のび太「ドラえもん!欲しいゲームがあるんだ!」ドラえもん「……」 (27)

ドラえもん「……で?僕にどうしろって?」

のび太「出して」

ドラえもん「何を?」

のび太「ゲームをもらえる道具」

ドラえもん「……はぁ、キミって奴は……」

のび太「ねえねえ、いいでしょ?」

ドラえもん「そんなものダメに決まってるじゃないか!」

のび太「何でだよ!いいだろ別に!」

ドラえもん「ダメなものはダメ!お小遣いを貯めればいいだろ!」

のび太「だって……なかなか貯まらないし……」

お小遣い貯める道具だせばいいのに

ドラえもん「……あのね、のび太くん。少ないお小遣いを貯めてこそ、買った時の喜びが大きくなるんだよ。物事は何でもそうだ。楽して何かを手に入れても、ろくなことにはならないんだよ」

のび太「……」

ドラえもん「そういうことに、近道はないんだ。あるとするなら、コツコツとした努力こそ一番の近道と言えるわけで……」

のび太「もういいよ!ケチ!」ダッ――!

ドラえもん「あ!のび太くん!……もう、仕方ない奴だなぁ……」

ドラえもん「Farming Simulator 15!

テクテク……

のび太「はぁ……あのゲーム、欲しかったなぁ……」

のび太「お金さえあれば、ゲームも好きなだけ買えるんだけどなぁ……」

――ザッ

???「――ねえ、そこのキミ……」

のび太「ん?」

???「野比、のび太くんかな?」

のび太「ええ、まあ……。あの、あなたは?」

???「ああ、すまない。私は、スエフジという者だ。未来から来たんだよ」

のび太「未来から?」

スエフジ「そうだよ。……ねえ、お金、困ってるんじゃないか?」

のび太「どうしてそれを?」

スエフジ「まあそれはいいじゃないか。それより、お金欲しいんだよね?」

のび太「……ええ、まあ……」

スエフジ「だったらさ、ちょっとアルバイトをしてみないか?」

のび太「アルバイト?」

スエフジ「そうそう。なぁに、簡単なことだよ。キミにとっては、ね」

のび太「……」

スエフジ「おっと。そんなに警戒しなくていいよ。これは、キミと私だけの内々の話だ。ご両親にも、未来から来た彼にも内緒のことだよ」

のび太「はぁ……」

スエフジ「そうだね……なら、とりあえず前金でこれあげるよ」スッ……

のび太「ん?封筒?」

スエフジ「中を見てごらん?」

ガサガサ

のび太「――ッ!お金がこんなに!?」

スエフジ「もちろん、アルバイトをしてくれるならもっとあげるよ。好きなゲームだって買い放題。お菓子も好きなだけ食べれる。……どうかな?悪い話じゃないだろ?」

のび太「……」

のび太(コートにサングラス……。なんだか怪しいけど……ちょっとしたアルバイトみたいだし……)

スエフジ「……無理に、とは言わないよ。他の人を探せばいいだけだし。あ、当然たけど、その時はそのお金返してね」

のび太「……」 

スエフジ「残念だなぁ。こんな割のいいアルバイト、滅多にないんだけどなぁ。まあ、嫌なら仕方ないね。ゲームも、諦めるしか……」

のび太「――ッ!や、やります!そのアルバイト、してみたいです!」

スエフジ「……」ニヤリ

嫌な予感しかしない

~未来某所~

のび太「あの……ここは?」

スエフジ「ここで、キミの実力を見せて欲しいんだ」

のび太「僕の?」

スエフジ「そうだよ。はい、これ」スッ…

のび太「これ……ショックガン?」

スエフジ「まあ、そんなものかな。とりあえず、あの的を狙ってみて」

のび太「え?……うわぁ。けっこう遠いなぁ……」

スエフジ「まあいいから。……キミなら、出来るよね?のび太くん?」

のび太「……やってみます」チャッ

スエフジ「……」

のび太「……」

――ターーーーン!!
バシィッ!!

のび太「や、やった!出来ました!」

スエフジ「……素晴らしい……これなら……」

~某所~

のび太「ええと……ここは……」

スエフジ「ここが、アルバイトをする場所だよ」

のび太「ビルの屋上ですけど……」

スエフジ「そうそう。今から30分後、目の前の大通りを黒い車が走ってくるんだ。で、あそこの街頭を過ぎたところで、向かいの建物のあの的を射抜いて欲しい」

のび太「はぁ……」

スエフジ「まあ実は私の客人でね。仕事場があのビルなんだけど、来た時の合図みたいなもんなんだよ。ちょっと手が離せなくて……やってくれる?」

のび太「まあ、いいですけど……」

スエフジ「じゃあ、よろしく頼むよ」スタスタ……

のび太「……」

ヤバい…

ただの鉄砲玉か

~30分後~

のび太「――来た!!」

ブーーン……

のび太「あの車かぁ……よぉし……」

ブーーン……

のび太「……」

ブーーン……

のび太「……」

ブーーン……

のび太「――今だ!」

――ターーーーン!!
バシィッ!!

のび太「やっ――!!」

――ドゴォォォォン……!!

のび太「――ッ!?爆発した!?」

ガラガラ……!

のび太「た、建物が崩れて車に……!!」

のび太「どういうこと!?これ……どういうことなの!?」

ウゥーー……ウゥーー……
ファンファンファン……

のび太「け、警察!?」

のび太(ど、どうしよう!!とにかく……逃げなきゃ……!!)ダダッ――!

にっぽんのおまわりさんはえー

~のび太自宅~

のび太ママ「のび太、遅いわね……どこ行ったのかしら……」

ドラえもん「さ、さぁ……」

ドラえもん(どうせ家出だろうな。まったく……)

テクテク……

ドラえもん「のび太くん……今度はどこに行ったのかなぁ……」

ウィィイイン……

ドラえもん「ん?これは、タイムホール?」

???「……ドラえもんさんでよろしいですか?」

ドラえもん「あ、あなたは……」

???「はじめまして。タイムパトロール隊の、アケチです。野比のび太さんの件でお話が……」

ドラえもん「え!?のび太くん!?」

アケチ「ご同行、お願いします」

~タイムパトロール隊基地~

ドラえもん「そ、それで、のび太くんは……」

アケチ「それについては、隊長からお話が……」

ゼニガタ「どうも。この隊の隊長をしております、ゼニガタといいます」

ドラえもん「はぁ……」

ゼニガタ「それで早速なのですが……まあ、まずはこれを見ていただきましょう」

――ウィィイイン…

ドラえもん「これは?」

ゼニガタ「これは、タイムテレビで見ました数時間前の映像です。この、建物の屋上にいる人物……」

ドラえもん「の、のび太くん!?」

アケチ「……なるほど。間違いないようですね」

ゼニガタ「ふむ……」

ドラえもん「……」

やっちまったな

期待支援

しぇん

ドラえもん「……のび太くんは、何を……」

ゼニガタ「はい。続きを見てください」

――ウィィイイン…


ブーーン……

――ターーーーン!!

――ドゴォォォォン……!!

ドラえもん「――ッ!?」

アケチ「……ご覧の通りです」

ドラえもん「そ、そんな……!」

ゼニガタ「あの車に乗っていたのは、政界の有力者でして……幸い、建物の破片は直撃せず、運転手共に軽傷で済みましたが……」

アケチ「……私達は、野比のび太を、テロ事件の犯人として行方を追っています」

ドラえもん「は、犯人……!?」

ドラえもん「て」

ドラえもん「……これは、のび太くん一人が……?」

ゼニガタ「それが……今のところ、分からないんですよ」

ドラえもん「分からない?」

ゼニガタ「なにぶん、どうやら時空軸に細工されているようでして、この部分しか見れなかったんですよ」

ドラえもん「時空軸に細工ってことは……」

ゼニガタ「まあ、この時間に行くことすら出来ないってことですね」

アケチ「ともあれ、現段階で野比のび太くんが重要参考人であることは明白です。よって、その行方を追っているんです」

ドラえもん「……そんな……のび太くん……」

続きはよ

やめんな

期待

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月07日 (金) 18:00:06   ID: qMr-duBF

タマホーーーーーーーーーーーーーーム

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