・1万字程度(予定)の、ラブライブ!SSです。
・結構書き溜めあり。
・アニメ2期最終話の1ヶ月後くらいを舞台とした話です。
・こんなタイトルですが、絵里がメインとは言っていない。
大体そんな感じです。
多分今日中に終わると思うので、お付き合いいただければ幸いです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425028943
◇◆プロローグ◆◇
~音ノ木坂学院、新入生説明会後の舞台裏~
バタバタ
穂乃果「なんとか間に合ったー!!」
ことり「皆おまたせ~」
海未「予想以上に長引いてしまい申し訳ありません」
凛「もー! 心配したにゃー」
真姫「生徒会のお勤めご苦労様」
花陽「時間までに全員揃って良かったです!」
真姫「こっちはもう準備万端だけど、穂乃果達は大丈夫?」
穂乃果「うん! テンションもコンディションもバッチリだよっ!」
海未「なら生徒会長のお言葉の方も、もう少し頑張ってほしかったのですが……」
穂乃果「え、えへへ……。ライブのMCは頑張るからさ」
海未「穂乃果の場合、それはそこそこの頑張りで結構ですよ」
穂乃果「へ? なんで? ……あっ、そういうことか!」
凛「???」
花陽「ふふふ」ニコニコ
ことり「それにしても、あのファーストライブからもう1年経つんだねぇ」
穂乃果「いやぁ~、感慨深いですなあ」ウムウム
海未「そうですね。思い返せば、本当に様々な思い出の詰まった1年間でした」
海未「なのに今まで生きてきた中で、最もあっという間に終わってしまった年のようにも感じます」
ことり「色々と懐かしいね~」
穂乃果「けど去年とは全然違うよ! 3人じゃなくて6人だし、私達のライブを楽しみにしてくれてる新入生も沢山いる!!」
花陽「で、でも、見に来てくれるのは嬉しいけど、誰も部活に入ってくれなかったらどうしよう……」オロオロ
真姫「そんなこと今考えたところでどうしようもないでしょう? 少しでも興味を持ってもらえるように、全力でライブをするだけよ」
凛「おっ! 真姫ちゃんがすんごくやる気満々だー!」
真姫「べ、別にそんなんじゃ……」カミノケクルクル
タタタッ
ミカ「穂乃果ー! 1年生、ほとんど全員集まってくれたよー!」
穂乃果「ほんとっ!? ありがと~!」
タタタッ
フミコ「ヒデコも音響準備OKだって。こっちもいつでも幕開けれるよ」
海未「了解しました。では、私達もそろそろ参りましょうか」
穂乃果「うんっ!」
凛「テンション上がるにゃー!!」>ω</
凛「…………」
凛「あれ? 行くんじゃないの?」キョトン…
穂乃果「…………」ジィー…
海未「…………」ジィー…
ことり「…………」ジィー…
花陽「…………」ジィー…
真姫「…………」ジィー…
凛「へっ!? 凛、何か変なこと言った???」
海未「凛が初めてくれないと行くに行けませんよ」
真姫「ハヤクシナサイヨー」
凛「……?」
穂乃果「ほらほら! リーダーがビシッと喝入れてくれないと!」
凛「にゃにゃにゃッ!?」
花陽「凛ちゃん」ギュ!
花陽「凛ちゃんなら大丈夫、ちゃんとできるよ! 私も……部長として頑張るから!」
凛「かよちん……」
穂乃果「MCとか失敗しそうになったら助け船出すし、安心して凛ちゃんの好きなようにやっていいよ!」
凛「穂乃果ちゃん……」
凛「うん! 頑張る!!」
凛「あ、でもグループ名とかどうしよう? まだ全然決まってないよね?」
ことり「今日は部活動紹介なんだし、普通にアイドル研究部でいいんじゃないかな?」
凛「それもそっか」
凛「スーーー……、ハーーー……」ドキドキ
花陽「…………」コクリ
真姫「…………」コクリ
凛「よしっ!」キリッ!
凛「今日は凛達6人で挑む初ライブ、新たなる一歩です!」
凛「せっかく見に来てくれてる新入生達に、μ'sと比べて見劣りするなんて思われないように」
凛「そして、にこちゃん達にも『大成功だったよ!』って胸を張って報告できるような……」
凛「そんな最高のライブにしようっ!!」
凛「1!」
花陽「2!」
真姫「3!」
穂乃果「4!」
ことり「5!」
海未「6!」
凛「新・アイドル研究部!! Music──」
「「「「「「START!!!」」」」」」
http://i.imgur.com/OFnOXS2.jpg
↑挿絵的な何かのつもり。
プロローグはここまでです。
以下、“とあるキャラ”の一人称による本編。
◇◆本編◆◇
~新入生説明会後のライブから数週間後~
仮入部期間も終わり、最近練習もどんどん本格化してきました。
毎日筋トレ、ダンスレッスン、歌の練習でとっても大変だけど、ラブライブ出場目指して頑張っています!
でも、そんな部活動も今日は久しぶりにお休み。
本当は遊びたい気分だけど、しっかり家で体を休めて筋肉痛を治さなくっちゃ……。
そんなことを考えながら校門を出て、少し歩いたそんな時────
???「ちょ~っと今お話ええかな?」
────ッ!?
サングラスとマスクで顔を隠した怪しげな人に、いきなり声をかけられました!
???「驚かせちゃったみたいやね。ごめんな?」
???「でもそんなに身構えなくっても大丈夫! うちは至って普通の女子大生やから!」
……普通って何だろう。
???「ここから割と近いとこにある大学に通ってるんやけど、そこで学生自治会に入ってるんよ」
???「あ、学生自治会っていうのは、高校でいうところの生徒会みたいなものやね」
???「そんでな、新聞部の子から、今月の記事足りないから自治会の方で何か1つ書いて下さいって頼まれてしもうて」
???「そんでまぁ、地元のスクールアイドルの……せっかくだし新入部員さんにインタビューしてそれを記事にしようってわけや!」
う、う~ん。
話は見えてきたけど、そんなこといきなり言われてもどうしたものか、少し考えあぐれてしまいます。
……ん?
考えあぐれる?
考えあぐねる?
考えあやねる?
どれだっけ……。
日本語って難しい!><
???「音ノ木坂学院アイドル研究部の良い宣伝にもなるし、そう悪い話しでもないと思うんやけど、どうかな?」
???「恥ずかしいんやったら匿名でもOKやで。『新入部員のAちゃんにインタビューしてみました!!』みたいな感じにしとくから」
部員A「Aちゃん、ですか?」
???「そうそう、Aちゃん!」
部員A「あの、インタビュー受けるのは構いません。でも……」
???「ん?」
部員A「マスクとサングラスで顔隠してますけど、μ'sの東條のぞm──」
???「ワーワーワー!!! OG相手だからあたりさわりない発言しました、ってなったらインタビューの意味なくなってしまうやん!」
???「そ、そうだ……」
???「コホン! 何を隠そう我の正体は……謎に包まれた流離のスピリチュアル記者なのだ!!」デデーン!
部員A「は、はぁ」
もうちょっとちゃんとした変装はできなかったのかなぁ?
でもなんだか楽しそう!
謎記者「こんな設定じゃやっぱり駄目?」
部員A「設定とかよく分からないけど、インタビューは面白そうだし頑張って答えてみますっ!」
謎記者「よしきた!」
謎記者「そんじゃ早速インタビュー開始やね」
謎記者「えー。ではまず、アイドル研究部の部員数を教えて下さい」
部員A「3年生3人、2年生3人に、えぇと、1年生は何人だったっけ……」
部員A「たしか9人だったと思います」
謎記者「あら? なんだか曖昧やね」
部員A「作詞作曲が好きな子が1人に、デザインや裁縫が好きな子が1人」
部員A「あとは照明とか音響とか裏方志望の子が1人いるのはハッキリ覚えてるんですけど……」
謎記者「縁の下の力持ちも充実してて良い感じやね。てことはスクールアイドル目指してる1年生は6人かな?」
部員A「はい、今のところは6人です」
部員A「仮入部の時は何十人もアイドル研究部に来てすごく大勢だったんですけど、練習が本格化するにつれてどんどん人数減ってきちゃってて」
部員A「そのうち、また1人辞めちゃいそうな気がします……」
謎記者「あぁ~。たしかにアイドルのキラキラしたイメージと実際にやる辛い練習って、結構ギャップが大きいからなぁ」
謎記者「やってみて嫌になっちゃう子も多そうやね」
部員A「そうなんですよ! やる気のない人が多くて困っちゃいます!」
謎記者「おっ、Aちゃんはやる気満々やね」
部員A「もちろんですっ! ラブライブ目指してますから!」
謎記者「ふむふむ」メモメモ
謎記者「それでは、2つ目の質問に参ります」
謎記者「部活動の内容や雰囲気はどのような感じですか?」
部員A「作曲の子や服飾の子が真姫先輩やことり先輩としてる話は、なんだか難しくってよく分からないんですけど、アイドル志望の1年生は毎日レッスン続きです」
部員A「ダンスや歌の練習はとっても楽しいです! だけど筋トレや走り込みがすごくキツくって、最近は体中筋肉痛で……」
部員A「でも絶対にめげません! 立派なスクールアイドルになりたいんです!!」
謎記者「おぉ、すごい気合いやね!」
部員A「指導してくれる海未さんがすっっっごくかっこよくって!! 思わずいつも見とれちゃいます」エヘヘ
そのせいで集中力が途切れちゃって、この前怒られちゃった話は伏せておこっと……。
どうやったらあんなにかっこよくなれるんだろう?
謎記者「あはは、相変わらず海未ちゃん推しやねぇ。えりちが悔しがってたで?」
謎記者「まぁえりちの話はいいや。それじゃあ雰囲気の方も教えてもらっていい?」
部員A「はい。雰囲気は良い感じです!」
謎記者「えっと、もうちょい具体的に!」
部員A「ん~~~、最初の頃は少し馴染みにくかったんですよ。2・3年生が凄く仲良しすぎて、1年生はどう入って行けばいいか分からない感じっていうか……」
部員A「でも1年生が気まずそうにしてると、必ず誰かが声をかけてくれるんです。特に穂乃果さんや部長や凛先輩がとってもフランクに接してくれて! 嬉しいです!」
謎記者「穂乃果ちゃんや凛ちゃんは分かるけど花陽ちゃんも? どちらかというと人見知りな方だと思うんやけど」
部員A「そうなんですか? 優しくて気さくで話しやすいですよ?」
謎記者「ほほ~。先輩という立場、しかも部長ともなるとやっぱり成長するんやねぇ」シミジミ
謎記者「個人的には、真姫ちゃんが1年生と上手くやれてるのかが一番気になってしまうわ」
部員A「真姫先輩ですか? たしかに最初は少し怖いイメージで近寄りにくかったんですけど、実は全然そんなことないんだなーっていうのがだんだん分かってきました」
謎記者「きっかけとかはあるん?」
部員A「この前、真姫先輩が雪穂と話してるのを目撃しまして」
謎記者「雪穂ちゃんと? どんな会話してるのか想像つかんなぁ」
部員A「穂乃果さんの愚痴で盛り上がってました」
謎記者「アハハハハ! それならなんとなく想像できるわ。色々穂乃果ちゃんの悪口言ってるように見えて、本当は慕ってるのバレバレな感じやろ?」
部員A「そうそう、そんな感じです! 真姫先輩って、観察してみると可愛いところ多いですよね!」
謎記者「せやろせやろ! ここだけの話、あの子未だにサンタさん信じててな? ほんま可愛いすぎるわ~」
部員A「???」キョトン
謎記者「ん?」
部員A「サンタさん信じるってどういう意味ですか? 信じるもなにも、サンタさんはサンタさんですよね?」
謎記者「あっ…(察し」
謎記者「ごめんごめんなんでもない! なんでもないんよなんでも!!」
今の話、どういう意味だったんだろう。
家に帰ってお姉ちゃんに聞いてみたら分かるかな?
謎記者「…………あとでえりちに謝っとこ」ボソリ…
謎記者「で、では! 気を取り直しまして、3つ目の質問に参ります」
謎記者「部活に関することで、何か印象的なエピソードなどありましたらお答え下さい」
部員A「印象的なエピソードですか?」
謎記者「うん。面白エピソードでもビックリしたことでも、なんでもええよ」
部員A「ちょっとインタビューに適さない話かもしれないんですけど、それでもいいなら──」
× × ×
今から2週間くらい前、まだ仮入部が始まったばかりな頃の話です。
ことり「ユキホチャン!」(・8・)
雪穂「なんですか、ことり先輩」
ことり「っ……。あ、あのね! 今日部活終わったら──」
ことり先輩が雪穂に何か話そうとした時、外から慌ただしい靴音が聞こえてきました。
そして部室のドアが勢いよく開け放たれ……。
ガラガラガラッ!
穂乃果「ゆーきほぉぉぉおおおーーー!!!」ドン!
花陽「ぴゃあ!?」
海未「登場するなり急に大声出してなんですか! 1年生達が委縮してしまうような真似はやめて下さい!」
ビックリした~……。
でもなんだか、1年生達より部長の方が驚いてるような気がします。
怖がりさんなのかな?
お姉ちゃんも暗いところが怖いみたいだし、自分より年上でも臆病な人って案外多いのかもしれません。
雪穂「もう! いきなり何なの?」
穂乃果「何なのじゃないよ! 雪穂のせいで居残りさせられそうなんだよ!?」
雪穂「ハァ?」
海未「そういえば、期限が今日までの数学の宿題を提出していませんでしたね。それがどうして雪穂のせいになるのですか。自業自得でしょう」
雪穂「あれ? 宿題なら昨日やってなかったっけ? ……なぜか私と一緒に」
穂乃果「そう! 珍しくちゃんとやったの! なのにそのプリントがないんだよぉぉぉ~~~」
海未「だからそれがなぜ雪穂のせいなのですか」
穂乃果「だってさぁ! 昨日の夜、雪穂と一緒に居間にプリント広げて宿題してて、今朝朝ごはんを食べた時はテーブルの上にプリントなんてなかったんだよ!?」
穂乃果「絶対雪穂の宿題と混ざってるじゃん!」
雪穂「あぁ~、たしかにありえるかも」
穂乃果「ほら!!」
雪穂「でもそれ私が悪いの? 確認しなかったお姉ちゃんもお姉ちゃんじゃない?」
海未「どっちもどっちですね」
ことり「私も、一方的に雪穂ちゃんを責めるのは良くないと思うなぁ」
穂乃果「うっ、分かったよぉ……。雪穂ごめん……」
雪穂「まったく。もし私の荷物と混ざったんなら、今は教室の机の中にあると思うけど……」チラリ
雪穂「そろそろ部活始まっちゃいますよね?」
海未「たしかにそうですが……。花陽、凛、どうします?」
凛「んにゃ? 教室行ってプリント探して提出するだけなら10分くらいだよね? そのくらいなら待ってればいいと思うけど」
花陽「ん~、じゃあとりあえず10分待って、まだ戻ってこないようなら先に柔軟とか始めちゃうね? 急かしてるわけじゃないし、無理に急がなくっても大丈夫だよ」
穂乃果「うん、ありがとー!」
雪穂「なんか本当すみません……」ペコリ
穂乃果「よしっ! じゃあ急ごう!!」ダッ!
雪穂「あっ、ちょっと待ってよ! 私の席どこか知らないでしょー!!」タッタッタッ!
穂乃果「この前こっそりクラス覗いたから知ってるよー!」タッタッタッ!
雪穂「なにそれ! 恥ずかしい真似しないでよね!」タッタッタッ!
海未「こら2人共っ! 急がなくても良いと言われたのだから廊下を走るんじゃ──」
海未「……行ってしまいました」
凛「元気があってよろしい」ウム!
真姫「そういう問題?」
花陽「あはは……」
私用によりちょっと離席。
本日中には戻ってきて完結させます。
ただいま!
アニメの世界観にできるだけ沿った設定で書こうとしてるんですけど、アニメだとことゆきうみの絡みがないんですよね……。
だからその辺は捏造、もとい想像で書いてます。
2期のダイエット回で、海未が穂乃果の家での様子を雪穂から聞いている感じの描写があったので、きっと仲良いはず!
では、再開します。
ことり「…………」シュン…
真姫「ことり? どうかしたの?」
ことり「……ん、……えっと」
花陽「悩み事、とか?」
海未「心配しなくても、おそらくそこまで大したことではないですよ」
ことり「私にとっては大したことだよ!」ガタッ!
ことり「あ……、ごめん……」
ことり先輩が声を荒げるなんて、とっても珍しいことだと思います。
まだ仮入部したばかりだけどそれくらいのことは分かっていて、さっきまで各々お喋りしていた1年生達も思わず黙ってしまいました。
真姫「海未は何か知っているのね?」
海未「あ、いえ。知っているというより、ただ容易に予測できてしまっただけです」
海未「大方、雪穂の態度についてでしょう」
凛「雪穂ちゃんの態度? 普通にいい子だと思うよ? 真姫ちゃんと違って先輩に礼儀正しいし」
真姫「ちょっと凛! 今の流れで私をディスる必要ないでしょ!!」
凛「ニャハハハ」
花陽「ことりちゃん、雪穂ちゃんのことで落ち込んでるの?」
ことり「うん、そうなの……」
雪穂がことり先輩相手に何かしたようには思えないし、一体どうしたんだろう?
かいもくけんとうがつきません。
ことり「あのね……。さっき雪穂ちゃん、私のことを『ことり先輩』って呼んでたし、海未ちゃんに対しても敬語だったでしょ?」
凛「うんうん」
ことり「昔は全然そんなんじゃなかったの」
ことり「私と海未ちゃんが雪穂ちゃんと知り合ったのは、穂乃果ちゃんの家に遊びに行った時だからぁ……えっと」
海未「私達がまだ低学年の頃の話ですから、雪穂は幼稚園生だったのではないですか?」
ことり「そうそう。そのくらい小さい時から知り合いだったの」
ことり「最初はただ、友達の妹・姉の友達っていう間柄だったんだけど、だんだん仲良くなって」
海未「雪穂が小学生になってからは、よく一緒に登校もしていましたね。穂乃果が寝坊するせいで、雪穂も一緒に遅れてくることが多かったですが」
ことり「うん! とっても楽しかった!」
ことり「それでね、私達が進学して学校が別々になっちゃっても穂むらに遊びに行けばいつでも会えるわけだし、ずっと仲良しだったの」
海未「雪穂は幼い頃から随分ことりに懐いていましたものね。私は少し羨ましかったです」
ことり「そうかなぁ? 雪穂ちゃんは海未ちゃんのこと大好きだと思うけど」
海未「たしかに嫌われているとは微塵も思っていませんが、色々と馬鹿にされていましたし……」
真姫「穂乃果が馬鹿にされるのは分かるけど海未もなの? なんか意外ね」
ことり「昔の海未ちゃんは今以上にすっごく恥ずかしがり屋で、すぐ涙目になったりしてたから」
海未「ことりっ! 大勢の前でそんな話をするのはやめて下さい!!」
ことり「えへへ。よく雪穂ちゃんにからかわれてる海未ちゃんも可愛かったなぁ~」ウットリ…
海未「うぅぅぅ……」///
見たいっ!!!
涙目で恥じらうロリ海未さんを物凄く見てみたい!!!!!
くぅ……、雪穂をここまで羨ましく思ったのは初めてだ……ッ!
海未「と、とにかく本題に戻りましょう!」
真姫(話逸らした……)ジトー…
凛(話逸らしたにゃ……)ジトー…
海未「なんですかその目は! えいもう! ことりが言いたいのは、近頃雪穂が余所余所しくなってしまい悲しいということですよね!?」アセアセ
ことり「うん。これは非常に由々しき事態だよ!」
ことり「普通にお話ししてくれないし、登下校も別々だし……。海未ちゃんは悲しくないの?」
海未「まったく何も感じないと言えば嘘になってしまいますが、そう悲観することでもないでしょう」
海未「雪穂だってもう高校生、所謂お年頃というやつです。姉やその友人と共に登下校をするのは恥ずかしいのかもしれません」
ことり「じゃあ普通にお話ししてくれないのは何で? 私は雪穂ちゃんに先輩扱いなんてされたくないよ……」
海未「それは……、仕方のないことだと思います」
海未「今の私達はμ'sではありません」
海未「2・3年はともかく、1年生との間には明確な先輩後輩関係が存在しています。まだ地盤の固まっていない現状、ある程度の規律は必要不可欠です」
海未「そのあたりを今後どうしていくのかは、次の時代を担っていく1・2年生が決めるべきことだと私は考えています」
海未「あとたったの1年足らずでここを去らなければならない、私達が口を挟むべき問題ではありませんよ……」
花陽「そ、そんなことはないと思うけど」
凛「そうにゃそうにゃ! 先輩禁止を言い出したのだって絵里ちゃんだったし、3年生にも色々口出してほしいよ! ……口うるさいのは嫌だけど」
真姫「どっちなのよ……」
凛「んー、どっちも?」
真姫「まぁ私もそれには同感ね。たったの1年足らずじゃなくて、あと1年も一緒に居られるんだから」
海未「真姫……、ありがとうございます」
真姫「何よ! べ、別にお礼言われるような意味じゃなくって、急にまとめ役を私たちに丸投げされても困るってだけなんだから!」///
凛「あー! 真姫ちゃん照れてるー!」
真姫「そんなわけないでしょっ!」
海未「ふふ、そういうことにしておきます」
2年生と3年生の、とっても仲良しな関係を見ていると羨ましいです。
でも、先輩後輩が無くなっちゃったら少し嫌だな……。
穂乃果さんは親友の姉なわけだし、普通に仲良くなれるかもしれない。
かもしれない……というよりも、向こうは既に友達感覚で接してくれてるような気がします。
でも海未さんは違う。憧れのスクールアイドルで、憧れの先輩。
やっぱり先輩のままでいてほしいなぁ、なんて思ってしまいます。
雪穂はどんな風に考えてるんだろう?
海未「雪穂は一般的な部活のルールに則った態度をとっているだけなのですから、それを悪く言うべきではありませんよ」
海未「それに、幼馴染だからといって贔屓するようでは他の1年生に示しがつきませんし、何よりそんなことは雪穂自身望まないでしょう」
ことり「うん、そうだよね……」
海未「はい、これも1つの成長です」
ことり「だけどやっぱり悲しいな。わがまま言ちゃってるってことは分かってるんだけど、でも、でも……」
海未「ことり……」
ことり「ごめんね……。雪穂ちゃんのこと、まるで妹みたいに思っちゃってて、それで……」
雪穂「ふ~ん、そんなこと思ってたんだ」
ことり「ぴぃっ!?」
海未「ず、随分と早く戻ってきましたね」
雪穂「プリントはすぐ見つかったので。お姉ちゃんは今提出しに職員室へ行ってますけど」
ことり「うぅぅ、恥ずかしい……。さっきの話は聞かなかったことにしてっ!」
雪穂「そんなこと言われたって……」
ことり「…………」
海未「雪穂、少しいいですか?」
雪穂「……なんですか?」
海未「私は今の雪穂を悪く言うつもりなど毛頭ありません。ですが、急な変化についていけないことりの気持ちも分かります」
海未「ですから、雪穂の心境の変化などを少しでいいから教えてもらえないでしょうか?」
雪穂「…………」
海未「何もことりのためだけに言っているわけではありません」
海未「ことりに偉そうなことを言っておきながら、このようなことを言うのは恥ずかしいのですが……、私もどこかで一抹の悲しさを感じていたのですよ」
雪穂「……ん、分かった」
雪穂「去年の今頃はさ、またお姉ちゃんがおかしなこと始めて、それに毎回巻き込まれることりちゃんと海未ちゃんも大変そうだなーって、そんな気持ちでμ'sを見てた」
雪穂「でも、単なる遊びでやってるわけじゃないんだっていうのがだんだん分かってきて、いつの間にか惹き込まれて、それで私も挑戦してみたいって思うようになったの」
雪穂「μ'sに負けないようなスクールアイドルになりたくて、辛いことや厳しいことも沢山ある部活なんだってことを覚悟したうえでアイドル研究部に来た」
ことり「うん……」
雪穂「お姉ちゃんは身内だから別にしても、二人のことは先輩と思うようにしようって、入学するときに気持ちを切り替えた」
雪穂「だから、なんていうか……、困るよ……」
ことり「っ……、ごめんね! もうこんな雪穂ちゃんを困らせるようなこと言わない。さっきの話だって本当に忘れてくれて構わな──」
雪穂「違う! 全然分かってない!!」
海未「雪穂?」
雪穂「私だって、その、えっと……、ほら、お姉ちゃんも海未ちゃんも昔からあんなんでしょ?」
海未「!?!??!?!??」
雪穂「だからことりちゃんのこと、とっても優しくてしっかり者のお姉ちゃんみたいだって思ってた!」
雪穂「なのに、私のせいでそんなに悲しい顔されたら、……それが困るって言ってるのっ!!」カァァ…///
ことり「ユキホチャン……」(;8;)
雪穂「もう……、こんなことわざわざ言わせないでよね」
ことり「ユキホチャン…ユキホチャーーーン!!」モッギュー!
雪穂「うわぁあっ!?」
雪穂「ちょっと何するのさ! 皆の前でこんなことするのやめてよ!!」
ことり「雪穂ちゃんのこと、もう本当の妹にしちゃう!!」ギューッ!
雪穂「うぇええ!?」
海未「あの……、雪穂の中で私は一体どういう認識なのですか? 穂乃果と一括りってどういうことですか!」
ことり「えへへー」スリスリ
雪穂「うぅぅぅ~~~……」///
海未「ことり! 雪穂! 人の話聞いてます!?」
× × ×
部員A「──っていうことがあったんです」
部員A「その後戻ってきた穂乃果さんが、『ユッキーを取られたー!』ってことり先輩に嫉妬したり、ついに海未さんが怒りだしたりで大変でした」アハハ…
謎記者「ほうほう」メモメモ
謎記者「あの子等は幼馴染トリオなイメージが強かったけど、言われてみれば当然雪穂ちゃんとも昔から関わりがあったわけやし、幼馴染カルテットだったわけやなぁ」
部員A「雪穂が海未さんとことり先輩とあんなに仲良いってこと知らなかったので驚いちゃいました」
謎記者「せやね。それで結局、その後どういう関係性になったん?」
部員A「海未さんの一喝により、部活の時間帯だけちゃんと先輩後輩の立場、それ以外では昔通りの関係でいようって話になりました」
謎記者「ふむ、中々良い落としどころやね」
謎記者「さて! それではついに、最後の質問に参ります!」
部員A「はいっ!」
謎記者「今後アイ活を続けていくうえで、あなたの意気込みや抱負などがありましたらお答えください」
部員A「はい、目指すはもちろんラブライブ出場……、ううん、優勝です!」
謎記者「お、随分大きく出たね。頼もしいなぁ~」
部員A「それだけじゃありません!」
部員A「1番の目標は────────────────」
http://i.imgur.com/gHvuPPm.jpg
↑高1なゆきあり描いてみました。
本編はここまで。
以下、エピローグ。
◇◆エピローグ◆◇
~翌日、都内の某大学~
絵里「はいこれ、完成したわよ」ペラッ
希「うそ!? 昨日の今日なのに随分とお早いことで」
絵里「希が良いインタビューをしてきてくれたおかげで、中々の記事が書けたと思うわ」
希「だからインタビューしたのはうちじゃなくて、謎に包まれた流離のスピリチュアル記者さんやって」
絵里「その名前気に入ったの?」
希「いや全然? 我ながら酷いネーミングセンスやと思うわ」
絵里「ふふ、何それ」
希「まぁいいやん。とりあえずこれ読ませてもらうわ」
絵里「ええ」
希「…………」
希「………………」フム
希「……………………」フムフム
希「……最後にAさんは、『目指すはもちろんラブライブ出場、優勝です。そして1番の目標は、μ'sを超えるハラショーなスクールアイドルになることです!』と、力強く答えてくれた」
希「しかし、音ノ木坂学院アイドル研究部がラブライブ本選へ出場するためには、とても大きな壁がある。地区予選にてあのUTX学院とぶつかり、打ち負かさなければならないのだ」
希「UTX学院の現スクールアイドルといえば、あの二代目A-RISEである。先月旧A-RISEと合同のバトンタッチライブが行われたことで一躍脚光を浴び、その話題を耳にしたことのある人も多いのではないだろうか」
希「もちろん、同地区には他にも有力なスクールアイドルグループは多々存在している。本夏に開催される第三回ラブライブは、過去最大に白熱したものとなるであろう」
希「これからのスクールアイドル会に益々目が離せない! 特にラブライブは必見である!」
希「ほぉ~。よくもまぁ、たった4つのインタビューをここまで膨らまして書いたねぇ」
絵里「だって自治会の先輩方が、まだ入ったばかりの私達に仕事を任してくれたのよ?」
絵里「せっかくだし、何かそれっぽい記事を書きたいじゃない」
希「えりちはかしこいなぁ」
絵里「もう、からかわないでよ」
絵里「それにしても、このインタビューを聞いて安心したわ。ありがとね、希」
希「うん?」
絵里「ほら、主に2年生の件よ。部長もリーダーも一新したじゃない?」
絵里「私があれこれ悩んだところでどうにもならない問題ということは分かっているのだけれど、それでも少し不安だったの」
希「昔から心配性やね」
絵里「仕方ないじゃない、そういう性格なんだから。でも……」
絵里「あの子達なら、私達が居なくても大丈夫そうね」
希「せやな~」
絵里「花陽や凛もだんだん自覚が芽生えてきているみたいだし、真姫も1年生とちゃんと上手くやっていけそうな感じで」
絵里「嬉しいけど、あんまり上手くいきすぎたら逆にちょっと寂しい……なんて言ったら怒られちゃうかしら?」
希「あはは。それじゃあまるで、雪穂ちゃん離れができないことりちゃんと同じ感じやん」
絵里「ふふ、そうかも」
希「でもまぁ、心配かけられるような事が頻繁に起きても困るけど、たまには頼ってほしいもんやね」
希「だからうちも、結局えりちとおんなじ気持ちっ!」
絵里「ハラショー!」
絵里「そういえば、Aさんはどうして『μ'sを超えるハラショーなスクールアイドルになること』なんて独特な言い回しをしたの?」
絵里「注でも付けてхорошоの解説をするべきかどうか悩んじゃったじゃない。亜里沙が流行らせでもしたのかしら?」
希「……へ?」
絵里「インタビューの回答から察することしかできないけれど、Aさんって凄く良い子そうよね」
希「…………」ポカーン…
絵里「亜里沙や雪穂ちゃんとも仲良くしてくれているようなら、私としても凄く嬉しいんだけど……」
絵里「ねぇ、実際に話してみた感じとしてはどんな子だった?」
希「それ、本気で言っとるん?」
絵里「ん? 本気も何も今言った通りの意味よ? 何か変だったかしら」
希「やっぱりえりちはポンコツやなぁ……」ヤレヤレ
絵里「ッ!??」
ラブライブ! 二次創作SS
絵里「あの子達なら、私達が居なくても大丈夫そうね」 希「せやな~」
── 了 ──
真姫はネットスラングなんて使わない
僕の真姫ちゃんを汚さないで
最後に私の推しの落書き↓を晒して終わろうと思います。
http://i.imgur.com/m8nDuCu.jpg
感想や質問等ありましたら、気軽に書き込んでもらえると嬉しいです。
話の分かりにくい部分などあったら答えます。
御読了いただき、誠にありがとうございましたm(__)m
<<36 お前の真姫ちゃんとか存在しねぇよwww
>>36
多分>>20の 真姫「ちょっと凛! 今の流れで私をディスる必要ないでしょ!!」
のことを言ってるんだと思うんだけど、これってネットスラングなの?
元はネット用語だとしても、もはや現代語っていう認識で書きました。
完全にネットスラングなのだとしたらたしかに真姫ちゃんは使わないと思うし、その場合は私の認識ミスですすみません。
>>38
それなwwwwww
まともな安価もつけられない人に真姫ちゃんは渡せない
真姫ちゃん…怖かったね(i_i)\(^_^)
お疲れ様でした
絵書けるの裏山
絵もいいねー
乙
イラスト可愛い
真姫海未がディスるって言うのはちょっと想像出来ないな
というかμ'sで使いそうなのいない気がするわ
何とかにこぐらい?
>>41 >>42
ありがとうございます!
まぁイラストはおまけみたいなもんだけど、そういってもらえると描いてみてよかったなぁと思える。
>>43
マジかー……。
2・3年前くらいに自分の周り(ネット上じゃなくリアル)で妙にディスるって言葉が流行ってた時期があったから、若者に浸透してる言葉なのかと思ってましたごめんなさい。
崩れた日本語ではあるわけだし、海未ちゃんは絶対使わないだろうなってのは激しく同意。ご意見ありがとうございます。
乙
ディスるはリンカーンのウルリン滞在記みたいな企画でラッパーの人達が使ってたから知っててもおかしくはないかな
認知度は高くても使うかはまた別よな
>>40
こいつキモすぎワロタ
雪穂とことりが言い合いをしてる時他の1年は何を思うんだろうな
凄い気まずそう
よっしゃー!
希イベ、無事2枚とり達成!!
無課金には中々ハードだったぜ……。
>>45 >>46
もし次回作を書く機会があれば、ラブライブキャラにネットスラング喋らせないよう気をつけます。
>>48
それは自分も書きながら思いました。
もうちょい上手いやり方あったんだろうけど、力不足ですみません。
そろそろHTML化お願いしてくる。
>>9せいで無理矢理cvあやねるにしてたのに騙された……
これが叙述トリックってやつか
叙述トリックもなにもインタビュー答えたの亜里沙だろ
にこ「私はあんたみたいな負け犬とは違うっ!」 絵里「いいえ、同じよ」
↑別の板になってしまい大変恐縮なのですが、新作書き始めたのでよろしければ。
このスレの続編というわけではないものの、同一の世界観のつもりで書いています。
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