あずさ「ココロのスキマを、お埋めします…?」(20)

他者様の二番煎じですがモグちゃんとアイマスのクロスss です
以下よりどーぞ。

わくわく

喪黒「私の名前は喪黒福造。人呼んで笑うセールスマン」

  「ただのセールスマンじゃございません」

  「私が取り扱う品物は"ココロ"」

  「人間の"ココロ"でございます」

<デレレ~レ~テッレ~♪

<ダッダンダンダダ ダッダンダンダダ♪

喪黒「この世は老いも若きも男も女も…心の寂しい人ばかり」

喪黒「そんな皆さんのココロのスキマをお埋め致します」

喪黒「いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます」

喪黒「さて、今日のお客様は…」

<ピシァアアーーーン

三浦あずさ(21)  アイドルタレント 


『運命の人』 <オーホッホッホッホ…

~東京・千代田区 PM0:02~

あずさ「ええと…
この通りを道沿いに行けば天王寺アイルのスタジオがあるはずなんだけど…」

   「あら~? た、田無駅に来ちゃったわ~」ドタプーン

   「はっ、打ち合わせまで一時間きっちゃったわ…あ、あそこのコンビニで場所を聞こうかしら」オロオロ

????「お困りですかぁ~」ヌォ

あずさ「え…ふひぇえぇっ!?!?」ビクゥ

????「お嬢さんが歩いている方向は逆ですヨ そのまま進めば銀座に行っちゃいますなぁ」ニコニコ ニコニコ

あずさ「あ、あなた誰なんです!?   すみませんがわたし急いでいる、いて…ど、どうしましょう、実は」

喪黒「ホッホッホ。すぐそこにタクシーを待たせてます。私も仕事で天王寺へ行く途中なんです。お急ぎならご一緒しませんかぁ。ホッホッホッホッ♪」

~タクシー車内~

喪黒「いやぁ私、タクシーに乗ったまでは良かったんですが、直後に催してきましてねぇ トイレを借りるのにコンビニに立ち寄ったところだったのです」

あずさ「さっきはビックリしてしまいました~ でもありがとうございます。マップナビ使っても迷子になってしまったんです。こうして乗せていただけなければ、確実に遅刻してたでしょうね」

  「いえ、私の方こそ驚かせてスミマセンでした しかし同じく仕事で同じ方面に向かうアナタと私が出会ったのはラッキーでしたねェ」

あずさ「本当にすみません…見ず知らずのお方にここまでしていただいて」

喪黒「いやあ私はアナタのお役に立てたのならそれで良いのです。ところで天王寺スタジオに行かれるということは、テレビ局にご関係がある仕事ですかな?」

あずさ「え、ええ…まあ…」

   (おじさまには悪いけどボカしてやり取りしよう。私がアイドル活動してること…無闇に話せないし)

~天王寺スタジオ前 PM 0:45~

喪黒「無事に時間前に到着しましたよ 間に合って良かったですなあ」

あずさ「はい~。あの、お名前を教えていただいてもよろしいでしょうか? 後でお礼をさせてください」

喪黒「お礼など無用ですよ。お気持ちだけありがたく受け取っておきます ホッホッホッ」

  「…おやいけない。名乗るのが遅れてしまいましたなあ。ワタクシこういう者です」スッ

あずさ「う~んとぉ、ココロのスキマを、お埋めします…もぐろふくぞう…喪黒、福造、さん、ですね」

喪黒「はい。私セールスマンをやっております。お客様の助けとなり、喜んで下さる様、ココロのスキマを埋める手段を提供するのが私の仕事です」

あずさ「え、えっと…例えば、どんな仕事をされてるんでしょうか?」

喪黒「例えば、仕事や生活、恋愛の悩み・苦しみ…それと、人が生まれいずる時からもっている」

  「"運 命"ですとかぁ そういった事で人生にお困りのお客様を助ける慈善事業のようなモノですねェ」ニヤニヤ ニヤニヤ

あずさ(恋愛、運命…助け、る…?)

<オーイ コッチデスヨー!!

喪黒「向こうで男の方がお呼びしてるようですな 足止めするのは失礼ですし それじゃあ」

  「…アド街ック天国の収録、頑張って下さいねぇ 応援してますよ "三浦あずさ"サン」

あずさ「えっ、あっ、ありがとうございました 失礼しまぁす!!」アセアセ

喪黒「三浦さぁん」

  「私とアナタが出会ったのは何か"運命的"と言いますか…そんな気がしますねえ」

  「もしかしたらまたお目にかかるかもしれませんなぁ ホーッホッホッホッ」バタン ブロォォォ…

P「あずささん!! すみません。今日クルマ足りなくて送れなかったんで直行お願いしちゃって。」

あずさ「大丈夫ですよ~ 他の娘のスケジュールに穴空けちゃうと大変ですから。いいんですよ気にしなくて♪」

P「無事に来れましたか…良かった。もしかして又、道に迷いましたね」アハハ

あずさ「はい~すみませんプロデューサーさん。でも親切なおじさまに同席してくれて送って頂けたおかげでたどり着けました」テレテレ ニコニコ

P「そうだったんですか。でも、見ず知らずの人に無闇に付いてくと危ないです。知名度のあるアイドルなんですから」

あずさ「すみません。ご心配おかけしました。気を付けます~」

P「ふぅ…さっ、ディレクターまってますから行きますか」

あずさ「はい! 今日もよろしくお願いしますね」ニコニコ

夜勤業務あるんで一旦切ります
明けたらまた書きますね

乙!

~1ヶ月後 都内某所 PM 7:00~

あずさ「……」トボトボ

   (引退、かぁ…)

   (いつかはこうなる事は分かっていたわ。けど…)

   (はぁ…今日は帰りたくないな…)テクテク

喪黒「三浦さぁん」バァ

あずさ「きゃ!? あ、この間タクシーで送って下さった…」

喪黒「喪黒です。ホッホッホッ 覚えていてくれたのですなぁ いやまたお会い出来るとは嬉しい限りです」

あずさ「……」

喪黒「おやおや、何かワケありの様ですねえ こんな寒空を歩き続けたみたいですしお疲れでしょう 私の行き付けのお店にご案内しますから一息つきましょうか」

  「積もるお話があるのなら、お付きあいしますよぉ」ニコニコ

~BAR 魔の巣 PM8:40~

あずさ「私は短大を卒業した後の二十歳の時、事務所の先代の社長にスカウトされてから、今までアイドル活動をやってきました」

喪黒「癒し系アイドルとしてのキャラクターと高い歌唱力、そして整ったプロモーション。男女問わずファンを惹き付ける飛ぶ鳥を落とす勢いのスーパーアイドルでしたなぁ」

あずさ「はい。でもそれは過去の話なんです。デビューしてから丸1年経ってAランクアイドルとして活動していた時、社長が変わったんです」

   「今の順二朗社長は765プロに来て直ぐに、もっと若い力が必要なんだ、その為には新人でもできるだけ活躍出来る機会を増やそうという方針を打ち出しました。そして」

   「私はステージから降りたんです」

喪黒「……」ニコニコ

あずさ「今日社長から直接、アイドル活動の引退通告をされて、私はそれを受け入れました。仕方がなかったんです。前代の順一朗社長との契約で、オールスター出演時のギャラは私が一番多かったし、金喰い虫さんでしたから。ソロのオファーも後輩の子や他の事務所の女の子に人気が移って、日に日に減る一方でした」

喪黒「それでここ最近、歌のステージからバラエティー番組やファッションモデル、ポスターグラビアのお仕事に活躍の場を移していたというワケですな」

あずさ「はい。でもステージを降りてもこうして他のお仕事が出来るのは、プロデューサーさんのおかげなんです」

喪黒「先月仕事場でおちあったあの男性の方ですね」

あずさ「私がまだ売れない駆け出しの頃から、営業で出版社やテレビ局をいくつも廻ってくれて仕事のパイプを作ってくれていたんです。三島グループのエステサロンや宝石店からも契約を結んでくれて、ポスターやCMの出演料だけでも大きなビルが立つ程でした。アイドルを引退しても事務所に引き続き在籍して芸能活動出来るように、実績を目に見える形で社長や他のアイドルの子達に示してくれたんです。」

   「真面目で、優しくて、気配りが出来て、他の娘に鼻をのばしたりするところがあるけれど…。ドジで抜けている私をいつも支えてくれていたんです。ライブで歌を唄って大勢のファンを楽しませる喜びや、様々な仕事を通じて自分の可能性を拡げてくれて、私が今まで知らなかった世界を見せてくれました。」

   「私に、わたしにとってプロデューサーさんは…」

   「"運命の人"なんです」

喪黒「ほぉう。そこまでおっしゃるほど、プロデューサーさんはアナタにとってかけがえの無い存在なんですねぇ。わかります。」

あずさ「けれど、私がアイドルを引退すると、あの人は…」

喪黒「彼のお仕事はあくまでも"アイドル"として活動中の女の子達をプロデュースすること。アナタがアイドルの肩書きを失うことになったら、当然彼の元から離れることになり、アナタには別のマネージャー辺りが付くでしょうなぁ」

あずさ「社長や事務所の社員さんやアイドルの子達は皆、プロデューサーさんを慕っています。そういう空気の中で自分の気持ちを押し込めているんです」

   「贅沢な言い分だと分かっていても私は、プロデューサーさんから離れたくありません!! 単直に言うと、プロデューサーさんが好きになってしまったんです。大好きなんです!!」

   「あの人が…笑っているあの人が私の隣に…これからも居てほしいんです………!!」

喪黒「なぁ~るほどォ アナタのその天を焦がす程の想い 現実のものとなるよう私がお手伝いします」ニヤニヤ

あずさ「えっ!?」

喪黒「これからもう一軒、ハシゴします 場所は新宿なんですが アナタの願いを叶えるとっておきがあるんです 私に付いてきて下さい それをご覧にいれますから」ニヤニヤ ニヤニヤ

~新宿駅西口付近・PM10:00~

喪黒「着きました。ココです」

あずさ「あの…シャッターが閉まってますけど、お店、なんですか?」

喪黒「そうです。表向きは閉まってますが店主さんに連絡して中に入れるようにしてありますからご心配なく」ピッ プルル

  「あ、もしもし喪黒です 今お店の前にいますので ハイ 宜しくお願いします」プツ

ガララララララ ガシャァ

喪黒「こんばんはァ いやあスミマセン ズールさん。急にお邪魔してしまいまして」ニコニコ ニコニコ

あずさ(何なのかしらいったい…)

喪黒「三浦さん。ここは薬局なんです。この男性が店主さんです」

あずさ「薬局…」

ズール「喪黒さんお久しぶりです。あっそちらのお嬢さん、初めまして。あっしはこの頭宇留(ずうる)堂薬局の店主です。早速中へどうぞ」

喪黒「さあ三浦さん。とっておきはココにあるのです 行きましょう」ニコニコ ニコニコ

~薬局内~

喪黒「三浦さん。この薬局は一年か二年に一回、開いているかどうかという営業形態ですから、店主さんとコンタクトが可能な限られたお客様しか利用できません」

  「というのもココの店主さんは薬剤の原料調達や調合した薬品の取引に出向くなどで一年間のほとんどを海外で過ごしています。その間の僅かな時間で販売を行っているのです」

ズール「そういうことです。…って言っても、この薬局は今日で店じまい。もう潰しちゃいますがね。ヘヘヘッ」

   「実は今度、香港に新しい店を構えることになりやして。そこを拠点に商売を続ける予定なんですよ。つまり…」

   「お嬢さんは、"運"がいい。アナタがこの薬局の最後のお客さんなワケです♪」ニタニタ

あずさ「は、はい…け、けれど、こ…」

   「このお店の棚に並んでいる品物、値段が全部万単位じゃないですか!! そこにある『マジックポーション』っていう薬、1300万もしますよ。私に何を売り付ける気なんです!?」

   「お金目当てなんですか!? バカにしないで下さいッ!! 私、帰ります!!」

喪黒「まぁまぁ三浦さん」

ズール「そんな事、言ってられなくなる、素晴らしいものがこちらです。」ガチャ ゴソゴソ カチャン ファサ

   「今まで民間伝承、または創作の世界にしか存在しなかったー」

喪黒「ホッホッホッ "惚れ薬" です」ニヤニヤ

あずさ「ッ!」

ズール「お嬢さん、変な例え話をして申し訳ないんですが、泊まりなんかを除くとアナタ、自分の家にどうして毎日帰るんですかい?」

あずさ「そ、それは…帰らなくちゃいけないからです。自分の家ですから」

喪黒「ホッホッホ 三浦さんはやはり面白いお方ですなぁ 質問に対して答えをやまびこのように返すなんて。天然ですなぁ」

  「いいのですよ 他にも理由がありますよねぇ さぁ、改めてどうぞお答え下さい」ニヤニヤ

あずさ「ええ、と…お風呂に入って、とらたんを背中からもふもふして、そうすれば、自分が落ち着ける、疲れを、癒せるから…」

ズール「落ち着く、癒される…えっへっへ。それだから毎日お家に帰る。そう! 誰だってそうなんですよ。

   「それは、"本能"に"刷り込まれて"いるからです。ヘヘヘヘッ」

   「この惚れ薬は、対象の異性の脳内の記憶領域とホルモン分泌に作用して、その"本能"への"刷り込み"を極限まで強化します。」

   「ま、その為の場所をセッティングしたり、二人きりになれるシチュエーションを作ったり、相手に知られずに一服盛る手間が掛かるのがデメリットですが…」

   「でも、それさえクリアすればしめたモンです。薬は顆粒なんで20分あれば概ね効いてきます。理性を低くする効能もあるので相手から飛び込んできますよ。愛の言葉や、ボディアピールなどがとても有効です。」

   「作用時間は大体3~4時間ほど。そのゴールデンタイムで起こった出来事は、意中の相手の脳の中枢に本能として刷り込まれ」

   「"忘れられなく"なります…。」

   「これが私が今回ご用意した"惚れ薬"の仕組みと効果です。お分かりいただけましたか? ヘヘッ、ヘヘヘヘッ」

   「お嬢さん、いかがです?」

喪黒「…とまあ薬効の説明はここで一旦区切っておきましょう」

  「さあ、三浦さん。アナタはこの惚れ薬を使えるのです。お受け取りください。」ズイ ファサ

あずさ「ちょ…ちょっと待って下さい!確かに魅力的、なんですが…受けとれません!! あなたたちにお金を払う気は金輪際ありませんから。」

喪黒「ホッホッホッ 私はアナタからはお代なんて一銭もいただきません。それなら受け取っていただけますなぁ」

ズール「喪黒さんには卸の関係で何度も世話になってますし稼がせていただきやした。だからこの惚れ薬は喪黒さんに"処方した"ことにしやすんでお嬢さん、アナタに餞別で差し上げます。」

あずさ「えっ、ほ、本当に良いんですか!?」

ズール「いいですとも。…ただ、原料の調達と調合が物凄く難しくて、完全に薬効を発揮する薬はお嬢さんが今手に持っている"2包"だけなんです」

喪黒「三浦さん。その惚れ薬は元々から強い効き目があります。」

ズール「ええ、少ないですが手持ちを使いきればもうお嬢さんの思う通り、コトが進むハズです」

喪黒「物は試しです。一回使ってみて下さい。私も薬を服用させる環境を作るお手伝いをしますから…」

  「三浦さん。くれぐれも、機を逃さないで下さいねぇ」ニヤニヤ ニヤニヤ

一旦切ります
飛び飛びですみませんが
期待しないで待ってて下さい

期待

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