小鳥「聞いたことありませんね。どんなアイドルですか?」
P「あれですよ。南斗水鳥拳を使ってモヒカンを輪切りにしていくようなアイドルです」
小鳥「そんなアイドルがいてたまるか」
小鳥「……ということは世紀末っていうのもあれじゃないですか。核の炎が世界を包まないといけないじゃないですか」
P「いや、でも今は100年ぶりの世紀末ですよ」
P「世紀末を舞台に活躍するアイドルがいてもいいじゃないですか」
小鳥「あなたの暦はいつで止まってるんですか。世紀末から15年も経ってるんですよ」
P「俺の時は……もうあの時から止まったままなんですよ……」
小鳥「あの時っていつだよ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409415283
P「あれは14000年前だったか……」
小鳥「いきなり何を言っているんだ」
P「あなたにとって多分明日の出来事だ」
小鳥「茶番乙」
P「信じてくれないんですか?」
小鳥「信じてもらいたいならもっと真面目な内容を話して下さい」
P「失敬な。これが私の精一杯の真顔です」
小鳥「顔の話はしてないでしょう!?」
P「大体私は別の次元では200人近くもアイドルをデビューさせてるんですよ」
P「元警察官から元アナウンサーまで結構幅広く集めたんですが」
P「それでも南斗水鳥拳系アイドルが見当たらないんですよ!」
小鳥「知りませんよそんなの……普通いないでしょう常識的に考えて……」
P「こっちでも765のアイドルを50人近くプロデュースしてるのに……」
P「私のプロデュース力は低くないはずなんですがねえ……」
小鳥「いないんでしょ、もう」
P「投げやりに言わないでくださいよ。こっちは真剣なんですから」
P「ですが更に別の次元で南斗水鳥拳を使えそうな女の子を見つけてきました」
小鳥「さっきからさらっと次元の話をしていますがあなたいつの間に時間旅行者になったんですか」
P「細かいことは気にしないでください。アイドルプロデューサーならば当たり前のことです」
小鳥「当たり前なんですか!?」
P「当たり前です。みんな出来ます」
小鳥「みんな!?」
P「みんなです。おとなもこどももおねーさんもです」
小鳥「プロデューサーってスゴイ。改めてそう思った」
P「というわけで連れてきました。世紀末軽空母こと軽空母隼鷹さんです」
http://i.imgur.com/Jfa6DKx.jpg
隼鷹「ひゃっはー!」
小鳥「モヒカンの方じゃねえか」
小鳥「えっ ていうか誰なんです?」
P「ただいま謎の勢力と絶賛戦争中の世界で謎の技術によって現代に蘇った昔の軍艦さんです」
隼鷹「ここにくればお酒が飲めるっていう話だったんだけど?」
小鳥「戦争中の割にはずいぶんのんきなんですね」
隼鷹「ちょうどでっかい作戦が終わった後で暇なもんでさあ」
小鳥「で?この人は本当に南斗水鳥拳は使えるんですか?」
隼鷹「あたしそんな拳法使えないなあ」
小鳥「駄目じゃないですか!なんで連れてきたんですか!?」
P「いやだってなんか世紀末っぽい娘ってこの人しかいなかったんですもん」
隼鷹「どのへんがだよー。あたし普通の女の子だよー?」
小鳥「普通の女の子はそんなカニみたいな髪してないと思うですけど」
P「だがそれがいい」ニコッ
小鳥「何を言っているんだアンタ」
小鳥「で、あなたは実際に何を使えるんですか?」
隼鷹「はい。艦載機を飛ばせます」
小鳥「え、艦載機?」
隼鷹「はい。開幕航空戦で敵全員に大ダメージを与えます」
小鳥「殴り合いですらねえ!」
隼鷹「あたし空母だから殴り合いはしないなあ」
小鳥「いやもう元の世界に返してあげて下さいよ。このままいてもしょうがないでしょ」
P「まぁまぁ、せっかく来たんだし、観光ぐらいはさせて上げてもいいでしょ」
隼鷹「ひゃっはー!」
P・小鳥「……」
小鳥「いきなりたるき亭に入っていったんですが、いいんですか?」
P「まあ、お酒が飲みたいみたいですし、いいんじゃないですかね?」
小鳥「それで、南斗水鳥拳を使えるアイドルはこれで終わりなんですか?」
P「まさか。これで終わりじゃありません。別の次元からちゃんとばっちり南斗水鳥拳使えそうな娘を連れてきています」
小鳥「またぽんこつそうだなあ……」
P「さあどうぞ。悲しみを背負った千早です」
悲しみを背負った千早「てめえらの血は何色だぁー!」
小鳥「ち、千早ちゃーん!」
千早「人の顔を見れば胸・胸・胸!なんで誰もそれ以外を見ようとしねえんだ!」
小鳥「なんか別の拳法使い始めそうなんですけど!?」
P「ね?南斗水鳥拳使えそうでしょ?」
小鳥「お前原作読んだことあるのかよ」
P「大丈夫です。主人公が女の子から花をもらってるシーンまできっちり覚えています」
小鳥「それ別の漫画じゃないですか……」
小鳥「大体悲しみを背負って使えるのは別の技でしょう。水鳥拳関係ないんじゃ……」
P「小鳥さん。北斗神拳には相手の技を写しとる奥義もあります。ならばこの千早が使えてもおかしくはありません」
小鳥「どうなんでしょう」
千早「私は天才だぁー!」
小鳥「あっ だめですよこれ偽物です」
P「うーん大丈夫だと思ったんだけどなあ」
千早「牛どもの胸を小さくさせる秘孔は……ここだあ!」
小鳥「ちょ、やめて千早ちゃん!やめて!ストップ!」
小鳥「プロデューサーさんも見てないで助けてください!」
P「大丈夫です。大抵そういう秘孔は失敗するんで」
小鳥「そういう問題じゃなくて!」
P「アイドルに手を出すのはどうかと思うんですよねえ」
小鳥「そういう問題でもないでしょう!?」
千早「私は最強だーッ」
小鳥「分かりました!最強でいいですからその手をおろして下さい!」
P「それにしても千早×小鳥なんて珍しい組み合わせだよなあ」
小鳥「のんびりしてないで早く元の世界に戻してあげて下さい!」
小鳥「た、助かった……」
P「さらば千早……お前もまた“強敵”だった……」
小鳥「まったく別世界にまで行って変なもの連れてこないで下さいよ」
P「変なものとはなんですか。ちょっとマッシヴとは言えあの子は千早なんですよ」
小鳥「身長188cm、体重95kgの体格の千早ちゃんなんてどの世界線探して来たんですか……」
小鳥「最初の目的は南斗水鳥拳を使えるアイドルを見つけることだったのに、なんかすごい疲れました……」
P「まだ2人じゃないですか。もうちょっとちゃんとした南斗水鳥拳を使えそうな子を連れてきたんですから見て下さい」
小鳥「今度はちゃんとした子だといいんですけどね……」
https://www.youtube.com/watch?v=7UEaNQVorK4
P「ブルース・リーさんです」
ブルース・リー「ホワタァ!」
小鳥「え?本物!?」
ブルース・リー「アタァ!りまえです」
小鳥「それっぽいんですけど、なんか違わないですか!?」
ブルース・リー?「考えるな。感じるんだ」
P「ね?本物でしょう?」
小鳥「なんか納得行かないんですけど……」
ブルース・リー?「アタタタタタタタタ」ヒュンヒュンヒュンヒュン
P「ほらヌンチャク捌きもこの通り。本物に違いありませんね」
小鳥「本物はヌンチャク振り回すとき声は出さないはずでしょう?」
ブルース・リー?「えっ」
P「えっ」
小鳥「えっ!?」
ブルース・リー?「……」ヒュンヒュンヒュンヒュン
P「あっ、声を出さずにヌンチャク回してますよ。これは本物ですね」
小鳥「なんか納得行かないんですけど!?」
小鳥「仮に本物だとしてもブルース・リーは南斗水鳥拳を使いませんよね?」
ブルース・リー「フゥー……アタァ!」
P「この怪鳥音。まさしく南斗水鳥拳を使いそうだと思いませんか?」
小鳥「いや、大体ブルース・リーはケンシロウの元ネタの方……」
ブルース・リー「考えるな。感じるんだ」
小鳥「お前それだけ言ってれば許されると思うなよ」
P「そんなひどい」
小鳥「早くこの人も元に戻してあげて下さいよ」
P「ちぇー」
P「あのね小鳥さん。次元を行ったり来たりするのもラクじゃないんですよ」
小鳥「私だってプロデューサーさんの茶番に付き合わされてクタクタです」
P「うわあ辛辣だなあ。僕のグラスハートがちょっぴり傷つきましたよ?」
小鳥「そのまま砕け散って下さい」
P「ピヨちゃん、おこなの?」
小鳥「おこだよ。激おこだよ」
P「ごめんなさい。許してください。あと数人連れてきたら終わりにするんで」
小鳥「まだ続けるつもりなんですか……」
P「ル・カインさんです」
ル・カイン「けなげな!」
小鳥「ただの中の人つながりじゃないですか!北斗の拳関係ないし!」
P「待って下さい。外見もちょっぴり似てると思いませんか?」
小鳥「大事なのは南斗水鳥拳が使えるかどうかでしょう!?」
カイン「ジュリアはどこだ」
小鳥「知りませんよそんなの!」
P「ジュリアさんなら地球とグラドスとの和平のために空間を封鎖するための犠牲になりましたよ」
小鳥「ネタバレしちゃっていいんですか!?」
小鳥「なんか先の展開を知った途端『エイジ!』って叫びながら出て行っちゃったんですけど」
P「まあ、ああ見えて若いですからね。色々と悩むことはあるんでしょう」
小鳥「その原因を作ったのは間違いなくプロデューサーさんなんですけどね」
P「結局南斗水鳥拳が使えるかどうかわからないままでしたね……」
小鳥「いや、使えないに決まってるじゃないですか……何を血迷ってあの人を連れてきたんですか」
P「南斗水鳥拳が使えるかどうか。その基準一点のみです」
小鳥「基準の範囲広すぎじゃないですか?ちゃんと適用してるんですかそれ……」
P「でも大丈夫。次の人は間違いなくその基準に当てはまるから安心して下さい」
P「どうぞお入り下さい。南斗水鳥拳伝承者、レイさんです」
小鳥「本物連れて来ちゃったよ!というか最初からそれすればいいのに!」
レイ「俺がアイドルだと……まるで話にならんな」
小鳥「あっ、千葉一伸ボイスなんですか。せっかくだから塩沢兼人ボイスにすればよかったのに」
レイ「俺の前ではアイドルもゴミクズ同然だ!」
小鳥「待って待って待っていきなり何言い出すんですかこの人」
P「次元旅行の影響でちょっとキャラ的に不安定なことになってるのかも知れませんねー」
小鳥「なんでそんな面倒くさい仕様があるんですか……」
P「この状態でアイドルデビューさせるのはちょっと危険ですね」
小鳥「そもそも女の子連れてきて下さいよ。男をプロデュースするのは961だけで十分です」
P「えー?でも南斗水鳥拳系アイドルをデビューさせるまたとない機会ですよ?」
小鳥「無理にデビューさせる必要性はないでしょう!?」
P「必要性の話じゃない!私が南斗水鳥拳系アイドルを見たいんです!」
小鳥「ダメだこの人……」
レイ「む……この気配……!?」
小鳥「あれ?何かに反応しましたよこの人」
悲しみを背負った千早「わははー!土下座しろぉー!死にてえかー!」
小鳥「なんか戻ってきたー!?」
P「うーんやっぱり天才なんですねえ」
小鳥「感心してないでどうにかしてくださいよあの千早ちゃんを!」
レイ「小鳥……その男はお前のところのアイドル千早ではない!その男の名はアミバ!」
小鳥「やっぱりアミバかよ!プロデューサーさんが堂々としてるからすっかり騙されちゃったよ!」
レイ「他の男は騙せても俺の目はごまかされんぞ。顔まで変えて千早になりすますとはな」
小鳥「顔っていうか骨格から変えてから出直してきて欲しかったですね」
レイ「南斗水鳥拳奥義!飛翔白麗!」
アミバ「うわらば!」
P「う……美しい……」
レイ「貴様にくれてやるには惜しい技だ……」 ウィーン レイ
小鳥「なんかレイさんやり遂げた顔で帰って行っちゃったんですけど」
小鳥「あれ?プロデューサーさん?」
小鳥「……ダメだこりゃ。完全に見とれて意識を失ってるし」
小鳥「……なんかもう、疲れたし。いいかな。帰っちゃっても……」
おわり
期待レス等合いの手ありがとうございます
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