「――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
そう思いながら私は聖杯の導きに従い召喚主の元へと向かう
「誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。」
懐かしい声だった、呼んでいるのはきっと彼女だろう
そんな感傷に浸っていたせいか突如目の前に何か、いや誰かが飛び出してきたのに反応が遅れた
「「なッ!?」」
そいつも私の存在に気付いたようだがもう避けられるタイミングではなかった、私と“そいつ”は衝突し
「――汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――」
揉みくちゃになったまま一緒に落ちていった。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420019674
「完璧!間違いなく最強のカードを引き当てたわ」
右手の甲に刻まれた令呪を見て少女・・・遠坂凛は己の召喚に確かな手応えを感じ召喚されたサーヴァントを確認するべく辺りを見渡す。
「・・・あれ?」
しかし、召喚陣の近くには凛以外は誰も居ない。
あるのは召喚の為に使用され魔翌力が尽きた宝石と部屋の隅に退かした家具があるばかりだ。
「おっかしいわね、確かに令呪は・・・・え?な、何で!?」
部屋一帯を見回して人影が確認出来なかった凛はふと左手の甲を見て驚愕した。
令呪は確かに右手の甲にあった筈だ、しかし左手の甲にも形状は違えど確かに令呪が刻まれていた・・・その時
ドーーーーーーン!!
「!?い、今のは・・・上から!?」
天井に、正確には召喚に使用した地下室の真上に存在する居間辺りに何かが落下した音が鳴り響いた。
二つの令呪に困惑したいた凛だが、今の落下音の元を確認すべく地下室から飛び出し居間へと走り出した。
-------------------------------------------------------
「貴様、何者だ」
「そりゃこっちの台詞だ褐色野郎、いきなりぶつかってきやがって」
「・・・・・何これ」
凛が傾いて開かなくなった居間のドアを蹴破って中に入った時、居間の中央では散乱した家具を間に挟んで二人の長身の男が互いに獲物を構え対峙していた。
褐色の肌に白髪の赤い服を着た男は両手に白と黒の夫婦剣を携え、同じく白髪で赤いジャケットを着た男は身の丈程はありそうな大剣を構えて今にも相手に斬りかからんとしていた。
「ちょっとあんた達、人の家でドンパチ始めようとしてんじゃないわよ!」
もう何がどうなっているか全く分からないが、とりあえず今にも衝突しそうな両者を止めるべく凛は二人の間に割って入る・・・・が
「君がマスターか、戦いの邪魔だ下がっていろ!」
「何だてめぇ、俺はその褐色野郎に用があんだすっこんでろ!」
二人同時にそう言うと大剣男の方は凛を飛び越え褐色男に斬りかかった、対して褐色男は夫婦剣を交差し大剣を受け止め弾き返す。
大剣の一撃を防がれ態勢を崩した大剣男に向かって褐色男が斬りかかるが大剣男も大剣を器用に操り二連撃の斬撃を防御すると、大剣男は剣を逆手持ちにし勢い良く振り抜く
すると獣の形をした魔翌力の塊の様な物が現れて褐色男に襲いかかる、褐色男は横っ飛びにそれを回避すると目標を失ったそれは居間の壁に直撃し轟音と共に壁に大穴を開けた。
「待って!待ちなさい!」
二人が激突する度に壁には穴が開き、家具は粉砕し、床には亀裂が走る
ボロボロになっていく居間で凛は必死に声を出すが戦闘をしている二人にはまるで聞こえておらず激化する一方だった。
「この・・・・いい加減に・・・私の言う事聞けぇぇぇ!!」
あまりの状況に遂に業を煮やした凛の絶叫と共に両手の甲に刻まれた令呪が眩く発光し、辺り一面を赤い閃光が覆い尽くす。
「な、何だ!?」
「!?おい待てマスター!」
「うっさーーーーーーーーーい!!」
大剣男が閃光に困惑し褐色男が状況を察して止めようとするが凛は構わず令呪を解放した。
「あぁ、どうすんのよこれ」
「すまなかったマスター、少々やりすぎた」
「えっと・・・何かすまん」
二人の戦闘による損傷した居間はもはや惨劇があった館の一室のような有様へと成り果てていた。
そんな居間をビフォーアフターした両名は凛の「私の言う事聞け」という令呪による命令が働いたのか今は床に正座させられている。
「はぁ・・・もう良いわ。それより令呪が聞いたって事はあんた達が私のサーヴァントって事でいいのね?」
「ああ、私は確かに君の召喚に従いここにやって来た」
「サーヴァント?何だそりゃ?」
凛の問いに対して褐色男は己がサーヴァントである事を認めたが大剣男の方はサーヴァントがどういうものかすら分かっていない様子で怪訝な顔をしている
大剣男のその様子に凛は溜息をつく、イレギュラーな事態が続いているがサーヴァントがどういうものか分からないとは者が召喚されるとは
「マスターと共に聖杯戦争に参加する使い魔の事よ。あんた英霊なのにそんな事も知らないの?」
「聖杯戦争?英霊?」
大剣男は疑問符を浮かべている・・・どうやら本当に何も知らないようだ。
「(何か頭痛くなってきた・・・!?)」
頭を抱えながら何気無しに両者のステータス情報を確認した凛はそこでまた驚愕する羽目になった
残っていたサーヴァントはセイバーとアーチャーの二枠だったはずだ、しかしその瞳に表示されているステータスは
褐色男(仮名)
クラス :弓兵(アーチャー)
筋力 :D
耐久 :C
敏捷 :C
魔翌力 :B
幸運 :E
宝具 :?
大剣男(仮名)
クラス :破壊者(ブレイカー)
筋力 :B
耐久 :D
敏捷 :C
魔翌力 :D
幸運 :E
宝具 :?
「(破壊者!?エクストラクラスじゃない)」
褐色男は風貌からしてセイバーでは無くアーチャーだろうと予想はしていたが、大剣男の方までセイバーでは無くエクストラクラス
結局サーヴァント二人も召喚しておいてもっとも望んだ手札は引けなかった凛はへたり込みそうになるがどうにか思い留まる。
「(そうよ、セイバーは引きなかったけどサーヴァントが二人もいるなんてある意味超有利じゃない)」
サーヴァント二人を召喚するとなると現界させておくのに魔翌力を2倍使う事になるがそれでも有り余る戦力が手に入った、凛はそう思うことにした。
「それじゃさっそくで悪いけど二人に最初の仕事よ」
「ほぅ、好戦的なマスターだな。それで先ずは何処を叩くんだ」
「おい待てこら!俺には状況がさっぱりだ」
立ち上がり皮肉屋っぽい笑みを浮かべそう問うアーチャーと状況に付いていけてないブレイカーに向かって凛は箒と塵取りを放って渡す。
「そのボロボロにした居間の掃除と改修よ、あんた達が壊したんだから責任持って直しなさい」
「うぐ・・・」
「君は我々を何だと思っているんだ」
ブレイカーは多少なりと責任を感じているのか反論する事はせず黙って箒を見ており、アーチャーは呆れたように首を振っている。
「使い魔でしょ、生意気なのと乱暴者で扱いに困るけど」
「了解した、地獄に落ちろマスター」
凛の当然と言わんばかりの言動にアーチャーはそう答えると今の掃除に取り掛かる。
「そらやるぞ大男、私の知っている限りの事は掃除しながらでも教えてやる」
「くっそ、何であいつの言う事に逆らえねぇんだ」
令呪がまだ効いているのかブレイカーは渋々といった様子でアーチャーの後に続いて掃除を始める
流石に今日は想定外の事が起き過ぎて疲れた、早く寝てしまおうと思い凛は居間を出ようとしたが途中で足を止め。
「あ、そう言えば。あんた達名前なんて言うのよ?」
掃除をしているアーチャーとブレイカーに問いかける、すると今まで質問等には皮肉交じりつつもすぐに答えていたアーチャーが口をつぐんだ。
「何よアーチャー、私には名前教えられないのかしら?」
「いや、君の不完全な召喚のつけか記憶の混乱がみられる。自分の名前を思い出せない」
「はぁ!?」
「おいおい、大丈夫かよ」
もうこれ以上事態をややこしくするのはやめて欲しい、まともだと思っていたアーチャーがまさか記憶喪失とは最早溜息をつくのさえ億劫になる。
「はぁ、もう良いわ・・・アーチャーの記憶に関してはおいおい考えましょう。それでブレイカーは?」
「ブレイカーってのは俺の事か?」
「そうよ、まさかあんたまで記憶喪失だなんて言わないでよね」
そう言われてブレイカーはふと同じような質問をつい最近された事を思い出す
―「名前を聞かせてくれ」―
―「はぁ?とっくに名乗っただろうが」―
―「記憶を取り戻したんだろう?俺が知りたいのは、お前の本当の名前だ」―
ブレイカーは緑と赤の両目で凛を見据えきっぱりと答える、己の名を
「ラグナだ、ラグナ=ザ=ブラッドエッジ」
第一回タイガー道場出張版
師匠「プロローグ終了って事でいざゆかんタイガー道場出張版開!幕!」
1号「ウッス!本来バッドエンド救済コーナーであるタイガー道場だけど、今回は出張版って事で本編の設定や辻褄合わせを行うコーナーだよ」
師匠「大体開催されるのは各話の終わりや難しい設定が出て来た時、ゲストキャラを交えて説明させてもらうわ」
1号「それでは今回のゲスト、2D対戦アクションゲーム「BLAZBLUE」のヒロインであるノエル=ヴァーミリオンさんです!」
ノエル「よ、よろしくお願いします」
師匠「それじゃノエルちゃん、さっそくで悪いけど本編の設定の説明お願いね」
ノエル「え!?あ、はい!えっと
*本編はFate/stay night×BLAZBLUEのクロスです
*基本的に世界観はFateを基準としています
*Fate各ルートの展開を織り交ぜつつオリジナルルート予定
*作者はFateはアニメしか見てないので認識不足の部分が多々あります
です」
師匠「はぁ、この作者はFateやった事も無いのに何でクロス物なんて書こうと思っちゃったのかしら」
1号「作者的には両作品の設定がちょっと似てると思ったみたいね、似てる箇所っては後々話すとして」
師匠「それに地味!なんでBLAZBLUEなのよ、もっと有名作品とクロスした方が良いんじゃない?」
ノエル「Fate程知名度ありませんからね、某笑い動画のラジオ番組なら知ってるかもしれませんけど・・・あ、気になる方は「ぶる○じ」で検索してくださいね」
師匠「しれっと宣伝入れたわねノエルちゃん。駄目駄目ここはあくまで設定紹介コーナーなんだから宣伝しちゃ」
ノエル「は、はい!すいませんでした」
-----------------------------------------------------
1号「それで今回プロローグで出て来た・・・えっとラグナだっけ?彼は作品的にはどの辺の彼なのかしら?」
ノエル「えっと今回の設定では「クロノファンタズマ」ストーリーモードで過去の世界から現代に戻ってくる最中にアーチャーの召喚に巻き込まれる形で凛さん召喚されたって事にしてるみたいです」
師匠「あれ?でも何で過去から現代に戻ってる最中にアーチャーさんの召喚に巻き込まれるのよ」
ノエル「それはラグナさんが通っていた『境界』と呼ばれる場所が原因です」
1号「『境界』?」
ノエル「はい『境界』は膨大な情報と『蒼』と呼ばれる力が眠る場所です。そこを通れば過去や未来に行く事にも可能なんだそうです
今回の設定では聖杯に呼び寄せられてアーチャーさんも未来から過去に向かう為に『境界』を渡っていてその途中ラグナさんと衝突したって事みたいです」
師匠「何か無理矢理すぎない?」
1号「クロスなんて幾らか無理が生じる物だし細かく言ってたら仕方ないわよ」
ノエル「『蒼』については本編で出てからの説明って事でお願いします」
-----------------------------------------------------
師匠「それでは名残惜しいけど第1回タイガー道場出張版もお別れの時間です、また次回お会いしましょう」
1号「作者が本編続けられればの話だけどね」
ノエル「続けてもらわないと困ります!せめてヒロインである私が登場する所まで」
師匠「あれ?言ってなかった?タイガー道場にゲスト出演するBLAZBLUEキャラは基本的に本編未登場みたいよ」
ノエル「・・・・・・え?そ、そんな!聞いてませんよ私出番無いんですか!?」
1号「はい、閉幕~」
ノエル「ちょっと待ってくださ~~~い」
俺得ssキタァーーーー!!
ブレイカーのステータス情報が更新されました
クラス :破壊者(ブレイカー)
真名 :ラグナ=ザ=ブラッドエッジ
マスター:遠坂凛
身体 :男性 185cm 78㎏
属性 :混沌、中立
筋力 :B
耐久 :D
敏捷 :C
魔翌力 :D
幸運 :E
宝具 :?
対魔翌力 :C
単独行動:A
固有スキル
自動回復:C
蒼の魔道書の効果「ソウルイーター」により常に周囲から魂を吸い取り自分に還元している
戦闘続行:B
どんな時で諦めない不屈の精神、串刺しになろうが雷に焼かれようが起き上がります
術式破壊:A
結界、魔術等の構築式を物理的に攻撃し破壊する能力、Aだと神聖級の結界をも破れる
宝具
輪廻する鮮血の大剣(ブラッドサイズ)
対人宝具
ランク:E レンジ;1~2 最大補足:1人
ラグナが持つ大剣、刃はセラミック製で変形機構付き
変形すると闇の刃が展開され大鎌となる。
蒼の魔道書(ブレイブルー)
分類:?
ランク:A レンジ:? 最大補足;1人
ラグナの左腕となっている魔道書
詳細不明、「ソウルイーター」という能力を有し常時周囲から微量の魂を吸収し持ち主に還元している
fatessにはsaga必須やで
>>8
大変失礼しました
おつー!
sageじゃなくて、saga付けた方がいいよー、って事じゃないかな。
付けないとフィルタかかるし。
あとは乗っ取り防止のために、名前欄に酉付けた方がいいね。#の後に好きな言葉を入れて
ちなみにこのレスにある↑の酉は、# + ブレイブルーって入れるとなる
>>11
忠告ありがとうございます
やったブレイブルーとフェイトのコラボが来たーーーー!この二つのコラボを探してありませんでしたので嬉しいです!!ラグナが凛のサーヴァントになるとはということはシロウにはジンとセイバーかな?後このラグナってイデア機関があるのかな?
>>13
ワカメ聖杯で調べな、かなり面白いから
タイガー道場だからうだうだ言うのもあれだけど
必要に駆られた時以外専門用語や設定の解説とか要らない、というか寒い
>>15
じゃ、俺このスレでfateスレ特有の雑談するけど俺の価値観だから文句言うなよ
んじゃとりあえず青勢で参戦しそうなキャラあげてくか
まずジン(ハクメン)だろ、レイチェルとかテルミとか観測勢だろ
まぁテルミラスボスは同じ展開のssあったしやらないだろうから、あとなにかいたっけ?
作者が解説入れるのはその人のssだからわかるけどなんで読者が暴論振り回すのが問題ないんだよwwwwww
>>17
同意。自分の都合でスレ潰しに近い雑談とかするのは荒らしと殆ど変わらないな
>>1
ウザいと感じるとは思うけど、これだけ言わして
・>>1(自分)自らの私情やメタ発言を書いたり、それをキャラに話させたりする→気持ち悪い、寒いという印象
・台詞と台詞の間にスペースを空けない→読みづらい
どのssでも自分含む読者はこう感じる事が多いから、そこらへん注意して書いてみ?滅多に無いクロスだから期待してる
どこぞの忍者は超かっこよかったでござるな!
期待期待
>>7
> 蒼の魔道書(ブレイブルー)
> ラグナの左腕となっている魔道書
詳細不明、「ソウルイーター」という能力を有し常時周囲から微量の魂を吸収し持ち主に還元している
魂の吸収ってのを詳細知らんけどこれって凛と合わなくないか
魔翌力消費で済むなら自分で負担しそう
間違いだったらゴメンナサイ確かラグナの蒼の魔導書って右腕ですよね?
>>21
簡単にいうと自身を中心とした大気中の魔翌力や傷つけた相手のダメージから何割か相当の魔翌力を自身に還元できる能力、ってのが判りやすい
まぁ真名発動さえしなければ右手や剣で触れた相手の魔翌力を吸い取る能力と思えばいい
というか魔素無いのに武器使えるのか?
良かったね凛ちゃんイケメンパラダイスだよ!ちょっと凶暴だけど
あんまり雑談しないように気をつけつつ楽しみにしてます
ブレイブルーがクロスの題材になってる題材少ないし、設定とか合わせるの難しいかもしれないけど楽しみにしてます!
>>16
流石に言ってること滅茶苦茶過ぎるだろ…
>>15で言ってるのは>>16のように設定解説を嫌う人もいれば有り難いって思う人もいるから、読者の反応みてから作者がやるかは決めればいいってことだろ
つまり作者次第ってこと
>>26
んじゃそんな事して作った駄文を嫌な気持ちで見ないといけない俺が一番の被害者だな
自分の勝手を押しつけといて俺には自分勝手な事するなとか、ダブスタもいいとこっすねwww
人様に見て欲しくて書いてる癖に人様に不快にさせる物書いてるから指摘してんだろうが、自分勝手押しつけてんじゃねーよ屑、作者は黙って読者が気に入るものかいとけばいいんだよ
おら、さっさと書けよ、正月だから全部休みだろサボるなよゴミ
正月早々荒れてるのはお酒入ってるからなのね。
つまり注意点や指摘以外で、自分がssに対して不愉快と思った事をそのまま書く奴が殆ど荒らしだしな・・・・
思っても見なきゃいいって考え方が出来なくて、他読者の迷惑だとも気づいていない
こういった奴がssを潰す要因の一つ
自分の思い通りにならないから気に食わないってんなら、読まなきゃいいだろ
読んでるのはお前だけじゃねえんだ
もう荒らしに触れるのはやめましょう
徹底的に無視しましょう
ブレイブルーは大好きだから楽しみにしてるよ>>1
自分が不愉快になるなら見なきゃいいだろ。作者に文句つけるならアンタが作れよ本当にアンタみたいな奴いると不愉快だ!そんな訳で作者さん周りのコメントは気にしないでドンドン書いてくださあい自分は結構いいと思います!
俺が悪かった
NG推奨、>>1に迷惑だからもうこの話題は続けないでくれ
>>27はたぶんここによく沸いてる荒しだと思われ
文章だけでよくわかるゴミ
>>34
ごめんゴミっていうのはミスですしね
>>29>>30
なんで俺が楽しむために見に来てやってるのに俺が我慢しなきゃいけないの?
それならお前らだって俺が気に入らないならここ見なきゃいいだろ、別に俺はお前が見なくても困んないし
自分がやればいいだけなのに他人にやらせようとしてんじゃねぇよダブスタ野郎
>>31
はいそのレスの時点でおれに触れたね(笑)
俺に触れないって言った癖に自分から触れてるね、自分が出来ないくせに他人にそれを強制するとかダブスタ決定(笑)
>>32
うるせぇよクソコテ、2chの最低限のマナーすら守れない餓鬼が調子に乗ってるとぶち殺すぞ
ここを2chと勘違いしてる人がいたとは・・・
ああ、うるさいのがいたよ………
あ、乙です
NGにして触れるな、荒れるから
>>36
通報しました
何故ブレイブルーを題材にしたスレは少ないのか……。ギャグでもいいから、むしろ歓迎だから増えて欲しい。
ハーデス先生以来とんと見ない。
>>37
でたよ、必死に2chじゃないアピール(笑)
2chで生まれてvipで育って調子乗りすぎて追い出されて新天地パー速でも邪魔だといわれ
専用の場所作ってもらって怒る存在が居なくなった途端今まで大きくさせてもらった恩を忘れてここはもう2chじゃない(キリッwww
いつまでも親離れ出来ない癖に自分一人で大きくなった気でいる勘違い糞餓鬼理論にはいつも頭があがりますわwwwwwwwwwwwwwww
何をどう言おうが2chで生まれた時点で2chの一部でしかねーんだよwww
2chのおこぼれ貰って大きくなった癖に自分の力とか思ってるニコ粕と同じ事しか言わないwwwwwwwwwwww
元旦からこれとかハゲるぞ
落ち着いてこれより面白いssスレ建てろ
「聖杯ねぇ・・・そんな胡散臭い物が本当にあんのかよ」
「あるとしか言えないな現に我々が召喚されたのもその聖杯による力だ・・・その椅子の足もっと真っ直ぐ出来んのか?それでは簡単に壊れるぞ」
「座れれば一緒だろ、ったく」
ラグナは居間の掃除と壊れた壁等の修復を行いながらアーチャーからサーヴァントについてや聖杯そして聖杯戦争について詳細を教えられていた、気が付けばもう大分時間が経っているのか窓の外はすっかり明るくなっており
大破して見るも無残な状態だった居間は壊れた家具は修復され、壁の穴は塞がり、床は張り替えられもう戦いの爪痕はすっかり感じられなくなっていた、主にアーチャーが直したのだが。
「聖杯戦争については理解したか?」
「ややこしい事に巻き込まれたって事だけは十分理解できたぜ」
褐色野郎改めアーチャーの話を聞く限りではここは日本の冬木市と言う場所でこれから七人のサーヴァントとマスターが何でも願いを叶えてくれるという聖杯を奪い合って戦いを始めるらしい
地名が日本である以上少なくともここはラグナの元いた時代では無いが丸っきり別世界という訳ではなさそうだ、元の世界では遥か昔に日本は消滅してしまっていたが。
「それでは次はこちらの質問に答えて貰おう、貴様一体何者だ?」
凛という少女に出す紅茶の準備を始めるアーチャーはポットにお湯を注ぎながら横目でラグナを睨み問いかける、その眼光は鋭くまるで鷹の様にも感じられたがラグナも場数は踏んでいる為その位では怯まない。
「さっきも言ったろ、俺の名はラグナでここより未来・・・それか別世界から来たって」
肩を竦めながらそう答えるがアーチャーは信じていないのかその視線にはありありと敵意が感じられる
無理もない、誰だって突然異世界から来たなんて言われても信じる事はないだろう・・・いや、信じそうな少女が一人いるが
「ふん、まあ良い・・・妙な真似をすれば私が背中から射抜いてやるまでだ」
「へいへい、気を付けるよ」
そう言いながらラグナは自らが直した椅子に腰かけ、足が折れて盛大にすっころんだ。
------------------------------------------------------
「見直したけど、一晩でどうやったらこうなるのよ」
凛が目を覚まして居間に訪れたのは九時を過ぎた頃だった、居間が元通り所か以前よりピカピカになっているのに幾分か驚きながらアーチャーの淹れた紅茶を啜る
アーチャーは凛が座るソファの隣に立ち向かいの椅子には何故かたんこぶが出来たラグナがむすっとした表情で座っている、どうしたものかとアーチャーに目配せしてみたが肩を竦めるだけだった。
「ところでマスター、君は契約において最も大切な事を忘れてないか?」
「大切な事?」
唐突にアーチャーにそう尋ねられ凛はまだ働き出していない頭を回転させようとするが何かは全く思い浮かばない、向いのラグナも分かっていないらしく首を傾げている。
「君な朝は弱いんだな、本当に」
「何よ君君って私は!・・・・あ、名前」
凛はアーチャーに君呼ばわりそれている事でようやく名乗っていなかった事に思い至った、少し気恥ずかしそうな顔をした後に微笑みながら二人に名を告げる。
「私は遠坂凛よ、好きに呼んで頂戴」
「んじゃリンって呼ばせてもらうぜ」
「それでは私も凛と・・・ああ、この響きは実に君に合っている」
好きに呼んで良いとは言った、だが使い魔とは言え男性二人にいきなり名前の呼ばれるのは少々照るのか凛は紅茶を一口飲んで二人から目を逸らす。照れのせいかアーチャーの呟きに含まれる親愛の情には気が付かなかった。
>>22
すいません、確かに蒼の魔導書は右腕でした。こちらの間違いです。
>>21
>>23
凛はまだ気づいていませんがラグナは霊体では無い為現界に必要な魔翌力供給は必要としていません。
また「ソウルイーター」はラグナの意思とは関係無く無差別に周囲の魂を吸収する為誰かが肩代わりするというのは出来ません。
魔素はラグナに関しては蒼の魔導書そのものが魔素の塊であるのと、魔導書が境界に繋がっているので其処から引き出して術式を使用しています。
そういえばラグナの実力てどれくらいですか?あの設定所最強のハクメンさんと互角くらい戦ったラグナの力はアーチャーと同じですか?
スレタイを分かりやすくした方が良かったと思うの
sageじゃなくてsaga サガ
これつけないと魔翌力が魔翌翌翌力になったりする
>>46
コテ外してsageろ
優雅を心がけていて心のぜい肉タップリの凜には蒼の魔導書は致命的に合わないな
おかしい事言いますけどイデア機関って宝具にならなのですか?
>>51
日本語がおかしいぞ
手間かかるけど、これは立て直した方がいいかもよ
もし立て直すなら、スレタイにブレイブルーとクロスすることは明記した方が、興味持つ人も増えるんじゃないかな
>>46
お前はまずメール欄にsageっていれろ
それやらないと臭いこと言ってる上に、荒らし扱いされる可能性もあって散々だぞ
49さんどういうことですか…
もしかして荒らしですか?
>>54
コテハンはマナー的によろしいとは言えない 意味も無く付けてる方がずっと荒らし
そして>>1以外がsageるのは最低限も最低限のマナー
つまり現状ではあなたが一番荒らしです 言ってる事がわからないのなら自分で調べましょう 自分がどれほど頭悪い事をやらかしているのか理解できるから
自分のではないSSにレスするときはコテ外してsageるのがルールだってことかと
板のローカルルールにも書いてあったと思うよ
>>54
君が荒らしなんだよ
》54
あまり気にしなくていいですよ荒らしが多いだけですから
(∵)…。
身支度を整えた凛とラグナとアーチャーの三名は冬木の街へと出た、理由としてはこれからの戦いの備えて街の全貌を教えておく事とあとは学校をサボってしまったので暇だったからだ。
だが誤算だったのはラグナが何故か霊体化出来ない事だった、ラグナの風貌は日本人離れしている上に赤いジャケットが嫌でも目に付きおまけに剣まで携えているので目立つ事このうえない。
剣は流石に屋敷に置いて出て来たが父親が死んで久しい遠坂家には生憎とラグナの体格にあう男物の服が無かったので服はそのままである。
「あはは、それにしても今朝のビビり顔は傑作だったわねブレイカー」
「・・・うるせぇ」
散々歩き回って辿り着いた冬木市を一望出来る高層ビルの屋上で凛は屋敷を出る前の一幕を思い出して笑みを零し、近くにいる筈のアーチャーが笑いを堪えている様な気配すら感じる
幽霊が苦手なラグナは屋敷を出る前に目の前で音も無く姿を消したアーチャーを見て実に愉快な悲鳴をあげたのだが、どうやらその様が凛のツボに嵌ったらしく道中何度も思い出し笑いされ為ラグナとしては苦々しい思いだ。
「それよりどう?ここなら見通しが良いでしょ」
「あぁ、確かに良い眺めだな」
ラグナは凛の横に立って冬木の街を眺める。
日は完全に落ちているが様々な灯りが辺り一面をライトアップし街全体が良く見渡せる。
「初めからここに来れば歩き回る必要はなかっただろう」
そう言いながら近くの空調用のパイプに腰かけた状態で姿を消していたアーチャーが現れる、英霊と呼ばれる存在であり幽霊とはまた別物だとは分かっているがやはり怖い。
「・・・・・一つ聞き忘れていたが。凛、君が聖杯にかける願いとは何だ?」
「願い?別に無いけど」
暫く無言で夜景を見ていた一行だったが、ふと思いついたように発せられたアーチャーの質問に凛はきょとんとした表情でそう答える。
「聖杯ってのは願いを叶える為の物なんだろ?欲しくて参加するんじゃねぇのか?」
ラグナはアーチャーから聞いた聖杯戦争についての説明を思い返しながらそう問う、てっきり何か叶えたい願いがあるのかと思っていたのだが凛は二人の予想を裏切ってきっぱりと言い放つ。
「ただ戦って勝つ為よ」
そのあまりにも当然と言わんばかりの物言いにラグナとアーチャーは一瞬面食らった後に互いに見合い「大変なマスターを持ったな」という苦笑を浮かべた。
「ちょっと何よその苦笑いは、あんた達こそ何か願いがあるんじゃないの?」
「私も特には。強いてあげるなら恒久的な世界平和かな」
「俺は元の時代、世界に帰る事だな」
ラグナは元の世界にやり残している事が沢山ある。
再開を約束した少女、決着をつけなければならない相手、倒すべき宿敵・・・それらを全て放っておくことは出来ない。
「じゃあ尚更勝つわよこの聖杯戦争」
凛の言葉にラグナとアーチャーは無言で頷き三人は星に覆われた空を見上げる、空には輝く星は夜景に負けぬ輝きを放っていた。
翌日
「・・・・・・・」
もうすぐ昼過ぎになるかという時間帯にラグナは一人商店街の道の真ん中で四つん這いになって地面を凝視している人影の前で立ち止まっていた。
マスターである凛は学校に行ってしまいアーチャーはその護衛、霊体化出来ないラグナは着いて行けないので留守番を言い渡されたのだが、屋敷でじっとしてるのも性に合わず抜き出してきたのだ。
もう一つ理由としてラグナが一か所に留まっていると周囲に何かしらの悪影響が出るかもしれないと思ったのもある。
ラグナの右腕である蒼の魔道者は封印状態であろうと周囲から魂を吸収するという厄介な性質を持っており。
短い期間であれば影響は無いが長時間魂を吸われ続けた人間にどのような影響が出るか分からない。
そう思ってアテもなくぶらぶらと散歩していたところでこの状況である、最初は知らんぷりをしようと脇を通り過ぎようとしたのだが何故かその人はラグナの進行先に先回りして進路を塞ぎ続ける。
「困ったなー、誰か手伝ってくれないかなー」
「本当に困ってんならまずその棒読みをやめろ」
もう何度か同様のやり取りを経てラグナは遂に観念する、この手の状況は慣れっこだ・・・悲しい事に。
「んで困ってるってどうしたんだよ」
四つん這いだった人影はすっと立ち上がる、良く見てみれば実に奇妙な恰好の少女だった。
服装は昔の給仕服といった具合で赤い眼に人間とは思えないほどの白い肌、あと妙に無表情
「財布を落とした、探すの手伝って」
おまけに喋り方も割と淡々としていた。
「ねぇな、本当にここら辺なのか?」
「多分、その筈」
それからゆうに三時間、商店街の隅々まで探し回ったが少女(リーゼリットと言う名前らしい)が落としたという財布は一向に見つからない。
「困った、財布が無いとイリヤに頼まれた焼き芋買えない、セラの小言もめんどい」
無表情のせいで本当に困っているかは分からないが、これだけ探して無いとなるともう誰かに拾われている可能性もある、運が良ければ交番に届けられているかもしれない。
「なあ、もう交番か何かで聞いた方が」
「こんな所に居たのねリズ、帰りが遅いからこっちから来ちゃったじゃない」
リーゼリットにそう提案しようとした時、ラグナの背後から声が聞こ振り返るとそこには綺麗な銀色の髪を持つ少女とリーゼリットと同様の給仕服を着た女性が立っていた。
「あ、イリヤとセラ」
「「っ!?」」
銀髪の少女の姿を認識した途端にラグナの右腕たる蒼の魔導書が疼く、時間にして一瞬にも満たない僅かな違和感。イリヤと呼ばれていた少女の方も何か感じたのか手を胸に当てている。
「如何なさいましたイリヤスフィール様」
「・・・何でもないわ」
セラと言う名の女性が心配そうに声を掛けるがイリヤはそう毅然と返す、違和感は既に無くなっていた。
「ところでリズ、お使い頼んでからもう四時間よ。何やってるの?」
「ごめん、財布落として探してた。彼は手伝ってくれてた」
幾分かすまなそうな雰囲気を出しつつリーゼリットはそう答える。
「まあ、財布くらいどうとでもなるわ・・・リズがお世話になったみたいね。私はイリヤスフィール・フォン・アインツベル・・・あなた名前は?」
リーゼリットから視線を外すとイリヤはラグナにどこぞのウサギを沸騰させる優雅な動作で一礼すると名を聞いてきた、その眼に値踏みするような意志が感じられる。
「・・・ラグナだ」
おいそれと名乗って良いものかと少し考えてみたが結局名を明かすことにする、別にこちらの世界では指名手配されているわけでもないのだから問題無いだろう。
「また会いましょうラグナ・・・今度は夜に会えると良いわね」
そう言うとイリヤは踵を返しリーゼリットとセラを従えラグナの前から立ち去ってしまった、姿が完全に見えなくなってからラグナはポツリと呟く。
「何だったんだあのガキは」
先程の蒼の魔道書の疼き方には覚えがある、過去の世界で“黒き獣”と呼ばれる存在と対峙した際に感じたそれと似通っていた、まるで同じ存在が引き合うかのような奇妙な感覚。
「ちょっとブレイカー!」
「おわ!ってリンじゃねぇか!」
暫く考え事をしていたラグナは不意に掛けられた声にビックリして振り返ると不機嫌そうな表情を浮かべた凛が立っていた。
「あんた何で商店街何かに居るのよ、屋敷で待機してって言ってたでしょ」
「う、じっとしてるのは性に合わねぇんだよ」
凛に叱られ言葉に詰まったラグナは苦しい言い訳を口にする。
「まあ良いわ、屋敷に戻る手間が省けたし・・・それじゃ行くわよ」
「行くって何処に?」
行先も告げぬまま歩き出した凛にラグナはそう質問する、振り返った凛の顔には戦いの赴く者の表情を浮かべていた。
「学校よ、誰の仕業かは分からないけど結界が張られてるの。調べに行くわよ」
>>58
いまとても可哀想な物を見た
>>46
実力としては
ハクメン>バーサーカー≧アズラエル>ココノエ>ギル>セイバー=カグラ>ランサー≧アーチャー>ラグナ=ジン>アサシン>ライダー>キャスター
こんな感じです
>>51
イデア機関も含めて蒼の魔導書という一つの宝具として扱っています
乙
あんまり怪しいのに触れない方がいいぞ、調子に乗って居着かれても毎回ageられて面倒だ
ギルガメッシュ何でバーサーカーに負けてるの?
Fateエアプか場所間違えたのか…
理由があるなら説明が欲しいけど
お前ら>>5をしっかり見て見ろよ
全部解決するから
ハクメンって強すぎです!そしてアズラエルはいいとしてまさかココノエがギルより強いとはちょと以外64さん強さの基準に出しているブレイブルーのキャラはでるのですか?もし出るのであれはそのキャラ達ステータス出してほしいです。
原作は未プレイなのね
ギルは原作者が最強のサーヴァントの一人って言ってるから、バーサーカーより実力が劣ることはあり得ない
そもそもギルは殆どのサーヴァントに対して有利に戦える
正直、認識不足なのにキャラの強さを比べるとかは調べてからやって欲しかったわ
まあ、議論の原因にもなるからキャラの強さを明確にはしないで欲しかったかな
調べたりしないで書くなら尚更ね
何かすいません
>>70
いい加減sageろよG、他人にいつまでも迷惑かけんじゃねぇ
第一プレイアブルで使えるハクメンは封印されまくって本来の一割程度しか能力使えないだろうが、それでラグナと互角なんだよ
判ったらとっととsageろ
本当にすいません
わざとやってやがるなこいつ
>>76
しねよ
sageの意味すらしらないなら二度と書き込むな
完全に日が沈み人の気配がまるで感じられなくなった学校の屋上に凛とラグナはいた、姿を隠してはいるがアーチャーもすぐ近くにいるのだろう。
凛は膝を折り、屋上に刻まれた小さな紋章のような魔法陣を調べている。
「これで七つ目か・・・とりあえずここが起点みたいだけど。参ったな、これ私の手には負えないわ」
溜息をつきながら凛はそう零す、幾ら魔術師として優秀であろうと知らない文字で構築された魔法陣など手の施しようがない。
この結界がもたらす効果がどういったものか分かるだけに何も出来ない自分が恨めしい。
「どう?あなた達なら何とか出来る?」
凛がアーチャーとラグナに問いかける、近くでアーチャーが首を振る気配が感じられた。
「残念ながら私にも無理だ。これは発動すれば結界内の人間を文字通り溶解して滲み出る魂を強引に集める魂喰い・・・魔術師でない私ではどうしようもない」
「魂。魔翌力を集めて自身を強化するってわけか・・・癇に障るわね」
「同感だ」
「(・・・魂喰いか)」
凛とアーチャーが魂喰いとやらの結界に不快感を露わにしているのを見てラグナは微妙な表情をせざるをえない。
魂を吸収して力に変えるという点ではラグナの蒼の魔道書も同様と言え。まだその事を凛に説明していなかったからだ。
ただここでソウルイーターの事を明かしても話がややこしくなりそうだと考えたラグナは、後で改めて凛に話しておこうと結論付ける。
「それじゃ消しましょっか、無駄だろうけど邪魔をするくらいには・・・」
「リン、ちょっとそいつを良く見せてくれ」
「ブレイカー?」
そう言ったラグナに凛は不思議そうな顔をするが、すぐにその場を退いて場所をあける。
ラグナは魔法陣を解除できる程魔法に精通しているわけではないが壊すのは得意だ。
術式を使って魔法陣の構築式を展開すると腰から剣を抜き刀身に僅かに『蒼』の力を流し込み構築式目掛け振るい、その一部を破壊する。
式が崩れた事により魔翌力の循環が効かなくなった魔法陣は「バキッ」という音とその機能を停止させた。
「へぇー、魔術式を破壊できるなんて凄いじゃない。クラス名は伊達じゃないってことね」
魔法陣が完全に停止した事を確認してから凛は感心したようにラグナに言う。
起点となる魔法陣を破壊した為か学校に張られていた結界も消滅しつつあるようで次第に周囲の違和感が無くなっていく。
・・・その時凛達以外は誰も居ない筈の屋上に男の声が響いた。
「何だ壊しちまったのかよ、もったいねぇ」
「「!?」」
声がした方に凛とラグナが振り返る。そこには真紅の槍を携えた青き槍兵が佇んでいた。
「この結界はあたなが?」
凛がそう問うと、貯水タンクの上に佇む槍兵・・・ランサーは軽く肩を竦めながら答えた。
「いいや、策を弄するのは魔術師の仕事だ。俺達は命じられるままに戦うのみ・・・そうだろ?兄ちゃん達」
そう言いながらランサーは凛を庇うように剣を構えるとラグナと姿を現さないアーチャーを見据える。
「(まずい、ここじゃ逃げ場が無い・・・)」
ここは屋上であり、周囲はフェンスで囲まれている。
こんな場所で戦いになればリーチの長い槍が圧倒的に有利だ、そう思い凛は必死に逃げ道を探る。
「へぇ、ただの嬢ちゃんかと思ったが戦いの基本は分かってるみたいだな。あーあ、こりゃ面白がって声掛けるんじゃなかった・・・ぜっ!」
「っ!?」
一声と共にランサーの姿が消えたかと思った次の瞬間には凛の目前赤い槍先が迫っていた。防御も回避も間に合うタイミングでは無かった・・・しかし
「ほぅ、反応出来るか。その見立てお前がセイバーか?」
「素直にはいそうですよって答えるかよ馬鹿が・・・走れリン!」
「助かったわ!アーチャーは私に付いて来て」
凛に目がけて放たれた槍の一撃をラグナは咄嗟に剣を滑るこませてガードすると力任せにランサーを押し返す。
一瞬呆気にとられた凛もすぐさま我に返って屋上からの離脱を開始、校庭側のフェンスへと魔術で強化した脚力で全力で駆けだした。
「二人もサーヴァントがいるんだ、これ位楽しませてもらわないとな!」
「言ってろこの青タイツ野郎が!」
放たれる槍の一撃をラグナは剣の腹に角度をつけて受け流すとその勢いのまま剣を横に薙ぎ払う。
しかし相手も速い、態勢を崩すこともなく槍を手元に素早く戻すとあっさりと剣を受け止める。
攻撃を防がれたラグナは後ろに跳び距離を取ろうとするがランサーはそれを許さない、後退するラグナ目がけて赤い槍が閃光のように幾本も襲い掛かる。
「しまっ」
「貰った!」
防戦一方のままラグナは何発もの槍の連撃を防いだがそのあまりの勢いに耐え切れずラグナの手から大剣が弾き飛ばされフェンスの外へと飛んで行ってしまった。
好機とばかりに止めを刺そうとするランサーだが、その一撃は油断したのか少々大振りすぎた。
心臓を狙ったと思われる一撃を咄嗟に屈んで回避したラグナは右手に『蒼』の力を滾らせ拳を握る。
「ヘルズファング!!」
「がはっ!!」
拳はランサーのガラ空きの腹部に減り込みその勢いのままに殴り飛ばす、ランサーはその衝撃に呻き声を漏らし貯水タンクに叩きつけられた。
流石に武器も無いままランサーと戦い続けるのは不利と判断したラグナはランサーの状態を確認もせずに屋上から離脱を開始する。
凛が離脱の際に飛び越えたフェンスをラグナも跳躍で飛び越える、足元に術式障壁を展開して落下の衝撃を軽減しながら校庭の真ん中に着地した。
「ブレイカー無事!?」
幸いラグナの剣は着地した付近に突き刺さっており、それを引き抜くと先に校庭に降りていた凛が駆け寄ってくる。
「あぁ、何とかな・・・ってリン!後ろだ!」
「え?っ!」
駆け寄ってくる凛の背後には何時降りて来たのかランサーの姿があり、その無防備な背に槍を振りかざしていた。
気付いた凛も慌てて槍の間合いから出ようとするがとても間に合わない・・・しかし突き出された槍は凛を貫く寸前で何かに弾かれた。
「っと、そういやもう一人居たか」
距離を取ったランサーと凛の間に霊体化していたアーチャーが姿を現す、手には既に黒い中華刀が握られており視線は油断なくランサーを見据えている。
「あっちがセイバーって事はお前はアーチャーか?」
「・・・」
ランサーの問いかけにアーチャーはただ無言で佇んでいる。
睨み合う両者、だがそこに大剣を構えたラグナがアーチャーの隣に並び立つ。
「てめぇの相手は俺だ青タイツ野郎」
牙を剥き出しにして威嚇する獣のようなラグナにランサーは実に楽しそうな表情を浮かべる
「いいね、何なら二人同時でも構わないぜ!」
ランサーはそう言って再び槍を構えなおす。
ただ武器を構えているだけにも関わらずその気迫にラグナは圧倒されそうになる。本当に二人同時に相手する気でいるのがひしひしと伝わってくる
「下がっていろブレイカー、私が相手をする」
「なっ!おい」
先手を取ろうと大剣を振りかぶったラグナをアーチャーが空いている右手で制する
ラグナより数歩前に出たアーチャーは視線を後方で成り行きを見守っている凛に向ける。
「・・・良いわ、私もブレイカーも手出しはしない。あなたの力ここで見せて頂戴」
凛がそう言うとアーチャーは軽く笑みを零しランサーと対峙する。
「弓兵が剣士の真似事か」
「その真似事も侮らぬ事だ・・・足元を掬われるぞ」
「ぬかせっ!」
その一声と共に両者の獲物が交差した。
「これがサーヴァント同士の戦い・・・」
アーチャーとランサー、両者の戦いをその目で見た凛はその圧倒的光景に息をのむ。
幾度となくぶつかり合う剣と槍。両手の夫婦剣が破壊される度にアーチャーは同様の剣を召喚し、ランサーは反撃を許さず攻め続ける。
・・・どれ程その攻防を続けてだろうか、不意にランサーは攻め手を緩めアーチャーと距離を取る。
「27、これだけ壊してまだあるか」
「まだまだあるぞ、私の剣は決して尽きる事は無いからな」
「けっ、ならその剣ごとお前を葬り去りだけだ!」
ランサーは真紅の長槍を構え直しその矛先に魔翌力を集中させる。
槍から漏れ出す禍々しい魔翌力が赤い光となり辺り一帯を包み込んでいく。
「おい、何かヤバそうだぞ」
「だ、大丈夫よアーチャーなら」
その異常な雰囲気に危機を感じたラグナは剣を手に加戦しようかと考えたが動き出す前に凛は止められてしまう。
アーチャーは宝具から放たれる魔翌力を見ても動揺せずに剣を構え、真正面から迎撃しようとしている。
凛はアーチャーの余裕を感じる態度に何か対策があるのだと考えラグナを止めたのだった。
「っ!誰だ!!」
今にも宝具が解放されようとしたその瞬間、ランサーは魔翌力を霧散させ校庭の端の方へと声を荒げる。
振り返った凛とラグナは慌ててその場から走り去っていく人影を見つけた。
「まだ生徒が・・・ってランサーは!?」
生徒に気を取られている一瞬の内にランサーはその場から姿を消していた。
「恐らくさっきの人影を追ったのだろう、目撃者の排除は最優先事項だからな」
「っ!追ってアーチャー、私もすぐに追いつくから!」
アーチャーは無言で霊体化するとランサーを追っていく。
凛とラグナは先程生徒が走り去っていった校舎へと走っていく。
「おいリン!目撃者の排除ってどう言う事だ!?」
「魔術ってのは秘匿するもので目撃者は消すのがルールなのよ!」
校舎の階段を駆け上りながらラグナが問うと凛は答える。
凛はそのルールが嫌いだった、だからずっと気を付けて来たと言うのにこの失態だ。
闘いに集中し過ぎたあまりに人払いの結界を張り損ねた自分のうっかりに腹が立つ。
校舎の三階に続く階段を上りきった所で廊下の一点を見つめて佇むアーチャーの姿が見えた。
その様子から既に結末は分かっていたが凛とラグナはアーチャーの横に並びその光景を見た。
廊下の一点には赤い血溜まりの中に横たわる男子生徒が一名・・・それだけだった。
「アーチャー。ランサーを追いかけて・・・マスターの顔ぐらい把握しないと割が合わない」
アーチャーはラグナに「ここは任せた」と言う視線を送ると再び霊体化し逃げたランサーを追って行った。
ラグナは横目で凛を見やる、握り締めた拳は赤く染まり必死に感情を押し殺そうとしているのが見て取れた。
「凛・・・これはあなたの責任よ」
凛とラグナは倒れている男子生徒に近寄っていく。
男子生徒はまだ微かに息があるらしく身体が僅かに動いているが、とても助かりそうにない。
「(槍で心臓を一突きか・・・くそっ、セリカがいりゃ)」
ラグナはこの場に居ない少女を思い浮かべる。
恐らく彼女の治癒魔法なら少年を死の淵から救い出せるだろう・・・
だがここに彼女はいない、ラグナも軽い治癒術式なら使えるがこんな瀕死の重傷では手の施しようがなかった。
「ごめんね、せめて看取るくらいはしてあげるから・・・・っ!」
謝罪と共に少年の横に座り込んだ凛だったが、少年の顔を覗き込むと息を呑み顔面が蒼白になる。
「どうしたリン、大丈夫か?」
ラグナは倒れこみそうな凛を後ろから支え聞いてみるが、凛はラグナの声が聞こえない程に動揺している。
「やめてよね・・・何だってあんたが・・・こんな日に・・こんな時間に・・・明日から・・どんな顔してあの子に会えば良いのよ」
今にも泣きだしそうな表情で凛は小さく呟く。
この少年を死なせるわけにはいかない、何としても助けなければならない。
凛は制服のポケットからチェーンに繋がれた赤い宝石を取り出す・・・妹の悲しむ顔に比べれば安い対価だ。
「ブレイカー。見張りをお願い、此処には誰も近づけないで」
「・・・分かった」
何かを決意した表情の凛にラグナは何も聞かずにその場を離れる。
ラグナが立ち去った事を確認した凛は赤い宝石の魔翌力を解放する、眩くも優しい光が死に逝く少年を包み込んだ。
「上手くいったのか?」
「・・・何とかね」
魔翌力を使い果たしたのかソファーに横になったまま凛が気怠そうに答える。
凛とラグナは遠坂邸に帰宅し、ランサーを追ったアーチャーが帰ってくるのを待っていた。
二人の間には会話らしい会話も無くカチコチという秒針の音だけが居間に鳴り響いている。
・・・暫くそうしていると凛のすぐ近くにアーチャーが姿を現した。
「すまない失敗した。よほど用心深いマスターだったのろう」
予想はしていた答えだが凛は小さく溜息を漏らす。
横にしていた身体を起こしソファーに座りなおすとアーチャーはチェーンの付いた赤い宝石を凛に差し出した。
「拾ってきてくれたんだ・・・ありがとう」
「もう忘れるな。それは凛にしか似合わない」
受け取った宝石を確認してみたがやはり魔翌力は空になっている。
潰された心臓を再生し、傷を塞いだ上に血まで補充したのだから仕方がないのだが・・・寧ろ良くこれで足りた物だ。
「そういや何であいつ助けようと思ったんだ?」
「え?」
そうラグナに聞かれ凛は何の事かと思ったがすぐに質問の意図を理解し答えた。
「ちょっと訳ありだっただけよ・・・詳しくは聞かないで頂戴」
凛はそう適当に答えそれ以上の追及を防ぐ事にした。
妹の想い人だったから助けたなど口にするのは躊躇われた。
「・・・あれ?」
「どうした凛?」
ふと凛は何か重大な事を忘れている様な気がして考え込み、そして気づいた。
「ランサーのマスターが殺した筈の目撃者が死に損なったって知ったら」
「今度こそとどめを刺すだろうな」
凛が確認するように口に出した疑問をアーチャーは当然だと言わんばかりの口調で返答する・・・固まる事数秒、沈黙の破ったのはラグナだ。
「てめぇ馬鹿か!?何だってそんな大事な事忘れんだよ!」
「うっさい!仕方ないじゃない、色々あり過ぎてうっかりしてたのよ!」
ラグナの罵倒に思わず反論するが、こればかりは凛の失態だ。
「ってこんな事してる場合じゃない!行くわよ二人とも」
言い争いなどしてる場合では無い。
凛は屋敷から飛び出すと助けた少年・・・衛宮士郎の家へと駆けだした。
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