花陽「大食い世界一決定戦……?」 (82)
花陽「ええ!? 凛ちゃん寝坊しちゃったのぉ!?」
真姫『ええ、家に訪ねてみたらまだ熟睡してたわ。まったく』
凛『うう、明日、どんな服きてこうかと考えてたら中々眠れなくて……』
花陽「ううん、大丈夫だよ。焦らなくても良いから、ゆっくり来てね」
真姫『ごめんなさい、花陽。もう一時間もすればそっちに行けると思うから、少し時間潰しといて』
凛『かよちん、ゴメンにゃー!』
花陽「分かったよ。待ってるね」
花陽「うーん、あと一時間かあ。どうしよっかな」
花陽「少し街でもブラブラしてようかなあ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1421502528
花陽「わあ、この服可愛い。凛ちゃんに似合うかも!」
花陽「こっちのカッコいい服は真姫ちゃんに似合いそう!」
花陽「うーん、目移りしちゃうよお」
花陽「合流できたらオススメしてみようっと」
プーン
花陽「むっ、何だかとてもいい匂いがします!」
花陽「この匂いはお米―――」
花陽「しかも、これはただのお米じゃありません!」
花陽「ま、まさか」ダッシュ
花陽「つ、着きました。ここが匂いの発生源です!」
ナレーター「みんな、世界へ行きたいかー!!」
モブ「「「おおお~~~~!!!」」」
花陽「ううう、何だか怖いです……」
花陽「―――でも!」
ナレーター「よーし、予選で皆に食べてもらう物はこれだー!」
デデーン!(おにぎりの山)
花陽「や、やっぱり、あれは伝説の黄金米!」
花陽「そのおにぎりがあんなに一杯……」ジュルリ
花陽「…………」
花陽「あ、あの、まだ参加って可能ですか?」
スタッフ「あー、ぎりぎり大丈夫ですよ」(何だ、このチビっ子? 女子高生?)
花陽「さ、参加費とかって……」
スタッフ「とくにとってないですねー」
花陽「い、いくら食べても良いんですか?」
スタッフ「大丈夫だよ」
花陽「ほ、本当ですか? あの黄金米を? 好きなだけ?」
スタッフ「まあ、吐かない程度でね」
花陽「―――参加します!」
スタッフ「良いけど……。無理だけは辞めてね」
花陽「黄金米……黄金米……黄金米を好きなだけ……」ブツブツ
スタッフ(大丈夫かなー……)
ナレーター「では、大食い世界一決定戦! 予選大会開始ー!」ドンドン
花陽「黄金米を、好きなだけ、食べれる!」
ナレーター「な、なんだー!? ゼッケンナンバー874番、す、凄まじい喰いっぷりだー!」
ナレーター「吸い込まれるようにおにぎりがなくなっていくー!」
ナレーター「とんでもない超新星が現れたー!」
ナレーター「ど、どう思いますか。解説の山本さん」
山本「これは……飛ばし過ぎな気もしますが……」
ナレーター「そ、そうですか。無理をしすぎなければ良いんですが」
山本「そうですね」
山本(ただ、もし―――)
山本(―――もしこのペースで食べ続けることができたのなら―――)
山本(彼女は、凄まじい戦力になる―――!)
真姫「待ち合わせ場所についたけど……花陽はどこにいるのかしら?」
凛「携帯にも出ないよー」
凛「凛が遅刻しちゃったの怒って帰っちゃったのかなー……」ウルウル
真姫「そ、そんな訳ないでしょう。少し探しましょう」
真姫「ん……? あそこで何かイベントやってるわね」
真姫「花陽もあれを見てるのかもしれないわ。行ってみましょう」
ナレーター「と、止まらない。止まらないぞー!」
ナレーター「この少女は何なんだー!」
凛「凄い盛り上がってるにゃー」
真姫「大食い? テレビ番組でよくやってるやつね」
ナレーター「この小さな体のどこに白米が入っていくのかー!!」
凛「へえ、だれか凄い人がいるみたいだね」
ナレーター「これぞ新生ジャパンに相応しい少女。超新星はここから誕生するのかー!」
真姫「空き皿が天井にまで届きそうよ。恐ろしいわね」
ナレーター「えー、情報が届きました! この少女はなんと現役の女子高生の様です!」
凛「凛達と同じ女子高生だって。すごいにゃー」
ナレーター「更に、なんとなんと! この子は、スクールアイドルをやっているようです!」
真姫「スクールアイドルで大食いって……体型は大丈夫なのかしら」
凛「心配になっちゃうね」
ナレーター「この東京予選に現れた超新星! その名も―――」
ナレーター「―――小泉花陽!」
真姫「へ」
凛「え」
まきりん「えええええええええええええええええええええええ!!!?」
ナレーター「し、試合終了ー!」
花陽(あ、終わっちゃった……)
花陽(結構たべちゃったけど大丈夫だよね。腹八分目くらいだし)
花陽(万が一、予選突破なんてなっちゃたら大変だし―――)
ナレーター「こ、これは驚くべき記録がでました!」
ナレーター「予選突破は何と若干15歳の現役女子高生!」
ナレーター「小泉花陽選手だー!!」
花陽「……へ?」
ナレーター「小泉さん、どうですか。予選を突破した気持ちは?」
花陽「え? 予選を……突破? 私が……?」
ナレーター「そうだよ。君が一位」
ナレーター「ぶっちぎりのダントツのでね」
花陽「え、え、ええええええええええええええええええええ!!?」
真姫「花陽……」
凛「かよちん……」
花陽「り、凛ちゃん……真姫ちゃん……」
花陽「ど、どうしよう~~~~~……」
花陽「ううう、本当は少しだけ食べて負けちゃうつもりだったの……」
花陽「ただお米が美味しすぎて美味しすぎて……止まらなくなっちゃって……」
花陽「そしたら、こんな事に……」
真姫「花陽……」
凛「かよちん……」
花陽「ど、どうしよう、二人とも~」
真姫「どうしようって……これ、世界大会なんでしょう?」
真姫「花陽、あなたそんな大舞台に出るつもりなの?」
花陽「ううん、そんなつもりはなかったの……」
真姫「出たくないなら辞めときなさい。それにあなたが人より食べるって言ってもお米に関してだけでしょう?」
真姫「それじゃあ足を引っ張るだけよ」
花陽「そ、そうだよね」
凛「そうだよ! かよちんがそこまでやる必要はないよ!」
凛「スタッフの人にお話ししてこよう? ちゃんと事情を話して謝れば許してくれるよ! 凛も一緒に行くから!」
真姫「仕方ないわね。私もついてってあげる」
花陽「う、うん。ありがとう、凛ちゃん、真姫ちゃん」
???「あ、いたいた!」
花陽「ぴゃあ!?」
山本「君が小泉さんだね。僕は山本、日本代表の一人さ」
山本「よろしくね」
花陽「は、はい……」
真姫(ちょっと花陽! 何普通に話しちゃってるのよ!)ヒソヒソ
凛(ちゃんと断らないとダメだよ!)ヒシヒソ
花陽(う、うん、そうだよね)ヒソヒソ
花陽「あ、あの! 山本さん!」
山本「ん? どうしたんだい、小泉さん」
花陽「そ、その大会のことなんですけど……」
山本「ああ、世界大会ね。君には期待してるよ」
花陽「は、はい、ありがとうございます……じゃなくて……」
山本「―――本当はね。正直に言うと僕はずっと弱気になってたんだ」
花陽「え……?」
山本「前回アメリカと戦った時、僕は実力の違いを思い知った」
山本「負けることなんてないと思ってた。日本の大食いは世界一だと信じ続けていた」
山本「でも、彼女は怪物だった」
山本「本物の怪物さ。例え僕が戦っていたとしても勝てていたかどうか……」
山本「今回、日本は最強メンバーを揃えるつもりだ。錚々たる面々さ」
山本「でも、それでも、アメリカに勝つ姿は想像できなかった」
山本「勿論スタッフや皆には勝てると言い続けてきた。でも心の奥底では……敵わないと思っていた」
山本「そんな弱気が、今日吹き飛んだよ。君の食べっぷりを見ていたら希望が見えた」
山本「君なら、勝てる。あの怪物に―――モリーに勝てる!」
花陽「そ、そんな……」
山本「頑張ろう、小泉さん」
山本「それに今回は別予選でも超新星が現れたと聞いている」
山本「勝てる。勝てるよ、僕たちは―――!」
花陽「そ、そう、なんですか……」
花陽(結局断れずに帰ってきちゃった……)
花陽(凛ちゃんや真姫ちゃんに何で断らなかったのって怒られちゃったよ……)
花陽(でも、大会について語る山本さんの瞳……)
花陽(まるでラブライブについて語る皆と同じ瞳をしていた)
花陽(多分、そうなんだと思う)
花陽(私達のラブライブが……山本さんにとっての世界大会なんだ……)
花陽(確かテレビで見たことがある……前はアメリカの人に負けちゃって……)
花陽「勝てる、かあ」ハァ……
花陽(正直、私には分からない。人よりは食べるけど、普段は大食いってほどではない)
花陽(今回は黄金米に目がくらんじゃっただけ……)
花陽(本選でまた黄金米が出るのなら勝てる気がするけど……)ジュルリ
花陽(でも、予選で出た食材が本選に出るとは思えない)
花陽(お米以外なら……私は足を引っ張っちゃうだけだと思う)
花陽「駄目だよ。やっぱり断ろう」ハァ…
花陽「山本さんに、電話しよう」
花陽「―――もしもし、山本さんですか?」
山本『どうしたんだい、花陽ちゃん。こんな夜遅くに』
花陽「その本選の件なんですが……辞退させていただこうと思って」
山本『……そっか』
山本『分かったよ。スタッフには僕から伝えておくよ』
花陽「え……?」
花陽「ど、どうして……?」
山本『どうしてって、話していた時に気付いたからね。君が大会に出たくながっていることを』
山本『ごめんよ。それでも僕は君を大会に出場させたくてあんな事を言ってしまった』
山本『無理をさせてしまったよね。本当に申し訳なかった』
花陽「そ、そんな……山本さんが謝ることでは……」
山本『いや、僕が悪いよ。女子高生である君に、僕は僕のエゴを押し付けようとしていた』
山本『大人失格だよ』
花陽「山本さん……」
山本『あれから君のお友達とも話をさせてもらってね』
花陽「え……凛ちゃん達と!?」
山本『そこで全部聞かせて貰ったよ』
山本『君が大会が目的で予選に参加した訳じゃないことも、君がお米が大好きなだけのただの女子高生だということも』
山本『無理することはないさ。やりたくないならやらなければ良い』
山本『君は大食いのプロという訳じゃあない。辞退するもしないも君の自由さ』
山本『ただ、一つ聞いて欲しい』
山本『僕は君なら世界に通用すると思う』
山本『食べっぷりだけじゃない』
山本『大食いをしながら、それでも本当に美味しそうにお米を食べる君の姿に―――』
山本『―――可能性を感じたんだ』
花陽「あ……」
あれ...目頭が...
山本『ごめん……また我が儘を言ってしまったね』
山本『気にしないでくれ。君のスクールアイドル活動が成功するよう祈ってる』
山本『今度ライブにでも行かせてもらうよ』
花陽「や、山本さん!」
山本『どうしたんだい、花陽ちゃん』
花陽「ほ、本当に私を見て、そう感じたんですか? 私なら世界でも戦えるって」
山本『ああ、これは僕の本心だ。君ともう一人の超新星がいれば勝てる』
山本『あの怪物を倒すことができる』
花陽「わ、私……」
花陽「私は―――」
ナレーター「さぁ、出揃いました! 我らが新生ジャパン!」
ナレーター「どうですか、山本さん! 今度こそアメリカに勝てそうですか?」
山本「ええ、勝ちますよ。何たって今回は超新星が現れましたから」
ナレーター「そうなんですか? ギャル曽根さん」
ギャル曽根「そうですね。今回は胸を張って言えますよ。最強メンバーだと」
ナレーター「これは期待がもてそうだぁ! では、早速よんでみましょうか!」
ナレーター「―――小泉花陽さん!!」
花陽「ひゃ、ひゃい!」
花陽(わわわ、本当にテレビに出ちゃってる……!)
ナレーター「小泉さん、意気込みを聞かせてください!」
花陽「」ボソボソ
ナレーター「ん?」
花陽「」ボソボソ
ナレーター「ごめんね。もうちょっと大きい声でお願いしてもいいかな」
花陽「ソノ……セイイッパイガンバリマス……」ボソボソ
ナレーター「よーし、頑張りましょう!」(かよちん、マジ天使)
天使
ナレーター「そして、なんともう一人!」
ナレーター「期待の超大型新人がいるんですよね、ギャル曽根さん」
ギャル曽根「ええ、彼女もまた素晴らしいフードファイターでした」
花陽(そ、そういえば山本さんもそんなことを言ってたような……)
ナレーター「ええ~、何でも記録よると焼き肉を十キロ以上を容易く完食したとのことです!」
ナレーター「これは期待が持てるぞ~!」
花陽(す、すごい、どんな人なんだろう……)
ナレーター「それでは呼んでみましょう!」
花陽(……)ドキドキ……
ナレーター「―――東條希さん!」
花陽「え?」
希「やっほ、花陽ちゃん」
花陽「え、希、ちゃん?」
希「そうやよ。私や」
希「超新星のもう一人は―――私のことや」ドヤア
花陽「え、えええええええええええええええええええええ!!?」
花陽「な、なんで、どうしてぇ!?」
希「いやな。お肉の香ばしい香りにつられて参加したら、我を忘れてしまったんよ」
希「そんで気付いたら優勝しちゃってて……」
希「本当は事態しよおもてたんやけど、解説にいたギャル曽根さんから猛烈にアピールされてつい、なあ」
希「そういう花陽ちゃんはどうしたん?」
花陽「うう……殆ど同じ状況です……」
希「はは、そうやと思ったよ」
東京タワーのシャンパンフラッシュ
https://www.youtube.com/watch?v=uJSLuHRCVHM&list=UUncFHKa8Bg3zzfBTl-v4Rkg&index=3
---
希「私は感じたんや。世界大会について熱心に語るギャル曽根さんの眼に、皆と同じ輝きを……」
花陽「希ちゃん……」
花陽「わ、私も! 私もそう思いました!」
花陽「山本さんの眼に、山本さんの言葉に、私達がラブライブに掛ける思いと同じ様なものを感じたんです!」
希「頑張ろうな。私達がどこまで力になれるかは分からんけど、全力でやりきるんや」
希「それにアメリカの美味しいお肉も食べたいしね」ニコ
花陽「は、はい!」
ナレーター「いやぁ、良い話ですね。山本さん、ギャル曽根さん」
山本「ええ、彼女達ならやってくれると信じてますよ」
ギャル曽根「負けませんよ、私達は!」
花陽「ついた……すごい海外何てきたの初めてだよぉ」
希「凄い日差しやねえ」
山本「まず一回戦だね。最初の相手はオーストラリアらしいよ」
ギャル曽根「中々油断はできなそうですね」
山本「三戦して二勝した方が勝ち上がりだって」
花陽「二勝……」
希「料理は何ですか?」
ギャル曽根「えっと、カルフォルニアロールとウニクリームパスタ、それとピッツアマルゲリータだよ」
希「むむ、お肉はないか……」
山本「初戦は1対1、二戦目は2対2、三戦目はまた1対1だね」
ギャル曽根「どういう配分で戦いましょうか?」
山本「うーん……花陽ちゃん、一度試しにカルフォルニアロール食べてみよっか」
花陽「は、はい!」
花陽「」パクパク
花陽「お、美味しい……!」
花陽(けど……ご飯本来の旨みは……)
山本「………」
山本「決めた。一戦目はギャル曽根ちゃんが出てくれ。二戦目は僕と希ちゃん、三戦目は花陽ちゃんにお願いしていいかな?」
花陽「え……で、でも、私ピザは……」
山本「………」
ギャル曽根「そう、ですね。この布陣がベストな気がします」
花陽「で、でも……」
ギャル曽根「大丈夫、心配しないで。二人とも先輩達を頼りにしなさい」ニッコリ
希「はい!」
花陽「は、はい……」
山本「………」
ナレーター「さぁ、一回戦の相手はオランダ! ギャル曽根、OG軍団を打ち倒せー!」
希(……花陽ちゃん)コソ
花陽(希ちゃん……)
希(緊張してるん?)
花陽(う、うん……私、ピザはあんまり食べられる気が……)
希(……多分やけど。山本さんは分かったんやと思う)
花陽(分かった……?)
希(花陽ちゃん、カルフォルニアロールを白米と同じ様に食べれる?)
花陽(……ううん。無理、だと思う)
花陽(とっても美味しかったけど……ご飯本来の味はなくなっちゃてたから……)
希(でしょ?)
希(しかもカルフォルニアロールは一回戦の料理……)
希(負ければ一気に劣勢に追い込まれる戦い。多分、花陽ちゃんに掛かるプレッシャーは相当なものになると思う)
希(でも、3戦目なら先に2勝さえしていれば負けても問題のない戦い……)
希(それに2戦目はタッグマッチで山本さんが私のことをフォローをしてくれる)
希(多分、初心者の私達に一番負担の掛からない戦法……それがこの布陣なんや)
花陽(そんなそこまで考えて……)
希(緊張せんでええよ。私達は胸を借りる気持ちで……でも、全力で食べれないいんや)
花陽(希ちゃん……うん、私頑張るよ!)
ナレーター「では、一回戦目開始ー!」ドンドン
ギャル曽根「行きます!」
ナレーター「おおお、凄まじい勢いだー!」
OG軍団「」
ナレーター「おお、危なげなくギャル曽根、一勝ー!」
花陽「すごい、あんなに食べてるのに全然余裕だ……」
希「あれが日本チャンピオンの実力……」
ギャル曽根「まだまだ若い子には負けません!」
ナレーター「二回戦目はチャンピオン山本と超新星・東條希だー!」
花陽「の、希ちゃん頑張って!」
希「任せときー!」
希(と、言ったものの……ううっ、実際舞台に立つと緊張するなぁ……)
希(花陽ちゃんにはああ言ったけど、私があまりに足を引っ張っちゃったら……)
希(花陽ちゃんに全ての負担が行ってまう……が、頑張らへんと)
山本「希ちゃん」
希「は、はい……!」
山本「緊張しなくても大丈夫だよ。リラックスリラックス」
山本「何て言ったって、君の横にはチャンピオンがいるんだからね」
希「山本さん……」
山本「ギャル曽根ちゃんが一勝はとってくれた。君は目の前の料理を楽しんでくれればいい」
山本「後は―――」
ナレーター「二回戦開始ー!」ドンドン
山本「―――僕が、食べる」
花陽「す、すごい……クリームパスタが口に吸い込まれていく……」
花陽「希ちゃんも凄い勢いで食べてるけど……まるでそれがスローモーションに見えるくらい」
花陽「すごい……すごいよ……!」
ナレーター「二回戦終了ー!」
ナレーター「結果は日本勝利ー! 超新星・東條希は調子がでていなかったが……山本、それを挽回する食べっぷりだー!」
ナレーター「これで日本の勝ち抜けが決定だー!」
ナレーター「三回戦は、もう一人の超新星・小泉花陽ー!」
花陽「ぴいぃ!?」
ナレーター「料理はピッツアマルゲリータだー!」
ナレーター「小泉さん、意気込みをどうぞ!」
花陽「セ、セイイッパイガンバリマス……」ボソボソ
ナレーター「よっし、頑張るぞー!」(かよちんマジ天使)
花陽(ううう、ピザは美味しそう……けど……)
OG「」ギラッ
花陽(相手の人達、すごい睨んできてるよー……ダレカタスケテー!)
OG(オー、シーイズヴェリィプリティー……)
希「花陽ちゃん、緊張せんといいんやでー!」
ギャル曽根「花陽ちゃん、頑張ってー!」
山本「………」
ナレーター「では、三回戦目開始ー!」ドンドン
花陽(お、美味しい……)
花陽(す、すごい、美味しいです!)
花陽(でも……ううう、全然食べ進まないよー……)
ナレーター「おおおっと、どうしたことだ。超新星・小泉花陽、全く手が進まないー!」
ナレーター「まだ三枚ほどしか食べていないぞー!」
花陽(緊張してるし、それにこんな大きいピザそんなに食べられないよ……)
ナレーター「つ、ついに手が止まってしまったー! 開始10分で限界かー!?」
希「は、花陽ちゃん……」
ギャル曽根「そんな……」
花陽(うう、やっぱり私なんかが引き受けるべきじゃなかったんだ……)
花陽(ただのお米好きなだけの私が、こんな大きな舞台で……)
花陽(日本の大食いの人達の代表なのに、それなのに……)
花陽(こんな不甲斐ない……)ウルウル
ナレーター「どうした、小泉ー! 予選の時のあの喰いっぷりはどこへ行ったー!」(涙目のかよちんマジ天使)
OG「ハッハー、シーイズベイリィウィーク!」(かよちんマジ天使)
花陽(ううう……ごめんなさい、ごめんなさい、皆……)
ナレーター「三回戦終了ー!」ドンドン
ナレーター「日本の超新星・小泉花陽―――完全敗北だー!」
花陽「………」
希「花陽ちゃん……」
花陽「ううっ……す、すみません、でした……」ボロボロ
花陽「私、全然食べれなくて……頑張ろうって、期待に応えなくちゃって思ってたのに……」ボロボロ
花陽「全然……全然、だめで……」ボロボロ
ギャル曽根「き、気にする事ないよ! 日本は勝ち進めたんだから、結果オーライだよ!」
希「そ、そうやん。それに食材が悪かったんよ。ご飯なら絶対に勝ってたよ!」
花陽「でも、でも私は……!」ダッ
ギャル曽根「ああ、花陽ちゃん!」
希「ああ、走っていってしもた……!」
希「すみません。私、追いかけてきます!」
山本「待ってくれ。希ちゃん」
山本「……僕が行くよ」
花陽(ううっ……私、私……ごめんなさい……)
山本「やあ、花陽ちゃん」
花陽「山本……さん」
山本「いやあ、結構体力があるんだね、花陽ちゃん。やっぱりスクールアイドルとして鍛えてるからかな?」
山本「追いかけてきた僕の方がバテバテだよ」アハハ
花陽「……どうして……」
山本「ん?」
花陽「どうして、追いかけてきたんですか?」
山本「………」
花陽「山本さんも分かったでしょう? 世界大会なんて大きな舞台であんな不甲斐ない結果で……」
花陽「私なんて、本当はあんなものなんです……全然、大食いでもなくて……ただ食いしん坊なだけで……」
花陽「世界大会なんて、日本代表なんて、私なんかには無理です……!」ボロボロ
山本「そっか……それが君の答えなんだね」
花陽「だから、今からでも他の方を代表に……」
山本「正直に言うよ。僕はそうは思わない」
花陽「え……?」
山本「確かに他にも日本代表候補はいるよ」
山本「谷崎に萌えあず、皆これからの大食い界を背負って立つ人間だと思う」
山本「実力も一級品。世界に通用する実力者だ」
山本「でもね、彼じゃ届かない。彼女じゃ届かない」
山本「本当の怪物―――モリーには、届かないんだ」
山本「いや谷崎や萌えあずだけじゃない。僕やギャル曽根ちゃんだって……多分、敵わない」
花陽「そ、そんなこと……」
山本「実際に目の当たりにして分かったよ。彼女は本当に異次元なんだ」
花陽「そんな……」
山本「でも、僕はもう一人の異次元を見たんだ」
山本「あの日、東京の予選の中で」
山本「お握りを満面の笑みで、食べ続ける君の姿に……異次元を、見た」
花陽「え……」
山本「お米に限られたことなのかもしれない。本当は大食いなんてむいてないのかもしれない」
山本「それでも、君はポテンシャルを秘めているんだ。怪物に勝つポテンシャルを、唯一ね」
山本「今回、君は確かに不甲斐ない結果を残した」
山本「あそこだけを見た日本の人達は情けないと、心無いことを感じるかもしれない」
山本「それでも君は知った。世界という戦場を。そして、敗北の口惜しさを」
花陽「あ……」
山本「辛い経験だったと思う。でも、怪物に勝つには知っておかなければいけなかったことだから」
山本「すまない、花陽ちゃん。僕のエゴにどこまでも付き合わせてしまって……」
山本「怒ってくれて構わない。許せないなら、辞退してくれても構わない」
山本「でも、僕はこれしかないと感じたんだ。日本がアメリカに勝つには―――モリーに勝つには」
花陽「………」
山本「……ふふ、さすがに愛想がつきたよね。テレビの前でこんな赤っ恥をかかされたんだ。それも当然さ」
山本「スタッフには伝えておくよ。都合が悪いなら編集で放送時に君が出ている所は何とかカットしてもらえるように頼むつもりだ」
山本「さようならだ。花陽ちゃん」
花陽「」ガシッ
山本「花陽……ちゃん?」
花陽「やります……」
花陽「私、食べます! モリーさんい負けないくらいに一杯!」
山本「花陽ちゃん……!」
花陽「勝ちましょう。山本さん!」
花陽「ううん、勝ちます! 私!」
山本「ッ、ああ!」
とりあえず一回休憩。
言い忘れてましたがかよちん誕生日で考えた一発ネタSS。
需要ないだろうけど決勝二回戦目までは書き溜めできたので夜くらいに再開します。
待ってるぞ
では再開します。
本選
ナレーター「さぁ、ついにやって来たぞ。決勝の舞台だー!」
ナレーター「もちろんお相手は最強アメリカ軍団! 中国を一蹴しての参戦だー!」
ナレーター(米)「奴等を食いつくすぞ、USA!」
USA軍団「WWWOOOOOOOooooooooooooooooOOOOOOO!!!」
花陽「ぴぃ! すごい気迫だよぉ……」
希「花陽ちゃん。冷静に、や。平常心を失ったら負けや」
花陽「の、希ちゃん……そうだよね!」
山本「遂に来たか、この舞台に」
モリー「ヒサシブリネ、ヤマモト」
山本「モリー……」
モリー「フフ、メンバーガカワッタトキイテイタケド……カワイラシイ、コネコチャンガフタリ」
モリー「ワタシノテキデハナイワ!」
モリー「ユイイツタイコウデキソウナノハ、コチラノギャルソネート、アナタクライカシラ」
モリー「ショウブヲ、ステタノ? ヤマモト」
山本「……良いや、これがベストメンバーさ」
山本「それに彼女達は子猫なんかじゃあない。君をも喰らい尽すライオンさ」
モリー「フフ……ハッハッハ、ジョークハセイチョウシタミタネ!」
モリー「タイセンノバデマッテイルワ!」
山本「……君は知る事になるのさ、モリー」
山本「もう一人の異次元を―――」
山本がいちいちカッコいいんだよなぁ
ギャル曽根「ルールは一回戦目と同じですね」
希「料理は……餃子、チキンステーキ、そしてスペアリブやね。フフ、おいしそうやん」ジュルリ
花陽「ううう、ご飯が……」
ギャル曽根「布陣はどうしますか、山本さん」
山本「布陣はもう決まっているさ」
山本「初戦はギャル曽根。君が出てくれ」
山本「二戦目は希ちゃんと、」
希「よし、任せといてください!」
山本「僕だ」
ギャル曽根「え……?」
希「え……?」
山本「そして、三戦目……モリーと直接対決するのは、君だ。花陽ちゃん」
希「そ、そんな、待ってください! 花陽ちゃんがモリーとなんて!」
ギャル曽根「そ、そうですよ。今回は一回戦目とは違うんですよ」
ギャル曽根「私だって、山本さんだって勝てるとは分からない相手……正直、フォローする余裕は……」
山本「いいや。これは既に決まっていることだ。やってくれるね、花陽ちゃん」
花陽「―――はい」コクリ
希「は、花陽ちゃん……」
花陽「私、負けません。絶対に皆さんの、山本さんの想いに応えてみせます」
希(! 花陽ちゃんが、あんなに力強い瞳を……!)
希(……迷いは、ないんやね)
ナレーター「さぁ、メンバーが出揃ったぞ! 一回戦目は大食い女王・ギャル曽根と!」
ナレーター(米)「アメリカの秘密兵器・パトリックだー!」
ナレーター「では、一回戦目スタート!!」ドンドン
ギャル曽根(負けられない! 花陽ちゃんに負担をかけないためにも、ここは負けられない!)
ナレーター「は、早い、早いぞ! ギャル曽根、これまで以上の速さだー!」
ナレーター(米)「そ、そんな……いくらギャルソネとはいえここまでの速度は……」
ナレーター「パトリックを見る見る内に突き放していくぞー!」
花陽「す、すごい……」
希「ど、どうなってるんや、この早さ……」
山本「! これはそうか……」
ナレーター「ど、どういうことですか、山本さん!」
山本「気持ち、ですよ」
ナレーター「き、気持ち……?」
山本「負けないという気持ちだけじゃない。誰かを守らなくちゃという想いが、救いたいという想いが、彼女の真の力を引き出しているんです」
山本「彼女は一児の母になったと聞きます。子どもを持つという事が、彼女のトリガーを変えたのだと思います」
山本「負けない、勝ちたいという想いだけではない」
山本「誰かを守りたいという想いが、彼女の全力のトリガーとなるんですよ」
ナレーター「そ、そうなんですか……」
ナレーター(米)「ファッーーーーク!! パトリック、負けてるぞ!!」
モリー「オチツキナサイ、ミグルシイワ」
ナレーター(米)「はっ、モリー……」
モリー「パトリックヲミナサイ。カレハオチツイテイル……ヨユウニミチテイルワ」
ナレーター(米)「た、確かに……」
パトリック「」ニヤリ
パトリック「アマイ、アマイヨ、ギャルソネ」ニヤリ
ナレーター「おおっと、パトリックが音楽プレイヤーを操作し始めたー!」
パトリック「エモノハ……キミダヨー!!!」
ギャル曽根「!?」
ナレーター「な、なんだ、このスピードは! 異常だ、まるでモリーを彷彿とさせる程のスピードだー!」
ナレーター「餃子を頬張るその光景……まるで豹の如くー!」
山本「な……は、早すぎる!」
希「そんな……!」
花陽「ギャル曽根さん……!」
ナレーター「見る見る内に差が縮まっていき……遂に、抜いたー!!」
ナレーター「い、一体どんな曲を聴いているのでしょうか。確認してみたいと思います」
ナレーター「イ、イヤホンを片方お借りしますよ……」
ナレーター「こ、これはー」
キューティパンサ、ワッタッシー!
ツカマエチャウ!
ドコニイルノ? ムリヨムリヨ ドコニイタッテムリヨ
ナレーター「これはかよちんが所属しているμ'sの―――」
希「な、なんやて……」
花陽「そ、そんな……」
希・花陽「「―――Cutie Panther!?」」
ちょっとお風呂入ってきます。
書き溜めは終わったので、次からはもうちょい早く投下していきます。
頼んだ
投下再開します。
山本「そうか。彼は音楽を聴きながら大食いをすると聞く」
山本「これが彼のトリガー……この曲を聴いた時、彼は全力となるんだ!」
ナレーター「な、なんだってー!」
ギャル曽根(そ、そんな……これじゃあ花陽ちゃんに負担が……)
パトリック「テイコウスルナラ、シテゴラン!」
パトリック「キミノ、ココロヲハナサナイー!」
ギャル曽根「う、ううう……」
モリー「ムリネ。パンサーニナッタパトリックニカテルノハ、ワタシクライヨ」
ナレーター「あああ、一回戦目終了ー!」
ナレーター「勝者は……パトリックだー!」
パトリック「キューティパンサ、ワッタッシー!!」
ギャル曽根「ま、負け……た……」
パトリック「フウ、イイショウブダッタヨ。ギャルソネー」
パトリック「ボクガラブライバージャナケレバ、ドウナッテイタカ、ワカラナカッタ」
ギャル曽根「ありがとう……ございました……」
花陽「そんな……ギャル曽根さんが……」
希「負けてしもた……」
山本「これで一敗、か」
ナレーター「続いて二回戦、チャンピオン・山本と超新星・東條希のコンビが再びだー!」
モリー「……!」
山本「さて、大一番だね。希ちゃん、リラックスだよ」
希「りょ、了解です……」
希(くっ、負けられへん)
希(いくらチャンピオンが一緒って言っても相手はアメリカ……一回戦ほどのフォローは効かない……)
希(うちが食べないと……負ける!)
山本(明らかに表情が固い……)
山本(そりゃそうだろう。負けられない状況……一回戦目とはまるで違う状況だ)
山本(僕だって緊張しているんだ。希ちゃんに緊張するな、と言う方が無理な話だろう)
山本(……くっ……!)
ナレーター「では、二回戦目開始ー!」
ナレーター「早い、早いぞ! 日本!」
ナレーター「だが……アメリカも早い! さすがだー!」
ナレーター(米)「ふふ、アメリカが僅かにリード……しかもその差は徐々に広がっている!」
ナレーター(米)「もちろんアメリカが早いのもある! だが、原因は……日本の少女だ!」
ナレーター(米)「その速度は早い……確かに早いが、このメンツの中ではあまりに実力不足!」
ナレーター(米)「才能だけで勝てるほど甘い相手じゃあないんだよー!!」
ナレーター「山本独走しているが、東條の穴を埋め切れていないー!」
希(うう……)
山本(くそっ……!)
花陽「の、希ちゃん……」
ギャル曽根「くっ、希ちゃん……!」
希(……こんな高級で美味しそうなステーキ初めて食べる筈なのに……)
希(駄目や……緊張して味が全然分からない……)
希(まるで味のないガムを食べてるような……)
希(うう……美味しくない……)
希(辛い……辛いよ……)
希(心が、折れそう……)
花陽「希ちゃん、頑張ってー!」
ギャル曽根「頑張れー!」
希(花陽ちゃん……ギャル曽根さん……)
山本(頑張れ、頑張ってくれ、希ちゃん……!)
希(山本さん……)
希(ごめん……ごめんなあ……それでも、うち……)ウウッ…
ナレーター「あああ、東條の手が止まってしまったー!」
ナレーター(米)「ははは、ファッキンジャーップ!! これがアメリカの実力だー!」
ナレーター「頑張れ、頑張れ、東條ー! ここで終わってしまうのかー!」
ガンバレー
ガンバレ、ノゾミチャン!
ナレーター「おおっと、観客に日本人観光客の方も来たみたいだー!」
ナレーター「日本語の応援が飛び交っているぞー!」
ナレーター「いや、応援だけじゃない……? あ、あああ、これはー!」
~♪ ~♪
花陽「え……!?」
希「な、この……音楽は……?」
マッスグナオモイガ ミンナヲムスブ~♪
ソレデモミタイヨ オオキナユメハ~♪
ナレーター「う、唄です! 歌を唄っています!」
ナレーター「観客の少女達が唄を―――!」
花陽「嘘、どうして……!」
希「な、なんで……!」
凛「えへへ、来ちゃったよ。かよちーん!」
穂乃果「凛ちゃんから事情を聴いてね!」
ことり「お母さんに花陽ちゃん達がどこで撮影しているのか、教えてもらったの!」
海未「代金は……」
真姫「全くパパに頼むのも一苦労だったんだから……絶対、あとで返してよね!」
花陽「凛ちゃん、真姫ちゃん……!」
穂乃果「頑張れ、希ちゃーん!」
海未「頑張ってください!」
ことり「頑張れ―!」
花陽「穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん……!」
にこ「負けるんじゃないわよ、希ー!」
絵里「予選の時はもっと食べてたでしょう、希ー!」
希「エリチ……にこっち……!」
ナレーター「何と、スクールアイドル・μ'sが観客にいるぞー!!」
パトリック「ふおおおおおおおおおおおおおお!!!! まきちゃん、まきちゃん、まきちゃんんんんん!!!」
穂乃果「さぁ行くよ、皆!」
穂乃果「私達も全力で希ちゃんを応援しよう!」
ソレゾレガスーキナコトデー♪
山本(か、彼女達が花陽ちゃん達が所属しているアイドルグループ……)
ギャル曽根(唄が響いていく……!)
ヨワキナボクニサヨナラー♪
山本(明るい、元気のでる歌が……!)
山本(会場を包み込んでいく……!)
希(……皆……)
花陽「希ちゃんの表情が柔らいだ……」
ギャル曽根「緊張が解れた……!」
ナレーター「な、なんと、東條の手が再び動き出したー!」
ナレーター「それも凄まじい勢いだ! アメリカ代表二人に、いや山本にすら迫るほどの勢いだー!」
希(何や、美味しい、このステーキすごく美味しいよ……!)
希(一人やない。皆が応援してくれる……!)
希(美味しい、美味しい―――!)
ナレーター(米)「な、何だ、この女は!」
ナレーター(米)「さっきまで死に体だったはずなのに!?」
ギャル曽根「やっと……ね」
花陽「え……?」
ギャル曽根「言ったでしょう。彼女は超新星の一人」
ギャル曽根「予選で見せた食べっぷりはそれは凄いものだったの」
ギャル曽根「全盛期の赤阪さんを思わせるような、食べっぷり……」
ギャル曽根「これが本当の彼女の実力よ」
ナレーター「二回戦終了ー! 勝ったのは日本代表だー!」ドンドン
絵里「きゃー、やったわ、希!」
にこ「さすがね!」
穂乃果「希ちゃん、カッコいいー!」
希「はは……ありがとな、皆」
山本「ありがとう。よく頑張ってくれたね、希ちゃん」
希「いえ、皆がいてくれたからです……皆がいなければ私……」
山本「そっか……μ'sのみんなに感謝だね」
モリー「フフフ……」
山本「モリー……」
モリー「オモシロイモノヲミセテモラッタワ」
モリー「キズナノチカラ、ネ」
モリー「タダ、コウカイシナサイ。ワタシハスベテヲクイツクスワ」
モリー「キズナモ、サイノウモ、スベテ―――ワタシノエサトナル」
モリー「コウカイシナサイ、ヤマモト。アナタガ、ワタシノマエニタタナカッタコトを」
モリー「アノコムスメヲ、ワタシノマエニタタセタコトヲ」
モリー「コウカイシナサイ」
山本「モリー……!」ゾクリ
希(な、なに、この圧力……!)ゾクリ
希(まるで圧倒的な捕食者の前に立ったかのような……)
希(か、勝てる気がしない……)
希(もし、料理が焼肉だったとしても……皆が応援してくれてたとしても……)
希(私じゃ、この人には……!)
花陽「……ま、負けません」
希「は、花陽ちゃん……」
モリー「ン? イマナニカイッタ?」
花陽「負けません! 私は、私達は、勝ちます!」
モリー「ヘエ、ワタシヲタオスト。アナタガ?」
花陽「はい! 勝ちます!」
モリー「ギャルソネヤ、ヤマモトナライザシラズ……アナタノヨウナコムスメガ、ワタシニカツト……」
モリー「―――オウジャヲ、ナメルナヨ?」
希「ひっ……!」ゾクリ
花陽(ううう……何て目つき、凄いコワイ……)
花陽(逃げ出したい……謝っちゃいそう……でも!)
花陽「た、倒します。私が、あなたを、倒します!」
モリー「……」
モリー「ソノコトバ、コウカイシナイコトネ……」
ナレーター「な、なんという展開だ! 超新星・小泉花陽から、絶対王者・モリーへの宣戦布告だー!」
山本「……花陽ちゃん」
花陽「あ、山本さん」
山本「ついにここまで来れたよ。相手は怪物・モリーだ」
山本「花陽ちゃんと希ちゃんには大変な目にあわせてしまった……それどころか、こんな大役まで任せてしまって……」
山本「本当にすまない、花陽ちゃん」
花陽「………」
花陽「……山本さん、謝らないでください」
山本「だけど……」
花陽「私、嬉しいんです。特技も何もなかった私が、こうして皆の役に立てることが」
山本「花陽ちゃん……」
花陽「スクールアイドルを始めてからもそうでした」
花陽「運動神経はないし、歌だって上手い方じゃない」
花陽「凛ちゃんや真姫ちゃん、μ'sの皆やファンの人達にフォローして貰って、助けてもらって……」
花陽「それでスクールアイドルを続けられているんです」
花陽「でも、山本さんは言ってくれました……」
花陽「君が必要だと、私の力ならあの人に勝てると……!」
花陽「コンプレックスだった食いしん坊な事が、誰かの役に立つなら……」
花陽「誰かを笑顔にすることができるのなら―――私は、食べます!」
花陽「誰よりも! モリーさんよりも!」
山本「花陽ちゃん……ありがとう」
花陽「勝ちましょう、山本さん!」
山本「ッ……ああ!」
凛「うう、かよちん……」ウルウル
真姫「な、なに泣いてるのよ、凛ったら」ウルウル
凛「そういう真姫ちゃんこそ泣いてるにゃー」ウルウル
真姫「こ、これは目にゴミが入っただけよ!」ウルウル
真姫「ねえ、もしかしたら参加してよかったのかもしれないわね、花陽」
凛「うん……」
真姫「でも、これが終わったら言ってあげなくちゃね」
凛「うん……」
真姫「私達だってそうなんだって」
真姫「いつもいつもあなたに支えられて、助けられて、私達は頑張っていられるんだって」
凛「―――うん!」
凛「よーし、凛たちも応援頑張るにゃー!」
皆「「「おおー!」」」
山本「さぁ、最後の戦いだ。花陽ちゃん」
山本「全力で戦うんだ!」
花陽「はい」
花陽「勝ちます、山本さん!」
ナレーター「さぁ、泣いても笑ってもこれが最終決戦だ!」
ナレーター「相手は異次元女王・モリー!」
ナレーター「対するは超新星・小泉花陽!」
ギャル曽根「頑張れ、花陽ちゃん!」
希「花陽ちゃん、タロットカードも言ってるよ! 勝てるって!」
花陽(ギャル曽根さん……希ちゃん……)
凛「頑張れ、かよちーん!」
真姫「やっちゃいなさい、花陽!」
穂乃果「ファイトだよ、花陽ちゃん!」
ことり「頑張れー! 負けたらやんやん、だよ!」
海未「花陽、頑張って! 気合いですよ、気合い!」
にこ「やっちゃいなさい、花陽! 勝ったら、デンデンデン見放題よ!」
絵里「食べつくしちゃいなさい、花陽!」
花陽(凛ちゃん……真姫ちゃん……皆……)
ナレーター「スペアリブ30分大食い対決! 開始ー!」ドンドン
花陽(私、勝ちます!)
モリー(キナサイ、コムスメ!)
モリー「―――ネクスト!」
花陽「―――おかわり!」
ナレーター「は、早い! 早すぎるぞ、二人ともー! ものの数十秒で肉が消えてなくなったー!」
希「す、すごい……お米でもないのに……」
凛「お米を食べてる時よりも凄い勢いだにゃー……!」
モリー「―――ネクスト!」
花陽「―――おかわり!」
ナレーター「と、とんでもない光景だ! 女子高生が、あの異次元女王に被りついているー!」
山本(そう、これだ……!)
山本(僕が、あの時見たのは)
山本(東京で出会った。もう一つの異次元の姿は……!)
山本(これなんだ!)
モリー「―――ネクスト!」
花陽「―――おかわり!」
ナレーター「開始5分! まだ小泉はモリーに離されていません!」
ナレーター(米)「ば、ばかな……モリーが……!」
モリー(ヤルワネ。サスガハヤマモトガ、ジシンヲモッテオクリダスダケハアルワ)
モリー(ダガ―――)
ナレーター「おおっと、モリー序盤から立ち上がったぞー! これは本気だー!」
ナレーター「早い! 早すぎるぞ! この怪物はどこまで加速する!」
ナレーター「異次元女王に限界はないのかー!」
モリー(―――マダマダワタシニハ、トドカナイ!)
花陽(ッ……!)
ナレーター「徐々に……ゆっくりとではありますが、小泉が離されていきます!」
山本「なんて……なんて早さだ……」
ギャル曽根「これが、モリーの本気……」
凛「かよちん……」
モリー(ワタシハ、オウジャ)
モリー(コノアメリカデ……オオグイノプロガツドルコノセカイデ、オウジャデイツヅケテイル)
モリー(サマザマナタイカイニデタ。サマザマナアイテトタタカッタ)
モリー(ナカニハ、ワタシニ、トドキウルジツリョクノモノモイタ)
モリー(パトリックヤ、アナタノヨウニ……)
モリー(ダガ、ワタシハカッテキタ! ドンナアイテデモ、クイツクシテキタ!)
モリー(アナタノヨウナコムスメニ、マケハシナイ!)
ナレーター「おおっと! ここでモリー、両手を高く掲げます!」
ナレーター「まるで勝ち誇るかのように! 戦いの最中だというのにガッツポーズを見せ付けます!」
モリー(ミナサイ! コレガオウジャノ、ジツリョクヨ!)
花陽(くっ……!)
山本(花陽ちゃんはマックスの力を出し切っている……)
山本(僕が予選で見た彼女の姿が、ここにある……)
山本(モリーに勝てると思っていた姿が、ここにあるんだ……!)
山本(なのに―――それでもモリーには届かないのか……!)
穂乃果「は、花陽ちゃん……」
海未「な、何という相手なんでしょう。こ、こんな人間がいたなんて……」
にこ「ホントに怪物ね……」
穂乃果「ッ、唄おう! 希ちゃんの時のように、皆で全力で応援しよう!」
ことり「穂乃果ちゃん……!」
絵里「そうね。ただ見ているだけよりはマシよ!」
希「うちも入るよ!」
サァー、ユメヲー♪
マケナイココロデ アシタヘカケテイコー♪
ナレーター「おっと、ここでμ'sの皆がまた唄いだしたー!」
花陽(皆……!)
ナレーター「な、なんと! 小泉のペースが上がります! 仲間の声援に応えているぞー!」
ナレーター「頑張れ……頑張れ、小泉ー!」
サア ユメヲダキシメタラ ウエヲムイテー♪
キミノセカイガオオキクカワルヨー♪
モリー(フッ、ナメルナヨ、コムスメドモ!)
モリー(ソノウタゴト、ソノキズナゴト―――クライツクス!)
ナレーター「なっ……!?」
ナレーター「まだ……まだ、モリーのペースが、あがります……!」
山本「差が、縮まらない……!」
希(そ、そんな……!)
海未(な、何なんですか、あのモリーという怪物は!)
花陽(うううっ……!)
ナレーター「ああ、小泉が泣いています……声援に応え、それでも縮まらない現実に、涙を零しています……!」
ナレーター「涙を零し、それでも食べ続けていますー!」
ナレーター「だが縮まらない! どうしても、モリーの方が早い!」
ことり(花陽ちゃん……)
にこ(くっ……)
海未(これじゃあ……)
絵里(勝ち目が……!)
ナレーター「ああ、μ'sの踊りが……唄が止まりかけてます!」
ナレーター「彼女達の心すら折ろうというのか、モリーの食欲はー!」
ギャル曽根「ああ、唄が……」
山本「止まる……!」
穂乃果(―――まだだよ!)
海未(穂乃果!?)
ことり(で、でも……)
絵里(もう勝ち目なんて……)
穂乃果(花陽ちゃんを見て! 花陽ちゃんは泣いてるけど、食べ続けてるんだよ!)
穂乃果(諦めてない……花陽ちゃんは、まだ折れてない!)
穂乃果(なら、私達だって最後まで―――)
穂乃果「―――最後まで、駆け抜けるよ!」
ナレーター「と、止まらないー! 彼女達の唄はまだ続いているー!」
ナレーター「小泉もまた止まらない! 涙と鼻水を流しながら、肉を喰らい続ける!」
ナレーター「だが、縮まらない! モリー、少女達にどこまでも立ち塞がる!」
花陽(負けない……負けない……!)
花陽(山本さんが期待してくれたんだ……!)
花陽(ギャル曽根さんが頑張ってくれたんだ……!)
花陽(皆が応援してくれているんだ……!)
花陽(私は、負けない!)
モリー(……オドロイタワ)
モリー(ショウジキ、ココマデヤルトハオモッテイナカッタ)
モリー(アソコデ、オドッテイルコタチモ、ソウ……ココマデキテ、ココロガオレナイトハ……)
モリー(ミトメルワ、ハナヨ。ソシテ、μ's……)
モリー(アナタタタチハ、サイキョウノ、チャレンジャーヨ!)
ナレーター「縮まらない! モリーの勢いは止まらないぞー!」
絵里(何かないの……状況を打開する手は……!)
真姫(そ、そんなこと言ったって……!)
穂乃果(ううっ……私達にできる事は……)
凛(……! そ、そうだ!)ダッ
真姫(り、凛!?)
ナレーター「μ'sの中から一人が踊りから抜け出したぞ! どうしたんだー!」
凛(かよちんが頑張ってる! いつも凛に泣きついてきてたかよちんが、頑張ってる!)
凛(泣きながらでも、勝ちたいって思い続けてる!)
凛(凛、知ってるよ! かよちんは強いんだって!)
凛(モリーさんにだって負けないんだって! いざという時のかよちんは誰よりも頼りになるって!)
凛(あの時だって、穂乃果ちゃん達がいないライブの時だって、凛の背中を押してくれた!)
凛(恥ずかしがる凛の背中を押してくれた!)
凛(凛、知ってるから―――だから!)
凛「かよちん、これ!!」
ナレーター「自分のバックから何かを取り出し、小泉に投げ渡した! 何だ、あれはー!」
花陽「凛、ちゃん……?」
凛「かよちん! 凛知ってるから!」
凛「かよちんは、誰よりも強いんだって! 凛、知ってるから!」
凛「だから―――負けないで!」
花陽「凛ちゃん……」
ナレーター「小泉、渡された包み紙を解いていきます! 中身は―――」
花陽「おに、ぎり……?」
ナレーター「は、白米のおにぎりだー! 大食い中の小泉におにぎりが渡されたぞー! しかも小泉の顔よりも大きい!」
モリー(ドウイウツモリ、イマノジョウキョウデオニギリナンテ……)
ナレーター「あ、ああーーー!!?」
モリー(!?)
ナレーター「た、食べてる! 小泉がおにぎりを食べている!」
ナレーター「いや、おにぎりだけじゃない! スペアリブをおかずにおにぎりを食べているー!?」
ナレーター「し、しかも、早い……信じられない……いや、有り得ない早さだ!」
ナレーター「これは……これは、モリーよりも早いぞー!!」
ナレーター(米)「ば、馬鹿な!」
モリー(ナ、ナニガオコッテイルノ!)
モリー(オコメヲタベナガラ……ソレデモ、ワタシニスガッテクル……!)
花陽(美味しい……美味しいよ、凛ちゃん……!)
花陽(分かるよ。これ、凛ちゃんが握ってくれたんだね……!)
花陽(多分、全部が終わった後で私を労ってくれるために……!)
花陽(伝わってくる。凛ちゃんの想いが、温もりが……)
花陽(これがあればいくらでも、いくらでも―――)
花陽(私は、いくらでも食べられる!)
ナレーター「勝負は……残り1分ー! 小泉、怒涛の勢いでモリーへと迫る!」
穂乃果(花陽ちゃん……!)
海未(花陽……!)
ことり(花陽ちゃん……!)
にこ(花陽……!)
絵里(花陽……!)
希(花陽ちゃん……!)
ギャル曽根「花陽ちゃんー!」
山本「花陽ちゃん!!」
凛「かよちーん!!」
モリー(ハナヨ……! コイツハ……!)
花陽(私は、私は―――勝つ!!)
ナレーター「ッ、終了ーーーーーーーーーーーーーー!!!」
ナレーター「終了です! 大食い世界一決定戦、最終バトル終了ー!」
ナレーター「凄まじいスパートを見せた小泉!」
ナレーター「絶対王者の実力を見せつけたモリー!」
ナレーター「勝者は―――」
ナレーター「―――モリーだーーーーーーーーーーー!!!」
穂乃果「あぁ……」
海未「そ、そんな……」
ナレーター「勝負は非常に僅差! 食べた枚数は同じ! あとは計量による審査となりましたが……」
ナレーター「ほんの数グラム! ほんの一口の差で、小泉が負けてしまいました!」
花陽「………」
山本「お疲れ様、花陽ちゃん」
花陽「山本さん……」
花陽「うっ、ううう……うええええええええ~~~~~~ん! ごめんなさい! ごめんなさい~~~~~!!」
山本「花陽ちゃん、泣かないでくれ……」
花陽「でも、でも……私負けちゃって……!」
山本「頑張ったよ、花陽ちゃん。よくここまで頑張ってくれた」
山本「僕じゃあ、ここまで健闘できなかった」
山本「君と、君の仲間たちのおかげだよ」
山本「結果は負けちゃったけど、僕は満足してる」
山本「出会えたんだから、次世代の可能性に」
山本「小泉花陽と言う少女に出会え、知り合うことができたんだから―――僕は満足しているよ」
花陽「山本さん……」グスグス
山本「さぁ、行ってあげな。僕なんかじゃなくて、君を全力で支えてくれた仲間たちの所へ」
山本「―――μ'sのもとへ」
凛「かよちーーーーーん!! かよちん、かよちん、かよちーーーーん!!」グスグス
花陽「凛ちゃん……」
真姫「すごかったわよ、花陽」グスグス
花陽「真姫ちゃん……」
穂乃果「かっこよかったよ!」
海未「素晴らしかったですよ、花陽」
ことり「すごいよぉ!」
にこ「頑張ったわね、花陽」
絵里「感動しちゃったわよ、もう」
希「すごかったよ! 花陽ちゃん!」
花陽「皆ぁ……!」ジワッ
凛「ふふふ、どんなに凄くても泣き虫なのは変わらないにゃ!」グスグス
花陽「うう、凛ちゃんだってぇ……」ウルウル
凛「でも、そんなかよちんが凛は大・大・大好きだよーーーーー!」
モリー「……」
山本「声をかけないのかい……?」
モリー「ワタシハカッタ……ショウシャカラ、ハイシャニカケルコトバハ、ナイ」
山本「そう、だろうね」
モリー「タダ、カノジョニ、ツタエテオイテクレナイカ」
モリー「コンドハ、マケナイト―――」
山本「ああ、伝えておくよ……」
山本(……ほんの数グラムの勝利)
山本(確かにこの勝負はモリーの勝ちだ)
山本(ただ、花陽ちゃんは最後の数分、おにぎりを食べていた)
山本(多分、食べた総重量で言えば……)
山本(勿論、だからと言って、花陽ちゃんの勝利と言う訳ではない)
山本(おにぎりを食べ始めたのは彼女の意志だ。それにおにぎりがなければ花陽ちゃんは追い付けなかっただろう)
山本(大食いで調味料を使用したり、水をたくさん飲んだり、逆に飲まなかったりするのと同じ行為だ)
山本(それでモリーの勝利が揺らぐ訳ではない)
山本(たが、一番この勝利を認めていないのは―――)
モリー『コンドハ、マケナイト―――』
山本(モリー自身、なんだろうな)
山本(さて、これからまた面白くなってくるぞ)
山本(大食いの世界は―――!)
数日後
花陽「ふう、何だか平和だねえ。凛ちゃん」
凛「うん。そうだねえ~」
花陽「こうノンビリしてると、何だか大食い世界一決定戦が夢だったんじゃないのかと思っちゃうよ」
凛「そうだねえ~」
海未「ああ、ここにいましたか。花陽」
花陽「あれ、海未ちゃん。どうしたの?」
海未「いえ、メニューを持ってきたのですよ」
花陽「メニュー……? ご飯の?」
海未「はは、面白い冗談ですね。これですよ!」
花陽「へ? なにこれ?」
海未「もちろん―――ダイエットメニューです!」
花陽「え? え?」
海未「花陽があの大会でどれだけのカロリーを摂取したと思ってるんですか?」
海未「計算してみたところウン千キロカロリーですよ?」
海未「食べたら動く。当然ですよね?」ニッコリ
花陽「え? ええええええええええええええええ!?」
海未「さぁ、ダイエットの開始です!」
花陽「り、凛ちゃ―――って遠いっ!? 既に百メートルほど向こう側に!?」
凛「カヨチーン、リンシッテルヨー! カヨチンガツヨイコダッテー!」
花陽「り、凛ちゃ~~~~ん!」
海未「頑張りましょう、花陽! あれだけのことができたんです、これくらいのダイエットお茶の子さいさいですよ!」
花陽「ダ、ダレカタスケテー!!!」
終わり
かよちん誕生日おめでとう。
一発ネタだったはずがこんなに長くなってしまいました。
山本さん、モリーさん、ギャル曽根さん、ナレーター(日米)さん、ごめんなさい。
そして何よりも、谷崎さんと萌えあずさんスミマセンでした。
HTML化の希望してきます。
乙
面白かった
乙です
元を見ていた身には面白かったw
乙です
面白かったし、不覚にもちょっとだけ感動した
乙!
乙!
面白かったよ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません