男「………化物風情が」(10)
「……ねぇ聞いた?あの子の家族、昨日妖怪に食われたそうよ……」
「ええ、知ってるわよ。物騒な話よねえ……」
「全くよ……これからどうするのかしらあの子」
「最近は妖怪達も活発になってきたし……心配ね」
男「……」
あれは・・・いつもと変わらない何の変哲もない日に起きた
「よおし!今日は待ちに待ったピクニックの日だ!皆、準備はいいか!」
「もぉーお父さんったら張り切り過ぎ」
「いつもの事だろ。ほっとけばいいんだよ」
「……それもそうだねお兄ちゃん」
「2人共ちゃんと母さんのくれたお守りは持ったか?」
「持った」
「持ったよ!」
「じゃあ、出発!」
順調だ。胸を踊らせながら目的地に向かっていたーーーなのに
それがどうして
「きゃあああああ!!痛いい゛た゛い!!助けて!!!」
こんな事に
「うゎあああああこの野郎!!やめろ離せ!!!」
なったんだ?
「………あ……あああ……」
「うゎあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
目の前には肉片と血。臓器や骨が所々に転がり落ちている
何だこれ。誰がこんな事やって誰の父と妹が死んだ?
「久日に食う人間はやはり最高だな」
こいつだ。こいつのせいで俺の父と妹が死んだ
「最後は貴様か。存分味わってやるよ」
「は……あはははは……は」
「発狂したか。無様だな」
「じゃあ死んでくれ」
「………」
「待ちなさい」
「同士………何の用だ?」
「その人間を私に譲ってくれないかしら」
「何?こいつは先に俺が見付けたんだが……」
「駄目かしら」
「……まあ、いいか。やるよ」
「悪いわね」
「他のを探してくるか」
「貴方の家族、助けられなくてごめんなさい」
「……………」
「私は貴方を食べるつもりなんてないからね」
「………………質問宜しいでしょうか神様」
「……いいんじゃないかしら」
「……今の奴なんだ……………」
「妖怪よ。私と同じね」
「………………くそ…!!!!」
「……ねえ貴方、私の側近にならない?」
「………………なんでだよ」
「その方が色々と都合がいいでしょ?」
「……」
期待
主人公復讐物か
支援
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グロい( ゚д゚ )
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