【艦これ】提督「少しだけいつもと違う」 愛宕「日常」 (31)


艦これ

あたごんあんまり見かけませんよね



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愛宕『うふっ、どうしました? 』





提督「……はぁ」

愛宕「どうしました? まだ半分もお仕事が残ってるけど」

提督「……だからだよ」

愛宕「んー……確かに最近執務ばかりだものね。
わたしも副官としての振る舞いが板についちゃって」

提督「お前はまだいいだろ? いいこととは言えないが週に一度は出撃してるわけだしな」

愛宕「そうだけど。提督も出撃してみる? 」

提督「誰も止めないならな」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「……ほんと? 」

提督「さぁ? 」

愛宕「まったく……無茶はやめてよね」


愛宕『高雄型の2番艦、愛宕よ、うふふ。
呉海軍工廠で生まれたの。バランスがとれた重武装ボディでしょ?
レイテ沖の決戦では、第一遊撃部隊の旗艦として出撃したんだけど……ま、そんなこともあるわよね』





提督「そういえばさ」

愛宕「はい? 」

提督「以外というかなんというか愛宕ってあんまり長くは喋らないよな」

愛宕「そうかしら? 」

提督「おう。なんか一番長いセリフ聞いたのが自己紹介な気がする」

愛宕「よく覚えてるんですね」

提督「お前のことだからな」

愛宕「んもぅ、提督ったらぁ 」ギュッ

提督(言葉より先にスキンシップ……これが噂のビッ

愛宕「ん? 」ニコッ

提督「……愛宕さん暖かいですねって」

愛宕「はい♪ 」


愛宕『高雄型の2番艦、愛宕よ、うふふ。
呉海軍工廠で生まれたの。バランスがとれた重武装ボディでしょ?
レイテ沖の決戦では、第一遊撃部隊の旗艦として出撃したんだけど……ま、そんなこともあるわよね②』





提督「……ちょっと離れて。右肩と右足が重い」

愛宕「えぇ〜……重いとか言っちゃいます? 」

提督「お前相手だからな」

愛宕「うーん……それは嬉しくなーい」

提督「そうかい。……はい、どうも。いっつも右側だから最近は左に傾いて座ってる気がするよ」

愛宕「バランスをとってると? なんなら正面から座っちゃいます? ほら、夜みた」

提督「はい、この話は終わり。今はまだ執務中なのです」

愛宕「んもぅ、提督は恥ずかしがり屋さんですね」

提督「…………お前がオープン過ぎるだけだぞ」


愛宕『わたしが力になってあげるわ♪ 』





提督「でも、愛宕ってアレな割に書類関係とかは真面目なんだよな」

愛宕「ちょっとぉ〜……アレってなんですかアレって」

提督「アレとはアレですよ、愛宕さん」

愛宕「……はぁ……折角提督の力になってあげたくて頑張ってたのに」

提督「まぁ、感謝はしてる」

愛宕「感謝だけですかぁ? 」

提督「はぁ……艦載機でもプレゼントしようか? 」

愛宕「うふふ、あげるなら必要な子にしてあげて。
わたしが必要としているのは……考えてね? 」

提督「……善処します」

愛宕「き・た・い、してますね? 」


愛宕『わたしが力になってあげるわ♪ ②』





愛宕「あっ」

提督「ん? 欲しいものでも思いついたか」

愛宕「それは冗談として」

提督「冗談なのか」

愛宕「もちろん。わたしはそんなに物ばかり強請ったりしないもの」

提督「そうかな」

愛宕「……っていうのは置いといて。
今日はむしろわたしがプレゼントする日じゃない」

提督「はぁ……まぁ、そうかな。くれるの? 」

愛宕「ふふ、どうしよっかなぁ〜 」

提督「……」

愛宕「ほしいですか? 」

提督「まぁ、そりゃあ」

愛宕「そうですか♪ 今から持ってきますね」スクッ

提督「えっ、今から? 」

愛宕「今から。それじゃ」


ガチャ、バタン


提督「………………力になれてないぞ」


愛宕『ぱんぱかぱーんっ! 』





愛宕「ハッピーバレンタイン♪ 頑張って作ったんですよ? 」

提督「あぁ。いただくよ」スッ

愛宕「んふ、どう? 」ニコニコ

提督「ん……」モグモグ

愛宕「……」ニコニコ

提督「……甘いな」

愛宕「それはもう」ニコニコ

提督「……あまあまで逆に舌が蕩けそうだ」

愛宕「わたしが直接とろかしてあげましょうか? 」ニコニコ

提督「舌をか、チョコをか」

愛宕「どちらでも」ニコニコ

提督「…………今はいいや」

愛宕「そうですか」ニコニコ

提督「……」モグモグ

愛宕「うふふ」ジ-ッ

提督「はぁ………………美味いぞ。ありがとう、愛宕」

愛宕「はい♪ 」


愛宕『ぱんぱかぱーんっ! ②』





提督「俺さ」

愛宕「? 」

提督「あんまり相手の目を見るの得意じゃないんだよ」

愛宕「知ってますよ? 」

提督「あぁ、だろうね」

愛宕「はい」

提督「……さっきみたいに見つめ続けるやめてくれない?
心臓とかに負担掛かっちゃうんだよ、うん」

愛宕「はぁ。やっぱり提督は恥ずかしがり屋さんですねぇ」

提督「おう。特に女の子に見つめられるのは苦手だぞ。
……いや、男に見つめられるのはそれはそれで嫌だが」

愛宕「じゃあ、他のとこならどうですか? 」

提督「たとえば? 」

愛宕「谷間、とか? 」

提督「…………見つめるので勘弁してください」


愛宕『ぱんぱかぱーんっ! ③』





愛宕「はーい、今度はポッキーですよぉ」

提督「いや、だからさぁ……おかしいだろこれ。
せめてポッキーゲームするならポッキーの日にやれよ」

愛宕「だってぇ〜 ……その日は出撃中だったですし。はい、あーん」

提督「だけどさ、なぁ? どう考えても変だろ。ポッキーはポッキーの包みに入れとけよ! 」

愛宕「だって折角挟めるんだからぁ。提督も口のポッキーに集中すればいいんですよ。ね? 」

提督「いや、だってさ、なぁ? いくらなんでもこの状況で谷間に目いかないとかあり得ないだろ」

愛宕「そうですね」

提督「おう」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「……あら、胸のポッキー溶けてきちゃった」

提督「……当たり前だろ」

愛宕「どうしようかしら? 提督、舐めてみません? 」

提督「みません、絶対に、どうしようとも」

愛宕「ざーんねん。こんなに甘いのに」

提督「…………はぁ」


愛宕『ぱんぱかぱーんっ! ④』





提督「やっと執務に戻れた」

愛宕「それは提督がなかなかポッキー咥えてくれないから」

提督「……ちゃんとやっただろ」

愛宕「そうね。あんなに嫌がってたのに頂いちゃってごめんなさいね? 」

提督(にゅるにゅる……ちゅるちゅる……はぁ……まぁ、嫌なわけじゃないんだが)

愛宕「まぁ、最後は提督も情熱的でしたね」

提督「…………言うなよ」

愛宕「うふふ。だーめ」


愛宕『敵艦多数発見! 攻撃開始ね!』





愛宕「…………」

提督「どうした。今度は黙って」

愛宕「んー……出撃してる子もいるのにはしゃきすぎちゃったかなって」

提督「はぁ」

愛宕「…………」

提督「お前も出撃するだろ。たまたま今日お前がここにいただけだ。
今出撃中のやつが普段仲間に遠慮するか? 」

愛宕「でも」

提督「俺が編成を決めてるんだ。文句なら俺に言え」

愛宕「……そうね」

提督「戦果だってお前はトップクラスなんだしな」

愛宕「はーい」

提督(案外他人のこと気にするあたりなかなかできたやつなんだよな)

愛宕「うふふ、提督が編成したんですものね。バレンタインにここにいてほしいって言われた、と。うふふ」

提督「はいはい。そうだな。仕事するぞ仕事」

愛宕「はーい。ふふふっ♪ 」


愛宕『わたしの実力、わかってもらえましたか? ふふっ♪ 』





提督「んー……こんなもんかな」

愛宕「そうね……さすがにわたしも疲れちゃった」

提督「お疲れ様」

愛宕「あなたもね、提督」

提督「……」

愛宕「……」

提督「……もう、食堂閉まってるな」

愛宕「そうね」

提督「…………はぁ。チョコあってよかった」

愛宕「わたしがつくってあげましょうか? 」

提督「ん……いや、いいよ。適当に茶漬けでもつくる」

愛宕「そう……じゃあ、わたしもそれで」

提督「はいよ」


愛宕『わたしの実力、わかってもらえましたか? ふふっ♪ ②』





提督「鮭」

愛宕「梅」

提督「鮭ッ」

愛宕「梅っ」

提督「……」

愛宕「……」

提督「さけぇぇぇぇぇっ」

愛宕「えっ」

提督「……」

愛宕「……」

提督「……お湯沸かすからそこの棚から出してこい」

愛宕「はーい」

提督(仕方ない……どっちも載っけよ)


愛宕『提督、お手紙ですよ? 』





愛宕「ごちそうさま」

提督「はい、ごちそうさま」

愛宕「やっぱりお茶漬けは梅よね」

提督「……梅昆布茶淹れればいいだろ」

愛宕「はぁ? 梅って言ってもお茶とはまた別じゃない」

提督「ん……そうね」

愛宕「もしかして、眠い? 」

提督「あぁ……大分他のことがどうでもいい気がする」

愛宕「じゃあ、これだけ読んで」スッ

提督「ん? 」

愛宕「わたしからのお・手・紙。しっかり読んでね? 」

提督「はいよ」

愛宕「わたしはお風呂貰ってくるから」


ガチャ、バタン


愛宕『ちょっとお休みをいただきますね』





提督「…………」

提督(あいつにシャワー貸すのも慣れてきたよなぁ)

提督「…………」

提督(それにしても……バレンタインに手紙って、おい。
年甲斐もなくときめいただろ。なんだこれ)

提督「……俺は…………手紙って柄じゃねぇな」




愛宕『作戦完了よー。良かったわね♪ 』





ガラガラ……ピシャッ



愛宕「ふぅ……お風呂っていいものねぇ」

愛宕(提督はお手紙読んでくれたかしら? )

愛宕「…………んぅ……タオル替えようかな……」

愛宕(……わたしの気持ち……伝わってますか? )

愛宕「…………よし」


愛宕『わたし、強くなってる! うふふっ♪ 』





愛宕「はーい。お風呂上がりましたー」

提督「ん、わかった」

愛宕「うふふ、やっぱりお風呂はいいわぁ。なんだか若返った気分」

提督「そんな歳じゃないだろ……」

愛宕「気分なの。それにお肌もハリがよくなってる気がするし」

提督「そうか? 」

愛宕「ええ」

提督「……風呂のときも普段もあんまり変わらない気がするけどな」

愛宕「そうかしら? 」

提督「おう、もちろんいい意味で」

愛宕「ふふ、ありがと」


愛宕『改造終了しましたぁ~ 。え? そこは改造してないわ、自前よぅ~ 』





提督「それはそれとしてさ」

愛宕「はい」

提督「バスタオルだけとかやめてくれない? 」

愛宕「どうして? 」

提督「いや、困るんだよ。こう……目に毒だから」

愛宕「そんなぁ……これでも結構気にかけてるつもりなんだけど」

提督「だからだよ! せめてキャミくらい着てこいよ」

愛宕「ん、脱がせるの好きですもんね」

提督「あぁ、うん。それでいいや。着てくださいお願いします」

愛宕「そう……黒と紫、どっちがいいですか? 」

提督「……」

愛宕「ていとくぅ」

提督「……黒で」

愛宕「はーい。楽しみにしててね? 」

提督「…………風呂入ってくる」


愛宕『んもぅ、意外と甘えん坊なのですね』





提督「うぃーっす……あがったよ」

愛宕「はーい、おかえりなさい」

提督「なんかふらふらする」

愛宕「逆上せたりしちゃいました? 」

提督「かも」

愛宕「あらあら……膝枕、どうです? 」

提督「……まぁ、いいか。うん、頼む」

愛宕「ふふっ、少しくすぐったいかも」

提督「あぁ……ごめん」

愛宕「嫌なわけじゃないです」ナデナデ

提督「ん……」

愛宕「…………ふふ」


愛宕『私は愛宕。提督、覚えてくださいね』





提督「……愛宕」

愛宕「はい」ナデナデ

提督「お前変わらないな」

愛宕「? 」

提督「初めて会った時からさ。お前はお前だったなって」

愛宕「それは」

提督「いや、俺がそういう風に記憶を改竄してるのかもしれないけど」

愛宕「……変わってないなら嬉しいわね」

提督「そうか」

愛宕「提督が……あなたが好きと言ってくれたときから変わらないようにしていたから」

提督「……」

愛宕「あなたが好き。あなたの好きなわたしが好き」

提督「…………あぁ。俺もだよ」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「……幸せです」

提督「……そうだな」


愛宕『うふふふふっ、困っちゃう』





提督「俺はさ」

愛宕「……」

提督「変わったかな? 俺は、あのままじゃ好かれないと思って変わろうとしたんだ」

愛宕「……」

提督「毎日が楽しかったし、毎日が怖かったよ。
お前に嫌われるのが怖かった」

愛宕「……そんなこと」

提督「いや、いいんだ。怖いくらいに、怖さが大きくなればなるほどお前が好きなんだって。
俺の選択は間違ってないって確認できたんだから」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「……変わったのかとうかはわかりませんけど」

提督「おう」

愛宕「……困ったわね。また惚れ直しちゃった」

提督「そうか。俺は毎日だけどな」

愛宕「うふふっ……本当……困っちゃう」


愛宕『タンクが大きいと肩が凝るのよねぇ』





提督「……ずっと乗せてるのも疲れるだろ。肩でも揉んでやろうか? 」

愛宕「そうね……ふくらはぎも張ってるかも」

提督「じゃあ、そこも」

愛宕「あっ、脇腹もちょっと」

提督「……マッサージか」

愛宕「んーん、わかるでしょ? 」

提督「はぁ……仕方ないな」スクッ

愛宕「? 」

提督「……立ってくれ」

愛宕「はぁ」スクッ

提督「……ん」グイッ

愛宕「ぁっ……」

提督「痛いとか、ないか」

愛宕「ん、ないです」ギュッ

提督「……やっぱり軽いな。前言撤回」

愛宕「でしょう? 」

提督「さて…………お姫様お一人ご案内、と」


愛宕『ぁん! やめてったら! 』





「…………硬くなってるぞ」

「あ……いやっ……はぁぁ……」

「やっぱいい声で啼くなぁ」

「ちょっとぉ…………やられっぱなぁ……! 」

「おっと、危ない。たまには、な? 」

「ん…………でも…………ぅん……」

「な? 」

「でも、優しくしてね? 」

「んー…………あっ」グリッ

「やっっっ…………つよすぎよ〜……」

「…………の割に、うん」


愛宕『ちょっと、やりすぎじゃないかしら? 』





「……はぁ……はぁ……」

「…………はぁ……………はぁ…………」

「…………うん」

「…………ちょぉっと、ひど、酷くないかしら? 」

「……………そう? 気持ちよくない? 」

「……あのね」

「…………普段はこれより弄り倒されてるんだぞ」

「……」

「……」

「……うふっ♪ 」

「…………まだ足りない、か」

「えっ」

「……覚悟しとけよ」


愛宕『愛宕、抜錨しま~す♪ 』





「…………なんでいつの間にか馬乗りされてるんだ? 」

「さぁ? 」

「……」

「……」ニコッ

「よし、寝よう。お前も疲れただろ? 」

「寝てもいいわよ? わたしは寝ないけど」

「……」

「……あはっ」

「ッ…………はぁッッッ……! 」


愛宕『夜の戦い。わたし、得意なの♪ 』





「…………」

「…………」

「…………死ぬ」

「…………わたしも」

「……バレンタインってこんな日だった? 」

「さぁ? 」

「もう少し甘々な日な気がしてた」

「んー……もう、十四日じゃないし」

「あー……確かに」

「…………死ぬ」

「…………そうね」


愛宕『ご褒美くれるなら……ちょっとだけ、提督と私の帽子、交換してみたいなって……うふふふ♪ 』





愛宕「おはようございまーす! 」

提督「あぁ、うん。朝か」

愛宕「朝です」

提督「………………好きだよ」

愛宕「え? 」

提督「いや、なんでもない。なにかほしいものあるか? 」

愛宕「えっと、えっと……じゃあ、少しだけ帽子貸して? 」

提督「ん、それくらいなら。どうぞ」

愛宕「ありがと」スッ

提督「……ちゃんと隠せてないぞ」

愛宕「……」

提督「耳まで赤くなってるから。顔隠しきれてないし」

愛宕「……言わないの」

提督「…………好きだよ。愛してる」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………」ギュッ

提督「……」

愛宕「……わたしもよ」









おわり


別にセリフ必要なかったかもですね……

見てくれた方がいれば、ありがとうございました

最高

高翌雄愛宕姉妹のSSもっと増えろ

SS
単体は確かにみかけないな
あると思っても抱き合わせとか安価スレとかでしかみかけない


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