セフィロス「学園都市…ククク」 (63)
ライフストリーム。
それは、この星をめぐる、すべての命の源。
魔術においても、星の脈―――地脈などと解釈してよく用いられる。
かつて、とある別の世界で2度、世界を手中に収めようとした元英雄がいた。
森羅カンパニーという世界的な大企業は、このライフストリームをエネルギーとして使う技術を開発した。
この森羅カンパニーの実験によって生み出されたというおぞましい自らの出生を知ってしまった英雄は、森羅カンパニーを、いつしか全てを憎むようになってしまった。
一度はクラウド達の活躍によって打ち倒された元英雄だったが、2年後に自らが創りあげた思念体のリユニオンによって復活し、世界を手中に収めようとした。
しかし、これもまた新たな英雄―――クラウドによって止められた。
しかし、彼は何度でも蘇り、世界に災いをもたらそうとする。
そして、再び復活しようというとき―――
世界に異変が起きた。
魔神オティヌスによる、世界のフィルター操作。
この操作は、同時に存在するいくつかの並行世界同士の関係に僅かな影響を与えた。
その僅かな影響が、ライフストリームを通じ―――
災厄(エイユウ)を、科学と魔術の世界へ導いてしまったのだった。
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期待
元英雄―――セフィロスは、再び自力で世界に像を結び、思念体を生み出してリユニオンしようと考えていた。
ところが、上手く像が結べなかった。
そればかりか、従来とライフストリームの流れが少し異なっているような気さえした。
これは、何事か。
そして何より、あの古代種の少女。
名をエアリスというが、かつて彼の目論見にいち早く気がつき、クラウド達をライフストリームから支えた―――早い話が、セフィロスの邪魔をした少女の存在を感じなかった。
「……」
これは好都合なはずなのだが、いかんせん像が結べない。まるで、なにかに邪魔をされているように。
その時だった。
彼の意識の中に、男とも女とも、若者とも老人とも、大人とも子供ともつかぬ、ただの人間が現れたのは。
「―――ようこそ、この世界へ」
セフィロスの意識は混濁し、深い闇へ堕ちていった。
気がつくと、そこはミッドガル1番街のような都市の一角だった。
時間は夜。あたりは光もあまりなく、人もいない。
まず、思考を働かせ、状況を理解しようと試みる。
あの人間が、自らの意識に侵入してきたこと。
それだけでも彼にとってこの上ない異常事態なのに、何らかの力を干渉させてきた。
彼は、自分でも驚くほどにその鑑賞を受け入れ、意識を失った。
そして目覚めたら、地上らしき場所にいる。
だが―――彼の知る世界と、まるで感覚が違う。
まるで―――実際そのとおりなのだが、異世界に来たようだった。
自らの姿を確認すると、ソルジャー時代の服装ではなく、黒い装束のようなものに身を包んでいた。
「…」
ここはどこか。
何が起きたのか。
あの人間は何者なのか。
疑問は複数あったが、彼の野望はそのままであった。
一番驚いたのは、そのチカラだった。
今までで最も力に溢れている実感がある。
リユニオンしたわけでもなく、この身は完全体。
以前のようにセフィロス・コピーに行動させて、その間チカラを蓄える必要もない。
どうやらこの世界は以前の世界とは違うようなので、まずは情報を集める必要がある。
「…森羅カンパニーは……」
無いのだろうなと薄々確信しながら、彼は都市の暗闇へと姿を消していった。
このクロスは興味あるね
セフィロスは、ライフストリームを通じてこの世界の知識を集めた。
第三次世界大戦、科学と魔術、天使と魔術師、学園都市、超能力者、グレムリン、オティヌス、アレイスター・クロウリー…
そして。
世界を救った英雄、上条当麻。
世界のすべてを知り、学園都市の闇までを知り尽くした彼は、学園都市にその身を弄ばれた者達の心の闇を利用しようと考えた。
別に、これについては大した野望はない。
クラウドのいない世界など、簡単に掌握できる。
だが、せっかく異世界に来たのだ。
少し、遊んでもいいだろうという気になった。
ただそれだけのことだった。
とりあえず一旦ここまで
仕事終わったら続けます
今更ですが禁書×FF7のクロスです
禁書×KHのクロスと迷ったけど壮大になりそうだからとりあえずこちらを書きます
更新は不定期ですが早めの完結を目指します
とある異常の風紀委員
とある異常の風紀委員 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414823663/)
作者様の渋です、面白い作品が沢山あるのでこちらもどうぞ
http://www.pixiv.net/member.php?id=10985535
正直セフィロス如きが禁書世界にきても、さほど脅威にはならないと思われ
事情はそれぞれであった。
親に捨てられ、チャイルドエラーとなった子供が、成長するにつれて憎しみと共に能力を昇華させたもの。
高位能力者に狩られ、怒りに打ち震え、いつしか学園そのものを憎むようになった無能力者。
なんらかの事件に巻き込まれ、そのまま闇堕ちし、全てに絶望しながらただ光の無い世界を歩む者。
そういう者たちのもとに現れては、彼は決まってこう言った。
「その絶望は幻想だ。憎しみと力さえあれば、お前の手で世界なんてどうにでもできる」
私についてくるがいい。幻想などではない、真の絶望を世界に贈ろうではないか。
その言葉を聞くと、失せろと立ち去ろうとする者、否応なく襲いかかる者、二つ返事で彼についていく意志を見せた者ーーー三者三様であった。
しかし結果的に、彼は、目をつけた者全員を手中にした。
その過程は、この先明らかになる。
まず初めに起きたことは、などという順番はなかった。
それは、唐突に起きた。
「…なによ、あれ」
唖然とした顔でそう呟いたのは御坂美琴だった。
彼女の目で捕らえたのは、紛れもなく。
この星より一周りか二周り程度小さい、隕石だった。
まっすぐ向かってくる。
まだ衝突まで1週間はあるだろうが、その目で捉えられる程度には大きかった。
はじめに気がついたのは、学園都市の宇宙開発機構だった。
なんの前触れもなく、突如として現れた大隕石。
都市どころか、世界が混乱に陥った。
どうにか軌道をそらそうと、各国、学園都市もあらゆる手を尽くした。
まず戦争には使えない破壊兵器。
学園都市のみが保有する機械。
大魔術の限りを尽くす魔術師。
しかし、どれも効果は無かった。
後に、この1週間は「終焉への七日間<ハルマゲドン>」と呼ばれる。
森羅じゃなくて神羅じゃなかったっけ
学園都市でも何とかなりそうだが、魔術でも不可能ってことはないだろうな
「ってなわけで、残念ながらこの星は終わりだにゃー」
そう、あっけらかんとした顔で言うのは土御門だった。
「いやいやいや冗談じゃねえぞ、だいたい、いきなり出現した時点でおかしいだろ!?なんかこう、とんでもない魔術師の仕業とか、そういう系の大事件だったってのが事の真相で、元凶さえ突き止めればあの隕石は消えるとかそんな感じのものじゃないのか!?」
そう騒ぎ立てているのは、かつて世界をーーーたった一人の少女のために戦う過程で救った、黒髪ツンツン頭の少年。上条当麻だった。
「そうであって欲しいんだけどにゃー。俺もあらゆる手を尽くしたが、仮にあんだけの隕石を生み出すような大魔術を使用したらどう考えても気づくはずの魔術の痕跡が、世界中のどこにも見当たらないんだぜい。聖人や他の国の魔術師たちも躍起になっているが、手がかりなし。詰んだとしか言いようがないにゃー」
「だったらお前はこのままあの隕石と地球の衝突に巻き込まれて、他愛もなく死ぬのかよ!?」
「気持ちはわかるぜいカミやん。けどな、どうしようもないものはどうしようもないんだぜい」
「土御門ーーー」
「ま、俺も最後まで諦めはしないぜい。やれるだけのことはやってやる。俺はともかく、舞夏が死んじまうのは納得いかないからな」
「どっちだよ!?」
とは言いつつも、上条はほっとしていた。
彼は、親友の土御門が、いつも自分を導いてくれた(あらぬ事件に散々巻き込んでくれたけども)土御門が絶望してしまったら、本当にダメなのかも知れないと自分も思ってしまうだろうことを直感していた。
だから、強く頼りになる男が諦めていないというのは、彼にとっても大きいのである。
ーーーその心の深淵が、絶望に染まっていようとも、見えなければ問題はないのだから。
「で、魔術でもどうにもならなかったってのはどういうことだ?」
「まず一つは、単純に火力の問題だぜい。一言で言ってしまえば、歯が立たないんだにゃー。大質量、超高速の物体ってのは、小賢しい技なんぞ通用しないのかもしれないぜい」
「本当にそうか?今まで、とんでもない力の持ち主なんてたくさんいた。それこそ、星なんて簡単に潰せるような。なのに、歯が立たないなんてことあるのかよ?」
「まあまあ、あくまで仮説だ。他にもいくつか理由はある。例えば、距離がありすぎることだ。ねーちんなら直接破壊できるかもしれないが、まず近づけない。が、破壊できるところまで近づいて来ちまったら、衝撃波や熱でこの星とはおさらば。八方塞がりってのはこういうことだぜい」
「遠距離攻撃は?」
「届かない。とはいっても、距離、空間を無視した攻撃ももちろんあるし、ビームみたいなのもあるが、それについてくる問題はさっきの単純な火力。困ったもんだぜい」
「…」
御坂の超電磁砲もあの射程距離じゃまず突破はできないはず。アクセラレータならどうだ?反射できるんじゃないか?
そう考えていたところで、土御門はそれを知っていたかのように話を進める。
「ちなみに、アクセラレータもアレには困っちまったみたいだ。あいつの全力が出せる時間は限られてる。その時間内にアレを破壊できる距離を考えると、やはりかなり近づかなければ試みることも出来ない。が、その距離はアウトだ。星は悲惨なことになる」
「第2位とか、第4位とかは?」
「カミやんはその辺と知り合いじゃないはずだが?」
「そんなことは関係ねぇよ、破壊できるならしてもらいたいだろ」
「結果から言うと、第2位には可能だ。アレの能力はハチャメチャだ、まるでなんでもできる神様みてーなもんだぜい。触れたものを完全に消滅させる物質とか、そういう常識はずれなモノを生み出せるからな」
「じゃあ…!」
「ただ問題は、この星全土を多い尽くせる、あるいはあの隕石の直径以上の大きさのそういうめちゃくちゃな壁を生み出し、宇宙空間にキープし続けるだけの演算能力があるかどうかだ。結論から言えば、ない。第2位なのは、第1位に比べて演算能力が低いとか、そんな理由だとも言われてる。真相は知らないがにゃー」
「だ、第4位は!?」
「破壊しきる前に力尽き果てて死ぬんじゃないか?というか、あいつの力は一点破壊型だ。隕石を粉々にできたとしても、そんなことをしたら凄まじい数の、とんでもない威力の流星群がこの星を襲う。力のある魔術師や能力者が何人いても足りないし、確実に星のほとんどは荒野と化すぜい」
「…ちくしょう」
ことごとく手立てが消えていく。
本当になす術ないのか。
世界のあちこちを、希望と絶望の螺旋が覆っていた。
「7日後には、この星が完全に終わるカウントダウンが始まる距離まであの隕石は近づく。つまるところ、あと七日間しか人類は行動できない。俺様の右手でもどうにもならん。オッレルス、お前はどうだ?」
紅茶を悠々と飲みながら魔神になり損ねた男ーーーオッレルスに問いかけるのは、かつて救いのために世界を滅ぼそうとした男、フィアンマ。
「率直に言えば、魔神じゃないと無理だ」
困ったなあ、という顔でそう告げるオッレルス。
「なんだ、もう諦めてしまったのか?魔神に最も近いと謳われた男が、なんとも情けないことだな」
「別に諦めちゃいない。ただね、アレを止める方法はわかるんだ」
「…なんだと?」
「まず一つ目。気合で破壊する。…魔神にしか破壊できないなら、魔神相当の力を得ればいい。今から魔神へ昇華することに僕が全力を尽くすか、あるいは全ての魔術師の命と引き換えに膨大な魔翌力を集めてアレにぶつけるかだ」
「それで破壊できる見込みは?」
「ある。がーーー実行しようにもそうはいかないだろうね、容易には」
「他には?」
「こちらの方が早いかもしれない。ーーー術者を見つけ出し、倒す」
「アレは魔術だと?」
「少し違う」
「ではどういうことだ。言ってることが無茶苦茶ではないか」
「僕たち魔術師は、地脈などを利用し、つまり星の力を借りて魔術を行使することが多々ある。アレはね、星の力そのものだ。つまり、魔術的な意味も大きく含んだもののはずなんだよ」
「あれが星の力だと、なぜ断定できる?」
「おいおい、僕が魔神のなりそこないなのを忘れたのかな?感じるんだよ、この距離でもーーーそういう、魔術に近からず縁のある力をね」
「フン、世迷言だ」
「まあとにかくだ、突然現れたんだから、突然現れるだけの何かがこの世界にはある。それを残り、今日を抜いて6日間で見つけ出す。そして止める、これが最善だろうね。並行して、僕も魔神により近づくことを試みる」
「だろうな。ならば早速行こう、時間が惜しい」
遠く離れた世界の果て。
二人の魔術師が、世界を救うために動き出した。
実を言えば、このことはインデックスにも分かっていた。
だが、上条に伝えるかどうか、決断ができずにいた。
言えば、またどこか遠くへ行って、死にかけるかも知れない。
でも、言わなかったとしても、このままではみんな死ぬ。
神に祈るしかないと思った。
だが。
かつて魔神であった、今やただの小人であるオティヌスが、不意にこんなことを言ってしまった。
「どうも、アレは私には人為的なものに見える。今まで世界を操作しまくったが、その過程で星の力のようなものにもなんども触れた。それをほんの少し、利用するーーーといっても、滝の近くの水蒸気に触れる程度がせいぜいだが、その力を利用する魔術師もいる。魔術で生み出したとしたら相当だが、そんなことができるやつなんて魔神以外にはおるまい。だが、それでも私には生み出されたものに見える。得体の知れない何かだ。何かが、アレを創り上げた。だから、そいつを止めればーーー」
元魔神の、信頼に値する発言。
上条当麻が奔走するには、十分だった。
セフィロスは、眠りについていた。
あるはずのない黒マテリアの力を使い、黒魔法メテオを発動した後、自身のコピーを複数残し、星の内部へと入っていった。
あるはずのない、黒マテリアの力。
うっすらと感づかれたのは、単純にライフストリームの影響だけではない。
黒マテリアの力を別世界から呼び起こすのに、魔術を行使したからである。
セフィロスが、ではない。
世界最悪の魔術師、アレイスター・クロウリーが、である。
圧倒的なライフストリームの前に、魔術の「匂い」などかき消される。
セフィロスは、自身に魔術を重ねられたことを知らない。
使えるようだから、使った。
ただそれだけだった。
今日はここまで。
神羅だった、ミスった。
次からは直す、ありがとう
うーん、言っちゃ悪いがやっぱり世界観にあった設定がされてないな
そうかな、かなり面白くなりそうだけど
「設定雑すぎワロタ」とか言われんのかなと思ったらマジレスだった
なんか適当だなって思ったところは適当に脳内補完しといてつかぁさい
やっぱ暇だから続ける
ーーーセフィロス・コピーは5体いた。
一体は学園都市に留まった。
一体は、ロシアへ。
また一体は、ある目的のために世界各地を巡る。
次の一体は、イギリスに。
そして、最後の一体は消息不明となった。
学園都市に留まったセフィロス・コピーは、学園都市を襲撃する使命をオリジナルに与えられた。
心を闇に染め上げた少年少女を使った、学園都市襲撃。
ーーーーーー世界の終焉まで、あと6日。
「…で、世界が終わるっつーのに、なんだこの緊張感のなさは」
「世界が終わるからなんだってんですか?あんな、麦野でも超どうしようもないものなんて、考えるだけ無駄でしょう。大人しくB級映画を見ていた方が超得策です」
「きーぬはたぁ、少し黙っとけ」
「ひぃ!?」
「はまづら。あと6日間、どうする?」
「どうってそりゃまあ、俺は最後の瞬間まで滝壺と一緒にいるよ。死ぬときも一緒だ」
「はまづら…」
「滝壺…」
「あー、超砂吐きそう」
「まったくだわ、一足早く地獄に送ってやろうかしら、浜面だけ」
「いや待てそれはおかしい!?どうせ死ぬってのになんでわざわざ幸せの最中で殺されなきゃいけないんだ!?」
「そりゃ、浜面だからでしょ」
「説明になってねえんだよ!!」
「あーもーうるせぇな、ぐちぐち抜かすと本当にあの隕石に向かってテメェをぶん投げさせるぞ」
「麦野、それやるのって確実に私ですよね?浜面なんかに体力を超使わせないでくださいよ」
「まーそれもそうだな。おい、やっぱり滝壺を残してさっさと隕石に突っ込め馬面ヒーロー」
「浜面だ!!それとなくディスってんじゃねえ!!」
「お前いつからそんなに気がでかくなったよ?殺されてぇのか?」
「もうどうせ死ぬから何も怖くねぇんだよ、ざまぁみ…いや、あのほんと冗談なんでやめてくださちょっとあのまじでギャゥアアアァァァっ!?」
光線が浜面の頬をかすめた。
冷や汗を書いていることにすら自分で気づかない。
「あ、ああああぶねーだろ!!」
「いいだろどうせ死ぬんだから今死んだって」
「よくねーよ!?話聞いてたかよ、俺は滝壺と添い遂げるんだーーー」
「いいや。お前ら"アイテム"はここで終わりだよ」
「…あ?」
声のした方へ麦野が向くと、そこには。
黒いコートを身にまとい、フードを深く被った男ーーー声から察するにーーーがいた。
勝手な言い分だが
あまり一行が長すぎないように改行してもらえるとありがたい
janeでIDにカーソル合わさるとレスがポップアップされるんだが
あまり長文だと画面いっぱいにポップアップ出て一度jane終了させないとポップアップ消えなくなってしまうんだ
できたらでいいから頼む
超期待
「…へぇ、気配を感じさせずに私たちの後ろへ現れるとはね。
そこだけは大したもんだと言ってやるがーーーテメェ、覚悟はできてんだろうな?」
恐ろしい睨みを利かせて、麦野は男を睨む。
だが、男は全く怯む様子もみせなかった。
「アンタの方こそ、覚悟はいいか?」
「あ?テメェ、私を誰だか知ってんだろ?
ふざけた口きいてんじゃーーー」
「第4位、麦野沈利。残念だけど、俺にはアンタを殺しにきたんだ。
だから、余計な問答はいらない。さあ、その思い腰を上げろよ。
アンタには嫌という程思い知らせてやる。
俺の、アンタへの恨みをーーー!!!」
言い終える前に、既に絹旗が動いていた。
「麦野が出るまでも超ありません!くたばれフード野郎!!」
その身に窒素を纏った、強烈な拳を男に向けて飛びかかる。だがーーー
「邪魔だ」
そう言って、男は体は向けないままに左手だけを絹旗に向けた。
「っ!?」
その瞬間、絹旗は弾き飛ばされ、壁を貫通して80mほど吹っ飛ばされた。
「ってて…超やってくれましたね、あんにゃろう」
窒素装甲を発動していたために大したダメージはなかったが、問題なのはそこではない。
絹旗が、ダメージを受けた。
非常に高い防御力を誇る窒素装甲を通し、絹旗にダメージを与えた。
これが、男が口だけではないことを明らかに示している。
「絹旗ァ!こいつの能力はなんだかわからないけど、消しとばしちまえば問題ねぇ!そこにいろ!!」
「いいや、こちらに来てもらう」
「はっ、何をーーーー」
「ちょっ、うぇあああああ!?」
「絹旗!?」
男が右手を絹旗に向けると、絹旗はまるで引き寄せられているかのように男の方へと飛んでくる。
「ちょっ、まっ、どっ、」
「じゃあな」
絹旗が空中で体制をなんとか立て直し、
男の方を向くと、男は既に左手も絹旗の方に向けていた。
その瞬間。
「ウガァアアアアアあああああああああ!!!!!!!」
聞き難い絶叫を響き渡らせ、絹旗はその場に落ち、伏した。
「一丁あがりだ。
…まだ死んではいないようだが動けはしない。
第4位の後で手短に殺してやる」
「「テメェ!!」」
それをみて激怒したのは、麦野と浜面。
「消し飛べ!!!!!!!」
麦野が、能力を発動する。原子崩しーーー
だが、しかし。
「あたらねぇよ」
何が起きたのか。
男がそう呟いた瞬間、麦野の光線は、
膨らませた長細い風船を折り曲げたように空へ90度方向を曲げた。
「なっーーー」
「落ち着け麦野!こいつの能力を見極めるのが先だ!」
「チッ、滝壺!こいつの能力はわかんねぇのか!」
「うん。系統は間違いなくーーー」
「言わせないけど?」
「あっーーーーーー」
「滝壺!?」
もはや、麦野と浜面には理解不能だった。
今度は、滝壺が突如として空高く舞い上がり、その姿が捉えられないほどの高さまで飛んで行った。
「おいそこの茶髪くん、アンタあの女の男だろ?喜べ、空から降ってくる美少女なんてあり得ないシチュエーションを、お前の女が体現してくれるぞ」
そう言う男の顔は以前見えず、楽しそうに言っていそうなこの言葉も
実際には抑揚のない、無機質な発声。
「ーーー堕ちろ」
そして、空高くの滝壺は。
自然落下の速度を超えた、急直下で浜面の真上に墜落してきた。
「ーーーーっ、がっ、あ……」
まぎれもない偶然なのだが、浜面の鍛え上げられた体の上に滝壺が落下する形で二人は地に伏した。滝壺は運良く体のあちこちの複雑骨折程度で済みそうだが、浜面は。
もう、痛みを和らげるための声すらでない。
全身のほとんどの骨が砕け、ピクリとも動くことができない有様だ。
「っ…!!っ…!!」
いも虫以下の姿となった浜面と、浜面ほどではないがかなりのダメージを受けて倒れている絹旗と、生身の普通の人間ではとても耐えられないダメージを受けて当たり前に気を失った滝壺。
得体の知れない力を使う、飄々としたフードの男と、
身内を三人まとめてボロボロにされ、激昂している麦野。
アイテムの隠れ家を舞台に、麦野の久方振りの殺し合いが始まった。
「さて、邪魔者は消えた。さあ、愉しもうぜ第4位」
「てっ、テメェェェェェェ!!!!!!」
破壊の光が、辺りに走り渡る。
同時刻、垣根はフレメアをアンチスキルに預け、学園都市を奔走していた。
(あの光は第4位…戦闘が起きているのは間違いありませんが、
何者かがアイテムを襲撃して終わりという保証はない。
もしかすると、暗部の人間同士で争っているのかも知れないーーー)
そう考えた垣根は、自らの能力で生み出したカブトムシと、自身も小さなカブトムシの姿に変えて、計30匹で都市全体を見て回っていた。
(他に何も起こっていなければ、第4位のところへーーー!?)
そう思っていた時、カブトムシの一匹が、突如として潰された。
(…視界の外側から攻撃されましたね。この調子だと、じきに他のカブトムシも攻撃を受ける。周囲に注意をして、敵を捕捉したら私のもとへ誘導しましょう)
人間の姿に戻ると、走ってカブトムシが潰されたエリアへ向かう。
(……来る!!)
カブトムシの一匹が急旋回する。
すると、もとの飛行軌道に光線が通った。
(これは…第4位の?)
流れ弾か?
そう思ったところで、カブトムシは宙を舞う光線の元凶を捕捉した。
(…違う、こいつはーーーー)
そこにいたのは、やはり黒いコートに身を纏い、深くフードをかぶった何者かだった。
立て続けに光線を放たれる。
その全てを躱し、本体の垣根の方へ飛ぶ。
そして、ついに謎のフードの能力者と、垣根が対面する。
「単刀直入にお聞きします。何者です?」
質問をするも、フードの能力者は何も答えない。そしてーーー
(っーーー!?)
やはり、原子崩しによく似た光線を、有無を言わさず垣根に放つ。
「ーーー無駄です」
垣根の能力、未元物質。
白い壁が、瞬時に垣根の前に現れる。
あらゆるものを通過しない、文字通り常識の通用しない壁だ。
その白い壁の前に、光線は止まる。
「もう一度お聞きします。何者です?」
すると、今度は口を開いた。
「ーーー忘れたよ、そんなものは」
面白い
「…忘れた?」
唖然として、つい聞き返す垣根。
「ああ、忘れた。と言うより、私にはもともとそんなものはないんだ。
第1、くだらないだろ、そんなのって」
声からするに、女の子だ。
「…何か事情があるみたいですね。では質問を変えます。なぜ、私を狙った?」
すると女はクス、と小さく笑った。
「それが、今の私の、ただ一つの存在理由だから」
「…わかりました。事情は知りませんが、私は貴女を放っておけない。
まずは力ずくで止めさせてもらいます、その後でゆっくり事情を聞かせてもらいますから」
「ああ、そ。止められるもんなら止めてみ」
学園都市の一角で、都市で二番目に最強の能力者と、全身黒づくめの少女との戦闘が始まった。
その頃ーーー
学園都市第1位、一方通行は。
コンビニで缶コーヒーを大量にカゴに放り込んでいる真っ最中だった。
ガコン、ガコン、ガコン。
無表情で、その列全ての缶コーヒーをカゴに放り込む。
何食わぬ顔で会計を済ませ、杖をついていない方の手で
大量に缶コーヒーの入った袋(破れぬよう三重になってる)を持ち、
コンビニから出て行くと、厄介極まりないことに
いつぞやのLevel0のウニ頭の少年が、向こうから走ってくるのが見えた。
向こうもこちらに気づいたのか、目線をこちらに向けてくる。
同時刻、家を飛び出した上条当麻と、
たまたまコンビニで缶コーヒーを買い込んでいた一方通行が遭遇していた。
「…アレが人為的なもの、ってかァ?」
「ああ、元魔神が言うんだから間違いねえよ!」
「じゃあその大元を突き止めればイイんだな?」
「そういうことだ、手伝ってくれ一方通行!」
「それは構わねェが、どォ探す。規模は世界だ、学園都市だけじゃねェ。それを残り6日で見つけなきゃなンねェわけだが、その辺はどォ考える?」
「…地脈だ」
「あァ?」
「地脈を辿るんだ。魔術には、地脈や龍脈を流れる星の力を少しだけ借りて、
発動するものがあるらしい。この星の力ってやつを、元凶は使ってんだと思う。つまりーーー」
「その力が集っているポイントが、元凶のいるところってことか。
なるほどなァ、向きのある大きなチカラ、そんな確固たるベクトルなら、俺に掴めねェハズはねェ」
「そういうことだ」
「だが、問題がある。
まず、俺はその星の力とやらがわからねェ。
魔翌力とやらの流れなら掴めるが、今の文脈だとそうじゃなく、
あくまで魔翌力を付加して魔術を成すのに利用されることがあるチカラ、
そういうものなンだろ?
とはいえ、あの隕石に近づいてチカラを感じるにゃァ、チッと遠すぎる。
あと3日は経たないと、
それを感じられる距離まで近づくことは出来ねェ。早い話、知らない流れだと、
気づかねェで取りこぼしちまう可能性があるンだよ」
「地球全体にお前の力を張り巡らせて、流れを探し出すのって出来ないのか?」
「やってみねェとなンとも、だな」
「よし、じゃあまずそこからーーー」
支援
「やめとけっての、無駄だから」
「…あァ?」
「誰だお前!?魔術師か!?」
振り返ると、そこにいたのはやはり黒い装束でフードを深くかぶったーーー今度は二人組だった。
「魔術師?アンタ何言ってんだ?この学園都市でそんなオカルトチックなものがあると?」
「あるんだよ!おかげて上条さんは留年の危機にも晒されたし年間入院数ナンバーワンの称号も頂いたし腕とか一度千切れてるからね!?」
「…で、オマエは何なンだ」
「べっつに?」
「無視かよ!?」
「僕らはね、テストをしに来たのさ」
「テストだァ?」
「そうーーーテストだ」
ずっと喋っていた方がフードを外す。
そして現れたのは、色白で、目はくりっと大きく、赤い髪をした少年だった。
「僕は御坂裕太。学園都市第3位とは関係ないよ」
「…」
「こっちの無口な奴は曽根麗子。ちょっと人見知りでね、
フードを外してはくれないと思うけどーーー
まあ、見ることなく終わるんじゃないかな」
「名前なンざ聞いてねェよ。オマエらはあの隕石と関係があるのかないのか。
敵なのかどうか。それだけ聞いてンだ」
「冷たいなあ。関係は大あり、おまけに敵。これでいい?」
その瞬間、ニタァっと学園都市最強の白い悪魔がゆがんだ笑顔を浮かべた。
「あァ、十分だ。テメェらから聞き出してやる」
「…ま、そういうことなら上条さんも戦うしかねぇな。あの隕石をとめなきゃだし」
「あのさ、なんか勘違いしてない?
僕らを倒せば情報が手に入る、みたいな。馬鹿なの?
僕らが有益な情報を持ってるとも限らないし、持ってても口を割るとも限らないよね?」
「関係がある、そうなンだろ?俺たちは0だ。その差は大きい。割らなきゃどんな拷問も辞さねェ。覚悟しろ」
「はぁ…まぁいいや、とにかく戦いに僕らもきたし。じゃあお手柔らかに頼むよ、第1位と幻想殺し」
「ーーー!!」
「そらっ!」
御坂が地を軽く踏むと、突如彼を中心に
緑色の半径800m程度の円陣が描かれた。
「なんだなんだ!?」
「おい、この円陣を右手で触れ!」
「ああーーーーぐぁっ!?」
「……」
突然現れた曽根だった。綺麗な蹴り上げで上条の顎を打ち抜いた。
「ぐーーちくしょう!」
地に伏した上条の右手は、確かに円陣に触れている。
だが、円陣が破壊されていないことを、一方通行はいち早く看破していた。
「…なるほどなァ、絶えず力が流れ込んでいるから消滅させきれねぇ」
「このっーー!」
上条は素早く起き上がり、曽根に向かって一撃入れようと拳を放つが、
曽根は本当に最低限の動きでそれを回避、俊敏な動きで上条に二撃、三撃、、、と掌底を打ち込む。
「っくそ!!」
途中でなんとか攻撃をかわし、足払いを試みるが、跳んでかわされ、そのまま着地後に強い蹴りをくらった。
「がっ……!!」
上条はその右手と異常なまでの危険察知能力以外は本当にノーマルな高校生だ。
異能の絡まない戦闘のスペシャリストにはとことん弱い。
一方、御坂の方は。
「陣色ーーーーー赤」
その瞬間、緑色だった円陣が、突如として赤色になる。
「なんの手品だァ、こりゃァ?」
「この円陣は地脈から星の力を借りる為の模式的な儀式場なんだ」
それを魔術というのではなかったか?と思った一方通行だったが、どうやらそうではないらしい。
「これを、僕の能力に重ねて使用する。それによって、レベル5に匹敵する、あるいはそれ以上の力を行使できるようになるのさ」
「そォかい。じゃァ見せてもらおォか、その星の力とやらを」
「いわれいでか。ーーーハアァァ!」
一方通行が構えると、なにやら急激に熱が発生し始めた。
「僕の能力はlevel4の空間交換。僕の認識できるある別の座標群と、
僕が指定した座標群を自由に取り替えたり切り取って貼り付けたりできる。
今は星の力を借りてるから、僕の認識できる範囲はこの星全土に及ぶ。
ちなみに結界の色を変えた理由は特にないよ、強いて言うなら
今からやることに色合いがマッチするからってだけ」
「丁寧なご説明どォもォ。つまりだ、余計なことをしやがる前に、オマエを殺しゃァいいんだなァ!?」
一方通行が黒翼を生やす。
「潰れろ!!!!!」
翼を振り下ろしたが、手応えはない。
消えたのだ。空間移動能力者みたいに。
「……!?」
「何驚いてんの?今言ったでしょ、空間を取り替えられるって。僕自身も移動できるんだよ」
「…なるほどなァ、こりゃ厄介だ……!?」
その次の瞬間、一方通行の姿が消えた。
景色が暗転し、次の瞬間に一方通行の目に映ったのは、あたり一面を覆い尽くす赤だった。
(こりゃァ…マグマか!?)
そう。御坂は、一方通行と桜島のマグマ溜まりの一部を取り替えたのだ。
「ナメんな!!!!!!!」
マグマは全て反射し、熱も反射、
とにかく呼吸が出来ないのが問題なので、急いで黒翼で噴火口から飛び出してきた。
ーーーーーその次の瞬間、また景色が暗転した。
「…あァ?」
今度は、どこまでも深い闇だった。
一筋の光さえも届かない。
ただ一つわかることは、今自分が水に覆われているということと、
強い圧力を常に反射しているということ。
「…深海か」
またしても酸素不足。
さっき一瞬地上から出た時、満足に呼吸しきれていない。
(しょォがねェ)
一方通行は、背中から白翼を生やし、頭には天使の輪を携えて、
ありえない速度で海面に向かって進む。
「プハッ!!!」
ようやく酸素が吸入できる。
十分に呼吸したところで空高く飛び上がり、現在位置を確認する。
「……いや、どこだよ」
360°、海が広がっていた。
「…」
瞬時にさらに高く上がり、地理を把握する。
なるほど、普通に太平洋上のようだ。
日本へと飛ぶ。
元の戦闘していた場所は、あの魔法陣のようなものでわかる。
やがて、元の場所へ戻った。
白翼時の速度は半端ではない。
「やあ、旅はどうだったかね」
「うるせェ。ーーお前の力はわかった。だが、これじゃァ蹴りがつかねェ。いい加減ーーー」
「つくよ?」
「ほォ、どうやってーーーー」
「例えば、こうやって」
淡々と御坂は言うが、一方通行は、初めから。
彼が、空間交換能力者だと聞いた時から、この可能性を認識すべきだった。
次の瞬間、御坂の右手には。
薄い赤からピンクの、数回脈打つ度に赤い液体を飛ばしている、レモンのような形のナニカ。
「さて問題です。これはなんでしょうか」
ニコッ、と微笑む御坂の手にあるそれは。
もしや。
「オ…俺の…」
「ピンポーン!!!大正解!!これは君の心臓でーす!!!
…正解したから返してあげるけど、はやく手術して繋ぎ合わせないとまあまず死ぬだろうね」
「テメェ…なんで初めからコレをやらなかった…?」
貧血を起こし、急に視界が暗くなり、全身に力が入らなくなり、その場に倒れながら問う一方通行。
「んー?なんでってそりゃ、はじめに言ったろ?」
「僕たちは、テストをしに来たんだーーと。天使化の力は申し分なさそうだったね。
移動速度を考えれば大体わかるし、落下するベツレヘムの星を破壊した威力を考えれば想定もつく。
ただ、感じておきたかったんだ。その力を。
こりゃ、僕じゃあまともには戦えないな」
「クソ…クソが…」
「さて、僕たちはそろそろお暇しようかな?
おーい麗子ちゃーん、そろそろ帰るよー」
……その声を聞くと、少し離れたところにいた曽根は最後に一撃、上条当麻に蹴りを入れて吹っ飛ばした後、極め付けに炎を数発ぶち込んでから踵を返した。
「あちゃー、やり過ぎなんじゃないのあれ?」
頭をかきながら御坂がそう言うと、曽根はフードを外しながら初めて口を開く。
「大丈夫。あいつはタフ。これくらいじゃ死なない」
「ターミネーターかよ……右手以外も普通の高校生じゃないんじゃないのかな…」
呆れ返ったと言わんばかりの御坂と以前無表情の曽根は再びフードを被り、
御坂の能力でその場を後にした。
一方通行が飛ばされている間の上条と曽根の戦闘は、終始曽根の圧倒だった。
曽根は格闘術を極めており、上条では到底反撃のできない素早く強力な攻撃を立て続けに打ち込まれた。
(くそ、なんとか耐え続けて一瞬の隙を見出すしかない)
「……」
上条が立ち上がると、曽根は突如両腕で円を描き始める。
(なんだ……?)
太極拳の類かと思いきや、全く違う。
曽根の右腕、肘のあたりが青く光りだした。
曽根が両腕をこちらにバッ!!!っと向けると、
上条から半径10m程の範囲がパキパキと音を立て、白い煙が現れ始めた。
そこからの判断は早かった。
(まずい!!!)
勢いよくその場から飛び退き、転がりながら10メートルをなんとか抜け出したものの。
振り返ると、自分の目の前の位置を最後に、
あたりが氷漬けになっていた。
「お前、能力使えたのかよ!?」
「……」
「だんまりか、くそ!!だいたいお前、何で戦いをふっかけてきたんだ!?元凶となんで繋がってる、従ってるんだ!?世界が滅ぶんだぞ、俺たちと戦ってる場合じゃねぇだろ、それともお前は世界に滅んでほしいってのか!?」
「…どっちでも」
「なんだよそれ!?みんな死んじまうんだぞ、お前もだ!!本当にそれでーーーー」
「構わない」
「っーーー! なん、でーーーー」
フードの奥から聞こえてくる声は、か細く、弱々しく、しかし明瞭で透き通るような声。
「どうせ殺される世界だもの。なくなったって私は困らない」
「な、に、言ってーーー?」
「その意味のままよ。ーー続けるわ」
「くそ、こいつもーーーー」
深い闇を抱えているのか。
それを、誰かに利用されたのか。
「いいぜ、それなら。俺が、お前を[ピーーー]やつを止めてやる!!お前を助け出してやる!!だから!!もうこんなことやめろ!!」
「……」
少女は、止まらない。
再び上条に強力な攻撃を叩き込み、時折、腕の手首、肘、肩下、
その3部位の間の各点に赤、黄、青、緑、黄緑、と両腕をカラフルにして、
炎、氷、雷、風、重力ーーーとあらゆる攻撃を上条に叩き込んだ。
それに関しては右手で打ち消されたりもしたものの、そちらをフェイクに格闘を、格闘をフェイクに属性攻撃を加えるなど、
体力を削られきっている上条には回避しようのない攻撃を絶え間なくし続けた。
しかし。
「」
メール欄にsagaって入れると[ピーーー]とかがちゃんと表示されますよ
>>9
ジェノバママがいればなんとかなる(棒)
FFを出汁に使ってオリジナルキャラが原作sageしてるだけにしか見えんわ
「がっ……ふ」
「…とどめ」
「く、そ……」
右の拳に込められるだけの力を込め、腕に詰め込まれた光がその右手に集約し、
曽根は全力で地を蹴る。
(アレを食らったら終わりだ…右手で迎撃するしかない)
朦朧とする意識で上条は曽根の動きを捉え、拳をかわした瞬間にその右手で拳を掴む。
パキィン!!!と甲高い音が響くと、光が消える。だがーーー
おーい、と御坂が曽根を呼ぶ声がした。
その瞬間。曽根は掴まれた右手を振り払い、強力な蹴りを上条にいれて吹っ飛ばす。
壁に衝突し、その場に倒れる上条に、追撃と言わんばかりに
右腕の赤い光の後に現れた火炎を操り、上条に放ちまくる。
「……」
上条は、ここで運悪く頭を打ち、気を失っていた。炎は、その右手に触れた瞬間に霧散したが、それまでは燃え盛って上条の姿を覆い尽くしていた。
学園都市第一位と、幻想殺し。
この二人が、何てことはないただの能力者のはずの二人にあっけなく破れることとなった。
乙
やだー、オリキャラが原作キャラに対して無双してるだけじゃないですか
僕の考えた最強キャラはこんなに強いんだぞ(笑)
乙
気に入らないならスレ閉じていいんだぞ(笑)
やーやっぱあれだよ、メインキャラが一度は敗れてそのあと大勝利を掴む流れがいいんだよ
逆に主人公が苦悩したり挫折したりもせず敵蹴散らすだけの話って何が面白いの?でも今はそう言うのが流行ってるのか
そんなことより続きはよ
夜中に暇になるから帰ったら書く
マテリアだのライフストリームだのの力に打ちのめされてた主人公達はどうなるんすかね
暇にはなったけど眠すぎてやばいんで明日で
朝になったからはよ
セフィロス死んでもメテオは消えない気がする
消えたらホーリーいらないし
メテオよりスーパーノヴァ
って妄想だっけアレ
続きはよ
たべるー つくるー エタるー
おーい
長い明日やでぇ
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