凛「アーチャーと・・・・セイバー?じゃないわね」 (84)

「――――告げる。

  汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
  聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

私を呼ぶ声が聞こえた、恐らくはまた聖杯戦争は始まるのだろう
そう思いながら私は聖杯の導きに従い召喚主の元へと向かう

「誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。」

懐かしい声だった、呼んでいるのはきっと彼女だろう
そんな感傷に浸っていたせいか突如目の前に何か、いや誰かが飛び出してきたのに反応が遅れた

「「なッ!?」」

そいつも私の存在に気付いたようだがもう避けられるタイミングではなかった、私と“そいつ”は衝突し


「――汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――」

揉みくちゃになったまま一緒に落ちていった。

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「完璧!間違いなく最強のカードを引き当てたわ」

右手の甲に刻まれた令呪を見て少女・・・遠坂凛は己の召喚に確かな手応えを感じ召喚されたサーヴァントを確認するべく辺りを見渡す。

「・・・あれ?」

しかし、召喚陣の近くには凛以外は誰も居ない。
あるのは召喚の為に使用され魔翌力が尽きた宝石と部屋の隅に退かした家具があるばかりだ。

「おっかしいわね、確かに令呪は・・・・え?な、何で!?」

部屋一帯を見回して人影が確認出来なかった凛はふと左手の甲を見て驚愕した。
令呪は確かに右手の甲にあった筈だ、しかし左手の甲にも形状は違えど確かに令呪が刻まれていた・・・その時

ドーーーーーーン!!

「!?い、今のは・・・上から!?」
天井に、正確には召喚に使用した地下室の真上に存在する居間辺りに何かが落下した音が鳴り響いた。
二つの令呪に困惑したいた凛だが、今の落下音の元を確認すべく地下室から飛び出し居間へと走り出した。


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「貴様、何者だ」
「そりゃこっちの台詞だ褐色野郎、いきなりぶつかってきやがって」
「・・・・・何これ」

凛が傾いて開かなくなった居間のドアを蹴破って中に入った時、居間の中央では散乱した家具を間に挟んで二人の長身の男が互いに獲物を構え対峙していた。
褐色の肌に白髪の赤い服を着た男は両手に白と黒の夫婦剣を携え、同じく白髪で赤いジャケットを着た男は身の丈程はありそうな大剣を構えて今にも相手に斬りかからんとしていた。

「ちょっとあんた達、人の家でドンパチ始めようとしてんじゃないわよ!」

もう何がどうなっているか全く分からないが、とりあえず今にも衝突しそうな両者を止めるべく凛は二人の間に割って入る・・・・が

「君がマスターか、戦いの邪魔だ下がっていろ!」
「何だてめぇ、俺はその褐色野郎に用があんだすっこんでろ!」

二人同時にそう言うと大剣男の方は凛を飛び越え褐色男に斬りかかった、対して褐色男は夫婦剣を交差し大剣を受け止め弾き返す。
大剣の一撃を防がれ態勢を崩した大剣男に向かって褐色男が斬りかかるが大剣男も大剣を器用に操り二連撃の斬撃を防御すると、大剣男は剣を逆手持ちにし勢い良く振り抜く
すると獣の形をした魔翌力の塊の様な物が現れて褐色男に襲いかかる、褐色男は横っ飛びにそれを回避すると目標を失ったそれは居間の壁に直撃し轟音と共に壁に大穴を開けた。

「待って!待ちなさい!」

二人が激突する度に壁には穴が開き、家具は粉砕し、床には亀裂が走る
ボロボロになっていく居間で凛は必死に声を出すが戦闘をしている二人にはまるで聞こえておらず激化する一方だった。

「この・・・・いい加減に・・・私の言う事聞けぇぇぇ!!」

あまりの状況に遂に業を煮やした凛の絶叫と共に両手の甲に刻まれた令呪が眩く発光し、辺り一面を赤い閃光が覆い尽くす。

「な、何だ!?」
「!?おい待てマスター!」
「うっさーーーーーーーーーい!!」

大剣男が閃光に困惑し褐色男が状況を察して止めようとするが凛は構わず令呪を解放した。

「あぁ、どうすんのよこれ」
「すまなかったマスター、少々やりすぎた」
「えっと・・・何かすまん」

二人の戦闘による損傷した居間はもはや惨劇があった館の一室のような有様へと成り果てていた。
そんな居間をビフォーアフターした両名は凛の「私の言う事聞け」という令呪による命令が働いたのか今は床に正座させられている。

「はぁ・・・もう良いわ。それより令呪が聞いたって事はあんた達が私のサーヴァントって事でいいのね?」
「ああ、私は確かに君の召喚に従いここにやって来た」
「サーヴァント?何だそりゃ?」

凛の問いに対して褐色男は己がサーヴァントである事を認めたが大剣男の方はサーヴァントがどういうものかすら分かっていない様子で怪訝な顔をしている
大剣男のその様子に凛は溜息をつく、イレギュラーな事態が続いているがサーヴァントがどういうものか分からないとは者が召喚されるとは

「マスターと共に聖杯戦争に参加する使い魔の事よ。あんた英霊なのにそんな事も知らないの?」
「聖杯戦争?英霊?」

大剣男は疑問符を浮かべている・・・どうやら本当に何も知らないようだ。

「(何か頭痛くなってきた・・・!?)」

頭を抱えながら何気無しに両者のステータス情報を確認した凛はそこでまた驚愕する羽目になった
残っていたサーヴァントはセイバーとアーチャーの二枠だったはずだ、しかしその瞳に表示されているステータスは

褐色男(仮名)
クラス :弓兵(アーチャー)
筋力 :D
耐久 :C
敏捷 :C
魔翌力 :B
幸運 :E
宝具 :?

大剣男(仮名)
クラス :破壊者(ブレイカー)
筋力 :B
耐久 :D
敏捷 :C
魔翌力 :D
幸運 :E
宝具 :?


「(破壊者!?エクストラクラスじゃない)」
褐色男は風貌からしてセイバーでは無くアーチャーだろうと予想はしていたが、大剣男の方までセイバーでは無くエクストラクラス
結局サーヴァント二人も召喚しておいてもっとも望んだ手札は引けなかった凛はへたり込みそうになるがどうにか思い留まる。

「(そうよ、セイバーは引きなかったけどサーヴァントが二人もいるなんてある意味超有利じゃない)」

サーヴァント二人を召喚するとなると現界させておくのに魔翌力を2倍使う事になるがそれでも有り余る戦力が手に入った、凛はそう思うことにした。

「それじゃさっそくで悪いけど二人に最初の仕事よ」
「ほぅ、好戦的なマスターだな。それで先ずは何処を叩くんだ」
「おい待てこら!俺には状況がさっぱりだ」

立ち上がり皮肉屋っぽい笑みを浮かべそう問うアーチャーと状況に付いていけてないブレイカーに向かって凛は箒と塵取りを放って渡す。

「そのボロボロにした居間の掃除と改修よ、あんた達が壊したんだから責任持って直しなさい」
「うぐ・・・」
「君は我々を何だと思っているんだ」

ブレイカーは多少なりと責任を感じているのか反論する事はせず黙って箒を見ており、アーチャーは呆れたように首を振っている。

「使い魔でしょ、生意気なのと乱暴者で扱いに困るけど」
「了解した、地獄に落ちろマスター」

凛の当然と言わんばかりの言動にアーチャーはそう答えると今の掃除に取り掛かる。

「そらやるぞ大男、私の知っている限りの事は掃除しながらでも教えてやる」
「くっそ、何であいつの言う事に逆らえねぇんだ」

令呪がまだ効いているのかブレイカーは渋々といった様子でアーチャーの後に続いて掃除を始める
流石に今日は想定外の事が起き過ぎて疲れた、早く寝てしまおうと思い凛は居間を出ようとしたが途中で足を止め。

「あ、そう言えば。あんた達名前なんて言うのよ?」

掃除をしているアーチャーとブレイカーに問いかける、すると今まで質問等には皮肉交じりつつもすぐに答えていたアーチャーが口をつぐんだ。

「何よアーチャー、私には名前教えられないのかしら?」
「いや、君の不完全な召喚のつけか記憶の混乱がみられる。自分の名前を思い出せない」
「はぁ!?」
「おいおい、大丈夫かよ」

もうこれ以上事態をややこしくするのはやめて欲しい、まともだと思っていたアーチャーがまさか記憶喪失とは最早溜息をつくのさえ億劫になる。

「はぁ、もう良いわ・・・アーチャーの記憶に関してはおいおい考えましょう。それでブレイカーは?」
「ブレイカーってのは俺の事か?」
「そうよ、まさかあんたまで記憶喪失だなんて言わないでよね」

そう言われてブレイカーはふと同じような質問をつい最近された事を思い出す

―「名前を聞かせてくれ」―
―「はぁ?とっくに名乗っただろうが」―
―「記憶を取り戻したんだろう?俺が知りたいのは、お前の本当の名前だ」―

ブレイカーは緑と赤の両目で凛を見据えきっぱりと答える、己の名を

「ラグナだ、ラグナ=ザ=ブラッドエッジ」

第一回タイガー道場出張版

師匠「プロローグ終了って事でいざゆかんタイガー道場出張版開!幕!」

1号「ウッス!本来バッドエンド救済コーナーであるタイガー道場だけど、今回は出張版って事で本編の設定や辻褄合わせを行うコーナーだよ」

師匠「大体開催されるのは各話の終わりや難しい設定が出て来た時、ゲストキャラを交えて説明させてもらうわ」

1号「それでは今回のゲスト、2D対戦アクションゲーム「BLAZBLUE」のヒロインであるノエル=ヴァーミリオンさんです!」

ノエル「よ、よろしくお願いします」

師匠「それじゃノエルちゃん、さっそくで悪いけど本編の設定の説明お願いね」

ノエル「え!?あ、はい!えっと


*本編はFate/stay night×BLAZBLUEのクロスです
*基本的に世界観はFateを基準としています
*Fate各ルートの展開を織り交ぜつつオリジナルルート予定
*作者はFateはアニメしか見てないので認識不足の部分が多々あります

です」

師匠「はぁ、この作者はFateやった事も無いのに何でクロス物なんて書こうと思っちゃったのかしら」

1号「作者的には両作品の設定がちょっと似てると思ったみたいね、似てる箇所っては後々話すとして」

師匠「それに地味!なんでBLAZBLUEなのよ、もっと有名作品とクロスした方が良いんじゃない?」

ノエル「Fate程知名度ありませんからね、某笑い動画のラジオ番組なら知ってるかもしれませんけど・・・あ、気になる方は「ぶる○じ」で検索してくださいね」

師匠「しれっと宣伝入れたわねノエルちゃん。駄目駄目ここはあくまで設定紹介コーナーなんだから宣伝しちゃ」

ノエル「は、はい!すいませんでした」

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1号「それで今回プロローグで出て来た・・・えっとラグナだっけ?彼は作品的にはどの辺の彼なのかしら?」

ノエル「えっと今回の設定では「クロノファンタズマ」ストーリーモードで過去の世界から現代に戻ってくる最中にアーチャーの召喚に巻き込まれる形で凛さん召喚されたって事にしてるみたいです」

師匠「あれ?でも何で過去から現代に戻ってる最中にアーチャーさんの召喚に巻き込まれるのよ」

ノエル「それはラグナさんが通っていた『境界』と呼ばれる場所が原因です」

1号「『境界』?」

ノエル「はい『境界』は膨大な情報と『蒼』と呼ばれる力が眠る場所です。そこを通れば過去や未来に行く事にも可能なんだそうです
    今回の設定では聖杯に呼び寄せられてアーチャーさんも未来から過去に向かう為に『境界』を渡っていてその途中ラグナさんと衝突したって事みたいです」

師匠「何か無理矢理すぎない?」

1号「クロスなんて幾らか無理が生じる物だし細かく言ってたら仕方ないわよ」

ノエル「『蒼』については本編で出てからの説明って事でお願いします」


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師匠「それでは名残惜しいけど第1回タイガー道場出張版もお別れの時間です、また次回お会いしましょう」

1号「作者が本編続けられればの話だけどね」

ノエル「続けてもらわないと困ります!せめてヒロインである私が登場する所まで」

師匠「あれ?言ってなかった?タイガー道場にゲスト出演するBLAZBLUEキャラは基本的に本編未登場みたいよ」

ノエル「・・・・・・え?そ、そんな!聞いてませんよ私出番無いんですか!?」

1号「はい、閉幕~」

ノエル「ちょっと待ってくださ~~~い」

ブレイカーのステータス情報が更新されました

クラス :破壊者(ブレイカー)
真名  :ラグナ=ザ=ブラッドエッジ
マスター:遠坂凛
身体 :男性 185cm 78㎏
属性 :混沌、中立
筋力 :B
耐久 :D
敏捷 :C
魔翌力 :D
幸運 :E
宝具 :?

対魔翌力 :C
単独行動:A

固有スキル
自動回復:C
蒼の魔道書の効果「ソウルイーター」により常に周囲から魂を吸い取り自分に還元している

戦闘続行:B
どんな時で諦めない不屈の精神、串刺しになろうが雷に焼かれようが起き上がります

術式破壊:A
結界、魔術等の構築式を物理的に攻撃し破壊する能力、Aだと神聖級の結界をも破れる


宝具
輪廻する鮮血の大剣(ブラッドサイズ)
対人宝具
ランク:E レンジ;1~2 最大補足:1人
ラグナが持つ大剣、刃はセラミック製で変形機構付き
変形すると闇の刃が展開され大鎌となる。


蒼の魔道書(ブレイブルー)
分類:?
ランク:A レンジ:? 最大補足;1人
ラグナの左腕となっている魔道書
詳細不明、「ソウルイーター」という能力を有し常時周囲から微量の魂を吸収し持ち主に還元している

fatessにはsaga必須やで

>>8
大変失礼しました

あとは乗っ取り防止のために、名前欄に酉付けた方がいいね。#の後に好きな言葉を入れて

ちなみにこのレスにある↑の酉は、# + ブレイブルーって入れるとなる

>>11
忠告ありがとうございます

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