今は何時でしょうか。
ぼぅっとした頭が微かに私の意識を保っていることを教えてくれて。
枕元に置いてある携帯を見ると、今が真昼であることが分かります。
外には明るい日差しがさしていてーーー
沢山の人が歩いていてーーー
カーテンは閉め切ってあり外の様子は分からないけど、暗い部屋の中から外の様子を思い浮かべることくらいはできました。
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「随分と寝ちゃったなぁ…」
のんびりし過ぎだよぉ…
そう自分に言い聞かせながら、
私は起きようと体に力を込めます。
ですが、その力も直ぐに途絶え、
少し傾きかけた身体もまたパタンと布団に持たせ掛けてしまうのでありました。
「………眠いなぁ」
名残惜しい温もりに身を任せながら目を瞑ります。
真っ暗な部屋の中で、静かな心地良い雰囲気だけが漂っていて
このままずっとこうして寝ていられるんじゃないかという気持ちが、更に気分を温かくしてくれて
そんな時、外で車のクラッカー音が鳴り響くのが聞こえました。
「………」
ぼうっとしていた意識も少しずつハッキリとしてきて、だんだんと焦燥感が押し寄せてくるのが分かりました。
「やっぱり起きなきゃ!」
そう思って身体を起こそうとします。
…でも、そこでまた起きたくないという自分が私に問い掛けるのでした。
「今日はオフだから、ゆっくりしてていいよ」
「起きて何するの。何処か出掛けるわけでもないよね」
「………」
そんな時、ふと枕元で私の携帯が鳴り響きました。
私は手を伸ばして、携帯を手に取りました。
「……春香?」
「千早ちゃん…なの?」
携帯越しに聞こえてきたのは、千早ちゃんの声でした。
「えぇ…今、忙しかったりするかしら」
淡々と聞いてくる千早ちゃんに答えます。
「うぅん……全然…平気だよ」
「そう…あ、いや大した用があるわけじゃないの……ただ…」
「……うん?」
篭り気味に話す千早ちゃんに、私は聞きます。
すると、私の耳元に小さく呟くのが聞こえました。
「…少しお話でもしようかと思って」
「千早ちゃん…」
気がつけば、私の頬を何かが伝っていくのが分かりました。
「 え、春香…ど、どうかしたの。もしかして迷惑だったかしら、それならそうとーーー」
「うぅん…違うよ」
ーーありがとうーーありがとうーー
何度も心の中で私は呟きました。
こんな私の為に、千早ちゃんは電話を掛けてきてくれたんだね。
偶然でも、私はこの気持ちを忘れない。
「会ってから話そうよ、また電話する」
「え…そ、そうね。じゃあ待ってるわ」
私は温かいぬくもりを振り払い、起き上がります。
布団から旅立つ。
それは全然辛いことじゃなくて
何かを断ち切る辛さでもなくて
新しい光へと向かう大きな希望なのでありました。
「こんなに眩しい世界が広がってるんだもん」
私は手に掴んだカーテンを、勢いよく開きました。
完
一言で言うとそびえ立つクソ
ただ、周りからボロクソ言われながら完結まで続けられるメンタルは素晴らしい
次はメアリー・スー系「以外」のSSをよく読んで出直してくれ
>>9
そろそろそのコピペ飽きたわ
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