P「やよいが見てる!!」 (68)
公園
春香「第一回チキチキ 冬の寒さを吹っ飛ばせ!炎のバトミントン大会」
春香「今日は765プロの4人が2組に分かれて、バトミントン対決をしたいと思いまーす」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420205518
春香「まず1組目はこちらっ!、千早ちゃん、美希ペアー」
美希「絶対負けないの」
千早「まあ私はなんでもいいですけれど」
春香「もう1組はこちらっ!、伊織、響ちゃんペアーです」
伊織「ふっ、相手が美希と千早なら楽勝ね」
響「自分、カンペキだから絶対勝つぞ」
春香「審判はこの私、メインヒロインこと、天海春香が務めさせていただきます」
春香「それではさっそく、美希・千早ちゃんチームのサーブで試合開始!」
美希「最初はミキのサーブなの」
伊織「響、レシーブしっかりね!」
響「自分にまかせるさ」
美希「そーれ、なの」パン
響「へへっ、こんなへなちょこサーブ簡単に打ち返せるさ」パシッ
美希「千早さん、頼んだの」
千早「分かったわ。それ」ポンッ
響「伊織、チャンス!」
伊織「言われなくても、分かってるわよ。いおりんスマーッシュ!」ブンッ スカッ ポトッ
伊織「あ」
響「何やってるさ、伊織。最後まで羽から目を離しちゃだめだぞ」
伊織「うっ、私としたことが」
春香「ポイント、伊織・響ちゃんチーム」
美希「千早さん、ナイスなの」
千早「ありがとう。美希のサーブも良かったわよ」
春香「1対0」
美希「またミキのサーブなの。それ」ポンッ
伊織「こんなの、簡単なんだから」パシッ
千早「美希、お願い」
美希「まかせろなの」シュタ パシッ ホワーン
美希「あっ、やっちゃったの」
響「ラッキー、打ち損じだ。伊織、今度こそ」
伊織「わかってるわよ!いおりーん、スマーッシュ!!」シュタッ スババッ
千早「きゃっ」ポトッ
春香「ポイント響・伊織チーム」
響「ナイス、スマッシュだぞ、伊織」
伊織「ふん、本気を出せばこんなもんよ」
美希「千早さん、ドンマイなの」
千早「美希、次はしっかり返してね」
美希「はーいなの」
春香「1対1」
伊織「次は私ね」
響「千早、しっかり狙いを決めて打つさ」
伊織「もう分かってるわよ、ぎりぎり隅を狙って……、って、え?」
伊織「……」
響「ん?伊織、どうしたんだー。早く打つさ」
伊織「……ちょっとカメラ止めてもらえる?」
春香「千早ちゃん、どうしたの?」
伊織「みんな、いったん試合を止めてこっちに来て」
美希「でこちゃん、何なの?」
伊織「いいから。それと、プロデューサーもちょっと来てもらえる?」
P「どうしたんだ?伊織。今は収録中だぞ」
伊織「プロデューサー、ここからあのマンションの5階のベランダが見える?」
P「あぁ、そこのマンションか。見えるぞ」
伊織「あそこにいるのって…」
P「ん?どうした?誰かいるのか、ってあれは……!!」
P「やよいじゃないか!!」
伊織「そうよね。最初は見間違いかと思ったんだけど」
千早「高槻さん、あんなところで何してるのかしら?こっちに来ればいいのに」
響「自分も見えるぞ。なんかパジャマ見たいな服着て、こっちを見てるぞ」
美希「あははっ、なんかおかしいの」
伊織「笑ってる場合じゃないわよ。あんなところから覗かれたら集中できないじゃない」
P「それもそうだな。すまんが春香、ちょっとやよいに、そう伝えてきてくれないか」
春香「えっ、私がですか?」
P「ああ。俺がやよいに言うのは、なんだか命令するみたいで……」
伊織「そうね。私も春香が適任だと思うわ」
響「自分もそう思うぞ」
美希「美希もそう思うの」
千早「私も春香がいいと思うわ」
春香「ううっ、千早ちゃんまで……」
P「春香、お願いだ。ここで収録してるって、伝えてきてくれないか」
春香「そこまでいうなら…」
P「すまんな。俺たちは待ってるから。春香が戻ったらすぐ収録を再開する」
春香「はい。じゃあちょっと行ってきます」タタッ
伊織「大丈夫かしら?」
響「それにしても何でやよいは何も言わないんだ?」
美希「ホント。不思議なの」
伊織「そうね。声ぐらいかけてくれればいいのに」
やよいのマンション5階 ベランダ
やよい「うっうー。春香さん、こんにちはでーす。どうしたんですか急に」
春香「ごめんね。やよい。今、下の公園でテレビ番組の収録してるんだ」
やよい「あ、そうだったんですか」
春香「だからね。知ってる人に見られると、やりづらいっていうかさ…」モジモジ
やよい「う?」
春香「知ってる人に見られたら、あのー、変に知ってるからさ…」モジモジ
やよい「そんなの気にしないで、やってもらったらいいんじゃないですか」
春香「でも、ちょっとの間だからさ」モジモジ
やよい「いやー、でも私も、もう出掛けますし」
春香「あ、そうなんだ…。じゃあいったん部屋の中、入ってもらってもいいかな?」
やよい「うっうー。了解でーす」
公園
タッタッタッ
春香「お待たせしました。やよい、もうすぐ出掛けるそうですよ」
P「そうか。ごくろうだった。収録を再開するぞ」
春香「はいっ!」
伊織「良かった。これで試合に集中できるわ」
美希「次は伊織のサーブからなの。どんと来いなの」
15分後
春香「6対7」
美希「ほとんど互角なの」
響「なかなか手ごわい相手だぞ。伊織、次のサーブが勝負だぞ」
伊織「たしかに、この辺で突き放しておかないと後が厄介ね」
響「集中するんだぞ」
伊織「この伊織ちゃんに任せなさい!って……」
響「ん?今度はどうしたんだ?」
伊織「……またよ。やよいがこっち見てる」
美希「ホントなの。またやよいが見てるの」
千早「本当ねぇ。高槻さんまたこっちを見てるわ」
伊織「ねぇ春香、やよい、出掛けるって言ってたんじゃないの?」
春香「あれー?部屋の中に入ってるって言ってたんだけどなぁ」
伊織「どっか行くんでしょ?」
春香「出掛けるから、どっちみち部屋に入ろうと思ってた、とは言ってたんだけど」
伊織「出掛けるって、まだパジャマのままじゃない」
春香「……」
伊織「春香の言い方が優しすぎたんじゃないの?」
春香「…うーん。そう言われると、そうだったかも」
響「分かった。今度は自分も行くさー」
伊織「頼んだわよ。ふたりとも」
響「それじゃ、春香行くさー」
春香「うん。ありがと響ちゃん」タタタッ
やよいのマンション5階 ベランダ
響「やよい。入るぞー」
やよい「あれ?響さんもですか?今度はなんですか?」
春香「あのね。やっぱり伊織ちゃんが気になるって……」
やよい「う?気にせず続けてくれたらいいんじゃないですか」
春香「なんか、やよいに見られてるとやりづらいって……」
やよい「何がですか?」
春香「ちょっと、あの、なんていうか…」
やよい「そんなこと言われたって……。うー」
春香「……」
響「やよい、春香を困らせちゃだめだぞ」
やよい「響さん……」
響「やよいに見られると、伊織がやりにくいらしいぞ」
やよい「うー……」
響「テンション的が上がらないって言ってるさ」
やよい「そうなんですかねぇー」
春香「やよい、ほんっとにお願い」
やよい「……わかりました」
響「自分からもお願いするぞ」
公園
タッタッタッ
響「やよい、わかってくれたぞ」
春香「もう出掛けるって」
伊織「そう、迷惑かけたわね、ふたりとも。ありがと」
響「なんくるないさー」
春香「さっ、試合に戻ろ。伊織のサーブからだよ」
伊織「次からは手加減なしだから、美希、千早、覚悟しなさい」
千早「ふふっ、望むところよ」
美希「デコちゃんのくせに生意気なの。こっちも本気を出すの」
春香「6対7」
伊織「行くわよ。そーれ」シュパッ
美希「楽勝なの」パシッ
響「前がガラ空きさー」パスッ
美希「千早さん、頼んだの!」
千早「…くっ!」ポン
響「チャンスさー。必殺!なんくるボンバー」スパンッ ズバババッ
美希「んあー、なのっ」ポトッ
春香「ポイント伊織・響チーム」
伊織「にひひっ、あんたやるわね」
響「そんなことないさー。自分が本気出せばこのくらいわけないさー」
美希「やられたの。もうダメなの」
千早「まだ可能性はあるわ。今は辛抱の時よ」
美希「うぅ…、了解なの」
春香「6対8」
響「またさっきの調子で頼むさ」
伊織「任せなさい!次は私が決めてやるわ」
伊織「そーれっ……」ポトッ
美希「あははっ。伊織、サーブで空振りするなんてカッコ悪いの」
響「あちゃーっ。伊織ドンマイさ」
伊織「……」
響「そんなに落ち込むことないさー。ミスは誰にでもあるさ」
伊織「……あれ」
響「ん?」クルッ
響「あ」
響「まーたやよいが見てるさー」
美希「またなの?ミキ、いい加減疲れたの」
千早「高槻さん、何か言いたいことでもあるのかしら?」
伊織「ちょっとプロデューサー。私のケータイある?」
P「あぁ、あるが」
美希「そうなの。直接デコちゃんが電話した方が早いの」
Prrrrrr Prrrrrr カチャ
伊織「やよい?」
やよい「はい」
伊織「あー、伊織だけど」
やよい「伊織ちゃん?こんにちは」
伊織「こんにちは。あー、やよい?」
やよい「う?」
伊織「いまね。分かってると思うけど、外でロケしてるの」
やよい「そうみたいだね」
伊織「うん。で、どうしてもやよいがカメラに入ってしまうみたい」
やよい「うー、そうなの?でも別にねぇ、そんなのアレかなぁと思うんだけど、勝手にやってもらえれば…」
伊織「いやまぁ、そうなんだけど…。なにしてんの?いま」
やよい「いやー、今日は休みだから、ま、ちょっと出掛けるんだけど…」
伊織「何時から?」
やよい「いや、もうすぐ出掛けるけど……」
伊織「あ、ほんと」
やよい「うん」
伊織「じゃあ、用意したら」
やよい「…う?」
伊織「え、あ」
やよい「何なの?伊織ちゃん。別にいいじゃん、ロケ、やりたいんならやれば」
伊織「あっ…そうね。ちょっと、今、プロデューサーに換わるから」
P「え?」
伊織「アンタ、早く出なさいよ」
P「分かったよ…。やよいか?プロデューサーだけど」
やよい「プロデューサーさんですか?こんにちは」
P「やよい、あのなぁ。一般人だったら別に問題ないんだけど、遠目で見てやよいなんじゃないかって、
視聴者の目がそっちにいっちゃうからさ」
やよい「それは分かりますけど、いや、別にここ、私の家ですし」
P「あぁ、それはもっともなんだけど」
やよい「なんなのかなーって。なんかしました?私」
P「いや、やよいは何もしてないけど」
やよい「なんか、でも、そんな言い方されるのもどうなのかなーって」
P「……」
やよい「気分悪いですよね。なんか、そんな、電話でね」
P「そうだな。ロケが終わり次第、俺が直接やよいのところ行くからさ」
やよいの家って木造一軒家だろ・・・
やよい「うー」
P「失礼かもしれないが、迷惑料というか、今日のところはそれで、何とかお願いしたいんだけど」
やよい「うっうー!それは765プロからの気持ちというってことですか?」
P「そうだ気持だ。ロケが終わり次第、俺がやよいのところへ出向く」
やよい「うー、別に要求しているわけじゃないんですけどね」
P「もちろんだ。ごめんな。お願いできるか」
やよい「わかりましたー」
P「本当にごめんな。じゃあ切るぞ」
やよい「うっうー♪」ピッ
公園
千早「プロデュサー、高槻さんは納得したみたいですか?」
P「ああ」
伊織「なんなのよ、アイツ」
美希「お金の話をしたら、すぐ部屋に入るなんて。ミキ、いやらしいと思うなー」
P「そうだな。お金の話を切り出したら怒りだすんじゃないかと思っていたんだが…」
春香「…」
千早「…」
響「はいさい、この話はもう終わりにするさ。さっさとロケを終わらせるぞ」
伊織「そうね。ちゃっちゃと終わらせちゃいましょ」
春香「点数は6対8からだね。美希、千早ちゃん、もう1回伊織ちゃんのサーブからでいい?」
美希「ミキはそれでいーの」
千早「私もそれで構わないわ」
春香「それじゃ試合再開!」
伊織「響、もう時間が無いからてっとり早く決めちゃうわね」
響「分かったぞ、伊織」
伊織「必殺!!いおりんサー…」prrrr prrrr
P「あ、伊織の電話切るの忘れてた」
伊織「ぶっ」スカッ
ピッ
P「もしもし?」
やよい「あ、プロデュサーさんですか?」
P「お、やよいか。どうしたんだ?」
やよい「あのー。さっきの『気持ち』の件なんですけど」
P「それが、どうした」
やよい「それはお父さんお母さんじゃなくて直接私に手渡してもらえるってことでいいんですよね」
P「あっ、ああ。迷惑を受けたのはやよいだから。そうだな…」
やよい「プロデューサーさんがそうおっしゃるなら、私はそれでいいんですけど。あと…」
P「まだあるのか」
やよい「それと、765プロのアイドルとして、テレビに映りこんだっていうことでの、
ギャラみたいなものは…」
P「はっ?」
やよい「発生するんじゃないですか」
P「ギャラって……給料のことか?」
なんなんこれ…
こわいわ…
やよい「そりゃそうですよね?別にシロウトだったらいいですけど」
P「ちょっと、待っててもらえるか?」
やよい「わかりましたー」
P「みんな、どうする?やよい、ギャラがほしいらしいんだけど…」
春香・千早・美希・響「」
伊織「どうする、ってロケを終わらすには、承諾するしかないじゃない」
P「そうだよな。分かった」
春香・千早・美希・響「」
P「もしもし、やよいか?ギャラの方はいつもの口座に振り込ませてもらうから安心してくれ」
やよい「うっうー♪分かりました。それじゃあこれから取りに行っても良いですか?」
P「はっ?」
やよい「今ですね。私。もう出掛けるんですよ」
P「ああ」
やよい「さっきの『気持ち』のことですよ」
P「…」
やよい「私は何も言ってないですけどね、プロデューサーさんが言った『気持ち』と」
P「…」
こんなになっちまうなんて、やよいになにがあったんだよ……
やよい「私が言ったギャラが発生するっていう、それをですね」
やよい「まとめるかまとめないかは分からないですけども」
やよい「そっちに取りに行ってもいいんですかね?」
やよい「私も、もう出掛けるんですよね」
P「お、おう。分かった、分かったよ」
やよい「それじゃあ、もう行きますよ」
P「ああ」カチャッ ツーツー
伊織「やよい、何ていってた?」
P「ギャラも『気持ち』も直接、取りに来るって…」
春香・千早・美希・響・伊織「」
3分後
タタタッ
やよい「うっうー。みなさん、こんにちはでーす」
千早「高槻さん。こんにちは」
美希「こんにちはなの。やよい」
伊織「やよい、アンタこれから、出掛けるのよね」
やよい「そうだよ。伊織ちゃん、どうしたの。そんなに怖い顔して」
伊織「そ、そう。それなら、いいのよ」
響(うわー絶対嘘だぞ。パジャマの上からコート羽織ってるだけさー)
やよい「それより、さっきこんなものが入ってきたんですよ」
P「これって、俺たちの番組のバトミントンの羽か」
やよい「そうみたいですね」
P「そ、そうか。すまなかったな」
美希(うわー絶対嘘なの。羽があんなにボロボロなわけないの)
やよい「それと、かすみたちも映ったんじゃないかなーって」
P「かすみちゃんって、確かやよいの妹の…」
やよい「私は別に、それで済むんですけど、妹や弟たちは素人なので…」
響「それなら編集でカットするようにお願いすればいいだけだぞ」
やよい「でも私が映ったってことは、妹や弟たちが映ったみたいなものなんじゃないかなーって」
春香・千早・美希・響・伊織「」
P「う、うーん。それはちょっと違う気もするが…」
やよい「うー…。ところでここにいるのがスタッフの皆さんですか?」
P「あぁ、そうだが。それが一体…」
やよい「…」パシャッ パシャッ パシャッ
千早(え?高槻さん何で今私たちの写真を撮ったの?)
P「やよい、その写真は…」
やよい「特に意味はないです」
P「え?」
やよい「意味はないです」
P「そ、そうか。それじゃあこれ、さっき言ってたお金…」コソコソ
やよい「すみません」コソコソ
P「急だったからな」
やよい「ありがとうございました。ではお疲れさまでした」タッタッタッ
P「お疲れ」
やよい「お疲れでーす♪」
春香・千早・美希・響・伊織「」
P「…」
伊織「酷い目にあったわね」
千早「それにしてもさっき、急に写真を撮られたのは何が目的だったのかしら」
響「きっと裁判のときの証拠写真にでも、するつもりさー」
美希「ミキ、全然意味が分かんなかったの」
春香「それよりこれからの収録はどうするんですか、プロデュサーさん?」
P「お前ら、これから撮影を続ける気力は残ってるか?」
春香・千早・美希・響・伊織「…」
P「だよな。みんな負けみたいなもんだからな」
伊織「そうね、みんな負けだわ」
美希「負けなの。もう何も考えたくないの」
響「ヤメさ、ヤメさ」
千早「…くっ!ただ、ただ虚しいわ」
春香「こうして、この日の収録はお蔵入りとなりましたとさ」
おわり
やよい「うっうー♪」<●> <●>
元ネタは『ガキの使い~』の「板尾が見てる!!」の回です。
パロディなので無理な設定、キャラ崩壊などが見られますが、ご了承ください。
やよいに悪意はありません。では。
訂正8スレ目
×響「千早、しっかり狙いを決めて打つさ」
○響「伊織、しっかり狙いを決めて打つさ」
後味悪いな
板尾がいちゃもんつけるシリーズほんと好き
板尾が見てるはマジの苦情が沢山来たらしいな
松本がネタって分からないのかって切れてた
板尾シリーズはほんと腹かかえて笑ったわ。
やっぱりやよいにも苦情が殺到しちゃうんですかね(震え声
おつー
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