盗賊娘「・・・なんスか?これ」
盗賊頭「見て解らないか?」
盗賊娘「真っさらな羊皮紙っスね・・・」
盗賊娘「まさか、炙れば地図が浮かんでくる仕掛けの宝の地図っスか!?」
盗賊頭「違うな。そんなに単純なものじゃあない」
盗賊娘「じゃあなんなんスか・・・」
盗賊頭「そうだな・・・至極単純明解に言ってしまうと」
盗賊頭「『何でも質問に答える地図』だ」
盗賊頭「それには『安価地図』なる名前がついている」
盗賊娘「安価地図・・・胡散臭いっスねぇ・・・」マジマジ
盗賊頭「怪しいなら一度無難な質問で試してみるんだな」
盗賊娘「そうっスか、んじゃあ・・・」
盗賊娘「おいっス!」↓1
盗賊頭「・・・挨拶か?」
盗賊頭のエロ本の隠し場所
地図『・・・・・・』
盗賊娘「・・・お?お頭の言う通りっスね」
盗賊頭「だろう?で、ちょっと見せてみろ」
盗賊頭「何だかんだで俺はまだ効果のほどを知らないんだ」
盗賊娘「は?嫌っスよ」
盗賊頭「何だと?」
盗賊娘「お頭はアタシにコレを託したんスから、これはもうアタシのモンなんスよ~」
盗賊頭「でも少しくらい見せてくれてもいいだろうが!!」
盗賊娘「まだ何も聞いてないのに反応しちゃったみたいっスけど」
盗賊娘「ふむふむ、これはトレジャーっスねぇ・・・」ニヤニヤ
盗賊頭「むぐぐ・・・」
盗賊頭「おい、盗賊娘」
盗賊娘「何スか?地図は見せませんよ?」
盗賊頭「そうじゃない。お前は今、トレジャー・・・即ちお宝だと言っただろう?」
盗賊娘「言ったっスね」
盗賊頭「ということはその地図に書かれているのはお宝・・・」
盗賊頭「もちろん、お前はそれをいただきに行くつもりだろう?」
盗賊娘「とーぜんっスよ。んで、なんスか?勿体振っちゃって」
盗賊頭「我が盗賊ギルドの掟を忘れたのか?」
盗賊頭「『トレジャーハントに向かう際には目的のモノを頭に告げねばならない』のだ!!」
盗賊娘「へーへー、わかったっスよ。んじゃ言いますねー」
盗賊娘「お頭のえっちぃ本スよー!!」ピューッ
盗賊頭「!? おいこら!待ちやがれ!!」
<盗賊ギルド周辺>
盗賊娘「ふっ、逃げ足に定評のあるアタシに追いつこうなんざ10万光年早いっスよ」
盗賊娘「つっても外まで来ちゃったっスねぇ」
盗賊娘「お頭の部屋はギルドの中にあるっスから、まぁばれないように行けばいいっスね」
盗賊娘「後は・・・お頭の部屋のどこを探すかなんスけど」
盗賊娘「確か、居間に寝室にトイレに台所ってな感じだった気がする」
盗賊娘「できれば一発で仕留めたいところっスけど・・・」
盗賊娘「それは地図に任せるしかないっスね」↓1
盗賊娘「でもなんで奥さんも居るのに本なんかに現を抜かしちゃうんスかねぇ・・・」
居間の本棚に堂々と
盗賊娘に良く似た娘のsm物が…
地図『・・・・・・』
盗賊娘「居間の本棚?随分と大胆っスね」
盗賊娘「灯台下暗しでも狙ってるんスかねぇ」
盗賊娘「まぁ今のアタシにはどこ隠しても一緒っスけど」
盗賊娘「・・・さて、んじゃあお宝を戴きにあがりましょうか」コソコソ
<盗賊ギルド・内部>
盗賊「・・・おい」
盗賊娘「あ、冴えない盗賊の盗賊やんじゃないっスか」
盗賊「冴えないなんてことは言うもんじゃない」
盗賊娘「盗賊やんが元気元気してるところ見たこと無いっスから」
盗賊娘「そんな盗賊やんが何の用っスか?」
盗賊娘「アタシ今取り込み中なんで急いでるっスから、はよー」
盗賊「なるほどな、通りで頭が挙動不審になってるわけだ」
盗賊「頭が血眼でお前を捜していたぞ」
盗賊娘「重々承知っス」
盗賊「・・・・・・」
盗賊娘「・・・それだけっスか?」
盗賊「・・・ああ」
盗賊娘「使えない奴っスねぇ、盗賊やん」
盗賊娘「だからお宝担ぎのアッシー君担当から抜け出せないんスよ」
盗賊「ロクにトレジャーハントに参加させられてない奴に言われるとショックだな」
盗賊娘「まぁ、一応お礼と哀れみを込めて飴ちゃんを贈呈するっス」⊃イチゴミルク
盗賊「・・・・・・」
盗賊娘「さて、確かお頭の部屋はこっちに・・・」コソコソ
盗賊「・・・ああ、そういえば」
盗賊「頭は部屋の方向に向かっていたなぁ」
盗賊娘「なんですとぉ!?」
盗賊頭「やらせはせん!やらせはせんぞ!!」
盗賊娘「うわ・・・部屋の前に仁王立ちしてる・・・」
盗賊娘「ここ、建物の中心部に近いから外から入れないんスよねぇ」
盗賊娘「つまりこの扉から入るしかないんスけど・・・」
盗賊頭「いつでもかかってきやがれ!!」
盗賊娘「あれじゃあ入れないっスね」
盗賊娘「これはもうお頭を戦闘不能にする意外に手段が無い気がするっスけど」
盗賊娘「地図に聞いてみるっスかねぇ」↓1
盗賊娘「部屋までの廊下の障害物は今のここが最後」
盗賊娘「できればどうやって戦闘不能にするか聞きたいところっスね・・・」
奥さんにエロ本のことをチクる
地図『・・・・・・』
盗賊娘「本の存在を奥さんにリークするんスか!?」
盗賊娘「案外外道っスねぇ、地図・・・」
盗賊娘「でも盗賊頭が修羅場に放り込まれようとアタシの知ったこっちゃないっスからね」
盗賊娘「奥さんが居るのにそんな本を読んでるお頭が悪いんスよね」
盗賊娘「罪を憎んで人を憎まず、これが奥さんにあれば死にはしないっスよ」
盗賊娘「そしてその奥さんは今朝方トレジャーハントから帰って来たばかりっスから」
盗賊娘「居るなら広場の方っスかねぇ」
盗賊娘「さっさとチクってもめてる間に掻っ攫いましょうか」コソコソ
<盗賊ギルド・広場>
盗賊女「みんなぁー!!お疲れジスタンスゥ~~!!!」
盗賊下っ端共「「「お疲れジスタンスゥ~~!!!」」」
盗賊女「今回こーんなにいっぱいとれたのも、み~んなのおかげ!!ありがとうふに鎹~~!!!」
盗賊下っ端共「「「どういたしましてきは本能寺にありぃぃぃ!!!」」」ワァーッ
盗賊娘「・・・来るのが早かったっスね。まだ奥さんのただいまセレモニーが終わってなかったっス」
盗賊娘「ギルドのみんなのアイドル、盗賊女姐さん」
盗賊娘「女性が殆どいないギルド内でその可愛さにより不動の地位を築き上げ」
盗賊娘「果てはお頭の奥さんになってしまうという・・・」
盗賊娘「・・・お頭出席しなくて大丈夫スかねぇ」
頭さんはイケメンなのか?
~セレモニー終了後~
盗賊女「う~ん、今日もサイコーだった!」
盗賊娘「おいっス、姐さーん」
盗賊女「あ~!盗賊娘ちゃん!!お久しぶりの照り焼き~!」ダキッ
盗賊娘「い、いきなりなんスか!?」
盗賊女「だぁって、盗賊娘ちゃんてばフカフカなんだもん☆」ムギュー
盗賊娘「あははは、そうなんスかー」(棒)
盗賊娘(つうか姐さんってアタシより歳上っスよね・・・姐さんなんだし・・・)
盗賊女「ところでどうしたの?私にご用事?」
盗賊娘「あー、あのっスねぇ」
盗賊女「あー!!」
盗賊娘「!?」
盗賊女「さてはさては、私に弟子入りに来たのだな??」
盗賊娘「・・・いや、違うっスけど」
盗賊女「えー!私みたいなプリチーガールになるために弟子入りに来たんじゃなかったの!?」
盗賊娘「アタシはプリチーより普通のままがいいっス」
盗賊娘「ところで、あのぅ、ちょーっと小耳に挟んじゃったんスけど」
盗賊女「なになに?」
盗賊娘「・・・お頭、なんだがえっちぃ本持ってるって聞いたんスけど」
盗賊女「知ってるよ?」
盗賊娘「・・・マジっスか?」
盗賊女「マジマジ!!だってそれ私の写真集だもん☆」
盗賊娘「は、はぁ」
盗賊女「ダーリンが他の女に現を抜かさないようにって思ってね」
盗賊女「ちょ、ちょっと恥ずかしかったけど///贈っちゃった・・・///」
盗賊娘「わぉ・・・」
盗賊女「んーでも気になっちゃうな」
盗賊女「そだ!盗賊娘ちゃん、一緒に確かめにいこ!!」
盗賊娘「え?まぁ願ったり叶ったりっスけど・・・」
盗賊女「んじゃあ、ダーリンのもとに、れっつらごぉ~☆」
<盗賊ギルド・お頭の部屋前>
盗賊女「だぁ~りぃ~ん!!」タッタッタッ
盗賊頭「その声はマイハニー!!」
盗賊娘「・・・おいっス」
盗賊頭「と、盗賊娘!?貴様!!」
盗賊女「会いたかったよぉ!!」ダキッ
盗賊頭「俺もだ・・・盗賊女・・・」ダキッ
盗賊娘「一刻も早くこの場から立ち去りたいっスね・・・」
盗賊女「ねぇダーリン、さっき盗賊娘ちゃんから聞いたんだけど」
盗賊女「ダーリンエッチな本持ってるって・・・」
盗賊頭「 」ビクッ
盗賊頭「ああ、あれかい?マイハニー、君の写真集の事だろう?」
盗賊娘(見ていて気持ちのいい光景じゃないっスね・・・)
盗賊娘(お頭の口調かわっちゃってるし)
盗賊女「ちゃんと持ってるか確かめたいの、ねぇ、いいでしょ??」
盗賊頭「あ、ああ!いいとも!いつもの所に置いてあるさ!!」
盗賊頭「じゃあ俺が持ってくるから、マイハニーはここで・・・」
盗賊女「ううん、いいの。私が調べて来るから、ダーリンはここで待ってて?」
盗賊頭「!?いや、マイハニーの手を煩わせるわけにはいかないさ!!」
盗賊女「大丈夫だよ、ダーリン☆ いつもダーリンには優しくしてもらってるんだから!」
盗賊女「いこ!盗賊娘ちゃん!!」
盗賊娘「は、はいっス」
盗賊頭「なんで盗賊娘まで入れるんだ!?」
盗賊女「あった!これこれ!」
盗賊娘「うわ、随分と際どいっスね・・・」
盗賊女「自分で撮るの大変だったんだから!!」
盗賊女「・・・あれ?隣に何かあるけど・・・」
盗賊頭「あっ・・・」
盗賊女「何だろうこれ・・・sm・・・?」パサッ
盗賊女「ふ~ん・・・」ペラペラ
盗賊娘「あわわ・・・」アタフタ
盗賊女「!わかった!!」
盗賊頭「!?」
盗賊女「ダーリン、こんなプレイがやってみたかったんだ!!」
盗賊頭「!?!?」
盗賊女「んふふ~♪ダーリンったら恥ずかしがらずに言ってくれれば・・・」チラッ
盗賊娘「だ、ダメっス・・・アタシには後10万光年早い代物っス・・・」アタフタ
盗賊女「・・・・・・」チラッ
エロ本「 」
パサッ
盗賊女「だぁ~りぃん、ちょっとこっちきてぇ・・・?」ニコッ
盗賊頭「はい」
スタスタ
盗賊娘「ふ、二人とも旧断罪場の方に行っちゃったっスけど・・・」
エロ本「 」
盗賊娘「これがトレジャーっスよね・・・」
盗賊娘「かくしてトレジャーを手に入れたアタシは速やかにマイトレジャーボックスにそれを入れた後」
盗賊娘「厳重に封印したっス」
盗賊娘「解かれるのは恐らく10万光年後っスかねぇ」
盗賊娘「でも、何でいきなり姐さんとお頭が出て行ったかはよくわかんないままっスね」
盗賊娘「ただお頭が酷い目にあいそうな気配はしたっスけど・・・」
盗賊娘「まぁ、気にしちゃダメっスね」
盗賊娘「気を取り直して、次のトレジャーを地図に聞いちゃうっスよ!」↓1
未発見の油田
一気にグレードが…
その後お頭を見たものはいるにはいたが···うん
みたいな感じかな
地図『・・・・・・』
盗賊娘「油田?」
盗賊娘「油田っていうと、燃料になる油が採れる所っスよね・・・」
盗賊娘「それで儲けてる人を石油王って言うことも聞いたことがあるっス」
盗賊娘「王って呼ばれちゃうくらいっスから、それはそれは儲かるみたいっスね」
盗賊「・・・おい」
盗賊娘「でも、アタシが見つけて儲けたら何と呼ばれるんスかね・・・」
盗賊「おい」
盗賊娘「石油娘?ベタベタしてそうで嫌っスね・・・」
ゴチン
盗賊娘「いだっ!?後ろからどつくなバカ!!」バッ
盗賊「どつかないと気づかないと思ったんだ」
盗賊娘「・・・なんだ、アッシー君こと盗賊やんっスか」
盗賊娘「!?」
盗賊娘「ちょっ!ちょっと!!」グイグイ
盗賊「うわわ!」ズルズル
バタン
盗賊「いてぇ・・・いきなり廊下に引きずり出してなんなんだ?」
盗賊娘「何で勝手に人の部屋に入るんスか!!」
盗賊「開いてたから声かけて入ったぞ、ちゃんと」
盗賊娘「聞こえなかったっスよ」
盗賊「そうだろうと思ってどついたんだけど」
盗賊娘「思い通りに行かないと手が出る、これだから・・・」
盗賊「アッシー君とは関係無いだろうが」
盗賊「というかアッシー君と言うな!」
盗賊娘「先読みされたっス」
盗賊「頭の居場所を聞きに来たんだが、石油か・・・」
盗賊娘「冒険の予感がするっスよぉ!」
盗賊「見つけてもギルドに管理されるっていうのに、お前ときたら呑気な奴だな」
盗賊娘「第一発見者ということでしこたまふんだくるっスよ」
盗賊娘「その後は・・・どうするっスかねぇ・・・」
盗賊「そうかそうか、んじゃあ俺暇だから一枚噛んでやるよ」
盗賊娘「は、はぁ!?いらないっスよ!!」
盗賊「じゃあ頼む!!一緒に行かせてくれ!!」
盗賊娘「嫌っスよ。儲けそうだからってついてくる奴に・・・」
盗賊「次の仕事で盗賊女さんに同行させられそうなんだよ!!!」
盗賊娘「あー・・・」
盗賊「俺が盗賊女さん苦手なの知ってるだろ・・・?」
盗賊娘「たぶん知ってるのギルドでアタシくらいっスけどね」
盗賊「だから仮病使って同行しなかったら、帰って来た当日・・・」
盗賊女『んもう!盗賊きゅんが病気だって言うから私心配しちゃったんだからぁ~』
盗賊女『ほーらぁ、これ、マムシの粉末入りスッポンの生き血!!』
盗賊女『いっぱい飲んで早く元気になるんだぞ?☆』
盗賊「こんなのを飲まされたりするんだ・・・」
盗賊娘「すごくスプラッティーな飲み物っスね・・・」
盗賊「ついて行っても変なモノ食わされるし!!俺は耐えられないんだ・・・」
盗賊娘「そんなに酷いならしょうがないっスねぇ」
盗賊娘「・・・ということで行ってくるっス、お頭代理」
盗賊「・・・・・・」
盗賊女「油田見つけるの頑張ってね!!私、毎日あなたたちの無事をお星さまに祈ってるから!!」
盗賊女「それじゃあ、いってらっしゃいきの臭さは主知らず~!!」
盗賊・盗賊娘「「あ、主知らずー・・・」」
盗賊娘「お頭が居なかったのが心配っスけど、行くからには見つけて帰るっスよ!」
盗賊「そうだな。じゃあまずどこに向かえばいいんだ?」
盗賊娘「・・・知らないっス」
盗賊「はぁ?知らない?」
盗賊娘「知らないから地図に聞くっスよ」
盗賊娘「この町の回りには、北に森、南に湖、東に山、西に海があるっスけど」
盗賊娘「どこに行けばいいっスかね?」↓1
海(海賊の縄張り)
地図『・・・・・・』
盗賊娘「海っスかぁ、油田って海にあるんスかねぇ」
盗賊「・・・・・・」
盗賊娘「ん?どうしたっスか?」
盗賊「この紙切れはなんだ・・・?」
盗賊娘「安価地図っていうらしいっスよ。質問に何でも答えてくれるんス」
盗賊「ほう、使い方次第によっては恐ろしい地図だな・・・」
盗賊娘「アタシはピュアっスから、怖いことに使うわけがないっスね」
盗賊娘「さて、海に行くっスよぉ」
盗賊「おい、海賊の縄張りだと知ってて踏み込むのか?」
盗賊娘「そんなことはとうの昔に知ってるっスよ」
盗賊娘「でも海賊には知り合いがいるんスよねぇ・・・」
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