とある異常の風紀委員 (1000)

はじめまして。上琴好きです。別のサイトで投稿していた作品を完成度を高めようとした為こちらに来させて頂きました。
投下は週一、二程度でやらせて頂きます。
初SSなので暖かい目で見て頂ければ幸いです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414823663

スレ建てしました。
今日の夜投下します。
原作再構築の為長くなると思います。
これからよろしくお願いいたします。

sageし忘れてました。すみません。

とりあえずコテハンが超心配

支部に同アカウント名で登録してる人がいるから多分その人
上琴は好きだから個人的に期待
ただスレ立てするだけでなく短くてもいいので取りあえず本文を投下した方がいいと思うよ
それと酉(名前欄に#適当な文字列)を入れた方がいい
それでコテではなくて本人確認できるから

すみません。>>1です
さっきまで、用事があり本文まで投下できませんでした。
そして、こんなに荒れているとは…
>>15さんありがとうございます。とりあえず
Hard science"(=自然科学)の略称いれてみました。
原作再構築の為に戸惑う方もいらっしゃると思いますがどうか罵詈雑言は控えて頂ければと思います。

すみません。>>1です。さっきまで、用事があり本文まで投下できませんでした。
そして、こんなに荒れているとは…
>>15さんありがとうございます。とりあえず
Hard science"(=自然科学)の略称をつけてみました。
原作再構築の為に戸惑う方もいらっしゃると思います。ですが、罵詈雑言は控えて頂ければと思います

PCがバグ起こしました…
すみません。これから投下始めます

ここ、学園都市は230万人もの学生がいる街だ。
そして、学園都市の学生達は日々能力開発に励んでいる。
学園都市では能力開発の中でレベル、というランク分けをされていた

あれ?自演辞めたんですか?wwww
わざわざ自演擁護しないとss書けないんだから辞めちゃだめですよ?www

しかし、一人の少年が現れたことで学園都市は能力開発において大きく変化していく事になった

以前の学園都市は、能力ランクはlevel0~level5、そして、まだ見ぬ能力Level6しかなかったのだ。
しかし、七年前新しいランクができた。そのランクの名はError。それが新最高位に君臨する事になる

>>24
自演って俺出掛けていたので4時から全く開いて無いのですが…
それと、煽りも辞めて頂きたいのですが…

『学園都市 都市伝説

Errorの正体考察

Level5でも、学園都市の目的であるlevel6で
もない。しかも、どのLevelにも当てはまら
ない。しかし、強力な能力を持っている。
あらゆるイレギュラーを持っているため、
Errorに格付けされた能力者がいる。
しかし、能力は公開されてないため
私達学生は、どんな能力か分からない。
それどころか、誰がその能力を有している
のかも知らない。しかしそれは、第三位を
除く他のLevel5にも言える事だ。
しかし、最近「どんな能力でも打ち消して
しまう男」がErrorの正体だという説がもっ
とも有力である。

リンク:どんな能力でも打ち消す男』

上条「くっだらねぇ…。」
そう言いながら上条はデスクトップ型のPCの電源を切る。
そう、この男こそErrorだった。それと同時に、「どんな能力も打ち消す男」でもある。
机の上の時計が朝6:00を示す
上条「なんで、そんなにErrorのことを知りたいのかねぇ。情報を漏らしてないつもりなんだが…なんでこんなにErrorにの正体に近づいてるんだろうなぁ…はぁ、不幸だ。」

彼は一番端にある寝室に向いながらら、昨日否正確には昨日から今朝5時前までの事を思い出す。
昨日もビリビリ中学生に追いかけられた。
そして、帰ってきたのはつい一時間前だ。
仕事終わりの身にはキツかったと重い足を動かしながら思う

上条「寝みぃ、あのビリビリ中学生…恨むぞ…くそったれ…」
寝室に付いたとたんに
どさりと、ベッドに倒れ込みその数秒後、上条は熟睡していた
ちなみに、彼は学校に通ってない。だから、こんな時間に寝てられるのだ

はーいまた設定無視入りましたー

とりあえず版権キャラの名前つかって版権キャラとエロさせれば後は何してもいいって精子脳ですわ
ほら、さっさとエロかけよ、エロでしか存在意義無いんだからさー

禁書でやってるのは主人公上条当麻がもし、Level0じゃ無かったら?もし、原作とは別の苦しみを不幸という形で味わっていたら?
主人公の立ち位置をあえて変える事でストーリーはどう変わるのか…
というふうに考えて書いた物です。
なので、原作再構築としてます。
もし、原作通りがいい人は回れ右をしてもう二度と見ない方が良いと思います

>>39
それは、エロが見たいというリクエストですか?
そしたら、この作品は合わないと思うので回れ右をして頂いた方が良いと思います。
とりあえず、今日はここまでです。
一週間以内にまた投下しに来ます

A「あいうえお」

B「かきくけこ」

みたいな感じで行間開けてほしい 乙

どうも、これから投下します。

燃え上がる業火

嗅覚を支配する血と油の臭い…

紅に染まる世界

血の池の中心にただ一人上条は立っていた

紅の世界にノイズが混じる
そのノイズは徐々に鮮明になっていく

『お前…が…俺達…を…!!』

『まだ…生きたかった…!!』
複数の怨嗟の声が紅の世界に木霊していく

上条『あ…あぁ…』
ぞわり、と鳥肌が立つ

ズルリ…ズルリ…
何かが這ってくる音がする

ポタリ…ポタリ…
何かが滴る音が響く

業火が不気味に揺れ動く

上条は恐怖で、ただ木偶のように立っていることしか出来なかった。

『お前は俺達を…』

『お前が……俺達のことを…!!』

遠くから聞こえる怨嗟の声の数が多く、そして声量が増す

こぽり…
上条の前に一人の少年が浮かび上がる
その少年は全身切り傷だらけだった。
これ程の重症を負っているなら生きてはいられないはずだが、何故か目の前の少年は嗄れた声で上条に囁く

『―俺達はいつまでも…オマエヲ…呪い続ける…オマエガ…忘れられない様に…ネ?』

気付くと上条は少年の腹に己の得物を突き刺していた
さっきまで何も上条は持っていなかった。
目の前の少年の腹部には何も刺さっていなかった。


『ほら、思い出した?あのときの事…オレヲコロシタトキノコトヲ?』
にたり…少年が不気味に笑う

上条の頭の中であの時の地獄絵図が思い浮かぶ
そして、目の前の少年とあの少年が同じ顔をしていることに気付く。

上条『う…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

そして、上条は絶叫する。
どうしても、叫ばずにはいられなかった。
少年は不気味に笑う
まるで、愉しくて仕方の無い様に

上条「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

気付くと上条は寝転がっていた
辺りを見渡すといつもの見慣れた自室だった。
無論少年の姿や怨嗟の声は、見えも聞こえもしない。

上条「はぁ…はぁ…はぁ…夢…か…」

乱れる息を整えながら思う
あの時のことはは深く心に残っているはず…なのだが1年前だというのに記憶が朧気だ

しかし、これだけは確実に覚えている
あの時俺は人を何人も殺したのだ

仕掛けてきたのは向こうだった。
それは、覚えている

しかし、何故仕掛けてきたのだ?
…解らない。

周りに人は居たのか?
巻き込まれた人は?
…解らないのだ。

思い出せるのはあまり無い。
狂気に満ち溢れたあの戦闘。
敵達の顔。
そして、赤の光と俺を呼ぶ誰かの声

そこまで思い出すが、頭を振り思考を止める
医者の話だと、あの戦闘により脳の一部が損傷し、その一部に入っていた記憶は欠損したらしい。
つまり、思い出したくとも思い出せないのだ
前後の記憶やそれに繋がっている記憶は、永遠に闇の中だ。
そして、俺はこの罪に永遠に責め続けられるだろう

今回はここまでです。

これから投下します。

これから投下します。

上条「…今…何時…だ…?」

しばらく寝転がっていたが、やがて空腹を感じ枕元の時計を探る
デジタル式時計は、1:34(p.m)を示していた

上条「こりゃ、腹も減るわけだ…」

朝昼と食事を欠かしてしまった。
目を擦りながら起き上がり、この後の予定を考える

上条「まず…シャワー浴びてから…ファミレスでも行くか…」

そう言いながら行動することで、あんな罪を犯した己がこうして普通に過ごしている事への苛立ちを紛らわす。
とはいえ、贖罪に死だけは選ばない。
いや、選べない…のだろうか
こうして、罪悪感を覚えているうちは死という逃げに進む事は赦されない。
罪を償いきれるまでは、自ら死を選べないであろう

罪を償う…
人を殺した俺は何をすれば良いのだ?
もうずっと考えてきた
上条はシャワーを浴びながら思考を重ねる

窃盗…傷害…なら償える
だが人殺しは?
いくら嘆いても、その人は還ってこない
魂…命…そういったものは喪われたら永遠に戻らない
どう償えば良いのだ?

あの時相手が仕掛けてきた
俺は正当防衛に当たるだろう
だからと言って俺は赦されるのか?
否…赦されないだろう

俺は罪を罰する立場に立ってみた
罪を罰する立場に立つべきではないとは、解ってはいたのだが、だけど、己は今後の人生全てを善性に価するものに捧げる事で少しでも罪を償うべきではないか?
そう思い風紀委員に入った

風呂場から出て身支度をしながら思考を続ける
罪を償う…それは果てしなく長く苦しい道だ
だけど俺はその道を進まなくてはならない
彼等の為にも

財布を掴み外に出る
外は蒸し暑く蝉の鳴き声が響いていた

今回はここまで。
一応前章に当たるところです。
そして、投下前の連投すみませんでした。

今風邪が流行っているのでしょうか?
自分も風邪引きました…
皆さんもお気を付けて…
では、また次回

これから投下します

上条「んで?何平然と座ってんだ?」

木原「あ?良いだろぉがクソガキ。」

数十分後ファミレスで目の前の席に平然として座っている、顔に刺青が入っていていかにもマッドサイエンティストというようななりの、科学者にて、己の元保護者『木原数多』に声をかけた

上条「別にいいけどさ…なんでここに?」

上条は疑問をそのまま口に出す
それに対し木原は、はぁ…とため息をつきながら頭をがしがしと掻く

木原「クソガキ、テメェに用があったんだが…
てかおまえ、俺がなんで座っていると思ったンだ?」

上条「へ?寂しがり屋の一見マッドサイエンティストの木原君がたまたま俺を見つけたから、一緒に飯食いたいなぁ~って思い立ったってまてまて!!この中でそれは、不味いって!!」

木原「ちっ!!店の中じゃ無かったら体に鉛弾撃ち込んで殺ったのに…」

上条「物騒なこと言わないで!!」

木原「店員さーン、珈琲とガーリックステーキお願いしまーす」

上条「相変わらずマイペース!!あっ、本当にすみません。お騒がせしました…店員さんおれは、珈琲とハンバーグステーキで…」

上条は必死に少ないとも多いいとも言えない店内で必死に頭を下げる
それに対し木原はケラケラと笑い
店員は苦笑いとも顔をひきつらせてるとも言えない顔を晒していた

数分後

木原「っ!!やっと来たかよ…あと一分遅けりゃ犬共にこの店破壊させてたわ」

上条「ほんとシャレにならないから…ほんと…マジで…」

その言葉を無視して木原は切り出した

木原「そういや、テメェ…拳一つで闘ってるって聞いたが?」

上条「え…?いや、あーまぁ…な」

いきなりの質問に上条は狼狽えながら正直に答える
その答えに木原はもう一度ため息をつく

木原「いいか、クソガキ…耳の穴かっぽじってよ~く聞きやがれ。テメェの事はいくらでも裏から守ってやれる。学園都市内外の馬鹿みてェな復讐とか、テメェの両親を殺したクソッタレな世界からな…
お前はあっちのクソガキと違ってテメェは拳一つしか武器が無ぇ。俺は表ではテメェを守れねぇ。
リスクを犯して失敗したらそれでテメェはお釈迦なンだよ。」

上条「そりゃ、解ってるよ。でも…」

上条は目を伏せる

木原「人を傷付けたく無い…か…」

上条の言葉を木原が引き継ぐ

木原「結局、相手が死ななきゃ良いンじゃねぇの?
怪我なら冥土帰しに治してもらえばいいだろ?」

上条「でも…」

上条は未だ自分の中の結論を否定しているようだった
その様子を見兼ねた木原は

木原「甘ったれンじゃねェぞォ!!このクソガキィ!!」

ドン!!
木原が机に拳を叩き付け怒鳴った
店にいる客が一斉に木原に目線を向ける

木原「傷付けたく無ぇ?その前にテメェや、テメェの守りたい物が喪われたらどうすンだ!?傷ならいくらでも治せる、でも喪われたらもう二度と還ってこないだろォが!!それはテメェが一番知っているはずだぞ!?解ってンのか!?」

上条「…」

黙りこんだ上条に木原は囁く

木原「テメェの支部にあの武器と拳銃を置いといた。
使うか使わねェかはテメェで決めろ。テメェのその甘さはいつか大切なものを壊すぞ」

上条「…解った。支部に着くまでに結論を出す…」

木原「…そうか」

上条「そして、俺は…俺は必ず守りたいものを守り抜いてみせる。その為ならいくらでも傷付いても構わない。」

その返事に木原は木原は満足したようだった

これから投下します

木原「そりゃそォとよ、あっちのクソガキが何処にいるか知ってるか?」

暗くなった雰囲気を変えようと木原は話題を変える

上条「知らない…犬達でも見つからないの?」

暗い声色だが、しっかりとした返事が帰ってくる

木原「あぁ…しかも全く情報がはいってこねぇ…
てか、あのクソガキの放浪癖は困ったもンだよなァ…
ったく何処行ったンだか…」

上条「あいつの事だから怪我したとかは無いだろうけど…」

木原「俺とお前以外傷つけられる奴知らねぇよ…ってあいつがいたか…」

上条「まぁ、学園都市の技術でも全部解明できないんだろ?」

木原「まぁな、下手に弄くるとスクラップだからな」

上条「まぁとにかく、あいつについて何か解ったら連絡するよ」

木原「おう、ンじゃそろそろ帰るわ。」

上条「今日は車?」

木原「おう、犬が迎えに来てるからよ。またな」

上条「あぁ、じゃあね木原君」

話が終わり木原は帰っていた。
その姿をぼーっと見送っていたが、気持ちを切り替える為に頭を振る

上条「よし、飯食ったら支部に戻るか」

そう気合いを入れた直後だった

上条「…ん?」

何気なく木原の座っていた席を見る
そこにあったのは

上条「あっ!!木原君!!支払い忘れてる!!」

伝票であった
窓の外を見るがもう木原の車は無い
つまり、支払いは上条がしなくてはいけないことになり…

上条「不幸だ…」

無力な上条は木原に請求しても無駄だということ
そして、それは無駄な出費になること…
それを瞬時に悟りため息をついた

木原「クックックッ…あのクソガキ今頃不幸だ!!って言ってやがるだろォなァ」

その頃車の後部座席にて木原はニヤニヤと笑っていた

ヴェーラ「はぁ…木原さんも変なところ意地悪いですね…」

運転席に座るヴェーラがため息をつく

木原「社会のクズのお前に言われたくねェよ」

ヴェーラ「そこ言わないで下さい…そうそう、前から言おうと思ったんですが…木原さん変わりましたよね」

木原「あ?」

ヴェーラ「だって、昔はこんな風に話すことは無かったですから…」

木原「…そうか?」

ヴェーラ「ちょうど、あの子達が来た頃位でしたよね…
木原さんが変わったの…昔は冷酷卑劣残酷残忍狡猾だったのに…」

木原「甘くなったってか?」

ヴェーラ「いえ…仕事のときは昔と同じですよ。でも、
日常はなんというか…柔らかくなったような…」

木原「…確かにあのクソガキ共に会わなかったら俺は…いや、あの当麻に会わなかったら俺は昔のままだったろう…」

ヴェーラ「あの子の両親が亡くならなかったら…貴方のところに来なかったでしょうね…」

木原「…そんな未来…そんな世界もあるのかねぇ…」

木原はシートで横に寝転がり腕を頭で組む

ヴェーラ「木原さんは水面と石の話って知ってます?」

木原「あ?なンだそりゃ?」

唐突に話が変わり頭に疑問符が浮かぶ

ヴェーラ「喩え話です。水面は運命又は物語、石は事象変更…つまり何かを変える理由になるものってことですね。」

木原「それが?」

ヴェーラ「えぇと…昔、本で読んだのですが、運命や物語は常に変化してる。つまり不定なんです。そこに石を何か別の事象を投げ込むとそれは変わってしまう。未来、現在。そして、一個人だけでなく他人にも影響を与えるそうです。」

木原「つまり、少しでも違った選択をしたりされたりすると、運命や物語は変わると言うことか?」

ヴェーラ「そうです。」

木原「他人にも影響というのは、俺がファミレスで金払えばあのクソガキが払わなくて済んだみたいな?」

ヴェーラ「そうです。それは、木原さんの金を払わないという選択があの子に影響を与えた。つまり、金を払わされるという運命に決定れたんですね…
そして、今の木原さんが今の木原さんでいられるのは、あの子の御両親が亡くなったから…。もし、あの子の両親が御存命ならこういう未来にはならなかったでしょうね…」

木原「…」

ヴェーラ「あ、そうだ。木原さんが頑張れば平行世界…つまり、違った世界を観測する装置でも造れるじゃないですか?あの子の御両親が生きてる世界とか見れるかもしれないですよ?」

黙り混んだ木原に話を振る

木原「…じゃあ、俺はその装置を絶対に造らねぇ…」

ヴェーラ「どうしてですか?」

木原「バットエンドな世界を見たくねェし、この世界より幸せな世界を見ても楽しくねェよ。」

ヴェーラ「そうですか…まぁ、この世界より幸せ…ですか…」

木原「あ?」

ヴェーラ「その言い方だと今木原さんは幸せ…とも取れるのですが?」

ニヤニヤとヴェーラが笑う

木原「…今すぐ気色悪ィニヤニヤやめねェとグチャグチャの肉塊にするぞ…」

ヴェーラ「わっ!!冗談ですって!!」

暗部に足を突っ込んでいる者達とは思えない会話をしながら車は研究所に向かっていった

どうも、少ないですが投下します

前に投下量が少ないと言われた事がありましたがそれについては仕方の無いと思って下さい

一日中作品製作に時間を充てられるのであれば別ですが、用事等で忙しいとき等もあるわけで必然、そうなると仕上がらずに投下量は少なくなります。
それについては御理解頂ければと思います

上条「木原君…ほんと勘弁してくれ…」

結局、元保護者の木原数多の分まで払うことになった上条は一人ぶつぶつ文句を言いながら街を歩いていた

上条「はぁ…ほんと…俺は…どうした方が良いんだよ…」

そして頭を悩ませているのは木原から言われたこと。
生物としての本能は結論はもう出している。
身を守るなら、大切なものを守るには木原の言う通りにするのが一番良いのだ。

だが、感情がそれを否定していた

上条「(あのとき、俺はもう人を傷つけたくないと思った…だけど、大切なものは守りたい…傷つけないと守れない…)」

矛盾だ

本能と感情…どちらを取るべきだろうか…

上条「はぁ…」

盛大にため息をつきながら携帯を取り出す

上条「家を出た時が2:50過ぎで現在3:50過ぎ…か」

P.m.3:50過ぎというとほとんどの学校の授業も終わり街が喧騒に包まれてきた頃である

上条「(…速くしないといけねぇな…ビリビリ中学生に絡まれちまうし…あとそれに…)」

上条の脳裏には気の良いクラスメート達の顔が浮かぶ
そして、その普通の人なら誰でもが感じるはずの幸せを求めたいという欲求が出てくる

上条「(…俺にはそんな資格ねぇよ…)」

首を振りそれを掻き消す
あの人を自殺から救えなかった上に人を殺めた俺には
幸せを求める権利など無いのだ。たまに幸せを感じられることはあるが、自らそれを求めることはできない。
あの人やあいつらへの裏切りになるから…

上条「(ちくせう…)」

決断までのタイムミリットを伸ばす様に、将又落ち込んだせいで重くなった足のせいか上条は、ゆっくりと街を歩いていく

今回はここでまでです。

自分でも今回は異常に少ないと反省しています。すみません。

次回多めに投下できる様にします。

何か生温い粘着荒し君だな
どうせ荒らすならもっと徹底的にやらんと

正直つまらなくもないが面白くもない内容が薄い

御坂「だぁぁ!!離れろ!!この変態!!」

御坂美琴は学園都市第三位の超能力者だ
そして、努力のみでLevel1からLevel5まで成長した者である

白井「お姉様~そんなこと仰らずに~」

御坂美琴に絡み付いているのは、白井黒子。
Level4の空間移動の使い手であり、御坂美琴を崇拝する風紀委員だ

そして、彼女達は学園都市の闇を知らない、平和に暮らしている者達である
今日もまた、穏やかな―御坂美琴にとっては違うであろうが、日常を過ごしていた。

??「あれっ?御坂美琴さんに白井さん?何しているんですか?」

白井と御坂がイチャイチャ(白井が一方的に思っているだけである)しているとき、不意に話しかけられた

白井「あっ、ういっ!!」

御坂「あぁ、風紀委員の初春飾利さん…だっけ?」

白井に裏拳を打ち込み黙らせながら問い掛ける

感動のあまり、声が大きくなっていたが仕方がないであろう
御坂は学園都市の中で一番有名人と言っても過言では無いのだから

白井「それにしても初春…そのマスクはなんですの?」

御坂に尚も絡み付こうとしながら顔を擦るという、器用な芸当を見せながら白井は何気無く問い掛ける

初春「えぇ…と…風邪引いてしまって…」

白井「そうでの…しかし、そんな大きなマスクを付けなくても…女は顔が命と言いますのに…」

初春「…」

顔を引っ張られ変顔を晒し更に、御坂が出す微量の静電気により髪は乱れている白井を見て

『今の白井さんに言われたくないですよ~鏡見たらどうですか~?』

と言いたかったのだが、そんな事言えるはずもない初春はなんとも言えない顔をしていた

白井「…なんですの…?その何か言いたげな顔は…」

じとり、と白井は初春の顔を見つめる

初春「えっ!?いや、別に何もないですよ~」

白井「ほんとですの…?」

初春は必死に否定するのだが、白井は疑念の目を向けてくる。もう、長い間コンビを組んでいるのだ。考えている事など顔色でバレてしまう。

初春「そんな事より白井さん、おかしくないですか?」

初春は疑念の目を向けてくる白井に危機感を覚え、話を逸らそうと必死に白井達に話を振る

御坂「なに?黒子の性癖全般の話?」

初春「違います!!って、それもおかしいと言えばおかしいですけど…」

白井「初春…?」

初春は御坂に賛同しつつ、否定する。
性癖について、おかしいと言われた白井は驚いた顔をしていた。
白井黒子は自分の性癖はおかしくない、と思っているので否定された事に驚きを感じていた

初春「ほら、あそこの銀行…昼間なのにシャッターが降りてるんです…」

白井「確かにそうですわね…」

白井は今は自分の性癖について語っている場合では無いと考えたのか、以外にも冷静に対応する

御坂「なにかあっ

何気なく答えようとしたその声は、爆発音によって掻き消された

男A「おっし!!ずらかるぞ!!」

男B「うっす!!」

男C「楽勝だな!!リーダー!!」

シャッターが吹き飛び黒煙が立ち込めるなか、内部から三人の男が出てくる

白井「銀行強盗ですの!?」

御坂「っ!!!!」

白井と御坂は気を張り巡らせ、初春はただあたふたとしていた

とりあえず、今回はここまで

>>165さん
内容が薄いというのは、自覚はあるのですが…
どうすれば良いのか良く解らないので…どう濃くすれば良いのか教えて下さい

ご指摘下されば直そうとは努力しますのでよろしくお願いいたします

爆発音は辺りにその音を轟かせた

上条「!!!?なんだ!?向こうのほうから…!!」

その爆発音数百メートルは離れているはずの上条のところにも届いており、そこに居る人々にある程度の動揺を引き起こしていた
しかし、それも一時の事だ。
学園都市にいる限りそんな事に一々反応していたらキリがないのだ。

上条が耳を澄ますと人の悲鳴が微かに聞こえた
何かの事故が起きた…とかではない。
悲鳴の声が事故とかでは無い事を物語っている

上条「…事件…か…」

ポツリと呟く

上条は事件だと確信したようだった
今までの経験からか…又は直感からか…本人にも解らないであろう。

あの位の爆発を引き起こせるのは少なくともLevel3以上の能力者がいるであろうと判断する
しかし、武装無能力者集団が手に入れられる武装でもあの位の爆発を引き起こせる

学園都市最高位に君臨する能力者とは言うものの、一番強い…という訳では無い。

ただ…と言うと大多数の人間から反感を買われるだろうが、結局、己の能力は能力を打ち消す事しかできないのだ。それも、一対一の場合だ。数人又は連続攻撃には右手1本では対抗できない。
そもそも己の能力は対能力であり、非能力には効果が無いし、武装無能力集団が数人いたら、勝つ術がない
となると、武器で補強するのが一番なのだか生憎武器と言える物は無い。

あるのは、木原によって鍛え上げられた己の肉体のみだ。

上条「クソッ!!」

毒づき走り出す

その時何故か木原が脳内で

『だァ~から言ったンじゃねェか…クソガキが』

と言っていたので殴って黙らせようとしたのだが、脳内でも返り討ちにされていた

せめて勝てるイメージをつけておこう…と思いつつも上条は音が聞こえてきた方にに走り出した

銀行強盗が起きた。
もし、それに巻き込まれたら命の保証は出来ない
その事を皆が悟ったのであろう。
皆が恐怖の悲鳴を放ち散り散りに広がるが、皆が皆焦っている為避難が進まない

白井「初春!!避難誘導を頼みますの!!そして、お姉様は手を出さないで下さいまし!!」

初春「了解です!!」

御坂「え~」

言うだけ言い、白井は空間転移(テレポート)で強盗犯達に突っ込んで行く
御坂がゴネたような声を出すが正直構ってられなかった

言うだけ言い、白井は空間転移(テレポート)で強盗犯達に突っ込んで行く
御坂がゴネたような声を出すが正直構ってられなかった

白井「風紀委員ですの!!強盗の現行犯で拘束しますの!!」

男A「嘘だろ!?なんでこんなに速く!?って…」

男は唐突に現れた白井を見て一瞬焦りを見せたが、急にそれも無くなる
更には、男はじろじろと白井を見つめる

男A「はぁ…ガキ一人で何が出来るんだよ」

盛大に、思わせ振りに溜め息を付く
まるで、相手にならないとでも言いたげであった

男B「風紀委員も人員不足ですかァ?」

男C「こんなガキが風紀委員になれる位人手不足なのかよ、学園都市の終わりも近いっていう都市伝説もマジかもしんねぇな!!こりゃあよォ!!」

白井を嘲笑うように二人の男がゲラゲラと笑う
そして、ピタリと笑いを止める
体格に恵まれている男が白井の方に体を向ける

男B「お嬢ちゃん、ケガしたくねェならそこをどきな!!ガキ一人じゃ何もできねェだろォ!?」

早々に面倒臭い存在の白井を排除したいのか、体格に恵まれている男は、型も何も無く、ただ己の肉体に力を込め前傾姿勢で突っ込んで来た。
白井との体格差は結構あり、その事をお互いに認識している。
そして、完全に男Bは白井を見くびっていた。

白井「その油断は…身を滅ぼしますわよ!!」

白井は斜め方向から右足を男の右足に突き出す
出足払いに近かったとはいえ、本来なら相手を転ばす事は叶わなかっただろう。寧ろ、体格差の影響で白井が転ぶことになるはずだった。なにせ本来、出足払いとは相手の足が地に付く寸前に払わなくてはなら無いのだ。

しかし、男が前傾姿勢であること、走ってスピードが出ていたことそして、男は相手がガキ一人だと油断していた為…

男B「うお!?」

小柄な白井でも相手を転ばず事に成功した

白井「まだまだですの!!」

白井の攻撃はまだまだ続く
空中に浮いた男の体に手を当て
―ズシン!!
空間転移(テレポート)を使い背負い投げに近い形で男を地に叩き付ける
背を強く打ち付けた男は暫く動けないであろう。
白井は、肩にかかった髪を払いリーダーらしき男に視線を向ける

男A「っち!!能力者か!!」

恐らく、漸く白井が能力者ということに気がついたのであろう。
男Aは慌てて身構える
左手は拳を作り右手を肘間接から曲げて上に手を上げる
肉弾戦の構えとは見えない奇妙な構え…つまり、能力主体とした構えであると白井は判断する

白井「大人しく今すぐ投降して下さいまし。そうすればケガをしないで済みますの。」

しかし、白井は相手が能力者である事を認識しても余裕を見せていた。更には降伏を求める。

男A「ふ…ふふふ…」

それは、男からしてみてはそれは挑発にしかならない。
不気味な笑いを溢し続けている男の右手から炎の球体が出現する
炎が渦巻き、熱を周囲に放射する

男A「俺の能力はLevel3の発火能力(パイロキネシス)だ。こいつを喰らえば…ただじゃすまねェぞォ?そっちこそ、降伏したらどうだ?」

―ニヤリ
男の方頬が歪んだ
男は自信を漲らせていた。
そして、それに呼応するように火球の渦巻く速く、更に熱量が増した様に見えた

すみません
投下前の通知を素で忘れて投下してました…

今後は無いように気を付けます

そして、年末年始の為次回の投下まで間が空くことになります。ご了承下さい。

どうも、これから投下します

白井「はぁ…貴方は馬鹿でこざいますの?自分の手の内は最後まで明かさない。それは、貴方方がよくするであろう路地裏の喧嘩でも同じでしょうに…それともまさか、わたくしが能力を見たら恐怖で戦意喪失して降伏するとでも?」

白井は、冷めた目で―否、絶対零度の視線を男に浴びせる。
この男は己を嘗めすぎた。
路地裏の喧嘩でも自身の奥の手を自ら曝すのは最大のタブー。
それを見て戦々恐々する奴等は喧嘩慣れしてないか三下か一般民。
それ以外に対しては侮辱に当たる。

男A「なっ!?俺はLevel3だぞ!!それにビビらないなんて絶対にあり得ない!!ビビらないとしたら、そいつは
Level4い…じょ…ぅ…」

恐らくは、白井の実力を(今更ながらに)悟ったのであろう。男の声はどんどん萎んでいく。
流石武装無能力者集団。
学校に通っていない問題児の集まり。
相手がLevel4以上だったらどうするか…いや、その様子じゃLevel4以上との遭遇を想定してなかったのか…
と思う。

白井「(それ以前にLevel=能力の強さという訳では無いでしょうに…同じLevel3でも自分より強い能力者も居るでしょうに…」

ブツブツと呟いた後白井は、男に向かってもう一度盛大に(哀れと怒りなどがブレンドされた)溜め息を付く。
その間、男二人は全く動かなかった。
否、動けなかった…のであろう。

白井「わたくしを、女と…いやガキだと見縊るのが駄目なんですの」

男A「いや!!Level4以上だろォが関係ねェ!!空間転移能力者(テレポーター)ならまだ勝ち目がある!!」

自分に言い聞かせる様に男は叫ぶ。
そして往生際が悪いその男は、白井に向かって業火を放つ
手に保持していた時より確実に威力は上がっている。
恐らく自分だけの現実(パーソナルリアリティー)に何か影響が出たのだろうが
しかし、

男A「おごっ!!」

馬鹿正直に一直線の、追尾性の無い攻撃など白井には通用しない。
一回の転移で男の頭上に転移し、後頭部を蹴りつけて地に叩き付ける
男は顎から倒れ込む

男A「しまっ!!」

男はすぐに立ち上がろうとするが動きは少々鈍い。
しかし、後頭部…
ボクシングでも反則に設定されている場所を強打されても、更には神経が集中する顎を地に打ち付けてもまだ動けるのは流石というべきか
しかし、

白井「遅いですの」

男A「 は!?」

動けない、そう感じたときにはもうすでに、床に服を鉄矢で縫い付けられていた
テレポートは一瞬だ。
それに対抗できる機動力又は遠距離攻撃速度あるいは特殊能力を持った能力など一握りしか存在しない
比較的ポピュラーな能力である発火能力にそんな機動力など、又はそんな攻撃速度など存在しなかった。
たかが、ガキ一人。
見くびった結果がこれだった。

男C「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

今まで傍観又は自失を続けていた男Cはようやく逃げ出した。
と言うより何故一人目がやられてから今まで逃げなかったのだろうか。

今回はここまで。

一つ指摘させて貰います。
悪い点を列挙するのはただの非難であり、批判ではありません。
非難ではなく、アドバイス…それも具体的にお願いします。例)〇〇が駄目。〇〇にした方が良い

それと、人格に口を出さないでください。
余りにも許容範囲を越してます。
止めて頂きたい。

これ今考えたんだけど、>>228って>>1の自演じゃね?
だって毎回毎回同じ事しか言わないし、信者の癖に反論しないし
それだけならいいけど、中身のあるレスができてなさ過ぎなんだよ、いつも具体的に褒めれてない
>>1は他人のss見て自分のを直す事も出来ないくらい害児みたいだし、自演だとしたら自分のssのいいところを褒めれないのも納得だわ

まぁ、信者にすら中身がないと思われてるからまともに褒めてくれないのかもしれないけど、流石にないよね?wwwwww

どうも、これから投下します。

白井「ふぅ…拘束完了ですの。」

十秒足らずで発火能力者の男を手錠で拘束し床に男を縫い付ける為に使った鉄矢を引き抜く。
今まで散々男達に油断を指摘していた白井だったが、
彼女もまた、油断していた

たかが、一人
たかが、武装無能力者集団。
能力者―しかもLevel4の敵では無い…と
Level3の能力者が混ざっていたが、例外だろう…と
白井は徒歩十秒なんて誤差の範疇。四十秒までなら余裕で追い付く。焦らなくても大丈夫だろうとそう思ってしまっていた。

その頃男は無様に敗走を続けていた。
目指すは乗ってきた五十メートル先にある軽自動車。
逃げるにも足が無いとすぐ捕まる。乗ってきた軽自動車で逃走する算段であった。

男C「どけ!!糞ガキが!!」

御坂「うわ!?」

男はその途中で御坂にぶつかる

御坂「あっ!!ふざっ……ったく…」

文句を言おうと追いかけようとするが思い留まる。
自分が出しゃばりあの男を捕まえることも可能だろう
しかし、後から白井に口煩く説教される。
その方が面倒臭い。男を放置することにし、手に持っていたクレープを食べようとするが

御坂「あ…」

制服にはクレープがベタリと付いていた。
バチバチ…
辺りに電気が散った

男C「はぁ…はぁ…付いた!!」

男は銀行から数十メートル離れた路上に停めてある車に息絶え絶えで乗り込む。
カチッ!!カチッ!!
手が震えてキーが巧く回らない。

男「クソっ!!」

後方からサイレンが聞こえてくる。恐らくは…否確実に警備委員であろう。焦り冷汗が背筋を流れる
回すこと実に10回以上。
ようやくキーが回りエンジンが掛かる

もう、後方には逃げられない。
もう一度銀行…否あの能力者の手を掻い潜って逃げなくてはいけない。
まさに前門の虎後門の狼。
エンジン全開で突っ込めば逃げられる……かもしれない。
そう判断し、男はアクセルをベタ踏みした

御坂「おぉ~突っ込んでくる~」

御坂は時速百キロ強で突っ込んでくる軽自動車をみて至って気軽に呟いた
間合いはもう40mを切っている

白井「お姉様!!危なっ……はぁ……」

警告が溜め息に変わったのは御坂がスカートのポケットに手を突っ込んだのを見たからだ。
御坂が手にしている物はゲームセンターのメダル。
それを指で弾く

男「死ねやコラァァァァァァ!!」

男は完全に暴走している。
衝突まであと数秒。
それを見ても御坂は動じなかった。
男と視線がぶつかる。

次の瞬間、右手から閃光が放出された。

車は後方に吹っ飛ぶ。
御坂の目論見通りにいったはずだった。

御坂「えっ…?」

右手から放出した閃光は超電磁砲。
そのまま地面を抉り最低でも直線50m程度アスファルトが剥がれるはずだった。
しかし超電磁砲は10m程度しか抉っていなかった。
御坂が呆然としている中
ズシン!!鈍い音が響く。
しかし、車は落下しておらず…

??「ふぅ…危ないなこの暴走車…」

特効服にハチマキ、旭日旗のシャツの男が右手1本で下から車を受け止めていた。

今回はここまで。

自分はただ、間違えた方向に修正しないように具体的に言って貰った方が良いと思ってるだけであり、具体的に指摘しないと聞かない訳ではありません。
間違えた方向に修正してしまうといけないと思ったための判断です。

ご理解お願いします。

>>229
自演をして自分を誉めてもただただ、虚しいだけですよ?
そんなことする訳無いじゃないですか。

>>235
>御坂は時速百キロ強で突っ込んでくる軽自動車をみて至って気軽に呟いた
>間合いはもう40mを切っている
>>236
>衝突まであと数秒。

100km/hで40mは1.44秒くらいだから「お姉様!!危なっ……はぁ……」の間に「数秒」立つと思いますよ

どうも、これから投下します。

それと、>>243さん
ご指摘ありがとうございます。
確かに時速100kmだと超電磁砲を撃つ前に撥ねられてしまいますね。
距離を考え直してみたところ、他にも時速百kmに到達するまでの進む距離を考慮していませんでした。

それを考慮して距離を求めるにはまず、ゼロ発進加速度を計算します。
急発進(加速係数0.5)で100kmに到達するには距離78.735m、所要時間5.669秒。
約80m、所要時間約6秒でした。

次に、時速百kmに到達した後から御坂までの距離を考えます。
まず御坂の動作にかかる時間を考えます。
御坂が呟きコインを取り出すのが1秒とします。
構えるのに1秒
撃つまでに1秒。
そして、小数点以下も入れて4秒。

時速100kmは秒速27.77…m。四捨五入で28m
28m×4秒=112m
約115mとします。
2つを足して最低でも約190m必要ですね。

40mでは全然足りてませんでした。
今日はそれを直した分を併せて投下します。

>>232から修正


その頃男は無様に敗走を続けていた。
目指すは乗ってきた約二百メートル先にある軽自動車。
逃げるにも足が無いとすぐ捕まる。乗ってきた軽自動車で逃走する算段であった。

男C「どけ!!糞ガキが!!」

御坂「うわ!?」

男はその途中で御坂にぶつかる

御坂「あっ!!ふざっ……ったく…」

文句を言おうと追いかけようとするが思い留まる。
自分が出しゃばりあの男を捕まえることも可能だろう
しかし、後から白井に口煩く説教される。
その方が面倒臭い。男を放置することにし、手に持っていたクレープを食べようとするが

御坂「あ…」

制服にはクレープがベタリと付いていた。
バチバチ…
辺りに電気が散った

男C「はぁ…はぁ…付いた!!」

男は銀行から約二百メートル離れた路上に停めてある車に息絶え絶えで乗り込む。
カチッ!!カチッ!!
手が震えてキーが巧く回らない。

男「クソっ!!」

後方からサイレンが聞こえてくる。恐らくは…否確実に警備委員であろう。焦り冷汗が背筋を流れる
回すこと実に10回以上。
ようやくキーが回りエンジンが掛かる

もう、後方には逃げられない。
もう一度銀行…否あの能力者の手を掻い潜って逃げなくてはいけない。
まさに前門の虎後門の狼。
エンジン全開で突っ込めば逃げられる……かもしれない。
そう判断し、男はアクセルをベタ踏みした

御坂「おぉ~突っ込んでくる~」

御坂は時速百キロ強で突っ込んでくる軽自動車をスカートのポケットに手を突っ込みながら、見て至って気軽に呟いた
間合いはもう目測100m位。

白井「お姉様!!危なっ……はぁ……」

警告が溜め息に変わったのは御坂がスカートのポケットから何かを取り出していたのに気が付いたからだ。
御坂が手にしている物はゲームセンターのメダル。
それを指で弾く。

男「死ねやコラァァァァァァ!!」

男は完全に暴走している。
衝突まであと約1秒。
それを見ても御坂は動じなかった。
男と視線がぶつかる。

次の瞬間、右手から閃光が放出された。

車は後方に吹っ飛ぶ。
御坂の目論見通りにいったはずだった。

御坂「えっ…?」

右手から放出した閃光は超電磁砲。
そのまま地面を抉り最低でも直線50m程度アスファルトが剥がれるはずだった。
しかし超電磁砲は15mすら抉っていなかった。
何かにぶつかって消滅したような形跡を見て御坂が呆然としている中
ズシン!!鈍い音がやけに大きく響いた。

しかし、車は落下しておらず…

??「ふぅ…危ないなこの暴走車…」

特効服にハチマキ旭日旗のシャツの男が右手1本で車を受け止めていた。

上条「はぁ…はぁ…はぁ…ふぅ…」

上条が現場に到着したのはその直後だった。
全力で走っては来なかったもののスタミナは消費する
膝に手を当て、息を荒くしながら辺りを見渡す。

??「おう、カミジョー!!」

上条「あ?削板!?なんでここに?」

気軽に上条に声を掛けるこの男。削板軍覇。
右手一方で車を支えながら気軽に声を掛けてくる。
周りにいる野次馬も余りの出来事になんの反応も出来ないようだった。

上条「……ところで…削板?今上条さんは凄く嫌な感じがしてるのですが…?お前…まさか……また何か仕出かしたのでせうか…?」

削板「大丈夫だ!!突っ込んできた車の底を右手で掴み宙にぶん投げて、飛んできた物を左手で叩き落として、墜ちてくる車を走って落下点に移動して右手で受け止めただけだ!!何も問題ない!!」

車を地に下ろしながら答える。
全く重さを感じない車を下ろす作業に野次馬は響めく。
上条が脱力する反面、削板は自信に満ち溢れさせ胸を張る。

上条「どこが大丈夫だ!!問題ありまくりじゃねぇか!!てか、普通に車受け止めたら良かったじゃねぇか!!」

脱力していたのだが、その余りにも自信に満ちた声で返されるものだから、上条は声を荒げて削板に怒鳴る。

削板「後ろから何が飛んできたから…」

上条「車正面から受け止めンの片手で出来るだろォォ
ォォォォ!!キャッチするのも片手で出来るだろ!!それとも出来るのにやらない最低野郎みたいな根性無しか!!!?」

削板「はっ!!しまった!!これじゃ根性無しになっちまうじゃねぇか!!今度からちゃんと受け止めよう!!」

根性という言葉に弱い削板。
根性無しと言うだけで乗って来てくれる。扱いやすいことこの上無い。

御坂「あ、あんた!!コイツ誰!!!?」

上条と削板の会話に割り込み、削板の事を指差し尋ねる。
己の能力が通用しない相手が気になった。

削板「ふふん、俺か?俺は学園都市Level5のナンバーセブン!!風紀委員177支部所属!!削板軍覇だァァァ

上条「止めろォォォォォォォォォォォォ!!!!!!」

上条は削板の脳天に拳を叩きつける
いきなりの事に御坂は固まる。

削板「なにすんだ!!カミジョー!!」

上条「それはこっちの台詞だ!!なんで街中で爆発させようとする!!」

削板「あっ…すまんカミジョー」

上条「ったく…コイツは初めて会った時からなにも変わってねぇな…ところでなんでここに?」

削板「学校の帰りだ!!」

上条「……そうか」

削板「まぁとにかく、コイツを車の中から出さないとな」

上条「そうだな。そいじゃ、事後処理始めますか。俺達はこの車の方を。白井達は銀行の方をやってくれ」

白井初春「了解です(の)!!」

その後車内にいた男を引っ張り出そうとするが、嘔吐しながら気絶しており(空中で車が回転した影響だと思われる)車内がゲロまみれになっていた。
ドアを開けた途端に周囲に充満する異臭にジリジリと周りが離れる。

削板「根性で引きずり出す!!」

上条「やめろ!!ゲロに触るな!!衛生上悪いぞ!!」

削板軍覇という漢は車内に乗り込もうとする中、上条当麻に押さえ付けられていた。
身体能力上で考えると上条が削板を押さえ付けられる事はできないのだが、とある理由で
『上条当麻が本当の意味で敵にならない限り上条に対しては一流アスリート並のパワー又能力は通常の10分の1程度しか発揮出来ない』
というリミッターを掛けているためこのような事ができていた。

削板「そんなもん根性でどうにかする!!」

上条「馬鹿野郎!!コイツが病気持ちなら移るかも知れないんだぞ!!警備委員の処理班を待て!!」

削板「ここで退いたら根性無しになる!!」

上条「それで退かなくて病気になった方がもっと根性ねぇと思うんだが!?」

削板「はっ!!それもそうか!!」

上条「悪いこと言わないからここは退いてくれ!!」

削板「でも俺は!!」

この、『嘔吐物まみれの犯人を車内から引きずり出すかどうか及び嘔吐物まみれの犯人を車内から引きずり出さないことは根性無しに相当するかどうか』

という議論は処理班が到着するまで続いた。

前者はともかく、後者の内容は周りからは

『どうでも良いだろう』

の一言で一蹴される内容であった。

その後処理班と一緒に削板は車内から犯人を引きずり出す手伝いをしようとしてまたもや上条と議論になった。
結局、処理班だけで引きずり出された嘔吐物まみれの男は他の二人は別々に護送される事になった。
衛生上悪いとの判断だった。

今回はここまで。

今後、メートル計算など気をつけて投下するようにします。
(前回のメートル設定の理由についてですが、走ったらすぐの場所にすること、又御坂に向かって高スピードで突っ込むことしか頭に無く、そこまで考えていませんでした。)

今後もここが間違ってるとかありましたら、どんどん言って下さい。修正します。
今回はお詫びを申し上げると共に、指摘して下さった事に感謝してます。
ありがとうございます。

どうも、これから投下します。
他スレにまでに宣伝行為…
他スレに居た方すみません。迷惑かかってしまって…

まぁ、もう荒しには構わないでいくつもりです。
そして、どんなに荒されようとも完結させるつもりです。

一方、銀行の方では護送車が到着していた。

白井「貴方の発火能力…なかなかでしたの。これからは、足を洗って真面目に生きなさいの。」

白井は警備委員に引き渡す際に発火能力者の男に声を掛けていた。
まともに学校に通ってない武装非能力者集団の男があそこまでの威力の火球を出せる事に驚き素直に称賛さした。

男A「………ふん」

白井「悔しかったら、わたくし達を見返してみなさいの。努力すれば…根性を出せば乗り越えられないことなんてありませんの。貴方ならきっと出来ますの。」

男A「…………ふん。……………………。」

そのときの男の声は余りにも小さく聞こえ無かったが
きっと『見返してやる』とか言ってくれていたのであろう。

白井「(まぁ、ちゃんと足を洗って品行方正に生きてくれればそれで充分ですの。)」

上条「これで引き渡し完了か。」

いつの間にかに銀行前まで来ていた上条が声を掛けた
右手には

『俺は根性で…いや…根性無しに…それとも…』

と何かを呟いている削板の服の襟を掴んで引きずっている


白井「はいですの。」

上条「お前ら支部に戻るぞ。報告書作成しないといけないしな。」

白井「うげ…」

白井は少女らしかぬ声を出す。
しかし、無理も無いであろう。報告書は実に手間が掛かり、面倒臭い。
一件纏めて報告書を作成するのでは無く、犯人一人ずつのを作成する。
しかも、当たり前だが全員が同じ行動をしてる訳では無いので書く内容は一つずつ違う。
今回の場合は犯人は三人。
報告書を三回書かなくてはなら無い。
繰り返すが報告書の作成はかなり面倒臭い。

上条「それとビリビリ。お前も支部に来い。さっき削板に聞いた話だとお前車に轢き殺されそうになってたらしいだろ。一応調書取るから。」

御坂「ビリビリって言う

白井「え?調書は警備委員の領分では?」

御坂は、白井の声に自分の言葉を遮られて苦虫を潰したような顔をする。
風紀委員の報告書は事件当時の様子を伝えるために書くのに対し、警備委員の調書は立証目的で書く。
立証するのは警備委員であり、風紀委員の立ち入る領分では無い。
そう白井は思っていたのだが

初春「違いますよ白井さん。」

白井「え?」

初春「基本的に警備委員は被害届が出されない限り、立証できるものか、学園生活に影響が出るものの調書しか取りません。
立証が難しいものの調書は風紀委員が取る場合もあるんですよ。」

白井「そうなんですの!?」

初春「そうなんですよ」

その後に

『白井さんはデスクワークを私に押し付けてばかりいるから知らないだけなんですよ…まぁ、風紀委員採用試験には出ない問題ですから仕方無いかもしれませんが…でも今、白井さんは人に仕事を押し付ける最低な人だと再認識しました…』

と付け加えブツブツと呟く。

上条「はぁ…とにかく支部に行くぞ。」

削板「いでっ!!」

その呟きを聞いて上条はため息を付き歩き出す。
その際削板の服の襟を掴んでいる手を放す。
背筋から地に落ちた削板は痛みに声を上げるが、すぐに立ち上がる。

その後『初春!!影でわたくしの悪口を言うんじゃありませんの!!』『なんのことですか!!』『まぁ、まぁ…』『悪口なんて根性無いな!!』等々の騒ぎが聞こえたが上条は我関せずの姿勢を支部に着くまで維持し続けた。

銀行から歩いて十五分位のところに風紀委員177支部は存在している。
上条は支部に着くなりソファーに座り込んだ。

上条「お前らも座れよ。その前に削板、報告書の用紙を一束…いや二束!!それと調書も持ってきてくれ!!白井とビリビリは一応寮に帰宅時間が遅れるかもしれない事を連絡しとけ」

削板「了解!!」

白井「解りましたの」

御坂「解ったけどビリビリって言うなって言ってんじしょうが!!それと、黒子。私が纏めて連絡しとくわ」

三人が三者三様の返答をする。
御坂は自分と白井の帰宅時間が遅れることを二人纏めて連絡し、削板が用紙を持ってくる間に上条は立ち上がり、珈琲を淹れる

御坂「連絡し終わったわ。で、調書って何を言えば良いの?」

削板「ほい、紙持ってきたぞ」

上条「サンキュー。白井と削板は報告書作成頼む。俺は御坂の調書取る。初春は二人を手伝ってくれ」

その後三人は黙々と報告書を作成し、上条は御坂の調書を取る。
報告書と調書が作成し終える頃には辺りは真っ暗になっており、

上条「お疲れさま。疲れただろうから珈琲でも飲んで
少し休んで行けよ」

白井「そうさせて頂きますの…うぅ…手が固まってしまってますの…」

そして、皆で休んで体力と気力をを少しでも回復させようとしていたところ、

御坂「ところで…そいつ!!」

ビッシッ!!
風を切る音が聞こえてくる程高速で削板を指を指す
御坂の一言が遮った。

削板「俺?」

御坂「そうよ!!私の能力が効かなかったのはこれで二人目!!コイツとアンタだけよ!!」

再び風を切る音が聞こえるほどに素早く上条を指差す

上削「「どうも」」

御坂「誉めて無い!!なんでアンタらは私の能力が効かないのよ!!」

上条「なんでって言われても…」

削板「解らん!!」

上条「そうじゃなくて、自分の能力の原理すら解らないから、『なんで!?』って聞かれたら『そういうもの』って答えるしか…」

御坂「原理解んないと能力発動できないでしょ!!」

上条「俺達無意識で能力発動してるし」

御坂「…ほんと?」

上条「マジだ」

削板「まぁ、俺達の能力を初めて見た奴は大抵疑問に思う!!逆に思わないとおかしい!!」

上条「自分で言うなよ…まぁ、俺達もお互い初めて会った時も『なんだコイツ!?』ってなったしな」

白井「お二人の初対面ってどんな感じだったんですの?」

初春「きっと話噛み合って無かったと思います~」

削板「俺とカミジョーが会ったのはカミジョーが中一で俺が中二の時だったんだ」

上条「お、おい…話すなよ」

削板「いいじゃん、話しても」

上条「………恥ずかしいからヤメテ…」

削板「……む。………仕方ないか……」

上条「………ありがとう…」

初春「え~聞きたかったです~薄い本にいかせないかと思ったのに~」

削板「薄い本ってなんだ?」

初春「いえいえ!!なんでもないですよ!!」

上条「……………怪しい…………」

初春「ほんとになんでもないですよぉ~!!!!」

初春はダラダラと冷や汗をかいていたが、その理由を知る者は風紀委員177支部の中には誰も居なかった。

今回はここまで。
では、また次回

アタマわいてるwww
誰かに迷惑かけても自分がちやほやされたいとか考えてる時点でこいつ俺よりも池沼じゃね?wwwwwwwwwwww

あーあーわかった、次から晒しのテンプレにお前の渋追記ね^^
Twitterあるなら調べ上げてそれも晒し、それでも駄目ならvipに宣伝するわ^^
有名になって大満足だろ?wwwwwwwwwwww

>>334
>上条「お、おい…話すなよ」

>削板「いいじゃん、話しても」
↑「じゃん」?!wwww口調違うだろカスwwww

>上条「………恥ずかしいからヤメテ…」
↑最初のセリフに混ぜろやwwwwテンポ悪いんだよクソがwwww

>削板「……む。………仕方ないか……」

>上条「………ありがとう…」
↑はいこの上3行まどろっこしいテンポ悪い蛇足乙

>初春「え~聞きたかったです~薄い本にいかせないかと思ったのに~」
↑「~」の間抜けっぷりな
腐女子ネタも安直で唐突で雑
この程度で笑い取れると思ったの?寒いよ?

>削板「薄い本ってなんだ?」

>初春「いえいえ!!なんでもないですよ!!」
↑自分のボケの回収すら下手くそな有名作家()

>上条「……………怪しい…………」
↑滑ったボケ引きずるなよwwww

>初春「ほんとになんでもないですよぉ~!!!!」
↑まだやるかwwwwネタ振りから滑ってんだろうがカスwwwwww

>初春はダラダラと冷や汗をかいていたが、その理由を知る者は風紀委員177支部の中には誰も居なかった。
↑「ダラダラと冷や汗」←しゃべり言葉
「その理由を知る者は」←三人称書き言葉
しゃべり言葉寄りの表現と書き言葉を無邪気に混ぜる素人



ほら>>340じゃねえけど具体的に指摘してやったぞ
感謝して土下座しろやゴミクズ

で、このレスの良さを具体的に解説できる読者様はいるのかな?

どうも、これから投下します。

御坂達が家路に付き、支部には上条一人しか居なくなっていた。

上条「………」

手にしているのは銀行強盗の報告書。
パラパラと紙を捲る音だけが支部に響く。

上条「(今回の銀行強盗の事件…削板が居なかったら正直怪我人が出ててもおかしくは無かった…もし俺がそこに居たら何も出来なかっただろう…それとも、誰かを庇って俺が怪我してた…)」

感じるのは己の無力感。
多くの人の反感を買うだろうが所詮俺の能力は能力を打ち消すだけだ。
おまけに、不幸体質だ。

脳裏に浮かぶのは木原の言葉

木原「テメェや、テメェの守りたい物が喪われたらどうすンだ!?傷ならいくらでも治せる、でも喪われたらもう二度と還ってこないだろォが!!」

上条「っ!!」

そして、それに連想され事件ですっかり頭の片隅に追いやられてた武器の事を思い出す

上条「(木原君があれを置いとくなら……多分…ロッカー!!)」

支部の狭い通路を走り抜け更衣室に入り自分のロッカーの前にたどり着く。縦約2メートル横約30センチの縦長のロッカーの前で鍵をポケットから取り出す
焦り、震える手で鍵を取り出し鍵穴に差し込み回す

上条「どこだ!!」

替えのワイシャツ、ズボン、資料、ベルト。
ロッカー内の物を全て掻き出す。

上条「………無い………」

しかし、それはどこにも存在して居なかった。

上条「くそっ!!」

地面に散らばった資料を踏み付けながら更衣室を出る
どこにも存在して居ない。
自分ならどこに置いておく?上条は自問自答する
共用スペース?他人に見つかったら大事だ
机の引き出し?生憎支部には個人の机は存在してない
ならどこに?

上条「何かの…裏…とかか…?」

共用スペースは選択肢から排除する。
なら個人のスペース。
支部の個人のスペースは、ロッカー、個人の資料置き場位だ。
個人の資料置き場は鍵が掛かってないから選択肢から排除する。
消去的にみればロッカーだろう。

上条「……もう一度見てみるか…」

上条の私物で散乱している更衣室に足を踏み入れる
また、資料を踏み付けているがそれを気にしている暇は上条には無い。

上条「まさか…」

ロッカーの中に体を押し込み上を見上げる。
そこには黒革の学生用鞄が糊が残らない特殊なテープで張り付けられていた。そのテープを引き剥がしそれを取り出し、右手で引っ掴み更衣室を出る

上条「誰も…居ない……よな…?」

上条は辺りを見渡しながら呟いた。
もし、武器を見られたら面倒な事になる
支部を一周し誰も居ない事を確認し、念のために鍵を
掛け、ソファーに座り机に鞄を一度置く。
そして、改造されている学生用鞄のファスナーやらボタンやらを外し全て中身を取り出す。
取り出したのは四角の気泡緩衝材に包まれたものと、筒状の気泡緩衝材に包まれたもの。それと、何かの付属品のコード。

上条「……………」

それを見た途端、冷や汗が流れた。心臓の鼓動が早まっている。緊張し、唾を飲み込む。

上条「(ここで止まったら駄目だ。別に使うとは言ってない。まだ決めてない。)」

ここまで来ても、まだ上条は決断していなかった。
決めたら何か、変わってしまうかもしれない。
それが、上条が決断しかねていた理由だった。

上条「あぁ!!もう、くそっ!!どうにでもなりやがれ!!」

まず、最初に手を付けたのは気泡緩衝材に包まれた四角いものだった。気泡緩衝材を破り捨てる。
ごとり、と物音を発てて机にそれは転がった。
それは、オートマチックの拳銃だった。金属質の光沢そして、重さや質感それら全てが本物だと物語っている
そして、気泡緩衝材を逆さにすると弾倉が4個机に落下した。

上条「っ…………」

この時点で呼吸が乱れ、心臓が胸を突き破りそうな位
鼓動している。
まだ、開けたばかりというのに。

上条「くそっ!!毒を食らわば皿までだ!!どうせ一つ開けちまったんだ!!どうにでもなれ!!」

自分に言い聞かせるように叫び、筒状の気泡緩衝材に手を伸ばす。
恐らくこれは…

上条「っ!!」

袋の中身はただの黒い金属の筒状の物体だった。
しかし、紛れもなくこれは俺があいつらの…人の命を
奪った本物の凶器だった。
血塗られてる本物の凶器だ。
震える手でそれを掴む。
そして、先端の方にあるボタンをスライドし、押しこむと直線上に緑の光線が出る。リーチは1メートル数十センチといったところだろうか。常時光線が放出されている代わりに、光線の先はキラキラと常時崩壊している。筒にはグリップ。後部にはカナビラと充電器の挿入口があった。

遠い、遠いといっても記憶の中だけで時間は余り立っていないが、これの製作者木原数多は
『とある能力者の能力をベースにしている』と言っていた。
能力を機械で再現できるのは凄い事だが、俺はその能力を、人を殺すという事で汚してしまった。

本来ならこれを叩き割るべきだろうが、俺は何故かそれをすることに躊躇いを感じていた。
理由は自分でもよく解らない。
しかし、これを嫌っているのも事実だ。
自分の弱さと愚かさ、それを象徴しているのだから。

この武器について考えると頭が冴えてく感覚がする。
緑の光線を眺めながら頭を回転させる。

上条「(俺は…この武器が嫌いだ。でも…でもやっぱ、何か執着しているんだ…この武器に…)」

ボタンを押し、適性位置に戻す。緑の光線は消える
俺は、そんな大層な能力者じゃない。
削板みたくパワーが桁違いな訳でもなく、御坂やあいつみたく応用性の高い能力者でもない。
異能を消すだけの能力者。とても貧弱だ。
なら、補助する道具を持ってても良いではないか?
耳が聞こえ辛い人が補聴器を付ける様に。体が悪い人が杖を突くように。

上条「俺は…大切なものを守る為になら、幾らでも傷付いてやる…そして…それが…」

―あいつらに報いる一番の選択肢だと思う
最後の言葉は声にはならなかったが、確実に上条の胸にそれは刻まれた

手中にある武器―正式名称『粒機波形高速振動剣』を握りしめる。
かつての、二の舞には必ずしない。
俺は、かつての様に壊すのではなく守る為に力を振るう。

ベルトに粒機波形高速振動剣をカナビラで固定し、改造学生用鞄に拳銃と弾倉を入れる
ご丁寧にも改造学生用鞄は内ポケットにホルスターとバンドが縫い付けられており、鞄の中で弾が発射される事が無いように工夫されていた。

更衣室に戻り、散らかした物を片付けた後に上条は支部を出た。右腰に粒機波形高速振動剣。左手にぶら下げた改造学生用鞄の中に拳銃一丁を入れて。
この、上条の選択が正しいものかは解らない。
しかし、上条の心に変化が起きたことは確かだった。

木原「だァから言ったろォ?あのガキは必ずこの選択をするってよォ」

自分の研究室でモニターを眺めていた木原がヴェーラに向かって自慢げな顔で言う。
画面には上条が支部から出る姿が写し出されていた。

ヴェーラ「あの少年が、この選択をするって…でも良かったんですか?」

木原「あ?」

ヴェーラ「もし、あの少年が人をまた殺めてしまったら今度こそ…」

木原「いンだよ、別に。あのガキはもう、人を殺す事はしねェよ。あのガキは道を踏み外すことはねェ。」

ヴェーラ「………そう…ですね。あの少年を信じましょう…木原さんがそうしてるように…」

二人はもう誰も居なくなり、無人になった支部が写し出されているモニターを見つめる。
そして、口には出さないが二人は彼が罪を償い終える日が来ることを願った。

今回はここまでです。

K「もうこの話はやめよう」
K「やめてくれ」

どうも。これから投下します。

あれから二日後

上条「うーす…」

疲れた声を出して上条は支部に入いる

削板「よう!!カミジョー!!随分元気ないな!!根性足りてないのか?」

上条「ちげぇよ…むしろ、根性出した結果がこれだよ…最近さ何故かスキルアウトの動きが活発化しててさ…グループ間の喧嘩の仲裁したら何故か俺が両グループから追いかけれ…スキルアウトにナンパされてる女の子を助けたら、追いかけられるわ………ってあれ?最近、スキルアウトと鬼ごっこばっかしてるな…」

どさりと、体をソファーに沈み込ませ、脱力する。

削板「なんで活発化してんだろうな!!」

上条「こっちが聞きたいよ…」

削板「あぁそういや、カミジョー。連続爆発事件の事聞いたか?」

上条「なにそれ?」

削板「えぇ…と…主に第七学区で連続爆発事件が起きてるらしい。処理に当たった風紀委員も犠牲になってるらしいな……」

上条「風紀委員が犠牲に!?怪我の度合いは!?」

削板「それが…結構重傷みたいだ…」

上条「まじかよ…」

削板「そいつらの為にも早く事件解決しないとな…」

上条「そうだな…警邏の時間を増やすか。それと、俺は日中腕章つけて街を歩くようにするか」

削板「なぁ、カミジョー」

上条「ん?」

削板「カミジョーは学校来ないのか…?」

上条「そう……だな………」

削板「……いや、カミジョーが自分を責めるのは解るよ…でもさ…

上条「ごめん、削板。俺は…自分で自分を許すことは出来ない。」

削板「そんなことはねぇよ!!」

上条「ダメなんだ!!俺が普通に過ごす事は許されない!!」

削板「カミジョー!!」

上条は走り出して支部を出る。
それを追いかけようとするが足が止まる

削板「クソッ……」

哀しかったのだ。
彼が自分を赦せず、己を戒め苦しめている姿を見ると胸の中が哀しみが溢れる。
今もそうだった。哀しみが足を何tもの金属以上の重さに変えた。己の親友が傷付いている姿を見るのが耐えられなかった。

しかし、削板は知っている。
上条の心の弱さ故に悲惨な結末になったのでは無いことを……
とある女の子を助ける為に心も体もボロボロにしてしまったことを…

白井「こんにちはですの。上条先輩、凄い勢いで走って出ていきましたけどどうかしたのですか?」

削板「あぁ…ちょっとな…」

白井「それより、削板先輩。虚空爆破事件(グラビトン事件)の事上条先輩に伝えて頂けましたか?」

削板「あぁ、伝えたぞ?」

白井「そうですの。さぁ、わたくし達も事件解決に向けて調査しましょう。削板先輩も手伝って下さい。」

削板「解った!!何をすれば良いんだ?」

白井「ではまずは…」

削板は上条の事が気掛かりだったが、仕事を放棄する訳にもいかない。
それに、今自分が行っても逆効果だと思った。
こればかりは、時間と根性に任すしかない。
そう結論付け、白井の指示に従い調査に乗り出した。

上条は宛もなく無我夢中で走り続けた。
そして、なんとも言えない感情が込み上げてきた。
そして、自分自身への怒りと情けなさがそれにブレンドされ、頭の中がぐちゃぐちゃに掻き乱される。

上条「クソがっ!!」

その感情をぶつける様に壁を拳で思い切り殴り付ける
そして、皮膚に走る鈍い痛みを感じつつフラフラと歩き出す。
路地裏を抜けると児童公園が見えた。子供達が明るく遊ぶ声が街に響いていた。
彼等の笑う声、元気さ、それが自分にはどんなに眩しく見えるのか。どんなに求めても得られないものか。
思わず奥歯を噛み締める。

少女「ねぇ、じゃっちめんとのお兄ちゃん。お願い、道を教えて」

上条「ん?」

足元で唐突に声がした。
下を見ると一人の少女が上条の服の裾を掴んでいた

御坂美琴は初春飾利とその友人、佐天涙子とセブンスミストに訪れていた。

佐天「LEVEL5の第三位っていうから尊大なお嬢様だと思ってましたよ~」

御坂「私だって中学生よ?上から目線のお嬢様なんてやってらんないわ。まぁ、そういう奴もいるっていえばいるけど…」

初春「まぁ、仲良くなれて良かったです。……あれ?
あれは…もしかして、あれは上条先輩…?」

前方にツンツン頭の少年が一人の少女を連れて歩いているのが見えた。
二人はこちらの方に歩いてきていた。

上条「うっす、初春。」

初春「こんにちは、上条先輩。迷子ですか?」

上条「道案内だ。セブンスミストの少女用洋服売り場に行きたいんだそうだ。どこか解るか?」

初春「私達、今から女性用洋服売り場に向かうんです。少女用も近くにあるんで、良かったら私が連れて行きましょうか?」

上条「助かる……って言いたいんだがな…この子、今度帰り道が解らなくなるだろ?だから、俺も付いてくよ。売り場に付いたらベンチで待ってるからさ。終わったら俺がこの子を送る。それで良いかな?」

初春「解りました。でも、時間かかりますよ?」

上条「あぁ…なら、俺は店を巡回してるかな。終わったらメール送ってくれ。」

初春「了解しました!!」

初春は少女を引き取り上条はそのまま店の巡回に向かった。

初春「では、行きましょうか。」

少女「うん!!」

一向は上条を見送った後、歩き出す

佐天「さっきの人、風紀委員の人?」

初春「そうですよ。検挙率高いんですよ~」

御坂「えっ!?あいつ、検挙率高いの?」

初春「はい。上条先輩はいろんな事件に巻き込まれますからね…というより今までスルーしてましたけど、御坂さんは上条先輩と知り合いなんですか?」

御坂「…………ちょっとね…」

その後雑談に花を咲かせた。

177支部。
白井と削板は虚空爆破事件の手掛かりを未だに得られてなかった。

白井「削板先輩…なにか手掛かりは見つかりましたか…?」

削板「見つからないな…ていうかオレはこういうのは余り得意じゃないんだけどなぁ…」

白井「そんな事は言わずに…根性出してくださいな」

削板「はっ!!そうだな!!根性あればなんでもできる!!」

白井「それでこそ、削板先輩ですの」

削板「そういえば、風紀委員の被害凄いよな…」

白井「えぇ、そうですの…」

削板「おっ、コイツ根性あるな。人を守って負傷か…」

白井「負傷してはいけないんですの!!」

削板「でも人を守って負傷した奴はコイツだけだぞ?
後は巻き添え喰らったとしか…でもこの人数巻き添えって……最近風紀委員、カミジョーみたく、運無いのか?」

白井「待って下さいな!!負傷した風紀委員の内巻き添えは九人中八人!?余りにも不自然ですの!!」

削板「どういう事だ?」

白井「つまり、この事件は…恐らく…」

その言葉は途中で切れた

削板「白井?どうしたんだ?」

白井「虚空爆破事件の続報ですの…場所はセブンスミスト…もしここで爆発したら被害が凄まじい事に…」

地図に印された赤い光点と、『緊急・重力子の爆発的加速を観測。恐らく虚空爆破事件発生の前兆』と記されたテロップに指を差す。

削板「クソッ!!オレはカミジョーに連絡した後現場に向かう!!後は任せた!!」

白井「ちょっと待って下さいな!!削板先輩…」

白井が声を掛けた時には窓が開いており、支部の中には削板の姿は無かった。

削板「(カミジョーを拾ったらすぐにセブンスミストに行く!!カミジョーの力が必用だ!!)」

ビルとビルの間を飛び越えながら削板は上条に電話を掛ける

削板「(早く…早く出ろ!!カミジョー!!)」

携帯電話がミシミシと嫌な音を立てる
外部の形状記憶合金の更に先を行く、合金を使っているらしいオーダーメイドの携帯電話であるが、削板が思い切り力を込めたら簡単に潰れてしまうだろう。
その事を忘れる程削板は焦っていた。

上条『もしもし?』

削板「カミジョー!!今どこに居る!?」

上条『あ?セブンスミストだけど?それがどうした?』

削板「セブンスミスト!?不味いカミジョー。緊急事態だ。例の連続爆発事件がそこで起きる。」

上条『爆発事件!?巡回してたが、不審物は見つかってないぞ?』

削板「アルミを起点とする爆弾らしい!!最悪アルミを含んだ物体全てが爆弾かもしれねぇ!!」

上条『なっ!!!?』

削板「とにかく、避難誘導をしろ!!」

上条『解った!!』

通話が切れる

削板「オレも向かうか!!」

上条が掴まるまでの間抑えていた力を建物が壊れない程度に解放する。
このスピードで向かって間に合うかは微妙だ。
しかし、行ってみる価値はある。そう思えた。

Staff onlyと書かれた扉を押し開ける

上条「すみません!!風紀委員です!!ここで、爆発が起きます!!すぐに避難誘導を!!」

店員「えっ!?不審物があるんですか!?」

上条「えぇと、アルミを含んだ物体全てが爆弾の可能性が…」

店員「えっ…?」

初春「虚空爆破事件(グラビトン事件)です!!この店が標的にされました!!」

上条「初春!?」

店員「虚空爆発事件の標的にされたとのアナウンスを掛ければ良いんですか!?」

上条「それでお願いします!!初春!!行くぞ!!」

初春「はい!!」

スタッフルームを二人は出る。
扉が開けっ放しになってしまっていたが締めに戻る暇も今は惜しい

上条「避難誘導は!?」

初春「御坂さんが手伝ってくれてます!!別の風紀委員もすぐに来ると思います!!」

上条「そうか!!なら店内を回るぞ!!」

初春「はい!!」

二人は店内を走り出す。

少女「お姉ちゃん!!」

数分後出入口付近。二人は御坂と合流し自分達も外に出ようと話してた時だった。
店の奥から、奇妙なカエルのぬいぐるみを抱えながら少女がこちらに走って来る。

初春「え!!まだ逃げて無かったんですか!?」

御坂「初春さん!!どうした…ってその子!!」

少女「眼鏡をかけたお兄さんがこれをじゃっちめんとのお姉ちゃんに渡してって!!」

その時奇妙な音を立てカエルのぬいぐるみが歪んだ。
少女の持っているぬいぐるみを掴み投げ捨て、少女を抱き抱える。

初春「逃げて下さい!!」

バキバキとぬいぐるみが音を立て凹む。

上条「クソッ!!」

御坂「やばっ!!」

上条は前に駆け、御坂はポケットに手を突っ込む

御坂「(マズった!!)」

焦り、御坂はコインを取り落とす。

上条「間に合え!!」

上条は必死に右手を前に付き出す。
しかし、無情にも右手が触れる直前に爆発した。

今回はここまで。

どうも、これから投下します

削板はセブンスミストの向かい側のビルから飛び降りた。
セブンスミストからは黒煙が上がり、野次馬は悲鳴を上げていたり、興奮したように話していて大変な騒ぎだった。

削板「やっぱり、間に合わなかったか…」

盛大に溜め息を付く。
上条は無事だろうか?それが気掛かりだった。
辺りを見渡していたとき削板は、奇妙な人物を見付けた

眼鏡を掛けた男だ。
別に服装がおかしいとか、髪型体型とかの話ではない
奇妙なのは、口元が、微かにだが歪んでいたことだ。
そして、目がなんというか普通の人と違う。

こんな、事件を目にして笑えるなんておかしいと思った。いや、笑うことはおかしく無いだろう。爆発マニアとか興奮した人、パニックを起こした者は笑うかも知れない。しかし、それらの笑いとは違った。

削板「…怪しいな」

削板はその男を付ける事にした。
そして、携帯電話の横に付いてるボタンを長押し、男の後をつけた。

介旅「ふははは!!」

介旅京介は虚空爆発事件の犯人だ。
路地裏に入った後思いっきり高笑いした。
能無しの風紀委員に復讐するために事件を起こした。

介旅「凄い!!僕の能力(チカラ)!!最高だ!!あの爆発!!」

狂った様に笑う。
愉快で仕方なかった。

削板「風紀委員だ!!」

興奮しすぎて、後方に注意が向いて無かった。
ついでに言うと、この興奮した声を聞かれる可能性を考えて無かった。

介旅「えっ!?」

削板「お前を、虚空爆破事件のえぇと…」

上条「重要参考人な。」

さらに後ろから人が現れる

削板「カミジョー!!無事だったのか!?」

上条「削板さんよ…上条さんを嘗めて貰っては困りますよ?てか、位置情報送ってきたのそっちだろ?」

削板「嘗めてないぞ!!心配しただけだ!!」

上条「なら良いんだけど」

介旅「君達…事件ってなんの事かな…?」

上条「連続爆発事件。聞いたことは無いかな?因みに負傷者も多数出てる」

介旅「あ…あぁ、あの事件ね。そ、そうだね…名前だけなら聞いたことはあるけど…」

上条「因みに今回は負傷者は居ない。髪の毛1本すら燃えてないぞ?」

介旅「嘘だろ!!僕の全力だぞ!?」

削板「全力?僕の?まるで犯人が言う言葉だな?」

介旅「え…いや…その…クソッ!!」

鞄から介旅が取り出した物が爆発する。
轟音。

削板「お前の力はこんなもんか?もっと根性だせよ!!」

上条「根性出されたら困るって…被害広まるだろ…」

二人は無傷で、しかも服も破けていなかった。

介旅「なっ!!お前ら!!高位能力者か!?」

削板「オレは学園都市LEVEL5のナンバーセブン!!削板軍覇だ!!」

上条「風紀委員177支部上条当麻だ。」

介旅「今度は高位能力かよ!!なんで僕の時はすっ飛んで来て奴等の時は来ないんだよ!!無能力者の奴等が僕を殴ってるときは!!お前らが無能だから!!僕が迷惑してんだよ!!だから復讐したのさ!!」

削板「………お前は回りの人の迷惑を考えたことあるのか?」

介旅「え?」

削板「風紀委員に復讐したときに巻き込んだ人の事だ!!風紀委員以外にも被害が出てる!!そいつらの気持ちを考えて無いのか!!」

上条「待て、削板。爆弾魔。お前に迷惑が掛かってたのは事実だ。対処すべき事態に風紀委員は気づけなかった。その点はすまなかった。」

上条は介旅に頭を下げる

介旅「はっ!!解ったか!!お前らの無能さが!!」

上条「あぁ…よく解ったよ…そして、お前の卑怯で脆弱な心もな!!」

ゴッ!!
鈍い音が路地裏に響く

介旅「なっ!!ざけんなっ!!殴りやがって!!」

上条「痛いか?」

介旅「は……?痛いに決まってんだろ!!」

上条「そうか…お前の起こした爆発で怪我した奴の方がもっと痛いよ。」

介旅「………え?」

上条「謝罪しろ。俺じゃなくて怪我した奴に、爆発の被害を受けた店の人に。一人一人頭を下げろ。そして、考えろ。お前がしたことを。爆発物取締罰則及び傷害未遂の容疑で拘束する。」

鞄から手錠を取り出し、介旅に掛ける。

上条「ほら、行くぞ。」

上条が介旅の背中を押す。

介旅「………」

上条達三人は恐らく到着してるであろう、警備委員の方に向かって歩き出した。

今回はここまで。
これで虚空爆発事件は終了です。

どうも、これから投下します。

夕方の日が沈みかけた頃。
虚空爆破事件の犯人の受け渡しを終えた上条はフラフラと宛もなく街を歩いていた。
本来ならすぐ終わるはずだったが、殴った事で数時間説教された為ここまで遅くなってしまった。

??「待ちなさい!!あんた!!」

誰かが叫んでいる。
しかし、上条は疲れていた為それに反応することなかった。

??「待てっていてんだろぉがゴラァ!!」

上条「のわぁぁぁぁぁ!!!!」

硝子が砕け散る様な破砕音。
瞬間、電撃が掻き消える

御坂「ほんっっと…なんなのよそれ…」

上条「いきなりはよせ…ビリビリ中学生…」

御坂「今日こそ決着をつけてやるんだから!!」

上条「はぁぁぁぁぁぁ…」

御坂「溜め息つくな!!」

上条「なんで、ビリビリ中学生は俺に勝ちたいでせうか…?」

御坂「えっ!?どうしてって…?」

上条「俺に勝ちたい理由だよ…」

御坂「私より強い奴を倒したいからよ!!」

腰に手を当て胸を張る

上条「……なら今のままじゃ勝てないな……」

御坂「確かにそうね。でも、あんたを殺す事はできるかもしれないけど私は殺人なんてしたくないし。」

上条「……マジでかよ…」

御坂「うん。それとあんたなんで一回も手出して来ないのよ?」

上条「そりゃ、女の子を殴る訳にはいかないし。」

御坂「なら寸止めで良いわよ。」

上条「はぁぁぁぁぁぁ…」

御坂「さっきより大きな溜め息つくな!!とにかく、私と勝負しなさい!!」

上条「解ったよ解りましたよ…別に勝ちたいって向上心は否定しないよ…だけど街中では辞めような。どこかに移動するか…でも今回だけだからな。」

御坂「ふん!!その気になったのね!!」

上条「じゃあ、移動するか河川敷で良いか?」

御坂「良いわよ。」

二人は河川敷に向かい歩き出した。

とあるビルの屋上。
茶髪の一見ホストの男が身を潜めていた。

K「こちら、CodeName『K』。対象『IB』を視認。お前らの対象の『3』と移動している様子だ。」

G「こちら、『G』っす。数分前に『3』からの接触。その後会話をした後場所を移動する様子っす。」

K「どこに行くんだ?」

右耳のインカムに問い掛ける。

G「会話を聞き取ることは出来なかったっすから解らないっす…」

K「はぁ?ふざけんなよ!!ちゃんと聞いとけよ!!今仕事中!!Now working!!Do you understand?」

対象を追いかけるためビルとビルの間を飛び越えながらインカムに叫ぶ

G「い…イエス…」

K「ったく…なんで俺らがコイツらの監視なんざ…てか、なんで俺があのツンツン頭の監視でお前らが3なの?……ってか、おい。そういや、『M』はどうした!!」

G「あーっと…あの人なら小遣い稼ぎにいくから後はよろしく~って言って帰っちゃったっす…」

K「はぁ!!!?つか、それなんで先に言わないの!?エロ親父共の所に行く方がこっちの仕事より大切ってか!?随分お気楽な身分だな、オイ!!」

G「すみません…ってか、Kさんてこの仕事の間…随分荒れますね…」

K「上層部が何考えてんのか解らない今は下手な事は言えねぇけど、俺が『3』じゃねぇのって事にイラつくんだよ。」

G「情報規制されてる『IB』。そいつにKさんが監視する価値があるように思えないっすからねぇ…」

K「まぁな。だが、奴は何かある。貴重な能力か…または、上層部が必要としてる情報を所持してるか…それを考慮してもな…」

G「まぁ、退屈じゃない分良いじゃないっすか。ツッコミどころ満載で」

K「といっても、ツッコミたくても突っ込めないっていうストレスを抱えることになるがな。」

G「あ…確かに…俺たちは、監視だけしか行動権ないっすからね…後は対象が半死状態に陥ったとき
『IB』の頭が右上半身をが繋がったまま、研究所に持っていくだけですからね…」

K「………」

G「Kさん?」

K「まぁ、俺としてもいつまでもこの仕事を続ける気はねぇからよ。」

G「Kさん?それ、どういう意味っすか?」

K「まぁ、楽しみにしとけ。安心しろ。お前に火の粉が降り掛かることはねぇからよ。」

G「そこは気に………してますけど………何かしでかす気っすか?」

K「今言ったら楽しみは無くなるからな。後でのお楽しみだ。」

G「…解りました。じゃあ、仕事に集中しましょう」

CodeName『K』『G』は引き続き監視の仕事に集中し始めた。

御坂「あんたって検挙率高いの?」

上条達は歩きながら雑談していた。

上条「まぁ、そこそこかな?なにせ、昼夜問わずいっつも不良さん方に追いかけられてますから…」

御坂「ふ~ん、昼夜問わずってことは、あんたって学校行ってないの?」

上条「まぁな、少し事情があってな。」

御坂「ふ~ん。なら日中何してるの?」

上条「お前が毎晩追いかけてくるから睡眠時間が足りなくなる。だから昼間は寝てる。大体動き出すのは昼頃だな。たまに、風紀委員の活動してる。」

御坂「私は別に足りてるわよ?」

上条「俺は足りてないの。その前後に武装無能力集団に追いかけられたり、事件に巻き込まれたりするから疲労も半端ないしな。」

御坂「不幸だから?」

上条「………そうだな……」

御坂「あんたも大変ねぇ…」

上条「全くだよ…」

二人が河川敷に付いた頃はもう日が沈み、辺りは闇に包まれ始めていた。

上条「よし良いぞ…」

ゴキゴキと指と首を鳴らす

御坂「じゃあ、このコインが地面に触れたらスタートよ。いいわね!?」

上条「あぁ、いいぜ。」

御坂「じゃあ、いくわよ!!」

指で高く弾き飛ばす。
くるくると空中で回転し、落下してくる。

キン!!
金属質の高い音が鳴り響いた。

御坂「いっけぇぇぇぇぇ!!」

紫雷が上条に向かい迸る。
それを上条は腕の一薙ぎで霧散させる。

御坂「(今のは開戦の挨拶替わり…本番はここからよ!!)」

御坂「くっ…!!」

バチバチと空に雷雲が立ち込める

上条「へ…?」

御坂「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

上条「ウソだろ…?不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

しかし、頭上に翳した右手に雷が落ち上条にはダメージは通らない。しかし、街から灯りが消えた。

御坂「まだまだ!!」

ぞわっ!!
砂鉄が御坂の右手に集まり剣の形に固定される
刃の部分は震動しているが、刃の腹は動いていない。

上条「得物!?マジかよ!!殺す気満々じゃねぇか!!」

御坂「大丈夫、死にはしないわよ!!」

上条「絶対嘘だろ!!」

―上段からの垂直斬り下ろし。
―左上への斬り上げ。
―左からの水平斬り。

三連撃を思い切り体重を乗せて撃ち込む。

しかし、上条は右ステップ後方へのステップ二回で回避してのける。

上条「(単純なチャンバラ剣技ってところか!!そんなんじゃ俺には当たらねぇよ!!木原君に仕込まれたスキルを…嘗めるなよ!!)」

頭上に振りかぶり斬り下ろしを体を左回転し、右に避けた。その勢いを殺さず体の左方向にある剣を平手で触る。
―バキン!!
硝子が砕け散る音が鳴り響く。
瞬間砂鉄に強制的に戻される

御坂「え…?っなら!!」

左手の裏拳が上条に飛ぶ。
しかし、飛んできたそれを掴みとる
そして、左手の手が御坂の顔に向かう

御坂「ひっ…」

御坂は思わず頭を抱えた。

上条「……」

沈黙が流れた。

御坂「まさか、ここまで追い詰められるとは思ってなかったわ…」

上条「体の使い方を変えればもっと強くなれると思うぞ。あと、切り札の使い道とかさ。」

御坂「……なら、それ教えなさいよ。」

上条「へ?」

御坂「強くなる方法教えろってんの!!教えないと超電磁砲撃ち込むからね!!」

上条「え…?まじかよ………不幸だ……」

今回はここまでです。
>>573はミスです。
すみませんでした。

>>593
荒らしに正当性を問うなよ
荒らせりゃいいんだから話が通じる訳無いだろ

>>593
んじゃまーた原作にないオリジナルの自己中設定を原作キャラに付け加えたのか、やっぱクソだな
自分の考えた最高のストーリーの為に原作キャラクソ塗れにしてもいいってのがコイツのssだし今更だけど

>>594が正論すぎて(>>595に向けて)ワロタ

んじゃ言い返してくれ
原作キャラをクソ塗れにしてるのに何が面白いのか教えてくれるなら退いてやるよ

>>598
確かにクソ塗れに感じて面白い事は無い。そしてそう感じるか感じないかは個人の自由
でもこれはss(自由に書いた二次創作もの)なんだし、「証明しろ」以前に荒らしてまで>>1と他読者を困らせないでそっ閉じしろと言う事。こんな感じのssならここ以外にいくらでもあるし
逆になんで>>598がそっ閉じも出来ないのかこちらが知りたいくらい。話が気に入らないなら読まなきゃいいだけの話じゃん
まぁ↑の話がちゃんと通じてるかどうかは知らないけどね

は?
まとブロバカにすんな?
ワイの故郷やで!(確信)

【朗報】ンゴンゴンゴWWWW
仲間いたンゴWW(震え声)
ワイら会おう!

俺中3やで!
ヨロシク!(コナミ感)
アド書くから送るンゴ(確信)ンゴWw(確信)

どうも、これから投下します。

河川敷を土手から眺めている人間が二人いた

K「あいつどこが不幸ってんだよ?女の子と二人きっりで居られるんだぞ?あっ!!それとお前、このあとメシ奢れよ?賭けに負けたんだからよ?」

G「クソ…どっちが勝つかなんていう、賭けに乗らなければよかったっす…」

二人は上条達が決闘をする前、どちらが勝つか賭けをしていた。そして、『G』の負けで終わった。

K「じゃあ、今日はたらふく食うぞオラァ!!」

G「なるべく安いとこにしてください!!」

K「(対象『IB』…ね。今の戦闘でますます興味湧いてきたぞ?もっと俺を楽しませてくれよ?)」

G「あっ、二人共帰るみたいっす。じゃあ、垣根さん自宅まで監視し終えたらここに来てくださいっす!!」

垣根「おう、また後でな。ゴーグル。」

一組の男女を眺めている垣根の目にはなにかの感情が浮かんでいるように見えた。それがなにかかは、垣根以外の人間には―否、垣根にすら解らなかった。

一組の男女を眺めている垣根の目にはなにかの感情が浮かんでいるように見えた。それがなにかかは、垣根以外の人間には―否、垣根にすら解らなかった。

垣根「スクールのリーダーが何感情に引っ張られそうになってんだ!!今仕事中!!Now working!!これ終わったらメシが待ってんだ!!あと一踏ん張りだ!!」

叫び渇を入れる。
そして、両頬を両手で叩いた後ツンツン頭の少年を追い、歩き始めた。

??「やっぱり気に喰わないわぁ…」

垣根達の他にも別の場所から二人を眺めている人間がいた。

??「まぁ、こういう結果に……彼に罪を着せてしてしまったのは私の未熟力の結果だし仕方ないんだけどぉ…」

大きく溜め息をつく。

??「でも、得出来ないし諦められないのよねぇ~彼のこと。」

くすりと、その人間は笑った。

御坂美琴との決闘の翌日。

上条当麻は朝9時近くなろうとしていたが、上条はまだ眠りに付いていた。
遠い記憶の夢の中に彼の意識は完全に浸かっていた。

―学園都市某所(上条の夢の中)―

路地裏を息を切らしながら走る。
すぐ傍まで追跡者が迫っていた。
少しでも足止めになればと思い、拳銃を持った右手を後ろに向け、引き金を引く。
一回だけではなく、続けて二回連射する。

路地裏に響き渡る銃声。
二弾はフレームにぶち当たり弾かれる。
しかし、1弾はタイヤをぶち抜く。

その高速で移動するバイクみたいなものは壁から落下し、地に叩き付けられ
―爆発した。
辺りに漂う液体燃料の独特な匂い。
―それに混ざる…血の匂い。

上条はその匂いと自分の行った行為に対し嫌悪感を覚え顔を顰める。
しかし、走るのは止めない。
止めたら最後、殺される。

―■■■■■■■■■

■■■を守る。
―自分は人を救う為に力を振るう。

しかし、人を救う為に振るうはずの力を追跡者達に向け、結果として追跡者達の命は奪ってしまっている。
それは、自分の行動理念とは真逆の行動だ。
それが、どうしようもなく辛く形容し難い感情が沸き上がる。
その時不意に白髪の少年が脳裏に浮かんだ。
彼もまた、己と同じ気持ちを感じた事が…否、感じ続けているはずだ。
―傷付けたくない。
それなのに、現実は、世界は残酷にその思いを壊してしまう。

ギリ…
様々な感情が入り乱れる中、上条は歯を食い縛り引き金をもう一度強く引いた。

そこでプツリと遠い記憶の夢から、上条の意識は落ちた。
深い眠りへと…
上条の目尻から涙が一筋流れた。

上条「………うるせぇ」

それから一時間後。やけに五月蝿い音で上条は目覚めた。実に不快な目覚めだった。
ガンガンゴンゴン!!!!
その音はまだ鳴り響く。

上条「なんだよこの音!!人の睡眠邪魔しやがって!!」

寝室から出て行きベランダに向かう。
カーテンを開け放ち、音源のベランダを見て…

上条「……」

そっと、カーテンを閉めた

??「…!!…………!!!?」

上条「(なんだあれは!?なぜ、白い物体があそこにあるんだ!!まさか、木原君のイタズラか!?ベランダ開けた途端爆発とか!!…まさかな……いや、木原君ならやりかねないぞ…)」

その後上条は十分はかけ、

『ベランダに騒音発生器があっては、生活に支障が出る。だから、早いうちに対処しよう』

という結論に達し、ベランダのドアを開け放つ。

??「なんで早く開けてくれなかったのぉぉぉぉ!!」

上条「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」

白い物体がドアを開け放つなり飛び掛かってきた
驚いた上条は、寝室に向かい全速力で駆ける。
下の階の人に迷惑になるとか気にしてる場合では無い

上条「(なんだなんだ!?木原君のイタズラ…じゃねぇ!!
多分人間!!しかも面倒くさそうな奴!!もう良い!!とにかく住居不法侵入でしょっ引くか!!)」

そう決め、寝室に置いてある鞄を引っ掴む。

??「お腹減ったんだよぉぉぉぉぉぉ!!」

掲げた右腕に噛みついた人間を振り落とし、左手で鞄から手錠取りだし掛ける。

??「えぇ!?何してるのぉぉぉぉぉぉ!?もう、許さないんだよ!!噛みついてやるってまって、手に付けた奴を引っ張らないで!!手が痛いんだよぉぉぉぉぉぉ!!」

ジタバタとまな板の上の魚みたいに跳ねている人間をリビングまで引きずり椅子に座らせる。逃げようとするので足と椅子の足を手錠で繋いだ。
ついでに、手と椅子も繋ぐ。
その後騒ぐのをやめるまで数分を要した。

上条「で?お前誰だよ。つか、なんでベランダに居た訳?泥棒?不審者?」

??「そーゆう、貴方こそ誰かな?もしかして、女の子を拘束するのが趣味なアブナイ人?」

上条「違う、そんな性癖もってねぇ。手錠の理由はお前が犯罪者だからだ。そして、所持理由は風紀委員だからだ。そして、これから取り調べを行う」

??「犯罪者?私、なにか犯罪したかな?」

上条「傷害罪。並びに住居不法侵入だ。立派な犯罪だからな?」

??「傷害罪?住居不法侵入?そんな身に覚えが無いんだよ?」

目の前の少女はキョトンとしたように首を傾げた。

上条「ふざけんな!!右腕に噛みついたろ!!それに、なんでベランダに居た!!」

??「ビルの間を飛び移ったら失敗してここに落ちちゃっただけなんだよ?」

上条「落ちただけって……ここ何階だと思ってんでせうか…?大体、ビルの屋上に上がるのも普通に住居不法侵入だし…ここ、屋上上がれないようになってるから…セキュリティ掛かってるし…つか、ここらへんのビル屋上大体……」

??「五月蝿いんだよ!!それにお腹減ったんだよ!!
あっ、そういえばジャパニーズの取り調べって、カツ丼とか出るんでしょ?カツ丼出してよ!!」

ブツブツと呟く上条を無視して目の前の少女は飯を要求してくる。まるで犯罪意識が…否、確実に自分が犯罪をしたと正しく認識していない。

上条「唐突過ぎるだろ…てかあれ、被疑者の自己負担だし。そもそも今、取り調べで被疑者に飲食させるの禁止だし。」

??「そうなの!?騙された!!」

上条「そんなに取り調べして欲しいなら、本格的に取り調べしますか。調書とるぞ!!」

??「そんなぁぁ…」

上条「罪状、傷害罪及び住居不法侵入の現行犯。
……名前は?」

イン「私の名前はIndex-Librorum-Prohibitorum。長いからインデックスで構わないよ」

上条「……………偽名?」

イン「偽名じゃないもん!!………多分それが名前。」

上条「まぁ、いいか。出身…住所。在校学校名は?」

イン「出身は多分イギリス。住所は知らない。学校は行ってない」

上条「……嘗めてんだろ?」

イン「嘗めてないもん!!気付いたら日本の学園都市に居たんだもん!!そもそも、ここに来る前の記憶無いもん!!」

上条「はぁ…?」

イン「1年前までの記憶しかないの。私は…」

上条「そりゃなんで?」

イン「解らない。」

上条「なんじゃそりゃ。気になるけど…まぁいい。
じゃ、動機。なんで不法侵入した?……いや、なんで飛び移ろうとした?」

イン「追われてたんだよ。魔術師に。」

上条「魔術師?」

イン「そうだよ。例えばこの服だって、歩く教会っていって、肉体にかかるダメージを

上条「あぁ~はいはい、解った解った。」

イン「理解してくれたの!?」

上条「お前、教会の構造やら、伝承なんかで『自分だけの現実』を拡張する肉体強化系能力者だろ?そして、追ってきてるのも伝承とかのオカルトチックなもので強化した能力者だろ?なんか、学園都市がやりそうな研究だな~赤ちゃんの置き去りとかに魔術があると刷り込みして育てながら能力開発して、能力発現後歴史伝承とかで『自分だけの現実』が強化されるかっていう実験。みたいな」

イン「全然理解してないんだよ!?はっ!!そうだった!!追われてるから早く逃げないといけないの!!」

上条「はいはい、取り調べ終わってからな~」

インデックスはジタバタと藻掻くが、そんなもので外れる訳がない。それを無視して上条は取り調べを続行しようめする。

イン「早くして欲しいかも!!追っ手がしらみ潰しに探してたら、私を見つけるかも知らないのに!!」

ドガン!!
インデックスの声に反応したように、上条宅のドアが開け放たれたような(破壊されたような)音がした。

どうも、これから投下します。
昨日までB型インフルで倒れていて投下出来ませんでした。先週投下できなくて申し訳ありませんでした。

上条「は?なんの音だ!?」

イン「ぎゃぁぁぁぁ!!!!見つかったかも!!」

呑気な上条に対して慌てるインデックス。

??「ん~、ビンゴしたのかな?とにかく、邪魔する奴は殺して彼女を奪還すれば…」

上条「ま~た、住居不法侵入かよ…調書増えるな…」

イン「呑気なこと言ってる場合じゃないかも!!早く手錠外して!!」

上条「今の奴好戦的っぽいな。泥棒か?」

イン「絶対に違う!!早く手錠外して!!」

上条「はいはい、まぁ、お前このままじゃ人質にされるのがオチだからな。外してやるよ。特別だからな
?あっ、そういやこの服、右手で触れたら駄目な奴か…?面倒くさいな…」

上条はブツブツと呟きながら手錠を外し、インデックスはギャーギャー騒ぐ。
カチリ。
手錠を外し終えた時、丁度タイミング良く不法侵入者
(本日二人目)が現れる。

??「なんで、一般人が居るのかな?一応、人払いはしたはずだが…」

侵入者は男だった。
その男は長身赤毛でロン毛で顔面バーコードでピアスで指輪を付けまくり、煙草を吸っていた。
男は咥えた煙草をフローリングの床に落とし火を踏み消す。

上条「あっテメェ!!床にタバコ落とすな踏み消すな!!床に焦げ跡付く!!つか、靴で上がるな!!海外ならいざ知らずここ日本!!靴下か裸足で上がれ!!」

??「ん~一々五月蝿いねぇ…一般人。」

上条「てめぇ、住居不法侵入と建造物損壊罪でしょっ引くぞ?」

??「君、怪我しないうちに出ていくことをお勧めするよ」

上条「ふざけんな!!ここ俺の家だからな!?それに、会話が成り立たねぇ!!」

その男は淡々として話す一方、上条はギャーギャーと喚いていた。
男は、その上条の様子に苛立ちを覚えた。

??「目障り、耳障りだ。つか、外出ろ。殺してやる。」

上条「いいだろォ!!戦ってやンよ!!」

??「上等だ。」

ドタバタと二人は外に飛び出す。
上条は家を傷つけられたことに、男は邪魔が入ったことに苛立っていたためこうなってしまった。
そして、インデックスはポツリと取り残された。

イン「はっ!?あの人大丈夫かな!?追わないと!!」

インデックスは二人を走って追いかけた。

マンションの廊下で、二人は対峙していた。
上条の後ろにはインデックスが隠れている。

上条「このクソ野郎が…」

上条の額には青筋が浮かんでいる。
理由は簡単だった。
家を散々傷つけられた上に男が侵入する際、上条宅の玄関のドアを吹き飛ばし破壊していたことに気付いたからだ。
因みにドアの外側の方は焼け焦げて無惨な姿と化していた。

上条「来いよォ。今の上条さンは家をぶち壊された怒りでデンジャラスだぜェ?」

上条は怒りの余りに思わず、親兄弟の口調が移ってしまっていた。

??「ふん、馬鹿が。Fortis931!!我が名が最強である理由をここに証明する!!」

上条「なんだそれ?」

??「殺し名…かな。古い習慣だよ。そういや、名乗って無かったね。ステイル=マグヌスだ。」

上条「ならこちらも名乗るか。俺は上条当麻だ。」

ステ「興味無いねどうせ、君はここで死ぬのだから。では、行くぞ!!灰は灰に!!塵は塵に!!吸血殺しの紅十字!!」

煙草を横に投げ棄て叫ぶ。
呪文に呼応し、両手に炎剣が出現する。

上条「へ~凄いな、お前発火能力者か。てか、どういう能力の使い方してるの?お前。」

ステ「何を勘違いしてるか知らないが僕達は魔術師だよ?科学とは相容れない存在。超能力とは別の法則で力を振るってる。」

上条「…訳わかんねぇ」

ステ「解らなくて良いよ…どうせ死ぬんだから!!」

右の剣を投げ付ける。

上条「なっ!!」

上条は得物を投げ付けるとは想定していなかった。
一瞬固まったが、間一髪で屈んで避ける。

ステ「甘い!!」

上条が屈んだその隙に、駆けて距離を積めたステイルが両手で握った剣を振り下ろす。

上条「そっちこそォ!!」

屈んだ状態から前に飛び出しステイルの懐に潜り込む
前に飛び出した勢いを殺さぬまま、ステイルの股間に膝をめり込ませる。
拳を振るうより膝の方が速い上に、確実にダメージを与えられると考えた行動だった。

ステ「くっ…」

男の急所を打たれたステイルは後退る。
その際ステイルは炎剣を取り落とし、落ちた炎剣は霧散する。

上条「お前…接近戦苦手だろ?正直…」

あまりのステイルの打たれ弱さに、追撃をしようとした上条の動きは止まってしまった。

上条「耐えろよ…男だろ?」

うめき声を上げ股間を押さえるステイルのその憐れな姿に最早、上条の目には憐れみの色すら浮かんでいた。
なぜ、接近戦を選んだのか…
男の本能としての部分が、ステイルに何かを訴えていたのかもしれない。

ステ「あぁ…そうさ、正直僕は接近戦は苦手だからね…なら次は…僕の本気で行かせて貰おうか…」

煙草を取り出し火を付け口に咥える。
そして、同時に取り出していた紙を右手の人差し指と中指で紙を挟む。

ステ「世界を構築する五大元素の一つ、
偉大なる始まりの炎よ
それは生命を育む恵みの光にして、
邪悪を罰する裁きの光なり
それは穏やかな幸福を満たすと同時、
冷たき闇を滅する凍える不幸なり
その名は炎、その役は剣
顕現せよ、我が身を喰らいて力と為せ!!
魔女狩りの王!!」

詠唱に呼応して、重油のようなドロドロとした、人型の炎みたいな物体が現れる。

上条「なんだよ…これ…凄いな…確かにこんなの学園都市の超能力じゃ無理だな…」

ステ「行け…イノケンティウス………奴を殺せ」

ようやく、科学とは違うと感じ理解した上条。
ステイルの指示に従いイノケンティウスが動き出す
上条にイノケンティウスが迫る。

上条「(正直…右手が通用するか解らねぇ…なら!!)」

右手というカードが意味を成さなくなった。
なら、他のカードを使うしかない。

上条「インデックス!!俺の寝室から鞄取ってこい!!玄関入ってすぐ左の部屋だ!!」

イン「え…?」

上条「一つしか無いからすぐ解るはずだ!!とにかく速くしろっ!!」

イノケンティウスの右手を避けながら叫ぶ。
その指示に従いインデックスは部屋に走る。
しかし、その手に交差するように左手が迫る。

上条「っ!!!?」

左手が部屋側の壁にぶち当たる
爆音が鳴り響いた。

ステ「終わったか…肉弾戦なら僕より強かったがこうなってしまったら僕の敵ではないね。」

上条「何が終わったって?」

ステ「なっ!?」

イノケンティウスの横から上条が駆け抜けてくる。
狭い通路。右にも左にも上条が避ける場所は無かった。後ろに避けるにも時間が足りない。
そこで上条は、イノケンティウスの左手を避けるため、後ろ向きに倒れ込んだ。
その時、右手と左手は交差している。
元の体制に戻そうとしたイノケンティウスのその隙に脇を通り抜けステイルの目の前に飛び込んだのだ。

ステ「イノケンティウス!!」

振り向き様にイノケンティウスは上条に向い手で薙ぐ。

上条「甘いってんだろ!!」

野性的な勘と、ステイルの呼び声でイノケンティウスの攻撃を予感し、その右手を屈んで避ける。
そして、イノケンティウスの様子を伺う為に走りながら後ろに振りかえる。
そして、気付く。
上条に迫る、地面スレスレに薙がれるその左手に。

上条「しまっ!!」

迫るイノケンティウスの左手。
前の様に倒れ込んで避けようにも地面スレスレの斜めに薙がれてしまっては避けれない。
上条は無意識に右手を突き出した。

ステ「(勝った!!)」

ステイルは今度こそ勝利を確信していた。
奴は身体能力が超人並と言うわけでもなく、頭脳が天才的に優れているという訳でも無いだろう。いうならばアスリート並の身体能力と、魔術を使うステイルにある程度対抗できる戦闘センスを持っているだけ。
イノケンティウスという、教皇級の魔術に対抗できないであろう。だが、雑魚だとは決して言わない。
むしろ、数撃とはいえイノケンティウスの攻撃を躱した上条当麻に賞賛を送ろうと思っていた。

ステ「(まぁ残念ながら、ここでコイツは死ぬけどね…)」

あまり精神衛生上良くない光景と奴の悲鳴をステイルは予想し、思わず右手を握り締める。
しかし、ステイルの目に耳に届いたのは上条の断末魔でも無ければ、高温に溶けていく上条でも無かった。
聞こえてきたのは硝子が砕けるような音とイノケンティウスの困惑したような唸り声。網膜に写ったのはイノケンティウスの左手が一瞬消滅し、その左手を引っ込めるイノケンティウスの様子だった。

ステ「馬鹿な!!」

上条「右手が通用した…か…?いや、魔術には効果が薄いのか…?」

ステ「あの高速再生能力を持つイノケンティウスの手を一瞬だとはいえ、消滅させただと…!?」

イン「とうま!!とうま!!鞄ってこれ!?」

困惑しているイノケンティウスとステイルが固まっている最中、インデックスが鞄を探し当て持ってきた。

上条「そいつだ!!でもどうやって通り抜ければ…ってそうか、右手使えば良いのか」

イン「とうま!!これってイノケンティウス…だよね!?」

上条「多分そうだと思うが!?」

イン「なら、こいつは攻撃してもムダなんだよ!!再生するから倒せない!!イノケンティウスは核を潰さないとダメなんだよ!!」

上条「核……ったって……」

その言葉を聞き、辺りを見渡す。
イノケンティウスを見るが核らしき物は見当たらない
人間の形を模しているのであれば頭、心臓などが核があると考えられるであろう。
四肢は除外。攻撃する部位に核なんて付ける訳が無い
ついでに首や股間などの関節部位も除外する。ルール無しの肉弾戦なら股間は狙われやすいし、人間の急所の一部である首は人間の形を模しているのであれば間違いなく付けないであろう。

上条「ん……まさか、核って…これか?」

するとすぐ側に壁に貼りついている紙見つけた。それを右手で触る。
硝子が砕けるような音が鳴り響きカードは剥がれ落ちる。
しかし、イノケンティウスに変化は無い。

上条「おい!!どうなってんだ!?」

ステ「残念だったね。ルーンはこの階に大量に張り付けてある。それを全部剥がすか、ルーンの文字を消すかどうか出来たら、イノケンティウスを止めることができるだろうけどね…」

マンションの外壁を伝いイノケンティウスはステイルの隣に移る。
ふぅ…とステイルは息を付く。

ステ「でも、それは無理だろうね。この闘いは、君を殺して彼女を保護する。それで終わる」

上条「保護…だと…?信じられないな。ドアぶち破って侵入し、人の家の床に煙草落として踏み消しやがった上に好戦的な野郎にはい、そうですか。ってなるか!!しかも、コイツの取り調べ中にだ!!」

ステ「取り調べ…だと…?」

上条「そうだよ。人の家に不法侵入した挙げ句傷害罪だ!!ついでに、お前も立派な犯罪者。住居不法侵入並びに建造物損壊罪及び傷害罪…いや、殺人未遂だボケ。オマケで公務執行妨害もつけてやろうか?」

ステ「………君はなんだ?警察か?」

上条「風紀委員だ!!」

ステ「ん~面倒くさいね…消すか。」

上条「結局殺すことに変わりは無いんかい…なら!!
インデックス!!鞄貸してくれ」

イン「え?うん!!」

インデックスは上条に鞄を渡し元いた場所に戻る。
そして、上条は下に落ちている紙を拾う。

上条「ステイル…だっけか?」

ステ「ん~?どうした能力者」

勝利を確信しているステイルは余裕が有り余り、煙草を吸って落ち着いていた。

上条「お前のこの紙、コピー用紙だよな?そして、コピー機は学園都市の外でで作られたものだよな?」

ステ「そうだけど?それがどうした?」

上条「……ならテメェの敗けだ。インデックス!!玄関に入ってろ!!」

ステ「は?」

インデックスが玄関に駆け込んだと同時に、上条は鞄から拳銃を取りだし上に向かって発砲する。
己の頭上からステイルの方に向かって順に何発も撃ち込む。

ステ「気でも狂ったか!?」

ステイルは思わず叫んだ。
次の瞬間、頭上から滝の様に水が降ってきた。

ステ「はっ!!イノケンティウスを水で消そうとしたか!!
残念ながらこれは魔力で作られている!!普通の炎とは違…ってイノケンティウス!?どうしたんだ!?」

どんどん弱くなっていくイノケンティウスの炎にステイルは、困惑を隠せない。
ステイルは頭上を見上げる。
そこには弾丸に破壊されたスプリンクラーがあるのみだ。

上条「コピー用紙。あれは水でインクが滲む。学園都市製のなら、一部別だがな。テメェ、失言だったな。
『ルーンの文字を消すかどうか出来たら』って…」

ステ「馬鹿な…」

上条「残念ながら…THE END。お前の敗けだ。」

思わずステイルは後ろに後退る。
それを見た上条は、鞄から何かを取り出した後それを横に投げ捨て前に駆ける

ステ「灰は…

パン!!パン!!
上条が発砲した拳銃の弾丸はステイルの耳を掠めて後方に飛び去る。
その瞬間にはもう上条はステイルの目の前まで迫っていた。

上条「お縄に付きな、魔術師さん」

ステイルの足を引っかけ倒し、右手と左手に各一つ手錠を掛ける。
そして、各手錠のもう一方を手摺に取り付け体の自由を奪った。
イノケンティウスはもはや焚き火位の大きさに萎み、
脅威とは言えない大きさになっていた。

ステイルを拘束し、体の自由を奪った事により一先ず危機は乗り越えたと判断したインデックスは上条に駆け寄る。

上条「インデックス。追ってきたのはコイツだけか?」

イン「ううん。あともう一人は居たはずなんだよ。」

上条「なら、早く逃げよう。そうだな…この時間なら………」

イン「…この人はどうするの?」

上条「捨てておけば良い。」

イン「えぇ!?」

ステ「おい貴様!!上条当麻!!拘束するだけしといて放置するとは何事だ!!こんな土砂降りの中で拷問するのか!?」

ステイルが喚いて五月蝿いのと、仲間に嗅ぎ付けられると面倒なのでで上条はステイルの腹に拳を撃ち込み気絶させる。
イノケンティウスも同時に消滅した。

上条「っとその前にその鞄拾ってくれ」

インデックスが慌てて鞄を取りに走る。
上条はスプリンクラーの制御盤に向かいスプリンクラーに繋がっている水道管を閉めた。

上条「そういや、お前着替えとか必要?だいぶ水かかってたが」

制御盤から部屋の前に歩いてきた上条がインデックスに問い掛ける。

イン「大丈夫なんだよ。『歩く教会』は濡れないんだよ!!物理・魔術を問わずダメージを受け流し吸収するんだもん!!」

上条「なら、大丈夫か。上条さんは服濡れてしまったんで着替えるから5分待っててくれ。っとその前に」

先ほど腹に拳を撃ち込み気絶させたステイルの脈を計り、生きているか確認する。

上条「よし、玄関で待っててくれ。すぐ戻る」

そう言うと上条は慌ただしく身支度をするため寝室に走っていった。

上条とインデックスは雑踏を極める、真夏日で暑い街の中を走っていた…否、インデックスがヘバり、立ち止まっていた。

イン「はぁ…はぁ…まってよ…とうま…」

上条「この位でヘバるなよ…つか今更だけど、俺の名前どこで知った?」

上条はインデックスを置いて歩き出す。
その背中をふらふらと追いかけながらインデックスは答える。

イン「あの魔術師ととうまの会話で…私は完全記憶能力を持ってるから…一度知ったら忘れないんだよ…」

上条「完全記憶能力?それは…能力…?魔術?」

イン「違うんだよ。う~ん、体質に近いかな」

上条「サヴァン症候群みたいなもんか?」

イン「解らないけど、全て見たもの全て暗記できるよ」

上条「なのに一年前までの記憶は無いと…」

イン「よく覚えてたね!!とうまも記憶力良いの?」

上条「いや、今ポケットの中に入れっぱだった調書見た。」

イン「……………そう。」

上条「よし、走るぞ。休憩は充分だろ?」

イン「えぇ!?もう走るの!?お腹減ったんだよ!!」

上条「おまえ…追われてる意識無いだろ…」

イン「じゃあ、潜伏先でご飯くれるなら走ってもいいかも!!」

上条「はぁ……もういい、解った解った…解ったから速く走るぞ」

イン「うん!!」

再び二人は走り出す。

??「大丈夫ですか?ステイル。……いい加減起きてください。」

ステ「ん…うんん……なんだ…君か…」

―同時刻、上条の家の前

拘束されて捨てておかれたステイルの目の前に一人の女がやって来た。

??「貴方が倒され、その上拘束されるとは…」

ステ「全くだよ…というか、速く外してくれ」

??「解りました」

その女は手錠を軽く引き千切る

ステ「くそ…首と肩と腹が痛い…」

??「不自然な格好で拘束されれば体の節々を痛めるでしょう。それより、彼女は?」

ステ「拐われたよ。」

??「そうですか。…ならその者を殺し、彼女を奪還するまでです。」

ステ「まぁ、待て。そいつは、彼女に危害を加えることは無いだろう。」

??「何故そう言えるのですか?」

ステ「彼が風紀委員というものらしいし、戦闘中も彼女を守ろうとする素振りを見せた。それと、そいつは強い。しっかり対策を練らないと…それに、僕のルーンのカードも改良しなくてはならないしね」

??「はぁ…?」

ステ「まだ時間はあるんだ。焦って失敗するより、確実にやろう。……彼女の為にも…」

??「………解りました。なら、移動しましょう。人払いをしているとはいえ、長居は禁物ですから…」

ステ「解った。なら急ごう。」

二人は二人の計画を進める為に動き出す。


―ステイル達が移動してから数分後

木原独自の警備システムが作動しそれが、木原の研究所に届いた
そして、猟犬部隊が上条の部屋の前に急行した。

隊員A「こちらには誰もいないみたいです。隊長」

隊員B「中は荒らされている様子は無し。あるとしたら、ドアが破壊されている位です。」

隊員C「それと廊下には多数の銃痕あり。スプリンクラーが破壊されています。」

木原『ごくろーさン。ドアとかスプリンクラー修理したら戻ってこい。』

猟犬「了解」

猟犬部隊との無線を切断する。

木原「防犯カメラの映像には不審点はねェンだがなァ…一体何が起きてンだァ?アレイスター…?」

研究所のモニタールームの巨大スクリーンの前に椅子にふんぞり返って座っている木原はそう呟いた。


―上条宅のすぐ近くのビルの屋上

ステ「だから言ったろう?神裂。焦ったらしくじる。
予想以上に速くセキュリティが働いている。奴が
VIPなのか、それともこれが学園都市の標準なのかは解らないが……」

神裂「えぇ…正直甘く見てました。学園都市の技術を。」

ステ「これから、警備システムについては甘く見ずに慎重に行こう」

神裂「解りました。貴方の言う通りですね。ステイル」

この時二人は知らなかった。
上条宅の前に居るのは警備委員ではなく、猟犬部隊であることを。
猟犬部隊は暗部組織で、上条に危害を加える恐れのある者は、木原の命令で警備システム関係無しに彼らに牙を剥くことを…

今回はここまでです。
コテについてですが、外したらそこから荒らされると思っていたので外しませんでした。
外したら荒らしが
「なんで外したんだよwwwだから~なんだよwww」
みたいに言って荒らすと思っていたので。
それでも外した方が良いと言うならば外します。別にコテに固執している訳では無いので。

>>745
あれは魔術の質問っていうよりステイルが自分で名乗ったイノケンティウスって名前の確認じゃないか?インデックスその時ちょっと離れた所にいたっぽいし

どうもこれから投下します。

>>748さん
その通りです。
魔術の前には詠唱を行うので上条は名前を聞いているはずなのでその事をインデックスが想定して上条に尋ねても何もおかしくないと思い、この台詞を入れました。

―数分後
風紀委員177支部前

上条「この時間ならここは誰も居ないはずだ。あとでまた移動するが…我慢してくれ」

イン「ここは…?」

上条「俺の所属している、風紀委員177支部だ。今なら誰も居ない……でも他のメンバーが来たら…」

上条はその先の『ここから移動して逃亡の生活になるだろう』という言葉を呑み込み、ドアを押し開け中に入る。

??「おう、カミジョー!!」

誰もいないという幻想は入った瞬間ぶち壊された。

上条「………は?なんでいるの……削板?」

削板「なんでって…風紀委員だからだ!!」

上条「いやいや!!そうじゃなくて!!なんでこの時間にいるんでせうか!!」

自信満々に上条の求める答えとは違う回答を胸を張って言う削板。

削板「そうか、カミジョーは知らないのか…。今日から夏休みだぞ?だから、この時間からいるんだ」

上条「……クソ…知らなかった。だから街に人で溢れていたのか……で、他の奴らは?」

削板「白井達の事か?今日はなんか病院に話を聞きに行くとか…なにか、事件の手がかりが掴めるとか言ってたな!!」

上条「そ、そうか」

キラキラと目を輝かせる削板に若干引き気味なのと、
予想外の事態に吃る上条。
そして左手でインデックスが部屋に覗こうとするのを阻止する。

削板「ところでカミジョー後ろの女の子はなんだ?」

その声に反応したインデックスが上条の後ろから飛び出す。

イン「私の名前はIndex-Librorum-Prohibitorumなんだよ。長いからイn」

削板「よろしくな!!!!い、いん………なんだ????」

インデックスの台詞が終わる前に返事をするが、インデックスの『イン』しか聞き取れず頭にはてなマークを多数浮かべる削板。
その様子に思わずインデックスは溜め息をつく。

イン「…………長いからインデックスで構わないよ」

削板「そうか!!長いから解らなかった!!バカだからな!!」

上条「威張って言うところじゃねぇだろ!!」

削板「とにかく、自己紹介だ!!俺は削板軍覇!!好きなものは根性だ!!よろしくな!!インデックス!!」

イン「よろしくなんだよ!!ぐんは!!………ところで…」

そこでジロリと上条に目を向ける。

イン「貴方の名前は聞いてないかも」

上条「あ?知ってるだろ?」

イン「教えては貰ってないかも!!それに貴方のへんちくりんな右手についても!!」

あくまでも、本人の口から自己紹介が聞きたいと言い張るインデックス。その様子に上条は溜め息を付いた

上条「はぁ……面倒臭いな…俺の名前は上条当麻。この右手は『幻想殺し』異能の力なら神の奇跡ですらぶち殺せる。」

イン「魔術を信じない人が神の奇跡を信じるんだ」

上条「実際神サマに好まれてる奴と、俺みたいに嫌われてる奴がいるしな、そうとしか思えない。それに科学で証明できない物があるのは事実だ。だから神サマってのは信じてやる…でもな、」

そこで一拍息を付き、目を閉じる。

上条「俺は宗教が言ってるみたいに、神サマが皆を幸せにする存在とはどう考えても思えねぇ。まぁ、魔術は信じてやるよ。あの長身赤髪ロン毛煙草野郎が実証してくれたしな。」

再び開いたその瞳には何かの感情が浮かんでいた。
その上条の様子にインデックスは少し驚いた。

イン「じゃあ、信じてくれるんだ。魔術の事。」

上条「まぁ、そうだな。」

削板「お前ら、魔術ってなんだ?」

上条「やっべ!!」

今更ながらに削板の前で言ってはいけないワードに気付き、慌ててインデックスの口を塞ごうとするが、もう既に時遅し。削板は『魔術』という単語を聞いてしまった

削板「二人共…どうしたんだ?カミジョー……また厄介事か?なら協力するぞ!!」

上条「………やっぱ聞いちまったか…」

削板「………?なんだよ、教えてくれよ」

上条「ここから、先は……聞いたら戻れねぇぞ?必ず組織に狙われるだろう。しかも、外部の能力者もどき…正直学園都市の能力者より強い奴らがゴロゴロしてる組織だ。聞いたが最後、死闘に巻き込まれる。」

上条の眼付きがガラリと変わり支部の温度が急激に下がったように感じた。
今上条は、普段発してる上条のオーラとは違う、まるで氷のように冷たい冷酷なオーラを発していた。

イン「待って!!とうま!!貴方は私をイギリス式の教会に連れて行ってくれるだけで充分なんだよ!!これ以上…
とうまを巻きk「俺はな…」……え?」

必死で踏み込ませまいと説得しようとするインデックスの台詞に上条は割り込む

上条「俺はな…決めてるんだ。困った奴がいたら助けるって。その過程で死んでも構わない。俺はもうこの世には居ない、己の手で殺めてしまった奴らの為にそう誓ってんだ。」

そう言いインデックスの頭に左手を乗せる。
上条は、優しくそれでいて決意に満ちているがどこか哀しげな独特な目をしていた。

削板は上条の言葉を聞いて言いたいけど言えないもどかしさを感じていた。

削板「(カミジョー…本当はお前は自分の為に自分の手を血に染めたんじゃねぇ…お前がその時の記憶を失ったのもあの女の子をたすけるために…救いの手を差し伸べる為に血を被ったんだ…それをお前に伝えたい。苦しみから少しでも楽にさせてやりたい。)」

しかし、削板は頭を振り溜め息を付いた

削板「(だとしてもお前はすぐ忘れちまうんだろうけどな…その記憶を『物理的にそこの記憶を潰されている』んだから…)」

己の無力さ。運命の残酷さ。
それらに憤りを覚える。
右拳を掌から血が出るほど強く握り締める。

削板「(あの時はカミジョーのSOSに答えられなかった。でも今回は違う。もし、カミジョーが断っても無駄だ。俺にも信念があるし、そうじゃなくても俺とカミジョーはコンビだ!!今度は置いてきぼりは喰らわないぜ!!)」

密かに削板は覚悟を決めた。

削板「俺も付き合うぜ!!」

上条「削板!!お前はまだ引き返せる!!」

削板「困っている奴を見捨てるなんて、親友を見捨てるなんてそんな根性が腐ってることできねぇ!!カミジョーがその誓いで動くなら俺は俺の信念に従わせて貰う!!」

イン「……とうま………ぐんは…」

上条「………解ったよ。その代わり……死ぬなよ」

削板「もちろんだ!!根性で生きてやる!!」

上条「その意気だ!!」

削板の付きだした右拳に上条は己の右拳を付きだした

上条「(巻き込んだのは俺だ。削板は絶対に死なせない。苦しむのは俺だけでいいんだ。『疫病神』の俺だけで……)」

上条「……削板。白井達には何も言うなよ。迷子を俺が保護したって言え。今日は支部に泊まらせる。無論俺達もだ。インデックス。くれぐれも魔術の事を漏らすなよ。保護希望者で通せ。今度漏らしたら許さねぇからな。」

削板「解った!!」

イン「……うん。」

上条「(削板を巻き込んじまった…いきなりの事で想定していなかったからとはいえ……もうこのミスは繰返したら駄目だ。気を引き閉めろ…)」

上条は一人右拳を握り締めた。

ギュルルルル!!!!
強大な音が鳴り響き、削板と上条が身構えながら振り替えるとインデックスが腹部を押さえていた。
その瞬間二人は、強大な音の音源を悟った。

イン「なんか、安心してお腹減ったんだよ…」

削板「なんか買いに行こうか?」

イン「ほんと!?ぐんはは優しいんだよ!!」

削板「そんな事はないぞ?とにかく、コンビニでも行くか」

イン「うん!!」

外に出ようとする削板に付いていこうとするインデックスの襟首を右手で掴む。

上条「馬鹿野郎!!そんな警戒しないで外に出たら……………っては?」

削板「ごっぱぁぁぁぁぁぁ!!」

上条が掴んでいるのはただの布切れだった。
そして、インデックスの裸体を見た削板が盛大に鼻血を吹く。

イン「とぉぉぉぉうぅぅぅまぁぁぁぁ!!」

上条「いってぇぇぇぇ!!全裸で頭に噛みつくな!!心配するな、大丈夫だ!!俺は幼女に欲情するようなロリコンじゃギャァァァァァァ!!」

鼻血を吹いている板。全裸で頭に噛みつくインデックス。噛みつかれながら床を転げ回る上条。一瞬にして支部は地獄絵図と化した。

上条「悪かったよ…」

イン「…………」

縫った『歩く教会』を渡しながら上条は謝った。
その横でふらふらと満身創痍な削板が起き上がった。

削板「なんとか……根性で……鼻血を止めてやったぜ……」

上条の噛みつかれながら
『服は縫って直すからとにかく退いてくれ』という叫びはインデックスに通じひとまず落ち着いた。
上条は布切れが削板の鼻血に濡れる前に急いで回収し、急いで服の修復に取りかかった。
その際インデックスにタオルケットを放り投げ包まらせた。

イン「……折角の霊装が…物理・魔術を問わずダメージを受け流し吸収する特殊な服が…」

上条「ほんとすみませんでした…(てか、なんで下着付けてないんだ?ノーパン主義?)」

上条はその場で綺麗な土下座を決めるが、心では別の事を考えていた
その横で、削板は床にこびり付いた鼻血を雑巾で拭いていた。

イン「……ご飯。」

上条「はい?」

イン「とにかくご飯が食べたいんだよ!!」

上条「はいぃぃぃ!!ただ今!!」

そう言い上条は支部を飛び出した。

イン「それとぐんは、トイレはどこかな?速く着替えたいかも」

削板「トイレは向こうだ。行く途中鼻血を踏んだりタオルケットに付けたりしないよう気を付けてくれ」

イン「解ったかも!!それより、ぐんはは欲情して鼻血を出すHENTAIなのかな?」

削板「違うぞ?ただそういうのに慣れてないだけだ」

イン「純情って奴なんだね!!」

削板「多分そうだ!!」

今回はここまでです。
コテについてですが、今スレではこのまま貫き通します。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月24日 (水) 20:15:00   ID: j4jdjzJm

つまんね。

2 :  SS好きの774さん   2015年01月07日 (水) 18:31:07   ID: uQZstjIX

D0bv9yV2Oがウザかった。

3 :  SS好きの774さん   2015年01月25日 (日) 04:08:14   ID: V0skDiB7

面白い

4 :  SS好きの774さん   2015年02月08日 (日) 06:32:09   ID: yx4HIvQ0

面白いと思いますよ(^ー^)ノ
頑張ってください!

5 :  SS好きの774さん   2015年02月23日 (月) 18:02:30   ID: g_J4O-K4

自演してバレてる時点でどうかと思うな・・

6 :  SS好きの774さん   2015年03月10日 (火) 04:51:40   ID: Wp-XogLF

ヒドイな

7 :  SS好きの774さん   2015年03月11日 (水) 17:15:52   ID: p2NK5a08

いらんの載せるなよ

8 :  SS好きの774さん   2015年03月29日 (日) 11:19:27   ID: cvDce9GB

ってか、期待タグ付けるほどの物じゃないよなこれ
文中でも自演してるし、タグも自分で突けた疑いあるな

9 :  SS好きの774さん   2015年04月06日 (月) 13:49:39   ID: y6-mlZiL

ここのコメがそもそもアンチの自演って可能性の方が高いんですがw
ほんと可哀想な人だね

10 :  SS好きの774さん   2015年05月04日 (月) 00:56:44   ID: lsKhaM75

おもしろい。頑張って下さい。

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