杏「ペロペロ!」 (59)

前作;杏「モミモミ?」他
杏「モミモミ?」 - SSまとめ速報
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杏「ペロペロ?」のシリーズです
今作からでもノリと勢いで読んでくれると嬉しいです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420645364


杏(アイドルをはじめてもうしばらく経つけど……杏はこの所属する事務所のことがそんなに嫌いじゃ無かったように思う)

杏(プロデューサーは仕事一辺倒の人間でも、それなりに杏を気遣ってくれたとこもあったし、上手く甘えれば休みだって貰えた)

杏(……)

杏(なのに……)

杏(なのに……今は……)


P「紗南あああああああゲームだっ、ゲームをするぞっ!!」

紗南「えっ、なになに? 何するの!?」

P「脱衣麻雀だ」

紗南「えっ」

P「さぁ勝負だっ!!」

紗南「い、いや、あたし麻雀分かんないから無理だよ! だいたいそんなことするつもりも……」

P「不戦敗は全脱ぎな」

紗南「えっ」


杏(……)


杏(……これでいいかな)

紗南「ぴ、Pさん、やめ……やめて!」

P「もう遅い貴様は負けを認めあばあっ!」ゴンッ

紗南「へ……?」

P「……」チーン

杏「大丈夫、紗南?」

紗南「あ、杏さん、今壺を……」

杏「死なないから大丈夫だよ」

P「……はっ!」

杏「ね?」

紗南「……」

P「杏、お前人の頭を鈍器で叩くとは……ペロペロの刑に」ゴンッ

杏「今のうちに帰った方がいいよ」

紗南「う、うん……」

待ってた



…………
……




P「……」チーン

杏「……」

杏(なんでこんなになっちゃったかなープロデューサー)

杏(ちひろさんとかが治す薬開発したりしてるはずなんだけど……むしろ悪化してるばっかだし)

杏(というかなんか薬のせいにしてしたい放題にしか見えないし)

杏(……)

杏(プロデューサーが変態になって何が一番嫌かというと)

P「……はっ!」

P「杏……一度ならず二度までも……ペロペロの刑に……いや! ペロペロだけじゃあきたりないヌメヌメも追加してやる! そこになおれ!」

杏(何かにつけて杏ばっか被害にあわされてるんだよ……)


P「なんか大人しいな……ふふふ観念したか……?」

杏「……はぁ」

P「何で溜息つくんだ」

杏「いや、つくでしょ……プロデューサーそろそろ大人しくなってよ……」

P「目の前に合法ロリがいるのに……据え膳食わずはなんとやらだ」

杏「杏を勝手に据え膳にするなっ! だだの犯罪だっ!」

P「いいじゃん別に、今更だろ?」

P「だいたいほら、お前マグロなんだし」

杏「表現が生々しい……」

P「基本動きたくない動きたくない言ってるんだから、俺がしてやってあげることに感謝して欲しい」

杏「何様なのそれ、色々と謝ってよ」

P「あーもう、回りくどいな……! 何が嫌なんだ!」

杏「だからプロデューサーがセクハラしてくることだよ!」

P「それのどこが嫌なんだ!」

杏「何もかもだーっ!」


P「じゃあ俺がセクハラしなくなってもいいのか!」

杏「むしろ望むところだよ……!」

P「……」

杏「……」

P「分かった、飴でどうだ?」

杏「すぐ買収に入るあたり最低だと思う……飴貰ってもダメなものはダメ」

P「有給は?」

杏「……」

杏「だ、だめ……うん、有給でも……だめ」

P(……凄い苦々しい顔してるな)


杏「とにかく! 杏はもうプロデューサーのセクハラは認めないぞ!」

P「……ふーん」

杏「な、なんだその気の抜けた返事……」

P「いや……というか今思ったんだが」

P「お前そんなこと言ってるけどさ、どうやって俺を止めるの?」

杏「え……」

P「たとえば、こうやって……」グイッ

杏「わっ、わわっ……」

P「無理矢理俺がお前に抱きついた時に抵抗出来るの、力関係的に」

杏「……」

P「……」

P「杏?」

杏「……あっ」

杏「く、くさいよプロデューサー、離れろーっ!」

P「くさいってなんだ! まだそんな歳じゃねえ!!」


杏「と、とりあえず離して……」

P「俺は離さないぞ」

P「この状況をどうやってお前が回避するかって話だ」

杏「……無理でしょそんなの」

P「諦めるのはええよ」

P「もしかしたら俺のセクハラを回避する方法があるかもしれんぞ」

杏「たとえば?」

P「たとえば……」

輝子「……」

P「……」

杏「……」

P「たとえば輝子が助けにくるとか」

輝子「ヒャッハアアアアアアア! P、私も混ぜろおおおおおお!!」

P「輝子! 落ち着け! 落ち着け輝子っ!!」バッ

杏「あ」


輝子「私のテンションはもう止まんないぜええええええっ!!」

P「落ち着けっての!!」ベシッ

輝子「あうっ」

輝子「……うぅ」

P「……落ち着いたか?」

輝子「……」

輝子「……Pは」

輝子「Pはあれだ……杏さんにしてなんで……なんで私にしない……」

P「そ、それは……」

輝子「やっぱりいつもみたいに……私がした方が……い、いいのか……?」

P「……」

P「うおっ、うおおおおおおおっ!!」ダダッ

輝子「……っ! P、待って! 逃げないで……っ!」ダダッ



杏「……」

杏「……ん?」



…………
……




P「はぁ、はぁ……」

杏「おかえりー……輝子は?」

P「なんとかまいてきた……何であいつテンション上がった時だけあんな体力あるんだ……」

杏「お疲れー」

P「……」

杏「……」

P「で、お前は何してるんだ?」

杏「いや、ちょっと考えことを」

P「人の椅子で考え事をするな……」

杏「いーでしょ、どーせ仕事ロクにしないでセクハラばっかしてるんだし」

P「今日の分は終わらせてるから文句は言わせないぞ」

杏(……能力は無駄に高いんだよなぁ)


P「それとも何か、俺の椅子に座ってるということは……ふふふ、そういうことか?」ワキワキ

杏「……んー」

杏「あのさ、例えばなんだけど」

P「ん?」

杏「ここで杏がプロデューサーにセクハラしていいよって言ったらどうなるの?」

P「無論、するに決まってる」

杏「じゃあ……はい、どうぞ」

P「えっ」

杏「……」

P「……」

杏「しないの?」

P「い、いや、するぞ……どうしてやろうかなぁ、ペロペロかな、ワシャワシャかな……それともヌメヌメ……」

P「そっ、それともパチパチやグリグリとか……」

杏「……」

P「あと……あと、あれとか……あの……」

杏「……」

P「……」

杏「……さっきの輝子の時にも思ったんだけど」

杏「もしかしてプロデューサーって攻められると……」

P「やめろっ、違うそんなことはないっ!」


杏「えー、いやだってそうでしょ……いいよって言ってるのに、口だけで何もしてこないし……」

P「い、今何をしてやろうか悩んでるだけだ」

杏「嘘でしょ」

P「違うっ!」ガバッ

杏「わっ……い、痛いっ! ちょ、肩痛いってば!」

P「見てろ……見てろ今からなぁ……」

杏「……」

P「今、から……」

杏「……」ギュッ

P「はうっ……!?」


杏「……」ギュー

P「あっ、杏、杏ちょっと、何をっ」

杏「……」

P「あ、杏っ、あのっ……」

P(なんだ、なんだこれ、杏にっ、逆にっ……)

杏「プロデューサーってさ」

P「はひゃあっ!?」

杏「へ、変な声出さないでよ」

P「い、いや、だって……」

P(しゃがんだ分……抱きつかれると、杏の息が、耳に……耳に直接あたる位置に……!)

杏「プロデューサー、やっぱ杏と比べてずっと大きいけどさ」

杏「……こうやってしゃがんでると、杏でも首に手を回せるんだね」

P「……」

杏「……くひひ」

杏「ねー、何もしないの?」

P「……」ガタガタガタガタ


P「あが、あがががが」

杏(いいなーこれ、今までプロデューサーにやりたい放題されてたし……)

杏(こんな簡単な対処法があったなんて……早く見つければよかった)

P「あわわわわわ」

杏(……それにしても)

杏「……すっごい動揺してるね、さっきプロデューサーが杏に抱きついた時にはこんなじゃなかったくせに」

P「それはっ、だってあれは俺からやったことで、これは、これは……」

P(……違う、違うんだこれは違うんだ)

P(俺はそう、確かにそうだ、攻められるのはそんなに得意じゃないのだろう、輝子には何度も追われてばかりだ)

P(けど、考えてみても欲しい……相手が攻めてこっちも攻めたらどうなる?)

P(ーーーーそんなの、一線を超えるに、決まってる)

P(それは、ダメだろう、ペロペロやモミモミはともかく、それはダメだろう)

杏(すっごい震えてて……ゆ、揺れる……ああもうっ、大人しくっ!)ギューッ

P「はぁうっ!?」


P「ああああ杏、話し合えば分かる、話し合えば……分かるからほら、一旦離れて……」

杏「離れる必要あるの? これから杏にセクハラするなら好都合じゃんか」

P「だから、それはっ……」

杏「……杏、今までやりたい放題、本当に色んなことされてきたよね」

杏「体舐められたり、噛まれたり、匂いかがれたり……最近は胸まで揉まれたっけ、犯罪だよね本当」

P「……」

杏「責任とって欲しいなー」

P「せ、責任って……」

杏「うん、責任……形で示して欲しいかなって」

P「……」

杏「……」

杏「……あっ、違うっ、そういうことじゃない! 有給、有給をよこせってこと!!」


P「ゆ、有給って、言われても、お前は今売れに売れてて……」

杏「それでも何とかするのがプロデューサーでしょ?」

P「い、いや……あの……」

杏「……首筋」

P「へ……?」

杏「プロデューサー、杏の首筋舐めるの好きだよね」

杏「……こう?」ペロッ

P「ひあっ……!?」


杏「……んー、特に味はしないなー」

P「……あ、杏、落ち着け、話し合えば、分かる」

杏「耳たぶもさ、よく噛むよね?」

P「落ち着……っ、あ……!?」

杏「あむ……あとふぉうやって……みみのふぁかにひたひれてきたり~」

P「あっ、あんっ、ずっ、これはっ……だっ、いけなっ、これ以上……」

杏「んっ……と」

P「はぁ、はぁ……」

杏「……で、どう、有給くれる気になった?」

P「ぐっ……」

P(こ、ここで折れたら……今後こいつはこうやって俺を脅してくる……)

P(絶対に……ここは、折れるわけには……)

杏「まー杏としてはさ、有給くれる方が嬉しいんだけど」

杏「……今までの復讐を兼ねて、セクハラされる側の気持ちにもなってもらうのもありかなって思ってる」

P「えっ」

杏「……」

P「……」

杏「どっちがいい?」

P「お、俺は……俺は……」



…………
……




ガチャ


ちひろ「……あら?」

杏「お、ちひろさんお帰り~」

ちひろ「ただいま杏ちゃん」

ちひろ「……その、そこのプロデューサーさんはどうしたの?」

P「……」シーン

杏「あー、これは……頑固だったから……」

ちひろ「……? また早苗さんにシメられたりしたの?」

杏「……まぁ、そんな感じかな」


ちひろ「ということは杏ちゃんまた襲われたのね……ごめんなさい、もうすぐ薬出来るから……」

杏「あ、うん……いやまぁ、もう別にそんな要らないかもだけど……」

ちひろ「え?」

杏「なんでもない」

ちひろ「し、心配しなくても大丈夫よ? 今回はまゆちゃんに強制……て、手伝ってもらってるし!」

杏「……まゆはセクハラされてないよね確か」

ちひろ「え……そ、そうだったかしら?」

杏(……押せ押せだからだろうなぁ)


ちひろ「ということは杏ちゃんまた襲われたのね……ごめんなさい、もうすぐ薬出来るから……」

杏「あ、うん……いやまぁ、もう別にそんな要らないかもだけど……」

ちひろ「え?」

杏「なんでもない」

ちひろ「し、心配しなくても大丈夫よ? 今回はまゆちゃんに強制……て、手伝ってもらってるし!」

杏「……まゆはセクハラされてないよね確か」

ちひろ「え……そ、そうだったかしら?」

杏(……押せ押せだからだろうなぁ)


杏「……ん、あれ?」

杏「そういえばちひろさん、その袋……何かってきたの?」

ちひろ「これ……? 実は今日いつもの業者さんが来れないらしくてお弁当が……だからさっき近くのお店で買ってきて……」

ちひろ「……あっ、そうだ杏ちゃん、今日そこで新発売の飴を見つけてきたの」

ちひろ「杏ちゃん好きそうな飴だからこれも経費で買ってきて……はい、どうぞ♪」

杏「あー……」

杏「今はいいや、もう舐めるの疲れちゃったし」

P「……」ピクピク

杏「……あんまり美味しい飴じゃなかったけどさ」

杏「これから舐めてると……美味しくなるかな? ね、プロデューサー」

P「……」ビクゥ

杏「~♪」

ちひろ「……?」





おわり

なんだろう
このシリーズどうすりゃいいんだ

覚えてくれてる人がいて嬉しかったです、今年もよろしくお願いします

杏ちゃんかわいい!!
だけでいいのさ…またよろしくね


おまけ



P(昨日は……酷い目にあった……)

P(杏があんな攻撃的になるとは思わなかったし……くそっ、これからどうすればいいんだ……)

P(……)

P(と、いいつつ、今日もあいつを起こしに家まで来たんだが)

P(鍵は……あっ、杏のくせにかけてやがる、前壊したのに)

P(くそ……めんどくさいんだよなこれ……)カチャカチャ

カチャ

P(……よし、おじゃましまーす)


P(うえっ、相変わらず汚いな……夜カップラーメンでも食ったのか、そのまま……)

P(ええと……あいつは……)

杏「……zzZ」

P(……勿論寝てるか)

杏「んが……」

P(寝てるなら……よし)

P(いつもの日課始めるか)モゾモゾ


P「はぁ……幼女……」

杏「ん、んん……」

P(こうやって朝、杏の寝顔を見ながら一緒の布団にいるのが俺の一日のエネルギー源)

杏「……ぐがぁ、すぴー」

P「……」

杏「んご……むにゃ……」ギリギリ

P(……あんまり可愛くないけど)

杏「んん、んー……」ギュッ

P「お、おわっ……えっ、ちょ……えっ」

杏「……えへ」ギュー

P(うっひょおおおおおおおおおお……じゃない! こいつ寝相こんな悪かったか……?)


P(な、なんにせよこの体制はまずい凄く嬉しいが昨日のことがフラッシュバックする体が硬直する)

P(ここは杏を起こして……いつも通り『何してんのさプロデューサー!』みたいにして……十分セクハラを堪能して事務所に……)

杏「……何してるの、プロデューサー?」

P「えっ」

杏「杏のベッドに入って何してるのさ」

P「……」

杏「……」

P「おっ、起きたのか……ふ、ふふふ……いつも通りさ! いつも通りここからお前にエロいことしまくり事務所へ連れて行くんだ!」

杏「……ま、杏ちょっと前から起きてたんだけど」

P「……へ?」

杏「どーぞ、何でもしていいよ」

P「……」

杏「……」

P「ばっ、馬鹿言ってないで仕事行くぞやっぱり、もう時間がないから……ないからな……」

杏「……」ギュー

P「……ないから、離れて」


杏「どうせくると思ってたから……昨日からちょっと狙ってみてたんだけど」

杏「プロデューサーってこうやってされると動かなくなるでしょ? 今も体ガッチガチだし」

P「う、動けるわい……こうやってな……!」ぐぐぐ

杏「痛い痛い! 痛いから無理やりどかそうとしないで!」

P「あっ、ごめん大丈夫か……!?」

杏「うん、全然大丈夫」

P「え……?」

杏「……ね?」

P「……」

杏「……プロデューサーは杏を痛い目にあわすなんてことないよね」

P「おい」

杏「しかもさ、セクハラしろって言ったらしないでしょ?」

杏「……これだとプロデューサー、何も出来ないね」

P「……」

杏「プロデューサー動けないなら杏の仕事もないなー」

P「まて」

杏「杏的には一日中お布団にいれるなら……まぁプロデューサーがいるのはめんどくさいけど、いいかなって……スヤァ……」

P「まてっ! 寝るなごめんなさい俺が悪かったから! 仕事はまずいから……おきてえええええええ!!!」

明日……というか今日の夜輝子編いきます

可愛いだけでまた突き進んでいくんだ……!

またここの可愛い杏が見れてひたすら嬉しい

のんびりと輝子いきます


輝子「P……P、待って……!」

P「待つ……? それは、なんでだ?」

輝子「そんなに早いと……わ、私、追いつかない……」

P「俺はここから一歩も動いてないぞ」

輝子「そ、そんなわけ……ない……こうやって走って……」

?「その場で足踏みをしてるだけだろ?」

輝子「え……」

?「いつもそう、見ないふりをして、追いかけてるふりをして、そこから動いていない」

輝子「……ち、違う……Pじゃない」

輝子「……誰?」

?「……」

輝子「P、Pを……どこ、やった……」

輝子「返して……P、返して……!」

輝子「返してぇっ……」



…………
……




?「……こ! ……うこ!」

輝子「返……して……むにゃ……」

?「輝子!」

輝子「フヒッ!?」

P「やっと起きたか……」

輝子「あ……P……?」

P「おう、おはよう」

輝子「……ホンモノ?」ペタペタ

P「……顔を触るな」


輝子「ホンモノ……良かった……」

P「何のことだよ……ほら、そこどけ、なんでそうお前らは人の机に座りたがる」

輝子「……」

P「……輝子?」

輝子「ど、どかなかったら……どうする……?」

P「セクハラはしないぞ」

輝子「そうか……」

P「お前はなんでそうなっちゃったんだ……ほら、さっさとする」

輝子「う、うん……」

P「って、うわ! これお前よだれが……!」

輝子「あ……ごっ、ごめ……」

P「あーあ……まぁ、ロクなプリントがあったわけじゃないからいいが」

P「……」

P(手に……ついちゃったな……)

P(輝子の……よだれ……)ゴクリ


輝子「P、なんで黙る……お、怒ってる……?」

P「あっ、いや、なんでも……」

輝子「……! て、手に、ついたのか……私の……は、ハンカチ……」

P「いやっ!! ハンカチはいいっ!!!!」

輝子「……フヒ?」

P「あ……いや、いいよほら、俺が処理しとくから」

輝子「で、でも……」

P「いいから、お前は机の下に戻った戻った」ペロペロ

輝子「えっ、今P……私の……」

P「はやくしろ乾かないうちに」



…………
……




P「……」カタカタ

輝子「……」

輝子(ま、また……いつも通り……机の下……)

輝子(というか、さっき、P、私の涎……)

P「……」カタカタ

輝子(……)

輝子(舐めたいなら、私は……アレなのに……)

輝子(Pの『親友』で……Pがしたいことなら……)

輝子(……そうだ、うん、そうだ……おかしい、Pはおかしい)

輝子(他の皆にしたら嫌がれるんだぞ……私は、Pのこと嫌がらないんだぞ……)

輝子(私は……だから……)

輝子(特別に……なる、のに……)

輝子(Pにとって……特別……)


輝子(……)

輝子(……私のことが、嫌い、なのか)

輝子(だから、そうなのか、だから……?)

P「……」カタカタ

輝子「……ぴ、P」

P「ん?」

輝子「その……あれだ……」

輝子「……私達、親友、だよね?」

P「……どうしたんだ急に」

輝子「答えて……ほし……あ、でも……いや……」

輝子「……」

P「……何心配してるのかよく分からんが」

P「俺とお前は親友だよ、おら」ワシャ

輝子「っ、あっ、頭は……頭は、やば……急に、恥ずかし……」

P「……」ナデナデ

輝子「……」

輝子「し、親友だから、いい、けど……んっ、あっ……はぁ……」

P(……なんで今エロい声出たんだ)


P「っと、机のしたに手を伸ばすの辛いし……もうやめるぞ」

輝子「う、うん……あ……P」

P「ん?」

輝子「椅子、椅子あるだろ……あれ、こう……」

輝子「机の中……ぐいって、ぐいってして……入れて……」

P「え、でもお前がキツイだろそれ、ただでさえ狭いのに」

輝子「い、いい……大丈夫……」

P「……こうか?」グイッ

輝子「あうっ……」

P「キツかったら言えよ」

輝子「ん……なぁ」

P「まだ何かあるのか?」

輝子「いや……あれだ」

輝子「今……Pと私……近いな」

P「……おう」

すげえ
輝子が淫靡でコケティッシュな子に見えてきた


輝子(近いのは……いい……Pが離れていかない……)

輝子「……」

輝子「……?」

輝子「P……足のとこ……スーツ、ここ、破けてる……」

P「あぁ、これか……ほれ」

輝子「ひっ……か、かさぶた……?」

P「情けないことにな、結構前に階段で転んじゃって」

輝子「い、痛そう……」

P「まぁもう大分治ったし、見た目ほど痛くもなかったんだが……せっかくだし剥がすか、ちょっと痒いし」

輝子「触らない方が、いい、いい……触ると……」

P「大丈夫大丈夫、こうやってちょっとずつ……」ペリッ

P「ゆっくり、ゆっくり……」

P「……あたっ」ピリッ

輝子「」ビクッ

P「あ、はは……ごめん、確かにちょっと早かったかもしれん」

P「でもここまで来たし全部……」

輝子「わ、私が」

P「ん?」

輝子「Pは……乱暴だ……だ、だから私が、やる……」

P「へ……?」



…………
……




細くて頼りない私とは違う、太く力強い彼の足に触れる
伝わる体温が少しくすぐったいような、でも、いつまでもこのままでいたいような


「……輝子?」


声をかけられてふと上を見上げた
少し切れ長な彼の瞳が心配そうに細まっている
私はどんな顔をすればいいか分からなくて、笑って返した
……うまく笑えただろうか


今から、私は彼のために
小さなかさぶたを剥がすんだ
出来るだけ傷つけないように、大切に、大切に


中途半端に破れた皮膚はじくじくと湿った血が滲んでいる
破こうとした皮はつながったままだけど、彼が破ろうとした方向からはきっともう剥がすことは出来ない
それなら、反対側から


小さな爪を、彼の体に優しく突き立てる
撫でるように何度も引っ掻く



「少しくすぐったいな」


優しい声だった
くすぐったいのなら、大丈夫
私も彼にペロペロされる時は痛くなんてなかった



でも、このままだとかさぶたは全然剥がれてくれそうにない
だからちょっとだけ、ほんのちょっとだけ力を込めて



力を込めた指先は、まるで彼に痕をつけるためのような、そんな錯覚に陥った



かさぶたにひっかかった私の爪
不安になって彼の顔をまた見たけれど、彼はくつくつと笑っている


「な、何が……おかしい……?」

「いや、ちょっとこれは……」


二人で変なことをしているみたいだ
そう言ってまた彼は笑う



意味は分からなかったけど、何故か顔が熱くなって
私はそれを誤魔化すように作業を続けた


優しく、丁寧に、一度めくれた皮を小さくつまんで
傷つけてしまいそうな所は爪をまたひっかけて
ゆっくり、ゆっくりと


少し引っ張るだけで何も音をたてずめくれていく
代わりに私が小さく呟く、ぺりぺり、ぺりぺり……
手に残る感触がどこか心地よい、もう終わりは見えてくる


全てを剥がし終わるその時だけ、ちょっとだけ……乱暴になってしまった


「綺麗にとれたな、ありがとう」


「……フヒ」


漏れた自分の笑い声は相変わらず綺麗な笑い方ではなかったけれど、今は気にならなかった


私が剥がした彼のかさぶたは、この手の中に
残った痕は他の皮膚とは違って少しピンク色でゴツゴツしている所と、彼が無理やり剥がそうとした赤く血の滲む一部


私はそこから目が離せない
ああ、なんだろうこの感情は、何もかもが渦巻き状になっていく、混ぜこぜになって分からない


ただ、分かるのは一つだけ
その傷跡が愛しい、なんて……どうかしている、でも


気づいたら、その痕を私は優しく舐めていた


驚くような声
私の親友の声はどんなものでも好きだったけれど、今この時だけはなんだかいつもよりもずっとずっと魅力的に感じた


口の中に広がる鉄のような
頭の芯から痺れていくような


「輝子、やめろ」


私はやめない
口の中の唾液がじわじわと彼の血と混じり合って……少し甘い味がした


親友がまた、大きい声で私にやめろと言う
嫌だと、そう言うために口を開こうとしたけれど、中から垂れてしまいそうだ
思わず手で口を塞いで、ただ彼を見た


彼を見ながら彼のソレを、ゆっくり自分の中へと馴染ませながら喉を鳴らす


「Pの……飲んだぞ……ご馳走様……」


暖かい何かが体の中心に落ちてくる


私は、もうPを渡さない
誰にかは分からないけど、渡したくない、そう思った


おうおうシリーズ全部読んでんだから続けてくださいおねしゃす



…………
……




ちひろ(……大量の血)

ちひろ(倒れたプロデューサーさん、そんな彼を膝枕しながら優しい笑みを浮かべる少女)

ちひろ(……)

ちひろ「ついにやったのね輝子ちゃん……!」グッ

輝子「ち、ちひろさん……? やるって、なんだ……なんでガッツポーズしてるんだ……」

ちひろ「いいのよ隠さなくても、余りに変態行為をしてくるプロデューサーさんをやってしまったのは仕方ないわ」

輝子「よくわからんけど、多分違う……」

ちひろ「違う……?」

ちひろ「……あっ」

ちひろ(そうか……輝子ちゃんはセクハラされたがってたわね……でもプロデューサーさんは輝子ちゃんにはセクハラしてくれない)

ちひろ(他の子ばかりに構うプロデューサーさんを見て彼女は耐え切れず、プロデューサーさんを自分のものにしたくて……)

ちひろ「……ヤンデレエンド!」グッ

輝子「ヤンデレってなんだ……」

ちっひww


ちひろ「ヤンデレってのは相手が好きで好きで仕方なくてね……殺しちゃうのよ」

輝子「こ、ころ……な、なんで好きだと……? いや……というかP、し、死んでない」

ちひろ「え」

輝子「なんか急に凄い鼻血、出したから……」

ちひろ「……そうなの」

輝子「うん……心配だ……」

ちひろ「……」

ちひろ(ヤンデレエンドだと思ったのに……)

輝子「……Pは」

輝子「Pは、可愛いな……寝てるの……なんだか……かわいい、これ……」

輝子「……私から、逃げない」

ちひろ「……ん?」

輝子「私も、もう、P、逃がさないからな……フフ……フフフフ……」

ちひろ「……輝子ちゃん?」

輝子「な、なに……?」

ちひろ「……」

ちひろ「……なんでもない」





おわり

二回目だけど覚えてくれる人いて本当にうれしいありがとう
あとちょっとおまけ追加して終わります

このスレの輝子大好き



おまけ



P「やめ……やめてくれ輝子!」

輝子「なんで……Pが悪いんだ……」

輝子「私以外、見るな……見ないで……でも、Pは……だから……」

P「落ち着いてくれ……! そのナイフを置いてくれよ……!」

輝子「ダメ……もう、ダメだ……」

輝子「P……私達、これからずっと、ずっとずっと一緒だからな……」



ーーーー
ーー




輝子「……っ!?」ガバッ

輝子「あ……」

輝子「ゆ、夢……?」

輝子「……」

輝子「……あんな夢、なんで……」



…………
……




杏「……で」

P「おう」

杏「輝子がずっとくっついてるの?」

P「おう……」

輝子「……」

杏「なんでそんなことになったのさ」

P「それは……わからん……」

輝子「ダメだ……今日、Pと私は離れたらダメだ……離れると私多分死ぬ……」


P「ずっとこの調子で……なぁ杏、なんとかしてくれ……」

杏「いいでしょそのままで、嬉しそうじゃんか」

P「いや、嬉しいけど……お、俺、抱きつかれるとどうしたらいいか……何も出来ん……」

杏「本当にプロデューサー、女の子からだと弱いね……誰からでも」

杏「まー、プロデューサー動けないとなると杏は休み放題だし、ずっとそのままでいなよ」

P「だから……」

杏「だからも何も、杏は知らないってば」

P「……」

杏「……」

P「……なんか怒ってない?」

杏「杏が怒ることないでしょ、別に関係ないんだし」

P「いやまぁ、そうなんだけど……ちょ、ちょっと杏待って、行くな! 行くなあああああ!!」

杏「頑張ってね~」

輝子「……フヒ」

雪美「私の……事務所は……」のシリーズもよろしくお願いします

雪美「私の……事務所は……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418836153/)

読んでくれてありがとうございました
駄文失礼しましたー

おっつおっつ

乙。
そっちと同じ人だったのか
ここのは杏といい輝子といい早苗さんといいめんどくさかわいくて好き

すばら
輝子をリクした甲斐があったというものだ

いいssだった、かけ値なしに

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