P「事務所内に売店が出来た」 (40)


春香「えっ」

美希「それホント?」

P「ああ」

千早「一体どうして……」

P「俺にもわからん。だが、今朝今日の現場の資料を取りに行ったら出来てたんだ」

春香「そうなんですか……」

美希「ねぇハ……プロデューサー」

P「なんだ?」


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美希「その売店におにぎりはあった?」

P「いや、そこまでは見てないな。セットというか、ガワだけ設置してあった」

春香「じゃあもしかして売店用に新しい人が来るんでしょうか?」

P「いやぁ、そんな話があったら流石に俺の耳にも入るだろ」

千早「そうとも言えないのでは?」

P「え?」

千早「現に売店の設置に関して、プロデューサーには何の話も無かったみたいですし」

P「むぅ……」


千早「あの社長のことですから」

春香「ティンときた!(モノマネ)」

千早「とか言って、突然始めたのかもしれません」

春香「ねぇ今の結構似てなかった!?」

P「あり得るからこわい」

美希「ミキ的には、おにぎりが置いてあればなんでもいいって感じ」

春香「ねぇ、ちょっと」

美希「あ、いちごババロアも欲しいな~」


P「とりあえず今日戻ったら社長なり音無さんに確認してみよう」

こんこん

がちゃ

AD「765プロさん、そろそろスタンバイお願いしまーす!」

P「あ、はい、すぐ行きます!」

千早「今は目の前の仕事に集中しましょう」

美希「なの」

p「そうだな。よし、行って来い!」

春香「は~い」


美希「あ、そうだ春香」

春香「ん、何?」

美希「社長のモノマネ、ビックリするくらい下手くそだね」

千早「亜美や真美の方がずっと上手いわね」

春香「さっき言ってよ!!!!!!!!!」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




P「みんなお疲れさん、今日も良かったぞ」

春香「プロデューサーさん、お疲れ様です!」

千早「お疲れ様です」

美希「疲れたの~」

P「それじゃあ着替えて事務所戻ろう。車で待ってるからな」

千早「私達が来るまで車で……ぶふっ」

春香「はーい行くよ千早ちゃん」

ずるずる~

P「ははは……」




~~アイドル着替え中~~



がちゃ

P「お、来たか。それじゃあ行くぞ」

千早「よろしくお願いします」

ブロロロロ

春香「売店どうなってるんだろうね」

美希「ちょっと楽しみだね」

千早「私は別に」

春香「これで戻ってみたら跡形もなくなってたりして」


P「おいおい、俺は確かにこの目で…」

千早「プロデューサーの見間違いということも」

P「千早まで……」

美希「ハニーは働き過ぎなの、だから幻覚でも見たんじゃないかって思うな」

P「おい美希ぃ~」

美希「あはっ☆」

千早「でも実際、見たのはプロデューサーだけなのですから」

P「いやまぁそうだけどさ」


春香「事務所に行けば真相が分かりますね!」

P「そうであってほしいよ、っと。ほれ、着いたぞ~」

春香「ありがとうございま~す」

美希「先に中に行ってるね」

P「あぁ」

ブロロロロロ


春香「じゃあ早速真相を確かめにいこう!」

美希「なの~!」

千早「まぁ、なんでもいいのだけれど」

春香「とか言ってる千早ちゃんが真っ先に階段登ってるじゃん!」

美希「何だかんだ気になってたんだね」

千早「ちがっ……そ、そういうわけじゃ…」

春香「はいはい、さ、事務所のドア開けよ?」

千早「だから……!」

春香「オープーン!」

がちゃ


美希「ただいまなの~」

小鳥「お帰りなさい、美希ちゃん、春香ちゃん、千早ちゃん。そしていらっしゃいませ!」

春香「こ、小鳥さん。なにしてるんですか? それって……」

小鳥「うふふ、見ての通り、売店よ」

千早「プロデューサーが言っていたのは本当だったのね……」

美希「小鳥も働き過ぎ?」

小鳥「え?」

春香「あっいえ、え~っと。ど、どうして急に売店なんて……?」


小鳥「あぁ。最近みんなに沢山お仕事が入るようになったでしょう?」

千早「はい」

小鳥「そのせいか来客も増えてね? お茶とかそういった来客用の品がすぐ無くなっちゃうのよ」

美希「そうなんだ」

小鳥「えぇ、その度にいちいち買い出しに行くのも面倒だし、その間事務所を空けなくちゃいけないでしょ?」

春香「はい」

小鳥「以前だったら誰かしらいたからちょっと行ってきま~すって出来たし、やよいちゃんとかよくお使いに行ってくれてたのだけど……」

千早「最近は、私達が事務所にいる時間の方が少ないからそれも出来ない、と」


小鳥「そうなのよ。だからね? いっその事売店って形でそういった品を取り寄せちゃえばいいやって思って」

美希「で、作っちゃったんだ?」

小鳥「ええ」

千早「社長はともかく、よく律子が許可しましたね」

春香「そんな予算あるわけ無いじゃないですか!(モノマネ) とか言いそうだもんね」

小鳥「あぁ、この売店は独立採算制だから」

美希「どくりつさい……? ん~、むつかしい言葉は分かんないの……」

小鳥「簡単に言うと、この売店は事務所の予算とは別なの。765プロ内に別の事務所があるって思ってもらっていいわ」


千早「でも、そうなると立ち上げ費用はどこから……?」

小鳥「それは自腹」

春香「え!?」

千早「どうしてそこまで……」

小鳥「そうでもしないと出来ないし。まぁ、事務所で必要なものは経費から回すけどね」

がちゃ

P「ただいま戻りました~」


春香「あ、プロデューサーさん!」

小鳥「お帰りなさい、プロデューサーさん。そして、いらっしゃいませ!」

P「えっ」

小鳥「今日から765プロ内で売店を開きました、その名も『PIYOSK』です!」

P「ぴ、ぴよすく?」

小鳥「はい! PIYOSKです!」


P「やっぱ朝のは見間違いじゃなかったのか……」

千早「あの、プロデューサー……」

P「ん、どうした千早?」

千早「いえ、その、疑うような事を言ってしまって、すみませんでした……」

P「あぁ、そのことか。別に気にしてないよ」

千早「ですが……」

P「それにまぁ、こうして現実に売店はあったしな」

美希「ねぇ小鳥、おにぎりはある?」

小鳥「え、おにぎり?」


美希「それかいちごババロア」

小鳥「え~っと、ごめんなさい美希ちゃん。おにぎりといちごババロアは置いてないのよ」

美希「な~んだ、残念」

小鳥「パンとかバランス栄養食とかなら置いてるんだけどね」

P「栄養ドリンクもある……」

小鳥「あとはお茶とお茶菓子関係ですね」

P「一体どこからそんな予算をひねり出したんです?」

小鳥「自腹です」

P「えっ」

小鳥「独立採算制なので」


P「なるほど……。事務所の予算に手をつけないなら律子も許可しますね」

美希「そういえばさっき春香がした律子…さんのモノマネ似てなかったね」

千早「えぇ、驚くほど似てなかったわね」

春香「だからさっき言ってよ!!!!!!!」

P「そんな似てなかったの?」

小鳥「それはもう」

P「マジか。春香、もう一回やってくれ」

春香「嫌ですよ! ダダ滑り必至なのにやる訳無いじゃないですか!」

ぴよすくww


小鳥「という訳でですね、みんなが買ってくれないとこの売店収支ゼロどころかマイナスなので買ってください」

P「はぁ、まぁそういう事なら」

小鳥「ありがとうございます!」

美希「ねぇ小鳥、おにぎりどうしてもダメ?」

小鳥「う~ん、ナマモノはちょっと……」

春香「あ、小鳥さん。お菓子の材料とか入れてくださいよ」

小鳥「え?」


春香「そうしたら出来立てのお菓子をみんなにあげられるんですけど」

小鳥「う~ん、でも春香ちゃんや美希ちゃんのためだけに商品を入れるのも……」

千早「あの、音無さん」

小鳥「なぁに千早ちゃん」

千早「のど飴は入れてもらえませんか?」

小鳥「いいわよ」

春香「ちょっと!!」


美希「ミキ達との差が酷いの!」

小鳥「のど飴は私含めみんなで消費するものじゃない。特にみんなは歌うんだし」

P「確かに、良い提案だな千早」

千早「い、いえ、その……///」

春香「いーなーいーなー。千早ちゃんの要望は通って~」

美希「ミキ達のは通らなかったのに~」

小鳥「いや、だからね?」


春香「お菓子だって作ったらみんなで消費するのにな~」

小鳥「だから最近みんな事務所にいないじゃない」

春香「ぐぬぬ」

小鳥「おにぎりだって美希ちゃんくらいしか消費しないじゃない、いちごババロアも」

美希「ぐぬぬ」

小鳥「申し訳ないけど諦めて、ね?」

美希「仕方ないの……」

春香「そうだね……」

P(妙に聞き分けがいいな……)

小鳥「でも、他に何か必要な物があったら言ってね? 可能な限りは対応するから」




~~数週間後~~



小鳥「ふう、今日も疲れた~。あ、もうこんな時間! 春香ちゃんと美希ちゃんの番組始まってる!」

ピッ

春香『――――なんですよ~』

司会『そうなんや! それすごいなぁ!』

小鳥「よかった~、ちょうど春香ちゃん達のトークだわ!」

美希『ミキもビックリなの!』

司会『でもダメだったんだ』

春香『はい、私も美希も何度かお願いしたんですけど』

美希『でも、結局おにぎりもいちごババロアも置いてもらえなかったの』

小鳥「……ん?」


司会『あぁ、みんなで使ったり食べたりする物じゃないとダメなんだ』

春香『そうなんです! 収録前とかに事務所でお菓子作って、現場に持ってきたりとかしたかったんですけどね』

司会『それあったらみんな喜ぶで。まぁ叶わんけどな』

春香『ちょっと!!!』

小鳥「これは、やばい……?」

prrrrrrrrrrrr


がちゃ

小鳥「はい765プロです…え? 売店? はぁ、設置しておりますが…え? あ、いえ社内での販売のみでして、ファンの方には…スミマセン」

かちゃ

小鳥「何だか嫌な予感が……」

prrrrrrrrrrrr

がちゃ

小鳥「はい765プ…あ、売店ですか? 社内のみの販売とな……あ、いえ、そう言われましてもですね…」


prrrrrrrrrrrr

小鳥「ピヨ!?」

prrrrrrrrrrrr

小鳥「で、では失礼致します!」

かちゃ

prrrrrrrrrrrr

小鳥「電話が鳴り止まない~!!!!!!!!」




その後、ファンからの要望により、765プロオリジナルのおにぎり、いちごババロア、小麦粉等がWeb上で通販開始となり、企業内売店としてはありえない規模の売上を記録した。





おしまい

終わりです。

PIYOSKがやりたかっただけです。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
それではお目汚し失礼しました。

乙!

ぴよすくワロタ

雪歩「う、薄い本も置いて頂けませんか…?」


てっきり駄菓子屋ジュリーザかと

真「タオルとかお願いできますか?」

やよい「もやし(裏声)」

ピヨスクワロタ

おつ、Pの私物売店とか思った私はSS読みすぎて毒されてる

おつー

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