モバP「先輩からのプレゼント」 (19)
輝子「フヒ…」ツンツン
輝子「キノコーノコノコ…みんなのおうち……♪」サワサワ
P「おーい」
輝子「や、やあP……」
P「女の子がそんな手つきでキノコをいじるんじゃあありません」
P「……ってか何だそのキノコ。初めて見たぞ」
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輝子「さ、触ってみればわかる…ぞ?」
P「? どれ……」
カサカサ
P「なんだこりゃ。紙……?」
輝子「す、すごいだろ……。触るまで作り物だって…分からない……フヒ」
P「この鉢も……。え、鉢かこれ? なんか空洞とかあるぞ」
輝子「これな…や、泰葉ちゃんから…もらったんだ……」
P「泰葉? 泰葉がキノコ?」
輝子「イッツ…ドールハウス……。トモダチからプレゼント……フフ、フヒッ」
P「ほへー……こりゃすげえな。ドールハウスって、なんかシル○ニアファミリーみたいなの想像してたんだが」
輝子「手作りプレゼントー……♪ つまりこれはトモダチ……フヒ、フヒヒ」ルンルン
泰葉「ドールハウスの話ですか?」ヒョコ
P「おわっ」
輝子「フヒッ!? ……や、やあ」
泰葉「輝子ちゃんもおはよう。……あ、それ」
輝子「こ、これ…ありがとう。とっても、クール……フヒ」
泰葉「ふふっ。よかった、気に入ってくれたみたいだね」
先輩の趣味ってあまり触れられないよね、期待
輝子「フヒ……♪」サワサワ
P「これ本当に泰葉が作ったのか。すげえな……」
泰葉「この間お店でいい苔や木の根の模型を見かけたので作ってみたんです。キノコは元々あるキットを元にして色々と」
P「こういうのもドールハウスなのか?」
泰葉「そうですね。ジオラマのようなものですから」
P「はぁー……いやホントにすげえや。すごいとしか言えなくてごめんな」
泰葉「いえ、それだけで十分嬉しいです……♪」
P「しかし、なんでプレゼントに? これ作るのめちゃくちゃ大変だったろ」
泰葉「誰かに見てもらって、喜んでもらえるのが一番ですから。アイドルと一緒ですね」
P「そうか……そうかもなあ。俺も何かを作るワケじゃあないが、育成する立場だし分かる気がする」
泰葉「と言っても、元々一人で好きに作っていただけなんですが」
泰葉「きっかけはミニチュアのパン屋を作っていた時でした。――あっ、ちょうど話してたら来ましたね」
みちる「フゴフゴ……あっ! 泰葉さーん!」フリフリ
みちる「フゴこの間はモキュありがとうございましたー!」
P「食べながら喋るんじゃありません」
みちる「あははー!」
みちる「フゴフゴフゴフゴフゴフゴ……モキュモキュ、ゴクン」
みちる「この間ですね、泰葉さんにパン屋のミニチュアをいただいたんですよ!」
みちる「ほら、この写真。すごいでしょ? 見てるだけでお腹がすきます!」
泰葉「あまりにジッと見ていたので……そんなに欲しいのなら、とあげたんです」
輝子「お、おお…みちるちゃんも…もらったのか……」
みちる「輝子ちゃんもですか? そのキノコも美味しそうですねー!」
輝子「こ、これは食べられないし…食べちゃダメ……。でも、これでみちるちゃんも…親友……フヒ」
みちる「やったー! 今度きのこパンあげます!」
輝子「フヒ……」
泰葉「すごく喜んでくれるから、みんなが喜んでくれそうなものを作ろうかなって」
P「なるほどなあ……そりゃあいい」
泰葉「今では『こんなものを作って欲しい』なんて頼まれることも……ふふっ、頼られたりするのも好きかもしれませんね」
泰葉「今作ってるのは、これです」
P「うお、写真でも小さいのが分かるな。……これは、花の模型?」
泰葉「はい、お花屋さんを二つ。写真を見せたら、『パリの花屋』が好評だったのでそれをベースに」
P「って言うと、夕美と凛か」
泰葉「そうなんです。凛ちゃんは『お店のレイアウトの参考に出来るかも』なんて言ってくれて」
P「はは、そりゃ嬉しいだろうな」
泰葉「失敗はできませんね」
泰葉「Pさんも、何かほしいのはありますか?」
P「お、俺? ……うーん、この手のはさっぱり分からなくてなあ」
泰葉「以前から、言葉以外の形でもお礼をしたいなと思っていて」
P「うーむ……。まあ、俺はステージで輝く姿があればそれで十分すぎるからさ。二つも溜まってるなら、その後でいいよ」
泰葉「じゃあどんなのがいいか、希望だけでも」
P「希望? 俺がほしいもの、ねえ……」
泰葉「やっぱり、いつもの風景なんかが一番好きだったり?」
P「お、そうかもな。俺の夢って全部この事務所に詰まってるし」
P「でも、せっかくのドールハウスだからな……。ちょっとはファンタジーなんか入ってた方がいいか?」
泰葉「ファンタジー、ですか?」
P「ああ、それこそ『シンデレラ』とかさ」
泰葉「『いつもの事務所』に……『シンデレラ』……」
泰葉「ふふっ、よかった」
期待
P「……?」
泰葉「今持ってきますね」
P「え、って、まさか?」
泰葉「実は、もう作ってあるんです」ゴトッ
P「……これって? お、おお……!」
P「これ、事務所が城みたいに……」
泰葉「ここのものと同じ形のものをなかなか見つけられなくて……少し不恰好ですが」
P「いやいやこれ凄いって! うわあすげえ!」
泰葉「ふふっ、喜んでもらえて何よりです」
P「男は皆ジオラマとか大好きだからな!」
泰葉「どうですか? 私の魔法……なんて」
P「ありがとう! 神棚に飾っておくわ!」
泰葉「え!? それはちょっと……!」
完
おしまい
先日たまたま新宿でドールハウスを扱ってる店を発見したので覗いてみたら、きのこのおうちとかいうのがあったんですね(ペットボトル製だったが)
もう瞬間的にこんな妄想が浮かびましたとも
余談になりますが、カフェで凛に笑いかける泰葉というシーンがアニメに出るという夢を見ました
これってサイキック予知夢なのねそうなのね
おつおつ!
近所にドールハウス扱ってる店があったら入り浸るのになぁ
>>14
その予知夢期待してるからな?
お城みたいな建物に先輩が?
>>14
もちろん台詞あったんだよね乙!
こういうアマチュアの趣味の作品のプレゼントって大抵迷惑がられるけど優しい子ばかりで良かった
>>12
なんか料理番組の「そしてこれが2時間寝かせたものです」みたいでワロタ
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