーは?」
真美「兄(c)は真美たちを送ってくれて、そのままミキミキ迎えに行ったよ→」
春香「あれー?」
やよい「みなさん楽しそうですね。何を話してたんですか?」
真「千早が可愛くなったなって、ね」
春香「そう、千早ちゃんの笑顔が可愛いって話だよ」
真美「千早お姉ちゃん、真美たちが来たばっかりの頃はあんまり笑わなかったよね」
やよい「少し怖いなって思うこともありました。でも、今はとーっても優しいですよ♪」
千早「高槻さん嬉しいわ。ありがとう」
真美「真美も!真美も千早お姉ちゃん大好きだよ!」
千早「ふふ、ありがとう真美」
春香「これ!この笑顔は私だけのものだったんだよ!」
真「春香、大人気ないね」
雪歩「はい、お茶をどうぞ。大人気ない春香ちゃんのクッキーもあるよ」
真美「雪ぴょんありがとー☆」
やよい「雪歩さん、ありがとうございます」
春香「千早ちゃーん、みんながいじめるよぉー」
千早「自業自得でしょ」
春香「どうせ私はクッキー作るだけしか価値がありませんよーだ」
千早「もう、春香ったら。…私は春香のことが大好きよ」ナデナデ
春香「うん、知ってる」
千早「じゃあ機嫌直して。春香の笑顔が見たいわ」
春香「千早ちゃん!」ギュ
真美「うーん、お熱いですなぁ」
やよい「もぐもぐ」
真「ボクが言えた義理じゃあないけど、千早も歯の浮くセリフを照れもなく言えるなんて、大したものだよね」
千早「ふふ、お褒めの言葉として受け取っておくわ」
雪歩「こうやってみんなでゆっくりできるのは久しぶりだからいいよね」
真「そうだね。つい半年前は用もなく事務所に入り浸ってたけど、今は少しずつランクもあがって、みんな忙しくなってきてるからね」
千早「そういえば、我那覇さんと貴音さんは?」
雪歩「え?貴音さん?」
春香「そっか、雪歩と真はいなかったもんね」
真美「なになに?お姫ちんがどうかしたの?」
真「貴音から聞いてるよ。名前で呼び合うことにしたんだって?」
千早「ええ。どうしてもって。そのせいか貴音さんに懐かれてしまって……」
春香「春香さんは千早ちゃんが取られて悲しいのです」
千早「こうやって一緒にいるじゃない。わがままはダメよ」
やよい「!」
真美「ほんとはるるんと千早お姉ちゃんって仲良しだよね」
やよい「私も千早さんにやよいって呼んで欲しいです!」
真「お、やよいは積極的だね」
雪歩「へ?じゃ、じゃあ私も!」
真「あはは、雪歩まで。千早ってばいつの間にか人気者じゃないか」
春香「笑いごとじゃないよぅ。でも、私の好きな千早ちゃんが、みんなに好かれるのは嬉しいんだよね。複雑な乙女の気持ち……」
真美「さぁ、765プロの歌姫如月千早は、やよいっちと雪ぴょんの二人からのラブコールに、どう応えるのか・・」
千早「真美、変な煽りを入れないで」
真美「ごめんなさ→い☆」
千早「私もね、貴音さんって呼ぶようになってから、他の人からも求められれば名前で呼ぼうって考えていたのよ。これからもよろしくね。雪歩、やよいさん」
雪歩「うん……あれ?」
春香「や、やよいさんって……あははっ」
真「あははっ。千早、それは卑怯だよ」
真美「やよいさん(キリッ)……ひーっ、千早お姉ちゃん面白すぎるっしょ→」
やよい「あの、どうして私にはさん付けなんですか?」
千早「ど、どうしてかしら?」
雪歩「呼び捨てしにくいなら、ちゃん付けで呼んでみたらどうかな?」
千早「そういうわけではないのだけれど……」
やよい「私はやよいって呼び捨てにしてもらった方が嬉しいです!」
雪歩「やよい」
やよい「え?雪歩さん怒ってますか?」
雪歩「お、怒ってないよ!試しに呼んでみただけだから」
春香「雪歩からはちゃん付けで呼んでくれないと逆に違和感があるよね」
雪歩「春香」
春香「ぷふっ」
真「そうだね。ボクも雪歩から真って呼ばれたら、機嫌悪いのかなって疑ってしまうかも」
雪歩「真」
真「ぷふっ」
真美「千早お姉ちゃんのせいで雪ぴょんがおかしくなったっぽいよー」
雪歩「真美ぃ?」
真美「ちょっと雪ぴょん!真美だけ変なトーンで呼ばないで!」
千早「ふふ、ごめんなさい。それじゃ、やよい。改めてよろしくね」
やよい「うっうー!千早さん、よろしくおねがいしまーすっ」がるーん
真美「んで、お姫ちんとひびきんがどうかしたの?」
千早「二人とも仕事は午前中のはずだけど、もう一時でしょう」
春香「響ちゃんはグラビア撮影で、貴音さんは……雑誌の取材だね。もう終わってるんじゃないかな」
やよい「プロデューサーは美希さんの番組収録が終わるから迎えに行くって言ってましたから、一緒に帰ってくるんじゃないですか?」
真美「じゃあ、お姫ちんとひびきんアーンドミキミキはそのうち帰ってくるんじゃない?」
雪歩「あ!千早ちゃん。そろそろ出なきゃっ」
千早「まだ時間は……そうね、万が一レッスンに遅れたら大変だわ」
真「プロデューサーがね」
春香「あ、今日はボーカルレッスンなんだっけ。行ってらっしゃい」
千早「行ってきます」
雪歩「行ってくるね」
真美「行ってらっしゃーい」
やよい「行ってらっしゃい」
真「行ってらっしゃい。さてと、ボクはジムに行ってこようかな」
春香「真は午前ダンスレッスンしたのにまたジムに行くの?」
真「あはは。ダンスだけは誰にも負けたくないから、今できることは全部やっておきたいんだ」
真美「……」
千早「まだ時間は……そうね、万が一レッスンに遅れたら大変だわ」
真「プロデューサーがね」
春香「あ、今日はボーカルレッスンなんだっけ。行ってらっしゃい」
千早「行ってきます」
雪歩「行ってくるね」
真美「行ってらっしゃーい」
やよい「行ってらっしゃい」
真「行ってらっしゃい。さてと、ボクはジムに行ってこようかな」
春香「真は午前ダンスレッスンしたのにまたジムに行くの?」
真「あはは。ダンスだけは誰にも負けたくないから、今できることは全部やっておきたいんだ」
真美「……」
春香「真も千早ちゃんみたいにストイックだね」
やよい「真さんかっこいいですー」
真美「真美も行く!」
春香「え・・」
やよい「はわっ・・」
真「急にどうしたのさ?」
真美「真美ね、やっと亜美みたいにユニットでデビューできたっしょ?でも、まだまだ亜美に負けてるっていうか……えっと…」
やよい「そっか。亜美は真美のライバルだもんね」
真「双子で仲良し姉妹だけども、アイドルとして真美は早く亜美と肩を並べたいんだね」
真美「うん、上手く言葉にできなかったけど、そゆこと。真美も今できることやりたい!」
半角の!?が・・になってることに今気づいた
・・のとこは!か?なので、脳内変換よろすくおねがいします
真「そういうことなら一緒に行こうか。ジムのトレーナーさんと相談して、まず真美はジムに通った方がいいのか考えてみよう」
春香「でも、ジムってけっこうお金かかるんじゃ…」
真「大丈夫だよ。ボクの行ってるところはDaトレさんの紹介で安くしてもらってるし、安全面でも問題ないよ。もちろん真美のご両親にも話は通すさ」
やよい「そういうことなら、私もジムに通ってみたいので、一緒に行ってもいいですか?」
真「話を聞くだけならタダだもんね。いいよ、やよいも行こう」
やよい「うっうー!タダって響き大好きです♪じゃあ行きましょう!」
真美「あ、待ってよやよいっち〜」
真「あはは、張り切ってるなぁ。じゃ、行ってくるね春香」
<がちゃん
春香「はーい、行ってらっしゃい……と。私一人になっちゃったな」
春香「小鳥さんは今日はお休みだし。鍵は預かってるから私もどっか……そうだ!夕方にはみんなオフだったよね…」
すまぬ、カットするとこミスった(´・ω・`)
〜二時過ぎ〜
移動中の車内
美希「貴音のせいで帰るのが遅くなったの」
響「あれは自分でも庇えないぞ」
貴音「そんな、しゃぁないやん。ラーメンと違てうどんはあっさりしとぉし、つゆも飲まへんから……」
P「だから腹に溜まりにくいと」
貴音「せやねん!プロデューサーならわかってくれる思てた!」
P「アホか。腹に溜まらないわけないだろ。仮にわかったとしても許すわけじゃないからな。食った分レッスン入れとくから覚悟しとけ」
美希「ふふ、じごーじとくなの」
響「それなら美希もでしょ。今日迎えに行ったとき、おもっきしハニーって呼んで、お仕置きの事務所掃除二週間ゲットしたよね」
美希「あれは美希悪くないよ」
P「どう考えてもお前が悪いだろうが。響だけだよ、言うこと聞いてくれるの。ありがとな」ナデナデ
響「んーん、自分もその方がいいってわかったからそうしてるんさー」にへら
貴音「響は素直になっとぉだけやのに、なんで褒められるんやろか」
美希「美希もハニーの言うこと聞いたら、ああやって頭撫でてもらえるかな?」
貴音「美希はもう諦めなあかんね」
P「それでも、前よりは大分マシになってきてるし、あとは続けることだな」
響「貴方様、継続は力なり…でございますね」
美希「似てる似てる!貴音にそっくりなの!」
貴音「ちょ、やめて!めっちゃ恥ずかしいやんか!」
P「まだ2週間前のことなのに、懐かしいなぁ」
美希「面妖なっ!なの☆」
貴音「うち、面妖なって一言も言ぅてへんよ?」
響「英語の読み方も、わざと日本語読みしてたんだよね。貴音頑張ったなー」
P「努力の賜物って奴だな。今となってはネタにしかならないけど」
美希「でもね、貴音とハニーが兄妹だよって、もっと早く言ってもよかったんじゃない?」
響「それは自分も思ったぞ」
P「仮に兄妹だって言ってたら、俺とお前たちとの距離が変に縮まって、仕事に取り組む姿勢に悪影響があるんじゃないかって、その時は思ってたんだよ。あと、美希は罰掃除延長な」
美希「むー!今のはノーカンなの!ハニプロデューサーは心配し過ぎって思うな」
響「美希……。でも、プロデューサーの言った通り、自分たち真剣に仕事しなかったかもしれないね」
貴音「うちなんかボロ出まくっとったかも」
P「困ったらトップシークレットって逃げてたのも、ボロ出さないためだしな」
美希「ほんと、貴音の演技には騙されたの」
響「生っすか思い出しちゃって恥ずかしいぞ…」
貴音「泣くなんて全然思てへんかったから、ほんまびっくりしてんけど、泣いとぉ響可愛いかったよ」
美希「ここだけの話。千早さん最初は驚いてたけど、やよいを見る目で響のこと見てたの」
貴音「ちーちゃんちっこいの好きやもんね」
響「自分ちっさくないぞ!」
P「おいおい、いくら響がちっさくて可愛いからってあまりいじめるんじゃないぞ」
貴音「プロデューサーのが酷いやん」
〜♪
響「あ、メール…春香か」
美希「ねぇ、ハニーじゃなくてプロデューサー?響をやよいと真美に混ぜたりしないの?」
P「珍しいな、美希がそんなこと言うなんて。考えてないこともないんだけど、もしやるとすればライブに限定するかな」
響「自分この話聴いててもいいの?」
貴音「あかんかったらここで喋らんよ」
P「まだ企画書どころか、律子にすら相談してないからな。そんなことしなくても、そのうち社長の思いつきで実現するだろ」
美希「美希はハ、プロデューサーの仕事のことはわかんないけど、なんだかテキトーなんだね」
P「ライブはどうしてもファンの望むことと、こっちがやりたいこととを擦り合わせる作業になるから、けっこう気を遣うんだ。それで、頭が働いてないときに突拍子もないアイデアが出たりして、それが意外と良かったりするんだよ」
響「あーなんかわかるかも」
貴音「正直プロデューサーと事務員の数おかしいからね、うちらの事務所。よぉ頑張るわ、ほんま」
P「最近はほっといても真面目にレッスンと仕事に行ってくれるから、俺たち裏方は意外と休めてるけどな。今日なんか小鳥さん休みだし」
響「プロデューサー。春香が鍵閉めて帰りますだって」
P「さっきブルったのはそれか。春香に運転中だから見れなくてすまんって謝っといてくれ」
響「はーい」
貴音「うちら帰ったらどぉする?みんなこっからオフやろ?」
響「さっきの春香のメールに、夜ご飯いける人で行こうって書いてるよ」
美希「先に言ってなの」
響「だって、みんなにもメール着てると思ったから…」
貴音「まぁええやん。夜の予定も立ったし、それまでどっかで暇潰そ」
P「事務所でいいんだろ?」
美希「うん、バッグ置いてるからお願いなの」
貴音「うちも荷物あるわ」
響「自分手ぶらで悪い気がしてきたぞ……」
P「はは。財布さえあればそこは気にしなくていいだろ」
響「お財布も持ってきてないぞ……」
貴音「はぁ?もしお金いるってなったらどないするつもりやったん?」
響「5千円はポケットに入れてるから、足りなかったら美希か貴音に借りようかなって……」
美希「化粧ポーチも?」
響「リップとかヘアゴムとかもポケットに入れてるし……」
貴音「これは……」
美希「教育が必要なの」
響「ま、真も似たようなものでしょ?」
貴音「響。それまこちゃんバカにしとん?まこちゃんジム通っとぉから、シャワーのあとに使う化粧水やら乳液やらめっちゃ持っとぉよ。せやから肌すべっすべやろ?」
美希「美希も真クンから借りたりするくらい、たっくさん持ってるの」
響「じゃ、じゃあやよいとか…あ、千早なんかそういうの疎そうだよね!」
貴音「話にならんわ。ちーちゃん乾燥肌や言ぅて、はるるんから聞ぃて保湿クリームやら乳液やら揃えとぉし、やよいはケチって安いの買ぉて肌荒れするより、ええの買ぉた方が安上がりや言うて、伊織も使いよぉの持っとぉんよ」
美希「貴音ってよく知ってるよね。美希そこまで知らなかったの」
P「俺もびっくりだよ。春香並にみんなのこと見てるんだな」
貴音「そらみんなのこと見とかんと、トップシークレットで押し通せへんくなるからね」
美希「良い話かと思ったら、切実な理由だったの」
響「自分、みんなのこと全然見てないんだな……」
P「響と貴音は見る部分が違うんだよ」
貴音「せやね。うちはみんなのこと見とぉよぉで、必要なもんしか拾てへんからね。響は表情やら空気やらよぉ察して声かけとぉやん」
美希「そうなの。美希の重い日に黙ってナプキンとかバファリン渡してくれるのは、春香か響だけなの」
貴音「うちもナプキンもろたことあるわ。『よかったら使ってください。薬も必要なら小鳥さんが出してくれますよ』てはるるんスマイルで言われたら惚れてまうやんなぁ」
響「自分も春香にナプキンもらったことあるぞ。それで嬉しかったから、自分もみんなにしてあげることにしたんだ」
P「いい話の途中申し訳ないんだけどな、俺がいるところで生理だなんだと話をしないでくれ。それと、もう着くぞ」
美希「えへへ、ごめんなの☆」
貴音「役得やん」
響「変態だぞ…」
P「うるせー。被害者は俺だ。ほら、さっさと降りろ。荷物取ったら事務所鍵閉めるからな。忘れ物するなよ」
貴音「言ぅてもうちらもバッグいっコだけやし」
美希「ハニーは何か持って行くものある……プロデューサー!」
P「何も持って行くものはないな。うん。ここで説教したら長くなるから、律子にお願いしとこうか。楽しみだな」
美希「そんなのってないの!」
貴音「やったら鍵貸して。閉めてくるわ」
P「お、助かる」
響「雉も鳴かずば撃たれまい…」
P「響は見た目に反して知識あるんだよな」
響「見た目に反しては余計だぞ…。自分よく本読むからな。伊織にも負けてないんじゃないかな?」
P「あー、伊織すごいよな。一月に五冊は経済とかの難しい本読んでるんだろ?」
響「中学生で読むジャンルじゃないし、それ以外にもいろいろ読んでるみたい」
P「俺も何か読むかな……」
美希「お待たせなのー」
貴音「はい、鍵。はるるんがしっかり戸締りしとってくれとったわ」
P「さすがの春香だな。今度飯でもおごってやるか」
美希「ずるいっ!ハニー、美希も!」
響「もう諦めた方がいいぞ……」
P「雉だけに鳥頭ってか…」
貴音「何なんそれ?」
響「あとで説明するよ。それより、もう2時になっちゃうから早く買い物行こうよ」
貴音「ほら美希行こ」
美希「むー!後で春香にプロ、ハニーにいじめられたって言いつけるもん!」
P「わかったわかった。早く行ってこい。ったく……病院探した方がいいかな」
P「えーと…、たるき亭で働いてた小川さんが始めたっていう喫茶店で、四時に待ち合わせか。やっとブラックな労働から解放されるぞっ…と」
春香「千早ちゃんと雪歩のレッスンが四時半までだから、あと一時間。二人と合流して、どこで晩御飯を食べるか相談してみようかな」
春香「真にもメールしたら、晩御飯まで真美とやよいと三人でトレーニングするよって返事が来たけど、まさか、やよいと真美まで同じメニューじゃないよね」
春香「貴音さんと美希も晩御飯を一緒に食べるって響ちゃんから返事があったから、これで九人だよね」
春香「うーん、暇だぁ〜……」
<カラーンコローン…
店員「いらっしゃいま…お久しぶりです。奥の席空けてますよ」
?「いつもすみません。今日は事務員が休みで…」
店員「ホットのブラック、砂糖は二つですよね?」
?「はい、お願いします」
店員「春香ちゃん。教えてくれてたら奥に通したのに」
春香「へ・何のことですか?」
店員「プロデューサーさんと打ち合わせなんでしょ?」くいくい
春香「そんな、プロデューサーさんとは何も……えええっ・・」
P「なんだ、春香もここにいたのか」
春香「プロデューサーさんこそ何でここに?」
P「俺は今から打ち合わせが……そうだ。春香、お前も同席してくれ。すみません、春香の伝票こっちと一緒にしてください」
店員「はーい」
春香「私が同席って、いいんですか?大事な打ち合わせなんじゃ…」
P「良くなかったら言ってないだろうが。そもそも、今日のは顔合わせがメインだしな」
春香「あ、わかりました!私にドラマ出演の話がきて監t──」
P「違う」
春香「え……じゃあ、新しいアイドルが増えるとか?」
P「春香は今の事務所に何の疑問も持ってなくて俺は嬉しいよ。それだけ伸び伸びアイドル活動が出来てるってことだからな」
春香「もー、はぐらかさないでくださいよぉ。いったい何があるんですか?」
P「もうすぐ四時だから、待ってりゃわかるさ」
〜四時前〜
<カラーンコローン…
店員「いらっしゃいませー」
?「あの、待ち合わせをしているんですが……」
店員「765のプロデューサーさんなら奥にいますよ。どうぞ」
?「え、どうしてわかったんですか?」
店員「今いるお客さんはプロデューサーさんと春香ちゃんだけですから。…プロデューサーさん、お越しになりましたよー」
?「なるほど。あ、お待たせしてしまったようですみません」
P「いやいや。時間通りなんだから、そうかしこまらないで」
店員「えっと、お飲み物は何にしますか?」
?「じゃあ、私は温かいカフェオレで」
店員「砂糖はどうしますか?」
?「二つ入れといてください」
店員「はーい、かしこまりました」
P「社長から聞いてはいたけど、すごくガッチリした体格してるね」
?「もともと身体が大きかったのと、ラグビーをやっていたのでそのせいもあるんでしょうね」
P「アイドル達を頼むわけだから、その方がこちらとしても安心できるよ。これからよろしく、マネージャー」
マネ「こちらこそ、よろしくお願いします。プロデューサーさん」
春香「ぷぷ、プロデューサーさん!顔合わせって、マネージャーさんのことだったんですか!?」
店員「カフェオレお待たせしました。ごゆっくり〜」
P「どうだ?驚いたろ。明後日から事務所に来てもらうんだけど、先に一人でも顔を知っていれば、打ち解けやすいかと思ってな」
マネ「お気遣いありがとうございます。天海春香さんですね。みなさんのスケジュール管理や、仕事の送迎などを担当するマネージャーとして765プロに加わります。これからよろしくお願いしますね」
春香「こちらこそ、よろしくお願いします」
P「もともと春香を連れてくるつもりはなかったんだよ。でも、上手い具合にここにいたから閃いてな」
マネ「天の思召しなんでしょうね」
P「そうかもなぁ。俺が最初に担当したアイドルも春香だったし、そのお陰で今があるようなもんだしな」
マネ「なるほど。それにあやかったんですね。ありがたいことです」
春香「あの、私恥ずかしいんですけど……」
P「はははっ、悪い悪い。ここから細かい話になってつまらないだろうから、行くとこあったら行っていいからな」
春香「四時半に千早ちゃんと雪歩がレッスン終わるので、それまでここにいますよ」
P「ああ、あと二十分もないから、春香がそれでいいなら問題な……そうか、雪歩か。あいつマネージャーと会って腰抜かさないかな?」
マネ「社長からも伺ってましたが、萩原さんは男性がちょっと苦手なんでしたっけ?」
春香「街中で歩いてる時ならそこまで気にならないみたいなんですけど、電車とかバスとか狭い空間で男の人が近いと変な汗が出るらしいです」
P「年下の男の子なら問題ないみたいなんだけどね。俺も最初は苦労したよ」
マネ「それなら、レッスン後で申し訳ないんですが、萩原さんにこちらへ来ていただくことは可能ですか?明後日顔を合わせる前に話ができれば、もし初日からの送迎となっても、少しは萩原さんの気持ちも違ってくると思うので」
P「君がマネージャーになってくれて良かったよ。俺はどうにもアイドルたちのケアが苦手で……。春香?」
春香「はい。千早ちゃんも一緒に来てもらう…でいいんですよね」
P「悪いな、頼むよ」
マネ「如月さんもですか?」
P「うん。春香はこの通り誰とでも打ち解けるの早いんだけど、千早は俺みたいなのにはなかなか懐いてくれないんだよ。信用はしても信頼はしないって感じかな」
春香「そんなことないと思いますよ。送信しときました」
マネ「プロデューサーさんが異性だからというのも関係しているんじゃないですか?」
P「ありがとな。俺も律子…ああ、プロデューサーの秋月な。その、律子と同性だからだと、前向きに解釈したかったんだけどね。どうにもそうじゃないらしい」
春香「らしい?」
P「律子から聞いた話なんだが、千早は俺がいい加減で困るとよく言ってるんだと」
春香「あー」
マネ「ははは、そこは否定してあげないんですね」
春香「あ、ごめんなさい…」
P「つまり、アイドル達からはそう見られてるってことだな。前置きが長くなったけど、千早は律子とかマネージャーみたいに丁寧で礼儀正しい人に好意を持ちやすいから、早く打ち解けるんじゃないかってね」
マネ「ああ、なるほど。プロデューサーさんのときの天海さんのように、一人でも味方がいれば心強いというわけですね」
P「出来れば前置きなしで言いたかったんだけど、俺とアイドルの距離を少しでも知っていれば、何かしらの参考になるかと思ってね」
春香「わ、私はプロデューサーさんがもっと丁寧になってくれたら嬉しいですけど、いい加減だなんて思ってないですよ!」
マネ「あははっ。いいアイドルに出会えましたね、プロデューサーさん」
P「ははは。だろ?マネージャーはうちのアイドルとならすぐに打ち解けられるだろうけど、雪歩みたいに一筋縄ではいかない娘もいるのは事実だし、そんなとき誰かアイドルが協力してくれるなら心強いと思うんだよ」
マネ「まだ働いてもいない内からこんなに気を遣ってもらうと、働き出したときが怖いですね」
P「ははっ、ブラック企業とか入社するまでは懇切丁寧だしな。765プロも、マネージャーが入社するまではブラック企業だったことは否定しないよ」
マネ「え……」(´・ω・`)
春香「え……」(´・ω・`)
P「そりゃそうなるよな。勘違いして欲しくないのは、765プロは裏方も少数精鋭すぎたせいで、ろくに休めなかっただけなんだ。マネージャーが入社すれば週に一度の休みと、週に二度の半休が取れるようになるんだよ」
マネ「すみません、正直焦りました。入社する会社間違えたかなって」
春香「そっか、だからプロデューサーさんは、マネージャーさんを待ってる時にあんなこと言ったんですね。私てっきりプロデューサーさんたちもしっかりお休みしてるものだとばかり……」
P「春香たちはそれでいいんだよ。アイドルから裏方の苦労が垣間見えたら嫌だろ」
マネ「仰る通りですね。夢を与えるアイドルには、苦労なんて知りませんという顔で笑っていて欲しいですからね」
P「社長はいったいどこからこんなに出来たマネージャーを見つけてきたのやら。ほんと、うちに来てくれてありがとう」
春香「素敵なマネージャーさんですし、雪歩もすぐに慣れますよね。プロデューサーさん」
P「そうだな。お、そろそろレッスンが終わっただろうから、あと十分くらいか?」
春香「はい」
〜十分後〜
<カラーンコローン…
店員「いらっしゃ…あら、千早ちゃんと雪歩ちゃんね。プロデューサーさん達は奥で待ってるわよ」
千早「小川さん、ありがとうございます」
店員「あら、名前覚えてくれたのね。ありがとう♪そうそう、雪歩ちゃんが勧めてくれたほうじ茶、すごい人気なのよ」
千早「すごいわね、雪歩」
雪歩「ありがとう。喫茶店にお茶を勧めてよかったのか不安だったけど、安心しましたぁ」
店員「二人とも飲み物はどうする?雪歩ちゃんはほうじ茶?」
雪歩「はい」
千早「それなら私もほうじ茶をいただこうかしら」
店員「はーい、かしこまりました」
千早「お待たせしました」
雪歩「…っ」
千早「あの、こちらの方は?」
P「レッスンお疲れさん。彼は明後日から入社するマネージャーだ」
マネ「如月さん、萩原さん。初めまして。この度765プロでマネージャーとして入社することになりました。よろしくお願いします」
千早「…だから春香も一緒なんですね。既にご存知のようですが、如月千早です。これからよろしくお願いします」
雪歩「あっ……」
マネ「この体格ですからね。萩原さんでなくとも、驚いてしまうのは無理もありませんよ」
雪歩「ご、ごめんなさい。こんなダメダメな私は──」
千早「雪歩、今はマネージャーさんに挨拶するのが先よ」
雪歩「千早ちゃん…!そ、そうだね。…は、萩原雪歩です。男の人が苦手なので、その、最初は上手く話せないかもしれません。で、でも!優しそうなマネージャーさんなので、怖いとかじゃなくて……えっと……」
マネ「ふふっ、ありがとうございます、萩原さん。あなたの誠意が十分伝わってきましたよ。これから丁度良い距離感を探って行きましょうね」
雪歩「こ、こちらこそ、ありがとうございます!」
千早「とても丁寧な方なんですね。これなら雪歩もすぐに慣れるんじゃないかしら?」
春香「うんうん。マネージャーさんに慣れたら、男の人への苦手意識が減るかもしれないし、私たちも手伝うから、雪歩も頑張ろうね」
雪歩「うん。ありがとう、春香ちゃん、千早ちゃん」
マネ「良い娘たちですね」
P「そうでしょう?俺が育てましたからね」
春千雪「「「えっ!?」」」
〜午後六時頃〜
レストランのパーティルーム
美希「ご飯食べるだけなのに、わざわざこんな部屋取らなくてもいいのにって思うな」
雪歩「プロデューサーがね、そこそこ有名になった私たちが、大人数でファミレスに行くとお店に迷惑がかかるからって、ここを予約してくれたんだよ」
貴音「おにぃは心配症やけど、うちらに何かあってもあれやし、仕方ないんちゃう?」
千早「そうね。プロデューサーはあれで案外私たちのことを考えてくれてるみたいだから」
響「千早はストレートに酷いなぁ」
春香「プロデューサーさんは、千早ちゃんから信用はされてても信頼されてないって、悲しい顔してたよ?」
貴音「あっは。おにぃがそんなん言ぅとか、ちーちゃんもやるやん」
千早「今でこそ頼れる様にはなったけれども、最初は本当に大丈夫なのかしら?って不安しかなかったわ」
誰か読んでくれてるのかな?
まぁいいや
もうちょっと、続くよ
雪歩「それでも765プロを辞めなかったんだから、なんだかんだ言っても、千早ちゃんはプロデューサーのことを認めてたってことだよね」
千早「雪歩ぉ!」
美希「あはは、雪歩も言うようになったの」
響「一番年下のくせに美希は偉そうだぞ」
美希「一番ちっこいのは響だけどね☆」
響「ぐぬぬ……」
春香「そこで負けるところが響ちゃんの可愛いところだよね」
貴音「せやろ?響のこぉゆぅとこ好きやわ♪」
響「あ!」
貴音「え?なんやの・」
響「千早が雪歩のこと雪歩って呼んでた!」
春香「だって、雪歩って名前だもん」
美希「それくらい幼稚園の子でもわかるの。…あふぅ」
響「違う、違う!」
貴音「そうじゃ、そうじゃない?」〜♪
千早「君を逃がせない?」〜♪
雪歩「ぷふっ!」
春香「くふっ!」
貴音「よっしゃ!」ガッツポーズ
美希「え?何・・なんなのなの・」
響「もしかして、打ち合わせしてた?」
貴音「ちーちゃん最近なんでも聴く言ぅてたからやってみてん」ドヤ
千早「ふふっ。知っている曲で良かったわ。お陰で雪歩に仕返しできたみたいだし」
響「巻き添えになった春香が可哀想だぞ……」
美希「ねぇ、美希だけわかんない。なにが面白いの?」
貴音「旬逃したら何言ぅてもおもろないからなぁ…。どぉしても知りたいんやったら、あとで “鈴木雅之 違う、そうじゃない” でググッてみ?」
美希「す…ず…き……」
響「今なの?あとにしなよ…」
雪歩「ぶふっ!」
春香「ひーっ、ひーっ…」
貴音「で、ちーちゃんが雪歩呼びになった理由やっけ?」
響「二人とも、ごめんだぞ…」
千早「そうだったわね。今日の昼間、事務所でお喋りしてたときに、やよいと雪歩に名前で呼んで欲しいって言われたのよ」
貴音「あー…うちのことでも話とったんやね。何言ぅたん?今やったら許したるから言ぅてみ?」
sage
千早「貴音が可愛いって話をしてたのよ♪」
貴音(ズキュゥゥゥン)
貴音「……ちーちゃんずっこいわ。こぉゆぅ時だけ呼び捨てなんやもん」
千早「ふふっ、たまにはね?」
春香「また千早ちゃんが貴音さんに取られてる……」
美希「あー、この歌詞に合わせてんだ」
響「春香やっと復活したんだね。美希は自由すぎるぞ」
雪歩「ふーっ……。私も大丈夫っ」
響「まさか雪歩まであの曲知ってただなんて思わなかったさー」
春香「私は知ってて違和感ないの?」
千早「春香はご本人とバラエティで共演したでしょ。それもあって、私も曲を知ったのよ」
雪歩「私はお弟子さんたちがよく聴いてるから覚えちゃったんだ」
店員「どうぞ、こちらでございます」
真「お待たせー」
やよい「こんばんはー」
真美「ふひー、ちかれたー」
<三番の天海様、皆様お揃いですー
千早「ジムに行ってたみたいだけれど、遅かったわね」
真「二人ともやる気満々で、ボクも負けてられないなぁって、ついつい長引かせちゃったよ」
ξ(*'ヮ')ξ「温かいプールがあって楽しかったですぅ♪」
真美「二人とも体力ありすぎだよぉ」
春香「でも、足りないものが少しはわかったんじゃないの?」
真美「うん。真美体力があっとー的に足りてないっぽい。あと、まこちんみたいにカッコ良くなりたい!」
雪歩「今それに気づけたんだから良かったね。私もジムに通ってるから、一緒に行ける時はよろしくね」
真美「うんっ!雪ぴょんも一緒に頑張ろ!」
貴音「三人ともお疲れさん。ええ話のとこ悪いんやけど、うちもうお腹ぺこの助や。はよ注文しよ」
美希「ミキも賛成なの☆」
響「真のとこメニューある?」
席の説明
↓こんな感じで座ってます
春 千 雪 真
[テーブルなのー]
響 美 貴 や 真美
真「ありがと。こっちにもちゃんとあるよ。何にしよっかなぁ」
やよい「一昨日もグラタンを食べたんですけど、何度でも食べたくなっちゃいますよね」
真美「グラタン美味しいもんね!やよいっちのせいで真美の胃袋がグラタンを求……グラタンハンバーグ!これっ!真美これにするっ!」
春香「やよいグラタン作れるの?」
雪歩「ホワイトソースから作ると面倒だよね」
やよい「お家のホワイトソースは電子レンジで作ってるんですよ。ガス代も料理の時間も節約できてお得れすぅ♪」
春香「へぇ、レンジで作れるんだ」
雪歩「やよいちゃん、あとで作り方をメールで送ってもらってもいいかな?」
響「自分もお願い!」
やよい「はい、送っておきますね」
千早「これが女子力の違いなのね」
美希「ミキは食べる専門だけど、千早さんよりも女子力に自信があるの」
貴音「千早と美希、どこで差がついたのか……」
真美「胸囲的な差ですなぁ」
貴音「14cmは高い……」
千早「貴音っ!真美っ!」
真「千早、落ち着きなって……。ははっ、ほんと変わったなぁ」
響「昔のクールな千早は見る影もないぞ」
やよい「私は今の千早さんの方が好きですよ♪」
美希「ミキも今の千早さんが好きなの☆」
春香「雪歩ぉ、私の千早ちゃんが……」
雪歩「めんどくさいなぁ……」
千早「ふふっ、雪歩も言うようになったわね」
雪歩「えへへ、お互い様ですぅ」
貴音「みんな決まった?」ポチ
ピーンポーン
真「決まった?とか聞きながらボタン押すなよ」
春香「みんな決まってるからいいけども、貴音さんお茶目が過ぎますよ」
千早「私…まだ決まってないわ……」
雪歩「ぷふっ……くふふっ……」
貴音「ああっ、また雪歩が…♪」
響「心配してる振りして、すごく嬉しそうだぞ…」
美希「雪歩は意外と笑いの沸点が低いの」
真「そこそこ付き合い長いのに、まだまだ知らない一面があるんだね。で、千早は間に合うのかな?」
コンコン
<ご注文を伺いに参りましたー
千早「あ…どうしよう……」
真美「まだww決まって無いww」
雪歩「ほーっww」
貴音「あ、雪歩が撃沈してもた」
やよい「千早さんは優柔不断さんれすぅ」
やいのやいの
またカットミスった……
〜二十分後〜
店員「お待たせいたしました。以上でご注文の品はお揃いですね。ごゆっくりお召し上がりください」
美希「やっと春香のじっくりグツグツ煮込んだ地鶏トマト鍋が来たの」
春香「待ってなくて良かったのに」
やよい「せっかく皆さん揃ってご飯を食べるんですから、一緒に頂きますがしたいなーって」
真「そうだね。次はいつこんな機会があるかわからないし」
響「お店の人が気を利かして料理に蓋してくれてるし、パスタなんかも遅めに出してくれてるから問題ないぞ」
千早「また長くなってしまうわ。早くいただきましょう」
貴音「ほな。竜宮は残念やけど、みんな揃っての晩御飯──」
雪歩「いただきますっ!」
貴音「あっ…」
みんな「いただきますっ!」
雪歩「ふふっ、残念でした」
貴音「雪歩いけずやぁ」
真美「真美、グラタンハンバーグにしてよかった!チーズとグラタンがハンバーグに絡んでチョ→美味しいよ→☆トロじゅわぁ〜って!」
美希「お魚三昧セットのほっけも美味しいけど、おかかご飯が幸せなの〜☆さらに甘辛い生姜醤油ダレで和えた関サバをご飯に乗せると、漁師飯風になって、さらにお魚三昧なの☆」
春香「トマト鍋の鶏肉がホロホロで柔らかくって美味しい!ゴロゴロ野菜がいっばいで、見た目の割に満足感があるよ。追いチーズと追いオリーブオイルでさらに風味豊かになってたまんない!」
千早「んっ!美味しい♪鴨肉のローストって初めて食べたけれど、脂身がしつこくなくて、むしろお肉の旨味を引き出しているし、オレンジのソースとの相性が本当に素敵だわ!」
響「でーじまーさんどー!生ハムと黒豚のロース重ね焼きも、セージが生ハムと豚肉の旨みを調和させてたまんないぞ!この岩塩で自分好みの味に調節できるのも嬉しいさ〜!」
やよい「はわぁ〜♪ホワイトソースにブイヨンの旨みが加わってとっても美味しいれすぅ♪鶏肉に玉ねぎ、ブロッコリーにジャガイモ、ほうれん草のペンネとにんじんのマカロニ、カボチャのニョッキで味も食感も彩りも豊かでいいれすねぇ〜♪」
真「黒毛和牛のヒレカツがジューシーでたまんないや!サクッ、じゅわぁ〜からの牛ヒレの旨味が口の中に広がって幸せだよ!山葵の効いた玉ねぎと醤油のソースもすっごく美味しいなぁ♪」
雪歩「天然鳴門鯛のスープパスタは、スープも天然鳴門鯛からとったヒュメを使っているから、お野菜も鯛の旨味を吸って美味しいですぅ♪何よりもパスタが伸びないように、春香ちゃんと同タイミングで持ってきてくださったのが嬉しいな♪」
貴音「こっちのピザも、春香のトマト鍋に合わせて作ってくれたんが嬉しい気遣いやわ。おかげでクリスピー生地のサクサクと、濃厚チーズのモチモチが味わえて幸せやわぁ♪」
貴音「って、食レポかっ!」
みんな「あははははっ!」
やよい「一緒にご飯を食べると、やっぱり美味しいれすねぇ」
春香「そうだね。みんなありがとう」
真「こちらこそ。最初に春香が提案してくれなきゃ、こんなに楽しい時間を過ごせなかったんだから」
真美「うんうん、流石はみんなのリーダー(笑)ですなぁ☆」
千早「ふふっ、普段は少し頼りないけれど、こうやって私たちをまとめてくれるのも春香なのよね。いつもありがとう」
春香「…うぇーん、嬉しいよぉー。もぐもぐ、おいひいよぉー」
雪歩「ふっ……」
美希「食べるか泣くかどっちかにしなさいなの」
真「雪歩、大丈夫?」
雪歩「な、なんとかこらえました!」
響「なぁ、千早?」
千早「どうしたの、響?」
響「!…えへへ。にふぇーやいびーん」
千早「もう。沖縄の言葉で言われてもわからないわ」
響「あ、ありがとうだぞっ!」
千早「ふふっ、どういたしまして」
貴音「なんや、今日はちーちゃんの人気がストップ高ちゃう?」
真「あはは。もともと千早はお姉さんだもの。きっかけさえあれば、いつでもこうなってたんだよ」
千早「もう、おだてたって何も出ないわよ?」
美希「ねぇ、ここってハニーが教えてくれたんだよね?」
真美「さすがミキミキ。遠慮なく流れをぶった斬るね」
春香「予約してくれたのはプロデューサーさんだけど、教えてくれたのはマネージャーさんだよ……あっ!」
真美「マネージャーって何なに!?」
貴音「あー、なんやおにぃが人増える言ぅとったわ。マネージャーやったんや」
千早「あら。貴音は知っていたの?」
貴音「おぉたことあらへんけどね」
響「昼間プロデューサーにその話振ったよね?」
貴音「せやね。そろそろ決まったかな思てね」
美希「そっか、マネージャーさんかぁ」
やよい「これでプロデューサーたちがしっかりお休みとれますね」
真「ボクたちには疲れた所を見せないように頑張ってくれてたんだよね。今度何かお礼しようかな?」
雪歩「そうだね。……あ!あのね、お礼のことじゃないんだけど、私考えたの……。マネージャーさんが私たちと早く仲良くなれるように──」
〜二日後午前十時〜
移動中の車内
律子「へぇ〜、雪歩がそんなことを」
マネ「ええ。私がみなさんと早く打ち解けられる様、送迎やレッスン見学のときに自己紹介をすればどうかと。そうすれば話す人数が少ない分、しっかりとお互いを理解できるのではないかとのことでした」
律子「苦手な男性のために、雪歩がアイデアを出してくるだなんて、今でも信じられませんね」
マネ「私も最初社長から伺ったとき、一番苦労する娘だと思っていましたが、実は一番頼りになる娘なのかもしれませんねぇ」
律子「それ、雪歩に直接言ってあげてください。きっと喜びますから」
マネ「はい。…あ、ここですか?」
律子「ええ。こうやって一人ずつ迎えに行ってから移動中にミーティングやっちゃうことが多いんですよ。ここでは伊織ですね」
マネ「はー……大きいですねぇ」
律子「かの水瀬財閥のお嬢様ですから。本人にそれを言っちゃうと不機嫌になるので、気をつけてくださいね」
ガチャ
伊織「おはよう、律子。で、隣が新しく入ったっていうマネージャー?」
マネ「おはようございます、水瀬さん。初めまして。今日は送りだけですがご一緒させてもらいます」
律子「おはよ。そうよ、ちゃんと挨拶なさい」
伊織「ふーん。もう知ってるでしょうけど、私は竜宮小町のリーダー、水瀬伊織よ。芸能界きっての美少女伊織ちゃんに自己紹介してもらったんだから、光栄に思いなさいよ。にひひっ♪」
律子「こら、伊織!そんな挨拶の仕方ないでしょうが!」
伊織「なによ!人が──」
マネ「秋月プロデューサー、これは水瀬さんなりの気遣いですよ。社長から猫被りな所があると伺っていましたが、こうやって最初から自分をさらけ出してくれたんです。水瀬さんありがとうございます。これからよろしくお願いしますね」
水瀬「へぇー、あんたなかなか見どころあるじゃない。ただデカいだけじゃないのね」
律子「これでも気遣いなんですか?」
マネ「あははは…」
〜双海家前〜
律子「ここでは双海姉妹の妹、亜美を拾って行きます」
ガチャ
亜美「りっちゃーん、いおりーん、おはおは→☆」
伊織「おはよう」
律子「おはよう亜美。マネージャーにも挨拶なさい」
亜美「デカっ・・真美からデカいらしいって聞いてたけど、想像以上にデカい!」
律子「こぉーらぁ!失礼でしょうがっ!
マネ「ははは、いいんですよ。子どもは素直が一番ですし、何より第一印象はデカさしかないと、私がよくわかってますので」
亜美「そうそう、素直な亜美を見せた方が良いって思ったんだよ!亜美は双海亜美!楽しいこととか面白いことが好きだよ!マネージャーの兄(c)よろよろ→☆」
マネ「はい、よろしくお願いしますね。双海亜美さん」
律子「ったく、調子がいいんだから」
〜あずさのマンション前〜
ガチャ
伊織「おはよう、あずさ」
亜美「あずさお姉ちゃんおはよー」
律子「おはようございます、あずささん」
あずさ「おはようございます。あら、こちらがマネージャーさんですか?」
マネ「おはようございます。初めまして、これからよろしくお願いします」
あずさ「三浦あずさと申します。こちらこそ、よろしくお願いします」
律子「え?、これだけですか?」
マネ「ええ、これだけで十分あずささんの人となりがわかったような気がしますから」
伊織「あずさはずっと笑顔だったものね」
マネ「さすがリーダーはよく見てますね。三浦さんは秋月プロデューサーに向けた笑顔を崩すことなく、私にもそのままの笑顔で挨拶してくださったんですよ」
律子「なるほど…」
亜美「え?どゆこと?」
伊織「初対面だと知らず表情を変えてしまって、どうしても隔たりを感じてしまうものよ。でも、あずさはそれをしなかった。なかなかできることじゃないわ」
亜美「そっか、マネージャーの兄(c)はもう765プロの仲間だよってことだね!さすがあずさお姉ちゃん!」
律子「私まだまだ勉強不足ですね。あずささん、お見それしました」
あずさ「あらあら、そうやって言われると恥ずかしくなっちゃうわ」
マネ「あはは、竜宮小町がなぜこの四人なのかわかったような気がします。とても良いユニットですね」
伊織「あんたもそこで四人って言えるなら大したものよ、にひひ♪」
〜同日 正午頃〜
765プロ事務室兼談話室
<ガチャッ
マネ「おはようございます」
小鳥「おはようござ……ひっ!」
マネ「音無さんですね?初めま──」
小鳥「わわ、私は雇われ事務員なので何も知りません!ごめんなさい!ごめんなさい!命だけは……っ」
マネ「あの、私本日入社のマネージャーなのですが……」
小鳥「どうかっ……え・・」
〜マネージャー説明中〜
小鳥「すみませんでしたぁっ!」
マネ「いえ、誤解が解けて良かったです」
小鳥「どんな方なのか一切聞かされてなかったもので……」
マネ「あはは。音無さんの様な反応がほとんどですから、仕方ありませんよ。そうでなくても絶句されたり、距離を取られたりなんて日常茶飯事ですから」
小鳥「あの、花山薫に似てるって言われたことありませんか?」
マネ「あー、バキのヤクザですよね?ありますあります。でも、私あんなにカッコ良くないですよ?」
小鳥「そんなことありませんって。十分イケメンですって!」
マネ「あはは、ありがとうございます。プロデューサーから聞いていた通り、本当に事務は音無さんだけなんですね」
小鳥「社長は何も言わなかったんですか?」
マネ「もし先にそれを聞いていたら、765プロに来なかったかもしれませんね
小鳥「結果オーライですね。うちの事務所、社長がスカウトして入社という形でしか、社員を採用していないんですよ」
マネ「それは今までさぞ大変でしたでしょう?こんななりですが、私も事務は慣れている方なので、分担して個人負担を減らして行きましょうね」
小鳥「こんなに優しくて礼儀正しい人を、私はやくざ屋さん扱いしたんですよね。本当にごめんなさい」
マネ「あはは。実は音無さんのような誤解はよくあるんですよ。でも、会ったその日に花山薫に似てると言われたのは初めてですけどね」
小鳥「ところで、竜宮小町の四人はどうでしたか?」
マネ「露骨に話題逸らしてきましたね」
小鳥「そ、そうでもしないと話が進みませんから」
マネ「それもそうですね。竜宮小町は絶妙なバランスの取れたユニットですね。まだまだ伸び代もありますし、これからにも期待ができますよ。ところで……」
小鳥「どうかしましたか?」
マネ「星井さんはいつもこのように寝ているんですか?」
小鳥「いつもってわけではないんですけど、今朝のレッスンから帰ってきて、トイレ掃除を済ませてからずっと寝てますね…」
マネ「スタジオやステージで見る彼女にも自由さは感じられましたが、こうやって猫のように寝てる姿は想像できませんね」
小鳥「だらけてるように見えます?これでも美希ちゃんは変わったんですよ。前はレッスンもサボってばかりで、事務所にすら来ないことも多かったですし」
マネ「でも、相変わらず寝ているんですね」
小鳥「私もそう思ってたことがあったんですけど、できるだけ最高の状態で質の高いレッスンを受けるために寝ているみたいなんです」
マネ「アスリートの中には、トレーニングの合間に眠ることで、身体を休めつつも、レッスン内容を整理する方もいるそうです。彼女は誰かからこれを教わったりしましたか?」
小鳥「いえ、さっきも言いましたけど、私も含めてプロデューサーさんも、いつものように寝てるんだとばかり思ってましたから」
マネ「では、彼女がこのように真剣にレッスンをするに至ったのは何かきっかけが?」
小鳥「プロデューサーさんが『どうせ自分にはなんでも出来ると思ってるんだろう?』って焚きつけたんですよ」
美希「あふぅ……ミキの話はミキがいないとこでしてほしいって思うな」
マネ「すみません、つい気になってしまって…」
美希「あれ…お兄さんがミキたちの新しいマネージャーさん?」
マネ「ええ。あの、私を見ても驚かないんですね」
美希「びっくりしてもよかったけど、そんなのお兄さんは飽きてるでしょ?そろそろ尻尾さんたちが帰ってくるから、その時にたくさん驚いてもらえばいいの」
小鳥(ずぅ〜ん……)
マネ「あはは、星井さんの方が一枚上手でしたね」
<ガチャンこ
真美「たっだいまー!」
やよい「ただいまでーす!」
美希「噂をすれば…なの」
小鳥「二人ともお帰りなさい」
真美「うわっデカっ!亜美からメールがあったけど、ホントにデカいね!」
やよい「はわー…あ、こんにちは!」
マネ「初めまして、双海真美さん、高槻やよいさん。今日からみなさんのマネージャーを勤めますので、よろしくお願いします」
小鳥「二人とも、まずは自己紹介でしょ?」
真美「ごみんごみん。そいじゃ、真美からでいいっしょ→?双海亜美の姉、双海真美で→す☆マネージャーの兄(c)は、兄(c)よりガッチリしてて頼りがいがありそうだから期待してるよ→♪」
やよい「こら、真美!そんな言い方したら失礼でしょ!えっと、私は高槻やよいです。真美とはわんつ→ているずっていうユニットで一緒に活動しています。これからよろしくお願いしまーす!」がるーん
マネ「はい、よろしくお願いします。元気いっぱいのユニットというだけではなく、高槻さんの礼儀正しさと、双海さんの無邪気さが上手く調和しているから破綻しないんですね。知れば知るほど765プロは良いアイドルが揃いですね」
真美「えっと、褒められてる?」
やよい「あ、ありがとうございす!」
小鳥「ふふ、プロデューサーさんのことですから、そこまで深く考えずにユニット組ませてますよ、きっと」
マネ「ははは、だとしたらセンスが良いのでしょうね」
やよい「音無さん、お昼はもう済ませましたか?」
小鳥「いいえ、まだよ。やよいちゃんたちは?」
やよい「私たちもまだなので、たるき亭のお弁当買いに行こうかなーって」
真美「ミキミキもまだっしょー?何にする?」
美希「そういえば美希はまだご飯も食べてないし、自己紹介もしてなかったの。美希はおにぎりセットでよろしくね☆えっと、美希は星井美希、中三だよ♪美希もユニット活動をもっとたくさんしたいからよろしくね、マネージャーさん」
マネ「0cm(おセンチ)でしたっけ?生っすか限定のユニットなんですよね?あ、私のですか?私は幕の内でお願いします」
真美「オッケーだよ。そいじゃ、真美買ってくるからお金ちょうだい♪」
やよい「真美、私も行くよ」
小鳥「じゃあ、みんなの分お願いね。余ってもお小遣いにしちゃダメよ?」
やよい「そ、そんなことするわけないよね、真美」
真美「ももち、モチのロンだよー。ハハハ、ピヨチャンッテバヤダナー」
美希「あはっ、二人ともおかしいの☆美希、お腹空いちゃったから早く買ってきてねー」
やよまみ「はーい!」がちゃんこ
美希「それでね、お兄さん」
マネ「あの、お兄さんはちょっと……」
小鳥「美希ちゃん、マネージャーさんってちゃんと呼ばなきゃダメよ(美希×マネ……これは流行るッッ)
美希「マネージャーさん、ごめんなさいなの。あのね、美希はライブと生っすかだけの限定じゃなくて、竜宮とか尻尾さんみたいに、ちゃんとユニット活動してみたいの」
マネ「尻尾…ああ、わんつ→ているずですか。星井さんは一人での活動が嫌だ……というわけではなさそうですが?」
美希「うん。こんなこと言うと生意気って思うかもだけど、美希、何でもすぐに覚えちゃうから、今まで失敗したことってないの。でも、ユニットだと自分だけじゃなくて、メンバーのことも考えなきゃでしょ?」
マネ「そうですね。自分だけ上手くいっても、ユニットのバランスが崩れていれば、それは失敗ということになりますからね」
美希「あ…失敗したいわけじゃないよ?そうならないために考えることが、自分のためになるんじゃないかっったの」
マネ「その考えに行き着くことが才能のある証ですね。私も是非、星井さんのユニット企画を考えさせてください」
美希「ホント?約束だよ☆」
マネ「ええ、約束です。その前にマネージャーの仕事をしっかりとこなせる様にならなければいけませんね」
美希「マネージャーさんって真面目なんだね。美希も協力するから、困ったら何でも言って欲しいな☆」
マネ「ありがとうございます」
美希「小鳥は何してるの?」
小鳥「……」カタカタ
美希「こーとーりー!無視しないでなの!」
小鳥「へ・あ、ごめんなさい」
マネ「資料作成ですか?」
小鳥「えっと、マネージャーさんが少しでも早く仕事を覚えられるようにと、マニュアルを作っているんです」
美希「へぇー、遊んでたんじゃないんだね」
マネ「でも、こんなに忙しい事務所ですからマニュアルくらいはあるのでは?」
小鳥「作る必要がなかったんです。プロデューサーさんと律子さんは765プロが無名の時から、アイドルの育成や売り込み方などのノウハウを蓄えてきたんですよね。普通はその過程でマニュアル化していくところですが、うちは新入社員なんて入ってくる気配がなかったので…」
マネ「それなら仕方ないですね。でも、今からマニュアルを作るとなると大変なんじゃないですか?」
小鳥「そうでもありませんよ。マネージャーさんは経験があるみたいですから、他所とは違う部分だけに絞れば楽ちんですよ。ほら、もう終わりました♪あとは一度社長に見せてからですね」
マネ「あ、社長は夕方まで戻られないんですね」
小鳥「ええ。先に見せてもいいんでしょうけど、間違っていたときにマネージャーさんに迷惑がかかりますから、申し訳ないですけど待っててくださいね」
マネ「いえいえ、そのように気遣ってもらえるだけで嬉しいですよ。ありがとうございます」
<がちゃっ
真美「たっだいま→!」
やよい「ただいまです!お待たせしましたー」
美希「やっと帰ってきたの。んと、小鳥が焼き鮭と野菜炒め弁当で、マネージャーさんが幕の内弁当だね」
真美「ま、真美のは酢豚と餃子弁当だよ!」
やよい「わ、私のは煮込みハンバーグと温野菜弁当です。お茶いれてきますね」
小鳥「やよいちゃんありがとう。私も手伝うから、先にお釣りをちょうだい」にっこり
やよい「…はい。お釣りです……」
真美「うあうあー、作戦失敗だよー!」
美希「小鳥の方がちゃっかりしてたの」
マネ「当然の結果でしたね。音無さんがいたから、765プロは潰れずに今までやってこれた様なものですから」
美希「そうなの?」
真美「ピヨちゃんってそんなすごいの?
マネ「普通に考えてみてください。休みがほとんど取れないばかりか、たまに手伝ってはもらえても、一人で事務をこなす毎日を」
真美「真美ならすぐに辞めちゃってるかも…」
小鳥「お待たせしました。さ、食べましょう」
美希「小鳥?」
小鳥「何?どうしたの美希ちゃん?」
美希「いつもありがとうなの☆いただきまーす!」
〜午後三時〜
レッスンスタジオ
Daトレ「ワン、トゥ、スリィ、フォ、ファイブ、シックス、セブン、エイト」
マネ(四条さんがDランク、菊地さんと我那覇さんがCランクか……)
Daトレ「菊地さん、もっと広ク視野をもちまショウ!」
マネ(菊地さんは持久力もあるみたいだし、ボディバランスもすごくいい。キレもあってとても丁寧に踊れています。でも、周りを良く見れてなくて、少し走り気味なところがあるかな……)
Daトレ「我那覇さん!もっト曲を意識しまショウ!」
マネ(我那覇さんも菊地さんに負けず劣らずバランスがいい。ですが、菊地さんのように鍛えたものじゃなくて、天性の勘のようですね。そのせいか、動きにはついていけても、位置、振り付け共に雑な所が多いですね……)
Daトレ「四条さン、ちょっト集中力切れてきたカナ?」
マネ(二人には劣るものの、持久力もボディバランスもある上に、表現力がずば抜けてますね。それに、視野がとても広い。そのせいで、精神的な消耗が激しいのかもしれませんね……)
Daトレ「はい、ストップ!休憩入れまショウ」
貴音「あかんわ。二人に着いてくので精一杯やわ……」
響「うがーっ!自分もっとしっかり覚えなきゃだぞ……」
真「ボクも自分のことで精一杯で、周り見えてないや」
マネ「みなさんお疲れ様です」
貴音「あれ?プロデューサー帰ってもぉたんですか?」
マネ「ええ。先に事務所に戻られましたよ。四条さんがサンガリアのスポドリで、菊地さんが天然水。我那覇さんがさんぴん茶ですね。どうぞ」
真「ありがとうございます。雪歩が気に入ったマネージャーってだけで、何でも任せられるイメージがあるよね」
響「自分の好きな飲み物知ってるなんて嬉しいさー。ありがとっ!前情報だけで安心感あったのに、会って見たら安心感が倍増だもんな」
貴音「サンガリアわざわざ探してくれたんですね?おーきに、マネージャー。せや、よぉ考えたらうちら自己紹介してへんやん」
響「車の中では雪歩のことばっかり話してたよね」
マネ「そうでしたね。萩原さんについては詳しくなったと思います」
真「あはは。それじゃボクらも自己紹介しちゃおうよ。最初はボクからでいいかな?」
貴音「ええよ」
響「うん」
真「ボクは菊地真です。最近ジムに通い出して、得意なダンスに磨きをかけてます。だから、ダンスでは765プロの誰にも負けない自信があります」
響「次は自分!はいさいっ!我那覇響だぞ。動物が大好きで、ほら、これがハム蔵だぞ。他にもたくさん家族がいるから、今度会わせてあげるね」
ハム蔵「ぢゅい!」
貴音「うちやね。最近イメチェンして関西風アイドルになった四条貴音です。プロデューサーからそこそこ聞いとぉ思うし、以下省略で」
マネ「四条さんはプロデューサーさんとご兄妹なんですよね」
貴音「はい。アイドル始めたんは、間違いなくプロデューサーの影響や思います」
マネ「それまでは何もされていなかったんですか?」
貴音「うち大学受験失敗して憂さ晴らしにプロ、今はおにぃでえぇか。おにぃのとこ遊び行ったんです。で、なんやアイドルのプロデューサーしとぉ言ぅから、うちも興味出たからアイドル始めたんですよ」
マネ「最初は古風な喋り方のキャラだったんですよね」
貴音「一生ついて回る黒歴史ですよ。でも、あれのお陰でそこそこ表現力身についた思いますよ?」
マネ「先ほどのレッスンでは、四条さんの表情が一番良かったですよ。これならまたすぐにドラマの仕事も取って来れるかもしれません」
貴音「おにぃと違てストレートに褒められると、こしょばぁてかなわんわ」
響「貴音ばっかり羨ましいぞ……」
マネ「我那覇さんもいいところがたくさんありますが、もう少し曲の理解度を深めてほしいですね」
響「うー、自分は褒めてもらえないのか?」
マネ「言い方が悪かったですね。今言った曲の理解度以外悪いところがなかったんです。我那覇さんが好きな詩のように、曲からも情景を思い浮かべて、それを身体で表現してみてください」
響「これ、褒められてるのか?」
真「響には言葉よりも行動で示さなきゃだめですよ、マネージャー」
マネ「え?それはどういう…」
貴音「こぉゆぅこと」ナデナデ
響「べ、別に頭を撫でて欲しいだなんて言ってないからね!」にへら
マネ「なるほど。極力努力してみます」
真「マネージャー、ボクには何かないんですか?」
マネ「菊地さんはすでに高水準でダンスができていますから、あえて欠点を挙げるならば、トレーナーさんも言っていた周りが見えてないところですね」
真「夢中になっちゃうと、どうしても周りが見えなくなっちゃうんですよね」
マネ「それは仕方のないことですが、次は意識して周りを見るようにしてください。今は三人で一組のダンスをしていますよね。全員の息が合わなければ、菊地さんがいくら上手に踊れていても、下手に見えてしまいます」
真「そっか。今は三人で一組ってことを忘れていました。ありがとうございます」
貴音「おにぃと違て的確やから、即実践できるのがええよね」
響「そうだよね。よっし、自分がんばるぞ!」
真「プロデューサーは捻くれてるから、素直に褒めてくれないどころか、アドバイスもわかりにくいんだもんなぁ」
Daトレ「そうですカ?私にはみなさんノ良い所たくさン話してくれますヨ」
貴音「小学生か!」
マネ「ははは。私にもみなさん一人一人の良い面を話してくれましたけど、とても熱が込もってましたよ」
響「ほんと素直じゃないよね」
真「面と向かって褒めてもらえないのが悔しくて、そのお陰で向上心が保ててるってのはあるかも」
貴音「まこちゃん。そんなんプロデューサーに言ぅたらあかんよ」
真「あはは、言わないさ。どうせプロデューサーのことだから調子に乗っちゃうだろうし」
響「あんなプロデューサーだけど結果は残せてると思うし、実は優秀なのかもね」
貴音「人間的には最低の部類やで。女の子に対しても優しないし。ホ○ちゃうんかってくらいアイドルに興味あらへんしな」
Daトレ「それじゃ、最後しっかリ合わせテいきましょうネ!」
貴真響「「「はいっ!」」」
〜午後五時〜
765プロ事務室兼談話室
P「初日どうだった?」
マネ「萩原さんのお陰で、アイドルのみなさんのことをより詳しく知れたと思います」
律子「もうさっそく馴染んでる感じがありましたよね」
小鳥「それは私たちもですよね。丁寧な物腰だからとっても話しやすいですし」
マネ「恐縮です」
P「それなら良かった。もう少し先にしようかと思ったけど、明日から誰かを担当してもらおうか」
律子「ちょっと早すぎませんか?」
小鳥「私は大丈夫だと思いますけど……」
P「マネージャーはどうかな?」
マネ「願ってもないことです」
P「やる気も知識も豊富だし、問題ないだろ」
律子「社長は了承済みなんですか?」
小鳥「それが、マネージャーさんが戻ってくる前に、社長にマニュアルをチェックしてもらったんですけど、『まだマネージャー君の担当アイドルは決まっていないのかね?』って催促されちゃいましたよ」
律子「小鳥さん、それなら先に行ってくださいよ。社長も了承しているなら、私も反対する理由はありません」
小鳥「す、すみません……」
P「全会一致だな。マネージャーは担当したいアイドルはいる?」
マネ「そうですね……星井さんがユニットを組みたいと言っていたことは報告しましたよね?できれば、彼女とあと二人ほど担当したいと思います」
律子「いきなりトリオだなんて──」
P「律子もそうだったろうが。マネージャーはあの時の律子よりも数倍仕事できるぞ。…で、まずは美希をメインで担当して、レッスンや仕事での相性を見て行きたいって感じ?」
マネ「さすがプロデューサー、話が早いですね。秋月プロデューサー、今のプロデューサーの話にあったように、まずは星井さんの担当をしたいと思っています」
律子「ごめんなさい、私ったら……」
マネ「いえ、大事なアイドルを心配してのことですから仕方ありませんよ」
小鳥「律子さん。うちのアイドル達が初日で打ち解けたんですから、何も心配することなんてありませんよ」
P「今は竜宮メインとはいえ、律子も一緒に育てたアイドルが認めてるんだぞ。それと社長が太鼓判を押すんだ。マネージャーは良い意味でしか期待を裏切らないさ」
<ガチャ……
律子「そうですね。美希はまだまだ世間知らずでワガママも多い子ですが、とっても才能のある子です。マネージャー。どうか、よろしくお願いします」
マネ「あの、星井さん移籍するわけじゃないですよ?」
P「堅い!堅苦しいっ!マネージャー、千早より堅いんじゃないか?」
マネ「あの……」
小鳥「マネージャーさんは男性ですから、堅くてもいいんでしょうけど、そこは『僕が美希さんを幸せにします!』とか言わなきゃ!」
千早「……」
律子「わ、私、壁とかまな板とか、何も言ってないからね?」
千早「ふふっ。堅さが取れたちーちゃんでも、流石に怒っちゃったゾ♪」にっこり
おわりんこ
そうそう、一応貴音を主役に置いてはいますが、貴音が関西弁を喋ることを許せる人は、オリジナル要素にも寛容かなっていう狙いもあったり
眠い死ぬおやすみ
感想とか感想とか感想とかくれると嬉しいです
こんどこそおやすみ
美希のPに対する呼称のくだりとかいい加減クドい
正直に言うとつまらん
あと構ってちゃんもうざい
最初の奴だけは面白かったかな
くそ
丁寧に書かれていて読みやすい文章だから好きな人は好きだと思う
ただ、「貴音が今まではキャラ作りしていた」「本来は関西弁で喋り、しかもPと兄妹関係」っていう
ストーリー上でのヤマがすでに消化された後日談、かつ特に起伏やオチのない日常の話なので
正直なところ読み手としては感想言いづらい部分がある
オリキャラ出すことについても、まずそれ自体がわりと好みが分かれる展開な上
出てくるキャラが穴のない優等生的な人物で、周囲もきっちりフォローしてるから
「オリキャラがごく自然にみんなに受け入れられました! よかったね、これからがんばろう!」
って流れで、それを見せられてもこれまた感想がつけづらい(なんかひと波乱あってもよかったのかも?)
それから、すでに書いてる人もいるけど過度のアピールはあまり好かれない
レスがないときに「見てる人いる?」って聞きたくなる気持ちは痛いほどわかる
でも、ネット上だから絶対に誰かしら見てはいる、その上でレスがないってのはつまりそういうこと
あと、その手の一言や「カットミスった」みたいな本文と関係のないぼやきは
個人的には書かないほうがいいと思うけど、書くなら最低限、作品本編とはレス変えて書いたほうがいい
本編と地続きでいきなり作者の素のつぶやきなんか読まされたら読み手はいよいよ反応に困る
最後にこれは単純に見栄えの問題だが、あんまり一文が長くなりすぎないほうが読みやすい
食レポ風にみんながしゃべってるところはそういうネタだからいいとして、具体例を挙げるなら
>小鳥「作る必要がなかったんです。プロデューサーさんと律子さんは765プロが無名の時から、アイドルの育成や売り込み方などのノウハウを蓄えてきたんですよね。普通はその過程でマニュアル化していくところですが、うちは新入社員なんて入ってくる気配がなかったので…」
ここまでの長さになると目が滑る
台詞の途中で改行するなり、あるいは間に別の誰かを喋らせて分割するなりしてもいいと思う
何から何まで糞
乙です
感想待ちたいのもわかるけど、終わったならちゃんと依頼出しときなよ
出したところで即処理されるわけじゃないし
それに>>101は感想っていうかアドバイスみたいなもんだがそれにしてもここまで書いてくれるやつあんまりいないよ
お礼のひとつも言っとけ
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